JPH0614549U - クロスローラ軸受の防塵装置 - Google Patents
クロスローラ軸受の防塵装置Info
- Publication number
- JPH0614549U JPH0614549U JP5936392U JP5936392U JPH0614549U JP H0614549 U JPH0614549 U JP H0614549U JP 5936392 U JP5936392 U JP 5936392U JP 5936392 U JP5936392 U JP 5936392U JP H0614549 U JPH0614549 U JP H0614549U
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- JP
- Japan
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- dust
- cross roller
- roller bearing
- electret
- labyrinth
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 クロスローラ軸受1の両端面の内輪3と外輪
2の間にラビリンス5を構成し、ラビリンス5の内部に
エレクトレット繊維61の断面の半分が正に他の半分が
負になるように帯電処理し、かつ帯電した静電気の符号
の向く方向がランダムになるように構成した不織布から
なる集塵体6を回転部と非接触な状態で固定してある。 【効果】 軸受外部から侵入する塵や軸受内部に発生す
る塵は、正負いずれの静電気が帯電したものや無帯電の
ものも、すべて集塵体の中のエレクトレット繊維の静電
気力により永久に捕集され続けるので、発塵の少ないク
ロスローラ軸受を提供することができる。
2の間にラビリンス5を構成し、ラビリンス5の内部に
エレクトレット繊維61の断面の半分が正に他の半分が
負になるように帯電処理し、かつ帯電した静電気の符号
の向く方向がランダムになるように構成した不織布から
なる集塵体6を回転部と非接触な状態で固定してある。 【効果】 軸受外部から侵入する塵や軸受内部に発生す
る塵は、正負いずれの静電気が帯電したものや無帯電の
ものも、すべて集塵体の中のエレクトレット繊維の静電
気力により永久に捕集され続けるので、発塵の少ないク
ロスローラ軸受を提供することができる。
Description
【0001】
本考案は、半導体製造装置や磁気ディスク等の薄膜形成装置のように、高いク リーン度が要求される機器に用いる固体潤滑のクロスローラ軸受の防塵装置に関 する。
【0002】
従来、玉軸受やクロスローラ軸受などの転がり軸受から出る塵の防塵装置とし てゴムやフエルトなどの軟質材を軸受と軸の間に介在させる接触形シールがあり (例えば実開昭62−194215号公報)、非接触形シールとしてラビリンス シールがある(例えば実開昭61−191527号公報)。 また、転がり軸受の開放部にポリアミド繊維屑のような静電付着作用をもった 合成樹脂屑を固着材で固めた繊維屑シールを設けたものががある(例えば特開昭 49−132432号公報)。
【0003】
ところが、上記接触形シールは軸受外部からの塵の侵入は防止できるが、接触 部が摩耗するため、外部への発塵は避けられない。 非接触形シールは小さいながらも隙間を有する構造であるため、固体潤滑によ る摩耗粉などの塵が外部に出てくる。 また、繊維屑シールを設けたものは、長期使用中に接着が剥離して繊維屑が塵 となって排出されたり、同じ静電気の符号を持った塵は捕集できないという欠点 があった。 本考案は、軸受外部からの塵埃の侵入を防止すると共に、クロスローラ軸受か ら発生する塵埃を軸受の外部に排出せず、ローラの転走面に溜ってローラの円滑 な転がり運動を妨げる塵埃を除去する防塵装置を提供することを目的とするもの である。
【0004】
本考案は、クロスローラ軸受のローラの両側の内輪と外輪の間にラビリンスを 構成したクロスローラ軸受の防塵装置において、前記ラビリンスの内部にエレク トレット繊維の断面の半分が正に他の半分が負になるように帯電処理し、かつ帯 電した静電気の符号の向く方向がランダムになるように構成した不織布からなる 集塵体を回転部と非接触な状態で固定したものである。 また、エレクトレット繊維はポリプロピレン樹脂、またはポリエステル、また はポリフッ化ビニリデン樹脂から構成されたものである。
【0005】
クロスローラ軸受の外部から侵入する塵や内部に発生する塵が、ローラの両側 に設けたラビリンスの内部に固定された集塵体のエレクトレット繊維に接近する と、正または負に帯電した塵の荷電粒子にはエレクトレット繊維の静電気力によ りクーロン力を、無電荷の中性粒子には誘起力を作用させ、エレクトレット繊維 に塵が吸引捕集される。 集塵体を構成する不織布はエレクトレット単繊維に帯電した正と負の方向がラ ンダムになるようにしてあるので、塵の荷電粒子は正負にかかわらず捕集される 。
【0006】
本考案を図に示す実施例について説明する。 図1は本考案の実施例を示す要部側断面図で、クロスローラ軸受1の二つ割り の外輪2と間に形成した保持溝21と内輪3の内周面の中央に設けた保持溝31 間にローラ4が45度傾いた状態で転動自在に保持されている。ローラ4の表面 にはMoS2 の薄膜がスパッタリング処理されて、固体潤滑を行うようにしてあ る。両方の外輪2の内周面と両端面とが交わる縁部には、それぞれリング状の切 欠き溝22を設け、両端面にはそれぞれ切欠き溝22を覆うリング状の側板23 を設けてある。内輪3の両端面にはそれぞれ両方の切欠き溝22の中に入り込む リング状に突出するフランジ部32を備えた側板33を設けて、切欠き溝22と 側板23とフランジ部32とによりラビリンス5を形成してある。切欠き溝22 の底部にはエレクトレット不織布からなる集塵体6が接着により固定され、フラ ンジ部32と集塵体6との間には隙間Gを保つようにしてある。 エレクトレット不織布は図2に示すように、繊維断面62の半分が正(+)に 、他の半分が負(−)に永久帯電したポリプロピレン樹脂製のエレクトレット繊 維61によって構成されている。
【0007】 ここで、エレクトレット不織布の1本の微細なエレクトレット繊維61につい て集塵の原理を図2によって説明する。外輪、2内輪3およびローラ4に付着し た固体潤滑による摩耗粉などの塵7は、ラビリンス5の内部に設けたエレクトレ ット繊維61に接近すると、正または負に帯電した塵7の荷電粒子7Eにはエレ クトレット繊維61の静電気力によりクーロン力が、無電荷の中性粒子7Nには 誘起力が作用し、エレクトレット繊維61に吸引捕集される。 捕集された荷電粒子7Eおよび中性粒子7Nを帯電した塵7は永久にエレクト レット繊維61に吸引され続ける。 エレクトレット繊維61の帯電した正と負の方向がランダムになるようにエレ クトレット不織布を構成することにより、荷電粒子7Eは正負にかかわらず捕集 される。 上記原理に従って、クロスローラ軸受1の内外から隙間Gを通過する塵埃は集 塵体6を構成するエレクトレット繊維61の静電気力により吸引捕集される。 エレクトレット繊維の材料として本実施例では、120℃で2KVの高電界中 で帯電分極させたポリプロピレン樹脂を用いた。 なお、エレクトレット繊維の材料としてポリプロピレン樹脂の他に、ポリエス テルやポリフッ化ビニリデン樹脂を用いてもよく、不織布の代わりにエレクトレ ット繊維からなるシートを細長く切断して切欠き溝22の底部に接着して集塵体 6を構成してもよい。 また、側板23は、図3に示すように、外輪2の切欠き溝22の中に嵌合させ て外輪2に固定してもよく、側板33も同様に、内輪3の両端面の内側の縁部に 切欠き溝34を設けて嵌合させ、側板23と33によりラビリンスを形成するよ うにしてもよい。
【0008】
以上述べたように、本考案によれば、永久に断面の半分ずつを正と負に帯電し たエレクトレット繊維を編んだ不織布からなる集塵体を、クロスローラ軸受の両 端面に設けたラビリンスの内部に固定しているので、クロスローラ軸受の中に侵 入する塵や内部で発生する塵はすべて静電気力により集塵体の中に永久に捕集さ れ続ける。したがって、ローラが円滑な転がり運動をすることができ、真空中な どで使用される回転機器の軸受として塵の発生が少なく、安定した動作をする軸 受を提供できるという効果がある。
【図1】本考案の実施例を示す側断面図である。
【図2】本考案の集塵の原理を示す説明図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す側断面図である。
1 クロスローラ軸受 2 外輪 21、31 保持溝 22、34 切欠き溝 23、33 側板 3 内輪 32 フランジ部 4 ローラ 5 ラビリンス 6 集塵体 61 エレクトレット繊維 62 繊維断面 7 塵
Claims (2)
- 【請求項1】 クロスローラ軸受のローラの両側の内輪
と外輪の間にラビリンスを構成したクロスローラ軸受の
防塵装置において、前記ラビリンスの内部にエレクトレ
ット繊維の断面の半分が正に他の半分が負になるように
帯電処理し、かつ帯電した静電気の符号の向く方向がラ
ンダムになるように構成した不織布からなる集塵体を回
転部と非接触な状態で固定したことを特徴とするクロス
ローラ軸受の防塵装置。 - 【請求項2】 前記エレクトレット繊維がポリプロピレ
ン樹脂、またはポリエステル、またはポリフッ化ビニリ
デン樹脂から構成された請求項1記載のクロスローラ軸
受の防塵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5936392U JPH0614549U (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | クロスローラ軸受の防塵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5936392U JPH0614549U (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | クロスローラ軸受の防塵装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0614549U true JPH0614549U (ja) | 1994-02-25 |
Family
ID=13111118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5936392U Pending JPH0614549U (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | クロスローラ軸受の防塵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0614549U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51149787U (ja) * | 1975-05-21 | 1976-11-30 | ||
JPS51153175U (ja) * | 1975-05-31 | 1976-12-07 |
-
1992
- 1992-07-30 JP JP5936392U patent/JPH0614549U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51149787U (ja) * | 1975-05-21 | 1976-11-30 | ||
JPS51153175U (ja) * | 1975-05-31 | 1976-12-07 |
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