JP2605033B2 - 光電スイツチ - Google Patents

光電スイツチ

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JP2605033B2 JP62098987A JP9898787A JP2605033B2 JP 2605033 B2 JP2605033 B2 JP 2605033B2 JP 62098987 A JP62098987 A JP 62098987A JP 9898787 A JP9898787 A JP 9898787A JP 2605033 B2 JP2605033 B2 JP 2605033B2
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公男 近藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、受光素子からの受光信号を投光回路からの
同期信号に基づいて同期検波する構成の光電スイッチに
関する。
(従来の技術) 例えば発光素子と受光素子とを対向させて用いる透過
形の光電スイッチにおいて、発光素子から投光される周
期的なパルス光を受光素子で受光し、この受光素子から
の受光信号を投光回路からの同期信号に基づいて同期検
波するものが供されている。これは、例えば照明器具等
のノイズ光により光電スイッチが誤動作するのを防止す
るためで、受光素子からの受光信号のうち投光タイミン
グ従って同期信号のタイミングと一致するもののみを同
期検波により検出し、これを積分回路にて積分して同期
検波により検出した受光信号が所定回数以上連続したと
きのみ受光状態と判断し、所定回数に達するまでに同期
検波からの受光信号が途絶えたときは遮光状態と判断す
る構成である。これにより、連続して同期信号のタイミ
ングと一致する可能性の少ないノイズ光に対応する受光
信号を除去することができる。
ところが、このように同期検波によりノイズ光対策を
施した光電スイッチであっても、従来、互いに似通った
投光周期を有する複数の光電スイッチを並設した場合は
相互に干渉して誤動作し易いという問題があった。これ
は、投光周期が近似していると、双方の発光素子からの
パルス光の投光タイミングが極めて近接した状態が継続
してしまい、単に同期検波によるのみでは双方を区別す
ることができなくなるためである。そこで、このような
光電スイッチ間の相互干渉を防ぐため、発光素子から投
光される光の投光範囲を絞って他の光電スイッチの受光
素子に投光されないようにする方法があるが、これでは
光軸が狭くなるので調整が難しく、その上、振動や衝撃
によって光軸が少しでもずれると誤動作を生じる。ま
た、双方の光電スイッチの発光素子と受光素子との配置
を逆にすることにより、一方の光電スイッチの発光素子
と他方の光電スイッチの受光素子とが対向することがな
いようにして相互干渉を防止する方法もあるが、この方
法では、反射率の高い検出物体を検出する際には一方の
光電スイッチの発光素子からのパルス光が検出物体で反
射して該発光素子と並設する他方の光電スイッチの受光
素子に入射し、結局干渉を起こしてしまう。更に、発光
素子からのパルス光の投光周期を切換えスイッチにより
切換えるように構成したものも供されてはいるが、この
ものでは切換えスイッチを設けるために全体が大形化し
てしまうという問題がある。
(発明が解決しようとする問題点) 以上説明したように、受光素子からの受光信号を投光
回路からの同期信号に基づいて検出する光電スイッチで
は、複数使用時に相互干渉により誤動作するおそれがあ
り、従来これを確実且つ全体の大形化を招くことなく防
止することが困難であるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
は、複数使用時にも相互干渉を確実に防止し得、しかも
それでいながら大形化を招くことがない光電スイッチを
提供するにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、発光素子からパルス光を周期的に投光させ
るための投光回路と、受光素子からの受光信号を前記投
光回路から同期信号を受けて同期検波する同期回路と、
該同期回路からの信号に基づいて積分動作を行う積分回
路と、この積分回路の積分値が所定値に達したときに受
光検出信号を出力する出力回路とを備えた光電スイッチ
において、前記積分回路の積分動作において前記積分値
が前記所定値に達する間は、前記投光回路における前記
パルス光の投光周期を変化させながら行われるように構
成したことを特徴とする。
(作用) 同期検波により受光信号が検出されると、積分回路に
より積分動作がされる。そして、積分回路の積分値が所
定値に達すると、出力回路から受光検出信号が出力され
る。光電スイッチの複数使用時に、万一、他の光電スイ
ッチからのノイズ光に対応する受光信号が同期検波によ
り検出されてこの受光信号に基づき積分動作が行われた
としても、その積分動作において積分値が所定値に達す
る間は、投光回路におけるパルス光の投光周期を変化さ
せながら行われるから、他の光電スイッチからのノイズ
光が略一定であるという事情のもとでは、ノイズ光に対
応する受光信号が連続して積分されることはない。
(実施例) 以下、本発明を透過形の光電スイッチに適用した一実
施例について図面を参照して説明する。
まず第1図において、1は投光回路である。この投光
回路1において、2は発振回路で、プログラマブル分周
器3に基準周期の基準パルスを与える。プログラマブル
分周器3は、これの分周比を外部から与えられるデジタ
ル値により設定できるようになっていて、その設定され
た分周比に応じて発振回路2からの基準パルスを分周し
て駆動回路4に出力する。駆動回路4は、プログラマブ
ル分周器3からのパルス信号と同期したパルス電流を発
光素子5に与え、これにより発光素子5からパルス信号
に同期したパルス光を投光させる。以上のようにこの投
光回路1においては、発光素子5から投光されるパルス
光の投光周期を、プログラマブル分周器3に設定される
分周比に応じて変化することができるように構成されて
いる。
一方、6は受光回路である。この受光回路6におい
て、7は受光素子で、これは検出対象の通過領域を挟ん
で発光素子5と対向して設置されている。8は増幅回路
で、受光素子7からの受光信号の交流成分を増幅するよ
うになっている。ここで、発光素子5から投光されるパ
ルス光の投光タイミングは同期信号に一致しているか
ら、受光素子7がそのパルス光を受けたときにおける増
幅回路8からの増幅信号は第2図(b)に示すようにな
る。9は比較回路で、増幅回路8からの増幅信号がこれ
に設定された基準レベルを上回ると同期回路10に与える
二値化信号をハイレベルとし、下回るとロウレベルとす
る(第2図(c)参照)。またこの同期回路10にはプロ
グラマブル分周器3から同期信号(パルス信号)が与え
られていて、その同期信号が入力するタイミングと比較
回路9からの二値化信号がハイレベルとなるタイミング
とが一致すると積分回路11に同期一致信号を出力する
(第2図(d)参照)。積分回路11はデジタルカウンタ
を主として構成されていて、同期回路10からの同期一致
信号が連続して断たれた遮光状態、或は同期一致信号が
連続して入力する受光状態においてはリセット状態にあ
ってデコーダー回路12にカウント値として0を与えてい
る。またこの積分回路11は、遮光状態から同期一致信号
を入力する毎にカウント値を0から1ずつ増加させ、カ
ウント値が8に達したところでハイレベルのカウントア
ップ信号を出力回路13に出力すると共にカウント値をリ
セットし、且つカウント値が8に達する前に同期一致信
号が断たれたときはその都度カウント値を0にリセット
する。また、受光状態から同期一致信号が断たれると、
同期信号に同期してカウント値を0から1ずつ増加さ
せ、カウント値が8に達したところで出力をロウレベル
に落としてカウントアップ信号を断つと共にカウント値
を0にリセットし、且つカウント値が8に達する前に同
期一致信号が入力するときにはその時にカウント値を0
にリセットする。出力回路13は、積分回路11からのカウ
ントアップ信号の入力と同期してハイレベルの受光検出
信号を外部に出力する。一方、デコーダー回路12は、積
分回路11から与えられるカウント値に20を加算した値を
プログラマブル分周器3に分周比として与える。
次に上記構成の作用について説明する。発光素子5か
ら受光素子7にパルス光が連続して入光する受光状態で
は、比較回路9から出力される二値化信号は同期信号と
同期しているから、積分回路11に同期一致信号が連続し
て出力される。これにより、デコーダー回路12にはカウ
ント値0が与え続けられ、出力回路13にはカウントアッ
プ信号が与えられて出力回路13からハイレベルの受光検
出信号が出力される。
さて、この受光素子7に発光素子5からのパルス光が
連続的に入光する受光状態において、発光素子5と受光
素子7との間に図示しない検出対象が移動してきて両者
間が遮光状態となったとすると、それまで同期回路10か
ら積分回路11に与えられていたパルス光に対応する同期
一致信号が断たれるようになる。そして、遮光状態にお
ける第1回目のパルス光の投光タイミングT1(第3図
(a)参照)となっても、同期一致信号が積分回路11に
入力しないときは、そのタイミングT1で積分回路11から
デコーダー回路12に与えられているカウント値が0から
1に増加される(同図(e)参照)。すると、プログラ
マブル分周器3に与えられる分周比が20から21となって
(同図(f)参照)、これにより遮光状態における第2
回目のパルス光の投光周期がそれまでの受光状態におけ
る投光周期よりも長くなる。そして第2回目の投光タイ
ミングT2となっても同期一致信号が積分回路11に入力し
ないときは、そのタイミングT2で積分回路11に与えられ
るカウント値が1から2に増加され、これにより更に投
光周期が長くなる。斯様にして投光タイミングとなって
もそのタイミングで同期一致信号が積分回路11に入力し
ない毎に投光周期が順に長くなり、そして同期一致信号
が断たれてから8回目の投光タイミングT3となっても同
期一致信号が積分回路11に入力しないときは、積分回路
11から出力回路13にカウントアップ信号が出力される
(同図(g)参照)と共に積分回路11からデコーダー回
路12に与えられるカウント値が7から0となる(同図
(e)参照)。以後、遮光状態が継続すれば、発光素子
5から投光されるパルス光の投光周期は一定値を維持
し、且つ出力回路13からの受光検出信号が断たれた状態
が維持される(同図(h)参照)。
次に発光素子5と受光素子7との間に位置している検
出対象の移動が進むと、発光素子5からのパルス光が受
光素子7に入光するようになる。そして、受光状態にお
ける第1回目のパルス光の投光タイミングT4で同期一致
信号が積分回路11に入力すると、積分回路11が積分動作
を行なってデコーダー回路12に与えるカウント値をそれ
までの0から1に増加する。これによりプログラマブル
分周器3の分周比が20から21となり、プログラマブル分
周器3は発振回路2からの基準パルスを21パルス入力し
たところで次のパルスを駆動回路4に出力する。従っ
て、受光状態における第2回目のパルス光の投光周期が
長くなる。そして、第2回目の投光タイミングT5で同期
一致信号が積分回路11に入力すると再び積分動作を行わ
れてデコーダー回路12に与えられるカウント値が1から
2となり、パルス光の投光周期が更に長くなる。斯様に
してパルス光の投光タイミングで同期一致信号が積分回
路11に入力する毎に投光周期が長くなり、そして、投光
タイミングで同期一致信号が積分回路11に入力するよう
になってから8回目の投光タイミングT6で積分回路11に
同期一致信号が入力すると、積分回路11は出力回路13に
カウントアップ信号を出力すると共にデコーター回路12
に与えるカウント値をリセットして0とする。以後、受
光状態が継続する限り発光素子5から投光されるパルス
光の周期は一定値を維持すると共に、出力回路13から受
光検出信号が出力される。
さて、上記構成の光電スイッチでは、蛍光灯等からの
ノイズ光等が受光素子7に入光したときは増幅回路8に
おいてその受光信号の交流成分が増幅され、比較回路9
で二値化されてしまうが、蛍光灯等のノイズ光の変調周
期は発光素子5からのパルス光の投光周期と大きく異な
っていることにより同期信号と一致する可能性が極めて
少ないので、同期回路10においてノイズ光に対応するノ
イズを確実に除去することができる。ところが、同種の
光電スイッチを複数個並べた場合は、隣接した他方の光
電スイッチからのパルス光(ノイズ光)が受光素子7に
入光するに加え、お互いの投光周期が近似しているの
で、隣接した光電スイッチからのパルス光が連続して投
光タイミングと一致して相互干渉を起こすおそれを生じ
るが、本実施例の光電スイッチでは次のようにして相互
干渉を防止している。
今、発光素子5と受光素子7との間に検出対象が移動
してきて両者間が遮光状態になったとする。受光素子7
にパルス光は入光しない筈であるが、並設された同種の
光電スイッチから投光周期が近似するパルス光(ノイズ
光)が受光素子7に投光されることがある。このとき、
ノイズ光の入光タイミングが発光素子5からのパルス光
の投光タイミングと離れているときはそのノイズ光に対
応する二値化信号(第4図(c)参照)は同期回路10に
おいて除去される。しかしながら、各光電スイッチの投
光周期は完全に一致していないので、ノイズ光の入光タ
イミングは同期信号に徐々に接近するようになり、つい
には同期信号のタイミングと比較回路9からのパルス光
に対応する二値化信号のタイミングとが一致するように
なる。すると、同期回路10から積分回路11に同期一致信
号(同図(d)参照)が与えられるため、これに基づい
て積分回路11が積分動作を行ない、リセット状態にある
積分回路11からデコーダー回路12に与えられるカウント
値が0から1となり(同図(e)参照)、これによりプ
ログラマブル分周器3は発振回路2から基準パルスが21
パルス与えられたところで次のパルスを駆動回路4に与
えるようになる。即ちこの場合は、発光素子5のパルス
光の投光周期が長くなり、次のパルス光の投光タイミン
グが変化されてそれまでのタイミング(同図(a)にお
いて破線で示す)より遅れるようになる。この結果、そ
の投光タイミングはそれまでと同じタイミングで入光す
るノイズ光の入力タイミングから離されることになり、
ノイズ光に対応する二値化信号は同期回路10により確実
に除去されるようになる。斯様にして発光素子5と受光
素子7との間が検出対象により遮光された遮光状態にお
いて、他の光電スイッチから投光周期が近似するノイズ
光が入光したとしても、そのノイズ光に対応するノイズ
が連続して同期回路10から積分回路11に送られることを
防止することができる。従って、検出対象が遮光位置に
侵入しているにもかかわらずそれを検出できなくなるこ
とが確実に防止される。
また、本実施例によれば、切換えスイッチを設けるこ
となく投光周期を変化させてノイズによる影響を防止す
ることができるので、全体が大形化することもない。
尚、本実施例では、デコーダー回路12からプログラマ
ブル分周器3に与える分周比を積分回路11からのカウン
ト値に20を加えた値としたが、これに代えて分周比を例
えば積分回路11からのカウント値が偶数であるときは20
とし、奇数であるときは25となるように構成してもよ
い。また、分周比は積分動作の開始とは無関係に常に変
化するように構成してもよく、要は積分動作がパルス光
の投光周期を異ならせた状態で行われるようにすればよ
いものである。
更に、積分回路11はデジタルカウンタを主として構成
するのではなく、コンデンサを備えた電荷蓄積型の電気
回路で構成し、その出力に応じてデコーダー回路12から
プログラマブル分周器3に与える分周比を変化させるよ
うにしてもよい。
その他、本発明を反射形の光電スイッチに適用しても
よい等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施で
きる。
[発明の効果] 本発明は以上の記述から明らかなように、積分回路の
積分動作において積分値が所定値に達する間は、投光回
路におけるパルス光の投光周期を変化させながら行われ
るように構成したから、互いに似通った投光周期を有す
る複数の光電スイッチを並設したときでも、相互干渉を
確実に防止することができる。しかも、これを切換えス
イッチ等を用いることなく構成できるから、全体の大形
化を防止できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示していて、第1図は全体の
ブロック図、第2図は各信号の波形図、第3図は遮光状
態と受光状態における各信号の波形図、第4図は遮光状
態においてノイズ光が入光したときにおける各信号の波
形図である。 図面中、1は投光回路、5は発光素子、7は受光素子、
10は同期回路、11は積分回路である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光素子からパルス光を周期的に投光させ
    るための投光回路と、受光素子からの受光信号を前記投
    光回路における投光周期に同期した同期信号を受けて同
    期検波する同期回路と、この同期回路により検出した受
    光信号に基づいて積分動作を行う積分回路と、この積分
    回路の積分値が所定値に達したときに受光検出信号を出
    力する出力回路とを備えたものにおいて、前記積分回路
    の積分動作において前記積分値が前記所定値に達する間
    は、前記投光回路における前記パルス光の投光周期を変
    化させながら行われるように構成したことを特徴とする
    光電スイッチ。
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