JPH0722037U - 過給機付エンジンのソレノイド弁配置構造 - Google Patents

過給機付エンジンのソレノイド弁配置構造

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JPH0722037U
JPH0722037U JP5153793U JP5153793U JPH0722037U JP H0722037 U JPH0722037 U JP H0722037U JP 5153793 U JP5153793 U JP 5153793U JP 5153793 U JP5153793 U JP 5153793U JP H0722037 U JPH0722037 U JP H0722037U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 エンジン本体の各バンクにそれぞれターボ過
給機及びデューティソレノイド弁が配置され、この2つ
のソレノイド弁を選択して過給圧制御を行うプライマリ
及びセカンダリターボ過給機付エンジンにおいて、上記
2つのソレノイド弁をいずれも過給圧制御の応答性が良
好に配置する。 【構成】 プライマリターボ過給機40のみから両ター
ボ過給機による過給作動の切換え前には排気制御弁小開
制御用デューティソレノイド弁75によりアクチュエー
タ54に作用する制御圧を調圧してセカンダリターボ過
給機50側の排気系の排気制御弁を小開して過給圧制御
を行い、排気制御弁の小開以外のときはウエストゲート
弁制御用デューティソレノイド弁43によりプライマリ
ターボ過給機のウエストゲート弁のアクチュエータ42
に作用する過給圧を調圧して過給圧制御を行うが、上記
ソレノイド弁43をプライマリターボ過給機近傍の車体
130側に、上記ソレノイド弁75をセカンダリターボ
過給機近傍の車体側に配置する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンジンの吸,排気系に並列に接続するプライマリターボ過給機と セカンダリターボ過給機とをエンジン本体の各バンクに配置し、低速域ではプラ イマリターボ過給機のみ、高速域では両ターボ過給機を過給作動させると共に、 プライマリターボ過給機のみの過給作動から両ターボ過給機による過給作動の切 換前には排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁をデューティ制御するこ とにより排気制御弁を小開して過給圧制御を行い、排気制御弁の小開以外のとき にはウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁をデューティ制御してプラ イマリターボ過給機に備えたウエストゲート弁により過給圧制御を行う過給機付 エンジンに関し、詳しくは過給圧制御の応答性を向上することが可能な過給機付 エンジンのソレノイド弁配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの吸,排気系にプライマリターボ過給機とセカンダリターボ過給機と を並列に配置し、セカンダリターボ過給機に接続される吸,排気系に吸気制御弁 と排気制御弁とをそれぞれ配設し、エンジン運転領域が低速域のときには両制御 弁を共に閉弁してプライマリターボ過給機のみを過給作動させ、高速域のときに は両制御弁を共に開弁して両ターボ過給機を過給作動させることで、低速域から 高速域に亘り出力性能の向上を可能とする過給機付エンジンが知られている。
【0003】 そして、低速域のプライマリターボ過給機のみ過給作動の状態から高速域の両 ターボ過給機過給作動の状態への切換え時の円滑化を図るため、切換え前に上記 排気制御弁を小開させて排気の一部をセカンダリターボ過給機に流し、セカンダ リターボ過給機を予備回転させるようにしている。
【0004】 また、この排気制御弁の小開時には、吸気制御弁が閉じられていることからプ ライマリターボ過給機のみにより過給が行われており、セカンダリターボ過給機 側に排気の一部が逃がされる状態であるため、排気制御弁の小開開度を制御する ことで過給圧制御することが可能となる。
【0005】 このため、特開平3−260328号公報には、排気制御弁を作動するダイヤ フラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に排気制御弁小開制御用のデュー ティソレノイド弁を介装し、プライマリターボ過給機のみの過給作動から両ター ボ過給機による過給作動への切換え前に、排気制御弁小開制御用デューティソレ ノイド弁をデューティ制御して排気制御弁を小開すると共に過給圧制御を行い、 排気制御弁の小開以外のときには、プライマリターボ過給機に備えたウエストゲ ート弁を作動するダイヤフラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に介装さ れたウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁をデュ一ティ制御すること で過給圧制御を行う技術が開示されている。
【0006】 ところで、直列多気筒エンジンでは、各気筒からの排気マニホールドがエンジ ンの一方のバンク側に集中していることから、プライマリターボ過給機とセカン ダリターボ過給機とを一方バンクに配置することが可能であるが、V型エンジン あるいは水平対向エンジンでは、各バンクごとに排気マニホールドが分割される ため、一方バンク側に両ターボ過給機を配置すると、他方バンクの排気マニホー ルドから排気管を介してターボ過給機に至るまでの通路長が長くなり、排気温度 が低下して過給機による過給効率が低下する。このため、V型エンジンあるいは 水平対向エンジンでは、エンジンの一方バンク側にプライマリターボ過給機を、 他方バンク側にセカンダリターボ過給機を配置する必要がある。
【0007】 そして、排気制御弁,吸気制御弁の作動切換えを行わせるための各切換ソレノ イド弁、及び上記各デューティソレノイド弁をエンジンルーム内に実装する場合 においては、排気制御弁及び吸気制御弁等、大部分の弁がセカンダリターボ過給 機側であり、デューティソレノイド弁は耐振性が弱いため、エンジン本体に取り 付けることはできない。
【0008】 このため、本出願人は先の出願(実願平4−13978号)により、セカンダ リターボ過給機に近い車体側に集中ソレノイドボックスを装着し、この集中ソレ ノイドボックスに各切換ソレノイド弁、各デューティソレノイド弁をまとめて実 装することで、全てのソレノイド弁等を集中配置し、組付け性、点検修理等の作 業性を向上することを可能とする技術を提案した。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、先の出願による技術では、全てのソレノイド弁がエンジンの一 方バンク側のセカンダリターボ過給機に近い車体側に集中配置されるため、エン ジンの他方バンク側に配置されたプライマリターボ過給機のウエストゲート弁で は、そのダイヤフラム式アクチュエータにデューティソレノイド弁からエンジン 本体を横断した長い制御圧通路が配管されることになる。このため、デューティ ソレノイド弁をデューティ制御することで調圧された制御圧が実際にウエストゲ ート弁を作動するアクチュエータに到達するまでに時間がかかり、ウエストゲー ト弁の作動遅れを生じ、排気制御弁の小開制御以外のとき、プライマリターボ過 給機に備えたウエストゲート弁を作動して過給圧制御が行われる際に、過給圧制 御の応答性が悪化するという課題がある。
【0010】 本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、いずれの過給圧制御に際しても 、過給圧制御の応答性を向上することが可能な過給機付エンジンのソレノイド弁 配置構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案による過給機付エンジンのソレノイド弁配置 構造は、エンジンの吸,排気系に並列に接続するプライマリターボ過給機とセカ ンダリターボ過給機とをエンジン本体の各バンクに配置し、共に全開のときには セカンダリターボ過給機の過給動作を行わせ、共に全閉のときにはセカンダリタ ーボ過給機の過給作動を停止させる吸気制御弁,排気制御弁をセカンダリターボ 過給機に接続される吸,排気系にそれぞれ配設し、プライマリターボ過給機のみ の過給作動から両ターボ過給機による過給作動の切換え前に、上記排気制御弁を 作動するダイヤフラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に介装された排気 制御弁小開制御用デューティソレノイド弁をデューティ制御して、排気制御弁を 小開させてセカンダリターボ過給機を予備回転させると共に過給圧制御を行い、 排気制御弁の小開制御以外のときにはプライマリターボ過給機に設けられたウエ ストゲ一卜弁を作動するダイヤフラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に 介装されたウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁をデューティ制御し て過給圧制御を行う過給機付エンジンにおいて、上記ウエストゲート弁制御用デ ューティソレノイド弁をプライマリターボ過給機近傍の車体側に、上記排気制御 弁小開制御用デューティソレノイド弁をセカンダリターボ過給機近傍の車体側に それぞれ配置したことを特徴とする。
【0012】
【作用】
上記構成による本考案では、エンジン本体の一方バンク側にウエストゲート弁 を備えたプライマリターボ過給機、及びウエストゲート弁を作動するダイヤフラ ム式アクチュエータが配置され、他方バンク側にセカンダリターボ過給機,排気 制御弁及び該排気制御弁を作動するダイヤフラム式アクチュエータか配置される 構成において、プライマリターボ過給機のみの過給作動から両ターボ過給機によ る過給作動への切換前に、排気制御弁を小開してセカンダリターボ過給機を予備 回転させると共に過給圧制御を行うために、セカンダリターボ過給機側の排気系 に配設された排気制御弁を作動するダイヤフラム式アクチュエータに制御圧を調 圧して与える排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁がセカンダリターボ 過給機近傍の車体側に配置され、また、排気制御弁の小開制御時以外のときに、 過給圧制御を行うべくプライマリターボ過給機に備えたウエストゲート弁を作動 するダイヤフラム式アクチュエータに制御圧を調圧して与えるウエストゲート弁 制御用デューティソレノイド弁がプライマリターボ過給機近傍の車体側に配置さ れるので、いずれのデュ一ティソレノイド弁も短い制御圧通路を介して各ダイヤ フラム式アクチュエータに連通される。その結果、各デューティソレノイド弁で 調圧された制御圧が直ちにアクチュエータに作用して、ウエストゲート弁及び排 気制御弁の応答性が共に向上する。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1において、本考案が 適用される過給機付エンジンの全体の構成について説明する。符号1は水平対向 式エンジン(本実施例においては4気筒エンジン)のエンジン本体であり、クラ ンクケース2の左右のバンク3,4に、燃焼室5、吸気ポート6、排気ポート7 、点火プラグ8、動弁機構9等が設けられている。そして左バンク3側に#2, #4気筒を、右バンク4側に#1,#3気筒を備える。またこのエンジン短縮形 状により左右バンク3,4の直後に、プライマリターボ過給機40とセカンダリ ターボ過給機50がそれぞれ配設されている。排気系として、左右バンク3,4 からの共通の排気管10が両ターボ過給機40,50のタービン40a,50a に連通され、タービン40a,50aからの排気管11が1つの排気管12に合 流して触媒コンバータ13、マフラ14に連通される。
【0014】 プライマリターボ過給機40は、低中速域で過給能力の大きい小容量の低速型 であり、これに対してセカンダリターボ過給機50は、中高速域で過給能力の大 きい大容量の高速型である。このためプライマリターボ過給機40の方が容量が 小さいことで、排気抵抗が大きくなる。
【0015】 吸気系として、エアクリーナ15の下流から2つに分岐した吸気管16,17 がそれぞれ両ターボ過給機40,50のブロワ40b,50bに連通され、この ブロワ40b,50bからの吸気管18,19がインタークーラ20に連通され る。そしてインタークーラ20からスロットル弁21を有するスロットルボデー 27を介してチャンバ22に連通され、チャンバ22から吸気マニホールド23 を介して左右バンク3,4の各気筒に連通されている。またアイドル制御系とし て、エアクリーナ15の直下流と吸気マニホールド23の間のバイパス通路24 に、アイドル制御弁(ISCV)25と負圧で開く逆止弁26が、アイドル時や 減速時に吸入空気量を制御するように設けられる。
【0016】 燃料系として、吸気マニホールド23のポート近傍にインジェクタ30が配設 され、燃料ポンプ31を有する燃料タンク32からの燃料通路33が、フィルタ 34、燃料圧レギュレータ35を備えてインジェクタ30に連通される。燃料圧 レギュレータ35は、吸気圧力に応じて調整作用するものであり、これによりイ ンジェクタ30に供給する燃料圧力を吸気圧力に対して常に一定の高さに保ち、 噴射信号のパルス幅により燃料噴射制御することが可能になっている。点火系と して、各点火プラグ8毎に連設する各点火コイル8a毎にイグナイタ36からの 点火信号が入力するように接続されている。
【0017】 プライマリターボ過給機40の作動系について説明する。プライマリターボ過 給機40は、タービン40aに導入する排気エネルギによりブロワ40bを回転 駆動し、空気を吸入,加圧して常に過給するように作動する。タービン側にはダ イアフラム式アクチュエータ42を備えたプライマリウエストゲート弁41が設 けられる。アクチュエータ42の圧力室にはブロワ40bの直下流からの制御圧 通路44がオリフィス48を有して連通し、過給圧が設定値以上に上昇すると応 答良くウエストゲート弁41を開くように連通される。またこの制御圧通路44 は更に過給圧をブロワ40bの上流側にリークするデューティソレノイド弁43 に連通し、このデューティソレノイド弁43により所定の制御圧を生じてアクチ ュエータ42に作用し、ウエストゲート弁41の開度を変化して過給圧制御する 。ここでデューティソレノイド弁43は、後述する電子制御装置100からのデ ューティ信号により作動し、デューティ信号のデューティ比が小さい場合は高い 制御圧でウエストゲート弁41の開度を増して過給圧を低下し、デューティ比が 大きくなるほどリーク量の増大により制御圧を低下し、ウエストゲート弁41の 開度を減じて過給圧を上昇する。
【0018】 一方、スロットル弁急閉時のブロワ回転の低下や吸気騒音の発生を防止するた め、ブロワ40bの下流としてスロットル弁21の近くのインタークーラ20の 出口側と、ブロワ40bの上流との間にバイパス通路46が連通される。そして このバイパス通路46にエアバイパス弁45が、スロットル弁急閉時に通路47 によりマニホールド負圧を導入して開き、ブロワ下流に封じ込められる加圧空気 を迅速にリークするように設けられる。
【0019】 セカンダリターボ過給機50の作動系について説明する。セカンダリターボ過 給機50は同様に排気によりタービン50aとブロワ50bが回転駆動して過給 するものであり、タービン側にアクチュエータ52を備えたセカンダリウエスト ゲート弁51が設けられている。またタービン50aの上流の排気管10には、 ダイアフラム式アクチュエータ54を備えた下流開き式の排気制御弁53が設け られ、ブロワ50bの下流には同様のアクチュエータ56を備えたバタフライ式 の吸気制御弁55が設けられ、ブロワ50bの上、下流の間のリリーフ通路58 に過給圧リリーフ弁57が設けられる。
【0020】 これら各弁の圧力動作系について説明する。先ず、負圧源のサージタンク60 がチェック弁62を有する通路61により吸気マニホールド23に連通して、ス ロットル弁全閉時に負圧を貯え且つ脈動圧を緩衝する。また過給圧リリーフ弁5 7を開閉する過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1、吸気制御弁55 を開閉する吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2、排気制御弁53を開閉す る第1と第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3,SOL.4、排気制 御弁53を小開制御するデューティソレノイド弁75、及びセカンダリウエスト ゲート弁51を開閉するセカンダリウエストゲート切換ソレノイド弁70を有す る。各切換ソレノイド弁70,SOL.1〜4は、電子制御装置100からのO N・OFF信号によりサージタンク60からの負圧通路63の負圧、吸気制御弁 下流に連通する正圧通路64a,64bからの正圧、大気圧等を選択し、各制御 圧通路70a〜74aによりアクチュエータ側に導いて各制御弁,セカンダリウ エストゲート弁51を作動する。またデューティソレノイド弁75は、電子制御 装置100からのデューティ信号によりアクチュエータ54の正圧室54aに作 用する正圧を可変制御し、排気制御弁53を小開制御する。
【0021】 上記過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1は、通電がOFFされる と、正圧通路64a側を閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路71aを介し て過給圧リリーフ弁57のスプリングが内装された圧力室に負圧を導くことでス プリングの付勢力に抗して過給圧リリーフ弁57を開く。また、ONされると、 逆に負圧通路63側を閉じて正圧通路64a側を開き、過給圧リリーフ弁57の 圧力室に正圧を導くことで過給圧リリーフ弁57を閉じる。
【0022】 吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2は、OFFされると、大気ポートを 閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路72aを介してアクチュエータ56の スプリングが内装された圧力室に負圧を導くことでスプリングの付勢力に抗して 吸気制御弁55を閉じ、ONされると、負圧通路63側を閉じて大気ポートを開 き、アクチュエータ56の圧力室に大気圧を導くことで圧力室内のスプリングの 付勢力により吸気制御弁55を開く。
【0023】 セカンダリウエストゲート切換ソレノイド弁70は、電子制御装置100によ り点火進角量等に基づきハイオクガソリン使用と判断されたときのみOFFされ 、レギュラーガソリン使用と判断されたときにはONされる。そしてセカンダリ ウエストゲート切換ソレノイド弁70は、OFFされると、吸気制御弁55の上 流に連通する通路65を閉じて大気ポートを開き、制御圧通路70aを介して大 気圧をアクチュエータ52に導入することでアクチュエータ52内に配設された スプリングの付勢力によりセカンダリウエストゲート弁51を閉じる。また、O Nで大気ポートを閉じて通路65側を開き、両ターボ過給機40,50作動時の セカンダリターボ過給機50下流の過給圧がアクチュエータ52に導かれ、この 過給圧に応じてセカンダリウエストゲート弁51を開き、レギュラーガソリン使 用時にはハイオクガソリン使用時に比べて相対的に過給圧が低下される。
【0024】 また、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3からの制御圧通路73 aが排気制御弁53を作動するアクチュエータ54の正圧室54aに、第2の排 気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4からの制御圧通路74aがアクチュエー タ54のスプリングを内装した負圧室54bにそれぞれ連通されている。そして 両切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にOFFのとき、第1の排気制御弁用切 換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路64b側を閉じて大気ポートを開き、第2 の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63側を閉じて大気ポー トを開くことで、アクチュエータ54の両室54a,54bが大気開放され、負 圧室54bに内装されたスプリングの付勢力により排気制御弁53が全閉する。 また、両切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にONのとき、それぞれ大気ポー トを閉じ、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路64b側 を開き、第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63側を開 くことで、アクチュエータ54の正圧室54aに正圧を、負圧室54bに負圧を 導き、スプリングの付勢力に抗して排気制御弁53を全開する。
【0025】 第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3からの制御圧通路73aには オリフィス67が設けられ、このオリフィス67の下流側と吸気管16にリーク 通路66が連通され、このリーク通路66に電子制御装置100からのデューテ ィ信号により作動する排気制御弁小開制御用のデューティソレノイド弁75が設 けられる。そして第1の切換ソレノイド弁SOL.3のみがONで正圧をアクチ ュエータ54の正圧室54aに供給し負圧室54bを大気開放する状態で、デュ ーティソレノイド弁75によりその正圧をリークして排気制御弁53を小開する 。ここでデューティソレノイド弁75は、デューティ信号におけるデューティ比 が大きいと、リーク量の増大により正圧室54aに作用する正圧を低下して排気 制御弁53の開度を減じ、デューティ比が小さくなるほど正圧を高くして排気制 御弁53の開度を増すように動作する。そしてプライマリターボ過給機40のみ 過給作動のシングルターボ状態下でエンジン運転状態が所定の排気制御弁小開制 御モード領域内にあるとき、デューティソレノイド弁75による排気制御弁53 の開度で過給圧をフィードバック制御し、この過給圧制御に伴い排気制御弁53 を小開するように構成される。
【0026】 各種のセンサについて説明する。差圧センサ80は吸気制御弁55の上,下流 の差圧を検出するように設けられ、絶対圧センサ81が切換ソレノイド弁76に より吸気管圧力と大気圧を選択して検出するように設けられる。またエンジン本 体1にノックセンサ82が取付られると共に、左右両バンク3,4を連通する冷 却水通路に水温センサ83が臨まされ、排気管10にO2 センサ84が臨まされ ている。さらに、スロットル弁21にスロットル開度センサとスロットル全閉を 検出するアイドルスイッチとを内蔵したスロットルセンサ85が連設され、エア クリーナ15の直下流に吸入空気量センサ86が配設されている。
【0027】 また、エンジン本体1に支承されたクランクシャフト1aにクランクロータ9 0が軸着され、このクランクロータ90の外周に、電磁ピックアップ等からなる クランク角センサ87が対設されている。さらに、動弁機構9におけるカムシャ フトに連設するカムロータ91に、電磁ピックアップ等からなる気筒判別用のカ ム角センサ88が対設されている。
【0028】 次に、図2に基づき電子制御系の構成について説明する。 電子制御装置(ECU)100は、ターボ過給機作動個数切換制御,過給圧制 御、燃料噴射制御、点火時期制御等を行うメインコンピュータ101と、ノック 検出処理専用のサブコンピュータ102との2つのコンピュータを中心として構 成され、各部に所定の安定化電源を供給する定電圧回路103や駆動回路104 等の周辺回路が組込まれている。
【0029】 上記定電圧回路103は、電源リレー97のリレー接点を介してバッテリ95 に接続されており、このバッテリ95に、上記電源リレー97のリレーコイルが イグニッションスイッチ96を介して接続されている。また、バッテリ95には 、定電圧回路103が直接接続され、さらに燃料ポンプリレー98のリレー接点 を介して燃料ポンプ31が接続されている。すなわち、定電圧回路103は、エ ンジンを運転する際、イグニッションスイッチ96がON操作され、電源リレー 97のリレー接点が閉となったとき、制御用電源を供給し、また、イグニッショ ンスイッチ96がOFFされたときでも後述するバックアップRAM107にバ ックアップ用の電源を供給する。
【0030】 上記メインコンピュータ101は、CPU105,ROM106,RAM10 7,イグニッションスイッチ96がOFFされたときにも定電圧回路103から バックアッブ電源が供給されてデータを保持するバックアップRAM108,カ ウンタ・タイマ群109,シリアル通信インターフエイス(SCI)112及び I/Oインターフェイス110がバスライン111を介して接続されたマイクロ コンピュータである。尚、上記カウンタ・タイマ群109は、フリーランニング カウンタ、カム角センサ88からのカムパルス信号の入力計数用カウンタ(気筒 判別の際に用いる)、クランク角センサ87からのクランクパルス信号の入力間 隔計時用カウンタ(エンジン回転数算出に用いる)、プログラムにおける各ジョ ブの定期割込みを発生させるための定期割込みタイマ、及びシステム異常監視用 のウォッチドグタイマ等を便宜上総称するものであり、上記メインコンピュータ 101においては、その他、各種のソフトウェアカウンタ・タイマが用いられる 。
【0031】 また、上記サブコンピュータ102も、上記メインコンピュータ101と同様 に、CPU113,ROM104,RAM105,カウンタ・タイマ群116, I/Oインターフェイス117,及びSCI118をバスライン119を介して 接続したマイクロコンピュータであり、上記メインコンピュータ101とサブコ ンピュータ102とは、SCI112,118を介してシリアル通信ラインによ り互いに接続されている。
【0032】 上記メインコンピュータ101のI/Oインターフェイス110には、入カポ ートに、ノックセンサ82以外の各種センサ80,81,83〜88,車速セン サ89,イグニッションスイッチ96,スタータスイッチ92,及びバッテリ9 5が接続されている。また、I/Oインターフェイス110の出力ポートには、 イグナイタ36が接続され、駆動回路104を介してISCV25,インジェク タ30,各切換ソレノイド弁70,76,SOL.1〜4,デューティソレノイ ド弁43,75、及び燃料ポンプリレー98のリレーコイルが接続されており、 さらに、イグニッションスイッチ96がONからOFFされた後も、所定時間の 間、電源を保持させるためセルフシャット信号線がイグニッションスイッチ96 と電源リレー97のリレーコイルとの問に接続されている。
【0033】 一方、サブコンピュータ102のI/Oインターフェイス117には、入カポ ートに、クランク角センサ87,カム角センサ88が接続されると共に、ノック センサ82がアンプ120,周波数フィルタ121,A/D変換器122を介し て接続されており、ノックセンサ82からのノック検出信号がアンプ120で所 定のレベルに増幅された後に周波数フィルタ121で必要な周波数成分が抽出さ れ、A/D変換器122にてデジタル信号に変換されてサブコンピュータ102 に入力される。
【0034】 そして、イグニッションスイッチ96がONされると、電源リレー97がON して電子制御装置100に電源が投入され、定電圧回路103を介して各部に定 電圧が供給され、メインコンピュータ101は各種制御を実行し、サブコンピュ ータ102はノック検出処理を実行する。すなわち、メインコンピュータ101 においては、CPU105が、ROM106にメモリされているプログラムに基 づき、I/Oインターフェイス110を介して各種センサ80,81,83〜8 9からの検出信号、及びスイッチ92,96からの信号、バッテリ電圧Vв等を 入力処理し、RAM107及びバックアップRAM108に格納された各種デー タ、ROM106にメモリされている固定データに基づき各種制御量を演算する 。そして駆動回路104により燃料ポンプリレー98をONし燃料ポンプ31に 通電して駆動させると共に、駆動回路104を介して各切換ソレノイド弁70, 76,SOL.1〜4にON.OFF信号を、デューティソレノイド弁43,7 5にデューティ信号を出力してターボ過給機作動個数切換制御、及び過給圧制御 を行い、演算した燃料噴射パルス幅に相応する駆動パルス幅信号を所定のタイミ ングで該当気筒のインジェクタ30に出力して燃料噴射制御を行い、また、演算 した点火時期に対応するタイミングでイグナイタ36に点火信号を出力して点火 時期制御を実行し、ISCV25に制御信号を出力してアイドル回転数制御等を 実行する。
【0035】 また、サブコンピュータ102においては、エンジン回転数Nとエンジン負荷 (例えば基本燃料噴射パルス幅Tp〔=K×Q/N、Kはインジェクタ特性補正 定数、Qは吸入空気量〕を用いる)とに基づいてノックセンサ82からの信号の サンプル区間(クランク角区間)を設定し、このサンプル区間に達したとき、ノ ックセンサ82からの信号をA/D変換器122により高速にA/D変換して振 動波形を忠実にデジタルデータに変換させ、このデジタルデータに基づきノック の発生を判定する。
【0036】 サブコンピュータ102のI/Oインターフェイス117の出力ポートは、メ インコンピュータ101のI/Oインターフェイス110の入カポートに接続さ れており、サブコンピュータ102でのノック判定結果がI/Oインターフェイ ス117に出力される。そして、メインコンピュータ101は、サブコンピュー タ102からノック発生有りの判定結果が出力されると、SCI112を介して シリアル通信ラインによりノックデータを読み込み、このノックデータに基づい て直ちに該当気筒の点火時期を遅角させ、ノックを回避する。
【0037】 また、メインコンピュータ101のI/Oインターフェイス110には、コネ クタから構成されるリードメモリスイッチ123及びテストモードスイッチ12 4が接続されている。そして、工場のラインエンドやディーラ等においてテスト モードスイッチ124をON(コネクタ接続状態)とすることで、メインコンピ ュータ101及びサブコンピュータ102が通常の制御モードから予め設定され たテストモードに切換わり、テストモード制御を実行することにより、種々の検 査、点検を行うことが可能になっている。また、リードメモリスイッチ123を ON(コネクタ接続状態)すると、図示しない外部装置を接続した際など、メイ ンコンピュータ101あるいはサブコンピュータ102内のデータが外部装置に 送出され、外部装置によるデータ表示等により故障診断することが可能になって いる。
【0038】 次に、図3において、エンジン本体の搭載、各種ソレノイド弁の配置の構造に ついて説明する。符号130は車体、131はエンジンルームであり、エンジン ルーム131の内部にエンジン本体1が左右バンク3,4を左右に配置して縦置 きに搭載される。エンジン本体1の後ろにはインタークーラ20が、フードのエ アスクープから取入れる冷却風により空冷するように略水平に設置される。左バ ンク3の直後にはプライマリターボ過給機40が、右バンク4の直後にはセカン ダリターボ過給機50が、いずれもブロワ側を車体前方に向けて前後方向に設置 される。そして例えば吸気系が、車体前方からの吸気管16,17を両ターボ過 給機40,50のブロワ側に連通し、各ブロワ側からの2本の吸気管18,19 をインタークーラ20の下を通ってその後方下部に連通し、インタークーラ20 の前方中央部からスロットルボデー27、エンジン本体1の上部のチャンバ22 、吸気マニホールド23を介して左右バンク3,4の各気筒に連通するように引 回される。
【0039】 またプライマリターボ過給機40のウエストゲート弁作動用アクチュエータ4 2、セカンダリターボ過給機50の排気制御弁作動用アクチュエータ54とウエ ストゲート弁作動用アクチュエータ52が、後方下部から前上方に斜めに設置さ れる。吸気制御弁作動用アクチュエータ56、過給圧リリーフ弁57も図示のよ うに配設される。
【0040】 ここでエンジンルーム131の内部において、両ターボ過給機40,50の近 くにはサスペンションのショクアブソーバ等を収容設置するストラットタワー1 32,133がそれぞれ突設されている。そこで、セカンダリターボ過給機50 近傍の車体側として右側のストラットタワー133に集中ソレノイドボックス1 34を取付けて、このボックス134に複数の切換ソレノイド弁、絶対圧センサ と共に排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁75が、セカンダリターボ 過給機50のアクチュエータ52,54と近接配置した状態で集中して実装され る。これにより、特にデューティソレノイド弁75からの制御圧通路73aが短 い通路長で排気制御弁作動用アクチュエータ54に連通される。また、プライマ リターボ過給機40近傍の車体側として、左側のストラットタワー132にはウ エストゲート弁制御用デューティソレノイド弁43が、ウエストゲート弁作動用 アクチュエータ42と近接配置した状態で取付け金具135により単独で実装さ れる。そしてこのデューティソレノイド弁43とアクチュエータ42とが短い通 路長の制御圧通路44により連通される。
【0041】 次に、作用について、先ず電子制御装置100による過給機作動個数切換制御 を説明する。 エンジン運転時において、図4に示すように、エンジン回転数N及びエンジン 負荷Tp(基本燃料噴射パルス幅)による運転領域が、プライマリターボ過給機 40のみ過給作動させるシングルターボ状態から両ターボ過給機40,50を過 給作動させるツインターボ状態へ切換えるシングル→ツイン切換ラインL2より も低速域のシングルターボ領域にあり、且つ、図5に示すように、シングル→ツ イン切換判定ラインL2と予め設定された吸気管圧力P1及びエンジン回転数N 1とで囲まれる排気制御弁小開制御領域外の低回転,低負荷域にあるとき、4つ の切換ソレノイド弁SOL.1〜4がいずれもOFFされる。そこで過給圧リリ ーフ弁57は、過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1のOFFにより サージタンク60からの負圧が圧力室に導入されることでスプリングの付勢力に 抗して開弁し、吸気制御弁55は、吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2の OFFによりアクチュエータ56の圧力室に負圧が導入されることでスプリング の付勢力に抗して逆に閉弁する。また、排気制御弁53は、両排気制御弁用切換 ソレノイド弁SOL.3,4のOFFによりアクチュエータ54の両室54a, 54bに大気圧が導入されることでスブリングの付勢力により閉弁する。そして 排気制御弁53の閉弁によりセカンダリタ一ボ過給機50への排気の導入が遮断 され、セカンダリターボ過給機50が不作動となり、プライマリターボ過給機4 0のみ過給作動のシングルターボ状態となる。そしてプライマリターボ過給機4 0のみの過給作動により低速域で高い軸トルクが得られる。また吸気制御弁55 の閉弁により、プライマリターボ過給機40からの過給圧の吸気制御弁55を介 してのセカンダリターボ過給機50側へのリークが防止され、過給圧の低下が防 止される。
【0042】 そして、エンジン回転数N,エンジン負荷Tpが上昇して排気制御弁小開制御 領域に入ると、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3のみをONする 。そこで排気制御弁53はアクチュエータ54の正圧室54aに正圧が導入され ることで開くが、このときデューティソレノイド弁75によりアクチュエータ5 4の正圧室54aに作用する正圧が調圧され、排気制御弁53が小開してセカン ダリターボ過給機50が予備回転される。またこのとき、過給圧リリーフ弁57 が開かれていることで、予備回転によるセカンダリターボ過給機50によるコン プレッサ圧がリークされ、予備回転の円滑化が図られる。
【0043】 そして、エンジン回転数N及びエンジン負荷Tpによる運転領域がシングルタ ーボ領域からシングル→ツイン切換ラインL2を境にツインターボ領域側に移行 すると(図4参照)、直ちに過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1を ONし、過給圧リリーフ弁57を閉弁する。なお、これに同期して排気制御弁小 開制御用デューティソレノイド弁75が全閉されて正圧通路64bを介しての正 圧がリークされることなく直接アクチュエ一夕54の正圧室54aに導入され、 排気制御弁53の開度が増大される。そして、過給圧リリーフ弁57の閉弁によ りリリーフ通路58が遮断され、且つ排気制御弁53の開度増大によりセカンダ リターボ過給機50の回転数が上昇して吸気制御弁55上流のセカンダリターボ 過給機50によるコンプレッサ圧が次第に上昇され、ツインターボ状態への移行 に備えられる。その後、所定時間経過後に第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁 SOL.4をONして排気制御弁53を全開にし、さらにセカンダリターボ過給 機50の予備回転数を上昇させる。さらに所定時間経過後、セカンダリターボ過 給機50によるコンプレッサ圧が上昇し、吸気制御弁55の上流圧と下流圧との 差圧が設定値に達した時点て吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2をONし て吸気制御弁55を開弁させ、プライマリ夕−ボ過給機40の過給作動に加えて セカンダリターボ過給機50が過給作動する。これにより高速域の排気流量の大 きい領域では両ターボ過給機40,50の過給作動により高い軸トルクが得られ 出力が向上される。
【0044】 また、エンジン回転数N,エンジン負荷Tpが減少してエンジン運転領域がツ インターボ領域からツイン→シングル切換ラインL1(図4参照)を境にシング ルターボ領域側へ移行すると、所定時間経過後に4つの切換ソレノイド弁SOL .l〜4がOFFされる。これにより、過給圧リリーフ弁57が開弁されて、排 気制御弁53及び吸気制御弁55が共に閉弁されてセカンダリターボ過給機50 の過給作動が停止され、プライマリターボ過給機40のみ過給作動のシングルタ ーボ状態に戻る。
【0045】 続いて、上述のターボ過給機作動個数切換制御下における過給圧制御について 説明する。正規のハイオクガソリン使用では切換ソレノイド弁70がOFFされ ることで、セカンダリターボ過給機50のウエストゲート弁51が閉じた状態に 保持され、プライマリターボ過給機40のウエストゲート弁41と排気制御弁5 3により過給圧制御が行われる。即ち、シングルターボ状態下での排気制御弁小 開領域では、排気制御弁53小開による過給圧の変化が大きいことから、ウエス トゲート弁41が閉弁され、この状態で目標過給圧と実過給圧とに基づきPI制 御によるデューティ信号をデューティソレノイド弁75に与え、制御圧通路73 aの制御圧を変化する。このときデューティソレノイド弁75とアクチュエータ 54とが近接配置され、両者が短い制御圧通路73aで連通することで、アクチ ュエータ54の圧力も機敏に変化して排気制御弁53を小開すると共に過給圧が 応答良くフィードバック制御される。
【0046】 また、シングルターボ状態下で排気制御弁小開領域外のとき、及び、ツインタ ーボ状態下では、プライマリターボ過給機側のデューティソレノイド弁43に前 述と同様、PI制御によるデューティ信号が入力して制御圧通路44の制御圧が 変化する。この場合もデューティソレノイド弁43とアクチュエータ42とが近 接配置され、両者が短い制御圧通路44で連通することで、アクチュエータ42 の圧力が機敏に変化してウエストゲート弁41の開度が変化し、これにより吸気 系の過給圧が応答良くフィードバック制御される。
【0047】 以上、本考案の実施例について説明したが、水平対向式エンジン以外のエンジ ンにも適用でき、デューティソレノイド弁の取付け状態は実施例に限定されない 。
【0048】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案によれば、エンジン本体の一方バンク側にウエスト ゲート弁を備えたプライマリターボ過給機、及びウエストゲート弁を作動するダ イヤフラム式アクチュエータが配置され、他方バンク側にセカンダリターボ過給 機,排気制御弁及び該排気制御弁を作動するダイヤフラム式アクチュエータが配 置される構成において、プライマリターボ過給機のみの過給作動から両ターボ過 給機による過給作動の切換前に、排気制御弁を小開してセカンダリターボ過給機 を予備回転すると共に過給圧制御を行うためにセカンダリターボ過給機側の排気 系に配設された排気制御弁を作動するダイヤフラム式アクチュエータに制御圧を 調圧して与える排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁が、セカンダリタ ーボ過給機近傍の車体側に配設され、また、排気制御弁の小開制御時以外のとき に、過給圧制御を行うべくプライマリターボ過給機に備えたウエストゲート弁を 作動するダイヤフラム式アクチュエータに制御圧を調圧して与えるウエストゲー ト弁制御用デューティソレノイド弁がプライマリターボ過給機近傍の車体側に配 置されるので、いずれのデューティソレノイド弁も短い制御圧通路を介して各ダ イヤフラム式アクチュエータに連通され、各デューティソレノイド弁で調圧され た制御圧が直ちにアクチュエータに作用して、ウエストゲート弁及び排気制御弁 の応答性が共に向上し、いずれの過給圧制御に際しても、過給圧制御の応答性が 向上する。
【0049】 また、いずれのデューティソレノイド弁の制御圧通路も通路長が短縮化して、 通路の引回しが容易となる。さらに、2つのデューティソレノイド弁は共に車体 側に実装されるので、振動等に対する信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適応される過給機付エンジンの一例を
示す構成図
【図2】過給機付エンジンの制御系の回路図
【図3】本考案に係わるソレノイド弁配置構造の実施例
を示す平面図
【図4】シングルターボ状態とツインターボ状態との切
換え領域を示す説明図
【図5】排気制御弁小開制御領域を示す説明図
【符号の説明】
1 エンジン本体 40 プライマリターボ過給機 50 セカンダリターボ過給機 41 ウエストゲート弁 53 排気制御弁 42,54 アクチュエータ 44,73a 制御圧通路 43,75 デューティソレノイド弁 130 車体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9332−3G 301 J

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸,排気系に並列に接続する
    プライマリターボ過給機とセカンダリターボ過給機とを
    エンジン本体の各バンクに配置し、共に全開のときには
    セカンダリターボ過給機の過給作動を行わせ、共に全閉
    のときにはセカンダリターボ過給機の過給作動を停止さ
    せる吸気制御弁,排気制御弁をセカンダリターボ過給機
    に接続される吸,排気系にそれぞれ配設し、プライマリ
    ターボ過給機のみの過給作動から両ターボ過給機による
    過給作動の切換え前に、上記排気制御弁を作動するダイ
    ヤフラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に介装
    された排気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁を
    デューティ制御して、排気制御弁を小開させてセカンダ
    リターボ過給機を予備回転させると共に過給圧制御を行
    い、排気制御弁の小開制御以外のときにはプライマリタ
    ーボ過給機に設けられたウエストゲート弁を作動するダ
    イヤフラム式アクチュエータに連通する制御圧通路に介
    装されたウエストゲート弁制御用デューティソレノイド
    弁をデューティ制御して過給圧制御を行う過給機付エン
    ジンにおいて、 上記ウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁を
    プライマリターボ過給機近傍の車体側に、上記排気制御
    弁小開制御用デューティソレノイド弁をセカンダリター
    ボ過給機近傍の車体側にそれぞれ配置したことを特徴と
    する過給機付エンジンのソレノイド弁配置構造。
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