JP2602584B2 - 電界放出陰極構造を製造する方法 - Google Patents

電界放出陰極構造を製造する方法

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JP2602584B2 JP2515595A JP51559590A JP2602584B2 JP 2602584 B2 JP2602584 B2 JP 2602584B2 JP 2515595 A JP2515595 A JP 2515595A JP 51559590 A JP51559590 A JP 51559590A JP 2602584 B2 JP2602584 B2 JP 2602584B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は概して個々の電界放出陰極または電界放出陰
極構造の製造方法に関するものである。これらの個々
の、またはアレイ状の電界放出陰極は、集積された抽出
電極または制御電極あるいはその両方を有する形でも、
有さない形でも作ることができる。さらに具体的には、
本発明は電界放出陰極構造の製造方法に関するものであ
る。
[相互参照] この特許出願は1990年7月18日に米国において出願さ
れた米国特許出願第555214号と関連し、引用をもって、
その開示を本明細書に組み込む。
[発明の背景] 電子源、すなわち陰極はすべての電子素子の機能にと
って欠くことのできないものである。従来は、真空管や
陰極線管等の真空装置用の陰極は、必要な電子を発生す
るために熱電子放出を用いていた。そのためには、直接
電流を導通させるか、または補助ヒータを使用するかの
いずれかにより、陰極材料を非常に高い温度にする必要
があった。この方法は非常に効率が悪く、比較的大きな
電流を必要とし、かつエネルギーの大部分を無駄な熱と
して放散する。
最近、非効率的な熱電子管を高電界放出陰極で置き換
えることに関心が高まっている。これらの陰極は、陰極
材料を加熱する必要がないので非常に効率がよい。これ
らの陰極は長年の間、走査電子顕微鏡用の電子源として
使用され、現在は、真空超小型電子素子、フラットパネ
ル・ディスプレイ、及び高性能高周波真空管用の電子源
として研究されている。
電界放出陰極は、電界放出物質の非常に鋭い先端(通
常、半径100nm未満)から成る。これらの鋭い先端は、
負の電圧でバイアスをかけると、先端に電界を集中させ
る。この高電界により、電子は「トンネル効果」で先端
部(ティップ)を通り抜けて、通常高真空状態に維持さ
れた周囲空間に出てゆく。十分に強い電界を発生するの
に必要な電圧の大きさは、ティップと主抽出電極の距離
に比例する。この主抽出電極は抽出電極と呼ばれる。こ
の抽出電極は物理的に独立した構造とすることができる
が、抽出電極を電界放出陰極ティップと直接物理的に集
積することにより、最小抽出電圧を得ることができ、最
も好都合である。こうすると抽出電極−陰極間の距離が
非常に小さくなり、これらの距離は適当な状態で物理的
に固定される。電界放出陰極構造は、抽出電極が集積さ
れているか否かにかかわらず、表示装置、真空超小型電
子素子、種々の電子顕微鏡等の種々の電流及び電圧アプ
リケーションにおける有用な電子源である。
こうした陰極を使用する電界放出表示素子はこの基本
的な電界放出構造を使用し、ある広がりの真空空間、陰
極ティップに対向する蛍光表面、及び電子流を収集また
は制御するための追加の電極など、追加の構造を付加す
る。個々の真空超小型電子素子または表示素子あるいは
その両方からなるグループを、製造時に電気的に相互接
続して、集積回路または表示装置あるいはその両方を形
成する。
これらの電界放出陰極構造はほとんどどのような寸法
にも作ることができ、離散形電子源として使用できる
が、それらの最高の性能及び主な用途は、極端な小型化
及び高密度のアレイから生じるものと考えられる。
非熱電子電界エミッタ、電界放出素子及び電界放出表
示装置はすべて当技術分野で周知である。電界放出陰極
構造の製造は、上記素子にとって共通の重要な要素であ
る。材料(絶縁体及び導体/電界エミッタ)はすべて、
すべての電界放出陰極に共通な特別の鋭い縁部(ブレー
ド)または先端(ティップ)構造を除いて、比較的一般
的な付着及びリソグラフィ加工技術によって付着され、
加工される。
鋭い電界放出ティップまたはブレードを製造する技術
は、大まかに5種に分類することができる。抽出電極を
製造する方法も、これら各種類の例で言及する。
第1の種類は、陰極ティップ構造が材料の直接的付着
によって形成される初期の種類の1つである。この種の
ものの一例はC.A.スピント(Spindt)の論文“A Thin−
Film Field−Emission Cathode",J.Appl.Phys.,Vol.39,
No.7,pp.3504−3505(1968年)に例示されており、尖っ
たモリブデンの円錐形のエミッタが、モリブデン陽極層
の孔の内部及びモリブデン陰極層上に形成される。これ
ら2つの層は、陽極層の孔の区域で陰極層までエッチン
グ除去された絶縁層によって分離される。この円錐は、
陽極層及び陰極層を含む回転基板上に、モリブデン及び
アルミナを直角及び急角度でそれぞれ同時に付着させる
ことによって形成される。新たに付着されたアルミナ
は、選択的に除去される。同様の作業が、米国特許第37
55704号明細書にも開示されている。
第2の種類は、シリコン等の単結晶材料の配向依存性
エッチングを使用するものである。配向依存性エッチン
グの原理は、材料の特定の結晶面を優先的に腐食するこ
とである。マスキング材でパターン付けした単結晶材料
を使用することにより、異方性エッチングされる区域
が、材料の基本結晶形の明確に画定された縁部及び先端
部で交差するスロー・エッチング面によって区切られ
る。エッチング、材料及び配向を適切に組み合わせる
と、電界エミッタとして使用可能な非常に鋭く画定され
た先端部を得ることができる。米国特許第3665241号は
この方法の一例であり、1つまたは複数のアイランドの
エッチング・マスクを単結晶材料の上に置き、次にこの
単結晶材料を、材料のある結晶面を他の結晶面よりも速
く腐食させるエッチング液を使ってエッチングして、ス
ロー・エッチング面によって区切られたエッチング・プ
ロフィルを形成する(配向依存性エッチング)。スロー
・エッチング面がマスクの中央部の下に集中するとき、
鋭い縁部及び先端部を備えた多面体の幾何形状が形成さ
れ、その形はエッチング液、結晶の配向及びマスクの形
によって決まる。配向依存性の異方性エッチングはティ
ップを形成するための確立された方法であるが、N.A.ケ
イド(Cade)等の論文“Wet Etching of Cusp Structur
es for Field−Emission Devices",IEEE Transactions
on Electron Devices,Vol.36,No.11,pp.2709−2714(19
89年11月)で考察されているように、これらの鋭いティ
ップを鋭くし(すなわち、陰極ティップの半径を減少さ
せ)、したがって、電界エミッタとしてのそれらの効果
を低下させるという悪影響もある。
第3の種類は、等方性エッチングを使って構造を形成
するものである。等方性エッチングは全方向で均一にエ
ッチングする。マスクすると、マスクの縁部を弧の中心
点として、マスキング材料の下で一般的な等方性エッチ
ング・プロフィルが描かれる。弧の半径はエッチング深
度に等しい。分離されマスクされたアイランドの周りの
エッチングによって、エッチング・プロフィルがマスク
の中央部に集中し、電界エミッタとして使用可能な、エ
ッチングされていない材料の鋭いティップが残る。この
一例が、米国特許第3998678号明細書に例示されてい
る。この一般的な種類では、リソグラフィによって形成
された腐食性材料のアイランドを使って、エミッタ材料
をマスクする。エミッタ材料を、等方性エッチング・プ
ロフィル(縁部からレジストの下側に延びる半径を有す
る円形の垂直プロフィル)を形成する等方性エッチング
液でエッチングする。エッチング・プロフィルがあらゆ
る方向からマスクの中央部の下側に集中するとき、鋭い
先端またはティップが得られる。後続の処理で構造に抽
出電極を付加することができる。
第4の種類は、酸化処理を使ってエミッタ材料を酸化
することによりティップを形成するものである。酸化マ
スクの下の酸化プロフィルは、マスクの下の等方性エッ
チング・プロフィルと実質的に同等であり、プロフィル
が円形マスクの下に集中するときと同じティップ構造を
形成する。酸化された材料を除去すると、酸化されてい
ないティップは電界エミッタとして働くことができる。
米国特許第3970887号明細書にこの処理が例示されてい
る。この種類の処理は等方性エッチングの種類に非常に
類似している。シリコン等の電子放出材料の基板を使用
する。熱成長酸化層を基板上に成長させ、次にリソグラ
フィによって特徴形状を設け、エッチングして、二酸化
シリコンの1つまたは複数のアイランドを形成する。次
に基板を再び酸化するが、その間に前に形成された酸化
物のアイランドが、それらのアイランドの下のシリコン
の酸化を遅らせる働きをする。その結果得られる酸化プ
ロフィルは、等方性エッチング・プロフィルに非常に類
似しており、同じようにアイランドの下に集中し、シリ
コン中に鋭い先端プロフィルが残る。このプロフィル
は、酸化物を除去することによって露出させることがで
きる。この例では、ティップを形成した後で抽出電極を
構造に付加する。窒化シリコン等の他のマスキング材を
使って、同様に酸化を遅延させ、所望の鋭い先端プロフ
ィルを作り出すことができる。
第5の種類は、ピットをエッチングするものである。
このピットは、エミッタ材料用の鋳型として使用され、
その後エッチングによって除去される、消耗材料中の所
望の尖端形状の逆である。米国特許第4307507号明細書
はこの技術の限定的実施例を例示している。マスキング
材の孔を、リソグラフィによって単結晶シリコン基板上
に形成する。マスク孔を介して基板に配向依存性エッチ
ングを施し、所望の尖端形状の逆の形のエッチ・ピット
を形成する。マスクを除去し、放出材料の層を表面の上
に付着して、ピットを埋める。次に鋳型のシリコンをエ
ッチング除去し、ピットの尖ったレプリカを解放する。
このピットの鋭い先端部は電界エミッタとして使用する
ことができる。この特許は、集積された抽出電極の使用
を開示していない。
上述のエミッタ形成技術はすべて、いくつかの制限を
もつ。配向依存性エッチングは単結晶エミッタ材料の基
板の使用を必要とする。これら技術のほとんどすべて
は、基板をエミッタ材料で作成するか、または被覆する
ことを必要とする。それらのほとんどすべてでは最初に
エミッタを形成するが、そのため後続の電極層の製造が
複雑になる。
使用される方法、または特定の加工方式が、十分に小
さな半径の電界放出ティップを作り出さないことがあ
る。当技術は、この半径をさらに小さくするためにティ
ップを鋭くするいくつかの方法を含む。カンピシ(Camp
isi)等の論文、“Microfabrication Of Field Emissio
n Devices For Vacuum Integrated Circuits Using Ori
entation Dependent Etching",Mat.Res.Soc.Symp.Pro
c.,Vol.76,pp.67−72(1987)には、等方性エッチング
でシリコン・ティップをゆっくりエッチングすることに
より、シリコン・ティップを鋭くすることが報告されて
いる。W.J.オービス(Orvis)等の論文“A Progress Re
port On The Livermore Miniature Vacuum Tube Projec
t",IEDM89,pp.529−531(1989)には、シリコン・ティ
ップを熱酸化し、次に酸化物をエッチング除去すること
により、シリコン・ティップを鋭くすることが報告され
ている。米国特許第3921022号明細書も、円錐または角
錐形電界エミッタのティップに複数のティップまたはテ
ィップレットを設ける新規な方法を開示している。
H.H.バスタ(Busta)等の論文“Field Emission from
Tungsten−Clad Silicon Pyramids",IEEE Transaction
s on Electron Devices,Vol.36,No.11,pp.2679−2685
(1989年11月)で例示されているように、これらの陰極
ティップまたは錐体上にコーティングまたはクラッドを
施して、陰極ティップの特性を増強または修正すること
が現在可能である。
この発展途上の分野で、当技術はまた、これらの電界
放出陰極及び抽出電極が表示用等の実際の用途でどのよ
うに使用できるかを示し始めた。米国特許第4857799号
明細書は、電界エミッタ及び抽出電極を含む基板を、全
体として1つのカラー表示装置を構成する、陽極導体及
び細長い燐片を含む独立した透明な窓にどのように結合
できるかを示す。真空マイクロエレクトロニクス型構造
を使ったもう1つのカラー表示装置が、米国特許第3855
499号で特許を受けている。
要約すると、通常の電界放出陰極構造は、先の尖った
ティップまたはブレードから作られる。また陰極ティッ
プまたはブレードを制御または抽出電極あるいはその両
方で取り囲むことができる。これらの素子を製造する際
の重要な技術の1つは、好ましくは10−100nm程度の半
径を有する鋭い電界放出(陰極)ティップを形成するこ
とである。最も一般的な形成方法には、配向依存性エッ
チング、等方性エッチング及び熱酸化がある。
[発明の概要及び目的] 1つの側面において、本発明は、次のステップから成
る、少なくとも1つの電界放出陰極構造を製造する方法
に向けられている。
(イ)基板内に少なくとも1つの孔を設ける。
(ロ)基板上に消耗性材料のカスプ形成層を共形的にに
付着して、カスプを形成するのに十分なだけ上記孔の少
なくとも一部分を埋める。
(ハ)カスプ形成層の上に電子放出材料のエミッタ層を
付着して、カスプのティップの少なくとも一部分を埋め
る。
(ニ)カスプの下側のカスプ形成層及び基板を除去し
て、電子放出材料のティップの少なくとも一部分を露出
させることにより、少なくとも1つの電界放出陰極構造
を形成する。
他の側面において、本発明は、次のステップから成
る、少なくとも1つの電界放出陰極構造を製造する方法
に向けられている。
(イ)基板上に導電層を形成する。
(ロ)基板内に上記導電層を少なくとも貫いて少なくと
も1つの孔を形成する。
(ハ)上記導電層の上に絶縁材料のカスプ形成層を共形
的に付着して、カスプを形成するのに十分なだけ孔の少
なくとも一部分を埋める。
(ニ)カスプ形成層の上に電子放出材料のエミッタ層を
付着して、カスプのティップの少なくとも一部分を埋め
る。
(ホ)カスプの下側のカスプ形成層及び基板を除去し
て、エミッタ層の少なくとも一部分を露出させることに
より、少なくとも一つの電界放出陰極構造を形成する。
更に他の側面において、本発明は、次のステップから
成る、少なくとも1つの電界放出陰極構造を製造する方
法に向けられている。
(イ)各導電層が絶縁層によって分離されるように、基
板上に複数の導電層を形成する。
(ロ)基板内に導電層を少なくとも貫いて少なくとも1
つの孔を形成する。
(ハ)上記導電層の上に絶縁材料のカスプ形成層を共形
的に付着して、カスプを形成するのに十分なだけ孔の少
なくとも一部分を埋める。
(ニ)カスプ形成層の上に電子放出材料のエミッタ層を
付着して、カスプのティップの少なくとも一部分を埋め
る。
(ホ)カスプの下側のカスプ形成層及び基板を除去し
て、エミッタ層の少なくとも一部分を露出させることに
より、少なくとも1つの電界放出陰極構造を形成する。
本発明の1つの目的は、電界放出ティップを形成する
ことである。
本発明の他の目的は、電界放出材料選択の高い融通性
を維持しながら、単結晶材料に対する依存性をなくすこ
とである。
本発明の他の目的は、自己整合され、かつ後処理とし
て追加されるのではなくティップ形成工程の一環として
形成される一体形の抽出電極を製造して、製造工程全体
を大幅に簡単にすることである。
本発明の他の目的は、通常の超小型集積回路製造技術
を使って、これらの構造を作ることである。
本発明の諸目的は、共形層付着(conformal layer de
position)または形成技術を使って基板の孔を埋めると
きに形成されるカスプ(cusp、尖端)を使って実現され
る。このカスプは、電界の影響下で電子を放出すること
ができる任意の材料(エミッタ層)で埋めることができ
る鋳型として作用する。何らかの一般的な解放機構によ
って、または基板及びカスプ形成層の両方を選択的にエ
ッチングすることによって鋳型を除去すると、カスプの
レプリカである鋭いティップが解放される。
このティップは、電界放出陰極として働くように形成
された十分小さな半径を有することが予想される。何ら
かの理由でもっと鋭いティップが必要とされる場合は、
低速等方性エッチングや、酸化及びそれに続く酸化物の
除去等、当技術で既知の手順を使ってティップを鋭くす
ることができる。
この方法は特定の材料だけに限定されるものではな
い。基板、共形層及びエミッタ材料に多くの材料及び材
料の組合せを使用することができる。
抽出電極を基本構造に付加するには、まず導電性電極
層をベース基板上に付着させる。後でカスプを形成する
ために使用される孔を、導電性電極層を介して、基板ま
でまたは基板内部にまでエッチングする。共形カスプ形
成層を付着または形成し、続いてエミッタ層の付着を行
う。導電性電極を腐食しないエッチング液で、基板を選
択的に解放またはエッチング除去する。次に、ティップ
が所望の程度に解放されるまで、導電性電極(抽出電
極)またはエミッタ材料のいずれかを腐食しないエッチ
ング液により共形層を選択的に除去する。
この構造を、たとえば真空中に置き、正である抽出電
極、及び負である電界放出ティップの両端間に十分高い
電圧をかけると、その結果生じるティップにかかる高い
電界が、トンネル効果により電子をティップから真空内
へと抜け出させる。
この方法はさらに、エミッタ構造のアレイ内の特定の
エミッタ構造の抽出、制御、または選択に使用できるそ
の他の電極を追加することができる。これらの追加の電
極は、電極で覆った基板から出発して付加する。絶縁体
の層を付着し、続いて追加電極層の付着を行う。この新
たな層の対を反復して付着させる度に、追加の電極が形
成される。このとき、後でカスプを形成するために使用
される孔を、電極層及び絶縁層のすべてを貫いて、ベー
ス層自体までまたはベース層自体の内部にまでエッチン
グする。この方法は、その後単一抽出電極構造の場合と
全く同様に進行する。
多重電極構造は、電極間の絶縁体の非生産的なアンダ
カット・エッチングの可能性をもたらす。このアンダカ
ット・エッチングは、共形カスプ形成材料及び電極絶縁
体の両方を腐食する等方性エッチングを使用する場合に
生じる。これは、基板に最も近い最初の電極の材料、ま
たはエミッタ層を余り腐食しない異方性エッチングを使
用することにより、最小にするか、またはなくすことが
できる。
完成した、または部分的に完成した構造から鋳型また
は基板を剥離しやすくするため、またはエッチング・ス
トップとして、または工程の制御を助けるための保護層
として、工程中の種々の段階で剥離層またはバリア層を
使用することができる。一例として、共形的に付着され
たシリコン中に形成されたカスプを使用してシリコン・
エミッタ・ティップを作ろうとする場合、シリコン−シ
リコン・インタフェースは、ティップを解放するための
カスプの選択的除去を可能にしない。この障害は、カス
プ層上に非常に薄い窒化シリコン膜を付加し、続いてシ
リコンを付着してカスプを埋めることにより取り除くこ
とができる。この追加層はこのとき、カスプ・シリコン
のエッチングを窒化シリコンによって停止させることが
できる。続いて、残ったシリコンを腐食しない、沸騰リ
ン散等のエッチャントを使って、窒化物を除去し、ティ
ップを解放することができる。
エミッタ層を含む電極層は通常良導体であり、したが
って、次の層を付加してエミッタ構造間に分離及び相互
接続を形成する前に、それらの電極間をリソグラフィに
よりパターン付けすることができる。同様に、関連の絶
縁体にリソグラフィによって特徴形状を形成して、開口
を介して垂直相互接続を形成することができる。このよ
うなパターン付けの1つの用途は、表示用に個々のエミ
ッタまたはエミッタ・グループを選択的に活動化するた
めに使用できる、X及びYアドレス指定線を形成するこ
とである。
[図面の簡単な説明] 第1A図は、次にエミッタ・ティップを形成するための
少なくとも1つの孔を有する単層基板の断面図である。
第1B図は、基板上にカスプ形成層とエミッタ層を付着
した状態を示す断面図である。
第1C図は、エミッタ・ティップ解放後のエミッタ層を
示す断面図である。
第1D図は、エミッタ・ティップを被覆しエミッタ層に
支持層を設けた後のエミッタ層を示す断面図である。
第2A図は、電極層の下側の1つの消耗可能な層よりな
りかつ少なくとも1つの孔を有する基板を示す本発明の
もう1つの実施例の断面図である。
第2B図は、カスプ形成層及びエミッタ材料層で覆われ
た第2A図の構造を示す断面図である。
第2C図は、消耗可能な層を除去した後の第2B図の構造
を示す断面図である。
第2D図は、一体化された抽出電極内のカスプ形成層を
部分的に除去した後の露出したエミッタ・ティップの断
面図である。
第3A図は、絶縁層によって分離された2つの電極層を
ベース層の上に有しかつ少なくとも1つの孔を有する基
板を示す本発明のさらにもう1つの実施例の断面図であ
る。
第3B図は、エミッタ・ティップを露出させた後の第3A
図の構造を示す断面図である。
第4A図は、絶縁材によって分離された複数の電極を有
しエミッタ層にバリア層が設けられている本発明のさら
に別の実施例を示す断面図である。
第4B図は、エミッタ・ティップの付近のバリア材を露
出させたときの第4A図の構造の断面図である。
第4C図は、エミッタ・ティップの付近のバリア材を除
去してエミッタ・ティップを露出させたときの第4B図の
構造の断面図である。
第5A図は、寸法が深さによって変化しない孔を共形的
に充填することによって得られるカスプを示す断面図で
ある。
第5B図は、カスプの位置を調節できるように別のプロ
フィルを持つ孔によってカスプを形成するもう1つの方
法を示す断面図である。
第5C図は、さらに別のプロフィルを持つ開孔によって
カスプを形成するさらに別の方法の断面図である。
第6図は、寸法が深さによって変わらない孔に、限界
的な共形処理によって形成したカスプの断面図である。
第7A図、第7B図及び第7C図は、鈍いティップを尖鋭化
して形成される電界放出陰極の断面図である。
第8図は、相互接続された電界放出陰極の部分切除断
面図である。
[発明の詳細な説明] 本発明は、電界放出陰極、ならびに一体形の単一また
は複数の抽出電極または制御電極あるいはその両方を備
えた電界放出陰極を集積的に製造するための新規な方法
及び構造に関するものである。これらの構造は共に別個
またはグループとして製造することができる。
これらの電界放出陰極構造及びそれを製造するための
方法の詳細な説明を簡単にするため、繰り返し参照され
る、予め定義し命名したいくつかの処理シーケンスまた
は定義を使用する。
本発明の電界放出陰極は、真空超小型電子素子におけ
る電子源として使用することができる。本書で使用する
場合、真空超小型電子素子(VMD)という用語は、ダイ
オードのみならず、この方法を用いて製造される、三極
管、四極管、五極管または他の任意の素子を、それらの
相互接続を含めて意味する。基本的には、VMDは、少な
くとも尖ったエミッタ(陰極)ティップ、及びコレクタ
(陽極)を備え、絶縁体で陽極からエミッタを分離す
る、任意の素子であり、好ましくは、エミッタからコレ
クタ(陽極)への電子の直線的または直接的な伝達があ
るものである。
「リソグラフィによって画定される」という用語は、
以下の工程ステップから成る処理シーケンスを指す。第
1に、ある形の化学線、たとえば、光、電子ビーム、ま
たはX線に対してポジティブまたはネガティブに敏感な
マスキング層を対象表面に付着する。第2に、この層を
パターン通りに適当な化学線に露出させ、現象して、マ
スキング層を除去し、下側にある表面を所望のパターン
で露出させる。第3に、露出された表面をエッチングし
て、必要に応じて下地材料のすべてまたは一部を除去す
る。第4に、マスキング層の残りの区域を除去する。
「リソグラフィによって画定される」という用語は、
また次の「リフトオフ処理」を指すことがある。材料層
中に、前述の工程で生成されたのと同じ必要なパターン
を形成する。この処理は、所望のパターン付けされた材
料層を受け取るべき表面から出発する。第1に、ある種
の化学線、たとえば、光、電子ビーム、またはX線に対
してポジティブまたはネガティブに敏感なマスキング層
を表面に付着する。第2に、この層をパターン通りに適
当な化学線に露出させ、現象して、マスキング層を選択
的に除去し、下側の表面を所望の材料層が残るパターン
として露出させる。付着、露出及び現象工程は、残った
マスク像の縁部が負のプロフィルまたはアンダカット・
プロフィルを有するように制御する。第3に、蒸着等の
視線付着法により、開放区域及びマスクで覆われた区域
の両方の上に所望の材料を付着する。最後に、マスク材
料をたとえば溶解によって除去して、それを覆う材料を
解放し、それを洗い流す。
「導電性材料」、「導体層」または「導電性基板」と
いう用語は、電気導体である広汎な種類の材料のいずれ
かを指す。一般的な例としては、元素Mo、W、Ta、Re、
Pt、Au、Ag、Al、Cu、Nb、Ni、Cr、Ti、Zr、Hf、これら
の元素を2種類以上含む合金または固溶体、Si、Geまた
は通常III−V族化合物と呼ばれる化合物のドープされ
たまたはドープされていない半導体、及び種々の窒化
物、硼化物、cubide(たとえば、LaB6)及びいくつかの
酸化物(たとえばSn、Ag、InSnの)などの非半導体があ
る。
「絶縁材料」、「絶縁層」または「絶縁性基板」とい
う用語は、電気絶縁体である広汎な種類の材料、特にガ
ラス及びセラミック類を指す。一般的な例としては、ダ
イアモンド形(結晶質または非晶質)の炭素等の元素、
サファイア等の単結晶化合物、Si、Al、Mg、Ceのいくつ
かの酸化物、Ca及びMgのいくつかの弗化物、シリコンの
いくつかの炭化物及び窒化物等のガラス類及び多結晶ま
たは非晶質化合物、及びアルミナやガラス・セラミック
等のセラミック類がある。
「電子放出材料」、「エミッタ層」または「エミッタ
材料」という用語は、電界の影響下で電子を放出するこ
とができる任意の材料を指す。一般的な例としては、上
記の例に挙げたもの等の任意の電気導体、及び希土類元
素の硼化物、1)希土類またはアルカリ土類(Ca、Srま
たはBa等)の硼化物と2)遷移金属(HfまたはZr等)の
硼化物から成る固溶体がある。エミッタ材料は単層構
造、複合構造または多層構造にすることができる。一例
として、多層エミッタは、仕事関数増強層、堅固なエミ
ッタ層、高性能導電層、熱伝導層、物理的強化層または
補強層を1つまたは複数追加して含むことができる。こ
の多層複合体はエミッタ材料及び非エミッタ材料の両方
を含むことができ、これらの材料はすべて相乗的に作用
して、エミッタ性能を最適化することができる。この一
例はH.H.バスタ(Busta)等の論文“Field Emission fr
om Tungsten−Clad Silicon Pyramids",IEEE Transatio
ns on Electron Devices,Vol.36,No.11,pp.2679−2685
(1989年11月)で論じられており、陰極ティップの特性
を増強または修正するためにこれらの陰極ティップまた
は錐体にコーティングまたはクラッドを使用することが
示されている。
このコーティングまたはクラッドは、所望のティップ
構造を形成できない場合、または陰極エミッタ用の所望
のティップ構造を形成することが困難な場合にも使用で
きる。
「付着された」という用語は、半導体業界全体で一般
的に慣用されている、材料に適した任意の層形成法を指
す。スパッタリング、化学蒸着、電気めっきまたは無電
解めっき、酸化、蒸着、昇華、プラズマ蒸着、陽極酸
化、陽極蒸着、分子線蒸着、フォトデポジション等の付
着技術の1つまたは複数を前述の材料に使用することが
できる。
本書で使用される場合の「ティップ」という用語は、
尖った突起のみならずブレードをも意味する。ブレード
等、尖端以外の電界エミッタ形状がときどき使用され
る。ブレードは、孔が狭くて細長い区間である点を除
き、同じ方法を使って形成される。ブレードの鋭い縁部
の形状は、たとえば直接状または円形、すなわち、直線
または曲線状の線分にすることができる。
本発明の電界放出陰極構造を形成するための孔は、ア
ブレーション、穴あけ、エッチング、イオン・ミリング
または成形のうちから選択された方法によって形成する
ことが好ましい。孔はまた、異方性エッチング、イオン
・ビーム・エッチング、等方性エッチング、反応性イオ
ン・エッチング、プラズマ・エッチング、ウェット・エ
ッチングのうちから選択されたエッチング技術を使って
エッチングすることもできる。孔のプロフィルまたは寸
法は、深さが変わっても一定にすることもでき、深さに
よって変えることもできる。
エミッタ・ティップを形成した後、カスプ形成層また
は材料のティップの下にある材料を、好ましくは、溶
解、エッチング、蒸着、溶融または昇華のうちから選択
された方法によって除去する。他の所で考察するよう
に、電子放出材料層の下側の基板全体を完全に除去する
こともできる。状況によっては、電子放出材料の下側の
材料全体を完全に除去することもできる。
電子放出材料の付着に先立ってバリア層またはバリア
材料を形成することもできる。バリア層は、後で選択的
に除去することができる。
本発明の電界放出陰極構造は、電子源として使用する
ことができる。他の所で考察するように、この陰極構造
の少なくとも1つのティップを別のティップから電気的
に絶縁することができ、また少なくとも1つのティップ
を別の電子部品に電気的に接続することができる。もち
ろん、本発明の電気放出陰極構造は、電子表示装置で使
用したり、その一部とすることができる。
以下の製造シーケンス及び関連するダイヤグラムで、
個々の構造の形成を例示する。特に図示されていない
が、複数の構造を任意の空間パターンで同時に製造する
ことができる。
第1A図ないし第1C図は、電界放出層30上に電界放出テ
ィップ31を有する最も簡単な電界放出構造35の製造を例
示する。後続の処理に適した任意の材料である消耗性基
板またはベース層5から出発して、たとえばリソグラフ
ィ技術によって孔または開口15を形成する。基板または
ベース5は、単層構造でも多層構造でもよい。孔15の形
は正方形、円形、長円形等でよく、当業者に周知の任意
の方法によって形成することができる。たとえば、孔15
は反応性イオン・エッチング(RIE)によってエッチン
グすることができ、それによって一般に第1A図に示すプ
ロフィルが得られる。最適な結果を得るには、孔15の深
さをその直径の半分よりも大きくする必要がある。した
がって、ベースまたは基板5は、孔15の適切な形成が可
能となるのに十分な厚みを持つ必要がある。孔のプロフ
ィルのばらつきの影響については後述する。
孔15の側壁の増大する厚みの孔15の中央に集中してカ
スプ21を形成するまで、第2の消耗性材料20の層を基板
5上に共形的に付着する。エミッタ層30を付着して、カ
スプ21ならびに第1B図に示す他の所望の区域を埋める。
次に、基板5を選択的にエッチング除去する。エミッ
タ・ティップ31から離れたエミッタ層30の上部、すなわ
ち表面32は、必要な場合、機械的手段により、または後
で除去されるマスキング層またはバッキング層の一時的
付着により保護することができる。第1C図に示すよう
に、次に層20を選択的に除去して、ティップ31を解放す
る。
別法として、層30と20の間の付着力が小さい場合、ま
たは層20と30の間に剥離剤または薄い剥離層を使用して
意図的に小さくしている場合は、層30を層20から剥し
て、基板5及び層20をエッチングする必要をなくすこと
ができ、この場合も第1C図に示す構造が得られる。層20
と30の間で使用される剥離剤または薄い剥離層は、層20
及び30を形成するために使用される材料によって決ま
る。
電界放出陰極35は、第1D図に示すように、層29で被覆
(コーティングまたはクラッド)することもでき、被覆
された電界放出陰極38が得られる。層29は、電界の影響
下で電子を放出することができる材料から成る必要があ
る。したがって、「エミッタ・ティップ」を電子放出材
料で被覆することができる場合は、エミッタ層30は、後
で「エミッタ・ティップ」を電子放出材料29でクラッド
またはコーティング被覆することの可能な任意の材料か
ら形成することができることは明らかである。「エミッ
タ・ティップ」31を層29で被覆することによってエミッ
タ・ティップ37が得られる。第1D図に示すように、エミ
ッタ層30の背面32上にバッキング層または支持層26を設
けることもできる。
この基本工程を拡張して、エミッタ・ティップ41(第
2図)を形成することにより、一体形の抽出電極10内で
自己整合される陰極40を作成することができる。電極40
を製造するため、電極層10を消耗性ベース層または基板
5に付着させる。第2A図に示すように、一般にRIEを使
って、リソグラフィにより電極層10を貫いて基板5内
に、マウスまたは開口38を有する孔15を、孔15の直径の
半分よりも大きい深さまで形成する。もちろん、基板5
は孔15の適切な形成が可能となるのに十分な厚さである
必要がある。
電極層10上に絶縁層25を共形的に付着し、ベース層ま
たは基板5内の孔15を埋めてカスプ26を形成する。第2B
図に示すように、次にエミッタ層30を付着して、カスプ
26を埋める。
消耗性ベース層または基板5を選択的にエッチング除
去すると、第2C図に示すような構造が残る。
次に絶縁体25を電極層10内のマウスまたは開口38を介
して選択的にエッチングする。第2D図は、その結果得ら
れる一体形の抽出電極10内で自己整合される、陰極ティ
ップ41を有する陰極構造を示す。等法性エッチングの場
合のエッチング・プロフィル32が第2D図に示されている
が、破線34は、絶縁層25をエッチングするために選択的
異方性エッチングを代わりに用いた場合に得られるエッ
チング・プロフィルを示す。
基本工程をさらに拡張すると、電子流の抽出及び制御
のために使用できる、いくつかの電極内で自己整合する
エミッタ・ティップの形成が可能になる。構造45(第3
図)は、2つの抽出/制御電極を備えた陰極を示す。第
3A図に示すように、この構造は、やはり消耗性基板5上
に電極層10を付着することから開始し、すでに付着され
た電極層10上に絶縁層12を付着し、次に絶縁21上に電極
層14を付着する。層14、12、10を貫いて消耗性基板5ま
で、またはその内部にまでエッチングして、孔または開
口15をリソグラフィによって形成する。
第3B図に示すように、工程はその後前と同様に進行
し、絶縁層25を共形的に付着することによってカスプ
(図示せず)を形成し、エミッタ層30を付着してカスプ
を埋め、剥離またはエッチングによって消耗可能基板5
を除去し、次に底部から絶縁層25を選択的にエッチング
してエミッタ・ティップ51を露出させる。露出の程度
は、エッチング時間を変えることにより、所望通り変え
ることができる。第3B図は、等方性エッチングで孔15を
満たしたエッチング層25から得られるエッチング・プロ
フィル32を示す。絶縁層12の一部分も、等方性エッチン
グを用いるときエッチングされる。明らかなアンダカッ
トは、有用な目的に役立つことはなく、実際には、構造
を弱体化し、必要以上に空間面積を占有することにより
有害となる可能性がある。このアンダカットは、RIE等
の異方性エッチングを使用することによって除去するこ
とができる。破線34は、層25をエッチングするために異
方性エッチングを代わりに使用した場合に得られるエッ
チング・プロフィルを示す。
RIEエッチングは、異方性でありすべてドライ処理で
あるので好ましいが、しばしば完全に選択的ではなく、
異なる材料間でエッチング速度が大きく異なることに依
存している。材料によっては、構造45(第3B図)の製造
で示唆したような、絶縁体25を除去し、アンダカットな
しにエミッタ・ティップ51を露出させるためのいくつか
の望ましいRIE工程が、実際には、エミッタ材料を非常
にゆるやかに、しかしティップ51の半径を好ましくない
ほど、小さくするのに十分なだけエミッタ材料を腐食す
ることがある。そのような問題が生じたとき、それを是
正するための1つの方法は、他の所で述べるようにティ
ップを鋭くすることである。
別法として、第4図は、そのような損傷をどうすれば
回避できるかを示し、さらにバリア層をどのように使用
できるかの例をも示す。構造45の2電極(及びエミッ
タ)電界放出陰極を例として使用する。カスプの形成に
至るまでのステップはすべて、前の諸段と同じである。
カスプの形成後、カスプのプロフィルを保存する非常に
薄いバリア層28を、層25の上に付着する。このバリア
は、カスプ構造を保存する膜を形成し、他の陰極構造を
損傷することなく選択的に除去可能であり、さらに完成
した構造と共に残るのに十分なだけ安定であるどのよう
な材料でもよい。ドープされたシリコン電極、ドープさ
れたシリコン・エミッタ及び酸化シリコン絶縁体と共に
使用できるそのような材料の一例は、窒化シリコンであ
り、これは熱燐酸中で選択的に溶解可能である。第4A図
に示すように、バリア層28の上にエミッタ層30を付着し
てカスプを埋める。
次に基板5を剥離またはエッチングによって除去す
る。次に第4B図に示すように、RIE法を使って絶縁層25
をエッチングして、電極10または14をアンダカットする
ことなくバリア28を露出させる。
第4C図に示すように、このときバリア層28を選択的に
エッチングして、エミッタ・ティップ51を露出させ、構
造55を完成することができる。
以上の例はすべて、通常の異方性エッチングの壁のプ
ロフィルが多少とも垂直な孔15を示すものであった。こ
のプロフィルは機能的構造をもたらすが、同様に機能的
構造をもたらすと共にその他の有用な特性も有するこの
プロフィルの変形が多数ある。
第5A図は、通常のカスプ形成孔プロフィルを示し、第
5B図及び第5C図はその他のカスプ形成孔プロフィルのい
くつかを示す。孔15、16、17は簡単な中実基板中にある
として示されているが、いずれにしてもこれらの例だけ
に限定されるものではなく、前に考察した多重電極また
は多層基板または複合体内に形成するのも有用なことが
ある。
第4A図は、工程についての前の説明で使用した垂直側
壁孔15を示す。これは、最小の空間面積しか占めないと
いう利点を有する。その特徴の1つは、カスプのティッ
プ21が最初に基板表面62の高さに形成され、共形付着を
続行すると、破線22で示すように、表面より上方の位置
まで垂直に上方に移動し、その高さは追加の付着の量に
よって制御される。ある種の付着条件下では、1つまた
は複数のボイド23が孔15内に生じることがある。孔15内
の材料20は後で除去されてエミッタ・ティップ(図示せ
ず)を解放するので、これらのボイドは本発明にとって
有害ではない。
電界放出陰極35等の多くの応用例では、第1C図に示す
ように、エミッタ・ティップ31の位置はほとんどまたは
全く重要でないが、追加の電極を使用する応用例では、
エミッタ・ティップのもっと最適な配置が必要となる。
いくつかの実地モデルは、エミッタ・ティップの最適な
配置が、エミッタ層に最も近い電極層の上面の高さと下
面の高さの間の高さにあることを示唆している。
この配置を調整する1つの方法は、真空空間孔のプロ
フィルを調整することである。孔プロフィルの寸法が深
さによって変わるそのようなプロフィルの一例が第5B図
に示されている。孔16は傾斜した側壁を有するので、共
形膜20は傾斜した側壁に対して直角に成長し、このた
め、基板5の側部及び上面62よりも十分に下にある底部
から等距離にある点に最初の集中が強制的に向けられ
る。破線22で示される追加の付着によってカスプは上方
に移動し、必要な場合、カスプの位置を、カスプが名目
上垂直に配置されるように選択することができる。こう
すると、所望の範囲内でカスプを上方または下方に動か
すような工程の変更が可能になる。名目位置及び真空空
間孔の壁の角度を適切に選択することにより、累積工程
許容差を吸収することができ、カスプはその最適配置範
囲内に留まる。
第5C図は、複雑な孔プロフィルを使って有用なカスプ
構造が作成できることを示す。この例では、基板5上の
電極層10に、最初に電極10内部にまで異方性エッチング
を行い、続いて基板5の選択的等方性エッチングによ
り、リソグラフィによって孔17を形成した。共形層20を
付着すると、カスプ21が形成され、ボイド23が生じるこ
ともある。ボイド23は、エミッタ・ティップ(図示せ
ず)を露出させるために後で除去されるので、エミッタ
・ティップを形成するためのこの構造の適正な使用に影
響を及ぼさない。
第6図は、さらに限界的な共形処理を使って有用なカ
スプ構造をどのように形成できるかの一例である。この
例では、基板5の名目的に垂直な壁を有する孔15に層27
をスパッタ被覆する。得られるカスプは次の特性を有す
る。第1に、このカスプは、開いており、したがって埋
め易いはずである。第2に、特別の真空空間孔プロフィ
ルを必要とせず、自然に電極表面の下に形成される。
スパッタ付着が部分的にのみ共形的な付着技術である
としても、スパッタリングされた石英などの材料は良好
かつ非常に安定した絶縁体であり、したがって有用なカ
スプ構造28をもたらすことができる。スパッタリングに
関する従来からの問題の1つは、孔15の底縁部にボイド
または「マウス・ホール」29を残す傾向があることであ
る。これは、本発明では半導体パーソナリゼーション工
程にとって非常に有害となる可能性があるが、エミッタ
・ティップ(図示せず)の形成後、層27はこの区域から
除去されるので、有害ではない。
鋭く尖らせたカスプは、電界エミッタを成形するのに
理想的な形であるが、不完全に形成された鋳型を使用す
ることもできる。第7A図は、側壁が集中されてカスプを
形成する前に生じる共形膜のくぼみ71の形を示す。この
くぼみ71は鋭く尖らせていないが、このままでも、その
内部に付着したエミッタ材料を成形するために使用する
ことができる。前述のようにして基板5及びカスプ形成
層または膜20を除去した後、エミッタ材料30は、第7B図
に示すように、鈍いティップに一層類似したティップ72
の概略形状を有する。第7C図に示すように、この概略形
状を、「従来の技術」の部分で前述した尖鋭化技術を使
って尖らせ、鋭く尖った所望のエミッタ73を作ることが
できる。
複数の電界エミッタ、抽出電極及びその他の電極を絶
縁し相互接続して有用な電気的構成にする手段も設ける
ことができる。このことを行なうことができるのは、エ
ミッタ層を含む電極層が一般に良導体であり、したがっ
て、次の層を付加してエミッタ構造間の絶縁及び相互接
続を形成する前に、リソグラフィによってパターン付け
を行うことができるからである。同様に、リソグラフィ
によって関連する絶縁体に特徴形状を形成して、垂直相
互接続用のヴァイア・ホールを設けることができる。そ
のようなパターン付けの1つの用途は、表示用に個々の
エミッタまたはエミッタ・グループを選択的に活動化す
るために使用することができる。X及びYアドレス指定
線の形成である。個々の真空超小型電子素子または表示
素子のグループを製造中に電気的に相互接続すると、集
積回路または表示装置が形成される。
電界放出陰極の相互接続の一例を第8図に示す。電界
エミッタ相互接続80において、エミッタ層がリソグラフ
ィによって線に形成され、これらの線は個々のエミッタ
84を“X"方向で相互接続し、“X"エミッタ線94を形成す
る。空間88は1つの“X"エミッタ線94を別の“X"エミッ
タ線94から絶縁する。同様に、抽出電極層が、“Y"リソ
グラフィによって電極線92に形成され、空間87が1つの
“Y"電極線92を別の“Y"の電極線92から絶縁する。開放
空間87及び88の代わりに、絶縁材料をそこに設けること
も可能である。絶縁層またはカスプ形成層85が、個々の
抽出電極82または“Y"電極線92を個々のエミッタ電極84
または“X"エミッタ線94から分離する。また、エミッタ
・ティップ81の形成から生じる二次的カスプ86も示され
ている。もちろん、この構造のエミッタ電極と陽極(図
示せず)の間に1つまたは複数の電極を設けることは当
業者には明白であろう。この相互接続構成では、“X"エ
ミッタ線94の特定のエミッタ84に負の電圧をかけ、特定
の抽出電極82または“Y"電極線92に正の電圧をかけるこ
とにより、特定のエミッタを活動化させることが可能で
ある。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の各ステップから成る、少なくとも1つ
    の電界放出陰極構造を製造する方法。 (イ)基板内に実質的に平坦な底部を有する少なくとも
    1つの孔を設けるステップ。 (ロ)上記基板上に消耗性絶縁材料のカスプ形成層を共
    形的に付着して、カスプを形成するのに十分なだけ上記
    孔の少なくとも一部分を埋めるステップ。 (ハ)上記カスプ形成層の上に電子放出材料のエミッタ
    層を付着して、上記カスプのティップの少なくとも一部
    分を埋めるステップ。 (ニ)上記カスプの下側の上記カスプ形成層及び上記基
    板を除去して、上記電子放出材料のティップの少なくと
    も一部分を露出させることにより、少なくとも1つの電
    界放出陰極構造を形成するステップ。
  2. 【請求項2】次の各ステップから成る、少なくとも1つ
    の電界放出陰極構造を製造する方法。 (イ)基板上に導電層を形成するステップ。 (ロ)上記基板内に上記導電層を少なくとも貫いて実質
    的に平坦な底部を有する少なくとも1つの孔を形成する
    ステップ。 (ハ)上記導電層の上及び上記基板内の上記孔の上に消
    耗性絶縁材料のカスプ形成層を共形的に付着して、カス
    プを形成するのに十分なだけ上記孔の少なくとも一部分
    を埋めるステップ。 (ニ)上記カスプ形成層の上に電子放出材料のエミッタ
    層を付着して、上記カスプのティップの少なくとも一部
    分を埋めるステップ。 (ホ)上記カスプの下側の上記カスプ形成層及び上記基
    板を除去して、上記エミッタ層の少なくとも一部分を露
    出させることにより、少なくとも一つの電界放出陰極構
    造を形成するステップ。
  3. 【請求項3】次の各ステップから成る、少なくとも1つ
    の電界放出陰極構造を製造する方法。 (イ)各導電層が絶縁層によって分離されるように、基
    板上に複数の導電層を形成するステップ。 (ロ)上記基板内に上記導電層を少なくとも貫いて実質
    的に平坦な底部を有する少なくとも1つの孔を形成する
    ステップ。 (ハ)上記導電層の上及び上記基板内の上記孔の上に消
    耗性絶縁材料のカスプ形成層を共形的に付着して、カス
    プを形成するのに十分なだけ上記孔の少なくとも一部分
    を埋めるステップ。 (ニ)上記カスプ形成層の上に電子放出材料のエミッタ
    層を付着して、上記カスプのティップの少なくとも一部
    分を埋めるステップ。 (ホ)上記カスプの下側の上記カスプ形成層及び上記基
    板を除去して、上記エミッタ層の少なくとも一部分を露
    出させることにより、少なくとも1つの電界放出陰極構
    造を形成するステップ。
  4. 【請求項4】上記カスプ形成層上に剥離層が形成され
    る、請求項1、請求項2又は請求項3の電界放出陰極構
    造を製造する方法。
  5. 【請求項5】上記カスプ形成層が、サファイア、ガラ
    ス、又はSi、Al、Mg及びCeの酸化物のうちから選択され
    た絶縁材料である、請求項1、請求項2又は請求項3の
    電界放出陰極構造を製造する方法。
  6. 【請求項6】上記エミッタ層の付着に先立ってバリア層
    が形成される、請求項1、請求項2又は請求項3の電界
    放出陰極構造を製造する方法。
  7. 【請求項7】上記バリア層が選択的に除去される、請求
    項6の電界放出陰極構造を製造する方法。
  8. 【請求項8】上記電子放出材料のティップが電子放出材
    料で被覆される、請求項1、請求項2又は請求項3の電
    界放出陰極構造を製造する方法。
  9. 【請求項9】上記電子放出材料のティップが、低速等方
    性エッチング又は酸化のうちから選択された方法によっ
    て選択的に鋭くされる、請求項1、請求項2又は請求項
    3の電界放出陰極構造を製造する方法。
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