JP2603319Y2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2603319Y2
JP2603319Y2 JP1991013953U JP1395391U JP2603319Y2 JP 2603319 Y2 JP2603319 Y2 JP 2603319Y2 JP 1991013953 U JP1991013953 U JP 1991013953U JP 1395391 U JP1395391 U JP 1395391U JP 2603319 Y2 JP2603319 Y2 JP 2603319Y2
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裕二 中林
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、インバータの出力で放
電灯を高周波点灯すると共に、インバータが2個のトラ
ンスで構成された高周波トランスを備える放電灯点灯装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電灯を高周波点灯する放電灯点灯装置
としては図5に示すものが提供されている。この放電灯
点灯装置は、直流電源を所謂L−プッシュプル型のイン
バータ1により高周波に変換して放電灯Laを点灯する
もので、発振トランスOTの2次側に予熱巻線N4 ,N
5 を設け、この予熱巻線N4 ,N5 に誘起される電圧に
より放電灯Laのフィラメントを予熱している。
【0003】ところで、この種の放電灯点灯装置では、
小型化を目的として、図6に示すように発振トランスO
Tを2分割したものがある。つまり、この放電灯点灯装
置では発振トランスOTを2分割することにより、2つ
の小型の発振トランスOT1,OT2 を用いることがで
きるようにして小型化を図り、夫々の1次巻線N11,N
21を並列に接続すると共に、2次巻線N12,N22を直列
に接続し、2次巻線N12,N22に誘起される電圧を合成
した電圧で放電灯Laを点灯している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
放電灯点灯装置の場合、2次巻線N12,N22に誘起され
る電圧を合成するため、一方の発振トランスOT1 の2
次巻線N12の巻き終わりと、他方の発振トランスOT2
の2次巻線N22の巻き初めとを接続してあるので、予熱
巻線N4 が一方の発振トランスOT1 の2次巻線N12
巻き初め側に、予熱巻線N5 が他方の発振トランスOT
2 の2次巻線N22の巻き終わり側に設けられることにな
る。このため、予熱巻線N4 が発振トランスOT1 の最
下層に位置することになって、巻線作業性が悪くなると
いう問題があった。
【0005】この問題を解決する方法として、予熱巻線
4 ,N5 を別巻線で構成することが考えられるが、こ
の場合に予熱巻線N4 ,N5 の巻線工程が別工程になる
ために、巻線作業性を損ない、またコイルボビンのピン
数が増加する問題もあり、好ましい方法とは言えない。
本考案は上述の点に鑑みて為されたものであり、その目
的とするところは、発振トランスを2分割して小型化し
ても、予熱巻線の巻線作業が面倒にならない放電灯点灯
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案では、上記目的を
達成するために、夫々のトランスの2次巻線を巻き初め
同士を接続して直列接続し、夫々のトランスの2次巻線
に誘起される電圧を合成して放電灯に印加し、夫々のト
ランスの巻き終わり側に放電灯のフィラメントを予熱す
る予熱巻線を設けてある。
【0007】なお、トランスに発生する磁束が互いに影
響を与えることを防ぐために、上記トランスを互いの発
生する磁束を相殺するようにプリント基板上に配置する
ことが好ましい。
【0008】
【作用】本考案は、上述のように構成することにより、
予熱巻線がトランスの巻き終わりであるトランスの上層
部に巻装されるようにして、発振トランスを2分割して
小型化しても、予熱巻線の巻線作業が面倒にならないよ
うにしたものである。
【0009】
【実施例】(実施例1) 図1及び図2に本考案の一実施例を示す。本実施例の場
合に図1に示すように基本的には図6回路と同じ構成で
あり、本実施例では発振トランスOT1 ,OT2 の2次
巻線N12,N22を逆巻きにした点に特徴がある。このよ
うに発振トランスOT1 ,OT2 の2次巻線N12,N22
を逆巻きにすると、放電灯Laのフィラメントの夫々を
予熱する予熱巻線N4 ,N5 を夫々2次巻線N12,N22
の巻き終わり側に設けることができる。つまり、夫々の
予熱巻線N4 ,N5 を図2に示すように発振トランスO
1 ,OT2 の上層部に設けることができる。従って、
巻線作業を容易にすることができる。
【0010】本実施例の放電灯点灯装置は次のように動
作する。直流電圧が供給されると、定電流インダクタL
1 及びベース抵抗R1 〜R3 を介してトランジスタ
1 ,Q2 にベース電圧が印加され、オン特性のばらつ
きによりトランジスタQ1 ,Q2のいずれか一方がオン
となる。この際に、トランジスタQ1 がオンとなったと
すると、発振トランスOT1 ,OT2 の1次巻線N11
21の夫々の図中上側に示す巻線部を通して電流が流
れ、この際に帰還巻線N3 に誘起される電圧により正帰
還がかかりトランジスタQ1 のオン状態は急速に深くな
り、コレクタ電流が飽和する。
【0011】このようにコレクタ電流が飽和すると、ト
ランス作用により帰還巻線N3 にトランジスタQ1 を逆
バイアスする電圧が印加され、逆にトランジスタQ2
は順バイアスする電圧が印加され、トランジスタQ1
オフとなり、トランジスタQ2 がオンとなる。すると、
このトランジスタQ2 のオンにより、発振トランスOT
1 ,OT2 の1次巻線N11,N21の夫々図中下側に示す
巻線部を通して電流が流れる。
【0012】この際に帰還巻線N3 から正帰還される電
圧によりトランジスタQ2 のオン状態は急速に深くな
り、トランジスタQ2 のコレクタ電流が飽和し、今度は
帰還巻線N3 にトランジスタQ1 をオンする電圧が誘起
されるというようにしてトランジスタQ1 ,Q2 が交互
にオン,オフされる。上記トランジスタQ1 ,Q2 のオ
ン,オフにより1次巻線N11,N21に流れる電流により
2次巻線N12,N22に電圧が誘起され、この電圧が放電
灯Laに印加されて点灯される。ここで、本実施例の場
合には夫々のトランジスタQ1 ,Q2のいずれかのオン
時に、2次巻線N12,N21に誘起される電圧が逆方向の
電圧になっているので、差分の電圧が放電灯Laに印加
されることになる。なお、トランジスタQ1 ,Q2 のコ
レクタ間に接続されたコンデンサC1 はインバータ1の
発振周波数を設定するための発振用のコンデンサであ
る。
【0013】そして、上述のようにようにしてインバー
タ1が発振動作すると、発振トランスOT1 ,OT2
2次側に設けられた予熱巻線N4 ,N5 に電圧が誘起さ
れ、この電圧により放電灯Laのフィラメントに予熱電
流を流して、フィラメントの予熱が行われる。 (実施例2) 本実施例は上記実施例1における発振トランスOT1
OT2 のプリント基板2への実装方法を示すものであ
り、図3(a)に示すように夫々発振トランスOT1
OT2 の巻線の巻回軸が同方向に向き、且つ夫々の1次
巻線N11,N12及び2次巻線N12,N22が同一側になる
ようにして発振トランスOT1 ,OT2 を並設してあ
る。
【0014】このように発振トランスOT1 ,OT2
プリント基板2上に実装すると、図3(b)中に矢印で
示すように、発振トランスOT1 側では1次,2次巻線
11,N12に逆方向、発振トランスOT1 側では1次,
2次巻線N21,N22に同方向の磁束が発生する。この場
合、2次巻線N12,N22に流れる電流により発生する磁
束が互いに相殺される。このため、誘起される電圧を低
減させるように2次巻線N21,N22に相互に働く磁束を
打ち消すことができ、損失を低減することができる。
【0015】(実施例3) 図4は本発明のさらに他の実施例であり、実施例1の場
合には各発振トランスOT1 ,OT2 に中間タップを設
けてあるため、夫々の中間タップ間に電位差を生じ、各
発振トランスOT1 ,OT2 間に循環電流が流れて電力
損が増加する。そこで、本実施例では発振トランスOT
2 の中間タップを無くして、上記問題点を解消したもの
である。なお、このようにすると、発振トランスOT2
の1次巻線N21は発振トランスOT1 の1次巻線N11
らエネルギが供給されて従属的に働くことになる。この
場合、発振トランスOT2 の1次巻線N21のエネルギの
放出が若干遅れる形になるので、帰還巻線N3 は発振ト
ランスOT2 側に設けると、インバータ1を安定して発
振動作させることができる。
【0016】ところで、上述の場合にはインバータ1と
してL−プッシュプル型のものを例として説明したが、
2次巻線に誘起される電圧を放電灯Laに印加する高周
波トランスを備えるインバータであれば、本発明を同様
に適用できることは言うまでもない。
【0017】
【考案の効果】本考案は上述のように、夫々のトランス
の2次巻線を巻き初め同士を接続して直列接続し、夫々
のトランスの2次巻線に誘起される電圧を合成して放電
灯に印加し、夫々のトランスの巻き終わり側に放電灯の
フィラメントを予熱する予熱巻線を設けてあるので、予
熱巻線がトランスの巻き終わりであるトランスの上層部
に巻装され、このため発振トランスを2分割して小型化
しても、予熱巻線の巻線作業が面倒にならない
【0018】また、上記トランスを互いの発生する磁束
を相殺するようにプリント基板上に配置すると、トラン
スに発生する磁束が互いに影響を与えることを防ぐこと
ができ、損失を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の回路図である。
【図2】同上の夫々の発振トランスの巻線の巻装状態を
示す説明図である。
【図3】(a)は同上における発振トランスのプリント
基板への実装方法を示す実施例の斜視図である。(b)
は同上の作用の説明図である。
【図4】さらに他の実施例の回路図である。
【図5】従来例の回路図である。
【図6】他の従来例の回路図である。
【符号の説明】
1 インバータ 2 プリント基板 La 放電灯 OT1 ,OT2 発振トランス N12,N22 2次巻線 N4 ,N5 予熱巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−133298(JP,A) 特開 平4−36997(JP,A) 特開 昭63−301494(JP,A) 特開 昭63−301491(JP,A) 特開 昭61−240595(JP,A) 実開 平1−134398(JP,U) 実開 昭61−33398(JP,U) 実開 昭59−109118(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 41/24

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧を高周波に変換するインバータ
    の出力で放電灯を高周波点灯し、2次巻線に誘起される
    電圧を放電灯に印加する高周波トランスを上記インバー
    タが備え、この高周波トランスを2個のトランスを用い
    て構成した放電灯点灯装置において、上記夫々のトラン
    スの2次巻線を巻き初め同士を接続して直列接続し、夫
    々のトランスの2次巻線に誘起される電圧を合成して放
    電灯に印加し、夫々のトランスの巻き終わり側に放電灯
    のフィラメントを予熱する予熱巻線を設けて成ることを
    特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 上記トランスを互いの発生する磁束を相
    殺するようにプリント基板上に配置して成ることを特徴
    とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
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