JP2603334B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JP2603334B2 JP2603334B2 JP1080877A JP8087789A JP2603334B2 JP 2603334 B2 JP2603334 B2 JP 2603334B2 JP 1080877 A JP1080877 A JP 1080877A JP 8087789 A JP8087789 A JP 8087789A JP 2603334 B2 JP2603334 B2 JP 2603334B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは特定の構造
を有する光導電性物質を含有する電子写真感光体に関す
るものである。
を有する光導電性物質を含有する電子写真感光体に関す
るものである。
従来、電子写真感光体としては、セレン,硫化カドミ
ウム,酸化亜鉛等の無機光導電性物質が広く用いられて
いた。
ウム,酸化亜鉛等の無機光導電性物質が広く用いられて
いた。
一方、有機光導電性物質からなる電子写真感光体とし
ては、ポリ−N−ビニルカルバゾールに代表される光導
電性ポリマーや、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフエ
ニル)−1,3,4−オキサジアゾールのような低分子の有
機光導電性物質を用いたもの、さらにはこのような有機
光導電性物質と各種の染料や顔料を組み合わせたものな
どが知られている。
ては、ポリ−N−ビニルカルバゾールに代表される光導
電性ポリマーや、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフエ
ニル)−1,3,4−オキサジアゾールのような低分子の有
機光導電性物質を用いたもの、さらにはこのような有機
光導電性物質と各種の染料や顔料を組み合わせたものな
どが知られている。
有機光導電性物質を用いた電子写真感光体は成膜性が
良く、塗工によって生産できるため、極めて生産性が高
く安価な感光体を提供できる利点を有している。また、
使用する染料や顔料等の選択により、感色性を自在にコ
ントロールできる等の利点を有し、これまで幅広い検討
が成されてきた。特に最近では、有機光導電性染料や顔
料を含有した電荷発生層と、前述の光導電性ポリマーや
低分子の有機光導電性物質を含有した電荷輸送層を積層
した機能分離型感光体の開発により、従来の有機電子写
真感光体の欠点とされていた感度や耐久性に著しい改善
が成されてきた。
良く、塗工によって生産できるため、極めて生産性が高
く安価な感光体を提供できる利点を有している。また、
使用する染料や顔料等の選択により、感色性を自在にコ
ントロールできる等の利点を有し、これまで幅広い検討
が成されてきた。特に最近では、有機光導電性染料や顔
料を含有した電荷発生層と、前述の光導電性ポリマーや
低分子の有機光導電性物質を含有した電荷輸送層を積層
した機能分離型感光体の開発により、従来の有機電子写
真感光体の欠点とされていた感度や耐久性に著しい改善
が成されてきた。
しかしながら、従来の有機光導電性材料を用いた電子
写真感光体は、感度や繰り返し使用時の電位安定性の面
で必ずしも十分なものとは言えず、実用化されているの
はごくわずかな材料のみである。
写真感光体は、感度や繰り返し使用時の電位安定性の面
で必ずしも十分なものとは言えず、実用化されているの
はごくわずかな材料のみである。
本発明の目的は、実用的な高感度特性と繰り返し使用
時の安定した電位特性を有する電子写真感光体を提供す
ることにある。
時の安定した電位特性を有する電子写真感光体を提供す
ることにある。
すなわち、本発明は、導電性支持体上に感光層を有す
る電子写真感光体において、感光層が一般式[1]で示
されるインデニリデン系化合物を含有することを特徴と
する電子写真感光体である。
る電子写真感光体において、感光層が一般式[1]で示
されるインデニリデン系化合物を含有することを特徴と
する電子写真感光体である。
(式中、Arは結合基を介して結合しても良い芳香族基ま
たは複素環基を表わす。Xは酸素原子または硫黄原子を
表わす。Rは水素原子,ハロゲン原子,ニトロ基または
シアノ基を表わす。mは0または1の整数を表わす。n
は1,2または3の整数を表わす。) 一般式[1]のArの具体例としては、ベンゼン,ナフ
タレン,フルオレン,フエナンスレン,アントラセン,
ピレンなどの芳香族炭化水素環、ベンゾフエノン,フル
オレノン,ベンズアンスロンなどの芳香族ケトン環、芳
香族チオケトン環およびそれらのジシアノメチレン誘導
体、フラン,チオフエン,ピリジン,インドール,ベン
ゾチアゾール,カルバゾール,アクリドン,ジベンゾチ
オフエン,ベンゾオキサゾール,オキサジアゾール,チ
アゾールなどの複素環、さらに上記の芳香族環または複
素環を直接あるいは芳香族性基または非芳香族性基で結
合したもの、例えばビフエニル、ビナフチル、ジフエニ
ルアミン、トリフエニルアミン、N−メチルジフエニル
アミン、フルオレノン、フエナンスレンキノン、アント
ラキノン、ベンズアンスロン、ターフエニル、ジフエニ
ルオキサジアゾール、スチルベン、ジスチリルベンゼ
ン、フエニルベンズオキサゾール、ジフエニルメタン、
ジフエニルスルホン、ジフエニルエーテル、ベンゾフエ
ノン、テトラフエニル−p−フエニレンジアミン、テト
ラフエニルベンジジン、N−フエニル−2−ピリジルア
ミン、N,N−ジフエニル−2−ピリジルアミンなどの基
が挙げられる。
たは複素環基を表わす。Xは酸素原子または硫黄原子を
表わす。Rは水素原子,ハロゲン原子,ニトロ基または
シアノ基を表わす。mは0または1の整数を表わす。n
は1,2または3の整数を表わす。) 一般式[1]のArの具体例としては、ベンゼン,ナフ
タレン,フルオレン,フエナンスレン,アントラセン,
ピレンなどの芳香族炭化水素環、ベンゾフエノン,フル
オレノン,ベンズアンスロンなどの芳香族ケトン環、芳
香族チオケトン環およびそれらのジシアノメチレン誘導
体、フラン,チオフエン,ピリジン,インドール,ベン
ゾチアゾール,カルバゾール,アクリドン,ジベンゾチ
オフエン,ベンゾオキサゾール,オキサジアゾール,チ
アゾールなどの複素環、さらに上記の芳香族環または複
素環を直接あるいは芳香族性基または非芳香族性基で結
合したもの、例えばビフエニル、ビナフチル、ジフエニ
ルアミン、トリフエニルアミン、N−メチルジフエニル
アミン、フルオレノン、フエナンスレンキノン、アント
ラキノン、ベンズアンスロン、ターフエニル、ジフエニ
ルオキサジアゾール、スチルベン、ジスチリルベンゼ
ン、フエニルベンズオキサゾール、ジフエニルメタン、
ジフエニルスルホン、ジフエニルエーテル、ベンゾフエ
ノン、テトラフエニル−p−フエニレンジアミン、テト
ラフエニルベンジジン、N−フエニル−2−ピリジルア
ミン、N,N−ジフエニル−2−ピリジルアミンなどの基
が挙げられる。
上記の芳香族基または複素環基は置換基を有していて
もよく、これらの置換基としては、メチル,エチル,プ
ロピル,ブチルなどのアルキル基、メトキシ,エトキ
シ,プロポキシなどのアルコキシ基、フツ素,塩素,臭
素などのハロゲン原子、ジメチルアミノ,ジエチルアミ
ノなどのジアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、ニトロ
基、シアノ基、ハロメチル基などが挙げられる。
もよく、これらの置換基としては、メチル,エチル,プ
ロピル,ブチルなどのアルキル基、メトキシ,エトキ
シ,プロポキシなどのアルコキシ基、フツ素,塩素,臭
素などのハロゲン原子、ジメチルアミノ,ジエチルアミ
ノなどのジアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、ニトロ
基、シアノ基、ハロメチル基などが挙げられる。
一般式[1]中のRの具体例としては水素原子、フツ
素,塩素,臭素などのハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基などが挙げられる。なお、水素原子以外のRは位置
は、電子的な効果の点で3位が好ましい。
素,塩素,臭素などのハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基などが挙げられる。なお、水素原子以外のRは位置
は、電子的な効果の点で3位が好ましい。
以下に本発明に用いるインデニリデン系化合物の代表
例を列挙するが、本発明に用いる化合物はこれらに限定
されるものではない。
例を列挙するが、本発明に用いる化合物はこれらに限定
されるものではない。
本発明に用いるインデニリデン系化合物はジシアノメ
チレンイニダノン類あるいはビスジシアノメチレンイン
ダン類と相当するアルデヒド類とを適当な脱水剤の存在
下で縮合することによって容易に合成できる。
チレンイニダノン類あるいはビスジシアノメチレンイン
ダン類と相当するアルデヒド類とを適当な脱水剤の存在
下で縮合することによって容易に合成できる。
次に本発明に用いるインデニリデン系化合物の具体的
な合成例を挙げる。
な合成例を挙げる。
合成例(前記例示の化合物No.11の合成) 200ml三つ口フラスコにエタノール150mlとアルデヘド
2.0g(8.37mmol)を入れ、撹拌溶解をする。この溶液に
ジシアノメチレンイニダノン3.4g(17.6mmol)を添加
し、少量のピペリジンを加えて、還流撹拌を45分行っ
た。得られた結晶を熱エタノールで2回洗浄したのち、
真空乾燥した。収量4.24g,収率85.7% 本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に前記一
般式[1]で示されるインデニリデン系化合物を含有す
る感光層を有する。感光層の形態は公知のいかなる形態
を取っていてもかまわないが、一般式[1]で示される
インデニリデン系化合物を含有する感光層を電荷発生層
とし、これに電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を積層
した機能分離型の感光層が特に好ましい。
2.0g(8.37mmol)を入れ、撹拌溶解をする。この溶液に
ジシアノメチレンイニダノン3.4g(17.6mmol)を添加
し、少量のピペリジンを加えて、還流撹拌を45分行っ
た。得られた結晶を熱エタノールで2回洗浄したのち、
真空乾燥した。収量4.24g,収率85.7% 本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に前記一
般式[1]で示されるインデニリデン系化合物を含有す
る感光層を有する。感光層の形態は公知のいかなる形態
を取っていてもかまわないが、一般式[1]で示される
インデニリデン系化合物を含有する感光層を電荷発生層
とし、これに電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を積層
した機能分離型の感光層が特に好ましい。
電荷発生層は、前記のインデニリデン系化合物を適当
な溶剤中でバインダー樹脂と共に分散した塗布液を、導
電性支持体上に公知の方法によって塗布することによっ
て形成することができる。その膜厚は、5μm以下、特
には0.01〜1μmの薄膜層とすることが望ましい。
な溶剤中でバインダー樹脂と共に分散した塗布液を、導
電性支持体上に公知の方法によって塗布することによっ
て形成することができる。その膜厚は、5μm以下、特
には0.01〜1μmの薄膜層とすることが望ましい。
この際用いられるバインダー樹脂は、広範な絶縁性樹
脂あるいは有機光導電性ポリマーから選択されるが、ポ
リビニルブチラール,ポリビニルベンザール,ポリアリ
レート,ポリカーボネート,ポリエステル,フエノキシ
樹脂,セルロース樹脂,アクリル樹脂,ウレタン樹脂な
どが好ましく、その使用量は電荷発生層中の含有率で80
重量%以下、好ましくは40重量%以下である。
脂あるいは有機光導電性ポリマーから選択されるが、ポ
リビニルブチラール,ポリビニルベンザール,ポリアリ
レート,ポリカーボネート,ポリエステル,フエノキシ
樹脂,セルロース樹脂,アクリル樹脂,ウレタン樹脂な
どが好ましく、その使用量は電荷発生層中の含有率で80
重量%以下、好ましくは40重量%以下である。
また使用する溶剤は前記の樹脂を溶解し、後述の電荷
輸送層や下引き層を溶解しないものから選択することが
好ましい。具体的には、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサンなどのエーテル類;シクロヘキサノン、メチル
エチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミ
ドなどのアミド類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエス
テル類;トルエン、キシレン、モノクロルベンゼンなど
の芳香族類;メタノール、エタノール、2−プロパノー
ルなどのアルコール類;クロロホルム、塩化メチレンな
どの脂肪族ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。
輸送層や下引き層を溶解しないものから選択することが
好ましい。具体的には、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサンなどのエーテル類;シクロヘキサノン、メチル
エチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミ
ドなどのアミド類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエス
テル類;トルエン、キシレン、モノクロルベンゼンなど
の芳香族類;メタノール、エタノール、2−プロパノー
ルなどのアルコール類;クロロホルム、塩化メチレンな
どの脂肪族ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。
電荷輸送層は電荷発生層の上または下に積層され、電
界の存在下電荷発生層から電荷キヤリアを受取り、これ
を輸送する機能を有している。電荷輸送層は電荷輸送物
質を必要に応じて適当なバインダー樹脂と共に溶剤中に
溶解し塗布することによって形成できる。その膜厚は5
μm〜40μm、特には8μm〜30μmの範囲が好まし
い。
界の存在下電荷発生層から電荷キヤリアを受取り、これ
を輸送する機能を有している。電荷輸送層は電荷輸送物
質を必要に応じて適当なバインダー樹脂と共に溶剤中に
溶解し塗布することによって形成できる。その膜厚は5
μm〜40μm、特には8μm〜30μmの範囲が好まし
い。
電荷輸送物質は電子輸送物質と正孔輸送物質があり、
電子輸送物質としては、例えば2,4,7−トリニトロフル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、クロ
ラニル、テトラシアノキノジメタンなどの電子吸引性物
質やこれら電子吸引性物質を高分子化したものなどが挙
げられる。
電子輸送物質としては、例えば2,4,7−トリニトロフル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、クロ
ラニル、テトラシアノキノジメタンなどの電子吸引性物
質やこれら電子吸引性物質を高分子化したものなどが挙
げられる。
正孔輸送物質としては、ピレン、アントラセンなどの
多環芳香族化合物;カルバゾール、インドール、イミダ
ゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾー
ル、ピラゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリア
ゾールなどの複素環化合物;p−ジエチルアミノベンズア
ルデヒド−N,N−ジフエニヒドラゾン,N,N−ジフエニル
ヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール
などのヒドラゾン系化合物;α−フエニル−4′−N,N
−ジフエニルアミノスチルベン、5−[4−(ジ−p−
トリルアミノ)ベンジリデン]−5H−ジベンゾ[a,d]
シクロヘプテンなどのスチリル系化合物;ベンジジン系
化合物;トリアリールメタン系化合物;トリフエニルア
ミンあるいは、これらの化合物から成る基を主鎖または
側鎖に有するポリマー(例えばポリ−N−ビニルカルバ
ゾール,ポリビニルアントラセンなど)が挙げられる。
多環芳香族化合物;カルバゾール、インドール、イミダ
ゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾー
ル、ピラゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリア
ゾールなどの複素環化合物;p−ジエチルアミノベンズア
ルデヒド−N,N−ジフエニヒドラゾン,N,N−ジフエニル
ヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール
などのヒドラゾン系化合物;α−フエニル−4′−N,N
−ジフエニルアミノスチルベン、5−[4−(ジ−p−
トリルアミノ)ベンジリデン]−5H−ジベンゾ[a,d]
シクロヘプテンなどのスチリル系化合物;ベンジジン系
化合物;トリアリールメタン系化合物;トリフエニルア
ミンあるいは、これらの化合物から成る基を主鎖または
側鎖に有するポリマー(例えばポリ−N−ビニルカルバ
ゾール,ポリビニルアントラセンなど)が挙げられる。
これらの有機電荷輸送物質の他にセレン,セレン−テ
ルル,アモルフアスシリコンなどの無機材料も用いるこ
とができる。
ルル,アモルフアスシリコンなどの無機材料も用いるこ
とができる。
またこれらの電荷輸送物質は、1種または2種以上組
み合わせて用いることができる。
み合わせて用いることができる。
電荷輸送物質が成膜性を有していない時には適当なバ
インダー樹脂を用いることができ、具体的には、アクリ
ル樹脂、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレンコポ
リマー、ポリスルホン、ポリアクリルアミド、ポリアミ
ド、塩素化ゴムなどの絶縁性樹脂あるいはポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンなどの有機
光導電性ポリマーなどが挙げられる。
インダー樹脂を用いることができ、具体的には、アクリ
ル樹脂、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレンコポ
リマー、ポリスルホン、ポリアクリルアミド、ポリアミ
ド、塩素化ゴムなどの絶縁性樹脂あるいはポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンなどの有機
光導電性ポリマーなどが挙げられる。
感光層が形成される導電性支持体としては、例えばア
ルミニウム,アルミニウム合金,ステンレスなどを用い
ることができる。またこうした金属あるいは合金を真空
蒸着法により被膜形成したプラスチツクや、導電性粒子
(例えば、酸化スズ,酸化チタン,カーボンブラツク,
銀粒子など)を適当なバインダーと共にプラスチツクま
たは金属支持体上に被覆したもの、あるいは導電性粒子
をプラスチツクや紙に含浸したものなどを用いることが
できる。
ルミニウム,アルミニウム合金,ステンレスなどを用い
ることができる。またこうした金属あるいは合金を真空
蒸着法により被膜形成したプラスチツクや、導電性粒子
(例えば、酸化スズ,酸化チタン,カーボンブラツク,
銀粒子など)を適当なバインダーと共にプラスチツクま
たは金属支持体上に被覆したもの、あるいは導電性粒子
をプラスチツクや紙に含浸したものなどを用いることが
できる。
導電性支持体と感光層の中間にバリヤー機能と接着機
能を有する下引き層を設けることもできる。下引き層の
膜厚は、5μm以下、特には0.5μm〜3μmの範囲が
好ましい。下引き層はカゼイン、ポリビニルアルコー
ル、ニトロセルロース、ポリアミド(ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、N−アルコキ
シメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン、酸化アルミ
ニウムなどによって形成することができる。
能を有する下引き層を設けることもできる。下引き層の
膜厚は、5μm以下、特には0.5μm〜3μmの範囲が
好ましい。下引き層はカゼイン、ポリビニルアルコー
ル、ニトロセルロース、ポリアミド(ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、N−アルコキ
シメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン、酸化アルミ
ニウムなどによって形成することができる。
本発明の別の具体例として、前述のインデニリデン系
化合物と電荷輸送物質を同一層に含有させた電子写真感
光体を挙げることができる。この際、前述の電荷輸送物
質としてポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフ
ルオレノンから成る電荷移動錯体を用いることもでき
る。
化合物と電荷輸送物質を同一層に含有させた電子写真感
光体を挙げることができる。この際、前述の電荷輸送物
質としてポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフ
ルオレノンから成る電荷移動錯体を用いることもでき
る。
この例の電子写真感光体は前述のインデニリデン系化
合物と電荷輸送物質を、適当な樹脂溶液中に分散させた
液を塗布乾燥して形成することができる。
合物と電荷輸送物質を、適当な樹脂溶液中に分散させた
液を塗布乾燥して形成することができる。
いずれの電子写真感光体においても使用される一般式
[1]または[2]で示されるインデニリデン系化合物
の結晶形は結晶質であっても非晶質であってもよく、ま
た必要に応じて一般式[1]または[2]で示されるイ
ンデニリデン系化合物を2種類以上組み合わせたり、公
知の電荷発生物質と組み合わせて使用することも可能で
ある。
[1]または[2]で示されるインデニリデン系化合物
の結晶形は結晶質であっても非晶質であってもよく、ま
た必要に応じて一般式[1]または[2]で示されるイ
ンデニリデン系化合物を2種類以上組み合わせたり、公
知の電荷発生物質と組み合わせて使用することも可能で
ある。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用する
のみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンタ
ー、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー製版な
ど電子写真応用分野にも広く用いることができる。
のみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンタ
ー、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー製版な
ど電子写真応用分野にも広く用いることができる。
以下、本発明を実施例に従い説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
れらに限定されるものではない。
実施例1〜5 アルミニウム基板上にメトキシメチル化ナイロン樹脂
(数平均分子量32000)5gとアルコール可溶性共重合ナ
イロン樹脂(数平均分子量29000)10gをメタノール95g
に溶解した液をマイヤーバーで塗布し、乾燥後の膜厚が
1μmの下引き層を設けた。
(数平均分子量32000)5gとアルコール可溶性共重合ナ
イロン樹脂(数平均分子量29000)10gをメタノール95g
に溶解した液をマイヤーバーで塗布し、乾燥後の膜厚が
1μmの下引き層を設けた。
次に前記例示のインデニリデン系化合物No.7 5gをシ
クロヘキサノン95gにブチラール樹脂(ブチラール化度6
3モル%)2gを溶かした液に加え、サンドミルで20時間
分散した。この分散液を先に形成した下引き層の上に乾
燥後の膜厚が0.2μmとなるようにマイヤーバーで塗布
し電荷発生層を形成した。
クロヘキサノン95gにブチラール樹脂(ブチラール化度6
3モル%)2gを溶かした液に加え、サンドミルで20時間
分散した。この分散液を先に形成した下引き層の上に乾
燥後の膜厚が0.2μmとなるようにマイヤーバーで塗布
し電荷発生層を形成した。
次いで下記構造式 で示されるヒドラゾン化合物5gとポリメチルメタクリレ
ート樹脂(数平均分子量100000)5gをモノクロルベンゼ
ン40gに溶解し、これを電荷発生層の上にマイヤーバー
で塗布乾燥して、20μmの電荷輸送層を形成し、実施例
1の感光体を作製した。次にインデニリデン系化合物N
o.7に代えて第1表に示す他の例示化合物を用いて実施
例2〜5に対応する感光体を同様に作製した。
ート樹脂(数平均分子量100000)5gをモノクロルベンゼ
ン40gに溶解し、これを電荷発生層の上にマイヤーバー
で塗布乾燥して、20μmの電荷輸送層を形成し、実施例
1の感光体を作製した。次にインデニリデン系化合物N
o.7に代えて第1表に示す他の例示化合物を用いて実施
例2〜5に対応する感光体を同様に作製した。
この様に作製した電子写真感光体を川口電気(株)製
静電複写紙試験装置(Model SP−428)を用いて−5kVの
コロナ放電で負に帯電し、1秒間暗所放置した後ハロゲ
ンランプを用いて照度10ルツクスの光で露光し帯電特性
を評価した。帯電特性としては表面電位V0と、暗所放置
後の表面電位が1/2に減衰するのに必要な露光量E 1/2を
測定した。この結果を第1表に示す。
静電複写紙試験装置(Model SP−428)を用いて−5kVの
コロナ放電で負に帯電し、1秒間暗所放置した後ハロゲ
ンランプを用いて照度10ルツクスの光で露光し帯電特性
を評価した。帯電特性としては表面電位V0と、暗所放置
後の表面電位が1/2に減衰するのに必要な露光量E 1/2を
測定した。この結果を第1表に示す。
これらの結果から、本発明の電子写真感光体はいずれ
も十分な帯電能と優れた感度を有していることがわか
る。
も十分な帯電能と優れた感度を有していることがわか
る。
実施例6および7 実施例2で作成した電子写真感光体を−6.5kVのコロ
ナ帯電器、露光光学系、現像器、転写帯電器、除電露光
光学系、およびクリーナーを備えた電子写真複写機のシ
リンダーに貼り付けた。
ナ帯電器、露光光学系、現像器、転写帯電器、除電露光
光学系、およびクリーナーを備えた電子写真複写機のシ
リンダーに貼り付けた。
初期の暗部電位VDと明部電位VLをそれぞれ−700V,−2
00V付近に設定し、5000回繰り返し使用した際の暗部電
位の変動量(ΔVD)と明部電位の変動量(ΔVL)を測定
した。
00V付近に設定し、5000回繰り返し使用した際の暗部電
位の変動量(ΔVD)と明部電位の変動量(ΔVL)を測定
した。
実施例3で作製した感光体についても同様に評価を行
い、これらの結果を第2表に示した。なお、電位の変動
量における負記号は、電位の絶対値の低下を表わし、正
記号は電位の絶対値の増加を表わす。
い、これらの結果を第2表に示した。なお、電位の変動
量における負記号は、電位の絶対値の低下を表わし、正
記号は電位の絶対値の増加を表わす。
実施例6および7により本発明の電子写真感光体は、
繰り返し使用時の電位変動が少ないことがわかる。
繰り返し使用時の電位変動が少ないことがわかる。
実施例8 アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフイルムのア
ルミ面上に膜厚0.5μmのポリビニルアルコールの下引
き層を形成した。この上に実施例3で用いたインデニリ
デン系化合物の分散液をマイヤーバーで塗布乾燥して、
膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
ルミ面上に膜厚0.5μmのポリビニルアルコールの下引
き層を形成した。この上に実施例3で用いたインデニリ
デン系化合物の分散液をマイヤーバーで塗布乾燥して、
膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次いで下記構造式 で示されるスチリル化合物5gとポリカーボネート樹脂
(数平均分子量55000)5gをテトラヒドロフラン40gに溶
かした液を電荷発生層の上に塗布乾燥して、膜厚が20μ
mの電荷輸送層を形成した。こうして作製した感光体の
帯電特性と繰り返し使用時の電位変動を実施例1,実施例
6と同じ方法によって測定した。その結果を次に示す。
(数平均分子量55000)5gをテトラヒドロフラン40gに溶
かした液を電荷発生層の上に塗布乾燥して、膜厚が20μ
mの電荷輸送層を形成した。こうして作製した感光体の
帯電特性と繰り返し使用時の電位変動を実施例1,実施例
6と同じ方法によって測定した。その結果を次に示す。
V0:700(−V) E 1/2:1.2(lux・sec) ΔVD:−10(V) ΔVL:+5(V) 実施例9 実施例5で作製した感光体の電荷発生層と電荷輸送層
を逆の順番で塗布した感光体を作製し、実施例1と同じ
方法で帯電特性を評価した。ただし帯電は正帯電とし
た。
を逆の順番で塗布した感光体を作製し、実施例1と同じ
方法で帯電特性を評価した。ただし帯電は正帯電とし
た。
V0:700(+V) E 1/2:0.8(lux・sec) 〔発明の効果〕 以上のように本発明の電子写真感光体は、感光層に特
定の構造を有するインデニリデン系化合物を用いること
により、感光層内部における電荷キヤリアの発生効率な
いしは注入効率のいずれか一方あるいは双方が改善さ
れ、感度や繰り返し使用時の電位安定性に優れた特性が
得られる。
定の構造を有するインデニリデン系化合物を用いること
により、感光層内部における電荷キヤリアの発生効率な
いしは注入効率のいずれか一方あるいは双方が改善さ
れ、感度や繰り返し使用時の電位安定性に優れた特性が
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 呉 信哲 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−63846(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】導電性支持体上に感光層を有する電子写真
感光体において、感光層が一般式[1]で示されるイン
デニリデン系化合物を含有することを特徴とする電子写
真感光体。 (式中、Arは結合基を介して結合しても良い芳香族基ま
たは複素環基を表わす。Xは酸素原子または硫黄原子を
表わす。Rは水素原子,ハロゲン原子,ニトロ基または
シアノ基を表わす。mは0または1の整数を表わす。n
は1,2または3の整数を表わす。)
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1080877A JP2603334B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | 電子写真感光体 |
US07/501,880 US5112759A (en) | 1989-03-30 | 1990-03-30 | Electrophotographic photosensitive member |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1080877A JP2603334B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02259653A JPH02259653A (ja) | 1990-10-22 |
JP2603334B2 true JP2603334B2 (ja) | 1997-04-23 |
Family
ID=13730577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1080877A Expired - Fee Related JP2603334B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2603334B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6163846A (ja) * | 1984-09-05 | 1986-04-02 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 電子写真用感光体 |
-
1989
- 1989-03-30 JP JP1080877A patent/JP2603334B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02259653A (ja) | 1990-10-22 |
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