JP2602700Y2 - 固形筆記体 - Google Patents
固形筆記体Info
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- JP2602700Y2 JP2602700Y2 JP4198493U JP4198493U JP2602700Y2 JP 2602700 Y2 JP2602700 Y2 JP 2602700Y2 JP 4198493 U JP4198493 U JP 4198493U JP 4198493 U JP4198493 U JP 4198493U JP 2602700 Y2 JP2602700 Y2 JP 2602700Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は固形筆記体に関する。詳
細には、熱変色性筆跡を形成するクレヨン、色芯等の固
形筆記体に関する。更に詳細には、前記筆跡の変色前後
の両様相の何れかを互変的に記憶保持させて常温域で視
覚可能に構成した固形筆記体に関する。
細には、熱変色性筆跡を形成するクレヨン、色芯等の固
形筆記体に関する。更に詳細には、前記筆跡の変色前後
の両様相の何れかを互変的に記憶保持させて常温域で視
覚可能に構成した固形筆記体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱変色性筆跡を形成させるた
めの固形筆記体に関して、特公昭51−48085号公
報に開示されている。
めの固形筆記体に関して、特公昭51−48085号公
報に開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】前記した従来の固形
筆記体による熱変色性筆跡は、所定の温度を境としてそ
の前後で変色し、変化前後の両状態のうち常温域では特
定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状
態は、その状態が発現するに要する熱又は冷熱が適用さ
れている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用が無
くなれば常温域で呈する状態に戻ってしまうタイプのも
のであり、従来の非熱変色筆跡を与える描画材に較べれ
ば変色の妙味が付与されているとしても、熱変色による
商品性を満足させていなかった。本考案は熱変色効果を
更に有効に発現させて、商品性を更に高めた固形筆記体
を提供しようとするものである。
筆記体による熱変色性筆跡は、所定の温度を境としてそ
の前後で変色し、変化前後の両状態のうち常温域では特
定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状
態は、その状態が発現するに要する熱又は冷熱が適用さ
れている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用が無
くなれば常温域で呈する状態に戻ってしまうタイプのも
のであり、従来の非熱変色筆跡を与える描画材に較べれ
ば変色の妙味が付与されているとしても、熱変色による
商品性を満足させていなかった。本考案は熱変色効果を
更に有効に発現させて、商品性を更に高めた固形筆記体
を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は熱変色性顔料を
賦形性ワックスに分散状態に保持、成形してなる熱変色
性筆跡を形成する固形筆記体において、前記熱変色性顔
料が温度−色濃度の関係において大きなヒステリシス特
性を呈して変色する準可逆性感温色素を内包させた、粒
径が0.5〜50μmの微小カプセル顔料であり、固形
筆記体全量中に8〜35重量%の割合でブレンドされて
成形されており、該準可逆性感温色素は第1色相状態に
あって温度が上昇する過程では、第2の温度t3 に達す
ると、第1色相は変色し始め、第2の温度t3 より高い
温度t4 以上の温度域で完全に第2色相となり、前記感
温色素が第2色相状態にあって温度が下降する過程で
は、前記第2の温度t3 より低い第1の温度t2 に達す
ると、第2色相は変色し始め、第1の温度t2 より低い
温度t1 以下の温度域で完全に第1色相となり、前記第
1の温度t2 と第2の温度t3 の温度の間の温度域で第
1色相と第2色相の両相が共存可能であるヒステリシス
特性を示す感温色素であり、ここで前記温度t1 は0℃
乃至25℃の間の温度であり、第1の温度t2 と第2の
温度t3 の間の温度域は5℃乃至40℃の範囲内の温度
であり、温度t4 は25℃乃至45℃の間の温度である
準可逆性感温色素が選択されてなり、熱又は冷熱の適用
により筆跡を着色状態と無色状態の何れか、或いは有色
〔A〕と有色〔B〕の状態の何れかに前記5℃乃至40
℃の温度域で互変的に記憶保持できるよう構成した固形
筆記体を要件とする。
賦形性ワックスに分散状態に保持、成形してなる熱変色
性筆跡を形成する固形筆記体において、前記熱変色性顔
料が温度−色濃度の関係において大きなヒステリシス特
性を呈して変色する準可逆性感温色素を内包させた、粒
径が0.5〜50μmの微小カプセル顔料であり、固形
筆記体全量中に8〜35重量%の割合でブレンドされて
成形されており、該準可逆性感温色素は第1色相状態に
あって温度が上昇する過程では、第2の温度t3 に達す
ると、第1色相は変色し始め、第2の温度t3 より高い
温度t4 以上の温度域で完全に第2色相となり、前記感
温色素が第2色相状態にあって温度が下降する過程で
は、前記第2の温度t3 より低い第1の温度t2 に達す
ると、第2色相は変色し始め、第1の温度t2 より低い
温度t1 以下の温度域で完全に第1色相となり、前記第
1の温度t2 と第2の温度t3 の温度の間の温度域で第
1色相と第2色相の両相が共存可能であるヒステリシス
特性を示す感温色素であり、ここで前記温度t1 は0℃
乃至25℃の間の温度であり、第1の温度t2 と第2の
温度t3 の間の温度域は5℃乃至40℃の範囲内の温度
であり、温度t4 は25℃乃至45℃の間の温度である
準可逆性感温色素が選択されてなり、熱又は冷熱の適用
により筆跡を着色状態と無色状態の何れか、或いは有色
〔A〕と有色〔B〕の状態の何れかに前記5℃乃至40
℃の温度域で互変的に記憶保持できるよう構成した固形
筆記体を要件とする。
【0005】前記における準可逆性感温色素は、本出願
人が先に提案(特公平4−17154号公報)した可逆
性感熱記録組成物を応用することができる。前記準可逆
性感温色素は、温度−色濃度の関係においてヒステリシ
ス特性を示して変色する、即ち変色温度域より低温側か
ら温度を上昇させていく場合と、逆に変色温度域より高
温側から温度を下降させていく場合とでは異なる経路を
たどって変色する現象を呈するものである。この点を図
2において説明する。図2において、温度変化による色
濃度の変化は矢印に沿って進行する。グラフ中のA点
(温度t1 )はこれ以下の温度では完全に呈色している
状態になる点であり、B点(温度t3 )は温度が上昇す
る過程で実質的な変色(消色)が始まる点であり、C点
(温度t4 )はこれ以上の温度では完全に消色している
状態になる点であり、前記t1 とt4 の間の温度域が変
色温度域であり、第1色相と第2色相の両相が共存で
き、色濃度の差の大きい領域であるt2 とt3 の間の温
度域が実質変色温度域、即ち、第1色相と第2色相が保
持される2色保持温度域である。前記において、t1 は
氷片や冷水等を充填した冷却具や冷蔵庫内に入れること
により得られる温度、即ち0℃乃至25℃程度の温度で
あり、t4 は体温、ヘアドライヤー、温水等を充填した
加熱具等により得られる温度、即ち、凡そ25℃乃至4
5℃の温度を示すものであり、前記した5℃乃至40℃
の範囲内、より好ましくは10℃乃至35℃の範囲内
で、変化前後の筆跡を互変的に記憶保持させることを可
能とする。尚、前記第1色相と第2色相は、有色−無色
の関係、或いは、有色〔A〕−有色〔B〕の関係にある
ものが有効であり、有色〔A〕或いは有色〔B〕の状態
は非変色性顔料(一般顔料)を前記準可逆性感温色素と
併用することによって得られる。
人が先に提案(特公平4−17154号公報)した可逆
性感熱記録組成物を応用することができる。前記準可逆
性感温色素は、温度−色濃度の関係においてヒステリシ
ス特性を示して変色する、即ち変色温度域より低温側か
ら温度を上昇させていく場合と、逆に変色温度域より高
温側から温度を下降させていく場合とでは異なる経路を
たどって変色する現象を呈するものである。この点を図
2において説明する。図2において、温度変化による色
濃度の変化は矢印に沿って進行する。グラフ中のA点
(温度t1 )はこれ以下の温度では完全に呈色している
状態になる点であり、B点(温度t3 )は温度が上昇す
る過程で実質的な変色(消色)が始まる点であり、C点
(温度t4 )はこれ以上の温度では完全に消色している
状態になる点であり、前記t1 とt4 の間の温度域が変
色温度域であり、第1色相と第2色相の両相が共存で
き、色濃度の差の大きい領域であるt2 とt3 の間の温
度域が実質変色温度域、即ち、第1色相と第2色相が保
持される2色保持温度域である。前記において、t1 は
氷片や冷水等を充填した冷却具や冷蔵庫内に入れること
により得られる温度、即ち0℃乃至25℃程度の温度で
あり、t4 は体温、ヘアドライヤー、温水等を充填した
加熱具等により得られる温度、即ち、凡そ25℃乃至4
5℃の温度を示すものであり、前記した5℃乃至40℃
の範囲内、より好ましくは10℃乃至35℃の範囲内
で、変化前後の筆跡を互変的に記憶保持させることを可
能とする。尚、前記第1色相と第2色相は、有色−無色
の関係、或いは、有色〔A〕−有色〔B〕の関係にある
ものが有効であり、有色〔A〕或いは有色〔B〕の状態
は非変色性顔料(一般顔料)を前記準可逆性感温色素と
併用することによって得られる。
【0006】前記準可逆性感温色素は、該感温色素を保
護し、種々の条件下で同一の組成に保ち、同一の作用効
果を与えるために、微小カプセルに内包させた微小カプ
セル顔料として適用される。前記微小カプセル顔料化
は、公知の微小カプセル化法、即ち、界面重合法、界面
重縮合法、インサイチュー重合法、液中硬化被覆法、水
溶液からの相分離法、スプレードライング法等、或いは
これらを組合わせて調製され、特に界面重合法、インサ
イチュー重合法の適用が有効である。微小カプセルの粒
径は、0.5〜50μm、より好ましくは2〜30μm
であり、前記粒径範囲内にて賦形性ワックス中への良好
な分散性が得られ、色濃度、筆記感を共に満足させる。
粒径が50μmを越える系では筆記感が損なわれる上、
筆跡濃度にバラツキを発生させる。
護し、種々の条件下で同一の組成に保ち、同一の作用効
果を与えるために、微小カプセルに内包させた微小カプ
セル顔料として適用される。前記微小カプセル顔料化
は、公知の微小カプセル化法、即ち、界面重合法、界面
重縮合法、インサイチュー重合法、液中硬化被覆法、水
溶液からの相分離法、スプレードライング法等、或いは
これらを組合わせて調製され、特に界面重合法、インサ
イチュー重合法の適用が有効である。微小カプセルの粒
径は、0.5〜50μm、より好ましくは2〜30μm
であり、前記粒径範囲内にて賦形性ワックス中への良好
な分散性が得られ、色濃度、筆記感を共に満足させる。
粒径が50μmを越える系では筆記感が損なわれる上、
筆跡濃度にバラツキを発生させる。
【0007】賦形剤は従来より汎用されているワックス
類が有効であり、具体的には、融点40〜120℃のパ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペ
トロラクタム、酸化パラフィンワックス、酸化ペトロラ
クタム等の石油系ワックス。酸化ポリエチレンワック
ス、モンタン酸ワックス、エチレン酢酸ビニル共重合ワ
ックス、エチレンアクリル共重合ワックス、ビニールエ
ーテルワックス等の合成ワックス。セラック、カルナバ
ワックス、カスターワックス、牛脂硬化油等の動植物系
ワックス。ベヘン酸ベヘニル、ベベン酸ステアリル、パ
ルミチン酸ステアリル、ミリスチン酸ステアリル、ラウ
リン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、ラウリル
アルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ステ
アロン、ベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリ
スチン酸、ラウリン酸、リグノモリン酸、セロチン酸等
のエステル類、高級アルコール類、ケトン類、脂肪酸類
や、パーム油、流動パラフィン、ポリブテン、ポリブタ
ジエン、ポリスチレンオリゴマー等の油脂脂肪酸、液状
炭化水素類が適宜、併用される。
類が有効であり、具体的には、融点40〜120℃のパ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペ
トロラクタム、酸化パラフィンワックス、酸化ペトロラ
クタム等の石油系ワックス。酸化ポリエチレンワック
ス、モンタン酸ワックス、エチレン酢酸ビニル共重合ワ
ックス、エチレンアクリル共重合ワックス、ビニールエ
ーテルワックス等の合成ワックス。セラック、カルナバ
ワックス、カスターワックス、牛脂硬化油等の動植物系
ワックス。ベヘン酸ベヘニル、ベベン酸ステアリル、パ
ルミチン酸ステアリル、ミリスチン酸ステアリル、ラウ
リン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、ラウリル
アルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ステ
アロン、ベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリ
スチン酸、ラウリン酸、リグノモリン酸、セロチン酸等
のエステル類、高級アルコール類、ケトン類、脂肪酸類
や、パーム油、流動パラフィン、ポリブテン、ポリブタ
ジエン、ポリスチレンオリゴマー等の油脂脂肪酸、液状
炭化水素類が適宜、併用される。
【0008】
【作用】図2に例示する如き変色特性を有する準可逆性
感温色素は、前記t1 とt4 の間の温度域を変色温度域
とし、第1色相と第2色相の両相が共存でき、色濃度の
差の大きい領域であるt2 とt3 の間の温度域が実質変
色温度域、即ち、第1色相と第2色相が保持される2色
保持温度域として機能する。前記2色保持温度域は、5
℃乃至40℃(より好ましくは、10乃至35℃)であ
り、常温域で前記第1色相と第2色相を互変的に記憶保
持する。よって、t1 以下で変化させた冷熱筆跡、t4
以上で変化させた加熱筆跡は、使用者が任意に選択して
常温域で記憶保持させる、二面性の筆跡を形成する熱変
色性の固形筆記体として機能する。ここで、前記準可逆
性感温色素は微小カプセルに内包され、保護されている
ので、同一の変色機能が永続的に発現されると共に、該
微小カプセル顔料の適量が適性に分散されているので、
好適な筆記感とバラツキのない熱変色性筆跡を与える。
感温色素は、前記t1 とt4 の間の温度域を変色温度域
とし、第1色相と第2色相の両相が共存でき、色濃度の
差の大きい領域であるt2 とt3 の間の温度域が実質変
色温度域、即ち、第1色相と第2色相が保持される2色
保持温度域として機能する。前記2色保持温度域は、5
℃乃至40℃(より好ましくは、10乃至35℃)であ
り、常温域で前記第1色相と第2色相を互変的に記憶保
持する。よって、t1 以下で変化させた冷熱筆跡、t4
以上で変化させた加熱筆跡は、使用者が任意に選択して
常温域で記憶保持させる、二面性の筆跡を形成する熱変
色性の固形筆記体として機能する。ここで、前記準可逆
性感温色素は微小カプセルに内包され、保護されている
ので、同一の変色機能が永続的に発現されると共に、該
微小カプセル顔料の適量が適性に分散されているので、
好適な筆記感とバラツキのない熱変色性筆跡を与える。
【0009】
【実施例】実施例1 パラフィンワックス140F(融点61℃)〔日本精蝋
(株)製〕35部、エチレン酢酸ビニル共重合ワックス
〔日本精蝋(株)製〕25部、牛脂極度硬化油〔新日本
理化(株)製〕25部からなる賦形性ワックス中に、別
に用意した1、2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオ
ラン1部、ビスフェノールA2部、ステアリン酸ベンジ
ル20部の重量比率からなる組成の準可逆性感温色素を
内包させたエポキシ樹脂皮膜の微小カプセル顔料15部
を加えて加熱混合溶融させ、クレヨン成形金型に流し込
み冷却させて、熱変色性クレヨンを得た。尚、前記実施
例中の部は重量部を示し、以下の実施例も同様である。
前記クレヨンで筆記した筆跡は18℃以下に冷却すると
ピンク色を示し、42℃以上で無色となり、19℃乃至
40℃の温度域では、前記ピンク色の筆跡を記憶保持さ
せて視覚させることができると共に、無色の筆跡、即
ち、不可視状態の筆跡を記憶保持させることができた。
前記の様相変化は、繰り返し再現させることができた。
(株)製〕35部、エチレン酢酸ビニル共重合ワックス
〔日本精蝋(株)製〕25部、牛脂極度硬化油〔新日本
理化(株)製〕25部からなる賦形性ワックス中に、別
に用意した1、2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオ
ラン1部、ビスフェノールA2部、ステアリン酸ベンジ
ル20部の重量比率からなる組成の準可逆性感温色素を
内包させたエポキシ樹脂皮膜の微小カプセル顔料15部
を加えて加熱混合溶融させ、クレヨン成形金型に流し込
み冷却させて、熱変色性クレヨンを得た。尚、前記実施
例中の部は重量部を示し、以下の実施例も同様である。
前記クレヨンで筆記した筆跡は18℃以下に冷却すると
ピンク色を示し、42℃以上で無色となり、19℃乃至
40℃の温度域では、前記ピンク色の筆跡を記憶保持さ
せて視覚させることができると共に、無色の筆跡、即
ち、不可視状態の筆跡を記憶保持させることができた。
前記の様相変化は、繰り返し再現させることができた。
【0010】実施例2 パラフィンワックス115F(融点46℃)〔日本精蝋
(株)製〕5部、パラフィンワックス140F25部、
エチレン酢酸ビニル共重合ワックス20部、ステアリン
酸25部からなるワックス組成中に、蛍光顔料エポカラ
ーFP−1007(蛍光ピンク)〔日本触媒(株)製〕
5部、別に用意した3−エトキシ−4−ジエチルアミノ
フェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール
−3−イル)−4−アザフタリド1部、ビスフェノール
A2部、ステアリン酸ヘプチル20部の重量比率からな
る組成の準可逆性感温色素を内包したエポキシ樹脂皮膜
からなる微小カプセル顔料20部を加えて、加熱混合溶
融し、クレヨン成形金型に流し込み冷却させて熱変色性
クレヨンを得た。このクレヨンで筆記した筆跡は、15
℃以下で紫色を示し、30℃でピンク色を呈し、16℃
乃至29℃の温度域でピンク色と紫色を互変的に記憶保
持させて視覚させることができた。本考案は前記実施例
のクレヨンに限らず、色芯状に押出成形され外面を被覆
成形したもの等も有効であり、更には他端部に従来の非
熱変色性の固形筆記体を連設した構成のものであっても
よい。
(株)製〕5部、パラフィンワックス140F25部、
エチレン酢酸ビニル共重合ワックス20部、ステアリン
酸25部からなるワックス組成中に、蛍光顔料エポカラ
ーFP−1007(蛍光ピンク)〔日本触媒(株)製〕
5部、別に用意した3−エトキシ−4−ジエチルアミノ
フェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール
−3−イル)−4−アザフタリド1部、ビスフェノール
A2部、ステアリン酸ヘプチル20部の重量比率からな
る組成の準可逆性感温色素を内包したエポキシ樹脂皮膜
からなる微小カプセル顔料20部を加えて、加熱混合溶
融し、クレヨン成形金型に流し込み冷却させて熱変色性
クレヨンを得た。このクレヨンで筆記した筆跡は、15
℃以下で紫色を示し、30℃でピンク色を呈し、16℃
乃至29℃の温度域でピンク色と紫色を互変的に記憶保
持させて視覚させることができた。本考案は前記実施例
のクレヨンに限らず、色芯状に押出成形され外面を被覆
成形したもの等も有効であり、更には他端部に従来の非
熱変色性の固形筆記体を連設した構成のものであっても
よい。
【0011】
【考案の効果】本考案の固形筆記体は、前記実施例に記
載されている如く、温度変化により色変化させた筆跡を
与えるのみでなく、その状態が発現するに要する熱また
は冷熱の適用がなくなった状態にあっても、変化前後の
両様相のうち、何れかを互変的に記憶保持させて常温域
で記憶保持させて視覚させることが可能な二面性の筆跡
を与える。即ち、一つの筆記体で形成された筆跡を日常
的な温度手段で相異なる色の筆跡として現出させ、さら
に現出させた筆跡を使用者が任意に選択して常温域で記
憶保持させ、しかも繰り返し再現させて楽しめる固形筆
記体を提供できる。更には、非熱変色性の従来の固形筆
記体と組み合わせて使用することにより、変色効果を効
果的に発現できる。
載されている如く、温度変化により色変化させた筆跡を
与えるのみでなく、その状態が発現するに要する熱また
は冷熱の適用がなくなった状態にあっても、変化前後の
両様相のうち、何れかを互変的に記憶保持させて常温域
で記憶保持させて視覚させることが可能な二面性の筆跡
を与える。即ち、一つの筆記体で形成された筆跡を日常
的な温度手段で相異なる色の筆跡として現出させ、さら
に現出させた筆跡を使用者が任意に選択して常温域で記
憶保持させ、しかも繰り返し再現させて楽しめる固形筆
記体を提供できる。更には、非熱変色性の従来の固形筆
記体と組み合わせて使用することにより、変色効果を効
果的に発現できる。
【図1】本考案の固形筆記体の一実施例の斜視図であ
る。
る。
【図2】準可逆性感温色素の色濃度−温度の関係を説明
するグラフである。
するグラフである。
1 固形筆記体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 13/00 C09K 9/00 - 9/02
Claims (1)
- 【請求項1】 熱変色性顔料を賦形性ワックスに分散状
態に保持、成形してなる熱変色性筆跡を形成する固形筆
記体において、前記熱変色性顔料が温度−色濃度の関係
において大きなヒステリシス特性を呈して変色する準可
逆性感温色素を内包させた、粒径が0.5〜50μmの
微小カプセル顔料であり、固形筆記体全量中に8〜30
重量%の割合でブレンドされて成形されており、前記準
可逆性感温色素は第1色相状態にあって温度が上昇する
過程では、第2の温度t3 に達すると、第1色相は変色
し始め、第2の温度t3 より高い温度t4 以上の温度域
で完全に第2色相となり、該感温色素が第2色相状態に
あって温度が下降する過程では、前記第2の温度t3 よ
り低い第1の温度t2 に達すると、第2色相は変色し始
め、第1の温度t2 より低い温度t1 以下の温度域で完
全に第1色相となり、前記第1の温度t2 と第2の温度
t3 の温度の間の温度域で第1色相と第2色相の両相が
共存可能であるヒステリシス特性を示す感温色素であ
り、ここで前記温度t1 は0℃乃至25℃の間の温度で
あり、第1の温度t2 と第2の温度t3 の間の温度域は
5℃乃至40℃の範囲内の温度であり、温度t4 は25
℃乃至45℃の間の温度である準可逆性感温色素が選択
されてなり、熱又は冷熱の適用により筆跡を着色状態と
無色状態の何れか、或いは有色〔A〕と有色〔B〕の状
態の何れかに前記5℃乃至40℃の温度域で互変的に記
憶保持できるよう構成した固形筆記体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4198493U JP2602700Y2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 固形筆記体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4198493U JP2602700Y2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 固形筆記体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH076248U JPH076248U (ja) | 1995-01-27 |
JP2602700Y2 true JP2602700Y2 (ja) | 2000-01-24 |
Family
ID=12623470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4198493U Expired - Fee Related JP2602700Y2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 固形筆記体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2602700Y2 (ja) |
Families Citing this family (9)
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