JP2586368Y2 - 過給機付エンジンのソレノイド弁配置構造 - Google Patents

過給機付エンジンのソレノイド弁配置構造

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JP2586368Y2
JP2586368Y2 JP5153793U JP5153793U JP2586368Y2 JP 2586368 Y2 JP2586368 Y2 JP 2586368Y2 JP 5153793 U JP5153793 U JP 5153793U JP 5153793 U JP5153793 U JP 5153793U JP 2586368 Y2 JP2586368 Y2 JP 2586368Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、エンジンの吸,排気系
に並列に接続するプライマリターボ過給機とセカンダリ
ターボ過給機とをエンジン本体の各バンクに配置し、低
速域ではプライマリターボ過給機のみ、高速域では両タ
ーボ過給機を過給作動させると共に、プライマリターボ
過給機のみの過給作動から両ターボ過給機による過給作
動の切換前には排気制御弁小開制御用デューティソレノ
イド弁をデューティ制御することにより排気制御弁を小
開して過給圧制御を行い、排気制御弁の小開以外のとき
にはウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁を
デューティ制御してプライマリターボ過給機に備えたウ
エストゲート弁により過給圧制御を行う過給機付エンジ
ンに関し、詳しくは過給圧制御の応答性を向上すること
が可能な過給機付エンジンのソレノイド弁配置構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの吸,排気系にプライマリター
ボ過給機とセカンダリターボ過給機とを並列に配置し、
セカンダリターボ過給機に接続される吸,排気系に吸気
制御弁と排気制御弁とをそれぞれ配設し、エンジン運転
領域が低速域のときには両制御弁を共に閉弁してプライ
マリターボ過給機のみを過給作動させ、高速域のときに
は両制御弁を共に開弁して両ターボ過給機を過給作動さ
せることで、低速域から高速域に亘り出力性能の向上を
可能とする過給機付エンジンが知られている。
【0003】そして、低速域のプライマリターボ過給機
のみ過給作動の状態から高速域の両ターボ過給機過給作
動の状態への切換え時の円滑化を図るため、切換え前に
上記排気制御弁を小開させて排気の一部をセカンダリタ
ーボ過給機に流し、セカンダリターボ過給機を予備回転
させるようにしている。
【0004】また、この排気制御弁の小開時には、吸気
制御弁が閉じられていることからプライマリターボ過給
機のみにより過給が行われており、セカンダリターボ過
給機側に排気の一部が逃がされる状態であるため、排気
制御弁の小開開度を制御することで過給圧制御すること
が可能となる。
【0005】このため、特開平3−260328号公報
には、排気制御弁を作動するダイヤフラム式アクチュエ
ータに連通する制御圧通路に排気制御弁小開制御用のデ
ューティソレノイド弁を介装し、プライマリターボ過給
機のみの過給作動から両ターボ過給機による過給作動へ
の切換え前に、排気制御弁小開制御用デューティソレノ
イド弁をデューティ制御して排気制御弁を小開すると共
に過給圧制御を行い、排気制御弁の小開以外のときに
は、プライマリターボ過給機に備えたウエストゲート弁
を作動するダイヤフラム式アクチュエータに連通する制
御圧通路に介装されたウエストゲート弁制御用デューテ
ィソレノイド弁をデュ一ティ制御することで過給圧制御
を行う技術が開示されている。
【0006】ところで、直列多気筒エンジンでは、各気
筒からの排気マニホールドがエンジンの一方のバンク側
に集中していることから、プライマリターボ過給機とセ
カンダリターボ過給機とを一方バンクに配置することが
可能であるが、V型エンジンあるいは水平対向エンジン
では、各バンクごとに排気マニホールドが分割されるた
め、一方バンク側に両ターボ過給機を配置すると、他方
バンクの排気マニホールドから排気管を介してターボ過
給機に至るまでの通路長が長くなり、排気温度が低下し
て過給機による過給効率が低下する。このため、V型エ
ンジンあるいは水平対向エンジンでは、エンジンの一方
バンク側にプライマリターボ過給機を、他方バンク側に
セカンダリターボ過給機を配置する必要がある。
【0007】そして、排気制御弁,吸気制御弁の作動切
換えを行わせるための各切換ソレノイド弁、及び上記各
デューティソレノイド弁をエンジンルーム内に実装する
場合においては、排気制御弁及び吸気制御弁等、大部分
の弁がセカンダリターボ過給機側であり、デューティソ
レノイド弁は耐振性が弱いため、エンジン本体に取り付
けることはできない。
【0008】このため、本出願人は先の出願(実願平4
−13978号)により、セカンダリターボ過給機に近
い車体側に集中ソレノイドボックスを装着し、この集中
ソレノイドボックスに各切換ソレノイド弁、各デューテ
ィソレノイド弁をまとめて実装することで、全てのソレ
ノイド弁等を集中配置し、組付け性、点検修理等の作業
性を向上することを可能とする技術を提案した。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、先の出
願による技術では、全てのソレノイド弁がエンジンの一
方バンク側のセカンダリターボ過給機に近い車体側に集
中配置されるため、エンジンの他方バンク側に配置され
たプライマリターボ過給機のウエストゲート弁では、そ
のダイヤフラム式アクチュエータにデューティソレノイ
ド弁からエンジン本体を横断した長い制御圧通路が配管
されることになる。このため、デューティソレノイド弁
をデューティ制御することで調圧された制御圧が実際に
ウエストゲート弁を作動するアクチュエータに到達する
までに時間がかかり、ウエストゲート弁の作動遅れを生
じ、排気制御弁の小開制御以外のとき、プライマリター
ボ過給機に備えたウエストゲート弁を作動して過給圧制
御が行われる際に、過給圧制御の応答性が悪化するとい
う課題がある。
【0010】本考案は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、いずれの過給圧制御に際しても、過給圧制御の応答
性を向上することが可能な過給機付エンジンのソレノイ
ド弁配置構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案による過給機付エンジンのソレノイド弁配置
構造は、エンジンの吸,排気系に並列に接続するプライ
マリターボ過給機とセカンダリターボ過給機とをエンジ
ン本体の各バンクに配置し、共に全開のときにはセカン
ダリターボ過給機の過給動作を行わせ、共に全閉のとき
にはセカンダリターボ過給機の過給作動を停止させる吸
気制御弁,排気制御弁をセカンダリターボ過給機に接続
される吸,排気系にそれぞれ配設し、プライマリターボ
過給機のみの過給作動から両ターボ過給機による過給作
動の切換え前に、上記排気制御弁を作動するダイヤフラ
ム式アクチュエータに連通する制御圧通路に介装された
排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁をデュー
ティ制御して、排気制御弁を小開させてセカンダリター
ボ過給機を予備回転させると共に過給圧制御を行い、排
気制御弁の小開制御以外のときにはプライマリターボ過
給機に設けられたウエストゲ一卜弁を作動するダイヤフ
ラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に介装され
たウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁をデ
ューティ制御して過給圧制御を行う過給機付エンジンに
おいて、上記ウエストゲート弁制御用デューティソレノ
イド弁をプライマリターボ過給機近傍の車体側に、上記
排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁をセカン
ダリターボ過給機近傍の車体側にそれぞれ配置したこと
を特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成による本考案では、エンジン本体の一
方バンク側にウエストゲート弁を備えたプライマリター
ボ過給機、及びウエストゲート弁を作動するダイヤフラ
ム式アクチュエータが配置され、他方バンク側にセカン
ダリターボ過給機,排気制御弁及び該排気制御弁を作動
するダイヤフラム式アクチュエータか配置される構成に
おいて、プライマリターボ過給機のみの過給作動から両
ターボ過給機による過給作動への切換前に、排気制御弁
を小開してセカンダリターボ過給機を予備回転させると
共に過給圧制御を行うために、セカンダリターボ過給機
側の排気系に配設された排気制御弁を作動するダイヤフ
ラム式アクチュエータに制御圧を調圧して与える排気制
御弁小開制御用デューティソレノイド弁がセカンダリタ
ーボ過給機近傍の車体側に配置され、また、排気制御弁
の小開制御時以外のときに、過給圧制御を行うべくプラ
イマリターボ過給機に備えたウエストゲート弁を作動す
るダイヤフラム式アクチュエータに制御圧を調圧して与
えるウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁が
プライマリターボ過給機近傍の車体側に配置されるの
で、いずれのデュ一ティソレノイド弁も短い制御圧通路
を介して各ダイヤフラム式アクチュエータに連通され
る。その結果、各デューティソレノイド弁で調圧された
制御圧が直ちにアクチュエータに作用して、ウエストゲ
ート弁及び排気制御弁の応答性が共に向上する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1において、本考案が適用される過給機付エ
ンジンの全体の構成について説明する。符号1は水平対
向式エンジン(本実施例においては4気筒エンジン)の
エンジン本体であり、クランクケース2の左右のバンク
3,4に、燃焼室5、吸気ポート6、排気ポート7、点
火プラグ8、動弁機構9等が設けられている。そして左
バンク3側に#2,#4気筒を、右バンク4側に#1,
#3気筒を備える。またこのエンジン短縮形状により左
右バンク3,4の直後に、プライマリターボ過給機40
とセカンダリターボ過給機50がそれぞれ配設されてい
る。排気系として、左右バンク3,4からの共通の排気
管10が両ターボ過給機40,50のタービン40a,
50aに連通され、タービン40a,50aからの排気
管11が1つの排気管12に合流して触媒コンバータ1
3、マフラ14に連通される。
【0014】プライマリターボ過給機40は、低中速域
で過給能力の大きい小容量の低速型であり、これに対し
てセカンダリターボ過給機50は、中高速域で過給能力
の大きい大容量の高速型である。このためプライマリタ
ーボ過給機40の方が容量が小さいことで、排気抵抗が
大きくなる。
【0015】吸気系として、エアクリーナ15の下流か
ら2つに分岐した吸気管16,17がそれぞれ両ターボ
過給機40,50のブロワ40b,50bに連通され、
このブロワ40b,50bからの吸気管18,19がイ
ンタークーラ20に連通される。そしてインタークーラ
20からスロットル弁21を有するスロットルボデー2
7を介してチャンバ22に連通され、チャンバ22から
吸気マニホールド23を介して左右バンク3,4の各気
筒に連通されている。またアイドル制御系として、エア
クリーナ15の直下流と吸気マニホールド23の間のバ
イパス通路24に、アイドル制御弁(ISCV)25と
負圧で開く逆止弁26が、アイドル時や減速時に吸入空
気量を制御するように設けられる。
【0016】燃料系として、吸気マニホールド23のポ
ート近傍にインジェクタ30が配設され、燃料ポンプ3
1を有する燃料タンク32からの燃料通路33が、フィ
ルタ34、燃料圧レギュレータ35を備えてインジェク
タ30に連通される。燃料圧レギュレータ35は、吸気
圧力に応じて調整作用するものであり、これによりイン
ジェクタ30に供給する燃料圧力を吸気圧力に対して常
に一定の高さに保ち、噴射信号のパルス幅により燃料噴
射制御することが可能になっている。点火系として、各
点火プラグ8毎に連設する各点火コイル8a毎にイグナ
イタ36からの点火信号が入力するように接続されてい
る。
【0017】プライマリターボ過給機40の作動系につ
いて説明する。プライマリターボ過給機40は、タービ
ン40aに導入する排気エネルギによりブロワ40bを
回転駆動し、空気を吸入,加圧して常に過給するように
作動する。タービン側にはダイアフラム式アクチュエー
タ42を備えたプライマリウエストゲート弁41が設け
られる。アクチュエータ42の圧力室にはブロワ40b
の直下流からの制御圧通路44がオリフィス48を有し
て連通し、過給圧が設定値以上に上昇すると応答良くウ
エストゲート弁41を開くように連通される。またこの
制御圧通路44は更に過給圧をブロワ40bの上流側に
リークするデューティソレノイド弁43に連通し、この
デューティソレノイド弁43により所定の制御圧を生じ
てアクチュエータ42に作用し、ウエストゲート弁41
の開度を変化して過給圧制御する。ここでデューティソ
レノイド弁43は、後述する電子制御装置100からの
デューティ信号により作動し、デューティ信号のデュー
ティ比が小さい場合は高い制御圧でウエストゲート弁4
1の開度を増して過給圧を低下し、デューティ比が大き
くなるほどリーク量の増大により制御圧を低下し、ウエ
ストゲート弁41の開度を減じて過給圧を上昇する。
【0018】一方、スロットル弁急閉時のブロワ回転の
低下や吸気騒音の発生を防止するため、ブロワ40bの
下流としてスロットル弁21の近くのインタークーラ2
0の出口側と、ブロワ40bの上流との間にバイパス通
路46が連通される。そしてこのバイパス通路46にエ
アバイパス弁45が、スロットル弁急閉時に通路47に
よりマニホールド負圧を導入して開き、ブロワ下流に封
じ込められる加圧空気を迅速にリークするように設けら
れる。
【0019】セカンダリターボ過給機50の作動系につ
いて説明する。セカンダリターボ過給機50は同様に排
気によりタービン50aとブロワ50bが回転駆動して
過給するものであり、タービン側にアクチュエータ52
を備えたセカンダリウエストゲート弁51が設けられて
いる。またタービン50aの上流の排気管10には、ダ
イアフラム式アクチュエータ54を備えた下流開き式の
排気制御弁53が設けられ、ブロワ50bの下流には同
様のアクチュエータ56を備えたバタフライ式の吸気制
御弁55が設けられ、ブロワ50bの上、下流の間のリ
リーフ通路58に過給圧リリーフ弁57が設けられる。
【0020】これら各弁の圧力動作系について説明す
る。先ず、負圧源のサージタンク60がチェック弁62
を有する通路61により吸気マニホールド23に連通し
て、スロットル弁全閉時に負圧を貯え且つ脈動圧を緩衝
する。また過給圧リリーフ弁57を開閉する過給圧リリ
ーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1、吸気制御弁55
を開閉する吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2、
排気制御弁53を開閉する第1と第2の排気制御弁用切
換ソレノイド弁SOL.3,SOL.4、排気制御弁5
3を小開制御するデューティソレノイド弁75、及びセ
カンダリウエストゲート弁51を開閉するセカンダリウ
エストゲート切換ソレノイド弁70を有する。各切換ソ
レノイド弁70,SOL.1〜4は、電子制御装置10
0からのON・OFF信号によりサージタンク60から
の負圧通路63の負圧、吸気制御弁下流に連通する正圧
通路64a,64bからの正圧、大気圧等を選択し、各
制御圧通路70a〜74aによりアクチュエータ側に導
いて各制御弁,セカンダリウエストゲート弁51を作動
する。またデューティソレノイド弁75は、電子制御装
置100からのデューティ信号によりアクチュエータ5
4の正圧室54aに作用する正圧を可変制御し、排気制
御弁53を小開制御する。
【0021】上記過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁
SOL.1は、通電がOFFされると、正圧通路64a
側を閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路71aを
介して過給圧リリーフ弁57のスプリングが内装された
圧力室に負圧を導くことでスプリングの付勢力に抗して
過給圧リリーフ弁57を開く。また、ONされると、逆
に負圧通路63側を閉じて正圧通路64a側を開き、過
給圧リリーフ弁57の圧力室に正圧を導くことで過給圧
リリーフ弁57を閉じる。
【0022】吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2
は、OFFされると、大気ポートを閉じて負圧通路63
側を開き、制御圧通路72aを介してアクチュエータ5
6のスプリングが内装された圧力室に負圧を導くことで
スプリングの付勢力に抗して吸気制御弁55を閉じ、O
Nされると、負圧通路63側を閉じて大気ポートを開
き、アクチュエータ56の圧力室に大気圧を導くことで
圧力室内のスプリングの付勢力により吸気制御弁55を
開く。
【0023】セカンダリウエストゲート切換ソレノイド
弁70は、電子制御装置100により点火進角量等に基
づきハイオクガソリン使用と判断されたときのみOFF
され、レギュラーガソリン使用と判断されたときにはO
Nされる。そしてセカンダリウエストゲート切換ソレノ
イド弁70は、OFFされると、吸気制御弁55の上流
に連通する通路65を閉じて大気ポートを開き、制御圧
通路70aを介して大気圧をアクチュエータ52に導入
することでアクチュエータ52内に配設されたスプリン
グの付勢力によりセカンダリウエストゲート弁51を閉
じる。また、ONで大気ポートを閉じて通路65側を開
き、両ターボ過給機40,50作動時のセカンダリター
ボ過給機50下流の過給圧がアクチュエータ52に導か
れ、この過給圧に応じてセカンダリウエストゲート弁5
1を開き、レギュラーガソリン使用時にはハイオクガソ
リン使用時に比べて相対的に過給圧が低下される。
【0024】また、第1の排気制御弁用切換ソレノイド
弁SOL.3からの制御圧通路73aが排気制御弁53
を作動するアクチュエータ54の正圧室54aに、第2
の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4からの制御
圧通路74aがアクチュエータ54のスプリングを内装
した負圧室54bにそれぞれ連通されている。そして両
切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にOFFのとき、
第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧
通路64b側を閉じて大気ポートを開き、第2の排気制
御弁用切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63側を
閉じて大気ポートを開くことで、アクチュエータ54の
両室54a,54bが大気開放され、負圧室54bに内
装されたスプリングの付勢力により排気制御弁53が全
閉する。また、両切換ソレノイド弁SOL.3,4が共
にONのとき、それぞれ大気ポートを閉じ、第1の排気
制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路64b
側を開き、第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SO
L.4は負圧通路63側を開くことで、アクチュエータ
54の正圧室54aに正圧を、負圧室54bに負圧を導
き、スプリングの付勢力に抗して排気制御弁53を全開
する。
【0025】第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SO
L.3からの制御圧通路73aにはオリフィス67が設
けられ、このオリフィス67の下流側と吸気管16にリ
ーク通路66が連通され、このリーク通路66に電子制
御装置100からのデューティ信号により作動する排気
制御弁小開制御用のデューティソレノイド弁75が設け
られる。そして第1の切換ソレノイド弁SOL.3のみ
がONで正圧をアクチュエータ54の正圧室54aに供
給し負圧室54bを大気開放する状態で、デューティソ
レノイド弁75によりその正圧をリークして排気制御弁
53を小開する。ここでデューティソレノイド弁75
は、デューティ信号におけるデューティ比が大きいと、
リーク量の増大により正圧室54aに作用する正圧を低
下して排気制御弁53の開度を減じ、デューティ比が小
さくなるほど正圧を高くして排気制御弁53の開度を増
すように動作する。そしてプライマリターボ過給機40
のみ過給作動のシングルターボ状態下でエンジン運転状
態が所定の排気制御弁小開制御モード領域内にあると
き、デューティソレノイド弁75による排気制御弁53
の開度で過給圧をフィードバック制御し、この過給圧制
御に伴い排気制御弁53を小開するように構成される。
【0026】各種のセンサについて説明する。差圧セン
サ80は吸気制御弁55の上,下流の差圧を検出するよ
うに設けられ、絶対圧センサ81が切換ソレノイド弁7
6により吸気管圧力と大気圧を選択して検出するように
設けられる。またエンジン本体1にノックセンサ82が
取付られると共に、左右両バンク3,4を連通する冷却
水通路に水温センサ83が臨まされ、排気管10にO2
センサ84が臨まされている。さらに、スロットル弁2
1にスロットル開度センサとスロットル全閉を検出する
アイドルスイッチとを内蔵したスロットルセンサ85が
連設され、エアクリーナ15の直下流に吸入空気量セン
サ86が配設されている。
【0027】また、エンジン本体1に支承されたクラン
クシャフト1aにクランクロータ90が軸着され、この
クランクロータ90の外周に、電磁ピックアップ等から
なるクランク角センサ87が対設されている。さらに、
動弁機構9におけるカムシャフトに連設するカムロータ
91に、電磁ピックアップ等からなる気筒判別用のカム
角センサ88が対設されている。
【0028】次に、図2に基づき電子制御系の構成につ
いて説明する。電子制御装置(ECU)100は、ター
ボ過給機作動個数切換制御,過給圧制御、燃料噴射制
御、点火時期制御等を行うメインコンピュータ101
と、ノック検出処理専用のサブコンピュータ102との
2つのコンピュータを中心として構成され、各部に所定
の安定化電源を供給する定電圧回路103や駆動回路1
04等の周辺回路が組込まれている。
【0029】上記定電圧回路103は、電源リレー97
のリレー接点を介してバッテリ95に接続されており、
このバッテリ95に、上記電源リレー97のリレーコイ
ルがイグニッションスイッチ96を介して接続されてい
る。また、バッテリ95には、定電圧回路103が直接
接続され、さらに燃料ポンプリレー98のリレー接点を
介して燃料ポンプ31が接続されている。すなわち、定
電圧回路103は、エンジンを運転する際、イグニッシ
ョンスイッチ96がON操作され、電源リレー97のリ
レー接点が閉となったとき、制御用電源を供給し、ま
た、イグニッションスイッチ96がOFFされたときで
も後述するバックアップRAM107にバックアップ用
の電源を供給する。
【0030】上記メインコンピュータ101は、CPU
105,ROM106,RAM107,イグニッション
スイッチ96がOFFされたときにも定電圧回路103
からバックアッブ電源が供給されてデータを保持するバ
ックアップRAM108,カウンタ・タイマ群109,
シリアル通信インターフエイス(SCI)112及びI
/Oインターフェイス110がバスライン111を介し
て接続されたマイクロコンピュータである。尚、上記カ
ウンタ・タイマ群109は、フリーランニングカウン
タ、カム角センサ88からのカムパルス信号の入力計数
用カウンタ(気筒判別の際に用いる)、クランク角セン
サ87からのクランクパルス信号の入力間隔計時用カウ
ンタ(エンジン回転数算出に用いる)、プログラムにお
ける各ジョブの定期割込みを発生させるための定期割込
みタイマ、及びシステム異常監視用のウォッチドグタイ
マ等を便宜上総称するものであり、上記メインコンピュ
ータ101においては、その他、各種のソフトウェアカ
ウンタ・タイマが用いられる。
【0031】また、上記サブコンピュータ102も、上
記メインコンピュータ101と同様に、CPU113,
ROM104,RAM105,カウンタ・タイマ群11
6,I/Oインターフェイス117,及びSCI118
をバスライン119を介して接続したマイクロコンピュ
ータであり、上記メインコンピュータ101とサブコン
ピュータ102とは、SCI112,118を介してシ
リアル通信ラインにより互いに接続されている。
【0032】上記メインコンピュータ101のI/Oイ
ンターフェイス110には、入カポートに、ノックセン
サ82以外の各種センサ80,81,83〜88,車速
センサ89,イグニッションスイッチ96,スタータス
イッチ92,及びバッテリ95が接続されている。ま
た、I/Oインターフェイス110の出力ポートには、
イグナイタ36が接続され、駆動回路104を介してI
SCV25,インジェクタ30,各切換ソレノイド弁7
0,76,SOL.1〜4,デューティソレノイド弁4
3,75、及び燃料ポンプリレー98のリレーコイルが
接続されており、さらに、イグニッションスイッチ96
がONからOFFされた後も、所定時間の間、電源を保
持させるためセルフシャット信号線がイグニッションス
イッチ96と電源リレー97のリレーコイルとの問に接
続されている。
【0033】一方、サブコンピュータ102のI/Oイ
ンターフェイス117には、入カポートに、クランク角
センサ87,カム角センサ88が接続されると共に、ノ
ックセンサ82がアンプ120,周波数フィルタ12
1,A/D変換器122を介して接続されており、ノッ
クセンサ82からのノック検出信号がアンプ120で所
定のレベルに増幅された後に周波数フィルタ121で必
要な周波数成分が抽出され、A/D変換器122にてデ
ジタル信号に変換されてサブコンピュータ102に入力
される。
【0034】そして、イグニッションスイッチ96がO
Nされると、電源リレー97がONして電子制御装置1
00に電源が投入され、定電圧回路103を介して各部
に定電圧が供給され、メインコンピュータ101は各種
制御を実行し、サブコンピュータ102はノック検出処
理を実行する。すなわち、メインコンピュータ101に
おいては、CPU105が、ROM106にメモリされ
ているプログラムに基づき、I/Oインターフェイス1
10を介して各種センサ80,81,83〜89からの
検出信号、及びスイッチ92,96からの信号、バッテ
リ電圧Vв等を入力処理し、RAM107及びバックア
ップRAM108に格納された各種データ、ROM10
6にメモリされている固定データに基づき各種制御量を
演算する。そして駆動回路104により燃料ポンプリレ
ー98をONし燃料ポンプ31に通電して駆動させると
共に、駆動回路104を介して各切換ソレノイド弁7
0,76,SOL.1〜4にON.OFF信号を、デュ
ーティソレノイド弁43,75にデューティ信号を出力
してターボ過給機作動個数切換制御、及び過給圧制御を
行い、演算した燃料噴射パルス幅に相応する駆動パルス
幅信号を所定のタイミングで該当気筒のインジェクタ3
0に出力して燃料噴射制御を行い、また、演算した点火
時期に対応するタイミングでイグナイタ36に点火信号
を出力して点火時期制御を実行し、ISCV25に制御
信号を出力してアイドル回転数制御等を実行する。
【0035】また、サブコンピュータ102において
は、エンジン回転数Nとエンジン負荷(例えば基本燃料
噴射パルス幅Tp〔=K×Q/N、Kはインジェクタ特
性補正定数、Qは吸入空気量〕を用いる)とに基づいて
ノックセンサ82からの信号のサンプル区間(クランク
角区間)を設定し、このサンプル区間に達したとき、ノ
ックセンサ82からの信号をA/D変換器122により
高速にA/D変換して振動波形を忠実にデジタルデータ
に変換させ、このデジタルデータに基づきノックの発生
を判定する。
【0036】サブコンピュータ102のI/Oインター
フェイス117の出力ポートは、メインコンピュータ1
01のI/Oインターフェイス110の入カポートに接
続されており、サブコンピュータ102でのノック判定
結果がI/Oインターフェイス117に出力される。そ
して、メインコンピュータ101は、サブコンピュータ
102からノック発生有りの判定結果が出力されると、
SCI112を介してシリアル通信ラインによりノック
データを読み込み、このノックデータに基づいて直ちに
該当気筒の点火時期を遅角させ、ノックを回避する。
【0037】また、メインコンピュータ101のI/O
インターフェイス110には、コネクタから構成される
リードメモリスイッチ123及びテストモードスイッチ
124が接続されている。そして、工場のラインエンド
やディーラ等においてテストモードスイッチ124をO
N(コネクタ接続状態)とすることで、メインコンピュ
ータ101及びサブコンピュータ102が通常の制御モ
ードから予め設定されたテストモードに切換わり、テス
トモード制御を実行することにより、種々の検査、点検
を行うことが可能になっている。また、リードメモリス
イッチ123をON(コネクタ接続状態)すると、図示
しない外部装置を接続した際など、メインコンピュータ
101あるいはサブコンピュータ102内のデータが外
部装置に送出され、外部装置によるデータ表示等により
故障診断することが可能になっている。
【0038】次に、図3において、エンジン本体の搭
載、各種ソレノイド弁の配置の構造について説明する。
符号130は車体、131はエンジンルームであり、エ
ンジンルーム131の内部にエンジン本体1が左右バン
ク3,4を左右に配置して縦置きに搭載される。エンジ
ン本体1の後ろにはインタークーラ20が、フードのエ
アスクープから取入れる冷却風により空冷するように略
水平に設置される。左バンク3の直後にはプライマリタ
ーボ過給機40が、右バンク4の直後にはセカンダリタ
ーボ過給機50が、いずれもブロワ側を車体前方に向け
て前後方向に設置される。そして例えば吸気系が、車体
前方からの吸気管16,17を両ターボ過給機40,5
0のブロワ側に連通し、各ブロワ側からの2本の吸気管
18,19をインタークーラ20の下を通ってその後方
下部に連通し、インタークーラ20の前方中央部からス
ロットルボデー27、エンジン本体1の上部のチャンバ
22、吸気マニホールド23を介して左右バンク3,4
の各気筒に連通するように引回される。
【0039】またプライマリターボ過給機40のウエス
トゲート弁作動用アクチュエータ42、セカンダリター
ボ過給機50の排気制御弁作動用アクチュエータ54と
ウエストゲート弁作動用アクチュエータ52が、後方下
部から前上方に斜めに設置される。吸気制御弁作動用ア
クチュエータ56、過給圧リリーフ弁57も図示のよう
に配設される。
【0040】ここでエンジンルーム131の内部におい
て、両ターボ過給機40,50の近くにはサスペンショ
ンのショクアブソーバ等を収容設置するストラットタワ
ー132,133がそれぞれ突設されている。そこで、
セカンダリターボ過給機50近傍の車体側として右側の
ストラットタワー133に集中ソレノイドボックス13
4を取付けて、このボックス134に複数の切換ソレノ
イド弁、絶対圧センサと共に排気制御弁小開制御用デュ
ーティソレノイド弁75が、セカンダリターボ過給機5
0のアクチュエータ52,54と近接配置した状態で集
中して実装される。これにより、特にデューティソレノ
イド弁75からの制御圧通路73aが短い通路長で排気
制御弁作動用アクチュエータ54に連通される。また、
プライマリターボ過給機40近傍の車体側として、左側
のストラットタワー132にはウエストゲート弁制御用
デューティソレノイド弁43が、ウエストゲート弁作動
用アクチュエータ42と近接配置した状態で取付け金具
135により単独で実装される。そしてこのデューティ
ソレノイド弁43とアクチュエータ42とが短い通路長
の制御圧通路44により連通される。
【0041】次に、作用について、先ず電子制御装置1
00による過給機作動個数切換制御を説明する。エンジ
ン運転時において、図4に示すように、エンジン回転数
N及びエンジン負荷Tp(基本燃料噴射パルス幅)によ
る運転領域が、プライマリターボ過給機40のみ過給作
動させるシングルターボ状態から両ターボ過給機40,
50を過給作動させるツインターボ状態へ切換えるシン
グル→ツイン切換ラインL2よりも低速域のシングルタ
ーボ領域にあり、且つ、図5に示すように、シングル→
ツイン切換判定ラインL2と予め設定された吸気管圧力
P1及びエンジン回転数N1とで囲まれる排気制御弁小
開制御領域外の低回転,低負荷域にあるとき、4つの切
換ソレノイド弁SOL.1〜4がいずれもOFFされ
る。そこで過給圧リリーフ弁57は、過給圧リリーフ弁
用切換ソレノイド弁SOL.1のOFFによりサージタ
ンク60からの負圧が圧力室に導入されることでスプリ
ングの付勢力に抗して開弁し、吸気制御弁55は、吸気
制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2のOFFによりア
クチュエータ56の圧力室に負圧が導入されることでス
プリングの付勢力に抗して逆に閉弁する。また、排気制
御弁53は、両排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.
3,4のOFFによりアクチュエータ54の両室54
a,54bに大気圧が導入されることでスブリングの付
勢力により閉弁する。そして排気制御弁53の閉弁によ
りセカンダリタ一ボ過給機50への排気の導入が遮断さ
れ、セカンダリターボ過給機50が不作動となり、プラ
イマリターボ過給機40のみ過給作動のシングルターボ
状態となる。そしてプライマリターボ過給機40のみの
過給作動により低速域で高い軸トルクが得られる。また
吸気制御弁55の閉弁により、プライマリターボ過給機
40からの過給圧の吸気制御弁55を介してのセカンダ
リターボ過給機50側へのリークが防止され、過給圧の
低下が防止される。
【0042】そして、エンジン回転数N,エンジン負荷
Tpが上昇して排気制御弁小開制御領域に入ると、第1
の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3のみをON
する。そこで排気制御弁53はアクチュエータ54の正
圧室54aに正圧が導入されることで開くが、このとき
デューティソレノイド弁75によりアクチュエータ54
の正圧室54aに作用する正圧が調圧され、排気制御弁
53が小開してセカンダリターボ過給機50が予備回転
される。またこのとき、過給圧リリーフ弁57が開かれ
ていることで、予備回転によるセカンダリターボ過給機
50によるコンプレッサ圧がリークされ、予備回転の円
滑化が図られる。
【0043】そして、エンジン回転数N及びエンジン負
荷Tpによる運転領域がシングルターボ領域からシング
ル→ツイン切換ラインL2を境にツインターボ領域側に
移行すると(図4参照)、直ちに過給圧リリーフ弁用切
換ソレノイド弁SOL.1をONし、過給圧リリーフ弁
57を閉弁する。なお、これに同期して排気制御弁小開
制御用デューティソレノイド弁75が全閉されて正圧通
路64bを介しての正圧がリークされることなく直接ア
クチュエ一夕54の正圧室54aに導入され、排気制御
弁53の開度が増大される。そして、過給圧リリーフ弁
57の閉弁によりリリーフ通路58が遮断され、且つ排
気制御弁53の開度増大によりセカンダリターボ過給機
50の回転数が上昇して吸気制御弁55上流のセカンダ
リターボ過給機50によるコンプレッサ圧が次第に上昇
され、ツインターボ状態への移行に備えられる。その
後、所定時間経過後に第2の排気制御弁用切換ソレノイ
ド弁SOL.4をONして排気制御弁53を全開にし、
さらにセカンダリターボ過給機50の予備回転数を上昇
させる。さらに所定時間経過後、セカンダリターボ過給
機50によるコンプレッサ圧が上昇し、吸気制御弁55
の上流圧と下流圧との差圧が設定値に達した時点て吸気
制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2をONして吸気制
御弁55を開弁させ、プライマリ夕−ボ過給機40の過
給作動に加えてセカンダリターボ過給機50が過給作動
する。これにより高速域の排気流量の大きい領域では両
ターボ過給機40,50の過給作動により高い軸トルク
が得られ出力が向上される。
【0044】また、エンジン回転数N,エンジン負荷T
pが減少してエンジン運転領域がツインターボ領域から
ツイン→シングル切換ラインL1(図4参照)を境にシ
ングルターボ領域側へ移行すると、所定時間経過後に4
つの切換ソレノイド弁SOL.l〜4がOFFされる。
これにより、過給圧リリーフ弁57が開弁されて、排気
制御弁53及び吸気制御弁55が共に閉弁されてセカン
ダリターボ過給機50の過給作動が停止され、プライマ
リターボ過給機40のみ過給作動のシングルターボ状態
に戻る。
【0045】続いて、上述のターボ過給機作動個数切換
制御下における過給圧制御について説明する。正規のハ
イオクガソリン使用では切換ソレノイド弁70がOFF
されることで、セカンダリターボ過給機50のウエスト
ゲート弁51が閉じた状態に保持され、プライマリター
ボ過給機40のウエストゲート弁41と排気制御弁53
により過給圧制御が行われる。即ち、シングルターボ状
態下での排気制御弁小開領域では、排気制御弁53小開
による過給圧の変化が大きいことから、ウエストゲート
弁41が閉弁され、この状態で目標過給圧と実過給圧と
に基づきPI制御によるデューティ信号をデューティソ
レノイド弁75に与え、制御圧通路73aの制御圧を変
化する。このときデューティソレノイド弁75とアクチ
ュエータ54とが近接配置され、両者が短い制御圧通路
73aで連通することで、アクチュエータ54の圧力も
機敏に変化して排気制御弁53を小開すると共に過給圧
が応答良くフィードバック制御される。
【0046】また、シングルターボ状態下で排気制御弁
小開領域外のとき、及び、ツインターボ状態下では、プ
ライマリターボ過給機側のデューティソレノイド弁43
に前述と同様、PI制御によるデューティ信号が入力し
て制御圧通路44の制御圧が変化する。この場合もデュ
ーティソレノイド弁43とアクチュエータ42とが近接
配置され、両者が短い制御圧通路44で連通すること
で、アクチュエータ42の圧力が機敏に変化してウエス
トゲート弁41の開度が変化し、これにより吸気系の過
給圧が応答良くフィードバック制御される。
【0047】以上、本考案の実施例について説明した
が、水平対向式エンジン以外のエンジンにも適用でき、
デューティソレノイド弁の取付け状態は実施例に限定さ
れない。
【0048】
【考案の効果】以上詳述したように本考案によれば、エ
ンジン本体の一方バンク側にウエストゲート弁を備えた
プライマリターボ過給機、及びウエストゲート弁を作動
するダイヤフラム式アクチュエータが配置され、他方バ
ンク側にセカンダリターボ過給機,排気制御弁及び該排
気制御弁を作動するダイヤフラム式アクチュエータが配
置される構成において、プライマリターボ過給機のみの
過給作動から両ターボ過給機による過給作動の切換前
に、排気制御弁を小開してセカンダリターボ過給機を予
備回転すると共に過給圧制御を行うためにセカンダリタ
ーボ過給機側の排気系に配設された排気制御弁を作動す
るダイヤフラム式アクチュエータに制御圧を調圧して与
える排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁が、
セカンダリターボ過給機近傍の車体側に配設され、ま
た、排気制御弁の小開制御時以外のときに、過給圧制御
を行うべくプライマリターボ過給機に備えたウエストゲ
ート弁を作動するダイヤフラム式アクチュエータに制御
圧を調圧して与えるウエストゲート弁制御用デューティ
ソレノイド弁がプライマリターボ過給機近傍の車体側に
配置されるので、いずれのデューティソレノイド弁も短
い制御圧通路を介して各ダイヤフラム式アクチュエータ
に連通され、各デューティソレノイド弁で調圧された制
御圧が直ちにアクチュエータに作用して、ウエストゲー
ト弁及び排気制御弁の応答性が共に向上し、いずれの過
給圧制御に際しても、過給圧制御の応答性が向上する。
【0049】また、いずれのデューティソレノイド弁の
制御圧通路も通路長が短縮化して、通路の引回しが容易
となる。さらに、2つのデューティソレノイド弁は共に
車体側に実装されるので、振動等に対する信頼性が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適応される過給機付エンジンの一例を
示す構成図
【図2】過給機付エンジンの制御系の回路図
【図3】本考案に係わるソレノイド弁配置構造の実施例
を示す平面図
【図4】シングルターボ状態とツインターボ状態との切
換え領域を示す説明図
【図5】排気制御弁小開制御領域を示す説明図
【符号の説明】
1 エンジン本体 40 プライマリターボ過給機 50 セカンダリターボ過給機 41 ウエストゲート弁 53 排気制御弁 42,54 アクチュエータ 44,73a 制御圧通路 43,75 デューティソレノイド弁 130 車体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02B 37/00 F02B 37/007 F02B 37/18

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸,排気系に並列に接続する
    プライマリターボ過給機とセカンダリターボ過給機とを
    エンジン本体の各バンクに配置し、共に全開のときには
    セカンダリターボ過給機の過給作動を行わせ、共に全閉
    のときにはセカンダリターボ過給機の過給作動を停止さ
    せる吸気制御弁,排気制御弁をセカンダリターボ過給機
    に接続される吸,排気系にそれぞれ配設し、プライマリ
    ターボ過給機のみの過給作動から両ターボ過給機による
    過給作動の切換え前に、上記排気制御弁を作動するダイ
    ヤフラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に介装
    された排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁を
    デューティ制御して、排気制御弁を小開させてセカンダ
    リターボ過給機を予備回転させると共に過給圧制御を行
    い、排気制御弁の小開制御以外のときにはプライマリタ
    ーボ過給機に設けられたウエストゲート弁を作動するダ
    イヤフラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に介
    装されたウエストゲート弁制御用デューティソレノイド
    弁をデューティ制御して過給圧制御を行う過給機付エン
    ジンにおいて、 上記ウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁を
    プライマリターボ過給機近傍の車体側に、上記排気制御
    弁小開制御用デューティソレノイド弁をセカンダリター
    ボ過給機近傍の車体側にそれぞれ配置したことを特徴と
    する過給機付エンジンのソレノイド弁配置構造。
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