JP2603838Y2 - 脱落防止釘 - Google Patents

脱落防止釘

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JP2603838Y2
JP2603838Y2 JP1993011421U JP1142193U JP2603838Y2 JP 2603838 Y2 JP2603838 Y2 JP 2603838Y2 JP 1993011421 U JP1993011421 U JP 1993011421U JP 1142193 U JP1142193 U JP 1142193U JP 2603838 Y2 JP2603838 Y2 JP 2603838Y2
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美隆 吉成
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】従来、内外装用の建築構造材料を木材や
ALC板等からなる下地に固定するための釘としては、
本出願人が提案したものとして、例えば、実公平4−1
7856号公報があり、これは図9に示すように、互い
の尖端で連結された硬質の素材でなる長尺釘50及び該
長尺釘50よりも軟質の素材でなる短尺釘51と、該長
尺釘50及び短尺釘51を挿通する座金52に係止され
る鍔部53を短尺釘50に設けたものがある。このよう
に構成される従来の脱落防止釘は、主に、軟質な素材で
短尺釘51が成形され、一方、それよりも硬質の素材で
長尺釘50が成形されて連結された先端部分が湾曲可能
となっている。
【0002】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示のものは、外装用の建築構造部材に打ち込ん
で、鍔部53が建築構造部材の表面に当接し、更に長尺
釘50を打ち込む際に、長尺釘50の先端は短尺釘51
の先端で止められており、しかも、この長尺釘50は一
様に硬質材料でできているため、上から垂直に叩かない
と、長尺釘50が鍔部53より上の部分で折れ曲がって
しまうという問題が有る。
【0003】また、鍔部53が建築構造部材に座金52
を介して当接してから、更に長尺釘50を打ち込んでい
く途中で長尺釘50が曲がると、短尺釘51と長尺釘5
0との先端が下地内で曲がっていて、抜くことは容易で
ないという問題が有る。
【0004】更に、正常に打ち込まれたとしても、長尺
釘50と短尺釘51との間隙或いは両釘と内外装用建築
構造材料との界面から雨水等が浸入し、下地の野地板等
を腐らせてしまうという問題がある。
【0005】また、硬さの異なる長尺釘及び短尺釘の先
端を溶接する必要があって、使用する素材、工数が増加
し、単価が上がるという問題があると共に、溶接するこ
とによる脱落防止釘の外観形状の美しさが無くなるとい
う問題点もある。
【0006】この考案は、従来の技術のこのような問題
点に鑑みてなされたもので、その目的は、一種類の素材
で釘体を成形すると共に、その先端を高温処理によって
脆化して耐力を持たせた状態で容易に湾曲可能にするこ
とによって、打ち込み作業を確実且つ容易にし、しか
も、構造を簡略化することにより製造工数を削減し、長
尺軸と短尺軸との間隙或いは両軸と内外装用建築構造材
料の界面からの雨水等の進入を防止する脱落防止釘を提
供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る考案においては、フェライト系ステ
ンレス鋼からなる素材が2つ折りにされて短尺軸と長尺
軸とが形成され且つ2つ折りにされた先端側上方を高温
処理によって脆化された釘体と、該釘体に挿通されて前
記短尺軸の天端に設けられた鍔部に係止する座金とを有
し、前記長尺軸と短尺軸との間に撥水性樹脂材料を塗布
したことにある。
【0008】そして、請求項2に係る考案においては、
フェライト系ステンレス鋼からなる素材が2つ折りにさ
れて短尺軸と長尺軸とが形成され且つ2つ折りにされた
先端側上方を高温処理によって脆化された釘体と、該釘
体に挿通されて前記短尺軸の天端に設けられた鍔部に係
止する座金とを有し、前記釘体の短尺軸の鍔部より先端
側全体を撥水性樹脂材料で被覆したことにある。
【0009】
【作用】この考案の請求項1に係る考案によると、素材
を2つ折りにすることによってフェライト系ステンレス
鋼から形成された釘体の先端を内外装用建築構造材料に
略垂直に当接させ、長尺軸の天端を金槌等で上から叩い
て内外装用建築構造材料を介して下地の野地板等に打ち
込まれると、釘体を構成する短尺軸と長尺軸とが共に埋
没する。そして短尺軸に固定された鍔が座金を介して内
外装用建築構造材料に当接すると、短尺軸の埋没は止ま
るが更に長尺軸の天端を叩くと脆化されたところを境に
して先端が短尺釘側に湾曲し、脱落し難い状態となる。
尚、ステンレス鋼からなる釘の先端を脆化する手段とし
ては、釘をマルテンサイト系で成形した場合のように、
焼き入れ後に焼き戻しをすることによっても可能である
が、この場合、釘の先端の上方付近を焼き入れし、更
に、焼き戻しを行うという2工程の作業を行う必要が生
じるので作業手間の省略化や低コスト化を図れず好まし
くない。 請求項1に係る考案によると、長尺釘と短尺釘
との間隙に撥水性樹脂材料を塗布しているので、釘体を
打ち込んだ際に生じる短尺釘と長尺釘との間隙が埋ま
り、雨水等の浸入が防止される。
【0010】請求項2の考案によると、請求項1と同様
に2つ折りにされた先端側上方を高温処理により脆化さ
れた脱落防止釘において、釘体の短尺軸の鍔部より先端
側全体を撥水性樹脂材料で被覆しているので、長尺軸と
短尺軸との間隙或いは両軸と内外装用建築構造材料及び
下地の界面からの雨水等の浸入が防止される。
【0011】
【実施例】以下、この考案の一実施例について、図に基
づいて説明する。
【0012】第1実施例の脱落防止釘1は、図1に示す
ように、フェライト系ステンレス鋼を2つ折りにして、
その一方の天端に鍔部2を有する方を短尺とし、他方を
長尺となるようにして、短尺軸3と長尺軸4が形成され
ている。そして、鍔部2の略半分を切断し、その切断面
に長尺軸4が当接するように短尺軸3と長尺軸4とを並
列に配設することにより釘体5を構成している。この釘
体5に円板状の座金6を挿入すると共に、この座金6が
前記鍔部2に当接して係止するようになっている。この
際、長尺軸4の天端は座金6から上方に突き出ている。
釘体5の先端5aの上方付近は高温処理が施されて脆化
して耐力を持たせた状態で容易に湾曲可能となってい
る。
【0013】このように構成される脱落防止釘1は、図
2に示すように、内外装用構造建築材料7上に略垂直に
位置させながら、長尺軸4の天端を金槌等で叩いて先端
5aを内外装用建築構造材料7へ打ち込むようにして使
用するが、座金6が内外装用建築構造材料7に当接し、
その座金6に鍔部2が当接するまで打ち込まれると、釘
体5の先端5aが内外装用建築構造材料7を貫通して下
地8に達し、長尺軸4の更なる打ち込みによって短尺軸
3が長尺軸4に押され、脆化された先端5aの上方付近
が下地8内で湾曲することになる。これによって、脱落
防止釘1の脱落が防止され、下地8と内外装用建築構造
材料7が離反することがなくなる。尚、図3に示すよう
に、打ち込みが容易となるように、先端5aを尖鋭にし
てもよい。これによって、打ち込み易くなり作業を迅速
に行える。
【0014】第2実施例の脱落防止釘1は、例えば、図
4に示すように、18−8ステンレス鋼のように延性に
富むオーステナイト系ステンレス鋼で成形する場合に
は、釘体5の長尺軸4の図に網掛けした部分、すなわ
ち、先端5aよりも上方部分をローレット加工により加
工硬化している。これにより、図に示す長尺軸4の網掛
けよりも先端5a側の部分や短尺軸3が軟らかく曲がり
易くなっている。又、長尺軸4が座金6より上方の部分
で曲がるのが防止され、ALC板等の下地8に確実に固
定されるので信頼性が向上する。この実施例の場合にお
いても、図3に示すように、先端5aを尖鋭にすると打
ち込み易くなる。
【0015】第3実施例の脱落防止釘1は、図5に示す
ように、長尺軸4と短尺軸3との間隙に撥水性を有する
シリコーンゴム等の撥水性樹脂材料9を塗布したもの
で、図6に示すように、内外装用建築構造材料7及び下
地8に打ち込まれた時に長尺軸4と短尺軸3との間に生
じる間隙を埋め、雨水等の浸入が防止されることにな
る。このように雨水等の浸入を防止することによって、
内外装用建築構造材料7及び下地8等の材料の腐食が防
止されることになる。
【0016】第4実施例の脱落防止釘1は、図7に示す
ように、例えば、弾力性があり、且つ、撥水性樹脂材料
9を上記第1及び第2実施例の脱落防止釘1の長尺軸4
及び短尺軸3の間隙を埋めると共に長尺軸4及び短尺軸
3の表面を覆うように塗布したものである。
【0017】このように、撥水性樹脂材料9を塗布して
おけば、図8に示すように、脱落防止釘1が内外装用建
築構造材料7を通じて下地8に打ち込まれた場合に、内
外装用建築構造材料7の表面から雨水等の浸入を遮断し
ているので、下地8の野地板等の腐食等が防止される。
【0018】
【考案の効果】請求項1に係る考案においては、硬さの
異なる素材で脱落防止釘を形成する必要がなくてフェラ
イト系ステンレス鋼の一種類の素材にもで釘体を成形す
ることが可能となると共に、先端の上方付近を高温処理
して脆化することによって耐力を持たせた状態のままで
確実且つ容易に湾曲し易くなる。そして、構造が簡単で
低コストで作製することができる。また、硬さの異なる
短尺軸と長尺軸とを接合する必要がないので、外観形状
の美しさが増して意匠性が向上する。そして、ステンレ
ス鋼からなる釘の先端を脆化する手段としては、釘をマ
ルテンサイト系で成形した場合のように、焼き入れ後に
焼き戻しをすることによっても可能である が、この場合
にように、釘体の先端の上方付近を焼き入れし、更に、
焼き戻しを行うという2工程の作業を行う必要ないので
作業手間の省略化や低コスト化を図れる。 また、前記長
尺軸と短尺軸との間に撥水性樹脂材料を塗布したので、
長尺軸と短尺軸との間隙からの雨水等の浸入を防止する
ことができ、内外装用建築構造材料及び下地等の腐食の
防止を確実に図ることができる。
【0019】請求項2に係る考案においては、前記釘体
の短尺軸の鍔部より先端側全体を撥水性樹脂材料で被覆
したので、長尺軸と短尺軸との間隙或いは両軸と内外装
用建築構造材料及び下地の界面からの雨水等の浸入を防
止することができ、更なる内外装用建築構造材料及び下
地の腐食を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る第1実施例の斜視図。
【図2】この考案に係る第1実施例の使用状態を示す断
面図。
【図3】図1の釘体の先端を尖鋭にした斜視図。
【図4】この考案に係る第2実施例の斜視図。
【図5】この考案に係る第3実施例の斜視図。
【図6】この考案に係る第3実施例の使用状態を示す断
面図。
【図7】この考案に係る第4実施例の斜視図。
【図8】この考案に係る第4実施例の使用状態を示す断
面図。
【図9】従来の脱落防止釘の斜視図。
【符号の説明】
1 脱落防止釘 2 鍔部 3 短尺軸 4 長尺軸 5 釘体 6 座金 9 撥水性樹脂材料

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト系ステンレス鋼からなる素材
    が2つ折りにされて短尺軸と長尺軸とが形成され且つ2
    つ折りにされた先端側上方を高温処理によって脆化され
    た釘体と、該釘体に挿通されて前記短尺軸の天端に設け
    られた鍔部に係止する座金とを有し、前記長尺軸と短尺
    軸との間に撥水性樹脂材料を塗布したことを特徴とする
    脱落防止釘。
  2. 【請求項2】 フェライト系ステンレス鋼からなる素材
    が2つ折りにされて短尺軸と長尺軸とが形成され且つ2
    つ折りにされた先端側上方を高温処理によって脆化され
    た釘体と、該釘体に挿通されて前記短尺軸の天端に設け
    られた鍔部に係止する座金とを有し、前記釘体の短尺軸
    の鍔部より先端側全体を撥水性樹脂材料で被覆したこと
    を特徴とする脱落防止釘。
JP1993011421U 1993-02-18 1993-02-18 脱落防止釘 Expired - Lifetime JP2603838Y2 (ja)

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JPH0663910U JPH0663910U (ja) 1994-09-09
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Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2501701A (en) * 1945-04-20 1950-03-28 Tinnerman Products Inc Self-clinching fastening device
JPS5279467U (ja) * 1975-12-11 1977-06-14
JPH0417856Y2 (ja) * 1987-12-07 1992-04-21

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