JP2607447Y2 - 表示体駆動用半導体装置 - Google Patents

表示体駆動用半導体装置

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JP2607447Y2
JP2607447Y2 JP1993064850U JP6485093U JP2607447Y2 JP 2607447 Y2 JP2607447 Y2 JP 2607447Y2 JP 1993064850 U JP1993064850 U JP 1993064850U JP 6485093 U JP6485093 U JP 6485093U JP 2607447 Y2 JP2607447 Y2 JP 2607447Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は液晶表示パネルに代表さ
れる表示素子の駆動に使用する表示体駆動用半導体装置
に関し、特に検査測定の速さを向上するための検査用回
路を有する表示体駆動用半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表示体駆動用半導体装置を含むほとんど
の半導体装置は、入出力端子のすべてに対して外部の測
定装置に電気的に接続するための針立て(以下触針と記
載する)を行って検査測定している。
【0003】これら半導体装置の入出力端子は、触針す
るために大きな面積のパッドを必要とし、なおかつそれ
ぞれの入出力端子に触針する針が互いに接触しないよう
に端子と端子の間隔を広くとる必要がある。
【0004】上記の要因のために入出力端子を高集積化
できず半導体装置が大きくなってしまったり、一つの半
導体装置に多くの入出力端子を集積することができない
といった課題がある。
【0005】この課題を解決するために従来技術とし
て、ほとんどの出力端子に対して触針することなく検査
測定できる図2に示す表示体駆動用半導体装置の提案が
ある。
【0006】図2は、従来例における表示体駆動用半導
体装置を示すブロック図である。以下に図2を用いて従
来例における表示体駆動用半導体装置の構成を説明す
る。
【0007】図2で示す表示体駆動用半導体装置8は、
表示体駆動用半導体装置8の主な回路動作を行う機能回
路2と、機能回路2の回路動作を制御するための入力端
子群6と、出力回路4と、出力回路4に第1の電圧を供
給する第1の電源端子20と、出力回路4に第2の電圧
を供給する第2の電源端子22と、検査回路16と、検
査回路16を制御するための検査用制御端子18と、出
力端子群10とで構成する。
【0008】また出力回路4は第1の電圧を出力端子1
0a,10b,・・・,10nで構成する出力端子群1
0に出力するための第1のスイッチ素子11a,11
b,・・・,11nと、第2の電圧を出力するための第
2のスイッチ素子13a,13b,・・・,13nとで
構成する。
【0009】さらに検査回路16は検査時に検査用制御
端子18からの信号により出力端子10a,10b,・
・・,10nを強制的に短絡するための第3のスイッチ
素子15a,15b,・・・,15nで構成する。
【0010】つづいて、図2を用いて従来例における表
示体駆動用半導体装置に対する検査測定方法を説明す
る。
【0011】検査測定方法は第1の測定方法と第2の測
定方法との2つの方法で成り立っている。まず、第1の
測定方法を説明する。
【0012】はじめに、第1の電源端子20と、第2の
電源端子22と、入力端子群6と、検査用制御端子18
に触針し、さらに出力端子10a,10b,・・・,1
0nのうち1つの端子に触針する。ここでは出力端子1
0a,10b,・・・,10nのうち出力端子10aに
触針した場合について説明する。
【0013】つづいて第1の電源端子20に第1の電圧
を供給し、第2の電源端子22に第2の電圧を供給す
る。
【0014】次に、出力端子10a,10b,・・・,
10nすべてが第1の電圧を出力するためには入力端子
群6を制御して機能回路2を動作し、出力回路4を制御
して、出力端子10a,10b,・・・,10nに第1
の電圧を出力する。
【0015】ここで出力端子10a,10b,・・・,
10nのうちただ1つ触針している出力端子10aの電
圧値を測定して、第1の電圧を正しく出力しているかど
うか検査確認する。
【0016】次に、検査用制御端子18に信号を入力し
て検査回路16を構成する第3のスイッチ素子15a,
15b,・・・,15nすべてを短絡して、出力端子1
0a,10b,・・・,10nを短絡する。
【0017】このとき表示体駆動用半導体装置8が良品
であれば出力端子10a,10b,・・・,10nの電
圧値は同一であるため、出力端子10a,10b,・・
・,10nを検査回路16で短絡しても出力端子間に電
流は流れない。この場合、出力端子10aはすでに第1
の電圧を出力していることを確認してあるので、すべて
の出力端子10a,10b,・・・,10nは第1の電
圧を出力していると判断できる。
【0018】もし出力端子10a,10b,・・・,1
0nのなかに第1の電圧を出力していない出力端子が少
なくとも1つ以上ある場合には、第1の電圧を出力して
いない出力端子と第1の電圧を出力している出力端子と
の間に短絡電流が流れる。したがって、もし短絡電流が
流れれば表示体駆動用半導体装置8には何らかの不良が
あると判定できる。
【0019】短絡電流の有無は、第1の電源端子20に
表示体駆動用半導体装置8の外部から第1の電圧を供給
する電源装置(図示せず)と第1の電源端子20との間
に電流計を挿入するか、または第2の電源端子22に表
示体駆動用半導体装置8の外部から第2の電圧を供給す
る電源装置(図示せず)と第2の電源端子22との間に
電流計を挿入して短絡電流を測定することができる。
【0020】以上の測定ではすべての出力端子10a,
10b,・・・,10nに第1の電圧を出力する場合の
測定を行なったが、つぎにはすべての出力端子10a,
10b,・・・,10nに第2の電圧を出力して上述と
同じ測定を行う。
【0021】またすべての出力端子10a,10b,・
・・,10nに第1の電圧を出力したり、または第2の
電圧を出力するためには、入力端子群6からの入力信号
を入力し、所望の出力を得るようにする。この場合、入
力端子群6からの入力信号の組み合わせが複数ある場合
は、その組み合わせすべてに対しても上述と同じ測定を
繰り返し機能回路2の動作の良否を検査する。
【0022】以上第1の測定方法を行うことによって、
出力端子10a,10b,・・・,10nのすべてに同
一の電圧値を出力するための機能回路2の動作機能の良
否と、出力回路4をを構成する第1のスイッチ素子11
a,11b,・・・,11nと、第2のスイッチ素子1
3a,13b,・・・,13nのすべてのスイッチ素子
について短絡、開放の制御の良否と、開放状態でのリー
ク不良の有無と、さらには表示体駆動用半導体装置8内
部で第1の電圧を供給する配線と第2の電圧を供給する
配線との間に短絡不良が無いこととを検査確認すること
ができる。
【0023】なお、上記第1の測定方法で検査確認でき
ない表示体駆動用半導体装置の不良は第2の測定方法に
よって検査確認できる。
【0024】以下に、第2の測定方法を説明する。
【0025】まず、第1の測定方法で触針したのと同じ
端子に触針する。第2の測定方法では出力端子群10に
触針する必要はない。しかし、ここでは触針用治具を第
1の測定方法と共用するために出力端子10aにも触針
するがこの出力端子10aの測定は行なわない。
【0026】つづいて第1の電源端子20に第1の電圧
を供給し、第2の電源端子22に第2の電圧を供給す
る。
【0027】次に、出力端子10a,10b,・・・,
10nのうち出力端子10aのみに第1の電圧を出力
し、他のすべての出力端子10b,・・・,10nに第
2の電圧を出力するように入力端子群6を制御し、機能
回路2を動作し出力回路4を制御する。
【0028】この状態で、検査用制御端子18に信号を
入力して検査回路16を構成する第3のスイッチ素子1
5a,15b,・・・,15nすべてを短絡して、出力
端子10a,10b,・・・,10nを短絡する。
【0029】このとき表示体駆動用半導体装置8が正常
である場合には出力端子10aと他の全ての出力端子1
0b,・・・,10nとの間に短絡電流が流れる。
【0030】上記短絡電流の有無は、第1の電源端子2
0に表示体駆動用半導体装置8の外部から第1の電圧を
供給する電源装置(図示せず)と第1の電源端子20と
の間に電流計を挿入するか、または第2の電源端子22
に表示体駆動用半導体装置8の外部から第2の電圧を供
給する電源装置(図示せず)と第2の電源端子22との
間に電流計を挿入して測定することができる。
【0031】上記測定で得られた短絡電流値が所望する
値であれば、機能回路2は意図した通りに正常に機能
し、出力端子10aに接続する第1のスイッチ素子11
aの短絡と、第3のスイッチ素子15a,15b,・・
・,15nすべての短絡と、各スイッチ素子の特性が正
常であると判断できる。また第1の電源端子から第1の
スイッチ素子11aに至る第1の電圧の配線経路に断線
不良がないことも確認できる。
【0032】以上の測定を、排他的に第1の電圧を出力
する出力端子を出力端子10aから出力端子10b,1
0c,・・・,10nに順次1つづつ入れ替えて同様の
測定を繰り返すことにより、出力端子10b,10c,
・・・,10nそれぞれの端子に接続する第1のスイッ
チ素子11b,11c,・・・,11nと、第3のスイ
ッチ素子15b,15c,・・・,15nすべてについ
ての短絡と、各スイッチ素子の特性を検査し、さらに第
1の電源端子からスイッチ素子11b,11c,・・
・,11nそれぞれに至る第1の電圧の配線経路に断線
不良がないこととを確認する。
【0033】さらに今度は上記の測定での第1の電圧と
第2の電圧との関係を入れ換えて、排他的に特定の1つ
の出力端子のみに第2の電圧を出力し、他の出力端子に
第1の電圧を出力し、上述の測定を行うことにより、出
力端子10a,10b,・・・,10nそれぞれの端子
に接続する第2のスイッチ素子13a,13b,・・
・,13nと、第3のスイッチ素子15a,15b,・
・・,15nすべてについての短絡と、各スイッチ素子
の特性を検査し、さらに第2の電源端子から第2のスイ
ッチ素子13a,13b,・・・,13nそれぞれに至
る第2の電圧の配線経路に断線不良がないこととを確認
する。
【0034】最後に検査制御端子18に信号を入力して
検査回路16を構成する第3のスイッチ素子15a,1
5b,・・・,15nすべてを開放し出力端子10a,
10b,・・・,10nの1つづつに順次排他的に第1
の電圧を出力し、他のすべての出力端子に第2の電圧を
出力して、その都度出力端子間の短絡電流の有無を測定
する。この測定で前記短絡電流が流れないならば検査回
路16を構成する第3のスイッチ素子15a,15b,
・・・,15nすべてのスイッチ素子は正しく開放状態
に制御でき、かつ開放状態でリーク不良がないことを検
査確認できる。
【0035】以上第2の測定方法を行うことにより、出
力端子10a,10b,・・・,10nのそれぞれに接
続する出力回路4を構成する第1のスイッチ素子11
a,11b,・・・,11nと第2のスイッチ素子13
a,13b,・・・,13nすべてのをそれぞれ独立に
正しく制御する機能回路2の動作が正常であることが検
査確認できる。
【0036】また出力回路4を構成する第1のスイッチ
素子11a,11b,・・・,11nと第2のスイッチ
素子13a,13b,・・・,13nすべての短絡への
制御と短絡状態での各スイッチ素子の特性の良否の検査
確認ができる。
【0037】検査回路16を構成する第3のスイッチ素
子15a,15b,・・・,15nが正しく制御できか
つ短絡状態と開放状態の素子特性が正常であることが検
査確認できる。
【0038】さらに出力回路4と検査回路16との間に
配線の断線不良が無いことと、第1の電源端子20と第
2の電源端子22それぞれから出力回路4にいたる間の
配線に断線不良がないことを検査確認することができ
る。
【0039】以上で説明した第1の測定方法と第2の測
定方法の両測定方法を行うことにより、図2に示す従来
例における表示体駆動用半導体装置8に対して、ほとん
どの出力端子に対して触針することなく検査測定を行う
ことが可能である。
【0040】
【考案が解決しようとする課題】図2に示す従来例の表
示体駆動用半導体装置8を検査測定するためには、極め
て多くの回数の電流測定と測定値の良否判定を行なう必
要がある。しかも表示体駆動用半導体装置8において、
機能回路が複雑になればなるほど、また表示体駆動用半
導体装置8において出力端子の数が多くなればなるほど
検査測定に必要な電流測定の回数が増加する。
【0041】半導体装置を検査測定するための半導体試
験機においては、電圧測定による機能試験を行なう半導
体試験機が一般的である。この半導体試験機は機能試験
を高速に検査測定する機能を備えているが、電流測定を
高速に行なうことができない。
【0042】上記内容より明らかなように、図2に示す
従来例の表示体駆動用半導体装置8を検査測定するため
には、著しく長い時間がかかってしまうという課題があ
る。
【0043】また電流測定を高速に行なうためには、非
常に高価な半導体試験機を用いなければならないという
課題もある。
【0044】本考案の目的は、上記課題を解決して、簡
易にかつ短い時間で検査測定を行うことが可能な表示体
駆動用半導体装置を提供することにある。
【0045】
【課題を解決するための手段】表示体駆動用半導体装置
の主な回路動作を行う機能回路と、機能回路を制御する
ための入力端子と、出力端子と、出力回路と、出力回路
に第1の電圧を供給する第1の電源端子と、出力回路に
第2の電圧を供給する第2の電源端子と、検査回路と、
検査回路を制御するための検査用制御端子と、検査用の
第3の電源端子と、検査用の抵抗素子とを有することを
特徴とする。
【0046】
【作用】本考案によれば、検査用の第3の電源端子と、
検査用の抵抗素子とを設けることにより、検査測定を電
圧測定のみで行なうことができ、検査測定時間を大幅に
短縮でき、また高価な半導体測定装置を使うことなく安
価な半導体測定装置でも実現が可能となる。
【0047】
【実施例】以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。図1は、本考案の実施例における表示体駆動用半導
体装置を示すブロック図である。まず、図1を用いて本
考案の実施例における表示体駆動用半導体装置の構成を
説明する。
【0048】図1で示す表示体駆動用半導体装置8は、
表示体駆動用半導体装置8の主な回路動作を行う機能回
路2と、機能回路2の回路動作を制御するための入力端
子群6と、出力回路4と、検査測定以外のとき出力回路
4に第1の電圧を供給する第1の電源端子20と、出力
回路4に第2の電圧を供給する第2の電源端子22と、
検査回路16と、検査回路16を制御するための検査用
制御端子18と、検査用の抵抗素子24と、検査測定の
ときに出力回路4に第1の電圧を供給する第3の電源端
子26と出力端子群10とで構成する。
【0049】また出力回路4は第1の電圧を出力端子1
0a,10b,・・・,10nで構成する出力端子群1
0に出力するための第1のスイッチ素子11a,11
b,・・・,11nと、第2の電圧を出力するための第
2のスイッチ素子13a,13b,・・・,13nとで
構成する。
【0050】さらに検査回路16は検査時に検査用制御
端子18からの信号により出力端子10a,10b,・
・・,10nを強制的に短絡するための第3のスイッチ
素子15a,15b,・・・,15nで構成する。
【0051】つづいて、図1を用いて本考案における表
示体駆動用半導体装置に対する検査測定方法を説明す
る。
【0052】検査測定方法は第1の測定方法と第2の測
定方法との2つの方法で成り立っている。まず、第1の
測定方法を説明する。
【0053】はじめに、第1の電源端子20と、第2の
電源端子22と、第3の電源端子26と、入力端子群6
と、検査用制御端子18に触針し、さらに出力端子10
a,10b,・・・,10nのうち1つの端子に触針す
る。ここでは出力端子10a,10b,・・・,10n
のうち出力端子10aに触針した場合について説明す
る。
【0054】つづいて第3の電源端子26に第1の電圧
を供給し、第2の電源端子22の第2の電圧を供給す
る。
【0055】次に、出力端子10a,10b,・・・,
10nすべてが第1の電圧を出力するように入力端子群
6を制御して、機能回路2を動作し、出力回路4を制御
して、出力端子10a,10b,・・・,10nに第1
の電圧を出力する。
【0056】ここで出力端子10a,10b,・・・,
10nのうちただ1つ触針している出力端子10aの電
圧値を測定して、第1の電圧を正しく出力しているかど
うか検査確認する。
【0057】次に、検査用制御端子18に信号を入力し
て検査回路16を構成する第3のスイッチ素子15a,
15b,・・・,15nすべて短絡させて、出力端子1
0a,10b,・・・,10nを短絡する。
【0058】このとき表示体駆動用半導体装置8が良品
であれば出力端子10a,10b,・・・,10nの電
圧値は同一であるため、出力端子10a,10b,・・
・,10nを検査回路16で短絡しても出力端子間に電
流は流れない。この場合、出力端子10aはすでに第1
の電圧を出力していることを確認してあるので、すべて
の出力端子10a,10b,・・・,10nは第1の電
圧を出力していると判断できる。
【0059】もし出力端子10a,10b,・・・,1
0nのなかに第1の電圧を出力していない出力端子が少
なくとも1つ以上ある場合には、第1の電圧を出力して
いない出力端子と第1の電圧を出力している出力端子と
の間に短絡電流が流れる。したがって、もし短絡電流が
流れれば表示体駆動用半導体装置8には何らかの不良が
あると判定できる。
【0060】短絡電流は、第3の電源端子26と抵抗素
子24と第2の電源端子22とを通して流れるため、短
絡電流の有無およびその値は、抵抗素子24の抵抗値と
短絡電流値に応じて抵抗素子24の両端に発生する電位
差を、第1の電源端子20と第3の電源端子26との端
子間の電位差として測定することにより検査確認するこ
とができる。
【0061】以上の測定ではすべての出力端子10a,
10b,・・・,10nに第1の電圧を出力する場合の
測定を行なったが、つぎにはすべての出力端子10a,
10b,・・・,10nに第2の電圧を出力して上述と
同じ測定を行う。
【0062】またすべての出力端子10a,10b,・
・・,10nに第1の電圧を出力したり、または第2の
電圧を出力するためには、入力端子群6からの入力信号
を入力し、所望の出力を得るようにする。この場合、入
力端子群6からの入力信号の組み合わせが複数ある場合
は、その組み合わせすべてに対しても上述と同じ測定を
繰り返し機能回路2の動作の良否を検査する。
【0063】以上第1の測定方法を行うことによって、
出力端子10a,10b,・・・,10nのすべてに同
一の電圧値を出力するような機能回路2の動作機能の良
否と、出力回路4をを構成する第1のスイッチ素子11
a,11b,・・・,11nと、第2のスイッチ素子1
3a,13b,・・・,13nのすべてのスイッチ素子
について短絡、開放の制御の良否と、開放状態でのリー
ク不良の有無と、さらには表示体駆動用半導体装置8内
部で第1の電圧を供給する配線と第2の電圧を供給する
配線との間に短絡不良が無いこととを検査確認すること
ができる。
【0064】なお、上記第1の測定方法で検査確認でき
ない表示体駆動用半導体装置の不良とは第2の測定方法
によって検査確認できる。
【0065】以下に、第2の測定方法を説明する。
【0066】まず、第1の測定方法で触針したのと同じ
端子に触針する。第2の測定方法では出力端子群10に
触針する必要はない。しかし、ここでは触針用治具を第
1の測定方法と共用するために出力端子10aにも触針
するがこの出力端子10aの測定は行なわない。
【0067】つづいて第3の電源端子26に第1の電圧
を供給し、第2の電源端子22の第2の電圧を供給す
る。
【0068】次に、出力端子10a,10b,・・・,
10nのうち出力端子10aのみに第1の電圧を出力
し、他のすべての出力端子10b,・・・,10nに第
2の電圧を出力するように入力端子群6を制御し、機能
回路2を動作し出力回路4を制御する。
【0069】この状態で、検査用制御端子18に信号を
入力して検査回路16を構成する第3のスイッチ素子1
5a,15b,・・・,15nすべてを短絡して、出力
端子10a,10b,・・・,10nを短絡する。
【0070】このとき表示体駆動用半導体装置8が正常
である場合には出力端子10aと他の全ての出力端子1
0b,・・・,10nとの間に短絡電流が流れる。
【0071】上記短絡電流は、第3の電源端子26と抵
抗素子24と第2の電源端子22とを通して流れるた
め、短絡電流の有無およびその値は、抵抗素子24の抵
抗値と短絡電流値に応じて抵抗素子24の両端に発生す
る電位差を第1の電源端子20と第3の電源端子26と
の端子間の電位差として測定することによって検査確認
することができる。
【0072】上記測定で得られた電位差が所望する値で
あれば、前記短絡電流値は正常であり、機能回路2は意
図した通りに正常に機能し、出力端子10aに接続する
第1のスイッチ素子11aと第3のスイッチ素子15
a,15b,・・・,15nすべての短絡と、各スイッ
チ素子の特性が正常であると判断できる。また第1の電
源端子から第1のスイッチ素子11aに至る第1の電圧
の配線経路に断線不良がないことも確認できる。
【0073】以上の測定を、排他的に第1の電圧を出力
する出力端子を出力端子10aから出力端子10b,1
0c,・・・,10nに順次1つづつ入れ替えて同様の
測定を繰り返すことにより、出力端子10b,10c,
・・・,10nそれぞれの端子に接続する第1のスイッ
チ素子11b,11c,・・・,11nと、第3のスイ
ッチ素子15b,15c,・・・,15nすべてについ
ての短絡と、各スイッチ素子の特性を検査し、さらに第
1の電源端子からスイッチ素子11b,11c,・・
・,11nそれぞれに至る第1の電圧の配線経路に断線
不良がないこととを確認する。
【0074】さらに今度は上記の測定での第1の電圧と
第2の電圧との関係を入れ換えて、排他的に特定の1つ
の出力端子のみに第2の電圧を出力し、他の出力端子に
第1の電圧を出力し、上述の測定を行うことにより、出
力端子10a,10b,・・・,10nそれぞれの端子
に接続する第2のスイッチ素子13a,13b,・・
・,13nと、第3のスイッチ素子15a,15b,・
・・,15nすべてについての短絡と、各スイッチ素子
の特性を検査し、さらに第2の電源端子から第2のスイ
ッチ素子13a,13b,・・・,13nそれぞれに至
る第2の電圧の配線経路に断線不良がないこととを確認
する。
【0075】最後に検査制御端子18に信号を入力して
検査回路16を構成する第3のスイッチ素子15a,1
5b,・・・,15nすべてを開放し出力端子10a,
10b,・・・,10nの1つずつに順次排他的に第1
の電圧を出力し、他のすべての出力端子に第2の電圧を
出力して、その都度出力端子間の短絡電流の有無を第3
の電源端子26と第2の電源端子22との端子間の電位
差を測定することにより判定する。この測定で前記短絡
電流が流れないならば検査回路16を構成する第3のス
イッチ素子15a,15b,・・・,15nすべてのス
イッチ素子は正しく開放状態に制御でき、かつ開放状態
でリーク不良がないことを検査確認できる。
【0076】以上第2の測定方法を行うことにより、出
力端子10a,10b,・・・,10nのそれぞれに接
続する出力回路4を構成する第1のスイッチ素子11
a,11b,・・・,11nと第2のスイッチ素子13
a,13b,・・・,13nすべてのをそれぞれ独立に
正しく制御する機能回路2の動作が正常であることが検
査確認できる。
【0077】また出力回路4を構成する第1のスイッチ
素子11a,11b,・・・,11nと第2のスイッチ
素子13a,13b,・・・,13nすべての短絡への
制御と短絡状態での各スイッチ素子の特性の良否の検査
確認ができる。
【0078】検査回路16を構成する第3のスイッチ素
子15a,15b,・・・,15nが正しく制御できか
つ短絡状態と開放状態の素子特性が正常であることが検
査確認できる。
【0079】さらに出力回路4と検査回路16との間に
配線の断線不良が無いことと、第3の電源端子26と第
2の電源端子22それぞれから出力回路にいたる間の配
線に断線不良がないこととを検査確認することができ
る。
【0080】以上で説明した第1の測定方法と第2の測
定方法の両測定方法を行うことにより、図1に示す本考
案における表示体駆動用半導体装置8に対して、ほとん
どの出力端子に対して触針することなく、なおかつ時間
と手間のかかる電流測定を行わずに検査測定を行うこと
が可能である。
【0081】しかも電流測定が不要であるため、上記一
連の信号入力による機能回路2および出力回路4の制御
と、電位差の測定およびその良否判定は、すべて入力パ
ターン発生器(図示せず)の動作に同期して高速にかつ
断続することなく一続きの検査測定作業として行うこと
ができる。
【0082】つまり、パターン発生器の動作に同期して
高速に検査測定を行うことができる半導体試験機使用し
て、図2に示す従来例で極めて多数回の電流測定を行っ
て実施したのと同等な検査測定をすることが可能であ
る。
【0083】このために、本考案の表示体駆動用半導体
装置の構成を採用することにより、従来例の表示体駆動
用半導体装置の課題である検査測定に著しく長い時間が
掛かるという問題点が解決することができる。
【0084】以上本実施例で用いたスイッチ素子は全て
トランジスタ素子で構成でき、したがって表示体駆動用
半導体装置内に作り込むことができる。
【0085】また、本考案での表示体駆動用半導体装置
の構成の一つの要素である抵抗素子は半導体素子として
表示体駆動用半導体装置内に作り込むことができる。
【0086】
【考案の効果】表示体駆動用半導体装置において検査回
路と、検査回路を制御するための検査用制御端子と、検
査用の第3の電源端子と、検査用の抵抗素子とを設ける
ことにより、検査測定を電圧測定のみで行なうことが可
能となり、検査測定に要する時間を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案における表示体駆動用半導体装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】従来例における表示体駆動用半導体装置の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 機能回路 4 出力回路 6 入力端子群 8 表示体駆動用半導体装置 10 出力端子群 16 検査回路 18 検査用制御端子 20 第1の電源端子 22 第2の電源端子 24 抵抗素子 26 第3の電源端子

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示体駆動用半導体装置の主な回路動作
    を行う機能回路と、その機能回路を制御するための入力
    端子と、出力端子と、出力回路と、その出力回路に第1
    の電圧を供給する第1の電源端子と、上記出力回路に第
    2の電圧を供給する第2の電源端子と、検査時に上記出
    力端子を相互に短絡する検査回路とその検査回路を制
    御するための検査用制御端子と、検査用の第3の電源端
    子と、検査用の抵抗素子とを有することを特徴とする表
    示体駆動用半導体置。
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