JP2600734B2 - アルキレンアミン類の製法 - Google Patents

アルキレンアミン類の製法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアルキレンアミン類の製法、特に酸化ニオブ
を触媒として用いたアルキレンアミン類の製法に関す
る。
(従来の技術) アルキレンアミン類、特に工業的に重要なエチレンア
ミン類の製造法として、二塩化エチレンをアンモニアと
反応させる方法がある。この製造方法によると、ピペラ
ジン及びピペラジン環含有の環状エチレンアミン類の生
成量が少ない、即ち非環状率が高くて工業的に好ましい
品質のエチレンアミン類が得られる。この製造法は広く
実施されているが、副生成物として多量の食塩が生じ、
分離及び処理に費用がかかるという問題点を有する。
又、モノエタノールアミンを原料とし、水素と水素添
加触媒の存在下で、アンモニアを反応させるエチレンア
ミン類の製造方法も広く実施されている。しかし、この
方法ではエチレンジアミンを効率よく製造することは可
能であるが、ピペラジン環含有の品質的に好ましくない
環状エチレンアミン類が多く生成するために、高分子量
のポリエチレンポリアミン類を製造することが困難であ
る。
これらの方法に加えて、モノエタノールアミンを原料
とし、リン含有物質を触媒として用い、アンモニア及び
/又はエチレンアミンを反応させてエチレンアミン類を
製造する方法が提案されている。例えば特開昭51−1476
00号公報には触媒として、リン酸,亜リン酸を使用する
方法が記載されているが、これらの触媒は水を含む反応
液中に溶解するため、反応液からの特別な分離,回収操
作が必要となる。そこで、水を含む反応液に不要な種々
のリン酸塩,担持リン酸を触媒として用いるエチレンア
ミン類の製造法が提案されている。特開昭60−41641号
公報には、リン酸ランタン等のIII b属金属のリン酸塩
を触媒として用いるエチレンアミン類の製造方法が開示
されており、又、特開昭59−150538号公報には、二酸化
チタン等に担持したリン酸を触媒として用いる方法が開
示されている。しかし、これらのリン酸塩,担持リン酸
は遊離のリン酸に比べ極めて活性が低い。また、これら
のリン酸系触媒を使用しても、ピペラジン環含有の品質
的に好ましくない環状アミンおよびアミノエチルエタノ
ールアミン等の水酸基含有アミンを工業的に十分に満足
できる水準まで低下させることができない。ところで、
活性の高いリン系触媒としてリン含有イオン交換樹脂が
あるが、この触媒は耐熱性が悪く、触媒寿命に問題があ
る。
非リン系の触媒としては、シリカ,アルミナが特開昭
55−38329号公報に記載されているが、これは著しく活
性が低い。
(発明が解決しようとする問題点) 上述の様に、アルキレンアミン類の製造方法に関して
は、多くの方法が開示されているが、これらの方法は、
工業的見地からは未だ不十分なものである。特にアルカ
ノールアミン類を原料とするアルキレンアミン類を製造
する方法において、反応液に難溶で、高耐熱性,高性能
を有する固体触媒を用いる、非環状率の高く、水酸基含
有アミンの少ない、高品質のアルキレンアミン類の製造
方法の開発が切望されている。
(問題を解決するための手段) 本発明者らは、アンモニア及び/又はアルキレンアミ
ン類とアルカノールアミン類との反応による、原料のア
ンモニア及び/又はアルキレンアミン類よりアルキレン
鎖の増加したアルキレンアミン類の製法を鋭意検討した
結果、該反応において、含水液体にニオブ含有物質を加
えて得られる酸化ニオブが水を含む反応液に難溶で、耐
熱性にも優れた固体であり、触媒として高い性能を有し
ているという新規な事実を見出し、本発明を完成させる
に至った。すなわち本発明は、含水液体にニオブ含有物
質を加えて得られる酸化ニオブの存在下、アンモニア及
び/又はアルキレンアミン類をアルカノールアミン類と
反応させ、原料のアンモニア及び/又はアルキレンアミ
ン類よりアルキレン鎖の増加したアルキレンアミン類を
得ることを特徴とするアルキレンアミン類の製法を提供
するものである。
以下に、本発明を更に詳しく説明する。
本発明の方法において使用される触媒は、含水流体に
ニオブ含有物質を加えて得られる酸化ニオブである。
本発明の方法における含水液体とは、ニオブ含有物質
全量を完全に加水分解して酸化ニオブにするために必要
な量以上の水を含む液体、又は、水を意味する。この含
水液体の溶媒は有機化合物,無機化合物のいずれであっ
ても良く、有機化合物としては、アルコール類,アミン
類等が例示できる。又、この含水液体は水及び溶媒以外
の成分を含んでいても良く、水及び溶媒以外の成分とし
ては、具体的には、水酸化ナトリウム,アンモニア等の
無機化合物,尿素,アミン類等の有機化合物を挙げるこ
とができる。この含水液体は水及び溶媒以外の成分を二
成分以上含んでいても一向に差支えない。更に、この含
水液体は塩基性,中性,酸性のいずれであっても良い。
本発明の方法においては、ニオブ含有物質とは、含水
液体に加えることで加水分解して酸化ニオブになる物質
であれば特に制限はない。ニオブ含有物質として、具体
的にはニオブメトキシド,ニオブエトキシド等のニオブ
アルコキシド類もしくはそのアルコール溶液、塩化ニオ
ブの塩酸溶液又はシュウ酸ニオブのシュウ酸溶液もしく
は水溶液等を挙げることができるが、好ましくは、ニオ
ブアルコキシド類もしくはそのアルコール溶液が用いら
れる。
本発明の方法においては、酸化ニオブを得る方法につ
いては、含水液体にニオブ含有物質を加えるという以外
には特に制限はない。酸化ニオブを得る方法について
は、具体的には、 1) 加熱した水にニオブアルコキシドのアルコール溶
液を加える方法、 2) アンモニア水に塩化ニオブの塩酸溶液を加える方
法、 3) 水酸化アルカリの水溶液にシュウ酸ニオブの水溶
液を加える方法 等を例示できるが、好ましくは、1)の方法が用いられ
る。
又、含水液体にニオブ含有物質を加えて酸化ニオブを
調製する際の含水溶液の使用量、含水液体の温度、含水
液体中の水の濃度、ニオブ含有物質の供給速度等は、含
水液体にニオブ含有物質を加えることでニオブ含有物質
全量が完全に酸化ニオブに転化するための条件を満たし
ていれば、特に制限されない。
本発明の方法においては、水を含む溶液にニオブ含有
物質を加えて得られる酸化ニオブのニオブの酸化状態に
は特に制限はなく、5価,4価,3価,2価,1価のいずれであ
ってもよいが、5価のニオブが好ましく、又、5価のニ
オブの酸化物の形態に特に制限はなく、含水物を用いて
も無水物を用いても一向に差支えない。含水状態の五酸
化ニオブはニオブ酸とも呼ばれ、一般には式、 Nb2O5・xH2O(0<x≦5) と表される。x=5の場合には水酸化ニオブとも呼ばれ
る。
本発明の方法においては、水を含む溶液にニオブ含有
物質を加えて得られる酸化ニオブ単独で使用しても良い
し、他の物質との混合物または他の酸化物との複合酸化
物として使用しても良い。
本発明の方法においては、触媒の形状に特に制限はな
く、反応式に応じて粉末のまま、あるいは成型して用い
られる。例えば懸濁床では粉末,顆粒状で用いられ、固
定床ではタブレット状,ビーズ状に成型して用いられ
る。
触媒の成型方法としては、例えば押出し成型法,打錠
成型法あるいは顆粒成型法があり、成型する際にはシリ
カ,アルミナ,シリカ−アルミナ,グラファイト,粘土
等を粘結材として加えても良い。
又、触媒の表面積を大きくするため、水を含むむ溶液
にニオブ含有物質を加えて得られる酸化ニオブをシリ
カ,アルミナ,チタニア,ジルコニア,多孔質バイコー
ルガラス等の担体に担持しても良い。
触媒は焼成して用いても、焼成せずに用いても良い。
焼成をする場合、焼成温度には特に制限はないが、500
℃以下が好ましい。500℃を越える温度で焼成すると表
面積が小さくなり、触媒活性が低下する。
本発明の方法において、触媒使用量は、反応を工業的
に有意な反応速度で進行せしめるのに必要な量であれば
良い。
本発明の方法において使用するアンモニア又はアルキ
レンアミン類とは式(I) [但し、式中a=2〜6、r=0〜6、R1は水素又は炭
素数1〜4のアルキル基、R′は式(1) −[(CH2(NH)−H (1) (但し、式中b=1〜6、d=0,1、s=0〜4)で表
される基をそれぞれ示す]で表される化合物、又は式
(II)、 [但し、式中e=2〜6、f=2〜6、R2,R′はそれ
ぞれ式(2)、 −[(CH2gNH]−H (2) (但し、式中g=2〜6、t=0〜5)で表される基を
示す] で表される化合物である。
式(I)、又は式(II)で表されるどちらの化合物を
用いても良いが、好ましくは、式(I)で表されるアン
モニア又はアルキレンアミン類が用いられる。式(I)
で表されるアルキレンアミン類を用いると、非環状率の
高い、高品質のアルキレンアミン類が生成する。式
(I)で表されるアンモニア及びアルキレンアミン類と
は、具体的には、例えば、アンモニア,エチレンジアミ
ン,ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミン,
テトラエチレンペンタミン,ペンタエチレンヘキサミ
ン,ヘキサエチレンヘプタミン等のエチレンアミン類、
プロピレンジアミン,ジプロピレントリアミン等のプロ
ピレンアミン類、ブチレンジアミン,ジブチレントリア
ミン等のブチレンアミン類、ヘキサメチレンジアミン等
のアルキレンアミン類及びこれらのアルキル化体、即
ち、N−メチルエチレンジアミン,N−エチルエチレンジ
アミン等である。その中でも、本発明の方法において使
用される原料としては、エチレンジアミンやジエチレン
トリアミン等のエチレンアミン類が好ましい。
本発明の方法において使用されるアンモニア,アルキ
レンアミン類は、一種類でも二種類以上を混合したもの
でも一向に差支えない。
本発明の方法において使用されるアルカノールアミン
類とは、式(III) [但し、式中h=2〜6、u=0〜5、R3は水素又は炭
素数1〜4のアルキル基、R′は、式(3)、 −[(CH2(NH)−H (3) (但し、式中i=1〜6、j=0,1、v=0〜4)で表
わされる基をそれぞれ示す]で表わされる化合物又は式
(IV) [但し、式中k=2〜6、l=2〜6、m=2〜6、R4
は式(4)、 −[(CH2nNH]−H (4) (但し、式中n=2〜6、w=0〜5)で表される基を
示す]で表される化合物である。
式(III)又は、式(IV)で表されるどちらの化合物
を用いても良いが、好ましくは、式(III)で表される
アルカノールアミン類が用いられる。式(III)で表さ
れるアルカノールアミン類を用いると、非環状率の高
い、高品質のアルキレンアミン類が生成する。式(II
I)で表されるアルカノールアミン類とは、具体的に
は、モノエタノールアミン,N−(2−アミノエチル)エ
タノールアミン,モノプロパノールアミン,N−(3−ア
ミノプロピル)プロパノールアミン等のアルカノールア
ミン類が例示できる。
本発明の方法において使用される原料としては、モノ
エタノールアミン,N−(2−アミノエチル)エタノール
アミンのようなエタノールアミン類が好ましい。
本発明の方法において使用されるアルカノールアミン
類は、一種類でも二種類以上を混合したものでも一向に
差支えない。
本発明の方法における原料の組合わせには、 1) アンモニアとアルカノールアミン類、 2) アルキレンアミン類とアルカノールアミン類、 3) アンモニア,アルキレンアミン類とアルカノール
アミン類、 の三つの場合があり、いずれの組合せで反応を実施して
もよい。好ましい原料の組合わせは、 1) アンモニアと式(III)で表されるアルカノール
アミン類、 2) アンモニア以外の、式(I)で表されるアルキレ
ンアミン類と式(III)で表わされるアルカノールアミ
ン類、 3) 式(I)で表されるアンモニア及びアルキレンア
ミン類と式(III)で表わされるアルカノールアミン
類、 である。更に好ましい原料の組合せは、 1) アンモニアとエタノールアミン類、 2) エチレンアミン類とエタノールアミン類、 3) アンモニア及びエチレンアミン類とエタノールア
ミン類 である。
本発明の方法において供給される原料の好ましいモル
比は、 1) アンモニアとアルカノールアミン類とを原料とし
て用いる場合、アンモニア/アルカノールアミン類のモ
ル比が2〜30、 2) アルキレンアミン類とアルカノールアミン類 を原料として用いる場合、アルキレンアミン類/アルカ
ノールアミン類のモル比が0.5〜10、 3) アンモニア及びアルキレンアミン類とアルカノー
ルアミン類を原料として用いる場合、(アンモニア+ア
ルキレンアミン類)/アルカノールアミン類のモル比が
0.5〜30 である。いずれの場合も、原料のモル比によって、生成
するアルキレンアミン類の品質が変動する。このモル比
が上記範囲より小さいと、ピペラジン環含有アミン類が
多く生成し、好ましくない品質のアルキレンアミン類が
生成する。このモル比が上記範囲より大きいと反応速度
が低下し、圧力が極めて高くなり実用的ではない。
本発明の方法においては、生成するアルキレンアミン
類は、原料の種類により異なる。アンモニア及び/又は
アルキレンアミン類にアルカノールアミン類を反応させ
た場合、生成するアルキレンアミン類は、原料のアンモ
ニア,アルキレンアミン類よりアルキレン鎖が増加した
ものである。例えば、式(I)で表されるアンモニア及
び/又はアルキレンアミン類に、式(III)で表される
アルカノールアミン類を反応させた場合、生成するアル
キレンアミン類は式(V)、 [但し、式中o=2〜6、x=1〜7、R5は水素又は炭
素数1〜4のアルキル基、R′は式(5) −[(CH2(NH)−H (5) (但し、式中p=1〜6、q=0,1、y=0〜4)で表
される基をそれぞれ示す]で表される化合物であり、生
成するアルキレンアミン類のx及び/又はyは原料のア
ンモニア、又はアルキレンアミン類のr及び/又はsよ
りも、少なくとも1以上増加し、アルキレン鎖がのびて
いる。例えば、アンモニアとモノエタノールアミンを反
応させると、エチレンジアミンと、ジエチレントリアミ
ン,トリエチレンテトラミン,テトラエチレンペンタミ
ン及びペンタエチレンヘキサミン等の非環状のポリエチ
レンポリアミン類が生成し、エチレンジアミンとモノエ
タノールアミンを反応させると前述の非感情のポリエチ
レンポリアミン類が生成し、アンモニアとエチレンジア
ミンとモノエタノールアミンを反応させると、エチレン
ジアミン及び前述の非環状のポリエチレンポリアミン類
が生成する。
本発明の方法においては、反応は通常200〜400℃好ま
しくは240〜350℃の温度範囲で実施される。200℃未満
の温度では反応速度が著しく低下し、又400℃を超える
と生成物のアルキレンアミン類の分解が起こり実用的で
はない。
本発明の方法においては、反応は気相で行っても液相
で行っても良いが、高品質のアルキレンアミン類を製造
するためには液相で行う方が好ましい。
本発明の方法においては、反応は懸濁床による回分,
半回分,連続式でも、また固定床流通式でも実施できる
が工業的には固定床流通式が操作,装置,経済性の面か
ら有利である。
本発明の方法においては、反応の圧力は、気相反応か
液相反応か、またアンモニアを使用するかしないかによ
り大きく変動するため、範囲を限定することは困難であ
るが、例えばアンモニアを添加しない液相反応の場合、
および1〜300kg/cm2Gである。
本発明の方法においては、触媒は通常の方法で、反応
液から分離,回収され、その後原料は蒸留によって分
離,回収される。分離,回収された原料は、必要に応じ
て再び反応帯域へ循環される。反応生成物組成を変動さ
せるため、反応生成物の一部を反応帯域へ循環しても良
い。原料,生成物の分離は通常、蒸留によってなされる
が、蒸留は連続式で行ってもバッチ式で行っても一向に
差支えない。
反応生成物の純度,色調を改善するため、反応生成物
を活性炭,水素化ホウ素ナトリウム等で処理しても良
い。水素存在下で反応を行うことにより反応生成物の色
調,臭気等を改善しても良い。
水酸基含有アミンのような品質上好ましくないアミン
類の生成を減少させるため、あるいは反応速度を上げる
ために反応帯域から生成水を除去しても良いし、また触
媒寿命を延ばし、アンモニア,アルキレンアミン類の取
扱いを容易にするため水を加えて反応させても良い。
(発明の効果) 本発明は、含水液体にニオブ含有物質を加えて得られ
る、反応液に侵されず、耐熱性に優れた酸化ニオブを触
媒として用いることにより、従来の方法に比べて、好ま
しい品質のアルキレンアミン類を高収率で製造する方法
を提案するものであり、工業的に極めて有意義である。
(実施例) 以下、本発明を具体的に実施例にて説明するが、本発
明はこれらの実施例にのみ特に限定されるものではな
い。
得られた生成物のアルキレンアミン類及び原料となる
アルキレンアミン類及びアルカノールアミン類は以下の
ような記号で略記する。
EDA エチレンジアミン MEA モノエタノールアミン PIP ピペラジン AEP N−(2−アミノエチル)ピペラジン DETA ジエチレントリアミン AEEA N−(2−アミノエチル)エタノールアミン TETA トリエチレンテトラミン(直鎖状,分岐状,環状
異性体) TEPA テトラエチレンペンタミン(直鎖状,分岐状,環
状異性体) 実施例1 (触媒調製) 触媒A 500mlのフラスコに水:200mlを入れ、加熱,攪拌し還
流させた。ニオブベンタエトキシド:5.0gをエタノール:
50mlに溶かした溶液を、ポンプを用いて還流させた水に
1時間かけて注入した。生じた沈澱を別,水洗し、酸
化ニオブを得た。更に60℃で加熱乾燥後、粉砕し、100
℃で16時間加熱処理した。これを触媒Aとした。
触媒B 触媒Aを乾燥空気流通下400℃で2時間焼成し、これ
を触媒Bとした。触媒Bは無定形であり、X線回折測定
においてX線回折パターンは見られなかった。又、触媒
B:3gに蒸留水:100mlを加え、2時間還流し、その後
別,乾燥空気流通下400℃で焼成したところ、触媒Bは
全量回収された。
触媒C 500mlのフラスコに水:200mlを入れ、加熱,攪拌し40
℃に保った。ニオブペンタエトキシド:5.0gをエタノー
ル:50mlに溶かした溶液を、ポンプを用いて40℃の水に
1時間かけて注入した。生じた沈澱を別,水洗し、酸
化ニオブを得た。更に60℃で加熱乾燥後、粉砕し、乾燥
空気流通下400℃で2時間焼成した。これを触媒Cとし
た。触媒Cは無定形であり、X線回折測定においてX線
回折パターンは見られなかった。又、触媒C:3gに蒸留
水:100mlを加え、2時間還流し、その後別,乾燥空気
流通下400℃で焼成したところ、触媒Cは全量回収され
た。
触媒D 500mlのフラスコに7%アンモニア水:200mlを入れ、
室温で攪拌した。五塩化ニオブ:5.0gをエタノール:50ml
に溶かした溶液を、ポンプを用いてアンモニア水に1時
間かけて注入した。生じた沈澱を別,水洗し、酸化ニ
オブを得た。更に60℃で加熱乾燥後、粉砕し、乾燥空気
流通下400℃で2時間焼成した。これを触媒Dとした。
触媒Dは無定形であり、X線回折測定においてX線回折
パターンは見られなかった。又、触媒D:3gに蒸留水:100
mlを加え、2時間還流し、その後別,乾燥空気流通下
400℃で焼成したところ、触媒Dは全量回収された。
触媒E 500mlのフラスコに25%アンモニア水:20ml,水:14ml,t
−ブタノール:80mlを入れ、この混合溶液を室温で攪拌
した。ニオブペンタエトキシド:15.0gをt−ブタノー
ル:80mlに溶かした溶液を、ポンプを用いて混合溶液に
1.7時間かけて注入した。生じた沈澱を別,水洗し、
酸化ニオブを得た。更に60℃で加熱乾燥後、粉砕し、乾
燥空気流通下400℃で2時間焼成した。これを触媒Eと
した。又、触媒Eは無定形であり、X線回折測定におい
てX線回折パターンは見られなかった。更に、触媒E:3g
に蒸留水:100mlを加え、2時間還流し、その後別,乾
燥空気流通下400℃で焼成したところ、触媒Eは全量回
収された。
比較触媒A 窒素気流下、2のフラスコにニオブペンタエトキシ
ドを31.1g(97.7mmol)入れ、1−ブタノール;90mlに溶
かした。この溶液を還流させ、撹拌しながら500mlの水
を滴下した。生じた沈殿を濾別、水洗し、酸化ニオブを
得た。更に60℃で加熱乾燥後、粉砕し100℃で16時間加
熱処理し、これを比較触媒Aとした。比較触媒AのBET
比表面積は255m2/gであった。
比較触媒B 比較触媒Aを乾燥空気流通下、400℃で2時間焼成
し、これを比較触媒Bとした。比較触媒BのBET比表面
積は229m2/gであった。比較触媒Bは無定形であり、X
線回折測定においてX線回折パターンは見られなかっ
た。更に、比較触媒B;3.0gに蒸留水;100mlを加え、2時
間還流し、その後濾別、乾燥空気流通下、400℃で焼成
したところ、比較触媒Bは全量回収された。
実施例2 触媒A:1.0g,EDA:60.0g,MEA:30.0gを200ml電磁攪拌式
オートクレーブに入れ、窒素置換の後300℃に昇温し、
5時間維持した。反応圧は、37.0kg/cm2Gであった。そ
の後冷却し反応液をガスクロマトグラフィーにて分析し
た。MEA転化率は58.8%であり、原料及び生成水を除い
た反応液の組成は、PIP;2.6重量%,DETA;48.9重量%,AE
EA;1.8重量%,AEP;1.5重量%,TETA;14.9重量%,TEPA;2.
9重量%であった。尚、触媒の回収率は100%であった。
実施例3〜7 表1に記載の触媒:3.0g,EDA:60.0g,MEA:30.0gを200ml
電磁攪拌式オートクレーブに入れ、窒素置換の後300℃
に昇温し、1.5時間維持した。結果を表1に示した。
比較例1 硝酸ランタン六水和物:130g(0.30mol)を攪拌しなが
ら脱イオン化水に溶解した。リン酸水素二アンモニア7
9.2g(0.60mol)を攪拌しながら脱イオン化水に溶解し
た。リン酸水素二アンモニウム水溶液を激しく攪拌しな
がら、硝酸ランタン水溶液を一度に加えたところ、濃厚
な塊状沈澱を形成した。攪拌して、濃厚なクリーム状の
懸濁液とし、吸引過により、沈澱を別した。得られ
たペースト状の固体を脱イオン化水で十分洗浄した後、
80〜90℃で乾燥して得られた酸性リン酸ランタンを3.0g
使用し、3時間反応させた以外は実施例2と同じ条件で
反応を行った。結果を表1に示した。
比較例2 触媒として日揮化学(株)製のシリカを12.0g使用
し、6.3時間反応させた以外は実施例2と同じ条件で反
応を行った。結果を表1に示した。
比較例4 比較触媒Bを3.0g使用し、反応圧44.5kg/cm2Gで1.7時
間反応させた以外は実施例2と同じ条件で反応を行っ
た。その結果、MEA転化率は64.3%であり、原料及び生
成水を除いた反応液の組成は、PIP;3.6重量%、DETA;5
7.2重量%、AEEA;4.0重量%、AEP;2.5重量%、TETA;22.
0重量%、TEPA;4.3重量%、また、TETA非環状率は90.8
%、水酸基含有率は7.04%であった。
実施例8〜10 触媒Aを3.0g使用し、表2に記載の反応温度,反応時
間にした以外は実施例2と同じ条件で反応を行った。結
果を表2に示した。
比較例3 比較例2の触媒と同じ酸性リン酸ランタンを3.0g使用
し、表2に記載の反応温度,反応時間にした以外は実施
例1と同じ条件で反応を行った。結果を表2に示した。
実施例11〜13 触媒B:0.9gと表3に記載の原料を入れ、反応時間を2
時間にした以外は実施例2と同じ条件で反応を行った。
結果を表3に示した。
実施例14 触媒A:5.0g,EDA:30.0g,MEA:15.0gを200ml電磁攪拌式
オートクレーブに入れ、窒素置換の後アンモニア:50.8g
を添加し、280℃に昇温して3時間維持した。その後冷
却し反応液をガスクロマトグラフィーにて分析した。ME
A添加率は57.3%であり、原料及び生成水を除いた反応
液の組成は、PIP;3.6重量%,DETA;40.7重量%,AEEA;0.8
重量%,TETA;12.4重量%であった。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含水液体にニオブ含有物質を加えて得られ
    る酸化ニオブの存在下、アンモニア及び/又はアルキレ
    ンアミン類をアルカノールアミン類と液相で反応させ、
    原料のアンモニア及び/又はアルキレンアミン類よりア
    ルキレン鎖の増加したアルキレンアミン類を得ることを
    特徴とするアルキレンアミン類の製法。
  2. 【請求項2】アルキレンアミン類が、エチレンアミノ類
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】アルカノールアミン類が、エタノールアミ
    ン類である特許請求の範囲第1項記載の方法。
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