JP2602927Y2 - 成形型 - Google Patents

成形型

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JP2602927Y2
JP2602927Y2 JP1993024220U JP2422093U JP2602927Y2 JP 2602927 Y2 JP2602927 Y2 JP 2602927Y2 JP 1993024220 U JP1993024220 U JP 1993024220U JP 2422093 U JP2422093 U JP 2422093U JP 2602927 Y2 JP2602927 Y2 JP 2602927Y2
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core rod
cavity
core
lower mold
mold
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秋山明弘
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Nok Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は成形型に関し、例えば
ゴム状の弾性材よりなる生地を加硫成形することで、所
定形状の製品が得られるようになっている成形型に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来、この種の成形型
として、図3に示すようなものが知られている。すなわ
ち、図3に示す成形型は、注入孔36を有する上型21
と、この上型21に接離可能な下型22と、この下型2
2の中央部に第2スプリング32の付勢力で上下動可能
に設けられるとともに、上型21および下型22と協働
してキャビティ23を形成する第1芯棒24および第2
芯棒27とを具えたものである。
【0003】図3において、上型21は、その中央部に
孔21aを有しているもので、この孔21aに、カチコ
ミ型35が嵌め込まれている。このカチコミ型35に
は、その中央部に生地の注入孔36が形成されていて、
この注入孔36を介して型の内部と外部とが導通するよ
うにしてある。
【0004】この上型21は、下型22と当接・離間が
可能である。下型22は、その中央部に貫通孔22aが
形成されていて、この貫通孔22a内に第1芯棒24お
よび第2芯棒27が配置される。そして、上型21と下
型22とを合致して組み合わせた際、当該上型21と下
型22と第1芯棒24および第2芯棒27とが協働して
内部に環状のキャビティ23を形成するようにしてあ
る。この場合、上型21および下型22には、その各型
21、22が協働して形成する成形面を有していて、こ
の成形面は、成形品の外面形状に合致する形状をなして
いる。また、第1芯棒24および第2芯棒27には、そ
の各芯棒24、27が協働して形成する成形面を有して
いて、当該成形面は、成形品の内面形状に合致する形状
をなしている。この下型22は、貫通孔70aを有する
基台70に載置され、この基台70の貫通孔70aと下
型22の貫通孔22aとが一致する状態で配置される。
【0005】第1芯棒24は、その頭部24aが下型2
2の貫通孔22aに挿通不能な大きさで形成されるとと
もに、その他の部位が筒状をなして筒状部24cを形成
してある。この第1芯棒24は、その筒状部24cが下
型22の貫通孔22aおよび基台70の貫通孔70aに
上下動自在な状態で挿通されるもので、この頭部24a
の下端面は下型22に当接・離間が可能となっている。
このとき、下型22と第1芯棒24との間には、両者が
協働して形成する連通路28が等配に配置されていて、
これにより、キャビティ23は、第1芯棒24と下型2
2との間の隙間と、連通路28とを介して外部と連通す
るようにしてある。
【0006】この第1芯棒24は、その下方に配設され
た付勢部材である第2スプリング32により上方に付勢
され、常態にあっては、第2スプリング32の付勢力に
より、第1芯棒24の頭部24aの下端面と下型22と
の対向面間に隙間αが形成される。第1芯棒24は、そ
の筒状部24cの下端部外周面にストップリング40が
一体に設けられていて、このストップリング40が、第
2スプリング32の上端面に配設された環状金具32a
に離間可能な状態で当接している。このとき、環状金具
32aは、第2スプリング32の付勢力により基台70
の下端面に係止した状態で配設され、この環状金具32
aの内側に第1芯棒24の筒状部24cの下端部を出没
自在に挿通してある。また、この第1芯棒24には、そ
の頭部24aの中央部に軸線方向に貫通して筒状部24
cと連通する貫通孔24bを有していて、この貫通孔2
4b内に第2芯棒27が挿通される。なお、31は、ス
トップリング40に係合することで第1芯棒24を下方
へ付勢する第1スプリングであって、第2スプリング3
2よりも小さい付勢力を有するものが用いられる。
【0007】第2芯棒27は、その頭部27aが第1芯
棒24の貫通孔24bに挿通不能な大きさで形成され
て、その他の部位が第1芯棒24の貫通孔24bに上下
動自在な状態で挿通される。そして、この第2芯棒27
は、その頭部27aが第1芯棒24の頭部24aに係合
・密着することで、第1芯棒24と第2芯棒27とが協
働してその表面に成形面を形成することとなる。この場
合、第2芯棒27は、第2スプリング32の付勢力によ
り、第1芯棒24とともに上方へ付勢されるようにして
ある。
【0008】なお、図において、37は六角穴付ボルト
であって、この六角穴付ボルト37を第2芯棒27の下
端中央部に螺着することにより、リング39およびばね
座金38が第2芯棒27と一体に固定されている。ま
た、33、34はシールリングである。
【0009】上記のように構成された成形型は、上型2
1と下型22とを組み合わせて型締めした状態で、ゴム
状弾性材よりなる未加硫状態の生地をキャビティ23に
射出・充填し、こののち、生地に加硫成形がなされて所
定形状の成形品が得られるようになっている。
【0010】まず、型を閉じて成形前の状態では、第1
芯棒24および第2芯棒27は、図3中の2点鎖線で示
すように、第2スプリング32の付勢力で上方に押し上
げられて、第1芯棒24の頭部24aの下端面と下型2
2との間に隙間αが形成された状態となっていて、この
隙間αおよび連通路28から所謂真空引きがされて、キ
ャビティ23が真空状態となるようにしてある。
【0011】そして、図示しない射出ノズルから未加硫
状態の生地を射出すると、この射出圧力によって、第2
芯棒27が第1芯棒24とともに第2スプリング32の
付勢力に抗して下動し、第1芯棒24の頭部24aの下
端面が下型22に当接するようになる。また同時に、射
出ノズルから射出された生地は、上型21の注入孔36
を通ってキャビティ23に流入して当該キャビティ23
に充填され、その状態で加硫成形がなされることで、例
えばボールジョイント用のダストカバーとして用いられ
る筒状をなした成形品が得られるようになっている。そ
して、成形品の離型を行う際には、上型21を取り外し
たのちに、図示しないロッドで第1芯棒24を下方から
突き上げることにより、成形品を下型22から離型させ
る。
【0012】しかしながら、このような従来の成形型に
あっては、成形品の所謂ジョイント部に不良が生じるこ
とがあった。
【0013】すなわち、キャビティ23内で生地から発
生したガスは、第1芯棒24と下型22との当接面F3
に形成された若干の隙間から外部に抜き出すようにして
あるが、上記の場合、ガスが完全に抜けきれないことが
あったために、成形不良を起こす恐れがあった。つま
り、生地から発生したガスを外部に抜くための流通路
は、キャビティ23に流入した生地の終着地点に形成さ
れた第1芯棒24の頭部24aと下型22との当接面F
3 だけで形成されているために、発生したガスがキャビ
ティ23から十分に抜き出せないものであった。
【0014】まず、注入孔36から生地が注入される
と、生地は、その成形圧力によりキャビティ23内を下
方へ流動するが、このとき、生地から発生したガスは、
生地の流動に伴ってキャビティ23の終端部へ移動する
ことになる。しかし、生地の終着地点にはガスを外部に
抜き出すための流通路が少ないために、生地がキャビテ
ィ23を充満するにつれて、図4に示すように、生地か
ら発生したガスがキャビティ23の終端部に溜まるよう
になる。したがって、このようにキャビティ23の末端
部にガスが溜まるようになると、このガスの存在によっ
て、キャビティ23の終端部での生地の合流が阻害され
るために、成形品端部の接合が良好になされなくなるの
であった(図中Z部)。
【0015】この考案は上記の問題点を解消し、所謂ジ
ョイント部の成形不良を防止して良好な成形品を得るこ
とができるようにした成形型を提供することを目的とす
る。
【0016】
【問題点を解決するための手段】この考案は上記の問題
点を解決するために、注入孔を有する上型と、この上型
と接離が可能な下型と、この下型に上下動自在に挿通さ
れるとともに、前記上型および下型と協働してキャビテ
ィを形成する芯棒とを具え、前記キャビティに生地を充
填することで成形を行う成形型であって、前記キャビテ
ィの終端部を形成する前記芯棒の部分を、芯棒Aと芯棒
Bとに分割するとともに、この両者の当接面が前記キャ
ビティと外部との間を連通可能であるという構成を有し
ているものである。
【0017】
【作用】この考案は上記の手段を採用したことにより、
キャビティ内で生地から発生したガスを完全に外部に抜
き出すことができるようになっている。すなわち、キャ
ビティの終端部を形成する芯棒の部分を、芯棒Aと芯棒
Bとに分割可能にしたことにより、下型と芯棒Aとの間
と、芯棒Aと芯棒Bとの間とに、それぞれにキャビティ
と外部とを連通させるガスの流通路を形成するようにな
っている。このため、従来ではガスの流通路が下型と芯
棒との間の1ヶ所だけであったために、キャビティ内の
ガス抜きが不完全であったが、この考案では、ガスの流
通路が2ヶ所に形成されることになるので、キャビティ
から外部への流路が確保されてガス抜きを容易に、かつ
完全に行うことができる。したがって、特にキャビティ
の終端部分での生地の接合状態を良好にできることとな
る。
【0018】また、ガスの流通路が確保されることに伴
って、成形前に所謂真空引きを行った場合には、キャビ
ティ内の真空度を向上させることができるので、成形状
態を良好にすることができるようになっている。
【0019】
【実施例】以下、図面に示すこの考案の実施例を説明す
る。
【0020】図1は、この考案による成形型の一実施例
を示す図である。すなわち、図1に示す成形型は、上型
1と、下型2と、上型1および下型2と協働してキャビ
ティ3を形成する第1芯棒4および第2芯棒7とを具え
ている。そして、第1芯棒4は、キャビティ3の終端部
を形成する部分が芯棒A5と芯棒B6とに分割可能とな
っている。このとき、芯棒A5は下型2に対して上下動
自在に設けられ、また芯棒B6は下型2に対して上下動
自在に設けられるとともに、第2スプリング12の付勢
力で芯棒A5に対して上下動可能となっている。
【0021】図1において、上型1は、その中央部に孔
1aを有しているもので、この孔1aに、カチコミ型1
5が嵌め込まれている。このカチコミ型15には、その
中央部に生地の注入孔16が形成されていて、この注入
孔16を介して型の内部と外部とが導通するようにして
ある。
【0022】この上型1は、下型2と当接・離間が可能
となっている。下型2は、その中央部に貫通孔2aが形
成されていて、この貫通孔2a内に第1芯棒4および第
2芯棒7が配置される。そして、上型1と下型2とを合
致して組み合わせた際、当該上型1と下型2と第1芯棒
4および第2芯棒7とが協働して内部に環状のキャビテ
ィ3を形成するようにしてある。この場合、上型1およ
び下型2には、その各型1、2が協働して形成する成形
面を有していて、この成形面は、成形品の外面形状に合
致する形状をなしている。また、第1芯棒4および第2
芯棒7には、その各芯棒4、7が協働して形成する成形
面を有していて、当該成形面は、成形品の内面形状に合
致する形状をなしている。この下型2は、貫通孔50a
を有する基台50に載置され、この基台50の貫通孔5
0aと下型2の貫通孔2aとが一致する状態で配置され
る。
【0023】第1芯棒4は、芯棒A5と芯棒B6とで形
成される。芯棒A5は、その頭部5aが下型2の貫通孔
2aに挿通不能な大きさで形成されるとともに、その他
の部位が筒状をなして筒状部5cを形成してある。この
芯棒A5は、その筒状部5cが下型2の貫通孔2aに上
下動自在に挿通され、頭部5aが下型2と当接・離間が
可能となっている。そして、この芯棒A5には、その頭
部5aの中央部に軸線方向に貫通して筒状部5cに連通
する貫通孔5bが形成されていて、この貫通孔5bに、
第1芯棒4の他方を形成する芯棒B6を挿通してある。
なお、10は第1ストップリングであって、この第1ス
トップリング10は、芯棒A5の筒状部5cの下端部に
一体に設けられて下型2の貫通孔2aに形成された段部
に係止可能となっていて、この第1ストップリング10
により芯棒A5がそれ以上上動することを阻止するもの
である。
【0024】芯棒B6は、その頭部6aが芯棒A5の貫
通孔5bに挿通不能な大きさで形成されるとともに、そ
の他の部位が筒状をなして筒状部6cを形成してある。
この芯棒B6は、その筒状部6cが芯棒A5の貫通孔5
bおよび基台50の貫通孔50aに上下動自在な状態で
挿通されるもので、その頭部6aの下端面は芯棒A5の
頭部5aに当接・離間が可能となっている。このとき、
下型2と芯棒A5との間、および芯棒A5と芯棒B6と
の間には、キャビティ3と外部とを連通する連通路8、
9が等配にそれぞれ設けられていて、これにより、キャ
ビティ3は、芯棒A5と下型2との当接面F1 を介して
連通路8に、また、芯棒A5と芯棒B6との当接面F2
を介して連通路9にそれぞれ導通し、外部と連通するよ
うにしてある。
【0025】そして、この場合、第1芯棒4は、キャビ
ティ3の終端部を形成する部分を、芯棒A5と芯棒B6
とに分割可能となるようにしてある。つまり、芯棒A5
と下型2とが当接する部位、および芯棒A5と芯棒B6
との当接する部位は、それぞれキャビティ3の終端部に
位置するようにし、これにより、キャビティ3を流動す
る生地の終着地点に当接面F1 、F2 の周端部が現れる
ようにしてある。
【0026】また、この場合、芯棒B6は、その下方に
配設された付勢部材である第2スプリング12により上
方に付勢され、常態にあっては、第2スプリング12の
付勢力により、芯棒A5の頭部5aの上端面と芯棒B6
の頭部6aの下端面との対向面間に隙間αが形成され
る。芯棒B6は、その筒状部6cの下端部外周面に第2
ストップリング20が一体に設けられていて、この第2
ストップリング20が、第2スプリング12の上端面に
配設された環状金具12aに離間可能な状態で当接して
いる。このとき、環状金具12aは、第2スプリング1
2の付勢力により基台50の下端面に係止した状態で配
設され、この環状金具12aの内側に芯棒B6の筒状部
6cの下端部を出没自在に挿通してある。また、この芯
棒B6には、その頭部6aの中央部を軸線方向に貫通し
て筒状部6cと連通する貫通孔6bを有していて、この
貫通孔6b内に第2芯棒7が挿通される。なお、11
は、第2ストップリング20に係合することで芯棒B6
を下方へ付勢する第1スプリングであって、第2スプリ
ング12よりも小さい付勢力を有するものが用いられ
る。
【0027】第2芯棒7は、その頭部7aが芯棒B6の
貫通孔6bに挿通不能な大きさで形成されて、その他の
部位が芯棒B6の貫通孔6bに上下動自在な状態で挿通
される。そして、この第2芯棒7は、その頭部7aが芯
棒B6の頭部6aに係合・密着することで、芯棒B6と
第2芯棒7とが協働してその表面に成形面を形成するこ
ととなる。この場合、第2芯棒7は、第2スプリング1
2の付勢力により、芯棒B6とともに上方へ付勢される
ようにしてある。
【0028】なお、図において、17は六角穴付ボルト
であって、この六角穴付ボルト17を第2芯棒7の下端
中央部に螺着することにより、リング19およびばね座
金18が第2芯棒7と一体に固定されている。また、1
3、14はシールリングである。
【0029】次に、上記のものの作用を説明する。上記
のように構成された成形型は、上型1と下型2とを組み
合わせて型締めした状態で、ゴム状弾性材よりなる未加
硫状態の生地をキャビティ3に射出・充填し、このの
ち、生地に加硫成形がなされて所定形状の成形品が得ら
れるようになっている。
【0030】まず、型を閉じて成形前の状態では、芯棒
B6および第2芯棒7は、図1中の2点鎖線で示すよう
に、第2スプリング12の付勢力で上方に押し上げられ
て、芯棒B6の頭部6aの下端面と芯棒A5との対向面
間に隙間αが形成された状態となっていて、また、芯棒
A5には付勢力が作用していないので当該芯棒A5が下
型2に対して不安定な状態となっている。そして、この
芯棒B6と芯棒A5との間の隙間αから連通路9を介し
て所謂真空引きがされ、また、芯棒A5と下型2との間
の隙間からも連通路8を介して真空引きがされ、これに
より、キャビティ3が真空状態となるようにしてある。
【0031】そして、図示しない射出ノズルから注入孔
16を介して未加硫状態の生地を射出すると、この射出
圧力によって、第2芯棒7が第1芯棒4(芯棒A5およ
び芯棒B6)とともに第2スプリング12の付勢力に抗
して下動し、第2芯棒7の頭部7aは芯棒B6に、また
芯棒B6の頭部6aは芯棒A5にそれぞれ当接するよう
になる。また同時に、射出ノズルから射出された生地
は、上型1の注入孔16を通ってキャビティ3に流入し
て当該キャビティ3に充填され、その状態で加硫成形が
なされることで、例えばボールジョイント用のダストカ
バーとして用いられる筒状をなした成形品が得られるよ
うになっている。そして、成形品の離型を行う際には、
上型1を取り外したのちに、図示しないロッドで芯棒B
6の筒状部6cを下方から突き上げることにより、成形
品を下型2から離型させる。
【0032】そして、上記の成形型にあっては、成形品
の所謂ジョイント部に不良が生じないようになってい
る。
【0033】すなわち、第1芯棒4を芯棒A5と芯棒B
6とで分割可能に形成したことにより、キャビティ3の
終端部に、下型2と芯棒A5との当接面F1 と、芯棒A
5と芯棒B6との当接面F2 とが現れるようになってい
るので、キャビティ3内で生地から発生したガスは、当
接面F1 、F2 間にそれぞれ形成された若干の隙間から
外部に抜き出されるようになっている。これにより、キ
ャビティ3内にガスが溜まることなく、成形不良が生じ
ないようになっている。
【0034】まず、注入孔16から生地が注入される
と、生地は、その成形圧力によりキャビティ3内を下方
へ流動するが、このとき、生地から発生したガスは、生
地の流動に伴ってキャビティ3の終端部へ移動するよう
になる。このとき、下型2と芯棒A5との当接面F1
と、芯棒A5と芯棒B6との当接面F2 とは、それぞれ
連通路8、9を介して外部と連通するガスの流通路とし
て形成されて、この流通路がキャビティ3内の生地の終
着地点に開口しているので、キャビティ3内で生地から
発生したガスは、当接面F1 、F2 から連通路8、9を
介して外部に抜き出されるようになっている。
【0035】つまり、生地がキャビティ3を充満する際
には、図2に示すように、生地から発生したガスは、当
接面F1 、F2 の2ヶ所の流通路を介して完全に外部に
抜き出されるので、キャビティ3の終端部でのガスの滞
留が防止されるようになる。この結果、キャビティ3の
終端部での生地の合流が良好になるために、成形品端部
の接合が良好になされることとなる。
【0036】上記の場合、良好な成形品を得るために
は、生地から発生したガスを完全に外部へ抜き出すこと
が重要であるが、従来ではガスを外部に抜くための流通
路が第1芯棒24と下型22との当接面F3 の1ヶ所だ
けであったために、ガス抜きが不完全であった。この考
案にあっては、第1芯棒4を芯棒A5と芯棒B6とに分
割可能にしたことで、キャビティ3の終端部での型割り
面を従来のものよりも1ヶ所増やしたので、これによっ
てガス抜きが良好となり、成形を阻害するガスがキャビ
ティ3内に溜まらないようにすることができることとな
る。
【0037】また上記のものにあっては、キャビティ3
の終端部の型割り面を2ヶ所に増加させたことで、ガス
の流通路を従来のものよりも実質的に拡大したような効
果を得ることができるので、所謂真空引きの際の空気の
流量も増加することとなり、成形直前のキャビティ3の
真空状態を良好に確保することができる。このため、成
形を良好に行うことができることとなる。
【0038】なお、上記実施例において、下型2と芯棒
A5との当接面F1 、および芯棒A5と芯棒B6との当
接面F2 のそれぞれの面仕上げを若干粗くしておくと、
ガスの流通路を確保することができるので、ガス抜きを
効果的に行うことができるようになる(図中G部)。そ
の場合、面仕上げの粗さは、キャビティ3に充填された
生地が当接面F1 、F2 から外部に漏れない程度にして
おくことは勿論のことである。
【0039】また、上記実施例においては、第1芯棒4
は、芯棒A5と芯棒B6とで形成したものを示したが、
第1芯棒4の分割面の数は限定されなくてもよい。要
は、第1芯棒4は、キャビティ3を形成する部位を、少
なくとも芯棒A5と芯棒B6とで分割可能にし、かつ、
これらの当接面がキャビティ3と外部とを連通するよう
にしてあればよいものである。
【0040】
【考案の効果】以上のようにこの考案によれば、以下に
挙げる効果を奏することとなる。従来では、芯棒は、キ
ャビティの終端部での分割が不能であったので、キャビ
ティ内で生地から発生するガスを外部に抜き出す流通路
が確保されていなかった。このため、従来ではガス抜き
が不十分で、キャビティ内でのガスの滞留を原因とした
成形不良を起こすことがあった。この考案にあっては、
上型および下型と協働してキャビティを形成する芯棒
が、キャビティの終端部を形成する部位で芯棒Aと芯棒
Bとに分割可能となるようにしてあることにより、キャ
ビティ内で生地から発生するガスは、下型と芯棒Aとの
当接面、および芯棒Aと芯棒Bとの当接面の2ヶ所に形
成された流通路を介して外部へ抜き出されることとな
る。したがって、ガスの流通路が確保されることでガス
抜きが効果的に行われるようになり、成形を良好に行う
ことができる。
【0041】また、この考案にあっては、ガスの流通路
を増加したことに伴って、その流路を実質的に拡大する
ことができるので、流通路を流通するガスやエアの流量
を増加させることができる。したがって、成形前に所謂
真空引きを行う場合には、キャビティ内の真空度が向上
することとなり、良好な成形を行うことができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による成形型の一実施例を示す図であ
る。
【図2】図1のX部拡大図である。
【図3】従来例を示す図である。
【図4】図3のY部拡大図である。
【符号の説明】
1、21……上型 1a、21a……孔 2、22……下型 2a、5b、6b、22a、24b、50a、70a…
…貫通孔 3、23……キャビティ 4、24……第1芯棒 5a、6a、7a、24a、27a……頭部 5……芯棒A 5c、6c、24c……筒状部 6……芯棒B 7、27……第2芯棒 8、9、28……連通路 10、20、40……ストップリング 11、12、31、32……スプリング(付勢部材) 12a、32a……環状金具 13、14、33、34……シールリング 15、35……カチコミ型 16、36……注入孔 17、37……六角穴付ボルト 18、38……ばね座金 19、39……リング 50、70……基台 F1 、F2 、F3 ……当接面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/44 B29C 33/00 - 33/76

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注入孔(16)を有する上型(1)と、
    この上型(1)と接離が可能な下型(2)と、この下型
    (2)に上下動自在に挿通されるとともに、前記上型
    (1)および下型(2)と協働してキャビティ(3)を
    形成する芯棒(4、7)とを具え、前記キャビティ
    (3)に生地を充填することで成形を行う成形型であっ
    て、前記キャビティ(3)の終端部を形成する前記芯棒
    (4)の部分を、芯棒A(5)と芯棒B(6)とに分割
    するとともに、この両者(5)(6)の当接面が前記キ
    ャビティ(3)と外部との間を連通可能であることを特
    徴とする成形型。
JP1993024220U 1993-05-11 1993-05-11 成形型 Expired - Lifetime JP2602927Y2 (ja)

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