JP2604773Y2 - 車両ボンネットの位置決め治具 - Google Patents

車両ボンネットの位置決め治具

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JP2604773Y2
JP2604773Y2 JP1993037728U JP3772893U JP2604773Y2 JP 2604773 Y2 JP2604773 Y2 JP 2604773Y2 JP 1993037728 U JP1993037728 U JP 1993037728U JP 3772893 U JP3772893 U JP 3772893U JP 2604773 Y2 JP2604773 Y2 JP 2604773Y2
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bonnet
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positioning jig
vehicle bonnet
rotating shaft
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好弘 門前
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Mazda Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ボンネットを車体へ取
付けるワークステーションにおいて、置台へ一時的に載
置させたボンネットのセンター位置を割り出すための車
両ボンネットの位置決め治具に関し、より具体的には置
台へ載置させたボンネットを、両側から挟み込むことに
よりセンター位置を割り出して位置決めするようにした
車両ボンネットの位置決め治具に関する。
【0002】
【従来の技術】ボンネットを車体へ取付ける組立てに関
して、ボンネット取付け用ロボットは既に知られてい
る。例えば特開昭62−99272号などの公報に見ら
れるように、車体に設けた基準点を測定し、この測定デ
ータを、ボンネットを保持して取り回すための保持部の
位置制御装置へ伝達して、当該位置制御装置の制御動作
によりボンネットを車体へ正確に組付けるようにするこ
とが行われている。この場合、ボンネット側にも基準点
を設定しており、一般にはボンネットのインナー部に基
準孔を設けて、それを位置決めのための基準点とするこ
とが多い。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、そうした従
来のものでは、ボンネットを車体へ取付けた際に、フロ
ントフェンダーに沿う隙間が均一にならなく、バラツク
ことがあった。これは、ボンネットのインナー部とアウ
ター部がプレス加工により一体化されるものなので両部
の接合には位置ズレに関して所定の公差があり、ボンネ
ット側の基準点をそのインナー部に設定していることか
ら、フロントフェンダーに沿う隙間には公差の分は影響
が出るもので、そのため、ボンネットのアウター部の側
縁とフロントフェンダーの対応沿部間の隙間にバラツキ
ができてその幅が不均一になることがあり、見栄えが悪
化して好ましくない。
【0004】本考案は前記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、ボンネットのアウター部を基準に
してセンター位置を割り出すことができ、車体への取付
けに際してフロントフェンダーに沿う隙間を均等化し得
るように位置決めを行える車両ボンネットの位置決め治
具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本考案は、受座を有する置台へ載置させた車両ボンネッ
トのセンター位置を割り出すためのものであって、上記
ボンネットのアウター部の側縁に外側から当接される
一対の当接部材と、その一対の当接部材を当該側縁に
向かって連動して移動させる駆動手段を備えた。ここ
で、上記ボンネットが載置される受座は、置台に回転可
能に軸支された回転軸の外周に固設し、かつ形状や寸法
が異なる複数種類の車両ボンネットに対応した複数種の
受座を該回転軸の周側に沿って配設する構成とする。
【0006】また、上記当接部材が、支軸回りに揺動
し、離間した両端二所で上記ボンネットのアウター部の
側縁に対して当接する揺動片を備えてなる。また、さら
に上記回転軸には、形状や寸法が異なる複数種類の車両
ボンネットに備えられたヒンジに対応して、該ヒンジを
所定の姿勢に支持する複数種のヒンジ受けマストをその
周側に沿って配置すると良い。
【0007】
【作用】本考案の作用について述べると、ボンネットを
置台へ載置させた状態で駆動手段を動作すると、一対の
当接部材がボンネットへ向かって連動して移動して、ボ
ンネットのアウター部の側縁に対して当接する。すなわ
ち、置台へ載置させたボンネットは、対向一対の当接部
材によってそのアウター部が両側から挟み込まれるもの
であり、このためボンネットの載置に位置ズレがあった
としても修正することができ、センター位置を割り出す
ことができる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例につき、添付図面を参
照して説明する。図1は、本考案の好適な一実施例を示
すボンネット置台の側面図である。同図はボンネット置
台およびそれに載置されたボンネットを示しており、図
2は図1をA矢視した基台部分の平面図である。
【0009】このボンネット置台1は、側面を略三角形
状として形成された枠組み体であるフレーム10の傾斜
面に基台11が備えられ、その基台11の上面にボンネ
ット2の支持部3と位置決め治具4が設けられていて、
ボンネット2を車体へ取付けるワークステーションにお
いて、ボンネット2を一時的に載置してそれのセンター
位置を割り出すようになっている。
【0010】ボンネット2は、図示しないインナー部と
アウター部20がプレス加工により一体化されてなるも
のである。
【0011】支持部3は、二本の回転軸30,30が基
台11の縦方中心に関して左右対称に配置され、それら
回転軸30,30へ装着した複数の受座マスト31,3
2,33によりボンネット2を支持するように構成され
ている。回転軸30は、基台11に立設した柱部材34
で両端部が軸支されて基台11から所定に離間されてお
り、駆動部35の駆動により左右両方が同期して回転す
るようになっている。受座マスト31,32,33は、
回転軸30へは各々が取付け環36を介して固定されて
おり、マスト先端部には所定形状の受面を有した受座3
1a,32a,33aが各々設けられ、ボンネット2の
対応部位に当接してそれを支持するようになっている。
回転軸30には、その下方側つまり傾斜した当該軸の下
側に、ヒンジ受けマスト37が取付け環36を介して固
定されており、そのマスト先端にはヒンジ受け部37a
が設けられ、ボンネット2の側縁端部に備えられたヒン
ジを所定の姿勢に支持するようになっている。
【0012】取付け環36…の外周面には、図示は省略
するが、形状,寸法等が異なる他の車両ボンネットに対
応した受座マストあるいはヒンジ受けマストが当該外周
面を分割して複数配設されており、回転軸30を回転さ
せて該当マスト列を支持姿勢に立たせることにより複数
種類のボンネットに対応して支持することができるよう
に構成されている。
【0013】位置決め治具4は、図3に示すように、二
組が基台11の上下に関して二段に配置され、スライド
機構5の駆動により一対の当接マスト6,6が両者の会
合方向へ連動して移動するように構成されている。
【0014】スライド機構5は、二つのガイド板50,
50が基台11上にそれの縦方中心に関して左右対称と
なるように水平に延びて固定され、それらガイド板50
には一対の当接マスト6,6を固定させる取付け板5
1,52が摺動自在に各々嵌め合わされ、駆動側となる
取付け板51と従動側となる取付け板52とを連動して
移動駆動するようになっている。
【0015】つまり、取付け板51は、基台11の略中
央に設けたエアシリンダ53のシリンダロッド53aと
連結され、そのエアシリンダ53の駆動により水平移動
するようになっており、駆動側となる。他方の取付け板
52には、プッシュロッド54を介してラックギヤシャ
フト55が連結されて取付け板51側へ延ばされてお
り、ラックギヤシャフト55は基台11上に配設したピ
ニオンギヤ56と噛み合わされ、かつそのピニオンギヤ
56が取付け板51の側部に固着されたラックギヤ57
と噛み合わされている。そして、ラックギヤシャフト5
5の移動方向を規制するため、ガイドプーリ55aがピ
ニオンギヤ56に対向して基台11上に設けられると共
に、プッシュロッド54側の側方にもガイドプーリ55
bが設けられている。このため、取付け板51の移動に
伴ってピニオンギヤ56が回転し、これと共にラックギ
ヤシャフト55が反対向きにスライドするものであり、
取付け板52は取付け板51の移動に伴って従属して移
動され、従動側となる。なお、スライド機構5の要部の
断面を図4に示す。
【0016】当接マスト6の先端には当接部7が設けら
れている。この当接部7は、図5に拡大して示すよう
に、揺動片70を係止ピン71で揺動自在に軸支して構
成されており、左右二つの当接マスト6,6において対
向して対をなし、ボンネット2のアウター部20の側縁
に左右外側から当接されるようになっている。揺動片7
0は、両端に突起を有していて支軸回りに揺動し、離間
した両端の二所でボンネット2のアウター部20の側縁
に対して当接することになる。
【0017】このように構成したボンネット置台1は、
車両の組立てラインにおいては図6に示すように、車体
8の搬送ラインLの側方に配置され、ボンネット2を車
体8へ取付けるワークステーションをなす。このワーク
ステーションは、ボンネット取付け用ロボット90が、
車体8の搬送ラインLとボンネット置台1との間に配置
され、そのボンネット取付け用ロボット90はアーム先
端に、ボンネット2を吸引支持する吸引部を有したマテ
リアルハンド91を備えている。そして、車体8の搬送
ラインLの向う側にはボルト締付け用ロボット92が配
置され、そのボルト締付け用ロボット92はアーム先端
に、ボンネット2のヒンジ部ボルトの締付けを行うため
のナットランナ93を備えている。
【0018】車体8の搬送ラインLの上方には、図示は
省略したがボンネット2を搬送する上部搬送ラインがあ
り、当該ワークステーションにおいては、まずボンネッ
ト取付け用ロボット90を用いてその上部搬送ラインか
らボンネット2を取出して、ボンネット置台1に一旦載
置する。そして、ボンネット置台1の位置決め治具4に
よりボンネット2のセンター位置を割り出して位置ズレ
を修正し、この後再びボンネット取付け用ロボット90
を用いてボンネット置台1よりボンネット2を持ち出し
て車体8の所定部所へ移すと共に、ボルト締付け用ロボ
ット92を用いてボンネット2のヒンジ部ボルトの締付
けを行う。
【0019】位置決め治具4の動作としては、ボンネッ
ト2を支持部3により支持した状態でスライド機構5の
エアシリンダ53を駆動してシリンダロッド53aを収
縮させると、取付け板51が基台11の縦方中心側へ移
動すると共に、反対側の取付け板52も両者の会合方向
へ移動する。これにより、左右一対の当接部7,7が両
者の会合方向へ連動して移動して、揺動片70がその離
間した両端の二所でボンネット2のアウター部20の側
縁に対して当接する。すなわち、ボンネット置台1へ載
置させたボンネット2は、対向一対の揺動片70,70
によってそのアウター部20が両側から挟み込まれるも
のであり、このためボンネット2の載置に位置ズレがあ
ったとしても、基台11の縦方中心へ向けてズレを修正
することができ、センター位置を割り出すことができ
る。この場合、ボンネット2のアウター部20を基準に
してセンター位置を割り出すことから、車体8への取付
けに際してフロントフェンダーに沿う隙間を均等化し得
るように位置決めを行える。その結果、ボンネット2の
アウター部20の側縁とフロントフェンダーの対応沿部
間の隙間を、車両の左右について対称に揃えることがで
き、見栄えを格段に向上できる。
【0020】また、これはボンネット2のアウター部2
0を両側から挟み込むことでセンター位置を割り出すも
のであることから、形状,寸法等が異なる他の車両ボン
ネットに対してもそのまま使用でき、複数種類のボンネ
ットに対応することができ、載置支持については上述し
たように、支持部3の回転軸30を回転させて該当マス
ト列を支持姿勢に立たせるので何等不都合がない。
【0021】
【考案の効果】以上詳細に説明したように、本考案にか
かる車両ボンネットの位置決め治具によれば、左右一対
の当接部材がボンネットに向かって連動して移動して、
ボンネットのアウター部の側縁に対して当接する。すな
わち、置台へ載置させたボンネットは、対向一対の当接
部材によってそのアウター部が両側から挟み込まれるも
のであり、このためボンネットの載置に位置ズレがあっ
たとしても修正することができ、センター位置を割り出
すことができる。この場合、ボンネットのアウター部を
基準にしてセンター位置を割り出すことから、車体への
取付けに際してフロントフェンダーに沿う隙間を均等化
し得るように位置決めを行える。その結果、ボンネット
のアウター部の側縁とフロントフェンダーの対応沿部間
の隙間を、車両の左右について対称に揃えることがで
き、見栄えを格段に向上できる。
【0022】また、これはボンネットのアウター部を両
側から挟み込むことでセンター位置を割り出すものであ
ることから、形状,寸法等が異なる他の車両ボンネット
に対してもそのまま使用でき、複数種類のボンネットに
対応することができる。また、ボンネットが載置される
受座、及びボンネットに備えられたヒンジを所定の姿塾
に支持するヒンジ受けマストについても、これらを置台
に回転可能に軸支した回転軸にそれぞれ固設し、かつ形
状や寸法の異なる複数車種のボンネットに対応した複数
の受座及びヒンジ受けマストを上記回転軸の周側に沿っ
て配設することにより、異なる車種のボンネットに合わ
せて適宜当該回転軸を回転させることで該当する受座及
びヒンジ受けマストを支持姿勢位置に設定でき、複数種
類のボンネットに対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すボンネット置台の側面
図である。
【図2】図1をA矢視した基台部分の平面図である。
【図3】ボンネット置台に装着された位置決め治具を示
す平面図である。
【図4】図3をB−B矢視したスライド機構要部の断面
図である。
【図5】当接部を拡大して示す平面図である。
【図6】車両の組立てラインを示す平面図である。
【符号の説明】
1 置台(ボンネット置台) 2 ボンネット 4 位置決め治具 5 駆動手段(スライド機構) 7 当接部材(当接部) 20 アウター部 31a,32a,33a 受座 70 揺動片
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−21571(JP,A) 特開 平4−13526(JP,A) 特開 平4−13527(JP,A) 特開 平5−139348(JP,A) 特開 平2−279477(JP,A) 特開 昭62−99272(JP,A) 特開 平3−264225(JP,A) 特開 平2−76657(JP,A) 実開 昭62−195418(JP,U) 実開 昭61−161183(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 65/06 B23P 19/00 304 B23P 21/00 303

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受座を有する置台へ載置させた車両ボン
    ネットのセンター位置を割り出すためのものであって、
    上記ボンネットのアウター部の側縁に外側から当接され
    左右一対の当接部材と、該一対の当接部材を当該側縁
    に向かって連動して移動させる駆動手段を備え、上記
    ボンネットが載置される受座は、置台に回転可能に軸支
    された回転軸の外周に固設され、かつ形状や寸法が異な
    る複数種類の車両ボンネットに対応した複数種の受座が
    該回転軸の周側に沿って配設されていることを特徴とす
    る車両ボンネットの位置決め治具。
  2. 【請求項2】 上記当接部材が、支軸回りに揺動し、離
    間した両端二所で上記ボンネットのアウター部の側縁に
    対して当接する揺動片を備えてなることを特徴とする請
    求項1に記載の車両ボンネットの位置決め治具。
  3. 【請求項3】 上記回転軸には、形状や寸法が異なる複
    数種類の車両ボンネットに備えられたヒンジに対応し
    て、該ヒンジを所定の姿勢に支持する複数種のヒンジ受
    けマストがその周側に沿って配置されていることを特徴
    とする請求項1記載の車両ボンネットの位置決め治具。
JP1993037728U 1993-07-09 1993-07-09 車両ボンネットの位置決め治具 Expired - Lifetime JP2604773Y2 (ja)

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JPH078178U JPH078178U (ja) 1995-02-03
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JPH078178U (ja) 1995-02-03

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