JP2602452B2 - 芳香剤 - Google Patents

芳香剤

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JP2602452B2 JP11323589A JP11323589A JP2602452B2 JP 2602452 B2 JP2602452 B2 JP 2602452B2 JP 11323589 A JP11323589 A JP 11323589A JP 11323589 A JP11323589 A JP 11323589A JP 2602452 B2 JP2602452 B2 JP 2602452B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は芳香剤に関するものである。
さらに詳しくは、本発明は3,3,5トリメチルε−カプ
ロラクトンおよび/または3,5,5トリメチルε−カプロ
ラクトンを嗅覚有効成分として含有する芳香剤に関する
ものである。
芳香剤はマスキング作用を有するものを含めて消臭剤
と不可分のものであり,快適空間の創造に関心が持たれ
ている昨今その必要性はますます高まってきている。
芳香系消臭剤や植物精油抽出物によるルームデオドラ
ントやルームリフレッシュナーのように生活空間へ楽し
い香りやさっぱりとした匂いを付けてお客に対して香り
のサービスなどでもてなすなどその用途も多様になって
きた。
また,芳香剤はアロマテラピーと称される医療の一つ
の手段としての用途にも有用である。
このような状況のもので芳香材料に関する開発研究が
地道に続けられている。
《従来技術》 一般に人工の芳香材料は天然産の香料成分におきかわ
るものとして,また,それが有する本来の匂いを呈する
全く新しい芳香物質として探索されている。
たとえば,γ−ノンラクトンからγ−ドゼシルラクト
ンに至る一連のもの、さらに若干のγ−アルキル−γ−
ラクトンが芳香成分として用いられていることは当業界
では公知である。
その匂いはココヤシの実の匂いから果物の桃の匂いま
で広範囲に亘っている。
また,γ−アルキル−γ−ラクトンの匂いと僅かに異
なる種類の匂いを有するδ−アルキル−δ−ラクトンも
当業界では公知である。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながら,これらの匂いを呈する物質は広く受け
られるには至っていないようである。
知られている限りでは,γ,γ−ジアルキル−δラク
トンはその若干の化合物自体は新規なものではないが、
芳香性化学物質としては知られていない。
このような状況に鑑み,本発明者は鋭意検討した結
果,本発明を完成させた。
《発明の構成》 すなわち、本発明は 「下記構造式 (式中R1、R2、R3はいずれもメチル基である) で示される3,3,5トリメチルε−カプロラクトンおよび
/または3,5,5トリメチルε−カプロラクトンを嗅覚有
効成分とする芳香剤」 である。
本発明の芳香剤は下記構造式 (式中R1、R2、R3はいずれもメチル基である)を有す
る。
本発明の芳香剤における嗅覚有効成分は上記一般式で
表わされる3,3,5トリメチルε−カプロラクトンおよび
/または3,5,5トリメチルε−カプロラクトンである。
3.3.5トリメチルε−カプロラクトンまたは3.5.5トリ
メチルε−カプロラクトンは当業界で公知の方法によっ
て製造される。
その化学反応式を示すと以下のようになる。
3.3.5トリメチルシクロヘキサノンと過酸を用いてラ
クトンを合成する際、上式に示すように大きく分けて、
2種類の異性体(A体およびB体)が生じる。
B体はメチル基2個を有する側にラクトンの酸素分子
が導入され、A体はメチル基1個を有する側に酸素が導
入される。
そのためB体は立体的に生成しにくく、A体の方が生
成しやすい。
反応収率は条件によって、異なるが、B体に対しA体
は約1.5倍モル程度生成する。
反応は原料ケトン1モルに対し0.9〜1.5倍モルの過酸
を用いることが望ましい。
過酸としては過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸、過酸
化水素、等を用いることができる。
反応温度は30℃〜80℃で行うことが望ましい。反応溶
媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホ
ルム、酢酸、酢酸エチル、ギ酸、プロピオン酸、等を単
独または混合物の形で使用することができる。
原料である3.5.5トリメチルシクロヘキサノンは、イ
ンホロンに水素添加することにより以下の反応により得
ることができる。
反応生成物は、蒸留によって分離することができる。
蒸留は生成物の沸点が高いため、減圧で蒸留することが
望ましい。
3.3.5トリメチルε−カプロラクトンまたは3.5.5トリ
メチルε−カプロラクトンはそれ自体芳香物質として単
独で使用可能であり,また,分散剤などと混合して芳香
剤組成物としても使用できる。
芳香剤組成物という名称は例えば天然油、合成油、ア
ルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、ラクトン、
エーテル、炭化水素およびその他の種類の化合物を含む
化合物の混合物を表わす意味に用いられ、これらは個々
の成分の結合した匂いが快い若しくは所望の芳香を生ず
るように混合される場合を意味する。
この本発明のように芳香を呈する化合物は必要に応じ
分散剤、乳化剤、界面活性剤、エアロゾルプロペラント
等をも含むキャリヤ、ベヒクルまたは溶剤に関連して使
用できる。
すなわち,本発明における芳香剤というのは分散剤な
どと混合した芳香剤組成物をも含むものとする。
さらに,これら芳香剤単独または芳香剤組成物を多孔
質の素材など担体に吸収担持させて徐放性を持たせた製
品形態のものも含むものとする。
むしろ実用に供する場合には芳香剤単独で用いるより
も組成物または担体に吸収担持させた形態で用いる方が
多い。
芳香剤において個々の成分はその特定の嗅覚特性に寄
与するが、その総括的な効果は各成分の効果の和とな
る。
本発明の芳香剤における嗅覚有効成分である3,3,5ト
リメチルε−カプロラクトンおよび/または3,5,5トリ
メチルε−カプロラクトンは以上のようにして合成され
る。
これらは例えば他の成分または該成分の組み合わせに
より嗅覚反応を強めまたは和らげることによって、芳香
剤をつくり上げる他の天然または合成材料の芳香特性を
変え、高めまたは補強するために使用できる。
3.3.5トリメチルε−カプロラクトンまたは3.5.5トリ
メチルε−カプロラクトンの有効量は他の成分、その量
および所望の効果などの多くの因子に依存する。
0.01〜5重量%程度の少量をグリセリン,ポリグリセ
リンなど粘性を有する分散剤に含有させることにより本
発明の芳香剤の効果が得られる。
その使用量は経済上の考慮、最終製品の性質、完成品
に望まれる効果などに依存する。
本発明の芳香剤における嗅覚有効成分となる化合物
は、洗剤および石鹸、香水、コロン、アフターシェイブ
ローション、バスオイルおよびバスソルトのようなトイ
レタリー用品、さらに,ラッカー、ブリリアンチン、ポ
マードおよびシャンプーのような毛髪用品、クリーム、
脱臭剤、ハンドローションおよびサンクリーンのような
化粧品、タルク散粉パウダー、美顔パウダーなどの粉末
製品のように広汎な家庭用製品に用いられる。
さらに,靴磨き用クリームおよび自動車ワックスのよ
うな製品にも使用できる。
本発明の具体的実施態様としては以下の形態のものが
挙げられる。
(a)3.3.5トリメチルε−カプロラクトンおよびまた
は3.5.5トリメチルε−カプロラクトンが分散中に配合
される芳香剤組成物。
(b)嗅覚有効成分として3.3.5トリメチルε−カプロ
ラクトンおよび/または3.5.5トリメチルε−カプロラ
クトンが分散体中に配合された芳香剤組成物を徐放性担
体に担持させた賦香製品。
(c)嗅覚有効成分として3.3.5トリメチルε−カプロ
ラクトンおよび/または3.5.5トリメチルε−カプロラ
クトンが分散体中に配合された芳香剤組成物をシリカゲ
ルに担持させた賦香製品。
実施例−1 [3.3.5トリメチルε−カプロラクトンおよび3.5.5トリ
メチルε−カプロラクトン混合物の調整] 滴下ロートを備えた300ml用コラスコに3.3.5トリメチ
ルシクロヘキサノン140grを装入した。
滴下ロートには30%過酢酸(酢酸および酢酸エチル溶
媒)を84gr装入した。
フラスコをオイルバスに入れ、温度を60℃とした。次
に約3時間で過酢酸を滴下し、約2時間加熱熟成した。
反応終了後、室温まで冷却してロータリーエバポレータ
ーで溶媒を除去した。
溶媒を除去した液を20Nオールダーショウに2〜5mmHg
で100−130℃において蒸留した。収率75%であった。
このラクトンは、果物の桃の匂いを有する化合物であ
った。
実施例−2 3,3,5トリメチルε−カプロラクトンと3,5,5トリメチ
ルε−カプロラクトンとの混合物10部、グリセリン90部
の混合液10grをシリカゲル100grに吸着させた。
これを空気中に放置したところ、1ヶ月以上植物性ラ
クトン様の匂いを放出しつづけた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造式 (式中R1、R2、R3はいずれもメチル基である) で示される3,3,5トリメチルε−カプロラクトンおよび
    /または3,5,5トリメチルε−カプロラクトンを嗅覚有
    効成分とする芳香剤。
JP11323589A 1989-05-02 1989-05-02 芳香剤 Expired - Lifetime JP2602452B2 (ja)

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JPH02292398A JPH02292398A (ja) 1990-12-03
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