JP2600942B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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JP2600942B2
JP2600942B2 JP1463290A JP1463290A JP2600942B2 JP 2600942 B2 JP2600942 B2 JP 2600942B2 JP 1463290 A JP1463290 A JP 1463290A JP 1463290 A JP1463290 A JP 1463290A JP 2600942 B2 JP2600942 B2 JP 2600942B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は空燃比のフィードバック制御を行なう装
置、特に学習機能を導入するものに関する。
(従来の技術) 触媒コンバータの上流と下流にそれぞれ酸素センサ
(O2センサ)を設けた、いわゆるダブルO2センサシステ
ムの装置がある(特開平1−113552号、特開昭58−7264
7号公報参照)。
これを第18図で説明すると、同図は上流側O2センサ出
力OSR1に基づいて空燃比フィードバック補正係数αを計
算するためのルーチンで、所定時間ごと(たとえば4ms
ごと)に行なわれる。
S1では、上流側O2センサによる空燃比のフィードバッ
ク制御条件(図では「前O2F/B」で略記する。以下同
じ)が成立しているかどうかをみて、そうであればS2に
進む。たとえば、冷却水温Twが所定値以下のとき、始動
時、始動直後や暖機のための燃料増量中、上流側O2セン
サの出力信号が一度も反転していないとき、燃料カット
中等はいずれもフィードバック制御条件の成立しない場
合であり、それ以外の場合に空燃比フィードバック制御
条件が成立する。
S2では、上流側O2センサ出力OSR1をA/D変換して取り
込み、S3にてOSR1と理論空燃比相当のスライスレベルSL
F(たとえば0.45V)を比較し、OSR1≦SLFであれば、空
燃比が理論空燃比よりもリーン側にあると判断し、S4に
てフラグF1を降ろす(F1=0とする)。OSR1>SLFであ
れば、S5にてフラグF1を立てる(F=1とする)。
フラグF1は空燃比がリッチあるいはリーンのいずれの
側にあるかを示すフラグであり、F1=0はリーン側にあ
ることを、F1=1はリッチ側にあることを表す。
S6〜S8は前回のF1の値と今回のF1の値を比較すること
により、4つの場合分けを行う部分、S9〜S12はその場
合分けの結果により空燃比フィードバック補正係数αを
計算する部分であり、まとめると次のようになる。
(i)S6→S7→S9では、リッチからリーンに反転した直
後にあると判断し、αに比例分PLを加える(α=α+
PL)。これにて、空燃比はステップ的にリッチ側に戻さ
れる。
(ii)S6→S7→S10ではリーンからリッチに反転した直
後にあると判断し、αから比例分PRを差し引く(α=α
−PR)。これにて、空燃比はステップ的にリーン側に戻
される。
(iii)S6→S8→S11では今回もリーンであると判断し、
αに積分分ILを加える(α=α+IL)。これにて、空燃
比は徐々にリッチ側に戻される。
(iv)S6→S8→S12では今回もリッチであると判断し、
αから積分分IRを差し引く(α=α−IR)。これにて空
燃比は徐々にリーン側に戻される。
第19図は下流側O2センサ出力OSR2にて上流側O2センサ
により求まるαを修正するためのルーチンで、所定時間
ごと(たとえば512msごと)に実行される。この場合実
行周期(512ms)を第18図のルーチンよりも長くしてい
るのは、応答性の良い上流側O2センサ出力による空燃比
フィードバック制御を主とし、応答性の悪い下流側O2
ンサによる制御を従にするためである。
S21〜25では、下流側O2センサによる空燃比のフィー
ドバック制御条件(図では「後O2F/B」で略記する。以
下同じ)が成立しているかどうかを判定する。たとえ
ば、上流側O2センサによるフィードバック制御条件の不
成立(S21)に加えて、冷却水温Twが所定値(ここでは7
0℃)以下のとき(S22)、スロットル弁が全閉(LL=
1)のとき(S23)、負荷の小さいとき(Qa/Ne<X1
(S24)、下流側O2センサが活性化していないとき(S2
5)等がフィードバック制御条件の成立しない場合であ
り、それ以外の場合がフィードバック制御条件の成立す
る場合である。
フィードバック制御条件が満たされていればS26に進
み、下流側O2センサ出力OSR2をA/D変換して取り込み、S
27にてOSR2と理論空燃比相当のスライスレベルSLR(た
とえば0.55V)を比較し、OSR2≦SLRであればリーン側に
あると判断してS28〜31に進み、この逆にOSR2>SLRであ
ればリッチ側にあると判断してS32〜35に進む。なお、S
LRは触媒コンバータの上流,下流で生ガスの影響による
出力特性が異なることおよび劣化速度が異なること等を
考慮して、SLFより若干高く設定している。
S28では比例分PLに一定値ΔPLを加え(PL=PL+Δ
PL)、S29では比例分PRから一定値ΔPRを差し引く(PR
=PR−ΔPR)。これにより空燃比は全体としてリッチ側
にシフトする。
ただし、S28でのPLの増加に伴うαの振幅増大を小さ
くするため、S30では積分分ILから一定値ΔILを差し引
く(IL=IL−ΔIL)。また、S31ではS29におけるPRの減
少に伴う上流側O2センサ出力のリーンからリッチへの反
転時点の遅延を小さくするために、積分分IRに一定値Δ
IRを加える(IR=IR+ΔIR)。
こうしたS28〜S31でのαの修正制御により、空燃比フ
ィードバック補正係数αの波形は第21図の上段から下段
に示す波形へと変化する。つまり、下流側O2センサ出力
から空燃比がリーン側にあると判断される場合は、第21
図上段のように、αの非対称(たとえばPL=8%、PR
2%)によりフィードバック制御の反転周期が長くなっ
ている状態であり、この状態では、理論空燃比を中心と
する振れ幅が大きくなって、浄化性能が低下する。
この状態から、ILの減少にてαの振幅が小さくされ、
かつIRの増加にて上流側O2センサ出力のリッチからリー
ンへの反転時点が短縮される(つまりフィードバック制
御を反転周期が短くされる)のである。
同様にして、S32〜S35によれば、αの波形が第22図の
上段から下段へと変更される。
第20図は燃料噴射パルス幅Ti[ms]を演算するための
ルーチンで、所定のクランク角ごと(たとえば360゜CA
ごと)に実行される。
S41では吸入空気量Qaと回転数Neからマップを参照し
て、基本噴射パルス幅Tp(=K・Qa/Ne、ただし、Kは
定数)[ms]を求める。
S42では1と各種補正係数(たとえば水温増量補正係
数KTW)との和Coを計算する。
S43ではインジェクタに出力するべき燃料噴射パルス
幅Tiを、Ti=Tp・Co・α+Tsにより決定する。なお、Ts
[ms]は無効パルス幅である。
S44ではTiをセットする。
(発明が解決しようとする課題) ところで、このような装置では、下流側O2センサの応
答送れ時間が大きいにもかかわらず、下流側O2センサ出
力を用いてのαの修正制御が運転条件によらず一律であ
るため、加速や減速等の過渡変化に追従することができ
ず、空燃比制御精度に改善の余地を残していた。
このため、複数に区分けされた小領域毎の学習値と
し、現在の運転条件が属する小領域の学習値を用いて上
流側O2センサ出力に基づくフィードバック制御の制御定
数を修正するとともに、 i)下流側O2センサ出力の反転時に ii)運転条件が同一の小領域にあり iii)安定な状態が一定期間持続したとき iv)現在の下流側O2センサ出力に基づいて現在の運転条
件の属する小領域の学習値を更新することで、下流側O2
センサ出力に大きな応答遅れを生じても、小領域毎に異
なる微小な空燃比誤差を解消して、制御精度を向上する
ようにしたものが提案されている(特開昭62−60941
号、特開昭63−97851号、特開平1−190940号、特開平
1−232142号、特開平1−318735号、特開平2−5732号
の各公報参照)。
しかしながら、上記ii)、iii)の条件を満たしたと
き学習値を更新するのでは、定常時以外の過渡状態で学
習値が更新されることがなく、各小領域毎の学習の機会
が小さくなる。
また、下流側O2センサは上流側O2センサ出力に比べて
もともとゆっくりとしか反転しないため、上記i)のよ
うに下流側O2センサ出力の反転時に更新するのでは、学
習の機会が小さくなる。
さらに、上流側O2センサ出力が反転時にない状態(つ
まり上流側O2センサ出力自体が目標空燃比に追いついて
いない状態)で上記i)の条件を満たした(下流側O2
ンサ出力が反転した)からといって学習値を更新したの
では、上流側O2センサによる空燃比制御と下流側O2セン
サによる空燃比制御との整合がとれない。
この発明はこのような従来の課題に着目してなされた
もので、上流側空燃比センサ出力に基づいて空燃比フィ
ードバック制御を行うとともに、現在の運転条件の属す
る小領域に対応して格納されている学習値を用いて上流
側空燃比センサ出力に基づくフィードバック制御の制御
定数を修正するものにおいて、 I)上流側空燃比センサ出力の反転毎に II)現在の下流側空燃比センサ出力に基づいて所定の期
間以前の運転条件が属していた小領域の学習値を更新す
る。
ことにより、下流側空燃比センサ出力に大きな応答遅れ
を生じても、運転条件毎に異なる微小な空燃比誤差を解
消できるほか、上流側空燃比センサによる空燃比制御と
下流側空燃比センサによる空燃比制御との整合をとりつ
つ、定常時以外にも学習値の更新を可能として学習の頻
度を高めるようにした装置を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は第1図に示すように、エンジンの負荷(たと
えば吸入空気量Qa)と回転数Neをそれぞれ検出するセン
サ31,32と、これらの検出値に応じて基本噴射量Tpを計
算する手段33と、触媒コンバータ上流の排気通路に介装
され排気空燃比に応じた出力をする第1のセンサ(たと
えばO2センサ)34と、このセンサ出力OSR1と予め定めた
目標値(たとえば理論空燃比)との比較により空燃比が
この目標値を境にして反転したかどうかを判定する手段
35と、この判定結果に応じ空燃比が目標値の近傍へと制
御されるように空燃比フィードバック制御の基本制御定
数(たとえば比例分,積分分,空燃比判定のディレイ時
間あるいは上流側空燃比センサ出力と比較するスライス
レベル)を計算する手段36と、少なくともエンジンの負
荷と回転数から定まる運転条件に応じて区分けされた複
数の小領域と同数の番地を有し、各小領域に対応して制
御定数の学習値を格納する手段37と、現在の運転条件が
いずれの小領域に属するかを判定する手段38と、現在の
運転条件の属する小領域に対応する番地に格納されてい
る学習値を読み出す手段39と、この学習値にて前期基本
制御定数を補正した値に基づいて空燃比フィードバック
補正量αを決定する手段40と、この空燃比フィードバッ
ク補正量αにて前記基本噴射量Tpを補正して燃料噴射量
Tiを決定する手段41と、この噴射量Tiを燃料噴射装置43
に出力する手段42と、前記触媒コンバータ下流の排気通
路に介装され排気空燃比に応じた出力をする第2のセン
サ(たとえばO2センサ)44と、前記第1のセンサ出力OS
R1の反転ごとに第2のセンサ出力OSR2と前記目標値との
比較により空燃比がいずれの側にあるかを判定する手段
45と、現在より所定の期間τ以前の運転条件がいずれの
小領域に属するかを判定する手段53と、所定の期間τ以
前の運転条件の属する小領域に対応する番地に格納され
ている学習値を読み出す手段54と、この読み出した学習
値を前記下流側空燃比センサ出力OSR2と前記目標値との
比較結果に応じて更新する手段55とを設けた。
(作用) 本発明では、現在の下流側空燃比センサ出力に基づい
て所定の期間以前の運転条件が属していた小領域の学習
値を更新するので、従来装置のように運転条件が同じ小
領域に継続して止まる必要がないことから定常時以外の
過渡状態でも学習値が更新され、これによって小領域毎
の学習値の学習習頻度が高くなる。
また、上流側空燃比センサ出力の反転毎に学習値を更
新するので、上流側空燃比センサによる空燃比フィード
バック制御と下流側空燃比センサ出力による空燃比フィ
ードバック制御の整合がとれるとともに、上流側空燃比
センサは下流側空燃比センサ出力に比べてよく反転する
ため学習頻度がさらに高くなる。
(実施例) 第2図は本発明の一実施例のシステム図である。図に
おいて、吸入空気はエアクリーナから吸気管3を通って
エンジン1のシリンダに吸入され、燃料はコントロール
ユニット21からの噴射信号に基づきインジェクタ(燃料
噴射装置)4よりエンジン1の吸気ポートに向けて噴射
される。シリンダ内で燃焼したガスは排気管5の下流に
位置する触媒コンバータ6に導入され、ここで燃焼ガス
中の有害成分(CO,HC,NOx)が三元触媒により清浄化さ
れて排出される。
吸入空気量Qaはエアフローメータ7により検出され、
アクセルペダルと連動するスロットル弁8によってその
流量が制御される。エンジンの回転数Neはクランク角セ
ンサ10により検出され、ウォータジャケットの冷却水温
Twは水温センサ11により検出される。
触媒コンバータ6の上流と下流の排気管にそれぞれ設
けられるO2センサ(空燃比センサ)12A,12Bは、理論空
燃比を境にして急変する特性を有し、理論空燃比の混合
気よりもリッチであるかリーンであるかのいわゆる2値
を出力する。なお、O2センサに限らず、全域空燃比セン
サやリーンセンサなどであっても構わない。
9はスロットル弁8の開度を検出するセンサ、13はノ
ックセンサ、14は車速センサである。
上記エアフローメータ7,クランク角センサ10,水温セ
ンサ11,2つのOセンサ12A,12Bなどからの出力はコント
ロールユニット1に入力され、コントロールユニット21
からは、インジェクタ4に対して燃料噴射信号が出力さ
れる。
第3図はコントロールユニット21のブロック図を示
し、CPU23では、第6図と第7図に示すところにしたが
って学習機能付きの空燃比フィードバック制御を行う。
I/Oポート22は第1図の出力手段42の機能を果たす。
第4図(A),第4図(B)に、下流側O2センサの応
答遅れに伴う制御定数のミスマッチ等に起因して、空燃
比を目標値へと制御しきれない場合の各O2センサの出力
波形を示すと、上流側O2センサ出力OSR1は空燃比フィー
ドバック制御の周期に同期して、リッチ出力(1V弱)と
リーン出力(0V強)を繰り返す。これに対して、下流側
O2センサ出力OSR2については、空燃比がリッチ気味の場
合に、第4図(A)で示すようにリッチ出力、この逆に
リーン気味の場合に第4図(B)で示すようにリーン出
力となる。これより、下流側O2センサ出力OSR2より現在
の空燃比がいずれの側にかたよっているかを判断するこ
とができる。
この場合、第4図(A)で示したリッチ気味とならな
いようにするには、空燃比をリーン側にシフトさせてや
れば良い。たとえば、第5図(A)のように、一方の比
例分PLを他方の比例分PRよりも大きくすれば、SR>SL
なるので、平均空燃比がリッチ側にシフトする。なお、
SRとSLはそれぞれαの要求値ラインよりも上側と下側に
位置する図示の面積のことである。
同様にして、第4図(B)で示したリーン気味の場合
は第5図(B)のように比例分PLのほうを大きくする
と、空燃比がリーン側にシフトする。
こうした空燃比のシフトは第5図(A),(B)で示
した比例分PR,PLだけでなく、積分分IR,IL,空燃比判定
のディレイ時間あるいは上流側O2センサ出力と比較する
スライスレベルを変更することによってもすることがで
きる。つまり、これらは空燃比フィードバック制御の制
御定数である。
第6図と第7図は、制御定数としての比例分PR,PL
て空燃比をシフトさせる例である。
まず第6図は上流側O2センサによる空燃比フィードバ
ック制御ルーチンで、回転同期で実行される。
S52〜S54は第1図の反転判定手段35の機能を果たす部
分で、ここでは上流側O2センサ出力OSR1と理論空燃比相
当のスライスレベルSLFとの比較により空燃比がこのSLF
を境にして反転したかどうかを判定する。
S56,S61,S64,S69は第1図の基本制御定数計算手段36
の機能を果たす部分である。ここでは、上記の判定結果
に応じて比例分と積分分の各マップを参照することによ
り、比例分PR,PLと積分分IR,ILをそれぞれ求める。これ
らのマップ値は基本制御定数である。
なお、S61とS69で「IRの計算」、「ILの計算」として
あるのは、マップ値をiRとiLとし、これにエンジン負荷
(たとえば燃料噴射パルス幅Ti)を乗じた値を積分分
IR,ILとして求めていることを示す。この表記は後述す
る他の実施例でも使用する。
IR=iR×Ti …… IL=iL×Ti …… エンジン負荷は、Tiに限らずTp+OFST等でも構わな
い。ただし、OFSTはオフセット量である。
S55とS63の「*」は第7図のルーチンを起動する指示
を行なうことを示す。この表記も後述する他の実施例で
使用する。
S57とS65は第1図の現在の小領域判定手段38の機能を
果たす部分で、ここでは現在の運転条件がいずれの小領
域に属するかを判定する。
小領域とは、第8図に示すように、エンジン回転数Ne
とエンジン負荷(たとえばTp)から定まる運転条件に応
じて複数に区分けされた小さな各領域をいう。小領域の
総数はメモリ容量との関係で適当な数とする。第8図は
エンジンの負荷と回転数をパラメータとして区分けして
あるが、さらに水温等を考慮して区分けしても構わな
い。
S58とS66は第1図の学習値読出し手段39の機能を果た
す部分である。ここでは比例分についても学習値のマッ
プを参照することにより、現在の運転条件の属する小領
域に対応する番地に格納されている学習値LPを読み出
す。
この学習値のマップを第9図に示すと、このマップ
は、第8図で示した複数の小領域と同数の番地を有し、
各小領域ごとに別個の学習値を格納している。学習値の
マップはRAM25から構成される。
S59,S60,S62,S67,S68,S70は第1図の空燃比フィード
バック補正量決定手段40の機能を果たす部分である。
S59とS67では、次式により最終的な比例分PR,PLを決
定する。
PR=PR−LP …… PL=PL−LP …… これらの式によれば、上流側O2センサ出力に基づくフ
ィードバック制御を行なっても空燃比がいずれかの側に
ずれている場合に、このずれが学習値LPにて解消される
ことを意味する。
S60,S62,S68,S70では、制御定数(比例分と積分分)
を用いて空燃比フィードバック補正係数αを計算する。
こうして求めたαからは第20図にしたがって燃料噴射
パルス幅Tiが決定される。第20図のS41にて第1図の基
本噴射量計算手段33の機能が、S42,S43にて第1図の燃
料噴射量決定手段41の機能が果たされる。
第7図は下流側O2センサ出力OSR2に基づいて学習値LP
を更新するためのルーチンで、この処理は上流側O2セン
サ出力OSR1が反転するごとに実行される。
S82は第1図の所定期間以前の小領域判定手段53の機
能を果たす部分で、現在より所定の期間τ以前の運転条
件がいずれの小領域に属するかを判定する。
ここで、所定の期間τは、下流側O2センサの応答遅れ
時間に対応させたものである。これは、αにて補正され
た燃料量から形成される混合気が、燃焼して排気管に排
出され、下流側O2センサ12Bに達するまでに所定の期間
τの応答遅れを有するので、下流側O2センサ出力から得
られる現在の空燃比はこのτ以前の運転条件が属する小
領域に対するものであるからである。
S82の内容である、運転条件が所定期間τ以前に属し
た小領域を求めるためのルーチンをさらに第10図で詳述
すると、このルーチンは回転同期で実行する。各小領域
に異なる番号を与えておき、A0,A1,…,Aj,…,Anの合計
n+1個のメモリを用意する。
S91では、現在より(j−1)回転前の運転条件の属
する小領域の番号を格納しているAj-1のメモリの内容を
Ajのメモリに移す処理をj=n(たとえば50)からj=
1まで順次行ない、今回の運転条件の属する小領域に対
する番号をA0のメモリに格納する。
この場合、n回転が所定の期間τに相当するようにn
を選べば、Anのメモリにτ以前の運転条件の属する小領
域の番号が格納されている。
S83は第1図の学習値読出し手段54の機能を果たす部
分で、所定の期間τ以前の運転条件の属する小領域に対
応する番地に格納されている学習値LPをマップ参照によ
り求める。
S84は第1図の判定手段45の機能を果たす部分で、下
流側O2センサ出力OSR2と理論空燃比相当のスライスレベ
ルSLRとの比較により、空燃比がリッチ側にあると判断
した場合はS85に進む。
、S85(後述するS88も)は第1図の学習値更新手段55
の機能を果たす部分で、次式により学習値を更新する。
LP=LP−DLPR … この場合、一定値DLPRだけ差し引くのは、次の理由に
よる。S85に進むのはリッチ側にあると判断される場合
であるから、空燃比をリーン側にシヘトしなければなら
ない。そのためには、S60のPRを大きくしかつS68のPL
小さくすることであるが、学習値LPは上記の,式の
形で導入してあるので、PRを大きくしかつPLを小さくす
るにはLPを小さくすればよいのである。つまり、上記の
,式のLPに付した正負の符号はこうした点から定め
られている。
なお、空燃比をリーン側にシフトするため、PRとPL
両方を変更する必要は必ずしもなく、PRを大きくするの
みあるいはPLを小さくするのみでも構わない。
一方、S84でリッチ側になければ、S88に進み、ここで
は次式により、学習値LPを更新する。
LP=LP+DLPL …… ただし、式においてDLPLも一定値である。
S86とS39ではS85とS88で更新した学習値を下限値ある
いは上限値に制限する。これは学習値により制御し得る
範囲を得ることで、空燃比制御を安定させるためであ
る。
S87では更新された学習値LPをS83で求めた学習値が格
納されていたと同じ小領域(つまり所定の期間τ以前の
運転条件の属する小領域)に対応する番地に格納する。
ここで、この例の作用を説明する。
第11図に運転途中で車速を大きくした場合の変化を示
すと、車速変化の前後で運転条件はA→B→Cと異なる
小領域を移行する。
学習機能を持たない単なる空燃比フィードバック制御
で、このような車速変化に対してαの追い付きをよくす
るには、αの変化速度を大きくすることである。これ
は、ちょうどLPの傾きを図示の破線で示すように大きく
することに相当する。しかしながら、傾きを大きくする
と、過渡時の追い付きはよくなるものの、過渡前後の定
常状態ではこの変化速度の大きい分ハンチングも大きく
なる。
これに対して、この例では異なる小領域ごとに別々の
学習値LPを備えており、現在の運転条件の属する小領域
に対応した学習値LPが読み出されて使用されると、学習
値LPは小領域の境界で図示のようにステップ的に変化す
る。学習値は比例分PR,PLに対する修正量であるから、
このように学習値がステップ的に変化すると、修正が応
答良く行なわれる。つまり、学習値は大きな応答遅れを
有する下流側O2センサ出力から求められるにしても、学
習値にて比例分を修正すること自体に大きな応答遅れを
生じることはないのである。
また、現在の下流側O2センサ出力OSR2に基づいて所定
の期間τ以前の運転条件が属していた小領域の学習値LP
を更新するので、従来装置のように運転条件が同じ小領
域に継続して止まる必要がないことから定常時以外の過
渡状態でも学習値LPが更新され、これによって小領域毎
の学習値LPの学習習頻度が高くなる。
この結果、下流側O2センサ出力の応答遅れが大きいも
のであっても、各小領域ごとに異なる微妙な空燃比誤差
を修正することができる。
さらに、学習値の更新を上流側O2センサ出力OSR1反転
ごとに行なうようにしているので、上流側O2センサによ
る空燃比フィードバック制御と下流側O2センサによる学
習制御との整合がとれる。たとえば、上流側O2センサ出
力が反転直後にない状態では、上流側O2センサ出力自体
も目標空燃比に追い付いていないのであるあるから、そ
の状態で学習値を更新しても整合がとれないのである。
なお、上記の学習効果により上流側O2センサ出力の反転
周期が短くなるので、これに応じて更新の頻度がさらに
高くなり、制御精度が向上する。
第12図と第13図は積分分について、第14図と第15図は
ディレイ時間について、第16図と第17図は上流側O2セン
サ側のスライスレベルについて学習値を導入した他の3
つの実施例である。
第12図では、S102,S106で現在の運転条件の属する小
領域から積分分についての学習値Liがルックアップさ
れ、次式にて積分分IR,ILが計算される。
IR=(iR−Li)×負荷 …… IL=(iL−Li)×負荷 …… これらの式は上述の,に学習値Liを導入した式に
相当する。
第14図では、S122,S127で現在の運転条件の属する小
領域からディレイ時間についての学習値DR,DLがルック
アップされる。S123,S128では、これらDR,DLと実際のデ
ィレイ時間CR,CLとの比較により、上流側O2センサ出力O
SR1が反転したかどうかが判定される。S125,S126,S130,
S131において、FRL=1はリーンからリッチへの判定直
後にあることを、FRL=0はこの逆にリッチからリーン
への判定直後にあることを示す。
第16図では、S152で現在の運転条件の属する小領域か
らスライスレベルについての学習値SLがルックアップさ
れる。S153ではこの学習値SLと上流側O2センサ出力OSR1
の比較により、リッチ,リーンのいずれの側にあるかが
判定される。SLにはヒステリシスを設けることもでき
る。
第13図ではS111〜S114が、第15図ではS141〜S146が、
第17図ではS161〜S164がそれぞれ第7図と相違する。
これらについても、先の実施例と同様の作用効果を奏
する。
(発明の効果) 本発明では、上流側空燃比センサ出力に基づいて空燃
比フィードバック制御を行うとともに、現在の運転条件
の属する小領域に対応して格納されている学習値を用い
て上流側空燃比センサ出力に基づくフィードバック制御
の制御定数を修正するものにおいて、上流側空燃比セン
サ出力の反転毎に現在の下流側空燃比センサ出力に基づ
いて所定の期間以前の運転条件が属していた小領域の学
習値を更新するので、下流側空燃比センサ出力に大きな
応答遅れを生じても、運転条件毎に異なる微小な空燃比
誤差を解消できるほか、上流側空燃比センサによる空燃
比制御と下流側空燃比センサによる空燃比制御との整合
をとりつつ、定常時以外にも学習値の更新を可能として
学習の頻度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のクレーム対応図、第2図は本発明の一
実施例の制御システム図、第3図はこの実施例のコント
ロールユニットのブロック図、第4図(A),第4図
(B)は空燃比フィードバック制御により空燃比がリッ
チ気味あるいはリーン気味となる場合の各O2センサ出力
の波形図、第5図(A),第5図(B)はそれぞれ空燃
比がリッチ気味あるいはリーン気味となる場合に空燃比
のシフトのさせかたを示すαの波形図、第6図と第7図
はそれぞれ本発明の一実施例の制御動作を説明するため
の流れ図、第8図はこの実施例の小領域を説明するため
の領域図、第9図はこの実施例の学習値のマップを説明
するための領域図、第10図は運転条件が所定期間τ以前
に属した小領域を求めるためのルーチンを説明するため
の流れ図、第11図はこの実施例の作用を説明するための
波形図である。 第12図ないし第17図は他の3つの実施例の制御動作を説
明するための流れ図である。 第18図ないし第20図はそれぞれ従来例の制御動作を説明
するための流れ図、第21図と第22図はそれぞれ従来例の
作用を説明するための波形図である。 4……インジェクタ(燃料噴射装置)、5……排気管、
6……触媒コンバータ、7……エアフローメータ(エン
ジン負荷センサ)、10……クランク角センサ(エンジン
回転数センサ)、11……水温センサ、12A……上流側O2
センサ(上流側空燃比センサ)、12B……下流側O2セン
サ(下流側空燃比センサ)、21……コントロールユニッ
ト、31……エンジン負荷センサ、32……エンジン回転数
センサ、33……基本噴射量計算手段、34……上流側空燃
比センサ(第1のセンサ)、35……反転判定手段、36…
…基本制御定数計算手段、37……学習値格納手段、38…
…現在の小領域判定手段、39……学習値読出し手段、40
……空燃比フィードバック補正量決定手段、41……燃料
噴射量決定手段、42……出力手段、43……燃料噴射装
置、44……下流側空燃比センサ(第2のセンサ)、45…
判定手段、53……所定期間以前の小領域判定手段、54…
…学習値読出し手段、55……学習値更新手段。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−60941(JP,A) 特開 昭63−97851(JP,A) 特開 平1−190940(JP,A) 特開 平1−232142(JP,A) 特開 平1−318735(JP,A) 特開 平2−5732(JP,A) 特開 平1−113552(JP,A) 特開 昭58−72647(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの負荷と回転数をそれぞれ検出す
    るセンサと、 これらの検出値に応じて基本噴射量を計算する手段と、 触媒コンバータ上流の排気通路に介装され排気空燃比に
    応じた出力をする第1のセンサと、 このセンサ出力と予め定めた目標値との比較により空燃
    比がこの目標値を境にして反転したかどうかを判定する
    手段と、 この判定結果に応じ空燃比が目標値の近傍へと制御され
    るように空燃比フィードバック制御の基本制御定数を計
    算する手段と、 少なくともエンジンの負荷と回転数から定まる運転条件
    に応じて区分けされた複数の小領域と同数の番地を有
    し、各小領域に対応して制御定数の学習値を格納する手
    段と、 現在の運転条件がいずれの小領域に属するかを判定する
    手段と、 現在の運転条件の属する小領域に対応する番地に格納さ
    れている学習値を読み出す手段と、 この学習値にて前記基本制御定数を補正した値に基づい
    て空燃比フィードバック補正量を決定する手段と、 この空燃比フィードバック補正量にて前記基本噴射量を
    補正して燃料噴射量を決定する手段と、 この噴射量を燃料噴射装置に出力する手段と、 前記触媒コンバータ下流の排気通路に介装され排気空燃
    比に応じた出力をする第2のセンサと、 前記第1のセンサ出力の反転ごとに第2のセンサ出力と
    前記目標値との比較により空燃比がいずれの側にあるか
    を判定する手段と、 現在より所定の期間以前の運転条件がいずれの小領域に
    属するかを判定する手段と、 所定の期間以前の運転条件の属する小領域に対応する番
    地に格納されている学習値を読み出す手段と、 この読み出した学習値を前記下流側空燃比センサ出力と
    前記目標値との比較結果に応じて更新する手段と を設けたことを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
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