JP2601175Y2 - 光ファイバコネクタのモジュール側ハウジング - Google Patents

光ファイバコネクタのモジュール側ハウジング

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JP2601175Y2
JP2601175Y2 JP1993042748U JP4274893U JP2601175Y2 JP 2601175 Y2 JP2601175 Y2 JP 2601175Y2 JP 1993042748 U JP1993042748 U JP 1993042748U JP 4274893 U JP4274893 U JP 4274893U JP 2601175 Y2 JP2601175 Y2 JP 2601175Y2
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誠人 河村
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、光ファイバと光電素
子とを光結合させる光ファイバコネクタのモジュール側
ハウジング,特にシールド性能を有する光ファイバコネ
クタのモジュール側ハウジングに関する。
【0002】
【従来の技術】光電素子と光ファイバとを光結合させる
光ファイバコネクタとしては、図10に示すようなもの
がある。
【0003】この光ファイバコネクタ70は、光ファイ
バAを保持するフェルール71aを備えた光ファイバ側
ハウジング71と、この光ファイバ側ハウジング71と
結合するモジュール側ハウジング72とから構成されて
おり、前記モジュール側ハウジング72には、光電素子
Bの収容部74a及び前記フェルール71aに保持され
た光ファイバAの先端面を光電素子Bの受光部b’等に
導くためのフェルール71aの導入部73aが設けられ
ている。
【0004】ところで、光電素子は光信号を電気信号
に、又は電気信号を光信号に変換するものゆえ、電気信
号に対するノイズ対策として、モジュール側ハウジング
をシールド構造にしなければならない場合がある。
【0005】その一つの方策として、前記光ファイバコ
ネクタ70では、モジュール側ハウジング72を、フェ
ルール71aの導入部73aを有するハウジング本体7
3と、このハウジング本体73に装着される光電素子B
の収容部74aを有するシールドケース74とによって
構成し、そのシールドケース74を導電性樹脂によって
形成したものである。
【0006】又、別の方策としては、図11に示すよう
に、光ファイバ側ハウジング81及びモジュール側ハウ
ジング82から成る光ファイバコネクタ80のモジュー
ル側ハウジング82全体を、導電性樹脂によって形成す
ることが考えられる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、前記光ファ
イバコネクタ70のように、モジュール側ハウジング7
2がハウジング本体73とシールドケース74とから成
る構造であれば、光ファイバAと光電素子Bの受光部
b’との光軸合わせは、導入部73aのフェルール71
aの導入精度以外にハウジング本体73から分離された
シールドケース74の存在によって、光電素子Bのシー
ルドケース74への収容精度、シールドケース74のハ
ウジング本体73への装着精度に大きく影響されること
となり、光軸にずれが生じ易い。
【0008】又、前記光ファイバコネクタ80のように
モジュール側ハウジング82全体を、導電性樹脂によっ
て形成したものにあっては、導電性を付与するために樹
脂に混入されるカーボン等によりハウジング自体の着色
性が悪く、通常の樹脂に比べて強度的に脆くなるといっ
た問題がある。
【0009】そこで、この考案の課題は、シールド性能
を有するこの種の光ファイバコネクタのモジュール側ハ
ウジングを改良することにより、光軸のずれを生じにく
くすると共に、ハウジング自体の着色性、強度性の向上
を可能にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この考案は、光ファイバを保持するフェルールを
備えた光ファイバ側ハウジングに結合される光ファイバ
コネクタのモジュール側ハウジングにおいて、光電素子
と、係合部を有し絶縁性樹脂によって形成されたハウジ
ング本体と、前記光電素子の収容部と前記係合部に係合
可能な被係合部とを有し、前記係合部と前記被係合部と
の係合によって前記ハウジング本体内に装着される導電
性樹脂によって形成されたシールドケースとを備え、前
記シールドケースに前記光電素子と前記光ファイバとを
光結合させるための前記フェルールの導入部が一体形成
されると共に、その導入部が、前記シールドケースを前
記ハウジング本体内に装着した状態で、前記ハウジング
本体内に突出して単独で前記フェルールを受け入れ可能
な位置に形成されたものである。
【0011】また、前記ハウジング本体及びシールドケ
ースに、シールドケースをハウジング本体に装着した状
態で互いに重なり合うねじ止め部と接地部とをそれぞれ
設けておくと、ハウジング本体を固定すると同時にシー
ルドケースを基板等にアースすることができ、固定及び
アースに必要な領域も少なくすることができるので好ま
しい。
【0012】
【作用】以上のように構成された光ファイバコネクタ
モジュール側ハウジングは、そのシールドケースにフェ
ルールの導入部が一体形成されているので、光ファイバ
と光電素子の受光部等との光軸合わせにシールドケース
のハウジング本体への装着精度が影響することはない。
特に、導入部を、シールドケースをハウジング本体内に
装着した状態で、ハウジング本体内に突出して単独でフ
ェルールを受け入れ可能な位置に形成しているため、フ
ェルールの挿入性及び位置決め精度の向上が図られる。
また、ハウジング本体とシールドケースとは、それらの
係合部と被係合部との係合によって組立てられる。
【0013】また、シールドケースによってシールド性
能が十分に確保されるので、ハウジング本体を絶縁性樹
脂によって形成しても、着色性、強度性が問題になるこ
ともない。
【0014】さらに、シールドケースをハウジング本体
に装着した状態で互いに重なり合うねじ止め部及び接地
部をシールドケース及びハウジング本体にそれぞれ設け
たものにあっては、タッピングねじ等によってハウジン
グ本体を基板等にねじ止めすることにより、シールドケ
ースが基板にアースされると共に固定され、基板等にお
けるモジュール側ハウジングのねじ止め部及び接地部の
占有面積が小さくなる。
【0015】
【実施例】以下、実施例について図面を参照して説明す
る。図3及び図4に示すように、この光ファイバコネク
タ1は、光ファイバAを保持する光ファイバ側ハウジン
グ10と光電素子Bを収容するモジュール側ハウジング
30とから構成されている。
【0016】前記光ファイバ側ハウジング10は、ハウ
ジング本体11及びこれに装着されるフェルール21と
から成る。前記フェルール21は、光ファイバAの端末
部に嵌着されるものであり、光ファイバAの被覆を剥ぎ
取った先端部分に嵌着される小径部22と被覆部分に嵌
着される大径部23とから構成されている。また、前記
大径部23の外周面には、全周にわたってつば部24が
形成されている。
【0017】前記ハウジング本体11には、前記フェル
ール21を収容する収容筒12が形成されており、その
内径は前記フェルール21のつば部24より若干大きく
なっている。また、その収容筒12の内面にはフェルー
ル21の大径部23の外周面に摺接するつば部13が形
成されており、フェルール21の位置決めの役割を果た
している。
【0018】前記フェルール21には、大径部23のつ
ば部24より後方側にコイルばね14が嵌挿されてお
り、前記収容筒12の後端部にはこのコイルばね14を
押圧するキャップ15が嵌着されている。従って、この
コイルばね14によってフェルール21のつば部24が
押圧され、その結果このつば部24が収容筒12のつば
部13に係止されてフェルール21の後方への移動が防
止される。なお、前記キャップ15には、光ファイバA
が摺接状態に貫通する孔15aが形成されており、この
孔15aを光ファイバAが貫通することにより、収容筒
12の後端部における光ファイバAの位置決めが行われ
る。
【0019】また、前記光ファイバ側ハウジング10に
は、その上面後端からほぼ中央部まで延びる係止片16
が設けられており、その先端部に形成された抜け止め用
係合突起17が前記モジュール側ハウジング30の係合
部33aに係合することによりモジュール側ハウジング
30に結合した光ファイバ側ハウジング10の抜けが防
止される。
【0020】また、前記係止片16には、押下部18が
形成されており、両ハウジング10,30の分離時に押
下部18が押下げられることによって前記抜け止め用係
合突起17が係合部33aから脱離し、両ハウジング1
0,30が分離される。
【0021】前記モジュール側ハウジング30は、図4
及び図5に示すように、ハウジング本体31と光電素子
Bを収容するシールドケース37とから構成されてお
り、前記ハウジング本体31は絶縁性樹脂によって、ま
た、前記シールドケース37は、導電性樹脂によって形
成されている。
【0022】前記ハウジング本体31は、前後面が開放
された箱状体であり、図1及び図2に示すように、両側
面板35の後端下部にはねじ孔32aを有するねじ止め
部32が設けられている。
【0023】また、前部上面板33及びこれより一段低
くなった後部上面板34の中央部の一部がそれぞれ切り
欠かれて前記光ファイバ側ハウジング10の抜け止め用
突起17が係合する係合部33a及び後述するシールド
ケース37上面の係止突起(被係合部)42が係合する
係合部34aがそれぞれ形成されており、両側面板35
の後端部も部分的に切り欠かれてシールドケース37の
両側面の係止突起43が係合する係合部35aが形成さ
れている。
【0024】また、ハウジング本体31の下面板36は
後端部側が一段高くなっており、シールドケース37に
収容された光電素子Bの支持面36aとなっている。な
お、前記下面板36の後端部には前記光電素子Bの端子
ピンbを通すための切除部36bが形成されている。
【0025】前記シールドケース37は、下面が開放さ
れた箱体であって、その内部に光電素子Bの収容部38
が形成されており、前面には、その光電素子Bの受光部
b’に対応して前記光ファイバ側ハウジング10のフェ
ルール21を受け入れる円筒状の導入部39が設けら
れ、上面及び両側面には、上述した係止突起42,43
が形成されている。
【0026】従って、光電素子Bをシールドケース37
の収容部38に収容した後、ハウジング本体31の後面
側から装着すると、前記係止突起42,43が係合部3
4a,35aに係合して抜けが防止される。このとき、
光電素子Bは、図4に示すようにハウジング本体31の
下面板36の支持面36aに支持され、前記収容部38
内における位置決めが行われる。
【0027】また、シールドケース37の後面には、前
記ハウジング本体31のねじ止め部32と同一構造でね
じ孔40aを有する接地部40が設けられており、前記
ねじ孔40aにタッピングねじ等をねじ込むことによ
り、シールドケース37を基板にアースすることができ
る。
【0028】以上のように構成された光コネクタは、モ
ジュール側ハウジング30の前面側に光ファイバ側ハウ
ジング10を挿入すると、前記フェルール21が導入部
39に受け入れられることにより位置決めされ、光ファ
イバAと光電素子Bの受光部b’との光軸合わせが行わ
れる。
【0029】また、この時、前記係止片16の抜け止め
用突起17が係合部33aに係合して両ハウジング1
0,30の係合状態がロックされる。
【0030】図6ないし図9は、他の実施例を示してい
る。図8に示すように、この光ファイバコネクタ2は、
前記実施例と同様、光ファイバAを保持する光ファイバ
側ハウジング50と光電素子Bを収容するモジュール側
ハウジング60とから成り、モジュール側ハウジング6
0は、図6に示すように、絶縁性樹脂製のハウジング本
体61と導電性樹脂製のシールドケース65とによって
構成されている。
【0031】また、各ハウジング50,60の構造、特
に係合構造は、前記実施例と同様であるので説明を省略
し、前記実施例と異なる点を中心に説明する。
【0032】前記実施例のモジュール側ハウジング30
では、シールドケース37にハウジング本体31のねじ
止め部32と同一形状の接地部40が設けられており、
ハウジング31の固定とは別に基板に対するアースを取
っていたが、このモジュール側ハウジング60では、ハ
ウジング本体61の固定構造とシールドケース65の接
地構造とを共用させていた点に特徴がある。
【0033】具体的には、図6及び図7に示すように、
シールドケース65には、その両側面から外側に張り出
す支持板66を設け、この支持板66にねじ孔67aを
有する円柱状の接地部67を設ける一方、ハウジング本
体61には、その両側面に前記支持板66と互いに重な
り合うねじ止め部62を設けると共にこのねじ止め部6
2の後方及び側方に前記支持板66及び接地部67の受
け部63を形成してある。この受け部63は支持板66
の周縁が嵌合する溝部63aを有しており、ねじ止めの
際の支持板66の浮き上がりを防止している。
【0034】以上のように構成された光ファイバコネク
タ2のモジュール側ハウジング60は、図9に示すよう
に、ハウジング本体61にシールドケース65を装着し
た状態で基板C上に載せ、基板Cの下方側からタッピン
グねじDをねじ孔64及び67aにねじ込むと、ハウジ
ング本体61がシールドケース65と共に基板C上に固
定されると同時にシールドケース65が基板Cにアース
される。
【0035】
【考案の効果】以上のように、この考案の光ファイバコ
ネクタのモジュール側ハウジングでは、シールドケース
に、光電素子と光ファイバとを光結合させるためのフェ
ルールの導入部を一体形成するようにしたため、モジュ
ール側ハウジングのシールド性能を十分に確保できると
共に光ファイバと光電素子の受光部等との光軸合わせに
シールドケースのハウジング本体への装着精度が影響す
ることがなく、光軸のずれをモジュール側ハウジング全
体が一体に形成されたものと同等レベルに抑えることが
できる。特に、導入部を、シールドケースをハウジング
本体内に装着した状態で、ハウジング本体内に突出して
単独でフェルールを受け入れ可能な位置に形成している
ため、フェルールの挿入性及び位置決め精度の向上が図
られる。また、ハウジング本体とシールドケースとは、
それらの係合部と被係合部との係合によって組立てられ
るため、その組立も容易である。
【0036】また、シールドケースによってシールド性
能が十分確保されるので、ハウジング本体を絶縁性樹脂
で形成してもモジュール側ハウジングの着色性、強度性
に支障が生じることもない。
【0037】さらに、ハウジング本体のねじ止め部とシ
ールドケースの接地部とが互いに重なり合うようにした
ものにあっては、ハウジング本体を基板等にねじ止めす
ることにより、シールドケースが基板等へアースされ、
しかもシールドケース自体が基板に固定されるので、作
業性、信頼性が向上する。
【0038】また、ハウジング本体の固定とシールドケ
ースのアースとを個別に行っていた従来の光ファイバコ
ネクタに比べてモジュール側ハウジングの基板等におけ
る占有面積が小さくなるので小型化を図ることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る一実施例のモジュール側ハウジ
ングを示す斜視図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上の光ファイバ側ハウジングとの結合状態を
示す断面図である。
【図4】同上のモジュール側ハウジングと光ファイバ側
ハウジングの分離された状態を示す断面図である。
【図5】同上のモジュール側ハウジングの分離断面図で
ある。
【図6】他の実施例のモジュール側ハウジングを示す分
離斜視図である。
【図7】同上の組み立て状態を示す斜視図である。
【図8】同上の光ファイバ側ハウジングとの結合状態を
示す断面図である。
【図9】同上の固定構造を示す一部切欠断面図である。
【図10】従来例を示す断面図である。
【図11】他の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 光ファイバコネクタ 10,50 光ファイバ側ハウジング 30,60 モジュール側ハウジング 21 フェルール 31,61 ハウジング本体 32 ねじ止め部 37,65 シールドケース 39 導入部 40 接地部 62 ねじ止め部 63 受け部 63a 溝部 64 ねじ孔 66 支持板 67 接地部 67a ねじ孔 A 光ファイバ B 光電素子 b 端子ピン b’ 受光部 C 基板 D タッピングねじ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバを保持するフェルールを備え
    た光ファイバ側ハウジングに結合される光ファイバコネ
    クタのモジュール側ハウジングにおいて、 光電素子と、 係合部を有し絶縁性樹脂によって形成されたハウジング
    本体と、 前記光電素子の収容部と前記係合部に係合可能な被係合
    部とを有し、前記係合部と前記被係合部との係合によっ
    て前記ハウジング本体内に装着される導電性樹脂によっ
    て形成されたシールドケースとを備え、 前記シールドケースに前記光電素子と前記光ファイバと
    を光結合させるための前記フェルールの導入部が一体形
    成されると共に、その導入部が、前記シールドケースを
    前記ハウジング本体内に装着した状態で、前記ハウジン
    グ本体内に突出して単独で前記フェルールを受け入れ可
    能な位置に形成された光ファイバコネクタのモジュール
    側ハウジング。
  2. 【請求項2】 前記ハウジング本体及び前記シールドケ
    ースに、前記シールドケースを前記ハウジング本体に装
    着した状態で互いに重なり合うねじ止め部と接地部と
    それぞれ設けられた請求項1記載の光ファイバコネクタ
    のモジュール側ハウジング
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JP5690510B2 (ja) * 2010-06-28 2015-03-25 矢崎総業株式会社 電子部品
JP5663212B2 (ja) * 2010-06-28 2015-02-04 矢崎総業株式会社 電子部品
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