JP2606704Y2 - 残存容量表示機能付き電動工具用バッテリー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、電動回転工具、電動
圧着工具等の電動工具に用いる残存容量表示機能付き電
動工具用バッテリーに関する。

【０００２】

【従来の技術】電動回転工具、電動圧着工具等の電動工
具に用いる（カートリッジ式）バッテリーにおいて、残
存容量表示機能を組込んだものがあり、作業の途中もし
くは放置中のバッテリーの残存容量がわかり、以後の作
業量の目安及び充電時期の目安をつけることができて大
変便利である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
残存容量表示機能付き電動工具用バッテリーには、バッ
テリー自体に表示スイッチが付いておらず、その表示を
得るには、電動工具本体に装着し且つ工具本体（のスイ
ッチ）を作動させなければならない（本体作動後数秒間
表示する。このため、バッテリー単品ではその残存容量
を見ることができず、放置バッテリーの残存容量を見る
にも電動工具本体が必要であり、満足のいく使用感を得
ていない。

【０００４】この考案は上記する課題に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、バッテリーの外
表面に設けた表示用スイッチ（例えば押しボタン式スイ
ッチ）を作動させることにより、工具本体を必要とせず
バッテリー単品でもその残存容量を見ることができる、
極めて利便性の高い残存容量表示機能付き電動工具用バ
ッテリーを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】即ち、この考案は、上記
の目的を達成するため、請求項１に記載の考案は、電動
回転工具、電動圧着工具等の電動工具に用いる着脱自在
な残存容量表示機能付き電動工具用バッテリーにおい
て、バッテリーの外表面部に残存容量を複数段に分けて
表示する表示部（２）と表示用スイッチ（１）とを設け
ると共に、電動工具本体に装着したときには、前記電動
工具本体を動作させるスイッチ（５）をＯＮからＯＦＦ
とさせて前記表示部（２）に残存容量を表示させ、電動
工具本体から外したときには、前記表示用スイッチ
（１）で前記表示部（２）に残存容量を表示させること
を特徴としている。

【０００６】

【作用】残存容量表示機能付き電動工具用バッテリーを
上記手段とした場合の作用について、図１の符号を用い
て説明する。表示用スイッチ（１）を作動させると、表
示部（２）が数秒間点灯し自動消灯する（点灯するラン
プの数の多少がそのまま残存容量の多少を表す。）バッ
テリー単品で表示することができるため、単品で放置さ
れたバッテリー、倉庫に格納されたバッテリー、充電直
後のバッテリー等の残存容量を手軽に確認することがで
きる。

【０００７】この考案の残存容量表示機能付き電動工具
用バッテリーが、電動工具本体に装着された状態では、
残存容量を確認する方法は２通りとなる。即ち、１つは
バッテリーに設けた上記表示用スイッチ１を作動させる
方法であり、もう１つは従来品と同様、電動工具本体を
作動させ（作動中は消灯する。）動作後に見る方法であ
り、どちらか適当な方法を選ぶことができる。

【０００８】この考案の残存容量表示機能付き電動工具
用バッテリーを充電した場合、まず充電開始時に、その
時点での残存容量を表示し、充電中は充電容量の推移を
常時表示して（点灯するランプの数の多少がそのまま充
電容量の多少を表す。）、充電が完了すると消灯する。
従来品では、この消灯する時（充電が完了する時）に居
合わせていないと、しっかり満充電されたか否か＝表示
ランプが全部点灯した後に消灯したが否かの確認をする
のに工具本体が必要となる（この考案のバッテリーを充
電器から外して電動工具本体に装着して工具本体を作動
させなければならない）が、この考案では、バッテリー
の表示用スイッチ１を作動させることにより、充電状態
を手軽に確認することができる。

【０００９】

【実施例】以下、この考案の具体的実施例について図面
を参照して説明する。

【００１０】図１は、この考案の外表面部に残存容量を
６段階に分けて表示する表示部と表示用スイッチとを設
けた残存容量表示機能付き電動工具用バッテリーの外観
図である。２は、表示部であり、ＬＥＤランプが縦に５
個並んだものである。満充電の場合は５個全部点灯し、
容量が減っていくに従いＦからＥへ、４個点灯、３個点
灯と変化し、２個点灯、１個点灯となって、最後はその
１個が点灯から点滅に変わり、充電を促すものである。
１は、表示用スイッチ（実施の形態では押しボタン式の
スイッチ）であり、該スイッチを１回押すことにより、
前記表示部２のＬＥＤランプが前記のごとく残存容量に
応じて５秒間点灯あるいは点滅し、自動消灯する。５秒
以内に複数回スイッチを押しても連続点灯はせず、初回
のみ有効で２回目以降は無効となる。消灯後スイッチを
押せば、再度５秒間表示する。３は、充放電の端子であ
り、４は、該バッテリーを工具本体に固定させるための
ストッパーである。

【００１１】図２は、この考案の残存容量表示機能付き
電動工具用バッテリーが、電動工具本体に装着された図
である。この状態では、残存容量を確認する方法は２通
りとなり、どちらが適当な方法を選択することができ
る。即ち、１つは表示用スイッチ１を押す方法（前記）
であり、もう１つは従来品と同様電動工具本体を作動さ
せる方法である。５は、電動工具本体のスイッチであ
り、これを押した時にＯＮとなり、本体が動作して作業
を行う。押すのを止めた時は、内部に組込まれたバネの
付整力で自動的に元に戻ってＯＦＦとなり、本体の動作
が止まる。この時、つまり作業直後、表示部のＬＥＤラ
ンプが残存容量に応じて５秒間点灯あるいは点滅し、自
動消灯する。５秒以内に本体を再作動させた場合は、そ
の時点で消灯する。作動後再度５秒間表示する（本体の
作動中はこの考案のバッテリ−で用いられる表示用スイ
ッチ１を押しても作動しない）。

【００１２】図３は、この考案の残存容量表示機能付き
電動工具用バッテリーを充電した状態であり、６は充電
器である。充電中は、容量を常時表示する。まず、充電
開始時にその時点での残存容量を表示し、充電が進むに
従いＥからＦへと点灯するランプの数が増えていく。充
電開始時に表示がランプ１個の点滅であれば、充電が進
むに従い、１個点灯、２個点灯、３個点灯と変化し、４
個点灯、５個点灯となって充電が完了した時点で全灯消
灯する。この状態でも、この考案のバッテリ−に取り付
けられている表示用スイッチ１を押すと５秒間容量を表
示する。

【００１３】上記実施例では、表示用スイッチ１を押し
ボタン式のスイッチとしたが、他の種類のスイッチもし
くはスイッチ機能を持つ部品をもってしても構成できる
ことはいうまでもない。また、工具本体に固定させるた
めのストッパーにスイッチ機能を組込むことも容易であ
る。

【００１４】

【考案の効果】以上の説明から明らかなように、この考
案の残存容量表示機能付き電動工具用バッテリ−によれ
ば、電動工具本体を必要とせずバッテリー単品でその残
存容量をみることができる。特に、単品で放置されたバ
ッテリー・倉庫に格納されたバッテリー・充電直後のバ
ッテリー等手軽に容量を確認することができ、利便性に
優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の残存容量表示機能付き電動工具用バ
ッテリーであって、外表面部に表示部と押しボタン式の
表示用スイッチとを設けた残存容量を表示する機能を持
つ状態の外観図である。

【図２】この考案の残存容量表示機能付き電動工具用バ
ッテリーが工具本体に装着された状態の図である。

【図３】この考案の残存容量表示機能付き電動工具用バ
ッテリーの充電状態を表す図である。

【符号の説明】

１ 表示用スイッチ ２ 表示部 ３ 端子 ４ ストッパー ５ 電動工具本体のスイッチ ６ 充電器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平５−101852（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−29078（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−126458（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−91260（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H01M 10/42 - 10/48

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動回転工具、電動圧着工具等の電動工
   具に用いる着脱自在な残存容量表示機能付き電動工具用
   バッテリーにおいて、バッテリーの外表面部に残存容量
   を複数段に分けて表示する表示部と表示用スイッチとを
   設けると共に、電動工具本体に装着したときには、前記
   電動工具本体を動作させるスイッチをＯＮからＯＦＦと
   させて、前記表示部に残存容量を表示させ、電動工具本
   体から外したときには、前記表示用スイッチで前記表示
   部に残存容量を表示させることを特徴とする残存容量表
   示機能付き電動工具用バッテリー。