JP2600970B2 - ダイバーシティ受信装置 - Google Patents

ダイバーシティ受信装置

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JP2600970B2
JP2600970B2 JP2111458A JP11145890A JP2600970B2 JP 2600970 B2 JP2600970 B2 JP 2600970B2 JP 2111458 A JP2111458 A JP 2111458A JP 11145890 A JP11145890 A JP 11145890A JP 2600970 B2 JP2600970 B2 JP 2600970B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はダイバーシティ受信装置に関し、特に符号間
干渉が生じる通信路を介して伝送されたディジタル信号
をより高品質で受信するダイバーシティ受信装置に関す
る。
〔従来の技術〕
移動通信システム等、伝送路においてマルチパスによ
る歪が生じる劣悪な伝送環境を介して高速ディジタル信
号伝送を実現するために多くの等化方式が検討されてい
る。これらの等化方式としては、判定帰還形等化器や最
尤系列推定器等がバースト伝送という条件の下で検討さ
れている(例えば、プロアキス(J.G.Proakis),“デ
ィジタル・コミュニケーションズ(Digital Communicat
ios)",マグロウヒ(McGraw−Hill),1983)。
また、高品質の受信信号を得るためにダイバーシティ
技術がある。この技術の実現方法としては様々な方法が
考えられているが、(例えば、桑原守二監修,“自動車
電話",社団法人電子通信学会編,昭和60年)、複数のア
ンテナを用いて同時に信号を受信し、受信信号に基づい
て各アンテナで受信した信号を合成または選択する空間
ダイバーシティ方式が注目を集めている。この方式は自
動車車載用のラジオ受信器などに対して実用化されてお
り、高品質の受信信号を提供している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、伝送路においてマルチパス歪が大きく
現われるような環境において、高速ディジタル信号のバ
ースト伝送を行なう場合、従来の判定帰還形等化器や最
尤系列推定器等だけでは十分な受信信号品質を得ること
ができない場合が生じる。また、受信信号品質を向上す
るための1つの手段として、従来技術の項に述べたよう
なダイバーシティ技術が知られている。従来から知られ
ているダイバーシティ技術は、遅延時間が伝送速度より
も大きいようなマルチパス歪はあまり考慮せず、受信信
号レベルに基づく合成もしくは選択等を行うものである
(例えば、桑原守二監修,“自動車電話",社団法人電子
通信学会編,昭和60年)。この方式では、遅延時間が大
きいマルチパス歪が存在する場合にはそれほど大きな特
性改善は得られない。
また、遅延時間が大きいマルチパス歪が存在する場合
に、各ダイバーシティアンテナの受信信号を合成する方
式も検討されているが(例えば、渡辺,“マルチパス伝
送路における適応受信方式",電子通信学会技術研究報
告,CS78−203,pp.57〜64.ピー・モンセン(P.Monse
n),“アダプティブ・イコライゼイション・オブ・ザ
・スロー・フェージング・チャネル(Adaptive Equaliz
ation of the Slow Fading Channel)",アイ・イー・イ
ー・イー・トランザクション・オン・コミュニケーショ
ンズ(IEEE Transactions on Communications),Vol.CO
M−22,No.8,Aug.1974)、受信機の構成が非常に複雑に
なってしまうという欠点がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のダイバーシティ受信装置は、N(Nは2以上
の整数)個のアンテナと、これらアンテナのそれぞれか
らの受信信号に基づき前記受信信号の送信点から前記ア
ンテナのそれぞれまでの通信路特性をインパルスレスポ
ンスとして推定するN個の通信路特性推定器と、前記ア
ンテナのいずれか1つからの受信信号をこの受信信号に
基づき前記通信路特性推定器が推定した前記インパルス
レスポンスに基づき等化する等化回路と、前記通信路特
性推定器のそれぞれからの前記インパルス特性の成分か
ら前記等化回路にとって有意となる成分と有意ではない
成分とを検出し前記有意となる成分と前記有意ではない
成分とを区別して出力するN個の通信路特性選別回路
と、これら通信路特性選別回路からの入力のそれぞれに
ついて前記有意となる成分に対する前記有意ではない成
分の電力比を算出し前記電力比を最小にする入力に対応
する前記前記通信路特性選別回路及びアンテナを示す制
御信号を出力する電力比演算回路と、この電力比演算回
路からの前記制御信号が示す前記アンテナからの受信信
号を選択して前記等化回路へ出力する第1のスイッチ
と、前記電力比演算回路からの前記制御信号が示す前記
通信路特性選別回路からの前記有意となる成分を選択し
て前記等化回路へ出力する第2のスイッチとを備えてい
る。
又、本発明のダイバーシティ受信装置は、前記アンテ
ナのそれぞれからの受信信号を準同期検波するN個の復
調回路と、これら復調回路のそれぞれからの検波信号を
ディジタル化して前記通信路特性推定器のそれぞれ及び
前記第1のスイッチへ出力するN個のAD変換回路とを含
んで構成されていてもよい。
更に、本発明のダイバーシティ受信装置は、前記アン
テナのそれぞれからのバースト状の受信信号に対応して
前記AD変換回路のそれぞれが出力したディジタル信号を
一時記憶した後前記通信路特性推定器のそれぞれ及び前
記第1のスイッチへ出力するN個の受信信号記憶回路を
含んで構成されていてもよい。
更に又、前記通信路特性推定回路は入力信号中のプリ
アンブルを用いて前記通信路特性を推定するように構成
されていてもよい。
〔作用〕
移動通信システム等で観測されるマルチパス歪は、送
信点からの直接波と多くの建物等で反射・散乱を受けた
遅延波が同時に受信されるために生じるものであり、こ
のような歪が生じる通信路はマルチパス通信路と呼ばれ
ている。マルチパス通信路特性は、同一の場所で送信し
ても受信地点が異なればその特性は異なったものとな
り、同一の場所で送信された信号であっても空間的に離
れた場所に複数の受信アンテナを設けて受信すれば、各
アンテナの受信信号に生じるマルチパス歪は異なったも
のとなる。また、送受信点が見通しであれば、受信点で
は直接波が最も強く受信されることになり、典型的な通
信路特性(インパルスレスポンス)は第2図に示すよう
な特性となる。しかしながら、送信点と受信点が見通し
とならない場合には、受信点には直接波が全く届かなく
なり、受信信号は遅延波だけから構成されるため、通信
路特性(インパルスレスポンス)は第3図のような特性
になると考えられる。
このようなマルチパス歪を軽減する等化器を構成する
1つの方式として、マルチパス歪が発生する通信路特性
を推定し、その推定結果に基づいて等化器を構成する方
式がある。この方式では、原理的に通信路の推定が完璧
に行なわれれば、あらゆる通信路特性に対して、その通
信路特性と雑音とによって決まる論理限界特性まで特性
を高めることが可能である。しかしながら、非常に長い
遅延時間の遅延波が生じるような通信路に対しては等化
器の構造が非常に複雑なものになってしまうので、ある
程度の遅延時間の遅延波まで等化できるような等化器を
構成することが実用的である。このような実用的な等化
器では、許容された遅延時間以上の遅延時間を有する遅
延波が生じた場合、その等化能力は著しく劣化してしま
う。
次に、通信路特性の推定について説明する。マルチパ
ス通信路特性(インパルスレスポンス)を推定する場
合、基準となる時刻をどの様に設定するかという問題が
ある。よく用いられている手法としては、推定を行なう
際に、最も強く受信された波を基準として用いる手法が
ある。例えば、5μsecまでの遅延時間を有する遅延波
まで等化できる等化器を第2図の通信路に適用すること
を考える。この場合は、直接波が最も強く、かつ他の遅
延波よりも早く受信点に到達するから、直接波を基準に
して5μsec以内の遅延時間を有する遅延波だけを推定
すれば良い。しかしながら、第3図のような特性の通信
路では、最も強く受信される波が最も受信点に到達する
とは限らない。従って、最も強く受信される信号を基準
として通信路特性(インパルスレスポンス)を推定する
ためには、±5μsecの計10μsecにわたって通信路特性
を推定し、その中から有意となる連続する5μsecにわ
たる通信路特性を抽出し、抽出された結果に基づいて等
化器を構成しなければならない。
本発明では、各ダイバーシティアンテナからの受信信
号に基づいて送信点から各アンテナまでの通信路特性を
推定し、これらの推定結果から等化器にとって有意では
ない成分の総電力と等化器にとって有意となる成分の総
電力を検出し、各通信路に対してその比(有意成分比=
有意でない成分の総電力/有意成分の総電力)を求めて
いる。この比が小さければ、推定した通路路特性が等化
器にとって有意である成分が有意でない成分よりも大き
く、等化器の等化能力を越えない遅延波成分が多いこと
を意味しており、逆に大きい場合は、等化器の等化能力
を越えた長い遅延波成分が多く存在していることにな
る。従って、各アンテナからの受信信号から推定した各
通信路特性の有意成分比のうち最も小さい値となるアン
テナを選択して、選択されたアンテナの受信信号だけを
用いて等化することにより、等化器の等化能力を最大限
に利用することができる通信路を選択して信号を受信す
ることが可能となり、ダイバーシティ効果が生じて受信
特性を向上することができる。さらに、信号がバースト
状に伝送される場合には、例えば、各アンテナで受信さ
れた信号をそれぞれAD変換しメモリに記憶させた後、上
述の処理を行なうことによって受信特性の向上を図るこ
とが可能になる。
〔実施例〕
第1図に、2本のアンテナを有するダイバーシティ受
信機に本発明を適用した場合の第1の実施例のブロック
図を示す。
第1図において、1,2は受信アンテナ、3,4は通信路推
定器、5,6は通信路特性選別回路、7は電力比演算回
路、8,11はスイッチ、9は等化回路、10は出力端子、1
2,13は復調回路、14,15はAD変換回路である。
次に、第1図の実施例の動作について説明する。変調
信号として2相位相変調信号を用いるとして以下説明す
る。
アンテナ1.2で受信された信号は、それぞれ復調回路1
2,13において準同期検波され、AD変換回路14,15におい
てボーレートサンプルされてディジタル信号に変換され
る。復調回路12,13は、それぞれ、第4図のように構成
される。このとき、アンテナ1又は2からの受信信号は
発振器54からの局部信号及びこの局部信号をπ/2移相器
53で移相した信号とミキサ51,52で周波数混合され、復
調信号は複素信号で与えられる。以下、複素信号を前提
として説明する。
AD変換回路14,15の出力は通信路特性推定器3,4に入力
される。通信路特性推定器3,4では受信信号中のプリア
ンブルを用いて送信点からアンテナ1,2までのそれぞれ
の通信路が推定され、それぞれ通信路特性選別回路5,6
に出力される。このプリアンブルは、例えば、周期15の
最大周期系列(M系列)を用いて第5図のような25シン
ボルの系列を用いることができる。この25シンボルの系
列と周期15のM系列との相関関数は、第6図のように−
5T〜+5T(Tはシンボル周期)に渡ってインパルスに近
い形状になっている。このとき、通信路特性推定器3,4
は第7図に示すような構成となる。入力端子80に入力し
たAD変換回路13又は14からのディジタル信号は、シフト
レジスタ85のタップから出力し、レジスタ84からのリフ
ァレンス系列であるM系列と15個の乗算器81で掛算さ
れ、加算器82で加算され、出力される。プリアンブル0
(第5図における先頭ビット)に対応する受信信号がシ
フトレジスタ85の最後尾のタップから出力される時点か
ら、プリアンブル24(第5図における最後尾ビット)に
対応する受信信号がシフトレジスタ85の先頭のタップか
ら出力されるまで、相関操作を行う。このとき、出力端
子83には11個の相関値が得られ、これらの値は、近似的
に±5Tに渡る通信路インパルスレスポンスの推定値とみ
なすことができる。通信路特性推定器3,4は、通信路イ
ンパルスレスポンスの推定値である(−5)〜
(+5),(−5)〜(+5)を通信路特性選
別回路5,6に出力する。通信路特性選別回路5,6では、推
定された通信路インパルスレスポンスから等化回路9に
有意である成分と有意ではない成分とを選別して電力比
演算回路7に入力するとともに、有意となる成分をスイ
ッチ11に出力する。
ここで、等化回路9は長さ5まで通信路インパルスレ
スポンスによって生じる符号間干渉を等化できるものと
すれば、通信路特性選別回路5,6では通信路インパルス
レスポンスの推定値(−5)〜(+5),
(−5)〜(+5)をそれぞれ次のように分類す
る。簡単のために(−5)〜(+5)について
のみ示すが、(−5)〜(+5)についても同
様である。有意である成分として、通信路インパルスレ
スポンス(−5)〜(+5)のうち等化回路9
で等化できる長さ5の通信路インパルスレスポンスを
(j)〜(j+4)とすると、(j)〜
(j+4)は次式を満足する。
このとき、有意でない成分は(j)〜(j+
4)を除く(i)である。これらの有意でない成分
は、等化回路9で等化できない残留符号間干渉成分であ
る。電力比演算回路7では、通信路特性選別回路5,6か
らの各々の入力に基づいて有意である成分と有意ではな
い成分の電力比(有意ではない成分の電力/有意である
成分の電力)を演算する。ここで、電力比演算回路7で
演算される電力比は、その値が大きいほど等化回路9の
等化能力を越えた遅延波成分が大きく、電力比が小さい
ほど等化回路9で等化できる遅延波成分が多いことを意
味する。そこで、電力比演算回路7は、等化回路9の等
化能力を最大限利用できるように、通信路特性選別回路
5,6からの入力に基づいて求められる電力比を比較し
て、スイッチ11に対して電力比が小さくなる入力を与え
る通信路特性選別回路(5または6)からの出力を等化
回路9に出力するように制御する。また、電力比演算回
路7は、スイッチ8に対して、電力比が小さくなる入力
を与える通信路特性選別回路(5または6)に受信信号
を入力しているダイバーシティアンテナの受信信号を等
化回路9に入力するように制御する。等化回路9は、ス
イッチ11からの入力を符号間干渉を与える通信路インパ
ルスレスポンスとして捉え、この入力に基づいて内部状
態を設定する。以上の動作は、プリアンブル系列を受信
したのちデータ信号が受信されるまでの間に行う必要が
ある。
このように設定された等化回路9では、スイッチ8か
らの入力信号を等化して出力端子10に出力する。この等
化回路9の構成の一例として、ビタビアルゴリズムを用
いた最尤系列推定回路を用いることができる。この回路
は第8図のように構成できる。この回路は、ブランチメ
トリック演算回路92とビタビプロセッサ93と状態遷移制
御回路98とから構成される。長さ5の通信路インパルス
レスポンスに起因する符号間干渉を等化するビタビプロ
セッサ93のトレリス線図を第9図に示す。第9図におい
て、時刻kにおける状態S(S0,S1,S2,S3;k)は、k番
目のシンボルに対して符号間干渉を与えうる全ての送信
系列S0,S1,S2,S3で定義される。このため、時刻k→時
刻k+1における状態遷移は、5つの送信シンボル系列
T0,T1,T2,T3,T4で定義できる。ここで、T0〜T3は時刻k
におけるS0〜S3であり、T1〜T4は時刻k+1におけるS0
〜S3である。例えば、S(S0,S1,S2,S3;k)=(+1,+
1,−1,−1)からS(S0,S1,S2,S3;k+1)=(+1,−
1,−1,+1)への遷移は、(T0,T1,T2,T3,T4)=(+1,
+1,−1,−1,+1)で定義することができる。一般に、
ビタビプロセッサは、時刻k→時刻k+1に生じうる全
ての可能な状態遷移に対応するブランチメトリックに基
づいて復調を行うものである(例えば、ヘイズ(J.F.Ha
yes)“ザ・ビタビ・アルゴリズム・アプライド・トゥ
・ディジタル・データ・トランスミッション(The Vite
rbi Algorithm Applied To Digital Data Transmissio
n)",アイ・イー・イー・イー・(IEEE),コミュニケ
ーション・ソサエティ(Communication Society),197
5,No.13)。第8図の等化回路9において、全ての可能
な状態遷移に対応するブランチメトリックは次のように
して求めることができる。まず、状態遷移制御回路98
は、起こりうる全ての可能な(T0,T1,T2,T3,T4)を順次
出力し、求めるべき状態遷移に対応するブランチメトリ
ックの演算を開始させる。例えば、(T0,T1,T2,T3,T4)
として(+1,+1,−1,−1,+1)が出力された場合に
は、S(S0,S1,S2,S3;k)=(+1,+1,−1,−1)から
S(S0,S1,S2,S3;k+1)=(+1,−1,−1,+1)への
遷移に対応するブランチメトリックを求めることを示
す。状態遷移制御回路98は、まず、通信路インパルスレ
スポンスによって定められるブランチメトリック成分を
演算するブランチメトリック固定成分演算回路95とブラ
ンチメトリック合成回路96とに(T0,T1,T2,T3,T4)の組
を出力する。ブランチメトリック固定成分演算回路95と
ブランチメトリック合成回路96とは、入力された(T0,T
1,T2,T3,T4)に基づく状態遷移に対応するブランチメト
リックを演算し、ビタビプロセッサ93に出力する。状態
遷移制御回路98は、ビタビプロセッサ93に対しても(T
0,T1,T2,T3,T4)を出力する。ビタビプロセッサ93は、
ブランチメトリック合成回路96から入力されるブランチ
メトリックを状態遷移制御回路98から入力される(T0,T
1,T2,T3,T4)で規定される状態遷移に対応するものとし
て入力し、ビタビアルゴリズムに基づいて処理を行う。
以上の操作を順次繰り返して、ビタビプロセッサ93は、
データを判定して、出力端子10に出力する。
ブランチメトリック演算回路92は、整合フィルタ94,
ブランチメトリック固定成分演算回路95とブランチメト
リック合成回路96で構成される。整合フィルタ94は、第
10図のように5タップのトランスバーサル型フィルタで
構成できる。タップ係数1115〜1119は入力端子91を介し
てスイッチ11から得られる有意である成分(j)〜
(j+4)を入力端子1110〜1114から入力し、これらの
共役複素をとり時間反転させたものである。ブランチメ
トリック固定成分演算回路95は、入力端子91を介してス
イッチ11から得られる有意である成分(j)〜(j
+4)を用いて、第11図のように構成できる。演算回路
121は(j)〜(j+4)を用いて によりr(1)〜r(4)を求める。ここで、*は共役
複素を示す。r(1)〜r(4)と状態遷移制御回路98
から入力される全ての可能なT0,T1,T2,T3,T4との組み合
わせから、T0,T1,T2,T3,T4で規定される状態遷移に対応
するブランチメトリック固定成分 を得る。但し、Tkは+1もしくは−1の値をとる。さら
に、ブランチメトリック合成回路96は、ブランチメトリ
ック固定成分演算回路95から出力されるブランチメトリ
ック固定成分と整合フィルタ94の出力を用いて、第9図
の各状態遷移に対応するブランチメトリックを求めてビ
タビプロセッサ93に出力する。この回路は第12図のよう
に構成することができる。第12図のブランチメトリック
合成回路96では、入力端子130から整合フィルタ94の出
力が入力される。また、入力端子131にはブランチメト
リック固定成分演算回路95からT0〜T4で規定されるブラ
ンチメトリック固定成分b(T0,T1,T2,T3,T4)が入力さ
れる。さらに、入力端子132には状態遷移制御回路98か
らのT4が入力される。このとき、整合フィルタ94の出力
をz(k)とすれば、ブランチメトリック合成回路96
は、乗算器135,加算器136,実成分抽出回路137により Real{T4×z(k)十b(T0,T1,T2,T3,T4)}…(4) を求め、出力端子133にT0,T1,T2,T3,T4によって定めら
れる状態遷移のブランチメトリックとして出力する。以
上のようなブランチメトリック演算回路92は、プロセッ
サを用いても容易に実現することは可能である。
以上、第1図に示す実施例について説明した。
第13図に、2本のアンテナを有するダイバーシティ受
信機でバースト状に伝送された信号を受信する場合に本
発明を適用した第2の実施例のブロック図を示す。
第13図において、100はバーストタイミング発生回
路、101,102は受信信号記憶回路、103,104は復調回路、
105,106はAD変換回路、その他の各回路は第1図におけ
るそれらと同じ回路である。
第13図に示す実施例は、TDMA通信のようなバースト通
信の場合の実施例である。このようなバースト通信の場
合、バーストタイミング発生回路100は、制御チャネル
などを用いてあらかじめ定められたタイムスロット番号
に基づいて、受信すべきタイムスロットが送信されてく
る時刻に1バースト分の信号を記憶するように、復調回
路103,104、AD変換回路105,106及び受信信号記憶回路10
1,102を制御する。復調回路103,104及びAD変換回路105,
106は、以上のようなバーストタイミング発生回路100の
制御に基づいて動作し、各ダイバーシティブランチにお
けるボーレートサンプルされた受信信号が受信信号記憶
回路101,102に記憶される。以上の動作及びそのための
構成が第1図に示した実施例の動作及び構成と異なって
おり、受信信号記憶回路101,102に記憶された信号に対
して、第1図におけるAD変換回路14,15の出力信号に対
する処理と同様の処理を行なう。このような構成にする
と、受信バーストを1度記憶してあるため、ダイバーシ
ティブランチ選択の処理を比較的低速で行うことが可能
になる。
以上第13図に示す実施例について説明した。
以上説明した第1の実施例及び第2の実施例は、いず
れも2本のアンテナを有するダイバーシティ受信機に本
発明を適用した場合の実施例であるが、3本以上のアン
テナを有するダイバーシティ受信機の場合も、アンテナ
の数にあわせて通信路特性推定器,通信路特性選別回路
等を増設することにより、第1の実施例あるいは第2の
実施例と同様な本発明の実施例を得ることができる。
又、第1図に示す実施例において、等化回路9の代り
に変調波用の等化回路を用い、アンテナ1,2からの受信
信号を直接スイッチ8に入力するようにしても同じ効果
が得られる。但し、この場合も通信路特性推定器3,4へ
の入力信号は何等かの復調信号である必要がある。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、送信点から各アンテナ
までの通信路特性を各アンテナからの受信信号に基づき
各通信路特性推定器によって推定し、推定した通信路特
性(インパルス応答)から等化器にとって有意ではない
成分と有意となる成分とを各通信路特性選別回路によっ
て検出し、有意となる成分の比が大きい通信路特性をも
つアンテナからの受信信号だけを等化することにより、
ある程度の遅延時間の遅延波まで等化できる実用的な等
化器を用いてマルチパス歪を受けた信号を高品質で受信
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示すブロック図、第2
図は送受信点間が見通しである場合の典型的なマルチパ
ス通信路のインパルスレスポンスを示す図、第3図は送
受信点間が見通しにならない場合の典型的なマルチパス
通信路のインパルスレスポンスを示す図、第4図は第1
図における復調回路12,13のブロック図、第5図は最大
周期系列を用いたプリアンブル系列の例を示す図、第6
図は第5図のプリアンブル系列の中央の15シンボルをリ
ファレンス系列とした場合のリファレンス系列とプリア
ンブル系列との相関係数を示す図、第7図は第1図にお
ける通信路特性推定器3,4のブロック図、第8図は同じ
く等化回路9のブロック図、第9図は第8図におけるビ
タビプロセッサ93のトレリス線図、第10図は第9図にお
ける整合フィルタ94のブロック図、第11図は同じくブラ
ンチメトリック固定成分演算回路95のブロック図、第12
図は同じくブランチメトリック合成回路96のブロック
図、第13図は本発明の第2の実施例を示すブロック図で
ある。 1,2……アンテナ、3,4……通信路特性推定器、5,6……
通信路特性推定回路、7……電力比演算回路、8,11……
スイッチ、9……等化回路、10……出力端子、12,13,10
3,104……復調回路、14,15,105,106……AD変換回路、10
0……バーストタイミング発生回路、101,102……受信信
号記憶回路。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N(Nは2以上の整数)個のアンテナと、
    これらアンテナのそれぞれからの受信信号に基づき前記
    受信信号の送信点から前記アンテナのそれぞれまでの通
    信路特性をインパルスレスポンスとして推定するN個の
    通信路特性推定器と、前記アンテナのいずれか1つから
    の受信信号をこの受信信号に基づき前記通信路特性推定
    器が推定した前記インパルスレスポンスに基づき等化す
    る等化回路と、前記通信路特性推定器のそれぞれからの
    前記インパルス特性の成分から前記等化回路にとって有
    意となる成分と有意ではない成分とを検出し前記有意と
    なる成分と前記有意ではない成分とを区別して出力する
    N個の通信路特性選別回路と、これら通信路特性選別回
    路からの入力のそれぞれについて前記有意となる成分に
    対する前記有意ではない成分の電力比を算出し前記電力
    比を最小にする入力に対応する前記前記通信路特性選別
    回路及びアンテナを示す制御信号を出力する電力比演算
    回路と、この電力比演算回路からの前記制御信号が示す
    前記アンテナからの受信信号を選択して前記等化回路へ
    出力する第1のスイッチと、前記電力比演算回路からの
    前記制御信号が示す前記通信路特性選別回路からの前記
    有意となる成分を選択して前記等化回路へ出力する第2
    のスイッチとを備えたことを特徴とするダイバーシティ
    受信装置。
  2. 【請求項2】前記アンテナのそれぞれからの受信信号を
    準同期検波するN個の復調回路と、これら復調回路のそ
    れぞれからの検波信号をディジタル化して前記通信路特
    性推定器のそれぞれ及び前記第1のスイッチへ出力する
    N個のAD変換回路とを含むことを特徴とする請求項1記
    載のダイバーシティ受信装置。
  3. 【請求項3】前記アンテナのそれぞれからのバースト状
    の受信信号に対応して前記AD変換回路のそれぞれが出力
    したディジタル信号を一時記憶した後前記通信路特性推
    定器のそれぞれ及び前記第1のスイッチへ出力するN個
    の受信信号記憶回路を含むことを特徴とする請求項2記
    載のダイバーシティ受信装置。
  4. 【請求項4】前記通信路特性推定回路は入力信号中のプ
    リアンブルを用いて前記通信路特性を推定することを特
    徴とする請求項2又は3記載のダイバーシティ受信装
    置。
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