JP2600081Y2 - 静圧空気軸受を有する回転装置 - Google Patents

静圧空気軸受を有する回転装置

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JP2600081Y2
JP2600081Y2 JP1993009159U JP915993U JP2600081Y2 JP 2600081 Y2 JP2600081 Y2 JP 2600081Y2 JP 1993009159 U JP1993009159 U JP 1993009159U JP 915993 U JP915993 U JP 915993U JP 2600081 Y2 JP2600081 Y2 JP 2600081Y2
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rotating
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ダイシング装置等に使
用されるスピンドルモータ等の静圧空気軸受を有する回
転装置に関し、特に回転体にブレード等を取り付けた場
合の取り付けバランスが悪い時に回転体が外筒に焼け付
くのを未然に防止できる回転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静圧空気軸受を有する回転装置は、回転
体が外筒から浮上した状態で回転するため軸受部での摩
耗がなく、高速回転することが可能であり、高速回転す
る装置で広く使用されている。半導体ウエハから半導体
チップを切り出すのに使用されるダイシング装置におい
ても、切削刃であるブレードが取り付けられる回転体が
高速回転する必要があるため、軸受部の耐久性を考慮し
て空気軸受が使用される。このような回転機構を有する
モータをスピンドルモータと呼んでいる。
【0003】図2はスピンドルモータの構造を示す断面
図である。図2において、参照番号1は外筒であり、給
気口16から供給される圧縮空気が噴出する気体噴出口
11、12、13、14を有する。2は外筒1に収容さ
れる回転体であり、気体噴出口11、12、13、14
から噴出される圧縮空気により外筒1から浮上した状態
で高速に回転する。15はモータを形成するコイルであ
る。
【0004】図2のような装置では、気体が軸受の役割
を行うため、気体噴出口11、12、13、14より吹
き出された気体が外筒1と回転体2の間に薄い気体の層
を形成し、回転体2を保持する必要がある。そのため、
外筒1と回転体2の表面は一定の微小な間隔になるよう
に精密に加工されている。回転装置においては回転体の
バランスをとることが重要であり、もし回転体のバラン
スが不十分であると、回転時に回転体が振動するという
問題が生じる。特にこのバランスの不釣り合いによる影
響は回転数が大きいほど大きくなるため、高速回転する
静圧空気軸受を有する回転装置では重要である。図2の
ような回転装置をダイシング装置に使用する場合、回転
体2の先端部のシャフト21に台座を設けその台座にブ
レードを取り付けるが、ブレードを台座に取り付けた上
でバランス調整するのは作業性の点からも難しい。そこ
で、ブレードは台座に対して高精度な嵌め合い精度で加
工された上で個々にバランス調整されており、ブレード
の軸穴を台座にはめ込んで固定している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ブレードは個々にバラ
ンス調整されているが、ある程度のばらつきを有する。
その上、使用されるに従ってブレードが摩耗し、バラン
スが変化する。更に、ブレードは台座に対して高精度な
嵌め合い精度で加工されているが、台座にはめ込むため
にはある程度の隙間が必要であり、取り付け状態によっ
てバランスに差が出る。従って、上記のようにブレード
を台座に取り付けた場合、まれにバランスが不十分な状
態が生じる。
【0006】バランスが不十分な状態が生じると、回転
時に回転体及び外筒が振動し、たわみ等の現象が発生す
る。静圧空気軸受を有する回転装置では、外筒1と回転
体2との表面の間隔は微小であり、このような振動やた
わみが発生すると、外筒1の表面と回転体2の表面とが
接触し、表面を損傷するという問題が発生する。このよ
うな振動やたわみは回転体のバランスが悪いほど大き
く、一旦接触が発生して表面が損傷すると、表面の損傷
により更にバランスが悪化し、最終的には外筒1と回転
体2との表面が焼きつき、スピンドルモータが破壊され
ることになる。このような状態になったスピンドルモー
タは、廃棄する以外ない。このような問題はダイシング
装置に使用するスピンドルモータに限らず、静圧空気軸
受を有する回転装置に共通した問題である。
【0007】しかしこのような回転体に取り付ける部材
によるバランスの悪化に起因する故障については、特に
精密なバランス調整を要するものについて部材を取り付
けた上でバランス調整する以外対策が行われていない。
バランス調整には専用の測定器が必要であり、精密なバ
ランス調整を行うにはかなりの熟練が必要であり、実際
に回転装置を使用する場所で回転体に部材を取り付けた
上でバランス調整するのは作業工程上からも難しい。特
にダイシング装置では、ブレードを頻繁に交換するた
め、交換の度にバランス調整することはできない。その
ため現状のダイシング装置では、上記のように台座に対
して高精度な嵌め合い精度で加工したブレードを個々に
バランス調整して台座にはめ込んで固定している。その
ため、稀ではあるが、スピンドルモータが焼きつくとい
う問題が発生している。スピンドルモータは、精密な加
工を必要とするため非常に高価であり、故障して廃棄さ
れるといった事態を極力避ける必要がある。
【0008】本考案は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、静圧空気軸受を有する回転装置において、部材
を取り付けた上でバランス調整を行わないでも、外筒と
回転体との表面が焼きついて廃棄しなくてはならないよ
うな事態が発生しないようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案の静圧空気軸受を有する回転装置は、回転中
の外筒と回転体との接触を検出できるようにする。すな
わち、本考案の静圧空気軸受を有する回転装置は、気体
噴出口を有する外筒と、この外筒に収容される回転体
と、気体噴出口に気体を供給する給気手段とを備え、回
転体が外筒より浮上した状態で回転する空気軸受を有す
る回転装置において、回転体に電気的に接触し且つ外筒
からは電気的に絶縁されている端子と、端子と外筒との
間の電気的導通を検出する導通検出手段とを備えること
を特徴とする。
【0010】
【作用】回転体に取り付ける部材はある程度バランス調
整されているため、たとえ部材を取り付けた回転体のバ
ランスが不十分であっても、即座に外筒と回転体が焼き
つくのではなく、焼きつくまえに回転体が外筒に接触す
る頻度が増加するという現象が起きる。そこで、回転体
に電気的に接触し且つ外筒からは電気的に絶縁されてい
る端子と外筒との間の電気的導通を導通検出手段で検出
すれば、回転体が外筒に接触するという予兆現象を検出
できる。もし回転体が外筒に接触する頻度が所定値以上
に増加した場合には、回転体のバランスが不十分であ
り、そのまま回転させた場合焼けつく恐れがあるので回
転を停止させる。そして別の部材を取り付ける等の良好
なバランス状態にする対策を行えば、高価な回転装置の
破損は防止できる。
【0011】
【実施例】図1は本考案を適用したスピンドルモータの
構成を示す図である。図1において、参照番号1はスピ
ンドルモータの外筒であり、2は外筒1に収容される回
転体(ロータ)である。回転体2の先端21には、ブレ
ード等の部材が取り付けられる。3は圧縮空気源であ
り、ホース31を介して外筒1の給気口16に圧縮空気
を供給する。給気口16に供給された圧縮空気は、外筒
1に設けられた経路を通って空気噴出口11、12、1
3、14から吹き出される。回転体2の表面と外筒1の
表面は微小な隙間になるように精密に加工されており、
この隙間に空気噴出口11、12、13、14から吹き
出された圧縮空気が充填されるため、回転体2は外筒1
より浮上して回転する。
【0012】42は電気絶縁性の部材であり、先端に導
電性ブラシ44を有する導電部材43を保持する。導電
性ブラシ44の先端は回転体2の回転中心付近に接触し
ている。4は導電部材43と外筒1との間の電気的導通
性を検出するための部分であり、DC電源41と、抵抗
45と比較器(コンパレータ)46と、基準電源47と
を有する。回転体2が外筒1に接触していない状態で
は、導電部材43と外筒1との間は絶縁しているため抵
抗45には電圧は印加されず、コンパレータ46のマイ
ナス端子にはアース電位が入力される。従って、この入
力電位は基準電源47の電位VRより低くなる。
【0013】一方回転体2が外筒1に接触した状態で
は、導電部材43と外筒1との間は導通しているため抵
抗45にDC電源41の電圧が印加され、コンパレータ
46のマイナス端子にはDC電源41の電圧に近似した
電圧が入力される。この電圧よりも基準電源47の電位
VRを低く設定しておけば、コンパレータ46の出力は
上記の回転体2が外筒1に接触していない状態の時から
変化する。すなわち、回転体2が外筒1に接触するとコ
ンパレータ46の出力が変化する。
【0014】回転体2は通常外筒1から浮上して回転し
ており、コンパレータ46の出力は変化しないが、回転
体2のバランスが不十分で回転体2及び外筒1が振動し
た場合には回転体2が外筒1に接触し、コンパレータ4
6の出力が変化する。実際には回転体2の外筒1への接
触は一瞬であり、コンパレータ46からはパルス状の出
力が得られる。回転体2のバランスが不十分な場合、回
転体2が外筒1に接触する頻度が徐々に増加し、最終的
に回転体2が外筒1に焼きつく。そこで本実施例では、
コンパレータ46から出力されるパルスの発生頻度を検
出し、発生頻度が所定値以上に達した時にスピンドルモ
ータの回転を停止してスピンドルモータの破損を防止す
る。参照番号51から58はコンパレータ46から出力
されるパルスの発生頻度が所定値になったことを検出し
て、スピンドルモータの回転を停止するように警告する
ための部分である。
【0015】51はシュミットトリガ回路である。コン
パレータ46から出力されるパルスは、回転体2が外筒
1に瞬間的に接触して発生するため、一回の接触であっ
ても複数のピークを有するパルスになることがあり、そ
の場合でもシュミットトリガ回路51を通すことにより
一個のパルスになる。53はタイマ52によって所定時
間毎にリセットされるカウンタであり、この所定時間内
にコンパレータ46から所定回数のパルスが出力された
時にカウンタ値がオーバーフローして、フリップフロッ
プ(FF)54への出力が変化する。すなわち、コンパ
レータ46から出力されるパルスの発生頻度が所定値以
上になった時に、フリップフロップ54への出力が変化
し、フリップフロップ54の出力状態が変化する。これ
によりブザー55から警報が出力されると共に、トラン
ジスタ58が導通してLED57に電流が流れ、LED
57が点灯する。作業者は、ブザー55から警報が出力
され、LED57が点灯した時には直ちにスピンドルモ
ータの回転を停止する。もしダイシング装置であれば、
ブレードを別のものに交換して作業を再開する。このよ
うにすることで、スピンドルモータの破損が回避される
と共に、加工中の半導体ウエハの破損も回避できる。但
し、簡易的にパルスカウントを行なわず直接ブザーを駆
動することも可能である。
【0016】回転体2に接触する導電性ブラシ44は、
回転体2が高速に回転するため、回転速度の相対的に遅
い回転中心付近で回転体2に接触することが望ましい。
【0017】
【考案の効果】以上のように、本考案の静圧空気軸受を
有する回転装置は、回転体のバランスの不良をそれによ
って引き起こされる振動による回転体と外筒との間の接
触として検出できるため、回転装置事態の破損といった
最悪事態を回避することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の静圧空気軸受を有する回転装置の実施
例であるスピンドルモータの構成を示す図である。
【図2】一般的なスピンドルモータの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…外筒 2…回転体 3…給気手段 4…導通検出手段 11、12、13、14…気体噴出口 43、44…端子

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体噴出口(11,12,13,14)
    を有する外筒(1)と、 該外筒(1)に収容される回転体(2)と、 前記気体噴出口に気体を供給する給気手段(3)とを備
    え、前記回転体(2)が前記外筒(1)より浮上した状
    態で回転する静圧空気軸受を有する回転装置において、 前記回転体(2)に電気的に接触し且つ前記外筒(1)
    からは電気的に絶縁されている端子(43,44)と、 該端子(43,44)と前記外筒(1)との間の電気的
    導通を検出する導通検出手段(4)と、 該導通検出手段(4)が前記端子(43,44)と前記
    外筒(1)との間の電気的導通を検出した単位時間当り
    の回数を計数する接触回数計数手段(51、52、5
    3)とを備え、 前記単位時間当りの回数が所定値以上の時に、回転バラ
    ンスが不十分と判定すること を特徴とする静圧空気軸受
    を有する回転装置。
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