JP2601984B2 - データベースシステム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、所望の画像を効率よ
く、かつ、短時間で検索することのできるデータベース
システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年の医用診断では、Ｘ線ＣＴ装置，磁
気共鳴診断装置，超音波診断装置等の種々の医用画像撮
影装置によって医用画像を撮影し、この医用画像を保存
しておき後日必要に応じて表示部に表示して診断を行な
うようになっている。

【０００３】このような医用画像は患者が来院する度に
発生し、かつ、来院患者が数１００／日にもなれば相当
多数の医用画像を後日検索可能に保存しておく必要があ
る。

【０００４】このため、従来は前記医用画像を人名，診
断部位，生年月日，病名等を検索情報としてこの検索情
報に対応づけてデータベース内に記憶していた。

【０００５】そして、所望画像を表示したい場合には先
ず人名等の検索キーを入力し、一旦該当する画像を全て
マルチ表示させたり、画像のディレクトリを表示させた
りして、その中から所望の画像を探し、キー入力するこ
とによりデータベースより読み出して表示していた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、診察等
即時性を有する検索の場合には、主に人名等のキーワー
ドによって画像を選択する際には同一人名について多数
の医用画像が登録されていることが多く、その中から所
望の画像数枚を選択して表示しようとすると多大な時間
を要していた。即ち、人名による検索の後に、該当する
検索データ（診断年月日，診断部位等）を用いてもう一
度検索しなければならないからである。

【０００７】そこで、本発明の目的とするところは、検
索情報を一回入力するだけで所望画像を短時間に効率よ
く検索することのできるデータベースシステムを提供す
ることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、検索情報に対応付けて多数の画像を記憶し
た画像ファイル手段と、前記検索情報の内の任意のキー
ワードを入力する検索キー入力手段と、同一キーワード
を有する多数の画像の内、所望とする画像を優先して読
み出すための識別符号を前記画像と対応付けて入力する
符号入力手段と、この符号入力手段による識別符号及び
前記検索キー入力手段によるキーワードの双方に該当す
る画像を前記画像ファイル手段から読み出す読出し手段
と、この読出し手段により読み出された画像を表示する
と共に、前記識別符号に該当せず前記キーワードに該当
する画像のディレクトリを表示する表示手段とを有する
ことを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】上記構成の本発明によれば、同一キーワード
（例えば人名）について多数の画像が画像ファイル手段
に登録されている場合でも、検索キー入力手段にてその
キーワードを入力し、符号入力手段にて識別符号を入力
することにより、該キーワードに対応して記憶されてい
る全画像の内、識別符号が付された画像のみが、読出し
手段により読み出され、表示手段に表示されるため、検
索情報を一回入力することによって所望画像を短時間に
効率よく検索することができる。また、識別符号に該当
せずキーワードに該当する画像のディレクトリを表示し
た場合には、キーワードに該当するが識別符号に該当し
ない画像の検索も同時に行なえるため、識別符号を再度
入力しなくても済む。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１１】図１は本発明の一実施例であるデータベー
スシステムのブロック図である。

【００１２】同図において、このデータベースシステム
は、データベース１，検索情報入力部２，画像データ入
力部３，検索キー入力部４，表示優先情報入力部（符合
入力手段）５及び表示部６から構成されている。

【００１３】前記データベース１は、検索情報をファイ
ルする検索ファイル１Ａ，ファイルされた検索情報と関
連付けて画像データをファイルする画像ファイル（画像
ファイル手段）１Ｂ，この画像ファイル１Ｂに対する画
像の記録，再生を実行する画像記録再生部１Ｄ及び前記
検索ファイル１Ａ，画像記録再生部１Ｄを制御する制御
部（読出し手段）１Ｃから構成されている。

【００１４】前記検索情報入力部２は、画像登録時の画
像検索情報として人名，診断年月日，診断部位等を入力
するものである。

【００１５】前記画像データ入力部３は、種々の画像を
入力する画像入力部３Ａと、入力された画像を一旦記憶
する画像メモリ３Ｂとから構成されている。

【００１６】検索キー入力部４は、画像検索時に人名等
のキーワードを入力するものである。

【００１７】表示優先情報入力部５は、画像登録時に所
望の画像に対して表示優先マーク（識別符号）を入力す
るものである。

【００１８】前記表示部６は、前記画像メモリ３Ｂ又は
前記画像記録再生部１Ｄからの画像を表示するもので、
ディスプレイ６Ｂとこれを駆動制御する表示制御部６Ａ
とから構成されている。

【００１９】以上のように構成された装置の作用につい
て、図２，図３に示すフローチャートに基づき説明す
る。

【００２０】先ず、画像の登録について図２のフローチ
ャートに従って説明する。

【００２１】データベース１に画像を登録するには、先
ず、ステップ１Ａ，１Ｂ（図のＳＴ１Ａ，１Ｂに対応す
る。以下同様）において、画像データ，検索データを入
力する。画像データの入力は、画像データ入力部３で行
ない、検索データの入力は検索情報入力部２で行なう。
尚、検索情報としては、前述したように人名，診断年月
日，診断部位の他、担当医師，装置名等を挙げることが
できる。

【００２２】次に、ステップ２において検索データに対
応付けて画像データをファイリングする。即ち、前記検
索情報入力部２より入力された検索情報はデータベース
１内の検索ファイル１Ａにファイルされ、画像データ入
力部３より入力された画像は、画像記録再生部１Ｄを介
して前記検索情報に関連付けられて画像ファイル１Ｂ内
に記憶されることになる。

【００２３】ここで、表示優先マークを付加する場合に
は、ステップ３で検索キー入力部４を介して検索キーワ
ード（例えば人名）を入力する。そうすると、このキー
ワードに関連して記憶されている全ての画像が前記デー
タベース１より読み出されて表示部６のディスプレイ６
Ｂに表示される。

【００２４】この後、ステップ５において表示を優先さ
せるべき画像をディスプレイ上で選び、表示優先マーク
を表示優先情報入力部５を介して入力する。

【００２５】上記の操作を行なうことにより、ステップ
６で検索ファイル１Ａの検索情報に表示優先マークが付
加されて記憶されることになる。

【００２６】次に上記のようにして登録された画像の検
索について、図３に示すフローチャートに従って説明す
る。

【００２７】先ず、ステップ１で検索したい画像のキー
ワード（例えば人名）を検索キー入力部４を介して入力
する。そうすると、この検索キーを入力する制御部１Ｃ
は、入力されたキーワードに従って検索ファイル１Ａよ
り該当する画像のディレクトリを読み出すことになる
（ステップ２）。

【００２８】この後、前記制御部１Ｃは、ステップ３で
表示優先マークが付加されているか否かを判断し、表示
優先マークがある場合には該表示優先マークのある画像
のみを前記画像ファイル１Ｂより読み出すことになる
（ステップ４）。画像記録再生部１Ｄを介して読み出さ
れた画像は、表示制御部６Ａの駆動制御によりディスプ
レイ６Ｂに表示されることになる。（ステップ５）。

【００２９】一方、ステップ３で表示優先マークが付加
されていないと判断された場合には、従来と同様にステ
ップ６で検索キーワードに対応する全ての画像が画像フ
ァイル１Ｂより読み出され、ステップ７で全ての画像を
一度に又は順次ディスプレイ６Ｂ上に表示されることに
なる。

【００３０】ここで、表示優先マークが付加されている
場合についてさらに詳細に説明すると、同一キーワード
（例えば同一人名）について登録されている多数の医用
画像のうち、一枚の画像についてのみ表示優先マークが
付加されている場合には、該画像のみを表示すればよ
い。同一キーワードについて登録されている多数の医用
画像のうち、複数枚の画像について表示優先マークが付
加されているときは、即ち、例えば図４に示すように表
示優先マークとして表示の要不要，表示優先順位が付加
されている場合には、表示の必要な画像のみをその順位
に従ってマルチ表示すればよい。尚、いずれの場合にお
いても、表示優先マークが付加されていない画像のディ
レクトリのみを併せて表示するようにしてもよい。

【００３１】このように、従来装置では大容量の画像フ
ァイルからキーワード検索された全ての画像を表示する
ようにしていたため、検索後読み出し表示するまでに多
大な時間を要していたが、本実施例では表示優先マーク
が付加された画像のみを読み出し表示するようにしてい
るため、従来に較べて下記の効果を奏することができ
る。

【００３２】(1) 読み出す画像枚数が減るので、表示す
るまでの時間が短縮できる。

【００３３】(2) 読み出す画像枚数が減るので、表示す
るときの画像メモリが小さくてすむ。

【００３４】(3) データベースと表示装置間の転送デー
タ量が減る。

【００３５】(4) 表示させたいときに画像を選択しなく
てもよいので、操作者の負担が小さくてすむ。

【００３６】(5) 表示させたいときに、すべての画像を
思い出す必要がないので検索が容易になる。

【００３７】尚、表示優先マークが付加されていない場
合には従来と同様にキー検索された全ての画像を表示す
ることになるが、これだと多大な時間を要するため、例
えばある年月以降の画像（例えば現在より１年以内に登
録された画像）のみを表示するとか、最初はディレクト
リのみを表示して再度のキー選択後に画像表示するとか
の工夫を行うことにより、検索の短時間化を図ることも
可能である。

【００３８】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可
能である。

【００３９】図５は、ローカルエリアネットワーク（Ｌ
ＡＮ）を採用したデータベースシステムに本発明を適用
した構成例を示すブロック図である。

【００４０】同図において、データベース１０は検索フ
ァイル１０Ａ，画像ファイル１０Ｂ及び制御部（読出し
手段）１０Ｃから成り、表示優先マークは前記検索ファ
イル１０Ａ内の検索情報に付加されて記憶されている。

【００４１】医用診断装置群２０は図１の画像データ入
力部３に相当するもので、例えばＸ線ＣＴ装置２０Ａ，
超音波診断装置２０Ｂ，ディジタルフルオログラフィ
（ＤＦ）２０Ｃ，核医学診断装置２０Ｄ及び磁気共鳴イ
メージング装置（ＭＲＩ）２０Ｅから構成されている。

【００４２】医用画像表示装置３０は、図１の検索キー
入力部４，表示優先情報入力部５及び表示部６を併せ持
つ装置で、検索キー入力部３０Ａ，表示優先情報入力部
（符合入力手段）３０Ｂ，画像メモリ３０Ｃ，制御部３
０Ｄ及び表示部３０Ｅから構成されている。

【００４３】そして、これらデータベース１０，医用画
像診断装置群２０及び医用画像表示装置３０は、それぞ
れ離れた個所に配置され、各装置間の情報のやりとり
は、ＮＩＵ（ネットワークインターフェースユニット）
４０，ＬＡＮ５０を介して行われるようになっている。

【００４４】上記データベースシステムの作用として
は、情報の伝送をＬＡＮ５０を介して行うこと以外は図
１に示す構成例と同様であるが、このようにＬＡＮ５０
によってデータベースシステムを構成する各部位を接続
することにより、上記各部位が離れた個所に設置された
場合であっても本発明を適用することができる。

【００４５】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、キー検索
された画像うち、予め検索情報に付加された識別符号が
ある画像のみを表示することで、人名等のキーワードを
一回入力するだけで所望画像を短時間に効率良く検索す
ることができる。また、識別符号に該当せずキーワード
に該当する画像のディレクトリを表示した場合には、キ
ーワードに該当するが識別符号に該当しない画像の検索
も同時に行なえ、識別符号を再度入力しなくても済むの
で、検索効率の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例装置のブロック図。

【図２】同装置の動作手順を示すフローチャート。

【図３】同装置の動作手順を示すフローチャート。

【図４】複数画像についての表示優先マークの一例を示
す説明図。

【図５】本発明の変形例の構成を示すブロック図。

【符号の説明】

１Ｂ，１０Ｂ 画像ファイル １Ｃ，１０Ｃ 制御部（読出し手段） ４，３０Ａ 検索キー入力部 ５，３０Ｂ 表示優先情報入力部（符合入力手段） ６，３０Ｅ 表示部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 検索情報に対応付けて多数の画像を記憶
   した画像ファイル手段と、 前記検索情報の内の任意のキーワードを入力する検索キ
   ー入力手段と、 同一キーワードを有する多数の画像の内、所望とする画
   像を優先して読み出すための識別符号を前記画像と対応
   付けて入力する符号入力手段と、 この符号入力手段による識別符号及び前記検索キー入力
   手段によるキーワードの双方に該当する画像を前記画像
   ファイル手段から読み出す読出し手段と、 この読出し手段により読み出された画像を表示すると共
   に、前記識別符号に該当せず前記キーワードに該当する
   画像のディレクトリを表示する表示手段と、 を有することを特徴とするデータベースシステム。