JP2605773Y2 - 過給機付エンジンの潤滑油通路構造 - Google Patents

過給機付エンジンの潤滑油通路構造

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JP2605773Y2
JP2605773Y2 JP1993052686U JP5268693U JP2605773Y2 JP 2605773 Y2 JP2605773 Y2 JP 2605773Y2 JP 1993052686 U JP1993052686 U JP 1993052686U JP 5268693 U JP5268693 U JP 5268693U JP 2605773 Y2 JP2605773 Y2 JP 2605773Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、過給機付エンジンの潤
滑油通路構造に関し、詳しくは、ターボ過給機潤滑系に
オイルフィルタを設置するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ターボ過給機を備えたエンジンの
潤滑油通路構造に関しては、例えば実開平3−4743
5号公報の先行例がある。この先行例において、エンジ
ン本体の潤滑系に潤滑油の取出口を設け、この取出口か
ら潤滑油通路によりターボ過給機の軸受部に接続して潤
滑することが示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記先行例
にあっては、エンジン本体の潤滑系の潤滑油をそのまま
ターボ過給機に供給するように構成される。このためエ
ンジン本体側で潤滑油に異物が含まれると、その異物が
ターボ過給機軸受部に侵入して、種々のダメージを与え
る等の問題がある。
【0004】本考案は、上記事情に鑑み、ターボ過給機
に供給される潤滑油の異物による損傷を防止する過給機
付エンジンの潤滑油通路構造を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案は、オイルポンプからの潤滑油をエンジン本体の
各潤滑部に導くオイルギャラリを有し、このオイルギャ
ラリからオイル通路のパイプが分岐され、このパイプが
ターボ過給機のセンターハウジングに取付けられる管継
手を介してターボ過給機の軸受部に接続される過給機付
エンジンの潤滑油通路構造において、上記管継手の内部
にオイルフィルタを設置することを特徴とする。
【0006】
【作用】上記構成による本考案では、ターボ過給機の作
動によるエンジン運転時に、オイルポンプが駆動して潤
滑油がオイルギャラリによりエンジン本体の各潤滑部に
供給して潤滑される。またオイルギャラリの潤滑油は分
岐してオイル通路のパイプ、管継手を介してターボ過給
機の軸受部に供給されるが、管継手の内部に設置される
オイルフィルタによりエンジン本体側で潤滑油中に混入
した異物が除去される。このためターボ過給機の軸受部
には常に異物の無い潤滑油のみが供給して良好に潤滑さ
れ、高速回転するタービン軸等を長期間適正に支持する
ことが可能になる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。先ず、図1において、本考案が適用される過給
機付エンジンの全体構成について説明する。符号1は水
平対向式エンジン(本実施例においては4気筒エンジ
ン)のエンジン本体であり、クランクケース2の左右の
バンク3,4に、燃焼室5、吸気ポート6、排気ポート
7、点火プラグ8、動弁機構9等が設けられている。そ
して、左バンク3側に#2,#4気筒を、右バンク4側
に#1,#3気筒を備える。またこのエンジン短縮形状
により左右バンク3,4の直後に、プライマリターボ過
給機40とセカンダリターボ過給機50がそれぞれ配設
されている。排気系として、左右バンク3,4からの共
通の排気管10が両ターボ過給機40,50のタービン
40a,50aに連通され、タービン40a,50aか
らの排気管11が1つの排気管12に合流して触媒コン
バータ13、マフラ14に連通される。プライマリター
ボ過給機40は低中速域で過給能力の大きい小容量の低
速型であり、セカンダリターボ過給機50は中高速域で
過給能力の大きい大容量の高速型である。
【0008】吸気系として、エアクリーナ15に接続す
る吸気管16から2つに分岐した吸気管17a,17b
はそれぞれ両ターボ過給機40,50のブロワ40b,
50bに連通され、このブロワ40b,50bからの吸
気管18,19がインタークーラ20に連通される。そ
してインタークーラ20からスロットル弁21を有する
スロットルボデー27を介してチャンバ22に連通さ
れ、チャンバ22から吸気マニホールド23を介して左
右バンク3,4の各気筒に連通されている。またアイド
ル制御系として、エアクリーナ15の直下流の吸気管1
6と吸気マニホールド23の間のバイパス通路24に、
アイドル制御弁(ISCV)25と負圧で開く逆止弁2
6が、アイドル時や減速時に吸入空気量を制御するよう
に設けられる。
【0009】燃料系として、各気筒の吸気ポート6にイ
ンジェクタ30がそれぞれ配設される。また燃料タンク
32の燃料ポンプ31からの燃料通路33が、フィルタ
34、インジェクタ30、燃料圧レギュレータ35を介
して燃料タンク32に還流するように連通される。燃料
圧レギュレータ35は吸気マニホールド23の吸気圧力
に応じて圧力調整し、インジェクタ30の燃料圧力を吸
気圧力に対して常に一定の高さに保って、噴射信号のパ
ルス幅により燃料噴射制御することが可能になってい
る。点火系として、各気筒の点火プラグ8毎に連設され
る点火コイル8aにイグナイタ36からの点火信号が入
力するように接続されている。
【0010】プライマリターボ過給機40の作動系につ
いて説明する。プライマリターボ過給機40は、タービ
ン40aに導入する排気のエネルギによりブロワ40b
を回転駆動し、空気を吸入、加圧して常に過給するよう
に作動する。タービン側にはダイアフラム式アクチュエ
ータ42を備えたプライマリウエストゲート弁41が設
けられる。アクチュエータ42の圧力室にはブロワ40
bの直下流からの制御圧通路44がオリフィス48を有
して連通し、過給圧が設定値以上に上昇すると応答良く
ウエストゲート弁41を開くように連通される。またこ
の制御圧通路44は更に過給圧をブロワ40bの上流側
にリークするデューティソレノイド弁43に連通し、こ
のデューティソレノイド弁43により所定の制御圧を生
じてアクチュエータ42に作用し、ウエストゲート弁4
1の開度を変化して過給圧制御する。ここでデューティ
ソレノイド弁43は後述する電子制御装置100からの
デューティ信号により作動し、デューティ信号のデュー
ティ比が小さい場合は高い制御圧でウエストゲート弁4
1の開度を増して過給圧を低下し、デューティ比が大き
くなるほどリーク量の増大により制御圧を低下し、ウエ
ストゲート弁41の開度を減じて過給圧を上昇する。
【0011】一方、スロットル弁急閉時のブロワ回転の
低下や吸気騒音の発生を防止するため、ブロワ40bの
下流としてスロットル弁21の近くのインタークーラ2
0の出口側と、ブロワ40bの上流との間にバイパス通
路46が連通される。そしてこのバイパス通路46にエ
アバイパス弁45が、スロットル弁急閉時に通路47に
よりマニホールド負圧を導入して開き、ブロワ下流に封
じ込められる加圧空気を迅速にリークするように設けら
れる。
【0012】セカンダリターボ過給機50の作動系につ
いて説明する。セカンダリターボ過給機50は同様に排
気によりタービン50aとブロワ50bが回転駆動して
過給するものであり、タービン側にアクチュエータ52
を備えたウエストゲート弁51が設けられている。また
タービン50aの上流の排気管10には、ダイアフラム
式アクチュエータ54を備えた下流開き式の排気制御弁
53が設けられ、ブロワ50bの下流には同様のアクチ
ュエータ56を備えたバタフライ式の吸気制御弁55が
設けられ、ブロワ50bの上、下流の間のリリーフ通路
58に過給圧リリーフ弁57が設けられる。
【0013】これら各弁の圧力動作系について説明す
る。先ず、負圧源のサージタンク60がチェック弁62
を有する通路61により吸気マニホールド23に連通し
て、スロットル弁全閉時に負圧を貯え且つ脈動圧を緩衝
する。また過給圧リリーフ弁57を開閉する過給圧リリ
ーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1、吸気制御弁55
を開閉する吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2、
排気制御弁53を開閉する第1と第2の排気制御弁用切
換ソレノイド弁SOL.3,SOL.4、排気制御弁5
3を小開制御するデューティソレノイド弁75、及びセ
カンダリウエストゲート弁51を開閉するセカンダリウ
エストゲート切換ソレノイド弁70を有する。各切換ソ
レノイド弁70,SOL.1〜4は電子制御装置100
からのON.OFF信号によりサージタンク60からの
負圧通路63の負圧、吸気制御弁下流に連通する正圧通
路64a,64bからの正圧、大気圧等を選択し、各制
御圧通路70a〜74aによりアクチュエータ側に導い
てセカンダリウエストゲート弁51、過給圧リリーフ弁
57、及び両制御弁55,53を作動する。またデュー
ティソレノイド弁75は電子制御装置100からのデュ
ーティ信号によりアクチュエータ54の正圧室54aに
作用する正圧を可変制御し、排気制御弁53を小開制御
する。
【0014】上記過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁
SOL.1は、通電がOFFされると、正圧通路64a
側を閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路71aを
介して過給圧リリーフ弁57のスプリングが内装された
圧力室に負圧を導くことでスプリングの付勢力に抗して
過給圧リリーフ弁57を開く。また、ONされると、逆
に負圧通路63側を閉じて正圧通路64a側を開き過給
圧リリーフ弁57の圧力室に正圧を導くことで過給圧リ
リーフ弁57を閉じる。
【0015】吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2
は、OFFされると、大気ポートを閉じて負圧通路63
側を開き、制御圧通路72aを介してアクチュエータ5
6のスプリングが内装された圧力室に負圧を導くことで
スプリングの付勢力に抗して吸気制御弁55を閉じ、O
Nされると、負圧通路63側を閉じ大気ポートを開きア
クチュエータ56の圧力室に大気圧を導くことで圧力室
内のスプリングの付勢力により吸気制御弁55を開く。
【0016】セカンダリウエストゲート切換ソレノイド
弁70は、電子制御装置100により点火進角量等に基
づきハイオクガソリン使用と判断されたときのみOFF
され、レギュラーガソリン使用と判断されたときにはO
Nされる。そしてセカンダリウエストゲート切換ソレノ
イド弁70は、OFFされると吸気制御弁55の上流に
連通する通路65を閉じて大気ポートを開き、制御圧通
路70aを介して大気圧をアクチュエータ52に導入す
ることでアクチュエータ52内に配設されたスプリング
の付勢力によりセカンダリウエストゲート弁51を閉じ
る。また、ONで大気ポートを閉じ通路65側を開き、
両ターボ過給機40,50作動時のセカンダリターボ過
給機50下流の過給圧がアクチュエータ52に導かれ、
この過給圧に応じてセカンダリウエストゲート弁51を
開き、レギュラーガソリン使用時には、ハイオクガソリ
ン使用時に比べて相対的に過給圧が低下される。
【0017】また、第1の排気制御弁用切換ソレノイド
弁SOL.3からの制御圧通路73aが排気制御弁53
を作動するアクチュエータ54の正圧室54aに、第2
の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4からの制御
圧通路74aがアクチュエータ54のスプリングを内装
した負圧室54bにそれぞれ連通されている。そして両
切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にOFFのとき、
第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧
通路64b側を閉じ大気ポートを開き、第2の排気制御
弁用切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63側を閉
じ大気ポートを開くことで、アクチュエータ54の両室
54a,54bが大気開放され、負圧室54bに内装さ
れたスプリングの付勢力により排気制御弁53が全閉す
る。また、両切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にO
Nのとき、それぞれ大気ポートを閉じ、第1の排気制御
弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路64b側を
開き、第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4
は負圧通路63側を開くことで、アクチュエータ54の
正圧室54aに正圧を、負圧室54bに負圧を導き、ス
プリングの付勢力に抗して排気制御弁53を全開する。
【0018】上記第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁
SOL.3からの制御圧通路73aにはオリフィス67
が設けられ、このオリフィス67の下流側と吸気管17
aにリーク通路66が連通され、このリーク通路66に
電子制御装置100からのデューティ信号により作動す
る排気制御弁小開制御用のデューティソレノイド弁75
が配設されている。そして第1の切換ソレノイド弁SO
L.3のみがONで正圧をアクチュエータ54の正圧室
54aに供給し負圧室54bを大気開放する状態で、デ
ューティソレノイド弁75によりその正圧をリークして
排気制御弁53を小開する。ここで、デューティソレノ
イド弁75はデューティ信号におけるデューティ比が大
きいと、リーク量の増大により正圧室54aに作用する
正圧を低下して排気制御弁53の開度を減じ、デューテ
ィ比が小さくなるほど正圧を高くして排気制御弁53の
開度を増すように動作する。そしてプライマリターボ過
給機40のみ過給作動とするシングルターボ状態下でエ
ンジン運転状態が所定の排気制御弁小開制御領域内にあ
るとき、デューティソレノイド弁75による排気制御弁
53の開度で過給圧をフィードバック制御し、この過給
圧制御に伴い排気制御弁53を小開するように構成され
る。
【0019】各種のセンサについて説明する。差圧セン
サ80が吸気制御弁55の上,下流の差圧を検出するよ
うに設けられ、絶対圧センサ81が切換ソレノイド弁7
6により吸気管圧力と大気圧を選択して検出するように
設けられている。
【0020】またエンジン本体1にノックセンサ82が
取付られると共に、左右両バンク3,4を連通する冷却
水通路に水温センサ83が臨まされ、排気管10にO2
センサ84が装着されている。さらに、スロットル弁2
1にスロットル開度センサとスロットル弁全閉を検出す
るアイドルスイッチとを内蔵したスロットルセンサ85
が連設され、エアクリーナ15の直下流に吸入空気量セ
ンサ86が配設されている。
【0021】また、エンジン本体1に支承されたクラン
クシャフト1aにクランクロータ90が軸着され、この
クランクロータ90の外周に、電磁ピックアップ等から
なるクランク角センサ87が対設されている。さらに、
動弁機構9におけるカムシャフトに連設するカムロータ
91に、電磁ピックアップ等からなる気筒判別用のカム
角センサ88が対設されている。
【0022】次に図2において、潤滑油通路構造につい
て説明する。先ず、エンジン本体側に配置されるオイル
ポンプ110によりオイルパン111のオイルが汲上げ
られる。このオイルはリリーフ弁112で調圧し、水冷
式のオイルクーラ113により油温を適正化し、更にオ
イルフィルタ114で濾過してクランクケース側の左右
のメインギャラリ115,116に導かれる。右側のメ
インギャラリ116は前方から後方に引回して形成さ
れ、このメインギャラリ116から分岐するギャラリ1
17によりクランク軸等の潤滑部118に給油される。
またメインギャラリ116は右バンク4のシリンダヘッ
ドのギャラリ119に連通して、このギャラリ119に
よりオリフィス120を介して動弁系潤滑部121に給
油される。
【0023】左側のメインギャラリ115は前方で左バ
ンク3の方向に形成され、このギャラリ115から分岐
するギャラリ122によりクランク軸等の潤滑部118
に給油される。またメインギャラリ115は左バンク3
のシリンダヘッドのギャラリ123に連通して、このギ
ャラリ123によりオリフィス124を介して動弁系潤
滑部125に給油される。
【0024】そこで上述の構成において、左バンク3の
ギャラリ123が前方へ延設され、このギャラリ123
から分岐するオイル通路130がエンジン本体1の左側
を後方に迂回してプライマリターボ過給機40に連通さ
れ、オイル通路130にオイルフィルタ131が設置さ
れる。また右バンク4のギャラリ119が後方に延設さ
れ、このギャラリ119から分岐するオイル通路160
がセカンダリターボ過給機50に連通され、このオイル
通路160にもオイルフィルタ161が設置される。
【0025】図3において、例えばセカンダリターボ過
給機50について詳細に説明する。セカンダリターボ過
給機50はタービンハウジング141、ブロワハウジン
グ142、センターハウジング140を有し、タービン
軸143の両端にタービンホイール144とブロワホイ
ール145が一体結合される。そしてタービン軸143
をセンターハウジング140のボールベアリング等の軸
受146で支持した状態で、タービンハウジング141
の渦巻き状の室147にタービンホイール144を収容
し、ブロワハウジング142の渦巻き状の室148にブ
ロワホイール145を収容して、タービン50aの回転
によりブロワ50bを駆動するように装着される。
【0026】更に図4において、セカンダリターボ過給
機50の潤滑系について説明すると、センターハウジン
グ140に油路を兼ねたねじ孔150が設けられ、この
ねじ孔150が油路151を介して軸受146に連通さ
れ、軸受146から戻り油路152に連通されている。
そしてエンジン本体1からのオイル通路160のパイプ
162が、管継手165を用いてねじ孔150に接続さ
れる。管継手165は、パイプ162と小孔166aを
介して連通する筒状のユニオンバンジョ166、両端に
ナット167bとねじ167cを有し、内部に小孔16
7dにより外部と連通した孔167aを有するユニオン
スクリュー167を備え、ユニオンスクリュー167に
オイルフィルタ161が収容設置される。オイルフィル
タ161は両端の板部材161aと筒椀状部材161b
の間にメッシュ161cを設けて構成され、ユニオンス
クリュー167の孔167aに筒椀状部材161bを押
圧接触して抜止め設置される。
【0027】そこでねじ孔150にシール168を介し
てユニオンバンジョ166を合致し、ユニオンバンジョ
166にオイルフィルタ161を設置したユニオンスク
リュー167をシール169を介して挿通し、且つその
ユニオンスクリュー167をねじ孔150に螺着して管
継手165が取付けられる。そしてこの管継手165の
取付けによりオイルフィルタ161がセカンダリターボ
過給機50の軸受146の直前に配置される。尚、プラ
イマリターボ過給機40でも全く同様にオイルフィルタ
131が管継手に設置して軸受直前に配置される。
【0028】次に、図5に基づき電子制御系の構成につ
いて説明する。電子制御装置(ECU)100は、CP
U101,ROM102,RAM103,バックアップ
RAM104,及びI/Oインターフェイス105をバ
スラインを介して接続したマイクロコンピュータを中心
として構成され、各部に所定の安定化電源を供給する定
電圧回路106や駆動回路107が組込まれている。
【0029】上記定電圧回路106は、ECUリレー9
5のリレー接点を介してバッテリ96に接続され、この
バッテリ96に、上記ECUリレー95のリレーコイル
がイグニッションスイッチ97を介して接続されてい
る。また、上記バッテリ96には、上記定電圧回路10
6が直接接続され、さらに燃料ポンプリレー98のリレ
ー接点を介して燃料ポンプ31が接続されている。
【0030】すなわち、定電圧回路106は、上記イグ
ニッションスイッチ96がONされ、ECUリレー95
のリレー接点が閉となったとき、制御用電源を供給し、
また、イグニッションスイッチ97がOFFされたと
き、バックアップ用の電源をバックアップRAM104
に供給する。
【0031】また、上記I/Oインターフェイス105
の入カポートに、各種センサ80〜88,車速センサ8
9,及びバッテリ96が接続されている。また、I/O
インターフェイス105の出力ポートには、イグナイタ
36が接続され、さらに、駆動回路107を介してIS
CV25、インジェクタ30、各切換ソレノイド弁7
0,76,SOL.1〜4、デューティソレノイド弁4
3,75、及び燃料ポンプリレー98のリレーコイルが
接続されている。
【0032】そして、イグニッションスイッチ97がO
Nされると、ECUリレー95がONしてECU100
に電源が投入され、定電圧回路106を介して各部に定
電圧が供給され、ECU100は各種制御を実行する。
すなわち、ECU100においてCPU101が、RO
M102にメモリされている制御プログラムに基づき、
I/Oインターフェイス105を介して各種センサ80
〜89からの検出信号、及びバッテリ電圧等を入力処理
し、RAM103及びバックアップRAM104に格納
された各種データ、ROM102にメモリされている固
定データに基づき各種制御量を演算する。そして駆動回
路107により燃料ポンプリレー98をONし燃料ポン
プ31を通電して駆動させると共に、駆動回路107を
介して各切換ソレノイド弁70,76,SOL.1〜4
にON.OFF信号を、デューティソレノイド弁43,
75にデューティ信号を出力してターボ過給機作動個数
切換制御、及び過給圧制御を行い、演算した燃料噴射パ
ルス幅に相応する駆動パルス幅信号を所定のタイミング
で該当気筒のインジェクタ30に出力して燃料噴射制御
を行い、また、演算した点火時期に対応するタイミング
でイグナイタ36に点火信号を出力して点火時期制御を
実行し、ISCV25に制御信号を出力してアイドル回
転数制御等を実行する。
【0033】次に、作用について、ECU100による
過給機作動個数切換制御に基づき説明する。エンジン運
転時において、図6に示すように、エンジン回転数N及
びエンジン負荷Tp(基本燃料噴射パルス幅;=K×Q
/N,Kはインジェクタ特性補正定数、Qは吸入空気
量)による運転領域が、プライマリターボ過給機40の
み過給作動させるシングルターボ状態から両ターボ過給
機40,50を過給作動させるツインターボ状態へ切換
えるシングル→ツイン切換ラインL2よりも低速域のシ
ングルターボ領域にあり、且つ、図7に示すように、シ
ングル→ツイン切換判定ラインL2と予め設定された吸
気管圧力P1及びエンジン回転数N1とで囲まれる排気
制御弁小開制御領域外の低回転,低負荷域にあるとき、
4つの切換ソレノイド弁SOL.1〜4がいずれもOF
Fされる。そこで過給圧リリーフ弁57は、過給圧リリ
ーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1のOFFによりサ
ージタンク60からの負圧が圧力室に導入されることで
スプリングの付勢力に抗して開弁し、吸気制御弁55
は、吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2のOFF
によりアクチュエータ56の圧力室に負圧が導入される
ことでスプリングの付勢力に抗して逆に閉弁する。ま
た、排気制御弁53は、両排気制御弁用切換ソレノイド
弁SOL.3,4のOFFによりアクチュエータ54の
両室54a,54bに大気圧が導入されることでスプリ
ングの付勢力により閉弁する。そして排気制御弁53の
閉弁によりセカンダリターボ過給機50への排気の導入
が遮断され、セカンダリターボ過給機50が不作動とな
り、プライマリターボ過給機40のみ過給作動のシング
ルターボ状態となる。そしてプライマリターボ過給機4
0のみの過給作動により低速域で高い軸トルクが得られ
る。また吸気制御弁55の閉弁によりプライマリターボ
過給機40からの過給圧の吸気制御弁55を介してのセ
カンダリターボ過給機50側へのリークが防止され、過
給圧の低下が防止される。
【0034】そして、エンジン回転数N,エンジン負荷
Tpが上昇して運転領域が図7に示す排気制御弁小開制
御領域に入ると、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁
SOL.3のみをONする。そこで排気制御弁53はア
クチュエータ54の正圧室54aに正圧が導入されるこ
とで開くが、このときデューティソレノイド弁75によ
りアクチュエータ54の正圧室54aに作用する正圧が
調圧され、排気制御弁53が小開してセカンダリターボ
過給機50が予備回転される。またこのとき、過給圧リ
リーフ弁57が開かれていることで、予備回転によるセ
カンダリターボ過給機50によるコンプレッサ圧がリー
クされ、予備回転の円滑化が図られる。
【0035】そして、エンジン回転数N及びエンジン負
荷Tpによる運転領域がシングルターボ領域からシング
ル→ツイン切換ラインL2を境にツインターボ領域側に
移行すると(図6参照)、直ちに過給圧リリーフ弁用切
換ソレノイド弁SOL.1をONし、過給圧リリーフ弁
57を閉弁する。なお、これに同期して排気制御弁小開
制御用デューティソレノイド弁75が全閉されて正圧通
路64bを介しての正圧がリークされることなく直接ア
クチュエータ54の正圧室54aに導入され、排気制御
弁53の開度が増大される。そして、過給圧リリーフ弁
57の閉弁によりリリーフ通路58が遮断され、且つ排
気制御弁53の開度増大によりセカンダリターボ過給機
50の回転数が上昇して吸気制御弁55上流のセカンダ
リターボ過給機50によるコンプレッサ圧が次第に上昇
され、ツインターボ状態への移行に備えられる。その
後、所定時間経過後に第2の排気制御弁用切換ソレノイ
ド弁SOL.4をONして排気制御弁53を全開にし、
さらにセカンダリターボ過給機50の予備回転数を上昇
させる。さらに所定時間経過後、セカンダリターボ過給
機50によるコンプレッサ圧が上昇し、吸気制御弁55
の上流圧と下流圧との差圧が設定値に達した時点で吸気
制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2をONして吸気制
御弁55を開弁させ、プライマリターボ過給機40の過
給作動に加えてセカンダリターボ過給機50が過給作動
する。これにより高速域の排気流量の大きい領域では両
ターボ過給機40,50の過給作動により高い軸トルク
が得られ出力が向上される。
【0036】また、エンジン回転数N,エンジン負荷T
pが減少してエンジン運転領域がツインターボ領域から
ツイン→シングル切換ラインL1(図6参照)を境にシ
ングルターボ領域側へ移行すると、所定時間経過後に4
つの切換ソレノイド弁SOL.1〜4がOFFされる。
これにより、過給圧リリーフ弁57が開弁されて、排気
制御弁53及び吸気制御弁55が共に閉弁されてセカン
ダリターボ過給機50の過給作動が停止され、プライマ
リターボ過給機40のみ過給作動のシングルターボ状態
に戻る。
【0037】なお、過給圧制御については、シングルタ
ーボ状態下での排気制御弁小開制御領域では、排気制御
弁53の小開開度制御による過給圧の変化が大きいこと
から、ウエストゲート弁41を閉弁し、この状態で目標
過給圧と実過給圧とに基づきPI制御によるデューティ
信号をデューティソレノイド弁75に与え、排気制御弁
53のみを用いて過給圧をフィードバック制御する。ま
た、シングルターボ状態下で排気制御弁小開制御領域外
のとき、及びツインターボ状態下では、プライマリター
ボ過給機40側のデューティソレノイド弁43に上述と
同様、PI制御によるデューティ信号を与え、プライマ
リターボ過給機40のウエストゲート弁41により過給
圧をフィードバック制御する。
【0038】上述のエンジン運転時には、オイルポンプ
110が駆動してオイルパン111の潤滑油が、調圧、
冷却してエンジン本体1の左右のメインギャラリ11
5,116に供給され、このメインギャラリ115,1
16によりクランク軸等の潤滑部118に給油される。
右側のメインギャラリ116の潤滑油は後方でギャラリ
119を介し右バンク4の動弁系潤滑部121に供給し
て、従来と同様に潤滑される。また、動弁系潤滑部12
1へ至る直前に、油路にオリフィス120が設けられて
いるため、ギヤラリ119を介して圧送される潤滑油
は、オイル通路160のパイプ162にも比較的多量に
分岐され、このパイプ162を介してセカンダリターボ
過給機50のセンターハウジング140に取付けられる
管継手165に流入する。
【0039】管継手165では、パイプ162からの潤
滑油がユニオンバンジョ166を介しユニオンスクリュ
ー167の孔167aに流入し、更にこの孔167aに
設置されるオイルフィルタ161を通過する。このため
エンジン本体側で油中に混入する異物はオイルフィルタ
161により確実に除去され、常に異物の無い潤滑油の
みがセンターハウジング140のねじ孔150、油路1
51を介して軸受146に供給される。そこで軸受14
6は異物によるダメージを受けないで、常に正常な作動
状態を保持して良好に潤滑される。従って、特にツイン
ターボ状態でセカンダリターボ過給機50のタービンホ
イール144とブロワホイール145を備えるタービン
軸143が高速回転して作動する場合に、そのタービン
軸143が軸受146により長期間適正に支持される。
【0040】左側のメインギャラリ115の潤滑油は前
方で同様に2つに分岐して、ギャラリ123により左バ
ンク3の動弁系潤滑部125に供給される。またオイル
通路130によりプライマリターボ過給機40にも供給
されるが、この場合に潤滑油はオイルフィルタ131に
より異物が除去され、このため同様に軸受部のダメージ
が回避される。
【0041】以上、本考案の実施例について説明した
が、1個のターボ過給機を備えるエンジン、水平対向式
以外のエンジン、他の過給制御の方式にも適用できる。
【0042】
【考案の効果】以上、説明したように本考案によると、
過給機付エンジンの潤滑油通路構造において、ターボ過
給機に取付けられた管継手内部にオイルフィルタを設置
してターボ過給機直前で混入する異物を除去するように
構成されるので、ターボ過給機の軸受部の異物によるダ
メージを確実に防止することができ、ターボ過給機の信
頼性が大幅に向上する。さらに、オイルフィルタは、管
継手を構成するユニオンスクリューの孔内部に設置する
ので、オイルフィルタ取付けスペースが不要になり、組
付けやメンテナンスも容易化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適応される過給機付エンジンの一例を
示す構成図
【図2】本考案に係わる潤滑油通路構造の実施例を示す
系統図
【図3】セカンダリターボ過給機の潤滑系を示す断面図
【図4】オイルフィルタの設置状態を示す断面図
【図5】過給機付エンジンの制御系の回路図
【図6】シングルターボ状態とツインターボ状態との切
換え領域を示す説明図
【図7】排気制御弁小開制御領域を示す説明図
【符号の説明】
1 エンジン本体 40,50 ターボ過給機 110 オイルポンプ 118,121,125 潤滑部 119,123 ギャラリ 130,150 オイル通路 131,161 オイルフィルタ 140 センタハウジング 162 パイプ 165 管継手 166 ユニオンバンジョ 167 ユニオンスクリュー 167a 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 39/14

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルポンプからの潤滑油をエンジン本
    体の各潤滑部に導くオイルギャラリを有し、このオイル
    ギャラリからオイル通路のパイプが分岐され、このパイ
    プがターボ過給機のセンターハウジングに取付けられる
    管継手を介してターボ過給機の軸受部に接続される過給
    機付エンジンの潤滑油通路構造において、上記管継手の
    内部にオイルフィルタを設置することを特徴とする過給
    機付エンジンの潤滑油通路構造。
  2. 【請求項2】 管継手はパイプと接続するユニオンバン
    ジョと、ユニオンバンジョと連通した孔を有してこのユ
    ニオンバンジョをセンターハウジングに螺着するユニオ
    ンスクリューを備え、ユニオンスクリューの孔の内部に
    オイルフィルタが緊密に設置されることを特徴とする請
    求項1記載の過給機付エンジンの潤滑油通路構造。
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