JP2001349234A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置Info
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Abstract
運転領域での学習補正値を高精度に求めることのできる
内燃機関の空燃比制御装置を得る。 【解決手段】 目標空燃比AFoにより燃料量を補正す
る手段22と、運転状態に応じて内燃機関の空燃比フィ
ードバックの制御条件CFを決定する手段23と、フィ
ードバック運転領域で空燃比をフィードバック制御する
手段24と、フィードバック制御手段の制御量AFcに
基づいて運転領域毎の学習補正値Zsを求める手段25
とを含み、オープンループ運転領域において、フィード
バック制御を行うとともに、一時的なフィードバック制
御期間中にオープンループ運転領域での学習補正値を求
める。
Description
検出信号を用いて運転状態に応じた燃料量を内燃機関に
供給する内燃機関の空燃比制御装置に関し、特に通常の
酸素センサからなる空燃比センサを用いて、空燃比フィ
ードバック制御を実行しないオープンループ運転領域で
の学習補正値を高精度に求めることのできる内燃機関の
空燃比制御装置に関するものである。
いては、各種センサ(吸気量を計測するエアフローセン
サなど)からの運転状態情報に応じて目標空燃比を設定
し、実際の空燃比が目標空燃比(通常は、理論空燃比λ
=14.7)と一致するように燃料噴射量が補正制御さ
れている。
おいては、排気管内において理論空燃比を検出する空燃
比センサ(「酸素センサ」と称される)が用いられてい
るが、各種センサや燃料供給系を構成する各種部品の経
年変化やバラツキなどを補償するために、空燃比フィー
ドバック制御量を学習補正している。
概略的に示す構成図である。図5において、内燃機関の
本体を構成するエンジン1の吸気管2内には、吸気量を
調節するスロットル弁3が設けられており、スロットル
弁3には、スロットル弁3の開度θを計測するスロット
ル開度センサ4が連結されている。
エアフローセンサ5が設けられ、吸気管2内のスロット
ル弁3の下流側には、所要量の燃料を噴射するためのイ
ンジェクタ6が設けられている。エアフローセンサ5
は、吸気管2内の空気流量をエンジン1の吸気量Qaと
して計測する。
ダブロック8と、シリンダブロック内で往復するピスト
ン9とにより形成されている。燃焼室7には、点火プラ
グ10、吸気弁11および排気弁12が設けられてい
る。
り、排気管13内には酸素センサからなる空燃比センサ
14が設置されている。空燃比センサ14は、理論空燃
比λに対応した空燃比信号AFを出力する。
5および14の検出情報(スロットル開度θ、吸気量Q
a、空燃比信号AF)は、マイクロコンピュータからな
る制御回路20に入力される。
路20は、周知のCPUと、双方向性バスを介してCP
Uに相互に接続されたRAM、ROM、入力ポートおよ
び出力ポートとを備えている。
燃比となるように燃料量を補正する空燃比補正手段と、
運転状態に応じてエンジン1の空燃比フィードバックの
制御条件を決定するフィードバック制御条件決定手段
と、制御条件が許可された場合に、エンジン1の空燃比
を目標空燃比に一致させるためのフィードバック制御手
段と、空燃比フィードバック制御量を学習して補正する
ための空燃比学習手段とを含み、運転状態および空燃比
信号AFに基づいてインジェクタ6の噴射燃料量を制御
する。
ル開度センサ4、エアフローセンサ5および空燃比セン
サ14のみならず、図示されない他の各種センサ(エン
ジン回転数を検出する回転センサおよび冷却水温センサ
など)が接続されている。
態)を処理することによりエンジン1の制御情報を得る
とともに、出力ポートを介して、インジェクタ6の噴射
信号Jおよび点火プラグ10の点火信号Gのみならず、
図示されない他の各種アクチュエータの駆動信号を出力
する。
に示した従来の内燃機関の空燃比制御装置による具体的
な動作について説明する。図6はたとえば特公昭62−
56340号公報に記載された従来の内燃機関の空燃比
制御装置による学習補正値を概念的に示す説明図であ
る。
[r/min]、縦軸は吸気量Qaに対応した充填効率E
C[%]すなわちエンジン負荷であり、空燃比フィードバ
ック制御が適用される複数の運転領域での学習補正値Z
C0〜ZC9が示されている。
転数NC0〜NC2とエンジン負荷EC0〜EC2とに
より区分されている。
C9は、所定の点火サイクル間の空燃比フィードバック
制御量をサンプリングすることにより得られ、サンプリ
ング終了時の更新タイミング毎に周期的に更新されてい
る。
種センサからの運転状態情報に基づいて目標空燃比およ
び目標点火時期を演算し、インジェクタ6に対する噴射
信号Jおよび点火プラグ10に対する点火信号Gを出力
する。
1の吸気行程直前に駆動されて燃料を噴射し、スロット
ル弁3の開放時に燃料を含む混合気を燃焼室7に吸入さ
せ、燃焼室7内に混合気を一様に充満させる。
縮行程付近で駆動されて燃焼室7内の混合気を点火し、
エンジン1を燃焼させて駆動トルクを発生させる。
御手段は、エンジン1の運転状態に応じて、空燃比フィ
ードバックの制御条件が成立した場合に空燃比フィード
バック制御を実行する。
転状態および空燃比センサ14からの空燃比信号AFに
基づいて制御量を演算し、実際の空燃比が目標空燃比と
一致するようにフィードバック制御を行う。
制御することにより、排気管13に配置されている排気
ガス浄化用の触媒コンバータ(図示せず)は、排気ガス
を十分に浄化することができ、排気ガスの悪化を防止す
ることができる。
領域に応じて、空燃比信号AFのみならず、図6の運転
領域毎の学習補正値ZC0〜ZC9によっても補正され
ており、これにより、エンジン1の空燃比は高精度に目
標空燃比に制御されている。
や、高速運転領域で冷却効果を得る場合などにおいて
は、燃料を増量してエンジン1の空燃比をリッチ化(理
論空燃比λよりも小さく)するために、理論空燃比λを
目標値とするフィードバック制御が禁止されて、オープ
ンループ運転領域となる。
前述の学習補正値を演算することができないので、便宜
的に、オープンループ運転領域に近接したフィードバッ
ク(クローズドループ)運転領域の学習補正値(図6内
のZC3、ZC6、ZC7〜ZC9など)を用いて補正
制御を実行している。
領域での学習補正値ではないので、オープンループ運転
領域で高精度に空燃比を補正制御することはできない。
号公報に記載された従来装置においては、オープンルー
プ運転領域に近接したフィードバック運転領域内でEG
R禁止領域を設定し、このEGR禁止領域でフィードバ
ック学習した学習補正値をオープンループ運転領域で用
いている。
エンジン1の運転状態が実際のオープンループ運転領域
とは異なるので、高精度に空燃比を補正制御することは
できない。
比制御装置は以上のように、フィードバック(クローズ
ドループ)運転領域での学習補正値をオープンループ運
転領域の学習補正値として用いているので、エンジン1
および各種制御機器のバラツキなどにより、高精度にリ
ッチ化した空燃比に制御することができないという問題
点があった。
のバラツキにより、たとえば制御空燃比が過剰にリッチ
化された場合には排気ガスの悪化を招き、逆にリッチ化
が不足した場合には触媒コンバータを損傷してしまうと
いう問題点があった。
チ化された空燃比を高精度に制御するために、たとえば
リニア空燃比センサを用いようとすると、コストアップ
を招くという問題点があった。
ためになされたもので、通常の酸素センサからなる空燃
比センサを用いて、オープンループ運転領域での学習補
正値を高精度に求めることのできる内燃機関の空燃比制
御装置を得ることを目的とする。
る内燃機関の空燃比制御装置は、内燃機関に所要の燃料
量を噴射するためのインジェクタと、内燃機関の排気管
に設けられた理論空燃比検出用の酸素センサからなる空
燃比センサと、内燃機関の運転状態および空燃比センサ
からの空燃比信号に基づいてインジェクタを制御する制
御回路とを備え、制御回路は、運転状態に応じた目標空
燃比により燃料量を補正する空燃比補正手段と、運転状
態に応じて内燃機関の空燃比フィードバックの制御条件
を決定するフィードバック制御条件決定手段と、制御条
件が許可されるフィードバック運転領域で、内燃機関の
空燃比が目標空燃比と一致するように制御するフィード
バック制御手段と、フィードバック制御手段の制御量に
基づいて運転領域毎の学習補正値を求める空燃比学習手
段とを含み、制御条件が許可されないオープンループ運
転領域において、フィードバック制御手段は一時的にフ
ィードバック制御を行うとともに、空燃比学習手段は、
一時的なフィードバック制御期間中にオープンループ運
転領域での学習補正値を求めるものである。
の空燃比制御装置は、請求項1において、空燃比学習手
段は、学習補正値を求めるためのサンプル回数を、フィ
ードバック運転領域およびオープンループ運転領域に応
じて変更するものである。
の空燃比制御装置は、請求項2において、空燃比学習手
段は、オープンループ運転領域における学習補正値を求
めるためのサンプル回数を、フィードバック運転領域に
おける学習補正値を求めるためのサンプル回数よりも少
なく設定したものである。
の空燃比制御装置は、請求項1から請求項3までのいず
れかにおいて、フィードバック制御手段は、制御量の比
例係数および積分係数を、フィードバック運転領域およ
びオープンループ運転領域に応じて変更するものであ
る。
の空燃比制御装置は、請求項4において、フィードバッ
ク制御手段は、オープンループ運転領域における比例係
数および積分係数を、フィードバック運転領域における
比例係数および積分係数よりも大きく設定したものであ
る。
の空燃比制御装置は、請求項1から請求項5までのいず
れかにおいて、空燃比学習手段は、学習補正値の更新毎
にフィルタ処理するためのフィルタ演算手段を有するも
のである。
の空燃比制御装置は、請求項6において、空燃比学習手
段は、フィルタ演算手段のフィルタ係数を、フィードバ
ック運転領域およびオープンループ運転領域に応じて変
更するものである。
の空燃比制御装置は、請求項7において、空燃比学習手
段は、オープンループ運転領域におけるフィルタ係数
を、フィードバック運転領域におけるフィルタ係数より
も大きく設定したものである。
の空燃比制御装置は、請求項1から請求項8までのいず
れかにおいて、空燃比学習手段は、内燃機関の回転数お
よび負荷に応じてオープンループ運転領域を複数に分割
し、各分割領域毎に学習補正値を設定するものである。
しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明
する。図1はこの発明の実施の形態1による制御回路2
0Aの要部を概略的に示す機能ブロック図であり、この
発明の実施の形態1による全体構成は、図5に示した通
りである。
燃比設定手段21と、空燃比補正手段22と、フィード
バック制御条件決定手段23と、フィードバック制御手
段24と、フィルタ演算手段25Fを有する空燃比学習
手段25と、燃料量(空燃比)補正用の乗算器26〜2
8と、インジェクタ駆動手段29とを備えている。
Mに設定された制御プログラムのうち、主に空燃比制御
に関連する構成のみが示されている。空燃比設定手段2
1は、エンジン1の運転状態(たとえば、エンジン負荷
およびエンジン回転数Neによるマップデータなど)に
応じて目標空燃比AFoを出力する。
により基本燃料量Qfbを補正するために、目標空燃比
AFoに応じた空燃比補正係数Kafを生成する。空燃
比補正係数Kafは、乗算器26(後述する)におい
て、基本燃料量Qfbに乗算される。
Qaおよびエンジン回転数Neに応じて、理論空撚比λ
になるように設定されたマップデータなどを参照して設
定される。
運転状態に応じてエンジン1の空燃比フィードバックの
制御条件CFを決定する。
CFが許可された場合(CF=1)に、エンジン1の空
燃比が目標空燃比AFoと一致するようにフィードバッ
ク制御を実行する。
ックの制御量AFcに基づいて運転領域毎の学習補正値
Zsを求めるために、所定のサンプル回数毎に求められ
る学習補正瞬時値をフィルタ処理した学習補正値Zs
(t)を出力するためのフィルタ演算手段25Fを有す
る。
補正係数Kafを乗算して補正し、乗算器27は、補正
後の目標燃料量(=Qfb×Kaf)に制御量AFcを
乗算して追加補正する。
(=Qfb×Kaf×AFc)に学習補正値Zsを乗算
して、最終的な目標燃料量Qfoを出力する。
の冷却水温Twや吸気管2のサージタンク内温度などに
応じて設定された補正係数(図示せず)が乗算され得
る。これにより、たとえば冷却水温Twが所定温度以下
の冷機状態を示す場合に、エンジン1の燃焼を改善する
ために空撚比をリッチ化したり、サージタンク内温度に
応じて吸気量の密度補正を行うことができる。
び学習補正値Zsは、それぞれ、乗算器26〜28を介
した補正演算に用いられるので、中心値を1とする0.
9〜1.1(最大振幅で0.5〜1.5)程度の値に設
定される。
標燃料量Qfoを達成するための噴射信号Jを出力し、
目標燃料量Qfoを噴射するようにインジェクタ6を駆
動する。
示したこの発明の実施の形態1による具体的な動作につ
いて説明する。
転領域での動作を示すタイミングチャート、図3は空燃
比信号AFと制御量AFcとの関係を拡大して示すタイ
ミングチャート、図4はこの発明の実施の形態1により
得られるオープンループ運転領域での学習補正値を概念
的に示す説明図である。
ード、エンジン回転数Ne、空燃比信号AF、燃料量Q
f、学習カウンタCNT、学習補正値Zs、学習値更新
タイミングA1〜A4およびB1が相互に関連付けて示
されている。
ードバック運転領域であり、時刻t4〜t6の期間はオ
ープンループ運転領域であり、時刻t6以降の期間はフ
ィードバック運転領域である。
期間であり、時刻t5〜t6はオープンループ制御期間
であり、時刻t6以降はフィードバック制御期間であ
る。したがって、時刻t4〜t5の期間は、オープンル
ープ運転領域にもかかわらずフィードバック制御が実行
される。
は、たとえば、エンジン回転数Neの上昇時に設定され
る。空燃比信号AFは、フィードバック制御期間におい
ては、0V〜1Vの範囲で周期的に変動し、オープンル
ープ制御期間(t5〜t6)においては、1V(リッチ
側)に固定される。
おいて増量側に固定される。学習カウンタCNTは、初
期設定値(学習補正値Zsを求めるためのサンプル回
数)をダウンカウントしており、フィードバック制御期
間では256回の点火サイクル数がサンプル回数として
初期設定され、オープンループ運転領域中のフィードバ
ック制御期間では128回の点火サイクル数がサンプル
回数として初期設定される。
5の範囲内で周期的に変動する制御量AFc(図3参
照)をサンプルして求めた学習補正瞬時値をフィルタ処
理した値により、学習値更新タイミングA1〜A4およ
びB1毎に更新設定される。なお、時刻t4およびt6
においては、運転領域の変化により、学習補正値Zsの
更新タイミングとは無関係に、運転領域に対応して記憶
されている学習補正値に変更される。
ループ運転領域中のフィードバック制御による学習補正
値Zsが更新設定される。学習補正値Zsは、オープン
ループ運転領域中のフィードバック制御期間(t4〜t
5)において、それ以前のオープンループ運転領域で学
習されていなければ「1.0」に固定される。
御量AFcは、空燃比信号AFが理論空燃比λよりもリ
ッチ側を示す期間では、燃料量Qfを低減させるために
「1.0」よりも小さい値に設定され、空燃比信号AF
が理論空燃比λよりもリーン側を示す期間では、燃料量
Qfを増大させるために「1.0」よりも大きい値に設
定される。
波形の傾きは、積分係数F(Ki)に相当し、制御量A
Fcの極性反転部の波形振幅は、比例係数F(Kp)に
相当する。
[r/min]、縦軸はエンジン負荷(充填効率)EC
[%]であり、オープンループ運転領域はエンジン回転数
NO1およびNO2とエンジン負荷EO0〜EO2とに
より区分され、各オープンループ運転領域毎に学習補正
値ZO1〜ZO5が設定されている。
の点火サイクル(128回)をサンプリングすることに
より得られ、学習値更新タイミングB1において更新さ
れる。なお、フィードバック運転領域での学習補正値Z
sは、前述(図6参照)と同様に得られる。
ードバック制御期間(図2内のt4〜t5)に注目し
て、フィードバック制御手段24および空燃比学習手段
25の動作について説明する。
燃比フィードバックの制御条件CFが不許可(CF=
0)の場合に、オープンループ運転領域の期間t4〜t
5において、128回の点火サイクルだけ一時的にフィ
ードバック制御を行う。
タ演算手段25Fを用いて、オープンループ運転領域で
の学習補正値Zsを以下の(1)式のように求める。
今回の更新タイミングで演算される学習補正値であり、
Zs(n−1)は前回の更新タイミングで演算された学
習補正値、Zs(n)は今回の更新タイミングで求めら
れた学習補正瞬時値である。
習補正瞬時値Zs(n)の反映率に応じて、0〜1.0
の範囲内の値に設定される。また、今回の学習補正瞬時
値Zs(n)から1.0を減算した値をフィルタ処理に
反映させているので、Zs(n)>1.0の場合には学
習補正値Zs(t)が増加し、Zs(n)<1.0の場
合には学習補正値Zs(t)が減少する。
Zs(t)は、更新タイミングB1において、たとえば
図4内の学習補正値ZO1〜ZO5として設定される。
以下、学習補正値ZO1〜ZO5は、オープンループ制
御期間t5〜t6の運転領域に応じて、燃料量Qf(空
燃比)の補正演算に用いられる。
ードバック(クローズドループ)運転領域から、触媒コ
ンバータの保護やエンジン1の出力確保を目的としたリ
ッチ化(オープンループ)運転領域に移行した後も、一
時的なフィードバック制御により空燃比学習を行うこと
により、オープンループ制御期間において高精度の学習
補正値に基づく補正を行うことができる。
補正値ZO1〜ZO5(図4参照)により、オープンル
ープ制御期間においても高精度に空燃比を制御すること
ができる。
およびエンジン負荷ECに応じて、オープンループ運転
領域を複数に分割し、各分割領域毎に学習補正値ZO1
〜ZO5を設定しているので、オープンループ運転領域
においても、きめ細かく空燃比を制御することができ
る。
ては、エンジン1および各種制御機器のバラツキを補償
した従来通りの空燃比制御が可能であり、オープンルー
プ運転領域においては、運転状態の違いによらず、リッ
チ化された空燃比のバラツキを抑制することができる。
ことなく、通常の空燃比センサ14を用いて、オープン
ループ制御期間での空燃比の過リッチ化による排気ガス
の悪化を抑制することができる。また、触媒温度センサ
を追加することなく、オープンループ制御期間での空燃
比のリッチ化不足による触媒コンバータの損傷を抑制す
ることができる。
のサンプル回数を、フィードバック運転領域でのサンプ
ル回数(256点火サイクル数)よりも少ない128点
火サイクルに設定したので、オープンループ運転領域で
の学習補正値を速やかに得ることができ、種々の不具合
(触媒コンバータの損傷、エンジン出力不足など)の発
生を回避することができる。
禁止すべき運転領域にもかかわらず、オープンループ運
転領域の学習補正値を得るために、理論空燃比λを目標
値として強制的にフィードバック制御している期間なの
で、できるだけ短時間に終了させることが望ましい。
運転領域での学習用サンプル回数とフィードバック運転
領域でのサンプル回数とを別々に設定することにより、
フィードバック運転領域での空燃比制御性を確保すると
ともに、オープンループ運転領域での空燃比学習を短時
間で終了させて強制フィードバック制御による触媒コン
バータの損傷を防止するとともに、エンジン1の出力を
確保することができる。
は、フィルタ演算手段25Fで用いられるフィルタ係数
αについて具体的に言及しなかったが、フィードバック
運転領域およびオープンループ運転領域に応じてフィル
タ係数αを可変設定してもよい。
におけるフィルタ係数αを比較的小さい値に設定し、オ
ープンループ運転領域(期間t4〜t5)におけるフィ
ルタ係数αを、フィードバック運転領域での値よりも大
きい値に設定してもよい。
学習補正瞬時値Zs(n)に対し、オープンループ運転
領域での学習補正値Zs(t)の追従性が速くなる。
は、フィードバック手段24の制御量AFcに関する比
例係数F(Kp)および積分係数F(Ki)(図3参
照)の設定について具体的に言及しなかったが、フィー
ドバック運転領域およびオープンループ運転領域に応じ
て比例係数F(Kp)および積分係数F(Ki)を可変
設定してもよい。
における比例係数F(Kp)および積分係数F(Ki)
を比較的小さい値に設定し、オープンループ運転領域
(期間t4〜t5)における比例係数F(Kp)および
積分係数F(Ki)を、フィードバック運転領域での値
よりも大きい値に設定してもよい。
いては、制御量AFcの漸減波形および漸増波形の傾き
が大きくなり、且つ、極性反転部の波形振幅が大きくな
るので、オープンループ運転領域での制御量AFcに対
する空燃比信号AFの追従性が速くなり、空燃比学習期
間t4〜t5をさらに短く設定することができ、エンジ
ン1の不具合の発生を確実に回避することができる。
せることにより、それぞれの作用効果が同時に得られる
ことは言うまでもない。
れば、内燃機関に所要の燃料量を噴射するためのインジ
ェクタと、内燃機関の排気管に設けられた理論空燃比検
出用の酸素センサからなる空燃比センサと、内燃機関の
運転状態および空燃比センサからの空燃比信号に基づい
てインジェクタを制御する制御回路とを備え、制御回路
は、運転状態に応じた目標空燃比により燃料量を補正す
る空燃比補正手段と、運転状態に応じて内燃機関の空燃
比フィードバックの制御条件を決定するフィードバック
制御条件決定手段と、制御条件が許可されるフィードバ
ック運転領域で、内燃機関の空燃比が目標空燃比と一致
するように制御するフィードバック制御手段と、フィー
ドバック制御手段の制御量に基づいて運転領域毎の学習
補正値を求める空燃比学習手段とを含み、制御条件が許
可されないオープンループ運転領域において、フィード
バック制御手段は一時的にフィードバック制御を行うと
ともに、空燃比学習手段は、一時的なフィードバック制
御期間中にオープンループ運転領域での学習補正値を求
めるようにしたので、通常の酸素センサからなる空燃比
センサを用いて、オープンループ運転領域での学習補正
値を高精度に求めることのできる内燃機関の空燃比制御
装置が得られる効果がある。
項1において、空燃比学習手段は、学習補正値を求める
ためのサンプル回数を、フィードバック運転領域および
オープンループ運転領域に応じて変更するようにしたの
で、オープンループ運転領域での空燃比学習を速やかに
終了させることのできる内燃機関の空燃比制御装置が得
られる効果がある。
項2において、空燃比学習手段は、オープンループ運転
領域における学習補正値を求めるためのサンプル回数
を、フィードバック運転領域における学習補正値を求め
るためのサンプル回数よりも少なく設定したので、オー
プンループ運転領域での空燃比学習を速やかに終了させ
ることのできる内燃機関の空燃比制御装置が得られる効
果がある。
項1から請求項3までのいずれかにおいて、フィードバ
ック制御手段は、制御量の比例係数および積分係数を、
フィードバック運転領域およびオープンループ運転領域
に応じて変更するようにしたので、オープンループ運転
領域での空燃比学習を速やかに終了させることのできる
内燃機関の空燃比制御装置が得られる効果がある。
項4において、フィードバック制御手段は、オープンル
ープ運転領域における比例係数および積分係数を、フィ
ードバック運転領域における比例係数および積分係数よ
りも大きく設定したので、オープンループ運転領域での
空燃比学習を速やかに終了させることのできる内燃機関
の空燃比制御装置が得られる効果がある。
項1から請求項5までのいずれかにおいて、空燃比学習
手段は、学習補正値の更新毎にフィルタ処理するための
フィルタ演算手段を有するので、通常の酸素センサから
なる空燃比センサを用いて、オープンループ運転領域で
の学習補正値を高精度に求めることのできる内燃機関の
空燃比制御装置が得られる効果がある。
項6において、空燃比学習手段は、フィルタ演算手段の
フィルタ係数を、フィードバック運転領域およびオープ
ンループ運転領域に応じて変更するようにしたので、オ
ープンループ運転領域での空燃比学習を速やかに終了さ
せることのできる内燃機関の空燃比制御装置が得られる
効果がある。
項7において、空燃比学習手段は、オープンループ運転
領域におけるフィルタ係数を、フィードバック運転領域
におけるフィルタ係数よりも大きく設定したので、オー
プンループ運転領域での空燃比学習を速やかに終了させ
ることのできる内燃機関の空燃比制御装置が得られる効
果がある。
項1から請求項8までのいずれかにおいて、空燃比学習
手段は、内燃機関の回転数および負荷に応じてオープン
ループ運転領域を複数に分割し、各分割領域毎に学習補
正値を設定するようにしたので、通常の酸素センサから
なる空燃比センサを用いて、オープンループ運転領域で
の学習補正値を高精度に求めることのできる内燃機関の
空燃比制御装置が得られる効果がある。
部を概略的に示す機能ブロック図である。
作を示すフローチャートである。
制御量との関係を拡大して示すタイミングチャートであ
る。
ープンループ運転領域での学習補正値を示す説明図であ
る。
示す構成図である。
されるフィードバック(クローズドループ)運転領域で
の学習補正値を示す説明図である。
ル弁、4 スロットル開度センサ、5エアフローセン
サ、6 インジェクタ、13 排気管、14 空燃比セ
ンサ、20A 制御回路、21 目標空燃比設定手段、
22 空燃比補正手段、23 フィードバック制御条件
決定手段、24 フィードバック制御手段、25 空燃
比学習手段、25F フィルタ演算手段、AF 空燃比
信号、AFc 制御量、AFo 目標空燃比、CF 制
御条件、EC エンジン負荷、F(Kp) 比例係数、
F(Ki)積分係数、J 噴射信号、Kaf 空燃比補
正係数、Ne エンジン回転数、Qa 吸気量、Qfb
基本燃料量、Qfo目標燃料量、Zs 学習補正値、
ZC0〜ZC9 フィードバック運転領域での学習補正
値、ZO1〜ZO5 オープンループ運転領域での学習
補正値。
Claims (9)
- 【請求項1】 内燃機関に所要の燃料量を噴射するため
のインジェクタと、 前記内燃機関の排気管に設けられた理論空燃比検出用の
酸素センサからなる空燃比センサと、 前記内燃機関の運転状態および前記空燃比センサからの
空燃比信号に基づいて前記インジェクタを制御する制御
回路とを備え、 前記制御回路は、 前記運転状態に応じた目標空燃比により前記燃料量を補
正する空燃比補正手段と、 前記運転状態に応じて前記内燃機関の空燃比フィードバ
ックの制御条件を決定するフィードバック制御条件決定
手段と、 前記制御条件が許可されるフィードバック運転領域で、
前記内燃機関の空燃比が前記目標空燃比と一致するよう
に制御するフィードバック制御手段と、 前記フィードバック制御手段の制御量に基づいて運転領
域毎の学習補正値を求める空燃比学習手段とを含み、 前記制御条件が許可されないオープンループ運転領域に
おいて、前記フィードバック制御手段は一時的にフィー
ドバック制御を行うとともに、前記空燃比学習手段は、
前記一時的なフィードバック制御期間中に前記オープン
ループ運転領域での学習補正値を求めることを特徴とす
る内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項2】 前記空燃比学習手段は、前記学習補正値
を求めるためのサンプル回数を、前記フィードバック運
転領域および前記オープンループ運転領域に応じて変更
することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の空燃
比制御装置。 - 【請求項3】 前記空燃比学習手段は、前記オープンル
ープ運転領域における学習補正値を求めるためのサンプ
ル回数を、前記フィードバック運転領域における学習補
正値を求めるためのサンプル回数よりも少なく設定した
ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の空燃比制
御装置。 - 【請求項4】 前記フィードバック制御手段は、前記制
御量の比例係数および積分係数を、前記フィードバック
運転領域および前記オープンループ運転領域に応じて変
更することを特徴とする請求項1から請求項3までのい
ずれかに記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項5】 前記フィードバック制御手段は、前記オ
ープンループ運転領域における比例係数および積分係数
を、前記フィードバック運転領域における比例係数およ
び積分係数よりも大きく設定したことを特徴とする請求
項4に記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項6】 前記空燃比学習手段は、前記学習補正値
の更新毎にフィルタ処理するためのフィルタ演算手段を
有することを特徴とする請求項1から請求項5までのい
ずれかに記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項7】 前記空燃比学習手段は、前記フィルタ演
算手段のフィルタ係数を、前記フィードバック運転領域
および前記オープンループ運転領域に応じて変更するこ
とを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の空燃比制御
装置。 - 【請求項8】 前記空燃比学習手段は、前記オープンル
ープ運転領域におけるフィルタ係数を、前記フィードバ
ック運転領域におけるフィルタ係数よりも大きく設定し
たことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の空燃比
制御装置。 - 【請求項9】 前記空燃比学習手段は、前記内燃機関の
回転数および負荷に応じて前記オープンループ運転領域
を複数に分割し、各分割領域毎に前記学習補正値を設定
することを特徴とする請求項1から請求項8までのいず
れかに記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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