JP2603864Y2 - 引戸錠の安全装置 - Google Patents
引戸錠の安全装置Info
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- JP2603864Y2 JP2603864Y2 JP1993073124U JP7312493U JP2603864Y2 JP 2603864 Y2 JP2603864 Y2 JP 2603864Y2 JP 1993073124 U JP1993073124 U JP 1993073124U JP 7312493 U JP7312493 U JP 7312493U JP 2603864 Y2 JP2603864 Y2 JP 2603864Y2
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- plate
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、引戸錠の安全装置
(以下単に安全装置という)に係り、特に、構造が簡単
で作動が確実であり、しかもコンパクトな安全装置に関
する。
(以下単に安全装置という)に係り、特に、構造が簡単
で作動が確実であり、しかもコンパクトな安全装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】引戸錠は、通常、カマと称される鈎形の
錠止部材を有し、障子の閉鎖時、鍵等の施錠部材の操作
によって、このカマを障子の竪框から引き違いとなる他
の障子の竪框、或いは方立等の戸枠の竪枠側に振り出
し、これらに開口したストライク孔にこのカマを振り入
れて障子を錠止する。
錠止部材を有し、障子の閉鎖時、鍵等の施錠部材の操作
によって、このカマを障子の竪框から引き違いとなる他
の障子の竪框、或いは方立等の戸枠の竪枠側に振り出
し、これらに開口したストライク孔にこのカマを振り入
れて障子を錠止する。
【0003】しかして、障子が開いているときにこのカ
マを引戸錠から振り出すと、引戸の移動に伴い、引き違
いとなる他の障子、或いは戸枠の竪枠に衝突し、これら
を損傷する恐れがある。
マを引戸錠から振り出すと、引戸の移動に伴い、引き違
いとなる他の障子、或いは戸枠の竪枠に衝突し、これら
を損傷する恐れがある。
【0004】その為、通常、引戸錠には安全装置が組込
まれていて、障子が閉鎖位置にないときには、施錠部材
を操作してもカマが振り出ないようになっている。
まれていて、障子が閉鎖位置にないときには、施錠部材
を操作してもカマが振り出ないようになっている。
【0005】この安全装置は、例えば実公昭58−30
920号公報等に記載されているように、通常トリガー
と称される探り杆を有し、施錠時、カマの振り出しに先
立って、先ず探り杆をストライク孔を開口させた相手方
の障子の竪框、或いは戸枠の竪枠方向に突出さる。
920号公報等に記載されているように、通常トリガー
と称される探り杆を有し、施錠時、カマの振り出しに先
立って、先ず探り杆をストライク孔を開口させた相手方
の障子の竪框、或いは戸枠の竪枠方向に突出さる。
【0006】障子が閉鎖しているときには、このトリガ
ーは直に対向する竪框や竪枠に突き当たり、それ以上突
出しないが、障子が開いているときには、トリガーが突
き当たるべき相手方の障子の竪框、或いは戸枠の竪枠は
見付け方向においてずれているから、トリガーは許容さ
れる突出量一杯に突出する。
ーは直に対向する竪框や竪枠に突き当たり、それ以上突
出しないが、障子が開いているときには、トリガーが突
き当たるべき相手方の障子の竪框、或いは戸枠の竪枠は
見付け方向においてずれているから、トリガーは許容さ
れる突出量一杯に突出する。
【0007】このように、障子が開いているか閉鎖位置
にあるかによってトリガーの突出量が異なるから、安全
装置は、この突出量の相違を利用してカマの振り出しを
制御する。
にあるかによってトリガーの突出量が異なるから、安全
装置は、この突出量の相違を利用してカマの振り出しを
制御する。
【0008】しかして、この安全装置のトリガーの突出
の為の駆動力は、例えばばね等の弾力でよく、この点特
に問題はないが、これを錠箱内に引き戻すための機構
は、例えば上記実公昭58−30920号公報等に記載
されている安全装置においては、カマを駆動する駆動板
に形成された傾斜端縁とトリガーとを相互に係合させ、
前者の移動に伴って生じる楔作用により後者を錠箱内に
戻すようにしている。
の為の駆動力は、例えばばね等の弾力でよく、この点特
に問題はないが、これを錠箱内に引き戻すための機構
は、例えば上記実公昭58−30920号公報等に記載
されている安全装置においては、カマを駆動する駆動板
に形成された傾斜端縁とトリガーとを相互に係合させ、
前者の移動に伴って生じる楔作用により後者を錠箱内に
戻すようにしている。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記楔
作用を利用したトリガーの引き戻し機構は、カマを駆動
する駆動板の上下方向の移動量の一部を錠箱のフロント
板に垂直な前後方向(見込方向)の動きに変換するもの
であるから、そのひき戻し機構の構成の為、駆動板の上
下方向においてかなりのスペースを必要とする。
作用を利用したトリガーの引き戻し機構は、カマを駆動
する駆動板の上下方向の移動量の一部を錠箱のフロント
板に垂直な前後方向(見込方向)の動きに変換するもの
であるから、そのひき戻し機構の構成の為、駆動板の上
下方向においてかなりのスペースを必要とする。
【0010】その為、錠箱の寸法によっては、引戸錠に
安全装置を組込むことができない、という不都合が生じ
る。
安全装置を組込むことができない、という不都合が生じ
る。
【0011】また、他の引き戻し機構は、例えば中央部
を回動自在に軸支されたレバーの一端を駆動板に、他端
をトリガーにそれぞれ係合させ、駆動板の動きをこのレ
バーを介してトリガーに伝達させてトリガーを錠箱内に
引き戻すように構成されている。
を回動自在に軸支されたレバーの一端を駆動板に、他端
をトリガーにそれぞれ係合させ、駆動板の動きをこのレ
バーを介してトリガーに伝達させてトリガーを錠箱内に
引き戻すように構成されている。
【0012】しかしながら、この形式の引き戻し機構
も、レバーをある程度以上大きくしなければトリガーの
移動量を大きく取れないので、引き戻し機構をコンパク
トにできない、という点では上記した楔作用利用型の引
き戻し機構と同様である。
も、レバーをある程度以上大きくしなければトリガーの
移動量を大きく取れないので、引き戻し機構をコンパク
トにできない、という点では上記した楔作用利用型の引
き戻し機構と同様である。
【0013】更にまた、鍵等の施錠部材の動きの最初の
かなりの部分をトリガーを出し入れさせる為にのみ用
い、カマ等を振り出させるための本来の作動のストロー
クが小さくなるので、設計上不利である、等種々の不都
合が生じる。
かなりの部分をトリガーを出し入れさせる為にのみ用
い、カマ等を振り出させるための本来の作動のストロー
クが小さくなるので、設計上不利である、等種々の不都
合が生じる。
【0014】この考案は、上記の不都合を解消し、構造
が簡単で作動が確実であり、しかもコンパクトな安全装
置を提供することを目的としている。
が簡単で作動が確実であり、しかもコンパクトな安全装
置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案は、引戸錠の錠箱内においてカマを駆動する
駆動板と重合するように配設され、錠箱のフロント板を
貫通して見込方向に移動可能に案内された杆体で、外方
に突出する方向に付勢されると共に、錠箱外に突出した
ときに駆動板に形成された係合突起の移動軌跡と干渉す
る係止部を形成したトリガーと、このトリガーの近傍に
おいて駆動板と連動して回動し、フロント板側からトリ
ガーに係合可能に臨む自由端を備えた制御爪とを有し、
この制御爪と駆動板との係合の態様を、引戸錠が解錠状
態にあるとき制御爪がその自由端をトリガーに係合させ
てこれを錠箱内に引込ませる角度位置にあり、また、駆
動板が施錠方向に移動するとき、制御爪の自由端がトリ
ガーから離間してフロント板方向に移動するように設定
したことを特徴とする。
め、本考案は、引戸錠の錠箱内においてカマを駆動する
駆動板と重合するように配設され、錠箱のフロント板を
貫通して見込方向に移動可能に案内された杆体で、外方
に突出する方向に付勢されると共に、錠箱外に突出した
ときに駆動板に形成された係合突起の移動軌跡と干渉す
る係止部を形成したトリガーと、このトリガーの近傍に
おいて駆動板と連動して回動し、フロント板側からトリ
ガーに係合可能に臨む自由端を備えた制御爪とを有し、
この制御爪と駆動板との係合の態様を、引戸錠が解錠状
態にあるとき制御爪がその自由端をトリガーに係合させ
てこれを錠箱内に引込ませる角度位置にあり、また、駆
動板が施錠方向に移動するとき、制御爪の自由端がトリ
ガーから離間してフロント板方向に移動するように設定
したことを特徴とする。
【0016】
【作用】上記のように構成された本考案による安全装置
は、引戸錠が解錠状態にあるときには、即ち、障子が移
動可能な状態にあるときには、制御爪が、付勢力に抗し
て、トリガーを錠箱内に引込んだ待機位置に係止してい
る。
は、引戸錠が解錠状態にあるときには、即ち、障子が移
動可能な状態にあるときには、制御爪が、付勢力に抗し
て、トリガーを錠箱内に引込んだ待機位置に係止してい
る。
【0017】正規の閉鎖位置にある障子を施錠する為、
鍵又は室内側の施解錠操作部材を施錠方向に操作したと
きには、駆動板が施錠方向に移動し、この駆動板の移動
に連動して制御爪が回動し、トリガーを押さえ込んでい
た制御爪の自由端が錠箱のフロント板に近接する方向、
即ち前方に移動する。
鍵又は室内側の施解錠操作部材を施錠方向に操作したと
きには、駆動板が施錠方向に移動し、この駆動板の移動
に連動して制御爪が回動し、トリガーを押さえ込んでい
た制御爪の自由端が錠箱のフロント板に近接する方向、
即ち前方に移動する。
【0018】すると、トリガーは、その付勢力により、
制御爪の自由端に追従するように前方に移動し、フロン
ト板から突出する。
制御爪の自由端に追従するように前方に移動し、フロン
ト板から突出する。
【0019】しかして、障子が正規の閉鎖位置にあると
きには、錠箱を装着した障子の竪框は、僅かな間隙を介
して引き違いとなる他の障子の竪框、或いは戸枠の竪枠
と重合しているから、トリガーは直ぐにこれらに当接し
てそれ以上の突出を阻止される。
きには、錠箱を装着した障子の竪框は、僅かな間隙を介
して引き違いとなる他の障子の竪框、或いは戸枠の竪枠
と重合しているから、トリガーは直ぐにこれらに当接し
てそれ以上の突出を阻止される。
【0020】この場合、トリガーに形成された係止部
は、駆動板に形成された係合突起の移動軌跡と干渉しな
い位置にあるから、駆動板の施錠方向の移動を妨げるも
のは無く、引戸錠はその正規の機能通りに作動して、カ
マを外方に振り出し引戸を戸枠に錠止する。
は、駆動板に形成された係合突起の移動軌跡と干渉しな
い位置にあるから、駆動板の施錠方向の移動を妨げるも
のは無く、引戸錠はその正規の機能通りに作動して、カ
マを外方に振り出し引戸を戸枠に錠止する。
【0021】この施錠状態において、施解錠操作部材を
解錠方向に操作すると、駆動板は割り当てられた機能に
従ってカマを錠箱内に引込ませるが、この作動と平行し
て、駆動板に連動して回動する制御爪が上記とは逆方向
に、すなわち、その先端がトリガーを錠箱内に押込む方
向に回動するので、結局、カマ及びトリガーが共に錠箱
内に引込んで待機位置に復帰する。
解錠方向に操作すると、駆動板は割り当てられた機能に
従ってカマを錠箱内に引込ませるが、この作動と平行し
て、駆動板に連動して回動する制御爪が上記とは逆方向
に、すなわち、その先端がトリガーを錠箱内に押込む方
向に回動するので、結局、カマ及びトリガーが共に錠箱
内に引込んで待機位置に復帰する。
【0022】一方、障子が正規の閉鎖位置にないとき、
換言すれば障子が開いているときに鍵又は室内側の施解
錠操作部材を施錠方向に操作すると、この場合も上記し
たと同様に、駆動板が施錠方向に移動し、この駆動板の
移動に連動して制御爪が回動し、トリガーを押さえ込ん
でいた制御爪の自由端が錠箱のフロント板に近接する方
向、即ち前方に移動する。
換言すれば障子が開いているときに鍵又は室内側の施解
錠操作部材を施錠方向に操作すると、この場合も上記し
たと同様に、駆動板が施錠方向に移動し、この駆動板の
移動に連動して制御爪が回動し、トリガーを押さえ込ん
でいた制御爪の自由端が錠箱のフロント板に近接する方
向、即ち前方に移動する。
【0023】すると、トリガーは、その付勢力により、
制御爪の自由端に追従するように前方に移動し、フロン
ト板から突出する。
制御爪の自由端に追従するように前方に移動し、フロン
ト板から突出する。
【0024】障子が開いているときには、トリガーが突
き当たるべき引き違いの引戸の竪框や戸枠の竪枠は見付
け方向においてずれているから、トリガーの突出を妨げ
るものは何も無く、したがってトリガーは許容量一杯に
突出する。
き当たるべき引き違いの引戸の竪框や戸枠の竪枠は見付
け方向においてずれているから、トリガーの突出を妨げ
るものは何も無く、したがってトリガーは許容量一杯に
突出する。
【0025】すると、トリガーに形成された係止部が、
駆動板に形成された係合突起の移動軌跡と干渉するに致
り、駆動板はトリガーの係止部に係止されてそれ以上移
動することができなくなる。
駆動板に形成された係合突起の移動軌跡と干渉するに致
り、駆動板はトリガーの係止部に係止されてそれ以上移
動することができなくなる。
【0026】したがって、駆動板はカマを振り出すこと
ができず、一方、施解錠操作部材を操作した者は、施解
錠操作部材がそれ以上動かないことを認識することによ
り、自分が誤操作をしたことを知る。すなわち、この安
全装置はその本来の機能を果たす。
ができず、一方、施解錠操作部材を操作した者は、施解
錠操作部材がそれ以上動かないことを認識することによ
り、自分が誤操作をしたことを知る。すなわち、この安
全装置はその本来の機能を果たす。
【0027】上記の誤操作、すなわち、障子が開いてい
るときに施錠操作をした場合、その誤操作を正すために
は単に施解錠操作部材を解錠方向に戻せばよい。
るときに施錠操作をした場合、その誤操作を正すために
は単に施解錠操作部材を解錠方向に戻せばよい。
【0028】施解錠操作部材を解錠方向に戻すと、前記
した正常な解錠操作時と同様に、駆動板は解錠位置に復
帰することは勿論、この駆動板の移動に連動して制御爪
も前記とは逆方向に回動し、トリガーが錠箱内に引込
む。
した正常な解錠操作時と同様に、駆動板は解錠位置に復
帰することは勿論、この駆動板の移動に連動して制御爪
も前記とは逆方向に回動し、トリガーが錠箱内に引込
む。
【0029】以後、障子を正規の閉鎖位置に移動させて
から施錠操作を行えば、前記したと同様にして引戸の施
錠を行うことができる。
から施錠操作を行えば、前記したと同様にして引戸の施
錠を行うことができる。
【0030】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。尚、この実施例は、所謂防音引戸と称される引戸
の引戸錠に適用されたものである。
する。尚、この実施例は、所謂防音引戸と称される引戸
の引戸錠に適用されたものである。
【0031】防音引戸は、例えば図1に示すように、嵌
め殺しの窓1に対し、可動の障子2が見付け方向に移動
可能に案内されており、図1に示す障子閉鎖時、例えば
一対のハンドル3、3などの施錠部材を操作することに
より、障子2が見込方向(矢印a方向)で嵌め殺しの窓
1に近接する方向に引き寄せられるように構成されてい
る。
め殺しの窓1に対し、可動の障子2が見付け方向に移動
可能に案内されており、図1に示す障子閉鎖時、例えば
一対のハンドル3、3などの施錠部材を操作することに
より、障子2が見込方向(矢印a方向)で嵌め殺しの窓
1に近接する方向に引き寄せられるように構成されてい
る。
【0032】その為、上記防音引戸の施錠時、通常は障
子2の前後の竪框4、4に装着される錠箱から鈎形のカ
マと称される施錠部材(図示せず)が方立5、及び戸枠
の竪枠10方向に振り出され、方立や竪枠に開口したス
トライク孔と係合して障子2を錠止する。
子2の前後の竪框4、4に装着される錠箱から鈎形のカ
マと称される施錠部材(図示せず)が方立5、及び戸枠
の竪枠10方向に振り出され、方立や竪枠に開口したス
トライク孔と係合して障子2を錠止する。
【0033】このとき、上記一対のカマはしゃくるよう
に動き、障子2を相対的に戸枠側に引き寄せる。
に動き、障子2を相対的に戸枠側に引き寄せる。
【0034】すると、戸枠側に障子の框と接合する図示
しないパッキン条が装着されているので、このパッキン
条と障子2の框との接合により、障子の周囲が気密に封
止され、この引戸は防音引戸となる。
しないパッキン条が装着されているので、このパッキン
条と障子2の框との接合により、障子の周囲が気密に封
止され、この引戸は防音引戸となる。
【0035】尚、図1のハンドル3は、図面を明瞭にす
るため、障子2に比較しての寸法を実際より大きく誇張
して示している。
るため、障子2に比較しての寸法を実際より大きく誇張
して示している。
【0036】上記障子の竪框4、4のそれぞれには、図
2及び図3に示すような引戸錠が装着されている。この
引戸錠の構成は、本考案の要旨ではないが、安全装置の
構成と密接な関係があるので、次に簡単に説明する。
2及び図3に示すような引戸錠が装着されている。この
引戸錠の構成は、本考案の要旨ではないが、安全装置の
構成と密接な関係があるので、次に簡単に説明する。
【0037】図2及び図3において符号6はケース板を
示し、このケース板6の上部には、図4に示すように、
一対の略くの字形のカム孔7、7が開口している。この
カム孔7、7は、引戸錠施錠時後述のカマを誘導するも
のである。
示し、このケース板6の上部には、図4に示すように、
一対の略くの字形のカム孔7、7が開口している。この
カム孔7、7は、引戸錠施錠時後述のカマを誘導するも
のである。
【0038】上記ケース板6の図2において右側(ケー
ス板6の内側)には、ケース板6と同様に細長い駆動板
8が重合され、且つその長手方向(上下方向)に移動可
能に案内されている。
ス板6の内側)には、ケース板6と同様に細長い駆動板
8が重合され、且つその長手方向(上下方向)に移動可
能に案内されている。
【0039】 この駆動板8には、図5に示すように、
上方から順に第1、第2及び第3の水平な長孔11、1
2及び13が開口している。これらの長孔の内、第1及
び第2長孔の間隔は、上記ケース板6における一対のカ
ム孔7、7のそれと同じに設定されている。
上方から順に第1、第2及び第3の水平な長孔11、1
2及び13が開口している。これらの長孔の内、第1及
び第2長孔の間隔は、上記ケース板6における一対のカ
ム孔7、7のそれと同じに設定されている。
【0040】また、図2及び図3に示すように、駆動板
8と、図3では図示を省略する蓋板14との間には、鈎
形のカマ15が配設されている。
8と、図3では図示を省略する蓋板14との間には、鈎
形のカマ15が配設されている。
【0041】 このカマ15のケース板6側の側面に
は、スペーサー16を介して、一対の係合ピン17、1
7が突設されており、上方の係合ピン17は、駆動板8
の第1長孔11及びケース板6の上方のカム孔7に、下
方の係合ピン17は第2長孔12及び下方のカム孔7
に、それぞれ係合している。
は、スペーサー16を介して、一対の係合ピン17、1
7が突設されており、上方の係合ピン17は、駆動板8
の第1長孔11及びケース板6の上方のカム孔7に、下
方の係合ピン17は第2長孔12及び下方のカム孔7
に、それぞれ係合している。
【0042】一方、蓋板14のほぼ中央部には、ブロッ
ク状の制御爪18の一端が回動自在に支承されている。
ク状の制御爪18の一端が回動自在に支承されている。
【0043】この制御爪18の駆動板8に対向する側の
側面自由端部には駆動ピン19が植設されており、この
駆動ピン19は駆動板8の上記第3長孔12と摺動可能
に係合している。
側面自由端部には駆動ピン19が植設されており、この
駆動ピン19は駆動板8の上記第3長孔12と摺動可能
に係合している。
【0044】又、上記制御爪18の一端には例えば小判
形の軸穴18aが開口しており、この軸穴18aに、前
記ハンドル3(図1参照)の横断面小判形の図示しない
取付け軸が嵌合している。
形の軸穴18aが開口しており、この軸穴18aに、前
記ハンドル3(図1参照)の横断面小判形の図示しない
取付け軸が嵌合している。
【0045】上記した構成により、ハンドル3を施錠方
向に回し、これと一体に結合された制御爪18を図3で
時計方向に回動させると、その自由端付近の駆動ピン1
9は、第3長孔13内で摺動しつつ、駆動板8を上方に
押上げる。
向に回し、これと一体に結合された制御爪18を図3で
時計方向に回動させると、その自由端付近の駆動ピン1
9は、第3長孔13内で摺動しつつ、駆動板8を上方に
押上げる。
【0046】 すると、駆動板8に開口した第1及び第
2長孔11、12がカマ15の係合ピン17、17を押
上げようとするが、係合ピン17、17はケース板6に
開口したカム孔7、7(図4参照)にも係合しているの
で、結局、カマ15はカム孔7、7に沿って外方(図3
で左方)に突出し、引き違いとなる他の引戸の竪框、或
いは戸枠の竪枠に開口したストライク孔に係入した後、
しゃくりあげるように少し戻り、障子を戸枠方向に呼び
つける。
2長孔11、12がカマ15の係合ピン17、17を押
上げようとするが、係合ピン17、17はケース板6に
開口したカム孔7、7(図4参照)にも係合しているの
で、結局、カマ15はカム孔7、7に沿って外方(図3
で左方)に突出し、引き違いとなる他の引戸の竪框、或
いは戸枠の竪枠に開口したストライク孔に係入した後、
しゃくりあげるように少し戻り、障子を戸枠方向に呼び
つける。
【0047】他方、本考案の主題である安全装置は、図
6に示すように、前記制御爪18とトリガー21とを有
してなる。
6に示すように、前記制御爪18とトリガー21とを有
してなる。
【0048】図示の実施例におけるトリガー21は、図
6及び図7に示すように、全体の形状が略L字形で、横
断面が矩形のブロック体であり、駆動板8と重合するよ
うに配設され、見込方向(図6で左右方向)に移動可能
に案内されている。
6及び図7に示すように、全体の形状が略L字形で、横
断面が矩形のブロック体であり、駆動板8と重合するよ
うに配設され、見込方向(図6で左右方向)に移動可能
に案内されている。
【0049】即ち、図7に示すように、トリガー21の
両側面(図7で上面及び下面)には矩形の案内シュー2
2、22がそれぞれ突設されており、各案内シュー22
は、ケース板6(図4)及び蓋板(図示せず)にそれぞ
れ開口したガイド孔23と摺動可能に係合すると共に、
トリガー21の先端は、ケース板6の側端縁に形成され
た切り起こし片24の矩形溝(付番せず)と摺動可能に
係合している。
両側面(図7で上面及び下面)には矩形の案内シュー2
2、22がそれぞれ突設されており、各案内シュー22
は、ケース板6(図4)及び蓋板(図示せず)にそれぞ
れ開口したガイド孔23と摺動可能に係合すると共に、
トリガー21の先端は、ケース板6の側端縁に形成され
た切り起こし片24の矩形溝(付番せず)と摺動可能に
係合している。
【0050】又、トリガー21のケース板6側の側面に
形成された案内シュー22とトリガー本体との間には、
駆動板8の板厚とほぼ同じ厚さの係止部25が形成され
ている。
形成された案内シュー22とトリガー本体との間には、
駆動板8の板厚とほぼ同じ厚さの係止部25が形成され
ている。
【0051】 一方、この係止部25との干渉を避ける
ため、図5に示すように、駆動板8の下方には上下方向
に長い逃げ穴26が開口している。この逃げ穴26の幅
は、上記トリガーの係止部25の見込方向の寸法より大
きく設定されていることは勿論である。
ため、図5に示すように、駆動板8の下方には上下方向
に長い逃げ穴26が開口している。この逃げ穴26の幅
は、上記トリガーの係止部25の見込方向の寸法より大
きく設定されていることは勿論である。
【0052】又、図5及び図6に示すように、駆動板8
の上記逃げ穴26の開口端縁上部には、開口に臨む係合
突起27が形成されている。
の上記逃げ穴26の開口端縁上部には、開口に臨む係合
突起27が形成されている。
【0053】更に又、トリガー21は、ケース板6とト
リガー21との間に弾装された圧縮コイルばね28(図
6参照)の弾力により、外方、即ち図6において左方に
付勢されている。
リガー21との間に弾装された圧縮コイルばね28(図
6参照)の弾力により、外方、即ち図6において左方に
付勢されている。
【0054】上記した構成により、外方に付勢されたト
リガー21は、図6で左方に突出しようとするが、図6
に示す引戸錠の解錠状態においては、制御爪18の先端
がトリガー21の後方に形成された係止段部21aにフ
ロント板側から係合し、図6に示す待機位置に係止して
いる。
リガー21は、図6で左方に突出しようとするが、図6
に示す引戸錠の解錠状態においては、制御爪18の先端
がトリガー21の後方に形成された係止段部21aにフ
ロント板側から係合し、図6に示す待機位置に係止して
いる。
【0055】図6に示す状態からハンドル3を施錠方向
に回すと、制御爪18が時計方向に回動しトリガー21
を解放する結果、トリガー21はその付勢力により左方
に移動する。
に回すと、制御爪18が時計方向に回動しトリガー21
を解放する結果、トリガー21はその付勢力により左方
に移動する。
【0056】しかしながら、障子が正規の閉鎖位置にあ
るときには、トリガー21が直に相手方の竪框、或いは
戸枠の竪枠に当接し、トリガー21はほとんど移動しな
い。
るときには、トリガー21が直に相手方の竪框、或いは
戸枠の竪枠に当接し、トリガー21はほとんど移動しな
い。
【0057】その為、駆動板8の係合突起27はトリガ
ー25の係止部25の前方に形成される間隙を通って上
方に抜け出ることができ、駆動板8の移動を妨げるもの
はないので、引戸錠の施錠操作が行われるのは前記した
とおりである。
ー25の係止部25の前方に形成される間隙を通って上
方に抜け出ることができ、駆動板8の移動を妨げるもの
はないので、引戸錠の施錠操作が行われるのは前記した
とおりである。
【0058】しかしながら、障子が正規の閉鎖位置にな
いときに施錠操作を行うと、トリガー21が前方に大き
く移動し、その係止部25が逃げ穴26の係合突起27
の移動軌跡と干渉するようになるので、駆動板8がトリ
ガー21にその移動を阻止され、カマを振り出すことが
できなくなる。即ち、安全装置はその機能を発揮するこ
とになる。
いときに施錠操作を行うと、トリガー21が前方に大き
く移動し、その係止部25が逃げ穴26の係合突起27
の移動軌跡と干渉するようになるので、駆動板8がトリ
ガー21にその移動を阻止され、カマを振り出すことが
できなくなる。即ち、安全装置はその機能を発揮するこ
とになる。
【0059】尚、本考案は図示の実施例に限定されるこ
となく、種々に変更して実施することができる。
となく、種々に変更して実施することができる。
【0060】例えば、図示の実施例では、制御爪18と
駆動板8とで一種の確動カム装置を構成しているが、こ
れは、駆動板8側にラックを、制御爪18の回動軸回り
にピニオンをそれぞれ形成し(図示せず)、これらラッ
クとピニオンとを噛み合わせることにより、上記したと
同様の安全装置付引戸錠を構成することができる。
駆動板8とで一種の確動カム装置を構成しているが、こ
れは、駆動板8側にラックを、制御爪18の回動軸回り
にピニオンをそれぞれ形成し(図示せず)、これらラッ
クとピニオンとを噛み合わせることにより、上記したと
同様の安全装置付引戸錠を構成することができる。
【0061】又、制御爪18は必ずしも図示の実施例の
ように駆動板8の駆動側に設けなくてもよい。
ように駆動板8の駆動側に設けなくてもよい。
【0062】例えば、前記実公昭58−30920号公
報等に記載された考案における引戸錠のように、カマを
制御する駆動板は鍵又は室内側の施解錠操作摘みにより
駆動するものとし、一方、制御爪18は、図示の実施例
のように確動カム装置を介して、或いはラックとピニオ
ンを介して、駆動板の従動側に設けても本考案装置を構
成することができる(図示せず)。
報等に記載された考案における引戸錠のように、カマを
制御する駆動板は鍵又は室内側の施解錠操作摘みにより
駆動するものとし、一方、制御爪18は、図示の実施例
のように確動カム装置を介して、或いはラックとピニオ
ンを介して、駆動板の従動側に設けても本考案装置を構
成することができる(図示せず)。
【0063】更に又、本考案による安全装置は、図1に
示す防音引戸に限らず、通常の引戸にも適用できること
は言うまでも無い。
示す防音引戸に限らず、通常の引戸にも適用できること
は言うまでも無い。
【0064】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
は、障子が閉鎖位置にあるか否かを検知するトリガー
を、駆動板と連動して回動する制御爪により制御するよ
うにしたので、構成部品の数が少ない分構造が簡単にな
り、その為作動も確実になる、という効果を奏する。
は、障子が閉鎖位置にあるか否かを検知するトリガー
を、駆動板と連動して回動する制御爪により制御するよ
うにしたので、構成部品の数が少ない分構造が簡単にな
り、その為作動も確実になる、という効果を奏する。
【0065】又、制御爪の回転を許容できるスペースが
あれば本考案による安全装置を構成することができ、且
つこの制御爪の回転の為のスペースはトリガーの移動量
と原理上無関係であるから、設計の仕方によって安全装
置をコンパクトにできる、等種々の効果を奏する。
あれば本考案による安全装置を構成することができ、且
つこの制御爪の回転の為のスペースはトリガーの移動量
と原理上無関係であるから、設計の仕方によって安全装
置をコンパクトにできる、等種々の効果を奏する。
【図1】防音引戸の構成の一例を示す線図的平面図。
【図2】本考案の一実施例による安全装置を組込んだ防
音引戸用の引戸錠のフロント板を取り外した状態での正
面図で、解錠状態を示す。
音引戸用の引戸錠のフロント板を取り外した状態での正
面図で、解錠状態を示す。
【図3】図2に示す引戸錠の蓋板を取り外した状態での
側面図。
側面図。
【図4】ケース板の側面図。
【図5】駆動板の側面図。
【図6】本考案の一実施例による安全装置を示す引戸錠
の部分側面図。
の部分側面図。
【図7】トリガーの外観斜視図。
8 駆動板 15 カマ 18 制御爪 21 トリガー 25 係止部 27 係合突起
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 63/18 E05B 65/08 E05C 3/04
Claims (1)
- 【請求項1】 引戸錠の錠箱内においてカマを駆動する
駆動板と重合するように配設され、錠箱のフロント板を
貫通して見込方向に移動可能に案内された杆体で、外方
に突出する方向に付勢されると共に、錠箱外に突出した
ときに駆動板に形成された係合突起の移動軌跡と干渉す
る係止部を形成したトリガーと、このトリガーの近傍に
おいて駆動板と連動して回動し、フロント板側からトリ
ガーに係合可能に臨む自由端を備えた制御爪とを有し、
この制御爪と駆動板との係合の態様を、引戸錠が解錠状
態にあるとき制御爪がその自由端をトリガーに係合させ
てこれを錠箱内に引込ませる角度位置にあり、また、駆
動板が施錠方向に移動するとき、制御爪の自由端がトリ
ガーから離間してフロント板方向に移動するように設定
したことを特徴とする引戸錠の安全装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993073124U JP2603864Y2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 引戸錠の安全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993073124U JP2603864Y2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 引戸錠の安全装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0738508U JPH0738508U (ja) | 1995-07-14 |
JP2603864Y2 true JP2603864Y2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=13509175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993073124U Expired - Fee Related JP2603864Y2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 引戸錠の安全装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2603864Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP1993073124U patent/JP2603864Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0738508U (ja) | 1995-07-14 |
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---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
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