JP2603814Y2 - 油圧シリンダにおける緩衝構造 - Google Patents

油圧シリンダにおける緩衝構造

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JP2603814Y2
JP2603814Y2 JP1993009648U JP964893U JP2603814Y2 JP 2603814 Y2 JP2603814 Y2 JP 2603814Y2 JP 1993009648 U JP1993009648 U JP 1993009648U JP 964893 U JP964893 U JP 964893U JP 2603814 Y2 JP2603814 Y2 JP 2603814Y2
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和夫 田畑
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Description

【考案の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本考案は、建築用作業機械等の各
種機械装置に用いられる油圧シリンダにおける緩衝構造
に関するものである。 【0002】 【従来技術及び考案が解決しようとする課題】一般に、
この種、機械装置においては、伸縮作動する油圧シリン
ダをアクチユエータとして用いることがある。ところで
図4に示すように、一般の油圧シリンダ1は、シリンダ
筒2に、ピストンロツド4に一体的に設けられたピスト
ン3を摺動自在に内嵌し、圧油供給に基づくピストン3
の移動に基づいて油圧シリンダ1の伸縮作動をするよう
になつている。そして、この様な油圧シリンダ1におい
て、最縮小状態になる際に、縮小速度を減速して衝撃的
な停止を回避することが要求され、そこで、図5に図示
する従来のものは、ピストンロツド4の先端部をピスト
ン3よりも突出させて小径段差部4bとし、該小径段差
部4bを、シリンダ筒2のキヤツプ部9に形成した内筒
状の緩衝内筒部9aに隙間(ギヤツプ)Sを存する状態
で嵌合することにより油が絞られ、これによつてクツシ
ヨン圧を発生してピストンロツド4の伸縮速度を減速し
て最縮小時の衝撃的な停止を回避するようにしていた。 【0003】ところでこのものにおいて、隙間Sを狭く
するほど衝撃的な停止回避の効果が向上して好ましいも
のといえるが、該隙間Sを狭くしていくと、小径段差部
4bとキヤツプ部9との偏芯によつてカジリが発生して
円滑な衝撃吸収効果が発揮できない許りでなく、最縮小
状態から伸長させる際に、小径段差部4bが緩衝内筒部
9aから抜け出るときに不快な抜け音が発生するという
問題があり、このため、隙間Sをあまり小さくできない
ことになつて、衝撃吸収効果に限界があり、これ以上の
衝撃吸収の効果を高めることは事実上できないという実
情にあつた。 【0004】 【課題を解決するための手段】本考案は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる油圧シリ
ンダにおける緩衝構造を提供することを目的として創案
されたものであつて、シリンダ筒に、ピストンロツドの
先端部にナツトを介して固定したピストンを摺動自在に
内嵌してなる油圧シリンダにおいて、前記シリンダ筒の
キヤツプ部に形成される内筒小径状の緩衝内筒部、ピ
ストンロツドのピストン固定部よりも先端側に段差状に
突出形成される小径段差部、該小径段差部の外周に対
して第一間隙を存する遊嵌状態でかつ軸芯方向移動自在
に嵌合し、シリンダが最縮小状態になるとき緩衝内筒部
に第二隙間を存して嵌入する緩衝筒体、小径段差部の
緩衝筒体よりも先端側に位置して緩衝筒体の軸芯方向の
移動を許容する状態で嵌合し、外径が緩衝筒体の外径よ
りも小径で、緩衝筒体が先端側に移動して当接したとき
には緩衝筒体とのあいだを封止するシール部材小径
段差部の先端に形成の嵌合溝に着脱自在に止着され、前
シール部材の小径段差部からの抜け止めをする抜止め
部材とを備えシリンダを、最縮小姿勢に縮小するとき
には第一間隙の油路は閉じて第二間隙を油路とした圧油
移動で縮小し、最縮小姿勢から伸長するときには第一、
第二間隙を油路とした圧油移動で伸長するよう構成する
にあたり、前記シール部材の先端側内筒面に対して嵌合
溝に止着の抜止め部材が先端側から軸芯方向出入り自在
に内嵌するよう形成した抜止め部材内嵌部とピストン
固定部と小径段差部とのあいだの段差状部に、ピストン
固定部よりは小径かつ小径段差部よりは大径で前記ピス
トン固定用ナツトに対してはキヤツプ部側に位置ズレす
る状態で形成された凹部と緩衝筒体のピストン固定側
端から前記凹部に外嵌できるよう突出形成した突出部
と、上記緩衝筒体がシール部材に当接したときに前記凹
部のピストン固定側端面とのあいだに形成される間隙
が、前記抜止め 部材のシール部材軸芯方向の嵌入深さと
同じかこれよりも大きくなるよう設定される前記突出部
の突出先端面と、前記突出部の内外周面を連通するよう
に形成した連通部と、前記凹部の外周に着脱自在に止着
され、緩衝筒体の突出部先端が当接して、緩衝筒体の段
差状部側への移動量が、前記抜止め部材のシール部材軸
芯方向の嵌入深さよりも小さくなるように制限するため
の移動制限部材とを備えて構成したことを特徴とするも
のである。 【0005】そして本考案は、この構成によつて、衝撃
吸収効果を向上できるうえ、不快な抜け音の発生も回避
できるようにしたものである。 【0006】 【実施例】次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図面において、1は油圧シリンダであつて、該油
圧シリンダ1は、円筒状のシリンダ筒2、該シリンダ筒
2の内周面に摺動自在に内嵌するピストン3、該ピスト
ン3が先端部に設けられるピストンロツド4等の部材装
置によつて構成されるものであり、そのうち、ピストン
ロツド4の先端部には第一の小径段差部4aが形成され
ており、該第一小径段差部4aに前記ピストン3を挿入
し、ナツト5で緊着することによつてピストン3はピス
トンロツド4の先端部に一体的に取付けられるようにな
つていること等は、何れも従来と同じである。 【0007】扨、ピストンロツド4には、前記第一小径
段差部4aよりも先端側に位置してさらに小径となつた
第二の小径段差部(本考案の「小径段差部」に相当す
る)4bが形成されているが、該第二小径段差部4b
に、円筒状の緩衝筒体6が組込まれる。この緩衝筒体6
は、内径Aが第二小径段差部4bの外径Bよりも僅かに
大きく(A>B)設定されていて、第二小径段差部4b
第一間隙Tを存して遊嵌状に嵌合しており、しかも基
端側面(ピストン3側端面)の外周側部は基端側に向け
て段差状に突出していて、該突出部6aには内外周面に
連通する溝部6bが複数形成されている。一方、第二小
径段差部4aと第一小径段差部4bのあいだに形成され
る段差状部4cには、図1に示されるように、第一小径
段差部4aよ りは小径で第二小径段差部4bよりは大径
で、かつ前記ピストン固定用ナツト5に対しては後述す
るキヤツプ9側に位置ズレするようにして、前記突出部
6aに対向する部位に段差状にへこんだ凹部4dが形成
されている。さらに、10は凹部4dに着脱自在に止着
されるC型のスナツプリング(本考案の「移動制限部
材」に相当する)であつて、緩衝筒体6を基端側に向け
て移動せしめた場合に、凹部4dにスナツプリング10
が止着されていない状態では、突出部6aが凹部4dに
嵌入するまで奥深く移動できるが、凹部4dにスナツプ
リング10が止着された状態では、突出部6aがスナツ
プリング10に接当することで移動量が制限されるよう
になつている。尚、本実施例においては、先端側と基端
側との2個のスナツプリング10を用いてある。 【0008】また、第二小径段差部4bの緩衝筒体6よ
りも先端側には、円筒状のシールリング7が摺動自在に
嵌合されているが、該シールリング7の外径Cは緩衝筒
体6の外径Dよりも小さく(C<D)設定されている。
さらに、8はシールリング7の第二小径段差部4bから
の抜止めをする抜止めリングであつて、該抜止めリング
8は、第二小径段差部4bの先端部に形成される嵌合溝
4eに着脱自在に止着されるようになつている。一方、
前記シールリング7の先端側内筒面には、抜止めリング
8が軸芯方向出入り自在に内嵌される抜止めリング内嵌
部7aが形成されており、そしてシールリング7は、後
述するようにして抜止めリング8によつて抜止め支持さ
れる状態で第二小径段差部4bに組込まれるようになつ
ている。そして、シールリング7と緩衝筒体6との対向
間は、緩衝筒体6が先端方向(シリンダ縮小方向)に移
動して緩衝筒体6の先端側面とシールリング7の基端側
面とが接当することで封止され、また、緩衝筒体6が基
端方向(シリンダ伸長方向)に移動して緩衝筒体6とシ
ールリング7との対向面が離間することで開放されるよ
うになつている。 【0009】さらに、本実施例においては次ぎのように
寸法設定されている。つまり、シールリング7が抜止め
リング8によつて抜止め支持される先端側位置に位置
し、さらに該シールリング7の基端側面に緩衝筒体6の
先端側面が接当しており、しかも前記スナツプリング1
0が凹部4dに止着されていない状態で、緩衝筒体突出
部6aのピストン固定側端面である突出先端面6a’
と、これに対向する段差状部凹部4dの基端側面(ピス
トン固定側端面)4d’とのあいだに形成される間隙E
が、シールリング7の抜止めリング内嵌部7aの嵌入深
さ(抜止めリング内嵌部7aの軸方向の長さ)Fと同じ
かこれよりも大きく(E≧F)なるよう設定されてい
て、シールリング7を緩衝筒体6と共に最も基端側(ピ
ストン固定側)に移動させた際に、シールリング7の抜
止めリング内嵌部7aから抜止めリング8が外部に露出
するようになつている。一方、シールリング7が抜止め
リング8によつて抜止め支持される先端側位置に位置
し、さらに該シールリング7の基端側面に緩衝筒体6の
先端側面が接当し、しかもスナツプリング10が凹部4
dに止着されている状態では、緩衝筒体突出部6aの
出先端面6a’とこれに対向するスナツプリング10の
先端側面とのあいだに間隙Gが形成されており、そして
この間隙Gの範囲で緩衝筒体6の軸方向の移動は許容さ
れるが、この間隙Gは抜止めリング内嵌部7aの嵌入深
さFよりも小さく(G<F)なるよう設定されていて、
この状態ではシールリング7を緩衝筒体6と共に最も基
端側に移動させても、抜止めリング8が抜止めリング内
嵌部7aから抜け出さないようになつている。因みにこ
のものでは、抜止めリング8の内径Hは、自然状態で第
二小径段差部4bに設けられた嵌合溝4eの溝径Lより
も僅かに小さく(H<L)なつていて、抜止めリング8
を嵌合溝4eに外嵌させる場合に、抜止めリング8は弾
性的に拡大されることになり、これによつて抜止めリン
グ8はシールリング7の不用意な移動を規制できるよう
になつている。 【0010】ところで、緩衝筒体6、シールリング7、
抜止めリング8、スナツプリング10を第二小径段差部
4bに組込む場合には、まず緩衝筒体6を、次いでシー
ルリング7を第二小径段差部4bに嵌合し、それからシ
ールリング7を緩衝筒体6と共に最も基端側、つまり緩
衝筒体突出部6aが段差状部凹部4dに嵌入するまで移
動せしめる。この状態では、前述したように嵌合溝4e
が外部に露出しており、該露出している嵌合溝4eに抜
止めリング8を止着する。次いでシールリング7を緩衝
筒体6と共に先端側に移動せしめて、抜止めリング8を
抜止めリング内嵌部7aに内嵌し、最後にスナツプリン
グ10を凹部4dに止着することによつて、これら部材
の組込みが成される構成になつている。 【0011】一方、9はシリンダ筒2の先端側に一体的
に組付けられるキヤツプ部であつて、該キヤツプ部9に
は、油圧シリンダ1が最縮小状態になるとき前記第二小
径段差部4bが入り込む内筒状の緩衝内筒部9aが形成
されているが、前記緩衝筒体6の外径Dは緩衝内筒部9
aの内径Kよりも僅かに小さく(D<K)設定されてい
て、緩衝筒体6が僅かな間隙Sを存して緩衝内筒部9a
に嵌入できるようになつている。 【0012】叙述の如く構成された本考案の実施例にお
いて、油圧シリンダ1が最縮小状態になる際に、第二小
径段差部4bが緩衝筒体6と共に緩衝内筒部9aに嵌入
し、これによつてクツシヨン圧が生じて縮小速度が減速
し衝撃的な停止を回避できることになるが、この場合
に、ピストンロツド4と緩衝内筒部9aとの軸芯がずれ
ていて、第二小径段差部4bが緩衝内筒部9aに対して
偏心した状態で入り込んだとしても、第二小径段差部4
bに遊嵌された緩衝筒体6が径方向にずれて前記偏心を
矯正し緩衝内筒部9aに対して芯合わせされた状態で嵌
入することになる。この結果、緩衝内筒部9aと緩衝筒
体6とのあいだの第二間隙Sを狭く設定しても、従来の
ように偏心状態で嵌入してカジリが発生してしまうこと
がなく、上記間隙Sを可及的に狭く設定し得て、衝撃吸
収性能を著しく高めることができる。 【0013】しかも、この様に緩衝筒体6が芯合わせさ
れて嵌入すると、緩衝内筒部9aの油路が該嵌入した緩
衝筒体6によつて絞られ、これによつて、キヤツプ部9
内の油圧がシリンダ筒2内の油圧より低圧となり、この
油圧差を受けて緩衝筒体6は第二小径段差部4bの先端
側に向けて移動してシールリング7に接当し、これによ
つて緩衝筒体6とシールリング7とのあいだが封止(シ
ール)されることになる。従つて、緩衝筒体6内周面と
第二小径段差部4b外周面とのあいだに、緩衝筒体6を
第二小径段差部4bに遊嵌するための第一間隙Tが存在
するものであつても、緩衝筒体6が緩衝内筒部9aに嵌
入して最縮小姿勢になる際には、該第一間隙Tを通る油
路が塞がれることになつて、圧油が第一間隙Tを通つて
キヤツプ部9側に流れてしまうことが回避されることに
なつて、油路は第二間隙Sを通る狭いものとなり、衝撃
吸収性能が低下してしまうことを確実に防止できること
になる。 【0014】一方、キヤツプ部9側に圧油供給されて、
油圧シリンダ1が最縮小状態から伸長する際には、緩衝
筒体6が緩衝内筒部9aから抜け出ようとするが、この
場合に、キヤツプ部9内の油圧がシリンダ筒2内の油圧
より高圧となり、この油圧差によつて緩衝筒体6は段差
状部4c側(基端側)に向けて移動し、これによつてシ
ールリング7から離間して緩衝筒体6とシールリング7
とのあいだのシールが開放されることになる。そして、
基端側に向けて移動した緩衝筒体突出部6aの突出先端
面6a’はスナツプリング10の先端側面と対向するこ
とになるが、突出部6aに形成された溝部6bよつて突
出部6aとスナツプリング10との対向間の封止が回避
される。従つて、緩衝筒体6が緩衝内筒部9aから抜け
出す際には、圧油が、緩衝筒体6と緩衝内筒部9aとの
あいだの第二間隙Sと、緩衝筒体6と第二小径段差部4
bとのあいだの第一間隙Tとを油路とした広い流路を流
れることになつて、前述したように緩衝筒体6と緩衝内
筒部9aとの第二間隙Sを可及的に狭く設定できるもの
でありながら、前記油圧差を可及的に小さくできて不快
な抜け音が発生することを回避できる。 【0015】そのうえこのものでは、前述したようにし
て緩衝筒体6、シールリング7、抜止めリング8、スナ
ツプリング10を順次第二小径段差部4bに組込むこと
ができることになるが、この場合に、シールリング7
は、スナツプリング10が止着されていない状態では、
抜止めリング8が外部に露出する位置まで緩衝筒体6と
共に移動可能なため、抜止めリングの組込みが容易であ
るという利点がある。しかも、この様にして組込まれた
シールリング7は、前記キヤツプ部9内の油圧がシリン
ダ筒2内の油圧より高圧となつた場合に、緩衝筒体6と
共に基端側に向けて移動する惧れがあるが、仮令シール
リング7が基端側に向けて移動したとしても抜止めリン
グ8が抜止めリング内嵌部7aから抜けでてしまうこと
はなく、もつて信頼性の高いものとすることができると
共に、緩衝筒体6の移動量が小さい状態に制限されるた
め、緩衝筒体6がシールリング7に衝突したときの衝撃
が小さいものになってシールリング7等の部材の保護が
計れ、信頼性が向上する。しかもスナツプリング10
は、ピストン固定用ナツト5に対してはキヤツプ部9側
に位置ズレしていて、該ナツト5には覆われることがな
いため、ピストン固定用ナツト3を外したりすることな
く凹部4dに対する着脱ができ、この結果、緩衝筒体
6、シール部材7、抜止めリング7等の組込み、分解
を、ピストン3についてはナツト5で固定したままの状
態で容易に行うことができる。因みに、伸長時、緩衝筒
体突出部6aとスナツプリング10との対向間の封止を
積極的に回避する手段としては、溝部6bを形成するの
では無く緩衝筒体6の基端部側に内外周面間を連通する
連通孔を穿設しても良い 【0016】 【作用効果】以上要するに、本考案は叙述の如く構成さ
れたものであるから、油圧シリンダが最縮小姿勢になる
ときには第一間隙を通る油路は閉じて第二間隙を通る狭
い油路による圧油移動で縮小し、最縮小姿勢から伸長す
るときには第一、第二間隙を通る広い油路による圧油移
動で伸張してシリンダ筒内とキヤツプ部内との油圧差を
可及的に小さくできて不快な抜け音が発生することを回
避できる共に、緩衝筒体の径方向の移動が許容されるこ
とにより、ピストンロツドと緩衝内筒部とのあいだに芯
ずれがあつたとしても、緩衝筒体が径方向に矯正された
状態で緩衝内筒部に嵌入することになつて、緩衝内筒部
と緩衝筒体とのあいだの第二間隙を狭くして、衝撃吸収
性能を高めることができる。 そのうえ、シール部材は、
凹部に移動制限部材を止着せしめた状態では、緩衝筒体
の移動量が抜止め部材内嵌部の嵌入深さよりも小さい状
態に制限されるため、抜止め部材のシール部材からの露
出がなく、不用意な抜止め部材の脱落が回避される一方
で、移動制限部材が凹部に止着されていない状態では、
抜止め部材が抜止め部材内嵌部に内嵌する状態から外部
に露出する位置まで緩衝筒体と共に移動可能で、しかも
移動制限部材は、ピストン固定用ナツトに対してはキヤ
ツプ部 側に位置ズレする側にあつて該ナツトに覆われる
ことがないため、ピストン固定用ナツトを外したりする
ことなく凹部に対する着脱ができ、この結果、緩衝筒
体、シール部材、抜止め部材等の組込み、分解を、ピス
トンについてはナツト固定したままの状態で容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】油圧シリンダの要部断面図である。 【図2】抜止めリングの正面図である。 【図3】スナツプリングの正面図である。 【図4】従来の油圧シリンダの一部断面全体図である。 【図5】従来の油圧シリンダの要部断面図である。 【符号の説明】 1 油圧シリンダ 2 シリンダ筒 3 ピストン 4 ピストンロツド 4b 小径段差部4d 凹部 4d’凹部のピストン固定側端面 6 緩衝筒体6a 突出部 6a’突出先端面 7 シールリング 7a 抜止めリング内嵌部 8 抜止めリング 9 キヤツプ部 9a 緩衝内筒部 10 スナツプリング E 間隙 F 嵌入深さG 干渉筒体の移動許容量 S 第二間隙 T 第一間隙

Claims (1)

  1. (57)【実用新案登録請求の範囲】 シリンダ筒に、ピストンロツドの先端部にナツト(5)
    を介して固定したピストンを摺動自在に内嵌してなる油
    圧シリンダにおいて、 前記シリンダ筒のキヤツプ部に形成される内筒小径状の
    緩衝内筒部(9a)、 ピストンロツドのピストン固定部よりも先端側に段差状
    に突出形成される小径段差部(4b)、 該小径段差部の外周に対して第一間隙(T)を存する遊
    嵌状態でかつ軸芯方向移動自在に嵌合し、シリンダが最
    縮小状態になるとき緩衝内筒部に第二隙間(S)を存し
    て嵌入する緩衝筒体(6)、 小径段差部の緩衝筒体よりも先端側に位置して緩衝筒体
    の軸芯方向の移動を許容する状態で嵌合し、外径が緩衝
    筒体の外径よりも小径で、緩衝筒体が先端側に移動して
    当接したときには緩衝筒体とのあいだを封止するシール
    部材(7)小径段差部の先端に形成の嵌合溝(4e)に着脱自在に
    止着され、前記 シール部材の小径段差部からの抜け止め
    をする抜止め部材(8)とを備えシリンダを、最縮小姿勢に縮小するときには第一間隙の
    油路は閉じて第二間隙を油路とした圧油移動で縮小し、
    最縮小姿勢から伸長するときには第一、第二間隙を油路
    とした圧油移動で伸長するよう構成するにあたり、 前記シール部材の先端側内筒面に対して嵌合溝に止着の
    抜止め部材が先端側から軸芯方向出入り自在に内嵌する
    よう形成した抜止め部材内嵌部(7a)ピストン固定部と小径段差部とのあいだの段差状部(4
    c)に、ピストン固定部よりは小径かつ小径段差部より
    は大径で前記ピストン固定用ナツトに対してはキヤツプ
    部側に位置ズレする状態で形成された凹部(4d)と緩衝筒体のピストン固定側端から前記凹部(4d)に外
    嵌できるよう突出形成した突出部(6a)と、 上記緩衝筒体がシール部材に当接したときに前記凹部の
    ピストン固定側端面(4d’)とのあいだに形成される
    間隙(E)が、前記抜止め部材のシール部材軸 芯方向の
    嵌入深さ(F)と同じかこれよりも大きくなるよう設定
    される前記突出部の突出先端面(6a’)と、 前記突出部の内外周面を連通するように形成した連通部
    (6b)と、 前記凹部の外周に着脱自在に止着され、緩衝筒体の突出
    部先端が当接して、緩衝筒体の段差状部側への移動量
    (G)が、前記抜止め部材のシール部材軸芯方向の嵌入
    深さ(F)よりも小さくなるように制限するための移動
    制限部材(10)とを備えて 構成したことを特徴とする
    油圧シリンダにおける緩衝構造。
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