JP2603397B2 - 耐火材料 - Google Patents

耐火材料

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伸彦 今井
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐火材料に関し、更に
詳しくは耐熱衝撃抵抗性及び耐侵食性が要求される耐火
物用の耐火材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、溶融金属精錬炉用の耐火物とし
て、アルミナ、マグネシア、ジルコニア等の種々の耐火
性酸化物骨材とカーボンとを組み合わせたカーボン含有
耐火物が広く使用されている。これらのカーボン含有耐
火物において、耐熱衝撃抵抗性を改善させる方法として
は、まず、カーボン量の増量が挙げられる。しかし、カ
ーボン量を増量しすぎると耐火物の耐侵食性が低下する
傾向があるので、酸化物骨材とカーボンの配合量はおの
ずと適性範囲に限定されたものになっている。そこで、
このようなカーボン含有耐火物の耐熱衝撃性を改善させ
るもうひとつの方法として、低熱膨張性の酸化物骨材の
使用がある。従来、低熱膨張性酸化物骨材としては、特
開昭60−180950号公報に見られる通り、アルミナ・ジル
コニア質原料が既に公知である。このアルミナ・ジルコ
ニア質原料は、コランダム結晶と未安定化ジルコニア結
晶から構成され、未安定化ジルコニアに生じる1000
〜1200℃の温度での単斜晶→正方晶の結晶相転移に
伴う体積変化(収縮)の影響により、熱膨張率が低いとい
う長所を有している。しかし、その反面、アルミナは高
塩基度スラグに対する耐溶損性が低いために、アルミナ
・ジルコニア質原料は、耐侵食性の点で劣る欠点があ
る。従って、アルミナ・ジルコニア質原料を使用したカ
ーボン含有耐火物は、耐熱衝撃抵抗性の点では改善され
ているものの、耐侵食性の点では改善が望まれているの
が現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】低熱膨張性原料を使用
したカーボン含有耐火物において、耐熱衝撃抵抗性を低
下させることなく耐侵食性を向上させるためには、低熱
膨張性原料の耐侵食性を改善させることが必要である。
【0004】従って、本発明の目的は、アルミナ・ジル
コニア質原料と同等の低熱膨張性をもち、同時に、アル
ミナ・ジルコニア質原料よりも耐侵食性に優れた酸化物
骨材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】酸化物骨材の耐侵食性
は、構成鉱物のスラグに対する溶損性に大きく影響され
る。そこで本発明は、上記課題を解決するために、アル
ミナ・ジルコニア質原料中のコランダム結晶の一部ある
いは全部を、スラグに対する耐溶損性が高く、かつ熱膨
張率がコランダムと同等の鉱物に変えることにより、低
熱膨張性という特性を充分生かしながら、耐侵食性を改
善するものである。
【0006】即ち、本発明に係る耐火材料は、Zr
2、Al23及びMgOの3成分を主体成分とし、残
部が5重量%以下である焼結品または電融品であって、
ZrO2が20〜60重量%、MgOが4.93重量%以
上で、かつAl23/MgOのモル比が0.9以上であ
り、未安定化もしくは部分安定化ジルコニア(ZrO2)
結晶とスピネル(MgO・Al23)結晶または未安定化
もしくは部分安定化ジルコニア結晶とスピネル結晶とコ
ランダム(Al23)結晶から構成されることを特徴とす
る。
【0007】
【作用】本発明のスピネル・ジルコニア質耐火原料は、
以下のような長所を有している。 (イ)スピネル結晶はコランダム結晶よりも塩基性スラグ
に対する耐溶損性が高いために、コランダムとジルコニ
アから構成されるアルミナ・ジルコニア質原料よりも耐
侵食性が高い。 (ロ)スピネルの熱膨張率はコランダムの熱膨張率とほぼ
同等であるので、熱膨張特性はアルミナ・ジルコニア質
原料とほぼ同等である。即ち、構成鉱物のひとつである
未安定化ジルコニアに生じる1000〜1200℃の温
度での単斜晶→正方晶の結晶相転移に伴う体積変化(収
縮)の影響により、低い熱膨張率を示す。
【0008】なお、成分範囲の限定理由は次の通りであ
る。 ジルコニア:20〜60重量% a)20重量%未満では、未安定化ジルコニアの膨張特
性が現れないために、低熱膨張性が得られない。 b)60重量%を超えると、相転移に伴う体積変化が過
大となり、組織崩壊を招いて事実上使用不可能となる。
【0009】残部:5重量%以下 SiO2、TiO2、CaO、Fe23、B23など残部
の成分が5重量%を超えると、これらの不純成分が低融
物を生じるために、耐侵食性が低下する。
【0010】MgO:4.93重量%以上、Al23
/MgOモル比:0.9以上 a)理論組成のスピネルは、Al23/MgOモル比が
1であるが、実際のスピネルは、MgOまたはAl23
に対して固溶領域をもつために、1600℃ではそのA
23/MgOのモル比は0.9〜1.9の範囲にある。
スピネルの固溶領域の下限であるAl23/MgOモル
比=0.9未満では、構成鉱物として熱膨張率の高いペ
リクレース(MgO)結晶が現れるため、及びMgOによ
ってジルコニアが安定化されるために、目的とした低い
熱膨張特性が現れない。 b)MgOが4.93重量%未満では、スピネル結晶の
生成量が少ないために、スピネルの効果が充分に現れな
い。
【0011】本発明においては、ジルコニア結晶が、未
安定化もしくは部分安定化であることが必須である。M
gO−ZrO2−Al23系の状態図によれば、上述し
た成分範囲においては、ジルコニアは本来未安定化であ
る。しかし、出発原料にマグネシア材、アルミナ材、ジ
ルコニア材を用いた場合には、製法によってはマグネシ
アがアルミナと反応してスピネル結晶を生ずるのと同時
に、マグネシアがジルコニアの一部と反応してジルコニ
アの一部を安定化させる(すなわち部分安定化させる)場
合がある。熱膨張特性はジルコニアの安定化度に影響さ
れるので、ジルコニアの安定化度を低くしたい場合に
は、製造の際に、スピネル材とジルコニア材を出発原料
に用いることもできる。
【0012】
【実施例】
実施例 表1のマグネシア材、アルミナ材及びジルコニア材を種
々の配合比率で秤量、混合し、加圧成形した後約180
0℃で焼成して焼結体を得た。この焼結体から測定試料
を切り出し、熱膨張特性を測定した。また、切り出した
試料をCaO/SiO2モル比が3.0の転炉スラグと共
にマグネシア質るつぼに入れて1600℃で2時間加熱
し、切断面から試料の残存寸法を測定することにより、
焼結体の溶損量を調べた。
【0013】
【表1】
【0014】各配合例とその品質特性について表2に記
載する。なお、表2中のNo.1配合品が従来使用され
ているアルミナ・ジルコニア質原料に相当する。
【0015】
【表2】
【0016】以上の実施例に示すように、未安定化もし
くは部分安定化ジルコニア(ZrO2)結晶とスピネル(M
gO・Al23)結晶または未安定化もしくは部分安定
化ジルコニア結晶とスピネル結晶とコランダム(Al2
3)結晶から構成されることにより、低熱膨張性で、かつ
耐侵食性に優れた耐火材料を製造することができる。な
お、本実施例は焼結法により製造した試料を用いて行わ
れたが、本実施例で認められた特性はスピネルとジルコ
ニアまたはスピネルとジルコニアとコランダムという鉱
物の組み合わせによって得られるものであるから、電融
法によっても同様の特性をもつ耐火材料を製造すること
ができる。
【0017】
【発明の効果】本発明の耐火材料の開発に当たり、Zr
2−Al23−MgO系の耐火材料について、種々の
組成の焼結原料を造り、その特性評価を行った。その結
果、ZrO2が20〜60重量%、MgOが1重量%以
上、Al23/MgOのモル比が0.9以上で、これら
の3成分で95重量%以上としたスピネル・ジルコニア
質原料では、アルミナ・ジルコニア原料に較べて、低熱
膨張性の特性を損なわずにスラグに対する耐溶損性の向
上が認められた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ZrO2、Al23及びMgOの3成分
    を主体成分とし、残部が5重量%以下である焼結品また
    は電融品であって、ZrO2が20〜60重量%、Mg
    Oが4.93重量%以上で、かつAl23/MgOのモ
    ル比が0.9以上であり、未安定化もしくは部分安定化
    ジルコニア(ZrO2)結晶とスピネル(MgO・Al
    23)結晶または未安定化もしくは部分安定化ジルコニ
    ア結晶とスピネル結晶とコランダム(Al23)結晶から
    構成されることを特徴とする耐火材料。
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