JP2601743B2 - 微粉末状赤リン及びその製造方法 - Google Patents

微粉末状赤リン及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黄リンの熱転化による
微粉末状赤リン及びその製造方法に関し、特に、粉砕を
必要としない安定性の改善された微粉末状赤リン及びそ
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、赤リンは、黄リンの加熱によ
る赤リンへの転化、いわゆる熱転化反応によって製造さ
れている。黄リンを不活性ガス中で加熱すると、温度の
上昇と共に転化反応が生起する。この転化反応は、260
℃付近から顕著となるが、転化反応が発熱反応であると
ころから、通常、反応熱を制御しつつ、黄リンの沸点で
ある280℃前後で転化する方法が採用されている。
【0003】従来の最も一般的なバッチプロセスは、密
封型の反応容器中で黄リンを加熱し、反応温度を監視し
ながら、まず、260〜280℃で大部分の黄リンを赤リンに
転化し、次に、さらに300℃以上に加熱して黄リンの完
全転化を企っている。これは、赤リン中の残留黄リンを
できるだけ減少させ、残留黄リンによる自然発火を防止
し、赤リンの安定性を高めるためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記熱転化
反応は、微小な赤リンの核の形成とこの核の成長及び結
合によって進行するが、転化率の上昇と共に粒子間結合
による集合体粒子の形成が促進され、その結果、生成す
る赤リン粒子は、急速に粗大化し、やがて固結塊化に至
る。そして、この転化反応は、20〜30時間から100時間
にもおよび、この間、黄リンの赤リンへの転化率を高め
るために、また、残留黄リンを除去するために長時間に
わたって高温加熱処理を行う結果、赤リンは、堅固に固
結した一体の塊状物として得られ、機械的粉砕をずし
て使用に供することができない欠点を有している。
【0005】一方、このような完全転化法とは別に黄リ
ンを部分的に赤リンに転化し、転化黄リンを蒸発分離
する連続転化法が試みられている(米国特許第2,476,33
5号明細書参照)。しかしながら、赤リン粒子の結合
は、転化反応の初期から進行するため、この部分転化法
においても、粒子は速やかに粗大化する。しかも、残留
黄リン除去のため、この場合にも前記と同様高温加熱処
理を必要とするものであり、このため、赤リン粒子は、
さらに集塊化することになる。従って、この連続転化法
においても、粉砕処理なしに粉末状赤リンを得ること
はできない欠点を有している。
【0006】ところで、合成樹脂の難燃化剤として、赤
リンが有用であることは良く知られているが、近年、合
成樹脂関連産業の技術の多様化及び高度化によって、高
機能性樹脂への要望が高まると共に難燃化剤である赤リ
ンの品質改善も求められている。その品質改善の一つ
は、安定性の高い微粉末状赤リンへの要望である。周知
のように、赤リンは、空気中で比較的不安定であり、微
量の水分により不均化反応を生起し、分解して変質する
性質を有している。
【0007】赤リンの分解生成物は、合成樹脂の物性を
著しく低下させるため、難燃化剤として用いる赤リン粒
子の表面を被覆し、これによって分解反応を抑制するな
ど、従来より種々の赤リンの安定化法が提案され、一応
の成果をあげている。しかしながら、最近、特に要望の
強い微粉末状赤リンについては、未だ満足できる水準に
達していない。
【0008】前記した従来技術では、微粉末状赤リンを
得るため、粉砕処理が不可欠であり、また、この粉砕処
理では、均一性の高い微粒子から成る微粉状赤リンを得
ることは、極めて困難であり、しかも、粉砕と別によ
る調整を必要とし、作業性が悪く、非能率的である問題
点を有している。更には、このような機械的粉砕処理を
した粉末状赤リンは、その粉末粒子表面が反応性の高い
破砕面で構成されており、水分等の吸着が極めて容易で
あり、不均化反応による分解反応が促進されるため、合
成樹脂用難燃化剤としての有用性は、大幅に低下するも
のである。
【0009】本出願人は、本発明以前に、部分転化法に
より粉末状赤リンを製造する方法について開示している
(特開昭63−346号公報、特に“発明の詳細な説明”の
参照)。この方法によれば、粉砕処理を必要としない
粉末状赤リンを得ることができ、しかも、この粉末状赤
リンは、従来技術の粉砕による粉末状赤リンとは異な
り、球体様粒子から成る極めて安定性の高い粉末状赤リ
ンを提供することができるものである。しかしながら、
この方法においても、転化反応中に進行する赤リン粒子
の結合をある程度以上抑制することが難しく、このた
め、粒径の制御された微粉末状赤リンを収率良く製造す
ることができない。
【0010】そこで、本発明は、前記従来技術における
欠点、問題点を一掃し、かつ、本出願人が提案した前記
粉末状赤リンの問題点を解消する粉末状赤リン及びそ
製造方法を提供することを目的とする。即ち、本発明
の目的は、 (1) 粉砕処理工程を必要としない安定性の改善された微
粉末状赤リン及びその製造方法を提供するにあり、ま
た、 (2) 優れた安定性と制御された粒径を持つ微粉末状赤リ
ンを収率よく製造する方法を提供するにあり、更に、 (3) 「微粉化と高安定性」という従来技術においては相
反する技術的課題を克服し、赤リン系難燃化剤の品質改
善に寄与する粉末状赤リン及びその製造方法を提供す
るにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、分散
剤の存在下で熱転化反応を行う点を特徴とし、これによ
って、上記(1)〜(3)の目的を達成したものである。即
ち、本発明の微粉末状赤リンの製造方法は、「黄リンの
熱転化による赤リンの製造方法において、分散剤の存在
下で熱転化反応を行うことを特徴とする粉末状赤リン
の製造方法。」を要旨とを要旨とし、また、本発明の微
粉末状赤リンは、「平均粒径が20μm以下であってシャ
−プな粒度分布を有し、かつ破砕面の殆ど ない球体様の
単粒子及び/又は該単粒子の結合体粒子から構成されて
いること を特徴とする安定性の改善された微粉末状赤リ
ン。」を要旨とするものである。
【0012】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
者等は、部分転化法による粉末状赤リンの製造法におい
て、反応の進行と共に赤リン粒子が結合し、集合体粒子
として急速に成長し、その結果、粒子の粗大化、集塊化
が生ずるという現象に注目した。そして、この粒子間結
合の抑制方法について鋭意研究を重ねた結果、転化反応
を或る種の物質、即ち、「分散剤」の存在下で実施する
と、赤リン粒子の結合が阻止され、任意の粒径の粒子か
らなる粉末状赤リンを高収率で製造することができる
ことを見出し、本発明を完成したものである。
【0013】本発明でいう「分散剤」とは、熔融黄リン
中において、赤リン粒子の分散性を高め、粒子間結合を
抑制する物質を意味する。この種物質、即ち、分散剤と
しては、(1)各種界面活性剤、(2)難溶性微粉末状無機化
合物、(3)無機アンモニウム塩類、(4)アミノ基を有する
有機化合物などを挙げることができ、これらは、有効な
分散剤として作用することが実験の結果明らかに認めら
れる。
【0014】この作用理論については、その詳細は不明
であるけれども、上記物質は、熔融黄リン中に均一に分
散し、転化反応の初期に形成する赤リンの核に作用して
その成長速度をコントロールすると共に生成する赤リン
粒子の分散性を高め、また、この粒子間の相互作用にも
影響を与えるものと推測することができる。いずれにし
ても、少量の分散剤を熔融黄リン中に添加するのみで、
数ミクロン〜10数ミクロンという微粒子から成る粉末状
赤リンが収率良く得られるということは、驚くべきこと
であり、本発明者等によって初めて見い出された全く新
しい知見ということができる。
【0015】本発明において、分散剤として使用できる
前記(1)の界面活性剤としては、各種界面活性剤を用い
ることができ、具体的には、アニオン界面活性剤、カチ
オン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性
剤、高分子界面活性剤等を挙げることができる。これを
更に具体的に例示すれば、アニオン界面活性剤として
は、カルボン酸塩系界面活性剤、スルホン酸塩系界面活
性剤、硫酸エステル系界面活性剤、リン酸エステル系界
面活性剤等を使用することができる。
【0016】また、カチオン界面活性剤としては、脂肪
アミン類の無機酸塩又は有機酸塩、第4級アンモニウム
塩、ベンザルコニウム塩、イミダゾリニウム塩等を、両
性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩系界面活性
剤、ベタイン系界面活性剤等を使用することができ、非
イオン界面活性剤としては、エーテル系界面活性剤、エ
ステル系界面活性剤、エーテル・エステル系界面活性剤
又は含窒素系界面活性剤等を挙げることができる。更
に、高分子界面活性剤としては、ポリカルボン酸系界面
活性剤、ナフタレンスルホン酸・ホルマリン縮合体等が
代表的なものである。
【0017】また、本発明において、分散剤として使用
できる前記(2)の難溶性微粉末状無機化合物としては、
シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム等の金属酸化物、炭酸カルシウム、珪酸
アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸
カルシウム、アパタイト等の難溶性塩類又はタルク、ベ
ントナイト、カオリン、珪藻土、粘土等の無機高分子類
の使用が有効であり、これら難溶性微粉末状無機化合物
は、いずれも平均粒径1μm以下の微粉末を用いるのが
好ましい。
【0018】また、本発明において、分散剤として使用
できる前記(3)の無機アンモニウム塩類としては、硫酸
アンモニウム、塩化アンモニウム等であり、このような
無機アンモニウム塩類も本発明の分散剤として有効に作
用するので、好ましい分散剤の1例である。
【0019】更に、本発明において、分散剤として使用
できる前記(4)のアミノ基を有する有機化合物として
は、1級、2級又は3級のアミン系化合物、アミン塩
類、第4級アンモニウム塩又はこれらの誘導体、カルボ
ン酸アミド、硫酸エステルアミド、リン酸エステルアミ
ド等のアミド系化合物又はこれらの誘導体を挙げること
ができる。この種アミノ基を有する有機化合物は、沸点
が100℃を超え、熔融黄リン中で液状を呈するものが好
ましい。
【0020】本発明において、前記(1)〜(4)の分散剤
は、そのまま或いは水又は有機溶剤に溶解して添加する
ことができる。また、この種分散剤の添加量は、黄リン
に対し0.01〜5重量%の範囲が好ましいが 、多くの場
合、1重量%以下でも十分な効果が得られる。そして、
分散剤の種類により効果は異なるが、添加量、反応時間
等の条件を選択することにより任意の粒径の微粉末状赤
リンを製造することができ、特に、平均粒径が20μm以
下であってシャ−プな粒度分布を有し、かつ破砕面の殆
どない球体様の単粒子及び/又は該単粒子の結合体粒子
から構成される安定性の改善された微粉末状赤リンを得
ることができる。
【0021】次に、本発明による粉末状赤リンの製造
方法について、より詳細に説明するが、本発明は、以下
の具体的な技術的事項に限定されるものではない。反応
容器として、蓋部を有する容器を用い、この容器に温度
計、コンデンサー及び攪拌装置を装着する。また、反応
容器の蓋部には、脱着可能な保温具を装備する。
【0022】まず、上記反応容器に適量の温水(ここで
いう「温水」とは、黄リンが熔融状態を保持できる温度
の水を意味し、以下に記載する「温水」も同様の意味で
使用する。)を入れ、次に、計量した熔融黄リン及び分
散剤を入れる。一方、温水を満たした受器にコンデンサ
ーを接続し、その先端を受器の温水中に浸漬する。ま
た、反応容器の蓋部に保温具を装着し、コンデンサーに
温水を通した後、装置内にN2ガスを流入しながら外部
加熱により反応容器を加熱する。
【0023】反応容器内の水の溜出が終了した後、蓋部
の保温具を外し、引続き加熱して転化温度まで昇温し、
反応容器内の温度を黄リンの沸点である約280℃に保持
し、蒸発黄リンをこの反応容器内で還流しながら転化反
応を継続する。予め設定した反応時間を経過した後、再
び蓋部を保温して転化黄リンを蒸溜し、コンデンサー
で凝縮した液状黄リンを受器内の温水中に回収する。
【0024】そして、殆んどの黄リンを溜出させた後、
更に加熱し、反応生成物を黄リンの沸点以上の温度と
し、赤リン中に残存する微量の黄リンを排出除去する。
次に、放冷した後、粉末状赤リンを反応容器より取り
出す。一方、受器内に回収した黄リンは、原料黄リンと
して循環使用する。
【0025】得られた粉末状赤リンの平均粒径、粒度
分布、収率等は、使用する分散剤の種類及びその添加量
並びに反応時間によって異なる。分散剤の添加量を多く
すると、平均粒径は一般に小さくなり、また、反応時間
が短いと、収率は相対的に低下する。反応時間を長くす
ると、平均粒径が大きくなる傾向がみられるが、これ
は、分散剤無添加の場合に較べれば、殆んど問題になら
ない程度である。
【0026】分散剤を添加しない場合、転化反応開始直
後から急速に粒子間結合が進行し、平均粒径が数μmの
ような微粉状赤リンを得ることは到底できないが、本
発明の方法、即ち、分散剤の存在下で熱転化反応を行う
と、数μmの微粉状赤リンを極めて容易に製造するこ
とができる。そして、本発明によれば、分散剤の種類及
びその添加量並びに転化条件を適宜選定することによ
り、任意の平均粒径を持つ粉末状赤リンを30〜80%の
高い転化率で取得することができる。
【0027】また、本発明の方法により得られる粉末
状赤リンは、個々の粒子の粒径が比較的均一に揃ってお
り、従って、幅広い粒度分布を持つ従来の粉砕赤リンと
は異なるシャープな粒度分布を有する微粉状赤リンが
得られる。この微粉状赤リンについて、電子顕微鏡に
より観察したところ、破砕面の殆んどない球体様の単粒
結合数の極めて少ない結合体粒子で構成されている
こが確認された。この事実からみて、本発明の方法によ
り得られる微粉状赤リンは、粒子間結合が効果的に抑
制されていることが明らかである。また、安定性の測定
結果からみても、球体様粒子からなる本発明の微粉
赤リンは、従来の粉砕赤リンに較べ、極めて高い安定性
を示し、高機能性樹脂用難燃化剤として優れた有用性を
持つことが確認された。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例1〜30を比較例1〜
5と共に挙げ、本発明をより詳細に説明する。 (実施例1) 鉄製反応容器(内径155mm,高さ130mm)に約60℃の
温水1リットルを入れた後、熔融黄リン990g及びメチ
ルタウリン酸ナトリウム界面活性剤(ライオン社製、リ
ポタックTEP、メチルタウリン酸ナトリウム含量26%)19
gを入れた。そして、この反応容器に蓋をかぶせ、該蓋
部にグラスウール製保温覆を装着した後、反応容器を電
気加熱装置にセットした。
【0029】次に、反応容器内に1.0 NL/minのN2のガ
スを通し、コンデンサーのジャケットに約60℃の温水を
流入した。(なお、“NL/min”は、「Normal Litter/
minute」の略であり、1分間あたりの“標準状態のガス
の流量をリットル単位”で示したものである。以下、同
じ。)熱源をオンして反応容器を加熱し、最初に水分を
溜出させた。100℃前後で水分の溜出が終了し、温度上
昇が始まった時に蓋部の保温覆を取り除き、加熱を続行
した。温度が約280℃に達した時、反応混合物をこの温
度に保持し、かつ、黄リンが反応容器内で還流するよう
に熱源をコントロールしながら、約8時間加熱を続け
た。
【0030】その後、再び保温覆を装着し、N2ガスの
導入量を4.0 NL/minに増加して転化黄リンを蒸溜し
た。大部分の黄リンが溜出した後、280℃以上に昇温
し、330℃以内の温度で約4時間加熱を続け、残存する微
量の黄リンを除去した。放冷後、反応容器から微粒状赤
リン320gを得た。この微粒状赤リンは、その平均粒径
が5.2μmのものであった。また、転化率は32.3%であ
った。この実施例1における分散剤及びその添加量並び
に得られた微粒状赤リンの平均粒径、転化率をまとめて
表1に示す。
【0031】(実施例2〜26) 実施例1と同様の反応容器に黄リン約1kg及び表1、
表2に示す種々の分散剤を入れ、実施例1と同一条件で
転化反応を行い(ただし、実施例9及び同11だけは、反
応時間を8時間とせず、16時間に延長した例であ
る。)、微粉末状赤リンを製造した。表1、表2に示す
分散剤のうちで水に難溶の有機化合物は、適当な有機溶
剤に溶解して添加した。使用した分散剤の種類及び添加
量、得られた赤リンの平均粒径及び転化率を表1(実施
例2〜15)及び表2(実施例16〜26)に示した。な
お、表1、表2における粉末状赤リンの平均粒径は、
レーザー回折式粒度分布計モデル715(シーラスアルカテ
ル社製,フランス)により測定した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】なお、表1に示す分散剤としてのA(1〜
4)、B(1,2)、C、D(1〜6)は、それぞれ次の界面活性
剤を使用したものであり、また、( )内は、いずれも
ライオン社製の商品名を示す。 A:アニオン界面活性剤 1:メチルタウリン酸塩(リポタック TEP) 2:アルキルベンゼンスルホン酸塩(ライポン LS-62
5) 3:アルキルエ−テル硫酸エステル塩(サンノ−ル DM-
1470) 4:リン酸エステル塩(リポファック PN-529) B:カチオン界面活性剤 1:エチレンオキシド付加アンモニウムクロライド(エ
ソカ−ド /12) 2:脂肪アミン酢酸塩(ア−マック T50) C:イミダゾリウムベタイン系両性界面活性剤(リポ
ミン CH) D:非イオン界面活性剤 1:アルキロ−ルアミド(ホ−ムリ−ド CD) 2:エチレンオキシド付加脂肪酸(エソファット /1
5) 3:エチレンオキシド付加ノニルフェノ−ル(リポノッ
クス NC-130) 4:エチレンオキシド付加アルキルアミド(エソマイド
/15) 5:エチレンオキシド付加アルキルアミン(エソミン C
/12) 6:ソルビタン脂肪酸エステル(カデナックス SO-80
C)
【0035】また、表2に示す分散剤としてのE(1,
2)、F(1,2)、G(1〜7)は、それぞれ次のものを示す。 E:無機アンモニウム塩 1:硫酸アンモニウム 2:塩化アンモニウム F:難溶性微粉末状無機化合物 1:酸化アルミニウム(日本アエロジル社製、平均粒径
0.02μm) 2:タルク(日本タルク社製、平均粒径0.5μm) G:有機アミン化合物 1:オクチルアミン 2:4,4’ージアミノジフェニルメタン 3:P-フェニレンジアミン 4:トリエチルベンジルアンモニウムクロライド 5:オレイン酸アミド 6:ベンゼンスルホン酸アミド 7:ジフェニルホスホロアミデ−ト
【0036】(実施例27〜30) 前記実施例10、同11と同一の分散剤を使用し、この分散
剤の添加量、転化時間を表3に示す条件とし、その他は
前記実施例1と同様にして微粉末状赤リンを製造した。
得られた微粉末状赤リンの平均粒径、転化率を表3に示
した。なお、前記表1に示した実施例10、同11の結果も
同時に表示した。この実施例27〜30は、実施例10、同11
を含めて「分散剤の添加量及び転化時間による転化率と
赤リンの平均粒径の変化」を測定したものである。
【0037】
【表3】
【0038】(比較例1〜4) 分散剤を添加せず、また、表4に示す転化時間を除い
て、前記実施例1と同様の転化反応を実施して赤リンを
製造した。そして、転化時間による転化率と赤リンの平
均粒径の変化を測定した。その結果を表4に示した。
【0039】(比較例5) 比較のため、分散剤を添加しない点以外は、前記実施例
1と同様の転化条件で粉末状赤リンを製造した。得られ
た粉末状赤リンの平均粒径、転化率を同じく表4に示し
た。なお、この比較例5は、前記実施例1のブランクテ
ストに相当し、また、上記比較例1〜4の「転化時間に
よる転化率と赤リンの平均粒径の変化」の延長線上に存
するものである。
【0040】
【表4】
【0041】分散剤を添加しない場合に得られる赤リン
と本発明の分散剤を添加した場合に得られる赤リンの粒
度分布の差異を明らかにするため比較例4、実施例1及び
実施例24の赤リンの粒度分布を測定した。その結果を表
5に示す。
【0042】
【表5】
【0043】次に、赤リンの安定性を評価するため、比
較例5の赤リン(平均粒径51.6μm)を粉砕して調製し
た微粉状赤リン(平均粒径20μm、同5μm)と実施
例1、同10、同21、同24の微粉状赤リンの安定性をホ
スフィン生成量により測定した。その結果を表6に示
す。
【0044】
【表6】
【0045】なお、表6におけるホスフィン生成量の測
定方法は、次のとおりである。試料赤リン10gを200m
lの三角フラスコに入れた後、二本の通気管を有する栓
でこの三角フラスコの口を密封する。通気管の一方をN
2ガス容器に、他方をガス捕集容器に連結し、N2ガスを
導入して三角フラスコ内を十分に該ガスで置換する。
【0046】次に、三角フラスコを190℃の油浴に浸漬
し、3時間この温度に保持し、この間に発生するガスを
捕集する。この捕集ガス100mlをシリンジに分取し、
リン化水素検知管(光明理化学工業社製)を用いてリン
化水素濃度を測定し、ガス発生量からリン化水素生成量
を算出する。
【0047】表1及び表2から明らかなように、分散剤
として各種界面活性剤を添加した実施例1〜15、無機ア
ンモニウム塩を添加した実施例16、同17、難溶性微粉末
状無機化合物を添加した実施例18、同19、有機アミン化
合物を添加した実施例20〜26では、いずれも平均粒径が
数μm〜20数μmの微粉状赤リンが得られる。しか
も、分散剤の種類及びその添加量並びに転化条件(反応
時間)を適宜選択することにより、所望の平均粒径を有
する微粉状赤リンを任意に製造し得ることが理解でき
る。
【0048】また、表1、表2の転化率の項からみて、
微粉状赤リンが高収率で得られることが認められ、特
に、実施例8と同9、実施例10と同11の対比から明らかな
ように、同一分散剤を使用しても、その添加量を増加
し、転化時間を長くすることにより転化率が著しく向上
することが認められる。更に、この事実は、表3の「分
散剤の添加量及び転化時間による転化率と赤リンの平均
粒径の変化」からみて、より明らかである。
【0049】これに対して、分散剤を添加しない比較例
1〜5では、表4から明らかなように、転化時間を長くす
れば、転化率の増加と共に生成する赤リン粒子の平均粒
径が急速に大きくなり、例えば転化時間120minで30μm
以上のものが得られ(比較例3参照)、数μm〜20数μ
mの微粉状赤リンを得るためには、これを粉砕しなけ
ればならないことが理解できる。これを実施例1と比較
例5との対比でさらに説明すると、同一の8時間(480
分)の転化時間で、分散剤を添加した実施例1では、平
均粒径5.2μmの微粉状赤リンが得られ、一方、分散
剤を添加しない比較例5では、51.6μmのものであり、
数μm〜20数μmの微粉状赤リンを得るためには、当
然に粉砕を要する。そして、分散剤を添加せず、しか
も、粉砕せずに微粉状赤リンを得るには、反応開始後
数分程度で反応を停止する必要があり、この結果、収率
は極端に低くなり、実際的な製造法として利用し難いも
のとなる。
【0050】次に、表5の結果から、分散剤を添加しな
い場合は、赤リン粒子が粗大であるだけでなく、粒度分
布も幅広い範囲におよぶが、本発明の方法によって得ら
れる微粉末状赤リンは、粒子が細かく、かつシャ−プな
粒度分布を有し、かつ破砕面の殆どない球体様の単粒子
及び/又は該単粒子の結合体から構成されていることが
確認される。
【0051】その上、表6から明らかなように、粉砕し
た微粉状赤リンと粉砕を要しない本発明の実施例によ
って得られた微粉状赤リンとは、安定性において格段
の差が認められる。即ち、表6によれば、分散剤を添加
して得た粉砕を要しない10μm未満の微粉状赤リンで
は、ホスフィン生成量が34〜40μg/gであるのに対
し、粉砕赤リンでは、平均粒径20μmで945μg/g、5
μmで1615μg/gと極端に高い値を示している。
【0052】以上の事実から、分散剤の存在下で熱転化
反応を行う本発明の実施例1〜26では、数μm〜20数μ
mの微粉状赤リンを粉砕処理によらないで得ることが
でき、しかも表面安定性が極めて高く、かつ粒度分布が
狭い範囲に制御された微粉末状赤リンが高転化率で得ら
れることが理解できる。
【0053】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、黄リン
の熱転化による赤リンの製造方法において、分散剤の存
在下で熱転化反応を行うことを特徴とするものであり、
これによって、粉末状赤リンを粉砕処理を行うことな
く製造することができ、また、粉砕処理を必要としない
ため、粒子表面には破砕面が殆んどなく、表面安定性が
極めて高い粉末状赤リンを高転化率で得ることができ
る効果が生ずる。
【0054】更に、本発明において、分散剤の種類及び
その添加量並びに反応条件(転化時間)を適宜選択する
ことにより、例えば数μm〜20数μm範囲内で所望の平
均粒径を有する粉末状赤リンを任意にコントロールし
て製造することができ、特に、平均粒径が20μm以下で
あってシャ−プな粒度分布を有し、かつ破砕面の殆どな
い球体様の単粒子及び/又は該単粒子の結合体粒子から
構成される安定性の改善された微粉末状赤リンを得るこ
とができる効果が生じる。そして、本発明により、不均
化反応による分解変質の生起に難い安定な微粉状赤リ
ンが得られるので、高機能樹脂用難燃化剤として優れた
粉末状赤リンを提供することができる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黄リンの熱転化による赤リンの製造方法
    において、分散剤の存在下で熱転化反応を行うことを特
    徴とする粉末状赤リンの製造方法。
  2. 【請求項2】 分散剤が界面活性剤であることを特徴と
    する請求項1に記載の粉末状赤リンの製造方法。
  3. 【請求項3】 分散剤が平均粒径1μm以下の難溶性微
    粉末状無機化合物であることを特徴とする請求項1に記
    載の粉末状赤リンの製造方法。
  4. 【請求項4】 分散剤が無機アンモニウム塩類又はアミ
    ノ基を有する有機化合物であることを特徴とする請求項
    1に記載の粉末状赤リンの製造方法。
  5. 【請求項5】 平均粒径が20μm以下であってシャ−プ
    な粒度分布を有し、かつ破砕面の殆どない球体様の単粒
    子及び/又は該単粒子の結合体粒子から構成されている
    ことを特徴とする安定性の改善された微粉末状赤リン。
  6. 【請求項6】 微粉末状赤リンが分散剤の存在下におけ
    る黄リンの熱転化反応によって得られる微粉末状赤リン
    であることを特徴とする請求項5に記載の微粉末状赤リ
    ン。
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