JP2603825Y2 - リード線保持構造 - Google Patents

リード線保持構造

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JP2603825Y2
JP2603825Y2 JP1993075340U JP7534093U JP2603825Y2 JP 2603825 Y2 JP2603825 Y2 JP 2603825Y2 JP 1993075340 U JP1993075340 U JP 1993075340U JP 7534093 U JP7534093 U JP 7534093U JP 2603825 Y2 JP2603825 Y2 JP 2603825Y2
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久路 冨田
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Yazaki Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、計器等のケースの壁
面にフレキシブル配線板を設けたものであって、その壁
面に沿ってリード線を保持するようにしたリード線保持
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のリード線保持構造として
は、例えば図9〜図12に示すようなものが知られてい
る。まず図9〜図11に示すものは、クランプ部材1を
ビス2によりケース3の壁面4に固定して、このクラン
プ部材1を介してリード線Lを保持しようとするもので
ある。図12に示すものは、クランプ部材1をケース3
と一体に形成したものであって、対向するクランプ部材
1の間にリード線Lを押し込むことによって、このリー
ド線Lを保持するようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
リード線保持構造においては、図9〜図11に示すもの
にあっては、クランプ部材1やビス2などの部品点数が
多くなり、かつドライバー等を用いた作業が必要となっ
て取付工数が多くなるという問題がある。一方、図12
に示すものにあっては、部品点数や取付工数の点では問
題ないが、リード線Lを複数同時に保持することができ
ず、また規定の太さ以外のリード線Lを用いた場合には
リード線が入らなかったり、また入ってもすぐ抜け落ち
てしまったりするなどの問題があった。
【0004】この考案は上述した問題を解消するために
なされたもので、その目的は、部品点数や取付工数が少
なくて済み、かつ太さの異なるリード線を複数同時に保
持することのできるリード線保持構造を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、ケースの壁面にフレキシブル配線板を
設けると共に、前記壁面に沿うようにしてリード線を保
持するようにしたリード線保持構造であって、前記ケー
スには、前記壁面から隆起、その先端の係止部を前記
壁面に向くように形成した鉤状壁部と、前記壁面から
記鉤状壁部の近くに隆起、前記係止部に沿うように配
置した支点壁部とを設け、前記フレキシブル配線板に
は、前記支点壁部を乗り越えて前記鉤状壁部内に入り
んでその先端に形成される係止孔に前記係止部が挿入
されるクランプ端部を設けてなり、前記壁面、鉤状壁
部、支点壁部及びクランプ端部で構成される環状の保持
体の中に前記リード線を囲むようにして保持したことを
特徴としている。
【0006】
【作用】上記のように構成された考案においては、フレ
キシブル配線板のクランプ端部が支点壁部を乗り越えよ
うとする際に、壁面から離れるように屈曲する。このた
め、このクランプ端部の先端側を鉤状壁部内に入れるに
は、同クランプ端部を壁面側に屈曲させることになる。
そうすると、クランプ端部には、壁面から離れる方向の
弾性力が生じ、この弾性力により、鉤状壁部の係止部に
クランプ端部の係止孔が係止することになる。したがっ
て、壁面、鉤状壁部、支点壁部及びクランプ端部によっ
て環状の保持体が構成され、この保持体によってリード
線を囲むようにして保持することができる。
【0007】そして、鉤状壁部及び支点壁部を壁面と一
体のもので構成し、クランプ端部は壁面にもともと設け
てあったフレキシブル配線板の端部で形成しているか
ら、リード線を保持するために部品点数が増加すること
がない。しかも、リード線を保持する作業はクランプ端
部を鉤状壁部内に挿入するような簡単な作業で済むか
ら、取付工数もきわめて少なくて済む。さらに、壁面、
鉤状壁部、支点壁部及びクランプ端部によって環状の保
持体が構成されるから、太さの異なるリード線であって
も複数のものを同時に保持することができる。
【0008】
【実施例】以下、この考案の第1実施例〜第3実施例を
図1〜図8を参照して説明する。まず、図1〜図4を参
照して第1実施例を説明する。ただし、図9〜図12に
示した従来例の構成要素と共通する要素には同一の符号
を付しその説明を簡略化する。
【0009】ケース3は、例えば車両用の計器のケース
であって、樹脂等により一体に形成したものであり、そ
の壁面4にはフレキシブル配線板5が固定されるように
なっている。このため、壁面4には、フレキシブル配線
板5を固定するためのピン41が複数設けられている
が、図1〜図4に示したものはそのうちの一つのピン4
1であると共に、リード線Lを保持するための一つの構
成部品でもある。このピン41はケース3と一体に円柱
状に形成したものであって、その上端部が円錐台状に形
成されている。
【0010】フレキシブル配線板5は、その端部に長方
形状に延在するクランプ端部51を有しており、このク
ランプ端部51の基端部には、上記ピン41が圧入する
大きさの取付孔51aが形成されている。そして、ケー
ス3の壁面4上には、クランプ端部51の延在する方向
に沿って、鉤状壁部42及び支点壁部43が設けられて
いる。
【0011】鉤状壁部42は、ケース3に一体に形成さ
れたものであって、壁面4から鉤状に隆起し、すなわち
ほぼ逆L字状に隆起し、その先端に壁面4側を向く係止
部42aを備えたものである。支点壁部43は、ケース
3に一体に形成されたものであり、鉤状壁部42の近く
にあって係止部42aとほぼ平行に配置され、かつ鉤状
壁部42とピン41との間にあって、壁面4からほぼ垂
直状に隆起したものである。なお、ケース3には、貫通
孔31が開けられている。この貫通孔31は、鉤状壁部
42をケース3と一体に成形するために必要な金型用の
ものである。
【0012】また、クランプ端部51には、支点壁部4
3を乗り越えて、鉤状壁部42内に挿入した際に、係止
部42aに係止する係止孔51bが設けられている。
【0013】上記のように構成されたリード線保持構造
においては、クランプ端部51の基端部がピン41によ
って壁面4に固定されているため、クランプ端部51の
先端側は支点壁部43によって、壁面4から離れるよう
に屈曲する。このため、このクランプ端部51の先端側
を鉤状壁部42内に入れるには、同クランプ端部51の
先端側を壁面4側に屈曲させるようにする。そうする
と、クランプ端部51には、壁面4から離れる方向に弾
性的な力が生じ、この弾性力により、係止部42aにク
ランプ端部51の係止孔51bが係止することになる。
したがって、壁面4、鉤状壁部42、支点壁部43及び
クランプ端部51によって環状の保持体が構成され、こ
の保持体によってリード線を囲むように保持することが
できる。
【0014】また、リード線Lを保持する場合には、図
3に示すように、クランプ端部51が鉤状壁部42等の
上方に位置する状態において、このクランプ端部51と
共にリード線Lを鉤状壁部42及び支点壁部43の間に
挿入する。そうすると、リード線Lが鉤状壁部42と支
点壁部43との間に入ると共に、クランプ端部51の先
端部も鉤状壁部42内に入り、係止孔51bが係止部4
2aに係止する。
【0015】したがって、上記のように構成されたリー
ド線保持構造によれば、リード線Lを簡単に保持するこ
とができる。すなわち取付工数がきわめて少ないものと
なる。しかも、鉤状壁部42及び支点壁部43は壁面4
と一体のもので構成し、クランプ端部51は壁面4にも
ともと設けてあったフレキシブル配線板5の端部によっ
て形成しているから、リード線Lを保持するために部品
点数が増加することがない。さらに、壁面4、鉤状壁部
42、支点壁部43及びクランプ端部51によって環状
の保持体が構成されるから、太さの異なるリード線であ
っても複数のものを同時に保持することができる。
【0016】次に、図5及び図6を参照して第2実施例
を説明する。ただし、図1〜図4に示した第1実施例の
構成要素と共通する要素には同一の符号を付しその説明
を簡略化する。この第2実施例が第1実施例と異なる点
は、鉤状壁部42と支点壁部43との間に保護部材44
が配置されている点である。
【0017】すなわち、保護部材44は、ケース3に一
体に形成されたものであって、壁面4からほぼ逆L字状
に隆起し、その壁面4に平行な部分がリード線Lの保護
バー44aになっている。この保護バー44aは、クラ
ンプ端部51の係止孔51bが係止部42aに係止した
状態において、クランプ端部51からわずかに離れるよ
うに構成されている。すなわち、クランプ端部51がも
との形状に復帰しようとする弾性力の全てが係止部42
aの周囲にかかるように考慮されている。なお、符号3
2は、ケース3に貫通する孔であり、保護部材44をケ
ース3と一体に成形するために必要となる金型用の孔で
ある。
【0018】このように構成したリード線保持構造にお
いては、まず鉤状壁部42と保護部材44との間にリー
ド線Lを挿入する。それから、クランプ端部51を支点
壁部43と保護バー44aとの間に通して、その係止孔
51bを係止部42aに嵌合させる。
【0019】この結果、このリード線保持構造によれ
ば、係止孔51bが係止部42aに係止した状態におい
て、クランプ端部51を壁面4より離れる方向へ付勢す
るような外力が作用することがあっても、この外力を保
護部材44の保護カバー44aで受けることができる。
したがって、係止孔51aと係止部42aとの係止状態
をより確実に維持することができる。その他第1実施例
と同様の作用効果を奏する。
【0020】次に、図7及び図8を参照して第3実施例
を説明する。ただし、図5及び図6に示した第2実施例
の構成要素と共通する要素には同一の符号を付しその説
明を簡略化する。この第3実施例が第2実施例と異なる
点は、保護部材44を鉤状壁部42と支点壁部43との
間に2つ設けている点である。
【0021】すなわち、保護部材44は、保護バー44
aの先端を所定の間隔をおいて対向させるようにして2
つ配置しており、これら保護バー44aによってクラン
プ端部51を両側から保護するようになっている。そし
て、この各保護バー44aの先端部には、これらの保護
バー44aで囲まれた部分にクランプ端部51が入りや
すいように案内用の傾斜面44bが形成されている。
【0022】このように構成したリード線保持構造にお
いては、まず鉤状壁部42と保護部材44との間にリー
ド線Lを挿入する。それから、クランプ端部51を支点
壁部43と保護バー44aとの間に通して、その係止孔
51bを係止部42aに嵌合させる。
【0023】この結果、このリード線保持構造によれ
ば、クランプ端部51を壁面4より離れる方向へ付勢す
るような外力が作用するような場合であっても、この外
力を保護部材44の保護カバー44aで保持することが
できるから、係止孔51aが係止部42aから外れるの
をより確実に防止することができる。その他第1実施例
及び第2実施例と同様の作用効果を奏する。
【0024】
【考案の効果】上記のように構成された考案において
は、鉤状壁部及び支点壁部壁面と一体のもので構成
し、クランプ端部壁面にもともと設けてあったフレキ
シブル配線板の端部で形成しているから、リード線を保
持するために部品点数が増加することがない。しかも、
リード線を保持する作業はクランプ端部鉤状壁部内に
挿入するような簡単な作業で済むから、取付工数もきわ
めて少なくて済む。さらに、壁面鉤状壁部支点壁部
及びクランプ端部によって環状の保持体が構成されるか
ら、太さの異なるリード線であっても複数のものを同時
に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例として示したリード線保
持構造の斜視図。
【図2】同リード線保持構造でリード線を保持した状態
を示す斜視図。
【図3】同リード線保持構造の要部破断側面図。
【図4】同リード線保持構造でリード線を保持した状態
を示す要部破断側面図。
【図5】この考案の第2実施例として示したリード線保
持構造の斜視図。
【図6】同リード線保持構造の要部破断側面図。
【図7】この考案の第3実施例として示したリード線保
持構造の斜視図。
【図8】同リード線保持構造の要部破断側面図。
【図9】従来例として示したリード線保持構造の斜視
図。
【図10】他の従来例として示したリード線保持構造の
斜視図。
【図11】他の従来例として示したリード線保持構造の
斜視図。
【図12】他の従来例として示したリード線保持構造の
斜視図。
【符号の説明】
3 ケース 4 壁面 5 フレキシブル配線板 42 鉤状壁部 42a 係止部 43 支点壁部 51 クランプ端部 51b 係止孔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースの壁面にフレキシブル配線板を設
    けると共に、前記壁面に沿うようにしてリード線を保持
    するようにしたリード線保持構造であって、 前記ケースには、前記壁面から隆起、その先端の係止
    部を前記壁面に向くように形成した鉤状壁部と、前記壁
    から前記鉤状壁部の近くに隆起、前記係止部に沿う
    ように配置した支点壁部とを設け、 前記フレキシブル配線板には、前記支点壁部を乗り越え
    て前記鉤状壁部内に入り込んでその先端に形成される係
    止孔に前記係止部が挿入係止されるクランプ端部を設け
    てなり、 前記壁面、鉤状壁部、支点壁部及びクランプ端部で構成
    される環状の保持体の中に前記リード線を囲むようにし
    保持したことを特徴とするリード線保持構造。
JP1993075340U 1993-12-29 1993-12-29 リード線保持構造 Expired - Lifetime JP2603825Y2 (ja)

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JPH0742942U JPH0742942U (ja) 1995-08-11
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