JP2600245Y2 - 角型密閉電池 - Google Patents

角型密閉電池

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JP2600245Y2
JP2600245Y2 JP4725493U JP4725493U JP2600245Y2 JP 2600245 Y2 JP2600245 Y2 JP 2600245Y2 JP 4725493 U JP4725493 U JP 4725493U JP 4725493 U JP4725493 U JP 4725493U JP 2600245 Y2 JP2600245 Y2 JP 2600245Y2
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JP
Japan
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battery
hollow rivet
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terminal
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福永  孝夫
哲三 小島
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日本電池株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポータブル機器の駆動用
電源としての角型密閉電池に関するものであり、特に、
短絡や過充電,過放電時等における電池内圧上昇や電池
温度上昇時等に対する防爆、安全構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、ラップトップコンピュ
ーター,ワープロ等の携帯情報機器、カメラ一体型VT
R,液晶テレビ等のAV機器や携帯電話等の移動通信機
器等々のように、電源としての電池に対し大電流、大出
力を要求する機器が多種多様に発達し、より高エネルギ
ー密度の電池が要望されている。
【0003】現在密閉型電池として広く使用されている
円筒型は断面に円形部分を有するため、機器に搭載した
場合、容積的に収納部分での無駄が多い。小さなスペー
スを有効に利用するという点から、角型密閉電池の使用
が好ましい。
【0004】一方、角型密閉電池は、発電要素を内蔵し
た金属製の有底角筒の開口部に金属製蓋板をレーザー光
を使用して溶接する方式が、生産性や信頼性の点で最適
であることが、現在までの実績として確認されてきた。
【0005】しかるに、角型密閉電池においては、正極
端子および安全弁の構造について、小型化、生産性、信
頼性において未だ問題があった。即ち、従来の円筒型密
閉電池では図3に示す如く発電要素を内蔵した一極性端
子を兼ねる円筒型の外装缶21の開口部に他極性端子を
兼ねる封口体28をかしめつけることによって取り付け
るという構造が一般的である。図中、22は絶縁パッキ
ング、23は膜状弁体、24は封口板、25は排気孔、
26は端子キャップ、27はガス抜き孔である。 しか
しながら、角型密閉電池においては、ケース開口部が角
形になり、絶縁部材の形状も角形になってしまうため、
かしめることが技術的に難しく、また、たとえかしめて
も、円形の絶縁部材のように均一な力でかしめることが
困難であるので、耐漏液性に劣る欠点があった。また、
この技術的な困難は角型の電池ケースが薄くなればなる
ほど増してくる。
【0006】そこで、角型密閉電池に採用されるものと
して、図4に示すようにガラスシール或はセラミックシ
ールなどの絶縁部材33を用いたハーメチック構造を採
用し、一極性端子を兼ねる外装缶31と金属封口蓋32
とをレーザー溶接等により溶着すると共に、他極性端子
ピン34を絶縁部材33中に貫通固定するものがある。
【0007】ところが、このような電池においてはその
密閉性の高さ故えに誤使用や異常環境下で電池内圧が上
昇すると外装缶が異常に膨れ、電池破裂の危険性があ
る。また、電池破裂を防ごうとし、電池内圧上昇時に絶
縁部材33が破壊する構造なるものにしようとすると、
絶縁部材33と金属封口蓋32或は絶縁部材33と端子
ピン34との密着性を弱めなければならないが、そうす
ると、電解液の漏液が発生する。
【0008】図5の電池構造は、実公平4−4359号
公報に記載の如く、ゴム弁体を安全弁に採用している角
型密閉電池の構造要部である。上下より金属封口蓋42
を絶縁パッキング44と絶縁パッキング45で挟み込
み、中空リベット43を絶縁パッキングの貫通孔49に
挿入し、これに下部より集電用ワッシャ46を挿入し、
全体を縦方向に加圧して、中空リベットの脚先端を拡張
してかしめる。
【0009】次に、中空リベットの座にゴム弁体50を
乗せ、上よりガス抜き穴48を有する端子キャップ47
で加圧しながら端子キャップ47と中空リベット43の
座をスポット溶接する。以上のようにして蓋体40を得
ている。41は外装缶である。
【0010】本構造は特に圧力応答性の良好な安全弁を
装着しうるものの、ゴム弁体と中空リベットの座との間
に間隙ができやすく、外気中の水分が電池内に侵入し、
電池活物質や電解質の劣化を促し、また、その間隙より
電解液が漏れるといった耐漏液性に問題がある。
【0011】図6は上記の問題を鑑み、中空リベットの
座に熱融着性樹脂フィルム及び金属薄板のラミネートか
らなる膜状弁体を熱融着により取り付け、該中空リベッ
トの透孔を閉塞することにより耐漏液性の向上を図ろう
としたものである。図中、51は外装缶、52は金属封
口蓋、53は中空リベット、54は絶縁パッキング、5
5は絶縁パッキング、56は集電用ワッシャ、57は端
子キャップ、58はガス抜き穴、59は貫通孔、60は
膜状弁体、61は切刃、62は透孔である。
【0012】この熱融着性樹脂フィルムは、例えば、ポ
リプロピレンレンに無水マレイン酸6重量%をグラフト
重合して金属への融着性を付与したポリプロピレン系樹
脂からなる。この方法においては、圧力応答性の良好な
安全弁が得られるが、高温にさらされると中空リベット
の座に融着されている熱融着性樹脂フィルムが軟化し、
漏液が発生する問題がある。
【0013】そこで、角型密閉電池において、圧力応答
性の良好な安全弁装置を具備し、かつ、高温においても
耐漏液性に優れた電池を得ることが課題となる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本考案は、発電要素を内
蔵せる一極性端子兼用の外装缶と、該外装缶に導電的に
固着され外装缶の開口部を閉塞する金属封口蓋と、該金
属封口蓋の一部に設置された透孔に絶縁部材を介して中
空リベットが付設される電池において、該中空リベット
の座に膜状弁体を設置し、弁体挟持板により、膜状弁体
を締着して該中空リベットの透孔を閉塞することにより
前述の課題を解決するものである。
【0015】
【作用】本考案電池によれば、過充電,過放電等の電池
内圧上昇時には膜状弁体が破断開放し、電池内圧を外部
に放出し、電池の破裂を未然に防ぐことができる。さら
に、弁体挟持板により膜状弁体が中空リベットの座に締
着されているため、高温においても熱融着性樹脂フィル
ムの軟化による漏液がなく、耐漏液性にも優れている。
【0016】
【実施例】以下、本考案の実施例について図面を用いて
詳述する。
【0017】図1は一実施例による密閉型電池の要部断
面図を示し、図1において1は負極端子兼用の外装缶で
発電要素(図示せず)が内蔵されている。2は外装缶1
の開口部に導電的に固着された金属封口蓋であって、両
者の接合部はレーザー溶接により溶着されている。前記
外装缶1および金属封口蓋2はニッケルメッキを施した
厚み0.4mmの鉄からなる。3はアルミニウムからなる
中空リベット、4は膜状弁体、5はニッケルメッキを施
した厚み0.15mmのステンレス鋼からなる端子キャッ
プ、6は前記端子キャップのフランジ部、7はニッケル
メッキを施した厚み0.2mmのステンレス鋼からなる底
部に透孔を設けた弁体挟持板で、これらの組立ては図2
の如く行われる。まず、弁体挟持板7の底部透孔に中空
リベット3の脚部を挿入し、中空リベット3の座に膜状
弁体4と端子キャップ5を設置する。そして、弁体挟持
板7の開口縁部を内側にかしめて、膜状弁体4および端
子キャップ5のフランジ部6を締着固定することにより
得ている。
【0018】前記端子キャップ5はその中心付近は前記
膜状弁体4と反対方向に向けて屈曲されてシルクハット
状になっている。また、この端子キャップ5の中心部に
は前記膜状弁体4側に折曲げられた切刃8及びガス抜き
孔9を有し、切刃8の先端部と前記膜状弁体4表面との
距離は0.5mmである。かかる切刃8及びガス抜き孔9
は、前記端子キャップ5の中心部に三角形の二辺に相当
する箇所を切断し、この三角形の切断部を前記膜状弁体
4側に折曲げることにより形成される。
【0019】膜状弁体4は厚み20μm のアルミニウム
の金属薄板と厚み50μm の熱融着樹脂フィルムのラミ
ネートからなる。この熱融着性樹脂フィルムは、ポリプ
ロピレンに無水マレイン酸6重量%をグラフト重合して
金属への融着性を付与したポリプロピレン系樹脂からな
る。
【0020】次に、金属封口蓋2の上下よりポリプロピ
レン樹脂からなる絶縁パッキング10と絶縁パッキング
11で挟み込み、膜状弁体4と端子キャップ5のフラン
ジ部6を弁体挟持板7により締着された中空リベット3
を絶縁パッキング10及び11の貫通孔14に挿入し、
これに下部よりアルミニウムからなる集電用ワッシャ1
3を挿入し、全体を縦方向に加圧して中空リベット3の
脚先端を拡張してかしめる。
【0021】以上のようにして電池を組み立てた。
【0022】尚、実施例では膜状弁体として、樹脂フィ
ルムと金属薄板のラミネートを用いたが、アルミニウム
薄板やニッケル薄板またはステンレス鋼の薄板等の金属
薄板だけでもよい。
【0023】また、絶縁部材10、および絶縁部材11
は気密性を増すためにブロンアスファルト等のシール材
を塗布してもよい。
【0024】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、圧
力応答性の良好な安全弁装置を有し、且つ、耐漏液性に
優れた角型密閉電池を得ることができ、その実用的価値
は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例による密閉型電池の要部断面
図。
【図2】本考案の実施例の膜状弁体組立て図。
【図3】従来の密閉型電池の要部断面図。
【図4】従来の密閉型電池の要部断面図。
【図5】従来の密閉型電池の要部断面図。
【図6】従来の密閉型電池の要部断面図。
【符号の説明】
1 外装缶 2 金属封口蓋 3 中空リベット 4 膜状弁体 5 端子キャップ 6 端子キャップのフランジ部 7 膜状弁体挟持キャップ 8 切刃 9 ガス抜き孔 10 上部絶縁パッキング 11 下部絶縁パッキング 12 透孔 13 集電用ワッシャ 14 貫通孔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電要素を内蔵せる一極性端子兼用の外装
    缶(1)と、該外装缶に導電的に固着され外装缶の開口
    部を閉塞する金属封口蓋(2)と、該金属封口蓋の一部
    に設置された透孔に絶縁部材を介して他極性端子の中空
    リベット(3)が付設されている角型密閉電池におい
    て、 該中空リベット(3)の座に膜状弁体(4)が設置さ
    れ、該中空リベット(3)の透孔(12)が膜状弁体
    (4)により常時閉塞され、該膜状弁体(4)の上部に
    端子キャップ(5)が設置され、中空リベット(3)と
    膜状弁体(4)と端子キャップ(5)のフランジ部
    (6)が弁体挟持板(7)によりかしめられて締着固定
    されていることを特徴とする角型密閉電池。
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