JP2605493Y2 - 電磁弁用マニホールド - Google Patents

電磁弁用マニホールド

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JP2605493Y2
JP2605493Y2 JP1992067413U JP6741392U JP2605493Y2 JP 2605493 Y2 JP2605493 Y2 JP 2605493Y2 JP 1992067413 U JP1992067413 U JP 1992067413U JP 6741392 U JP6741392 U JP 6741392U JP 2605493 Y2 JP2605493 Y2 JP 2605493Y2
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宗之 荒瀬
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の電磁弁を集合し
て取り付けるための電磁弁用マニホールドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工作機械,産業機械等の各種装置
では、空圧シリンダ,油圧シリンダ等が多用されてお
り、例えば、これ等のシリンダの方向制御を行うため
に、多数の電磁弁が使用されている。
【0003】そして、このような電磁弁を集合して取り
付けるために電磁弁用マニホールドが使用されている。
このような電磁弁用マニホールドとしては、マニホール
ド本体が、金属により一体形成され電磁弁の増設を行う
ことができない一体型マニホールドと、マニホールド本
体が、電磁弁に対応して複数に分割され、電磁弁の増設
を行うことが可能な連接型マニホールドとが知られてい
る。
【0004】そして、連接型マニホールドとしては、例
えば、特開平2−163579号公報に開示されるよう
に、複数のマニホールドブロックをガスケットを介して
連結したものが知られている。
【0005】すなわち、一般に、この種の連接型マニホ
ールドでは、複数のマニホールドブロックを連結してい
るため、各マニホールドブロックに貫通される給排気等
の数カ所の流体流通穴をシールする必要があり、各マニ
ホールドブロックの間にガスケットを配置することによ
りシールが行われている。
【0006】そして、従来、ガスケットが分解,組み立
ての際にバラバラになるのを避けるため、一体に成形さ
れたガスケットが多用されており、このガスケットを、
マニホールドブロックの接合面に、ガスケットの形状に
対応して形成される溝部に装着することによりシールが
行われている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電磁弁用マニホールドでは、各マニホールド
ブロックの接合面に、比較的細い幅の溝部を形成する必
要があるため、マニホールドブロックが非常に高価にな
るという問題があった。
【0008】また、一般に、マニホールドブロックはダ
イカストにより形成されるが、ダイカストにより、細い
幅の溝部の寸法精度を長期的に維持することは、ダイカ
ストが比較的磨耗し易いため容易でなく、寸法精度の維
持が困難であるという問題があった。
【0009】本考案は、上記のような問題を解決したも
ので、マニホールドブロックへのガスケット用の溝部の
形成を不要にすることができる電磁弁用マニホールドを
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の電磁弁用マニ
ホールドは、複数のマニホールドブロックをガスケット
を介して連結してなる電磁弁用マニホールドにおいて、
前記マニホールドブロックの間に、樹脂製のスペーサを
配置するとともに、このスペーサの両面に、ガスケット
を配置し、これ等のガスケットを前記スペーサの両面に
形成されるガスケット溝に嵌挿してなり、前記マニホー
ルドブロックの接合面に前記スペーサが収容される凹部
を形成し、前記凹部の少なくとも一側に、前記マニホー
ルドブロックの外周面に達する切欠部を設け、前記切欠
部に、前記スペーサに形成した突起部を嵌合させ、前記
スペーサの突起部の一部が前記マニホールドブロックの
外周面に露出するようにしてなることを特徴とする。請
求項2の電磁弁用マニホールドは、複数のマニホールド
ブロックをガスケットを介して連結してなる電磁弁用マ
ニホールドにおいて、前記マニホールドブロックの間
に、樹脂製のスペーサを配置するとともに、このスペー
サの両面に、ガスケットを配置し、これ等のガスケット
を前記スペーサの両面に固着してなり、前記マニホール
ドブロックの接合面に前記スペーサが収容される凹部を
形成し、前記凹部の少なくとも一側に、前記マニホール
ドブロックの外周面に達する切欠部を設け、前記切欠部
に、前記スペーサに形成した突起部を嵌合させ、前記ス
ペーサの突起部の一部が前記マニホールドブロックの外
周面に露出するようにしてなることを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1の電磁弁用マニホールドでは、マニホ
ールドブロックの間に、樹脂製のスペーサを配置すると
ともに、このスペーサの両面に、ガスケットを配置し、
これ等のガスケットをスペーサの両面に形成されるガス
ケット溝に嵌挿するようにしたので、マニホールドブロ
ックにガスケット用の溝部を形成する必要がなくなる。
また、マニホールドブロックの接合面にスペーサが収容
される凹部を形成し、凹部の少なくとも一側に、マニホ
ールドブロックの外周面に達する切欠部を設け、切欠部
に、スペーサに形成した突起部を嵌合させ、スペーサの
突起部の一部がマニホールドブロックの外周面に露出す
るようにしたので、スペーサの一部を容易に目視するこ
とが可能になる。請求項2の電磁弁用マニホールドで
は、マニホールドブロックの間に、樹脂製のスペーサを
配置するとともに、このスペーサの両面に、ガスケット
を配置し、これ等のガスケットを前記スペーサの両面に
固着するようにしたので、マニホールドブロックにガス
ケット用の溝部を形成する必要がなくなる。また、マニ
ホールドブロックの接合面にスペーサが収容される凹部
を形成し、凹部の少なくとも一側に、マニホールドブロ
ックの外周面に達する切欠部を設け、切欠部に、スペー
サに形成した突起部を嵌合させ、スペーサの突起部の一
部がマニホールドブロックの外周面に露出するようにし
たので、スペーサの一部を容易に目視することが可能に
なる。
【0012】
【実施例】以下、本考案の詳細を図面に示す実施例につ
いて説明する。図1は、本考案の電磁弁用マニホールド
の一実施例の要部を示すもので、図において符号11
は、例えば、アルミダイカストからなる直方体状のマニ
ホールドブロックを示している。
【0013】マニホールドブロック11の間には、樹脂
製のスペーサ13が配置されている。このスペーサ13
の両面には、ガスケット溝13a(図ではスペーサ13
の裏側に隠れている),13bが形成されており、ガス
ケット溝13a,13bには、ゴムあるいは樹脂からな
るガスケット15a,15bが装着されている。
【0014】マニホールドブロック11の対向する2面
が接合面11a,11bとされており、これ等の接合面
11a,11bを貫通して、図示しない連結ボルトの挿
通される貫通孔11cが形成されている。
【0015】また、接合面11a,11bを貫通して、
給排気等に用いられる複数の流体流通穴11dが形成さ
れている。マニホールドブロック11の一側の接合面1
1bには、複数の流体流通穴11dを含むようにして、
凹部11eが形成されている。
【0016】この凹部11eの一側および上側には、切
欠部11f,11gが形成されている。一方、マニホー
ルドブロック11の他側の接合面11aは、完全な平面
とされている。
【0017】スペーサ13は、マニホールドブロック1
1の一側の接合面11bに形成される凹部11eに対応
する形状をしており、切欠部11f,11gに対応する
位置に突起部13c,13dが形成されている。
【0018】また、スペーサ13には、マニホールドブ
ロック11の流体流通穴11dの幾つかに対応する位置
に流体流通穴13eが形成されている。ガスケット15
a,15bは、マニホールドブロック11に形成される
各流体流通穴11dの廻りを囲むような形状とされ、一
体形成されている。
【0019】スペーサ13の両面には、ガスケット15
a,15bに対応する形状のガスケット溝13a,13
bが形成されており、溝の深さは、ガスケット15a,
15bを装着した時に、ガスケット15a,15bがシ
ールを行うに充分なだけ突出するような深さとされてい
る。
【0020】上述した電磁弁用マニホールドは、スペー
サ13の両面に形成されるガスケット溝13a,13b
に、ガスケット15a,15bを装着した後、これ等の
スペーサ13を、各マニホールドブロック11の凹部1
1eに嵌合し、複数のマニホールドブロック11を、接
合面11aと11bが対向するようにして隣接配置し、
各マニホールドブロック11に形成される貫通孔11c
に図示しない連結ボルトを挿通し、この後、連結ボルト
により複数のマニホールドブロック11を締め付けるこ
とにより組み立てられる。
【0021】しかして、上述した電磁弁用マニホールド
では、マニホールドブロック11の間に、樹脂製のスペ
ーサ13を配置し、このスペーサ13の両面に形成され
るガスケット溝13a,13bに、ガスケット15a,
15bを装着するようにしたので、マニホールドブロッ
ク11へのガスケット用の溝部の形成を不要にすること
ができる。
【0022】従って、ダイカストにより、マニホールド
ブロック11に細い幅の溝部を形成する必要がなくな
り、マニホールドブロック11を安価に製造することが
可能になる。
【0023】なお、この電磁弁用マニホールドでは、樹
脂製のスペーサ13にガスケット溝13a,13bを形
成する必要があるが、樹脂製のスペーサ13にガスケッ
ト溝13a,13bを比較的精度良く形成することは、
ダイカストからなるマニホールドブロック11にガスケ
ット用の溝部を形成することに比較して非常に容易であ
り、また、磨耗が少ないため、ガスケット溝13a,1
3bの寸法精度を長期的に維持することができる。
【0024】また、上述した電磁弁用マニホールドで
は、図2の(a),(b),(c)に示すように、マニ
ホールドブロック11に設けられた複数の流体流通穴1
1dの幾つかを、それぞれ異なって遮蔽するような形状
のスペーサ13,13A,13Bを使用することによ
り、マニホールドブロック11に形成される任意の流体
流通穴11dを容易,確実に遮蔽することが可能にな
る。
【0025】そして、マニホールドブロック11に形成
される流体流通穴11dが、樹脂により遮蔽されるた
め、ガスケット15a,15bと一体に形成されたゴム
製の遮蔽部によりマニホールドブロック11の流体流通
穴11dを遮蔽する場合に比較して、より高い圧力に対
する遮蔽が可能になる。
【0026】さらに、この場合には、スペーサ13,1
3A,13Bは複数種類になるが、この実施例では、マ
ニホールドブロック11の凹部11eの外側に切欠部1
1f,11gを形成しこの切欠部11f,11gにスペ
ーサ13の突起部13c,13dを嵌合したので、突起
部13c,13dの先端面13fが外部に露出するた
め、この先端面13fに予めスペーサ13,13A,1
3Bの種類を表す文字,記号等を刻印、あるいは、ペイ
ント等により着色、さらには、スペーサ13,13A,
13Bの成形色を異ならせておくことにより、マニホー
ルドブロック11の間に位置するスペーサ13,13
A,13Bの種類を外部から容易に知ることが可能にな
る。
【0027】なお、スペーサ13,13A,13Bの種
類に応じてスペーサ13,13A,13Bの成形色を変
化するようにしても、同様に、マニホールドブロック1
1の間に位置するスペーサ13,13A,13Bの種類
を外部から容易に知ることが可能になる。
【0028】また、上述した電磁弁用マニホールドで
は、各マニホールドブロック11の接合面11a,11
bに、パイロット給気,排気等の流体流通用の溝を設け
る際に、スペーサ13と各マニホールドブロック11が
接合する各面それぞれに違う種類の溝を設けることがで
きるため、マニホールドブロック11の小型化を図るこ
とができる。
【0029】すなわち、電磁弁用マニホールドに搭載さ
れる電磁弁は、パイロット型電磁弁の場合には、パイロ
ットエアの供給方法には、内部パイロットと外部パイロ
ットの仕様があるが、どちらの仕様においても同一の電
磁弁を使用したい場合には、各マニホールドブロック1
1側でパイロットエアの処理をする必要がある。
【0030】そして、パイロットエアの処理には、各マ
ニホールドブロック11の接合面11a,11bに流体
流通用の溝を設けて流体流通穴11dを接続する方法が
あり、この方法では、溝の数が多くなると必要とされる
接合面11a,11bの面積が広くなり、各マニホール
ドブロック11が大型化していたが、この実施例では、
スペーサ13と各マニホールドブロック11が接合する
各面それぞれに違う種類の溝を設けることができるた
め、溝の数が少なくなりマニホールドブロック11の小
型化を図ることができる。
【0031】なお、以上述べた実施例では、スペーサ1
3の両面に形成されるガスケット溝13a,13bに、
ガスケット15a,15bを装着した例について説明し
たが、本考案はかかる実施例に限定されるものではな
く、スペーサにガスケット溝を形成することなく、例え
ば、ガスケットをスペーサの両面に焼き付け等により固
着しても良いことは勿論である。
【0032】
【0033】
【考案の効果】請求項1の電磁弁用マニホールドでは、
マニホールドブロックの間に、樹脂製のスペーサを配置
するとともに、このスペーサの両面に、ガスケットを配
置し、これ等のガスケットをスペーサの両面に形成され
るガスケット溝に嵌挿するようにしたので、マニホール
ドブロックへのガスケット用の溝部の形成を不要にする
ことができる また、マニホールドブロックの接合面に
スペーサが収容される凹部を形成し、凹部の少なくとも
一側に、マニホールドブロックの外周面に達する切欠部
を設け、切欠部に、スペーサに形成した突起部を嵌合さ
せ、スペーサの突起部の一部がマニホールドブロックの
外周面に露出するようにしたので、スペーサの一部を容
易に目視することが可能になり、例えば、スペーサの種
類により成形色を異ならせておくことにより、スペーサ
の種類を外部から容易に確認することができる。請求項
2の電磁弁用マニホールドでは、マニホールドブロック
の間に、樹脂製のスペーサを配置するとともに、このス
ペーサの両面に、ガスケットを配置し、これ等のガスケ
ットを前記スペーサの両面に固着するようにしたので、
マニホールドブロックへのガスケット用の溝部の形成を
不要にすることができる また、マニホールドブロック
の接合面にスペーサが収容される凹部を形成し、凹部の
少なくとも一側に、マニホールドブロックの外周面に達
する切欠部を設け、切欠部に、スペーサに形成した突起
部を嵌合させ、スペーサの突起部の一部がマニホールド
ブロックの外周面に露出するようにしたので、スペーサ
の一部を容易に目視することが可能になり、例えば、ス
ペーサの種類により成形色を異ならせておくことによ
り、スペーサの種類を外部から容易に確認することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の電磁弁用マニホールドの一実施例の要
部の詳細を示す分解斜視図である。
【図2】図1のスペーサの種類を示す説明図である。
【符号の説明】
11 マニホールドブロック 13,13A,13B スペーサ 13a,13b ガスケット溝 15a,15b ガスケット

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のマニホールドブロックをガスケッ
    トを介して連結してなる電磁弁用マニホールドにおい
    て、 前記マニホールドブロックの間に、樹脂製のスペーサを
    配置するとともに、このスペーサの両面に、ガスケット
    を配置し、これ等のガスケットを前記スペーサの両面に
    形成されるガスケット溝に嵌挿してなり、 前記マニホールドブロックの接合面に前記スペーサが収
    容される凹部を形成し、前記凹部の少なくとも一側に、
    前記マニホールドブロックの外周面に達する切欠部を設
    け、前記切欠部に、前記スペーサに形成した突起部を嵌
    合させ、前記スペーサの突起部の一部が前記マニホール
    ドブロックの外周面に露出するようにしてな ることを特
    徴とする電磁弁用マニホールド。
  2. 【請求項2】 複数のマニホールドブロックをガスケッ
    トを介して連結してなる電磁弁用マニホールドにおい
    て、 前記マニホールドブロックの間に、樹脂製のスペーサを
    配置するとともに、このスペーサの両面に、ガスケット
    を配置し、これ等のガスケットを前記スペーサの両面に
    固着してなり、 前記マニホールドブロックの接合面に前記スペーサが収
    容される凹部を形成し、前記凹部の少なくとも一側に、
    前記マニホールドブロックの外周面に達する切欠部を設
    け、前記切欠部に、前記スペーサに形成した突起部を嵌
    合させ、前記スペーサの突起部の一部が前記マニホール
    ドブロックの外周面に露出するようにしてな ることを特
    徴とする電磁弁用マニホールド。
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