JP2607390Y2 - ファンモータの防塵構造 - Google Patents

ファンモータの防塵構造

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JP2607390Y2
JP2607390Y2 JP1993042500U JP4250093U JP2607390Y2 JP 2607390 Y2 JP2607390 Y2 JP 2607390Y2 JP 1993042500 U JP1993042500 U JP 1993042500U JP 4250093 U JP4250093 U JP 4250093U JP 2607390 Y2 JP2607390 Y2 JP 2607390Y2
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Yaskawa Electric Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、粉塵のある雰囲気中で
使用される冷却ファンを駆動するファンモータの防塵構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷却ファンを駆動するファンモー
タは、例えば図6に示すように、モータ1のカップ状の
ハウジング2の端面から内側に主軸3を突出させて固定
してある。主軸3には軸受31を介して回転子4を設
け、回転子4の外周面に空隙を介して内周面が対向する
ようにハウジング2の内周に固定子5を固定してある。
回転子4にはファン6のボス61を固定し、ボス61と
ハウジング2とが対向する面にはラビリンス7を設け
て、ボス61とハウジング2の間から粉塵や水滴が侵入
するのを防いでいる(例えば、実開平2−91456
号)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来技術で
は、モータが加速および定常回転の時、モータ内部の空
気は、遠心力によりラビリンスなどの固定部とファンの
ボスなどの回転部との間の隙間から外部に吐き出された
り、ファンブレードにより発生する空気の流れによって
隙間から吸い出されたりする。その結果、モータ内部は
モータ外部より圧力が低下する。モータが減速から停止
する時は、モータ内部の空気に作用する遠心力が弱く、
更には遠心力が作用しなくなって、モータ内部の空気が
吐き出されなくなると共に、ファンブレードによる吸い
出し作用もなくなる。そのため、モータの内部とモータ
の外部との圧力のバランスが崩れ、モータの外部の空気
が固定部と回転部の間の隙間を通り、モータの内部に侵
入する。このとき、モータの内部に侵入する空気と共に
粉塵が侵入し、モータの内部の巻線に付着して絶縁不良
を引き起こす原因となったり、軸受の内部に侵入して潤
滑機能を低下させて、ファンモータの寿命の低下を招く
という問題点があった。また、防塵のためにモータの内
部には外気から冷却空気を積極的に取り入れて循環させ
ることが難しく、そのため、モータ内部の温度が上昇
し、回転子を支持する軸受の寿命が低下したり固定子巻
線の絶縁劣化を起こしたりすることがあった。本考案
は、ファンモータの減速および停止時には、固定部と回
転部の間の隙間が完全なシール構造になるようにして、
粉塵のある環境下でも長寿命となるファンモータを提供
することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本考案は、固定子を内側に設けたハウジングと、前
記固定子に空隙を介して対向する回転子と、前記回転子
に固定したボスを有するファンと、前記ハウジングと前
記ボスとの間に遠心力によって内径が拡大してラビリン
スを形成する弾性体からなるシールリングとを備えたフ
ァンモータの防塵構造において、前記ラビリンスを、前
記ファンのボスと前記ハウジングとが互いに対向する一
方または両方の面に設けたリング溝と、前記リング溝の
底部に装着したエレクトレット繊維からなる集塵体と、
前記集塵体に空隙を介して対向するシールリングとによ
り形成したものである。また、前記ハウジングにフィル
タを装着した外気導入孔を前記ファンの排気側に設け、
フィルタを装着した内気排出孔を前記ファンの吸気側の
ボス外周に設けてもよい。
【0005】
【作用】上記手段により、モータの回転時は、モータハ
ウジングとファンのボスとの間にラビリンス形状を形成
するシールリングが遠心力により変形して、シールリン
グとハウジングの外周面との間を非接触状態に維持し、
停止時は遠心力の消滅によりシールリングとハウジング
の外周面との間をシール状態にするので、モータの内部
に空気と共に粉塵が侵入することがなくなる。また、前
記ラビリンス形状を形成するリング溝の底部に設けたエ
レクトレット繊維からなる集塵体によって、ラビリンス
の中に入り込んだ比較的小さな粒径の粉塵を吸引捕集す
るので、モータ内部への粉塵の侵入を防ぐことができ
る。また、ハウジングにフィルタを装着した外気導入孔
により、モータ内部の空気の圧力は回転時と減速・停止
時とに大きな差が生じることがなく、モータの減速・停
止時の圧力低下による空気の流入がなくなるので、減速
・停止時のモータ内部への空気の流入に伴う粉塵の侵入
を防ぐことができる。また、ファンの回転で生じる空気
の流れによって排気側のハウジング端面付近の空気圧は
大気圧となり、一方、ファンの吸気側のボス外周面付近
の空気圧は負圧となる。したがって、空気の圧力差によ
り排気側のハウジング端面に設けた外気導入孔から空気
が入り、モータ内部を冷却して内気排出孔から排出さ
れ、モータの内部の冷却効果が高まる。
【0006】
【実施例】以下、本考案を図に示す実施例について説明
する。図1は本考案の第1の実施例を示す側断面図であ
る。図において、モータ1のカップ状のハウジング2の
端面から内側に主軸3を突出させて固定し、主軸3には
軸受31を介して回転子4を設け、回転子4の外周面に
空隙を介して内周面が対向するようにハウジング2の内
周に固定子5を固定し、回転子4にはファン6のボス6
1を固定した構成は、図4に示した従来例とほぼ同じ構
成である。従来例と異なる点は次の点である。すなわ
ち、ハウジング2の外周面に突出する円周方向に伸びる
シールリング21とハウジング2の端面部22との間に
リング溝23を設けてある。ボス61の端面には、軸方
向に突出し、かつリング溝23の中に端部81が入り込
むシールリング8を固定して、リング溝23とシールリ
ング8によりラビリンス7を形成してある。シールリン
グ8は、ゴムなどの弾性体からなり、ファン6が減速・
停止する時は、端部81がリング溝23の底部24に接
触し、粉塵が入らないようにしてあり、ファン6が回転
している時は、遠心力により端部81が外側に押し出さ
れて内径が拡大し、端部81と底部24は非接触状態と
なり、摩擦が生じないようにしてある。このため、モー
タ1の減速・停止時は、図2(b)に示すように、シー
ルリング8の端部81とリング溝23の底部24が接触
して、ハウジング2とボス61との間をシールし、モー
タ内部に粉塵が侵入することを防いでいる。モータ1の
定常回転時は空気の流れによってモータ内部から外部に
空気が排出されて、原理的に粉塵がモータ内部に侵入し
ないが、モータ1の定常回転時は、シールリング8が遠
心力により外径方向に引っ張られて内径が拡大し、図2
(a)に示すように、シールリング8の端部81とリン
グ溝23の底部24との間には隙間ができ、非接触状態
となるのでシールリング8の摩耗を防ぐことができる。
【0007】図3は第2の実施例を示す側断面図で、基
本的構成は第1の実施例とほぼ同じであるが、ボス61
の端面に軸方向に開口するリング溝62を設け、リング
溝62の底部63には、エレクレット繊維からなる不織
布または織布で構成した集塵体9を接着等により装着し
てある。ハウジング2の外周には軸方向に突出してリン
グ溝62に挿入し得るシールリング21を設け、シール
リング21の先端がリング溝62の中に装着した集塵体
9との間に僅かな隙間をあけて対向するようにしてあ
る。また、シールリング21とハウジング2の外周面と
の間に形成されたリング溝23の底部にも集塵体9を装
着して、リング溝62の側部の先端に形成したシールリ
ング64と集塵体9との間に僅かな隙間をあけて対向さ
せ、シールリング21、リング溝23および62により
ラビリンス7を形成してある。このため、モータ1の減
速・停止時に、シールリング21とリング溝62との間
の隙間からモータの内部に侵入する空気と共に侵入する
粉塵のうち、比較的大きい粒径の粉塵はラビリンス形状
によって阻止され、比較的小さい粒径の粉塵は、リング
溝62内の集塵体9のエレクトレット繊維に接近して吸
引捕集され、モータ内部への粉塵の侵入を阻止すること
ができる。なお、集塵体9を構成するエレクトレット繊
維の作用について説明すると、、エレクトレット繊維
は、120℃で2kVの高電界中で帯電分極させること
により、繊維断面の半分が正(+)に、他の半分が負
(−)に永久帯電したポリプロピレン樹脂で構成されて
いる。粉塵がエレクトレット繊維に接近すると、正また
は負に帯電した粉塵の荷電粒子にはエレクトレット繊維
の静電気力によりクーロン力が作用し、粉塵の無電荷の
中性粒子には誘起力が作用してエレクトレット繊維に吸
引捕集される。集塵体9をエレクトレット繊維の帯電し
た正と負の方向がランダムになるようにエレクトレット
繊維を配列した不織布または織布に構成することによ
り、荷電粒子が正負にかかわらず捕集され、捕集された
荷電粒子および中性粒子を帯電した粉塵は永久にエレク
トレット繊維に吸引され続ける。なお、エレクトレット
繊維はポリプロピレン樹脂に限るものではなく、ポリエ
ステルやポリフッ化ビニリデン樹脂等の帯電分極するも
のであればよい。
【0008】図4は第3の実施例を示す側断面図で、基
本的構成は第1および第2の実施例とほぼ同じ構成であ
るが、ファン6から離れた位置にあるハウジング2の端
面に外気導入孔25を設け、外気導入孔25には防塵用
のフィルタ26を装着してある。この構成により、ファ
ンモータの減速・停止時も回転中も、外気導入孔25か
ら外気が出入りできるので、ファンモータの回転、停止
にかかわらずモータ内部の圧力が大きく変動することは
なく、ファンモータの停止時にかけて圧力の低下による
外気の流入および外気の流入に伴う粉塵の侵入が少なく
なる。図5は第4の実施例を示す側断面図で、基本的構
成は前記実施例とほぼ同じであるが、ファン6によって
流れる空気の排気側のモータ1の端面に相当するハウジ
ング2に、外気導入孔25を設け、外気導入孔25には
フィルタ26を装着してある。ファン6のボス61の吸
気側外周には内気排出孔65を設け、内気排出孔65に
はフィルタ66を装着してある。この構成により、モー
タ1の回転中のファン6付近の空気の圧力は、一点鎖線
で示すように、外気導入孔25付近は大気圧となり、内
気排出孔65付近は負圧となるので、外気導入孔25と
内気排出孔65との圧力差により外気導入孔25から外
気がモータ内部に流入し、固定子、回転子および軸受を
冷却して、モータ内部に発生した熱を奪って内気排出孔
65から外部に排出される。また、外気導入孔25から
常に外気が出入りできるので、モータ内部の圧力は回転
時も減速・停止時もほぼ一定となって、ファンモータの
停止時にかけて圧力の低下による外気の流入および外気
の流入に伴う粉塵の侵入が少なくなる。
【0009】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、モ
ータの減速・停止時にモータ内部の圧力の低下を防ぎ、
または圧力の低下による外気の流入を防ぐようにしてあ
るので、外気とともに侵入する粉塵を防ぎ、粉塵のある
環境下でも長寿命となるとともに、冷却効果が高いファ
ンモータを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す側断面図である。
【図2】本考案の第1の実施例の動作中の状態を示す要
部側断面図である。
【図3】本考案の第2の実施例を示す側断面図である。
【図4】本考案の第3の実施例を示す側断面図である。
【図5】本考案の第4の実施例を示す側断面図である。
【図6】従来例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 モータ、2 ハウジング、21 シールリング、2
2 端面部、23 リング溝、24 底部、25 外気
導入孔、26 フィルタ、3 主軸、4 回転子、5
固定子、6 ファン、61 ボス、62 リング溝、6
3 底部、64シールリング、65 内気排出孔、66
フィルタ、7 ラビリンス、8 シールリング、81
端部、9 集塵体
フロントページの続き 審査官 岩瀬 昌治 (56)参考文献 特開 昭63−202239(JP,A) 特開 昭63−135658(JP,A) 特開 昭62−228760(JP,A) 実開 平1−94666(JP,U) 実開 昭55−63392(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 7/14 H02K 5/10

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子を内側に設けたハウジングと、前
    記固定子に空隙を介して対向する回転子と、前記回転子
    に固定したボスを有するファンと、前記ハウジングと前
    記ボスとの間に遠心力によって内径が拡大してラビリン
    スを形成する弾性体からなるシールリングとを備えたフ
    ァンモータの防塵構造において、 前記ラビリンスを、前記ファンのボスと前記ハウジング
    とが互いに対向する一方または両方の面に設けたリング
    溝と、前記リング溝の底部に装着したエレクトレット繊
    維からなる集塵体と、前記集塵体に空隙を介して対向す
    るシールリングとにより形成した ことを特徴とするモァ
    ンモータの防塵構造。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングにフィルタを装着した外
    気導入孔を前記ファンの排気側に設け、フィルタを装着
    した内気排出孔を前記ファンの吸気側のボス外周に設け
    た請求項1記載のファンモータの防塵構造。
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