JP2605850B2 - 遮光羽根用板材 - Google Patents

遮光羽根用板材

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JP2605850B2
JP2605850B2 JP63331749A JP33174988A JP2605850B2 JP 2605850 B2 JP2605850 B2 JP 2605850B2 JP 63331749 A JP63331749 A JP 63331749A JP 33174988 A JP33174988 A JP 33174988A JP 2605850 B2 JP2605850 B2 JP 2605850B2
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隆 松原
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  • Laminated Bodies (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、カメラのフォーカルプレンシャッタやレン
ズシャッタのシャッタ羽根または絞り羽根のように、高
速で運動する事が要求される遮光羽根用の板材に関す
る。
B.従来の技術 上述の如き遮光羽根は、作動力量を小さくし、かつ曲
げ剛性も十分に保ちながら高速に作動させることが望ま
しく、そのためには、軽量,高強度高剛性の遮光羽根が
必要となる。この種の遮光羽根として従来から、本出願
人による特開昭59−61827号公報に開示されているよう
に、一方向に揃えられた炭素繊維としての連続繊維で強
化された強化樹脂シート(以下、単にCFRPと略す)をそ
の繊維方向が互いに直交またはほぼ直交するようにかつ
厚さ方向に面対称に複数枚積層させて構成した遮光羽根
用板材が知られている。しかしながら、この種の遮光羽
根用板材はその薄さに起因してピンホールのような遮光
性のない部分が点在してしまうという欠点があった。
このような欠点を改良した遮光羽根用板材として特開
昭63−17435号公報に開示されているものが知られてい
る。
これは、硬化前のCFRPのマトリックス樹脂中にカーボ
ンブラックを配合して成るプリプレグ・シートを複数
枚、例えば3枚あるいは5枚のシートを上述したと同様
に積層し加圧硬化させて成るものである。
C.発明が解決しようとする課題 しかしながら、カーボンブラックはマトリックス樹脂
中への分散性があまり良くないため厚さの精度を厳しく
しようとするとプリプレグ・シートの生産コストが上が
る上、カーボンブラックを配合したプリプレグ・シート
は極めて特殊な用途にのみ用いられるため汎用性がなく
この種のプリプレグ・シートは高価である。したがっ
て、従来のように表皮層、中間層の全層にカーボンブラ
ック添加のプリプレグ・シートを用いると板材が高価と
なる欠点があった。
本発明の技術的課題は、コストをさほどアップさせず
にカーボンブラックにより板材の遮光性などを向上させ
ることにある。
D.課題を解決するための手段および作用 本発明に係る遮光羽根用板材は、一方向に揃えられた
炭素繊維とこれを包含するマトリックス樹脂とからなる
強化樹脂シート3枚以上を、各シートの繊維方向が互い
に直交またはほぼ直交するように、かつ厚さ方向に面対
称になるよう、積層してなる板厚が60〜120μの炭素繊
維強化樹脂製板材であって、表皮層(表面と裏面の両方
の表皮層のこと)のシートにのみカーボンブラックを配
合したものである。
遮光羽根用板材は、CFRPの前駆体であるプリプレグ・
シート(prepreg sheet)を複数枚積層(その繊維方向
は互いに直交またはほぼ直交するように積層する)し、
この積層物全体をプレスしたまま加熱して硬化させるこ
とにより製造する。プリプレグ・シートは、炭素繊維と
しての連続繊維を一方向に揃えて薄く板状に並べ、これ
にマトリックス樹脂の前駆体である熱硬化製樹脂液(例
えばエポキシ樹脂や不飽和ポリエステルの未硬化液状
物)を含浸させ、該樹脂液をBステージ状態(一応固化
しており明白な流動性はないが、加熱すれば最終的な硬
化が可能な状態)にしたものである。
本発明の板材を得るには、少なくとも表皮層に表裏両
面各1枚のプリプレグ・シート、中間層に1枚のプリプ
レグ・シートを用意する必要がある。
表皮層に使用するプリプレグ・シートを作製する際
に、マトリックス樹脂の前駆体となる樹脂液中にカーボ
ンブラックを添加分散させておくか、またはカーボンブ
ラックを高濃度に混合した樹脂液を別途用意し、これを
ロールコーター等を使用して通常のプリプレグ・シート
に圧入浸透させる。カーボンブラックは、平均粒子径0.
07μm以下のものが好ましく、添加量は樹脂液(固形分
100重量部)に対し5〜15重量%が好ましい。
カーボンブラック配合の表皮層とカーボンブラック無
添加の中間層となる各プリプレグ・シートを作成した
後、表皮層と中間層とが炭素繊維の方向が互いに直交ま
たはほぼ直交するように、かつ中央面から厚さ方向に面
対称となるように、2種類のプリプレグ・シートを少な
くとも3枚以上、例えば3枚、4枚、5枚重ね合わせ、
その上で加熱プレス成形して板材とする。これにより樹
脂は架橋硬化して固まる。
本発明に用いるプリプレグ・シートの樹脂量は30〜50
重量%であり、好ましくは38%〜48%に規定する。樹脂
量が少ないと、カーボンブラックを配合したとき次のよ
うな問題が生ずる。
すなわち、樹脂量が少ないと炭素繊維の配列が悪くな
り表皮層の内部応力分布が悪化し、その結果、平面性悪
化が生じてしまい、良品率が極端に下がる。また、外観
上空孔や微細クラックの発生がみられ、塗装性も悪化す
る。またその表面に凹凸が生じるので耐摩耗性、潤滑性
も劣り、さらには美観も損ねる。さらにまた、樹脂量が
少ないと樹脂フローの際、縞模様となって現れる事があ
り、これも外観上好ましくない。
そこで、上述したように樹脂量を規定することによ
り、カーボンブラック添加に伴う欠点を解決できる。
板材の厚さは、用途の都合で60〜120μとなるように
する。したがってプリプレグ・シート1層は10〜60μ程
度のものであり、炭素繊維目付(1m2当り何gの炭素繊
維が含まれるか)では10g/m2〜60g/m2のものを用いる。
なお、プリプレグ・シートは全て同じ板厚である必要は
なく、中立面に対して厚さ方向に面対称になるように使
用すればいろいろな板厚,いろいろな目付のものを組み
合わせることも可能である。もし板厚が規定値以内に入
るものであれば、全体の曲げ剛性を上げるため中間層や
板厚の目付を表皮層(この場合は、表面または裏面の1
層のみを指す)よりも厚くあるいは多くする方が有利と
なる。
こうして得られた板材は、表皮層にのみカーボンブラ
ック添加のシートを用いて所望の遮光性,平面性,潤滑
性が得られ、また、ドライルーブ(反射光を無くす黒色
塗料)塗装性の問題のないものとなった。ドライルーブ
塗装は、反射を無くすためと、外観と遮光性および潤滑
性の付与の点から実施するが、反射を無くし外観を良好
なものとするには、カーボンブラック無添加の表皮層を
用いた従来例では、上記目的を達成するためにかなり厚
く塗布する必要があり相対的に厚さのバラツキが生じて
しまい不良品の発生につながっていた。しかしカーボン
ブラック入りプリプレグを表皮層に用いる事でこのドラ
イルーブ膜の塗布量を少なくでき相対的に膜厚のバラツ
キを少なくできた。
なお、樹脂100重量部当りカーボンブラック量が5重
量%未満の板材は、カーボンブラックが添加されていて
も、本発明でいうカーボンブラック無添加の板材に含ま
れる。
また、カーボンブラックの添加量は、5重量%未満で
は遮光効果を十分発揮できず15重量%以上では繊維の配
列が悪くなりすぎ平面性に悪影響を及ぼす。また樹脂液
の流動性も悪くなりすぎるため内部に空孔が発生した
り、層間剥離が起きたりする。従って、5〜15重量%
(当樹脂100重量部当り)添加することが好ましい。
E.実施例 (1)平均粒子径0.02μのカーボンブラックを樹脂100
重量部当り10重量%添加し十分混合したエポキシ系樹脂
液を、一方向に揃えた炭素繊維としての連続繊維に含浸
させ、樹脂をBステージ化させることにより、炭素繊維
目付が20g/m2のプリプレグ・シートA(樹脂含有率約43
重量%)を作成した。
(2)カーボンブラックを添加しない外は、ほぼ前項
(1)と同様にして、同じ目付のプリプレグ・シートB
(樹脂含有率約40重量%)を作成した。
(3)上記シートA2枚とシートB2枚を用意し、繊維方向
が0゜/90゜/90゜/0゜となるように、かつシートの種類
がA/B/B/Aとなるように、上記4枚を面対称に積層し、1
30℃の温度で5〜15kg/cm2の圧力をかけ、1〜2時間で
硬化させ、その後徐冷させて板厚90〜100μの板材を得
た。
この板材は表皮層のみ高価なカーボンブラック添加の
プリプレグ・シートAを用いており、従来の全層にカー
ボンブラックを配合するものに比べてコスト低減が可能
となった。また、平面性,遮光性,潤滑性および外観も
良好であった。
この板材から打抜いて得られた遮光羽根を使用してシ
ャッタ耐久試験をしたところ、強度的に優れたものとな
っているため、駆動力を伝達するための連結部の強度が
向上し、耐久性能が向上した。
なお、中間層としてのプリプレグ・シートBは、は同
じ目付又は別の目付のものを1枚又は3枚以上で構成し
てもよいし、上記実施例のように2枚で構成してもよ
い。2枚以上で構成することは、面対称となるように、
その繊維方向を決める必要がある。
F.発明の効果 本発明によれば、表皮層にのみカーボンブラックを添
加したシートを用いたので、低コストの遮光羽根用板材
を得ることができる。しかも、全層にカーボンブラック
を添加したのと同等の遮光性,平面性,潤滑性,塗装性
が得られる。
その外、本発明の板材を打抜いて遮光羽根とし、これ
を駆動部材とカシメにより連結した場合、カシメの箇所
が曲げられるので、そのままでは盛り上がりが発生し、
そのため羽根の平面性が損なわれて、駆動抵抗が増加
する、幕間露光が発生するという欠点が生じる。
しかし、曲げたとき内側となる表皮層にのみ折りを入
れると、盛り上がりが発生しないことが判った。この場
合、内側となる表皮層に折りを入れると、仮に中間層に
カーボンブラックが添加されていると比較的脆くなるの
で、折りが中間層まで伝播し、羽根としての強度低下を
招く。しかしながら、中間層にカーボンブラックが添加
されていないと比較的靭性があるので、折りは内側の表
皮層のみで止まり、中間層まで折れることはない。な
お、このとき中間層が塑性変形して曲率がゆるくなるの
で、外側の表皮層は比較的脆いものの、折れずに済む。
本発明の板材はこのような効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 9/36 G03B 9/36 A

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方向に揃えられた炭素繊維とこれを包含
    するマトリックス樹脂とからなる強化樹脂シート3枚以
    上を、各シートの繊維方向が互いに直交またはほぼ直交
    するように面対称に積層してなる板厚が60〜120μmの
    炭素繊維強化樹脂製板材において、表皮層のシートにの
    みカーボンブラックが配合されていることを特徴とする
    遮光羽根用板材。
JP63331749A 1988-12-29 1988-12-29 遮光羽根用板材 Expired - Lifetime JP2605850B2 (ja)

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