JP2601881Y2 - シートベルト巻き取り装置用テンションレデューサのメモリテープ - Google Patents

シートベルト巻き取り装置用テンションレデューサのメモリテープ

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JP2601881Y2
JP2601881Y2 JP1993072499U JP7249993U JP2601881Y2 JP 2601881 Y2 JP2601881 Y2 JP 2601881Y2 JP 1993072499 U JP1993072499 U JP 1993072499U JP 7249993 U JP7249993 U JP 7249993U JP 2601881 Y2 JP2601881 Y2 JP 2601881Y2
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tape
memory tape
seat belt
memory
winding
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昭二 鈴木
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Toray Plastics Precision Co Ltd
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Toyo Plastics Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、シートベルト巻き取り
装置用テンションレデューサのメモリテープに関し、詳
しくは潤滑油等の油が付着しても横ずれしないメモリテ
ープに関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】従来の
自動車用シートベルト巻き取り装置では、ゼンマイバネ
の内端を巻き取り装置の巻き取りシャフトに、外端を格
納箱を介して巻き取り装置本体にそれぞれ固着し、シー
トベルトを巻き取り装置から巻き出すことにより同ゼン
マイバネを巻いて、シートベルトに巻き取り力を付与し
ている。しかしこのような巻き取り装置では、シートベ
ルトの巻き出しによりゼンマイバネを巻くため、シート
ベルトの引出しに伴って巻き込み力が増加する。そのた
め、通常の巻き取り装置からベルトを引出して装着する
ベルトシステムでは、装着時の巻き取り力が強すぎて乗
員の拘束感が増し、不快感を与えるという欠点があっ
た。
【0003】上記問題を解決するために、テンシュンレ
デューサを備えた巻き取り装置が開発された。図2はこ
の装置の断面を示し、図3はその部分断面図を示す。こ
の巻き取り装置は、中央に貫通孔1aを有する円環状の
ケーシング1と、ケーシング1の貫通孔1a内に回転自
在に嵌合する巻き上げシャフト2と、ケーシング1と巻
き上げシャフト2との間に遊嵌されたテープホルダー3
とを有する。巻き上げシャフト2は、細径の前半部2a
と太径の後半部2bとからなり、中心に断面が四角状の
開口部2cを有する。また、テープホルダー3は、巻き
上げシャフト2の太径部2bの外径にほぼ等しい内径の
開口部を後面に有するとともに、前面に巻き上げシャフ
ト2の細径部2aの外径にほぼ等しい内径の環状突出部
3aを有する。
【0004】メインスプリング6は、内端をテープホル
ダー3の環状突出部3aに固定されており、外端をケー
シング1の内面部に固定されている。また、サブスプリ
ング7は、内端を巻き上げシャフト2の細径部2aに固
定されており、外端をケーシング1の内面部に固定され
ている。テンションレデューサは、内端を巻き上げシャ
フト2の太径部2bに固定され外端をテープホルダー3
の内面に固定されたメモリテープ8を有する。
【0005】シートベルト11の巻き取りシャフト12
は断面が四角形状をしており、巻き上げシャフト2の断
面四角形状の開口部2c内に嵌合する。巻き取りシャフ
ト12が開口部2cに一端係合すると、両者は共回りす
る。従って、シートベルト11を引き出すと、巻き取り
シャフト12の回転に応じて巻き上げシャフト2も回転
し、サブスプリング7及びメモリテープ8を巻き締め
る。シートベルト11の引き出し開始時より巻き上げシ
ャフト2が所定回(例えば10回)回転すると、メモリ
テープ8は全部巻き上がる。それ以降はテープホルダー
3がメモリテープ8を介して巻き上げシャフト2と連動
して回転する。テープホルダー3の回転によりメインス
プリング6が巻き締めされる。シートベルトの装着を完
了すると、電気信号によりソレノイド10が作動し、レ
バー14がテープホルダー3のラチェット15に当たっ
て止まる(図3)。従って、メインスプリング6の巻き
取り力がレバー14によって止められ、装着時にシート
ベルト11にかかる巻き取り力はサブスプリング7のみ
に由来することになる。これにより、装着時の乗員への
拘束力が低減され、不快感が緩和される。
【0006】ところで、この巻き取り装置のメインスプ
リング6及びサブスプリング7には、通常消音用の目的
で潤滑油を塗布しており、また加工油が残留しているこ
ともある。この潤滑油等は時間が経つにつれて拡散し、
メモリテープ8に付着してくる。しかし、潤滑油等が付
着したメモリテープ8を締めつけると、メモリテープ8
が竹の子状に横ずれする問題が生じることが分かった。
メモリテープ8の横ずれにより巻き取り装置が作動不良
になったり、極端な場合にはメモリテープ8がテープホ
ルダー3のカバーを押し開け、巻き取り装置の故障を引
き起こすこともある。
【0007】したがって、本考案の目的は、上述した問
題点を解決し、潤滑油などの油が付着しても横ずれしな
い巻き取り装置のテンションレデューサ用メモリテープ
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本考案者は、メモリテープに縦溝を設けること
により、横ずれの問題を解決できることを発見し、本考
案を完成した。
【0009】すなわち、本考案のシートベルト巻き取り
装置のテンションレデューサ用プラスチック製メモリテ
ープは、両面に横ずれ防止用縦溝が片面当たり2〜20
設けられていることを特徴とする。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して本考案を詳細に説
明する。図1は、図2及び図3に示す構造のシートベル
ト巻き取り装置に用いる本考案のメモリテープの一実施
例を示す断面図である。まず、本考案のメモリテープ
は、巻き締め時のスプリング力を考慮してプラスチック
により形成するのが好ましい。このプラスチックとし
て、引張強度が20kgf/mm2 以上のものが好ましく、特
にナイロン6等のナイロン類が好ましい。ナイロン6の
テープとしては延伸配向したものを用いるのが好まし
い。
【0011】本考案のメモリテープ8は両面に縦溝を有
する。メモリテープに設けられる各縦溝の深さは0.0
5〜0.6mmであり、好ましくは0.08〜0.5m
mであり、特に好ましくは0.1〜0.4mmである。
また縦溝の幅は0.1〜1mmであり、好ましくは0.
2〜0.8mmであり、特に好ましくは0.3〜0.6
mmである。縦溝の数はメモリテープ8の幅にもよる
が、一般に片面当たり2〜20本とするのが好ましく、
より好ましくは4〜15本、特に7〜13本である。ま
た、メモリテープ8の横断面における溝の開口角は15
0°以下とするのが好ましく、より好ましくは100°
以下とし、特に70°以下とする。なお、溝の開口角の
下限は45°とするのが好ましい。
【0012】メモリテープに縦溝を設ける方法として、
表面に円周状の溝を有する一対のローラを用いて延伸を
行う方法、延伸テープを再度上記ローラ間に通す冷間加
工法等が挙げられる。このような方法で溝を設けること
により、テープの引張強度の低下を最小限に抑えること
ができる。
【0013】本考案は以下の具体的実施例によりさらに
詳細に説明をする。実施例1 一対の円周状の溝付きローラを用いた冷間加工法によっ
て、延伸配向したナイロン6のテープ(幅4.8mm、
厚さ0.35mm、長さ1.8m)に幅0.4mm、深
さ0.2mm、開口角90°の縦溝を12本設けた。こ
のメモリテープの引張強さを測定した結果、引張強度は
縦溝形成前のと実質的に同じであった。次に、メモリテ
ープに潤滑油を塗布してから図2の巻き取り装置に装着
し、巻き上げ状態を観察した。その結果横ずれ等のトラ
ブルは全く見られなかった。
【0014】実施例2 実施例1と同じ方法で、延伸配向したナイロン6テープ
(幅4.8mm、厚さ0.35mm)に幅0.4mm、
深さ0.35mm、開口角60°の溝を12本設けた。
このメモリテープの引張強さを実施例1と同じ方法で測
定した結果、引張強度は縦溝形成前のと実質的に同じで
あった。次に、メモリテープに潤滑油を塗布してから実
施例1と同じ観察を行った結果、横ずれ等のトラブルは
全く見られなかった。
【0015】比較例1 ナイロン6からなる溝のないメモリテープ(幅4.8m
m、厚さ0.35mm)に潤滑油を塗布し、実施例1と
同じ観察を行った結果、テープが竹の子状に横ずれする
のが観測された。
【0016】以上、本考案を添付図面を参照して説明し
たが、本考案はこれに限定されず、本考案の思想を逸脱
しないかぎり、種々の変更を行うことが出来る。
【0017】
【考案の効果】以上説明した通り、本考案による巻き取
り装置のテンションレデューサ用メモリテープは、複数
の縦溝を設けることによって、潤滑油等が付着しても横
ずれしない。このため、本考案のメモリテープを用いた
シートベルトの巻き取り装置は、長期間使用しても故障
することなく、快適なシートベルトの装着感を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例によるシートベルトの巻き取
り装置用テンションレデューサのメモリテープを示す横
断面図である。
【図2】メモリテープを使用するシートベルト巻き取り
装置の一例を示す概略断面図である。
【図3】図2の線分A−Aに沿って得られた部分断面図
である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 巻き上げシャフト 2a 細径部 2b 太径部 2c 断面四角形状の開口部 3 テープホルダー 3a 環状突出部 6 メインスプリング 7 サブスプリング 8 メモリテープ 10 ソレノイド 11 シートベルト 12 巻き取りシャフト 14 レバー 15 ラチェット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−24508(JP,A) 特開 平1−141147(JP,A) 特開 昭56−31763(JP,A) 実開 昭54−44352(JP,U) 実開 昭53−158027(JP,U) 実開 昭49−83455(JP,U) 実開 平3−122968(JP,U) 実開 平4−7260(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60R 22/44 B60R 22/12

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートベルト巻き取り装置用テンション
    レデューサのプラスチック製メモリテープにおいて、両
    面に横ずれ防止用縦溝が片面当たり2〜20本設けられ
    ていることを特徴とするメモリテープ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のメモリテープにおい
    て、ナイロン製であることを特徴とするメモリテープ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のメモリテープに
    おいて、前記縦溝が0.1〜1mmの幅及び0.05〜
    0.6mmの深さを有することを特徴とするメモリテー
    プ。
JP1993072499U 1993-12-16 1993-12-16 シートベルト巻き取り装置用テンションレデューサのメモリテープ Expired - Lifetime JP2601881Y2 (ja)

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