JP2607429Y2 - 装飾付メッセージカード - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、挨拶やメッセージを伝
えるとき等に使用する装飾付メッセージカードに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】グリーティングカード、あるいはメッセ
ージカード、あるいはさらに電報やファクシミリを使用
した挨拶の送り届用台紙として各種の大きさや形状、材
質のものが使用されている。この場合、使用目的に応じ
て色彩や模様に工夫を施し、ときには印刷以外の装飾を
付けることも行なわれている。

【０００３】これらのものは、カードとしての歴史的な
面もあり、多くは薄い紙を使用しており、形式的には単
葉で精々折りたたみ型式である。従って、カードとして
そこに記入され、あるいは挾まれた紙にメッセージ等を
記入し、これを受取人に届けて、記入した挨拶やメッセ
ージを伝えれば、それで目的を完了し、機能を果たすと
していた。勿論、伝えられた挨拶やメッセージが、受取
人にとって記念すべきものである場合に、受取人が、届
けられたカードをそのまま保存するということは行なわ
れているが、この場合は、カードを積み重ねておくと
か、容器に入れて散逸を防止するとか、ピンで壁に留め
るとか、額縁に入れて飾る等が行なわれている。最近に
いたり、保存、保管に便利なようにカードに工夫を施す
ことが行なわれるようになったが、カードとしての機能
と、保存保管機能とがバランスせず、単に、このような
機能が付加されているというに留まっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする手段】本考案は、このような
実状にたいし、カードとしての機能を持つことは勿論、
これを保管し使用する機能を与え、かつ、保管し使用す
る場合も充分バランスがとれた状態で機能するようにし
た装飾付メッセージカードを提供しようとするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案は、１．表シート
裏シートとを備え、表シートには窓孔を設け、さらに表
シートの表側にプラスチックフィルムを介して乾燥押し
花を取付け、乾燥押し花の外側に透明なプラスチックカ
バーを設けて、乾燥押し花の裏側の表シートとは別体の
前記プラスチックフィルムと、乾燥押し花外側の前記プ
ラスチックカバーとによって、乾燥押し花が密封された
状態で表シートに取付けられるようにしており、また、
表シートの裏側に裏シートを設け、裏シートはその下部
のみを表シートに接着し、裏上部は表シートと接着せ
ず、かつ、表シートと裏シート上部との間において裏シ
ート上部には接合テープが設けられ、裏シートには保持
機構を設けたことを特徴とする装飾付メッセージカー
ド。２．透明なプラスチックカバーが、透明なプラスチ
ックフィルム、又はおよび、透明なプラスチックコーテ
ィングであることを特徴とする上記１の装飾付メッセー
ジカード。３．保持機構がスタンド部又は吊下部もしく
は両者であり、裏シートを切り込んで設けたものである
ことを特徴とする上記１ないし２のいずれかの装飾付メ
ッセージカード。４．保持機構がスタンド部又は吊下部
もしくはその両者であり、裏シートとは別体で設けたも
のであることを特徴とする上記１ないし３のいずれかの
装飾付メッセージカード。とすることによって目的を達
成するものである。

【０００６】以下図面を用いて詳細説明する。図１と図
２と図３とは本考案の一つの実施態様を示している。図
１は、本考案にかかるカードの正面図、図２は同じく側
面図、図３は背面図である。図において、１は表シート
である。２は表シート１に設けられた窓孔、３は表シー
ト１の表側に取り付けられた乾燥押し花、４は乾燥押し
花の表面に設けられたカバーである。５は裏シートであ
る。６は裏シート５に設けられたスタンド部、７は同じ
く裏シート５に設けられた吊下部、８はスタンド部用切
込、９は吊下部用切込である。表シート１と裏シート５
とは、下の部分で接着されている。１０は裏シート５の
上部を形成する裏上部で、表シート１とは接着されてい
ない。１１は接合テープで、裏上部の表シート側に設け
られている。

【０００７】本考案においては、表シート１は紙、プラ
スチックシート等で構成される。裏シート５も紙、プラ
スチックシート等で構成され、表シート１と同じあるい
は異なった、材質あるいは厚さのものが使用される。表
シート１と裏シート５とは、下の方では一体となるよう
に接着される。接着して一体となったものは、立てかけ
たとき、それ自体としてほぼ平面を保つ程度の固さを持
つように、材質および厚さが選択される。裏シートの上
方を形成する裏上部１０は、表シート１に対し、接着さ
れておらず、表シート１の側に接合テープ１１が設けら
れている。接合テープ１１は、これによって表シート１
と裏シートの裏上部１０との間に位置することになる。

【０００８】表シート１には、裏シート５の裏上部１０
に対応して、窓孔２が設けられている。表シート１の表
側には乾燥押し花３が設けられている。乾燥押し花３は
プラスチックフィルムを介して、表シート１の表面に接
着して設けられる。さらに乾燥押し花３の外側にはプラ
スチックカバー４が設けられている。プラスチックカバ
ー４はプラスチックフィルムあるいはプラスチックコー
ティングあるいはプラスチックフィルムとプラスチック
コーティングを併用して構成され、乾燥押し花３の外側
を被覆しており、乾燥押し花を保護するために設けられ
ている。

【０００９】裏シート５には、保持部が設けられてい
る。保持部はスタンド部６と吊下部７の何れか、または
双方である。図示したものは、裏シート５を構成してい
るシートに、切込８を設けてスタンド部を構成し、同じ
く切込９を設けて吊下部７を構成している。この場合
は、スタンド部６と吊下部７は表シートとは接着させな
い。使用にあたっては、切込８を利用してスタンド部６
を裏面シート５から起せばスタンドが形成される。使用
しないときは、もとの状態に戻せば、再び裏側は平面と
なる。吊下部についても、使用の仕方や収納方法はスタ
ンドの場合と同じである。すなわち、吊下部７には切込
９を設けるほかに小孔を穿っておき、吊下部を引き起こ
した後、小孔を利用してカード全体を吊下げることがで
きる。

【００１０】保持部を構成するスタンド部、あるいは吊
下部の具体的構造は、必ずしも図示したものに限定され
ない。従って、例えば、裏シートとは別体のシートを裏
シート５に貼付て、これに折り曲げくせを付けておき、
使用にあたり、折り曲げくせを利用して別体シートを引
き起こしてスタンドとしたり、簡単な金属線を所定の位
置で裏シートに貼付ておき、使用にあたり、金属線を折
り曲げてスタンドとすることもできる。吊下部について
も、例えば小さいフックを裏シートに接着しておき、こ
のフックを使用して吊下るとか、鉤状になるような形の
シートを用意し、この一端を裏シートに貼付ておき、使
用にあたり、鉤シートを引き起こしてフックとして使用
する等適宜のものが使用できる。

【００１１】裏上部１０と表シート１とが接着されてい
ないのは、ここに表シート１を含む本案カードとは別の
シートを挾み込んだり、取り出したりするためである。
例えば、メッセージを書き込んだシートを挾み込めば、
表面からは、表シートの窓孔２を通してこれを見ること
ができる。窓孔の大きさを適宜に選ぶことにより、長文
のメッセージを見せることや、差出人あるいは受取人だ
けを見せることができる。一度受け取った後は、この窓
孔を利用して受け取ったメッセージとは別のもの、例え
ば、写真を挾み込むこともできる。このとき、接合テー
プ１１が裏上部１０にあることが意味を持つもので、写
真等を挾み込んだ後、接着テープ１１の離型紙を剥がし
て、表シート１と裏上部１０とを押しつければ両者は一
体となり、挾み込んだ写真等は脱落しにくくなる。従っ
て、カードを立てても吊下ても、挾み込んだ写真等は安
全に保持される。

【００１２】表シート１の裏面に乾燥押し花３が設けら
れていることは、本案カードの装飾品的価値を顕著に挙
げるものである。乾燥押し花３は、表シート１に対し、
プラスチックフィルムを介して接着されている。乾燥押
し花３の裏側からの空気や水蒸気の侵入を防止するため
に、乾燥押し花を接着するにあたり、プラスチックフィ
ルムを介在させて接着する。

【００１３】乾燥押し花の表面にはプラスチックカバー
４が設けられている。プラスチックカバー４は表面側か
ら乾燥押し花に対する空気や水蒸気の侵入を防ぐと共
に、裏面側からの機械的損傷を防ぐことができる。乾燥
押し花の裏側の、表シート１とは別体のプラスチックフ
ィルムと、表側のプラスチックカバーとによって乾燥押
し花はプラスチックにより密封された状態として表シー
ト１に配設されていることから、乾燥押し花に対する空
気や水蒸気の侵入が防止され、乾燥押し花は劣化するこ
となく長期にわたって装飾効果を発揮することになる。
プラスチックカバー４はプラスチックフィルム、あるい
は、プラスチックコーティング、あるいはその両者とい
ったものが使用できる。何れの場合もカバー４は透明な
ものである必要がある。

【００１４】カードが、表側において窓孔２と乾燥押し
花３とを持っているので、窓孔２によって知ることので
きるメッセージ等は、乾燥押し花３によって増幅してそ
の趣旨を伝えることができる。特に、乾燥押し花が、表
裏からの空気や水蒸気の侵入を防ぐことができるように
取り付けられているので、乾燥押し花の美麗さは長期間
保持される。従って、増幅されたメッセージ効果は長期
間残ることになる。このことは、裏シート５に保持機構
であるスタンド部６および又は吊下部７を設けたことと
関連し、受け取ったカードをそのまま、あるいは写真等
を挾んでスタンドとして、あるいは吊下て使用する場合
に、裏面の美麗さは長期間保存されるので、長期間にわ
たり、スタンドとして、あるいは、吊下ておいても、受
け取った最初の印象を同じ状態で保持することができ
る。

【００１５】従来、カードに乾燥押し花を記したものは
あるが、乾燥押し花が極めて短期間に変色し、花の存在
がかえって悪いイメージを呼び込んでいる。また、あま
り特徴のない印刷による装飾や、その他の装飾を持った
カードは沢山存在するが、これらはスタンドとして使用
し、あるいは吊下ても装飾効果がないので短期間に厭き
てしまい、長期間使用するには適していない。

【００１６】本考案にかかる装飾付メッセージカード
は、まず、カードそれ自体として極めて美麗であり、カ
ードを受け取ったとき、メッセージを効果的に増幅して
受け取ることができる。次いで、受け取ったカードをそ
のままの状態で、目に触れるようにしておきたい場合、
裏シートに設けた保持機構であるスタンド部あるいは吊
下部を用いて、簡単にスタンドとしてあるいは吊下とし
て使用できる。さらに、目に触れるようにしておいた場
合、乾燥押し花が長く美麗さを保つので、受け取ったと
きの印象をそのまま長く保つことができる。さらに、表
シートの窓孔を利用して、別の装飾品として使用するこ
ともできる。このとき、関連するもの、例えば、写真等
を使用すれば、メッセージを受け取ったときの印象に関
連して写真を見ることができる。この場合も、乾燥押し
花の美麗さが長期間保存されることは意味がある。さら
に加えて、単純な装飾カードとして使用することが可能
で、長期間美麗なものとして使用できる。

【００１７】

【考案の効果】本考案は、上述の如く、簡単な構成であ
るに拘らず、全体として整合性のとれたものであり、各
種多様な使用目的に対応し、確実に目的を達することが
できるものである。しかも、これらの機能を長期間保持
することができるものであり、実用上優雅な感を使用者
に与えることができ、工業的効果を挙げることができる
ものである。

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一つの実施態様における正面図であ
る。

【図２】同じく側面図である。

【図３】同じく背面図である。

【符号の説明】 １ 表シート ２ 窓孔 ３ 乾燥押し花 ４ プラスチックカバー ５ 裏シート ６ スタンド部 ７ 吊下部 ８ 切込 ９ 切込 １０ 裏上部 １１ 接合テープ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−41401（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−116977（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−3869（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−54879（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−171967（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭35−19129（ＪＰ，Ｙ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B42D 15/00 A01N 3/00 B44C 5/00 G09B 23/00

Claims (4)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表シートと裏シートとを備え、表シート
   には窓孔を設け、さらに表シートの表側にプラスチック
   フィルムを介して乾燥押し花を取付け、乾燥押し花の外
   側に透明なプラスチックカバーを設けて、乾燥押し花の
   裏側の表シートとは別体の前記プラスチックフィルム
   と、乾燥押し花外側の前記プラスチックカバーとによっ
   て、乾燥押し花が密封された状態で表シートに取付けら
   れるようにしており、また、表シートの裏側に裏シート
   を設け、裏シートはその下部のみを表シートに接着し、
   裏シート上部は表シートと接着せず、かつ、表シートと
   裏シート上部との間において裏シート上部には接合テー
   プが設けられ、裏シートには保持機構を設けたことを特
   徴とする装飾付メッセージカード。
2. 【請求項２】 透明なプラスチックカバーが、透明なプ
   ラスチックフィルム、又は透明なプラスチックコーティ
   ングもしくはその両者であることを特徴とする請求項１
   の装飾付メッセージカード。
3. 【請求項３】 保持機構がスタンド部又は吊下部もしく
   はその両者であり、裏シートを切り込んで設けたもので
   あることを特徴とする請求項１ないし２のいずれかの装
   飾付メッセージカード。
4. 【請求項４】 保持機構がスタンド部又は吊下部であ
   り、裏シートとは別体で設けたものであることを特徴と
   する請求項１ないし３のいずれかの装飾付メッセージカ
   ード。