JP2004190740A - 非接触軸受スピンドル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができる非接触軸受スピンドル装置を提供する。
【解決手段】工具8が取付けられる主軸2を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置1とする。主軸2に取付けられた工具8とワーク17との接触状態や、スピンドルステータ3と主軸2との接触をモニタする接触モニタ手段18を設ける。この接触モニタ手段18は、スピンドルステータ3と工具8で加工されるワーク17との間の静電容量Cを測定することにより、上記各接触状態をモニタする。接触モニタ手段18は、例えばスピンドルステータ3とワーク17の間に交流電圧を印加し、測定器21で負荷抵抗23の電圧を検出することで静電容量Cを測定するものとされる。
【選択図】 図1
【解決手段】工具8が取付けられる主軸2を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置1とする。主軸2に取付けられた工具8とワーク17との接触状態や、スピンドルステータ3と主軸2との接触をモニタする接触モニタ手段18を設ける。この接触モニタ手段18は、スピンドルステータ3と工具8で加工されるワーク17との間の静電容量Cを測定することにより、上記各接触状態をモニタする。接触モニタ手段18は、例えばスピンドルステータ3とワーク17の間に交流電圧を印加し、測定器21で負荷抵抗23の電圧を検出することで静電容量Cを測定するものとされる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置に関し、特に高速回転によって精密加工を可能とするマシニングセンタ等の工作機械に使用される非接触軸受スピンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
近年、マシニングセンタに使われるスピンドル装置は、作業効率向上を図るために高速回転化している。また、作業効率向上だけでなく、加工ワークの品質への要求に応えるために、「浅切込み・高送り」といった工具1刃当たりの除去量を少なくした軽加工により、加工時のワーク温度を抑えて高精度加工やワークの変質を抑えることが一般化してきており、加工能率との兼ね合いから、高速回転が可能で優れた回転精度を有するスピンドル装置が必要となってきた。
このような背景の下に、最近では、スピンドル装置の高速回転化および高精度化のために、非接触軸受を利用した例が多く見られるようになってきている。この非接触軸受は、基本的に機械接触による摩擦がなく、高速回転が可能である。特に、回転精度を強く要求する場合には、軸支持媒体に空気を用いた静圧気体軸受が使われる(例えば特許文献1,2)。また、劣悪な使用環境で使用され軸受隙間へのごみの影響が問題となる場合や、静的な剛性が必要な場合には、磁気軸受が使用される場合もある(例えば特許文献3)。
さらに、優れた回転精度と静剛性の両方が必要な場合には、静圧気体軸受と磁気軸受とをハイブリットさせることも行われている(例えば特許文献4)。
【0003】
このような非接触軸受を使用した高速スピンドル装置では、「浅切込み・高送り」といった工具1刃当たりの除去量を少なくした軽加工を行うが、高速回転に対応した工具の工具径は、通常、小径なため、欠損し易いといった問題がある。
さらに、「浅切込み・高送り」では、工具交換を行わず1本の工具で長時間にわたり高速回転で連続加工を施すことが多い。よって、もし加工途中で工具が欠損した場合には、時間ロスの影響が大きくなってしまう。
【0004】
そこで、高速加工では工具の欠損を監視する機構が必要となる。このような工具の欠損を検出する手段として、これまで種々の技術が提案されている。例えば、新しい回転切削工具でテストワークを試験的に切削したときの切削トルクパターンから、回転切削工具の欠損に至る手前の危険トルクレベルを求めることにより、この値を予め設定し、実際の加工時にその切削時の切削トルクパターンを検知して予め設定された危険トルクレベルと比較し、その回転切削工具の欠損の検知を行うものが提案されている(例えば特許文献5)。
しかし、小径工具を使用した「浅切込み・高送り」加工では、切削に要するトルク自体が小さく、工具の偏心等により切削トルクが変動したり、ノイズの影響から欠損検出を誤認識してしまうといった問題がある。
【0005】
また、他の例として、加工中の工具の切刃部分に超音波を放射し、その反射波を検出することで切刃部分の摩耗および欠損に基づく反射波の伝搬時間の変動や反射波のレベルの変動を検出し、工具の摩耗および欠損を検出する方法も提案されている(例えば特許文献6)。
しかし、高速スピンドル装置はスピンドルサイズが小さく、また工具突出量も小さいため、超音波発生・検出部を工具付近に配置することが困難で、さらに高速加工であることから高周波振動音の影響を受けたりする。
【0006】
さらに、他の例として、工具に外部のトロコイドコイルによって交流磁束を印加させ、この交流磁束で誘起される電流により変化するトロコイドコイルのインピーダンスを測定することによって、工具とワークの接触状態を検出する方法も提案されている(例えば特許文献7)。
しかし、この方法も、工具装着部付近にトロコイドコイルを装着する必要があること、およびワークが電気伝導体に限ること、さらにはワークの固有抵抗によって誘起される電流が変化することから、ワーク材質によって微妙な調整が必要になるなど制約が多い。
【0007】
さらに、図5に示すように、主軸62とスピンドルステータ63とが転がり軸受64の支持により電気的に導通しているようなスピンドル装置61では、スピンドルステータ63と加工ワーク67との間に直流電源70で電圧印加し、その間の直流抵抗を測定することで、ワーク67と主軸62に装着された工具68との接触を測定する方法もある。モータ66のロータ部66aは主軸62に設けられ、ステータ部66bをスピンドルステータ63に設けられている。
しかし、このような方法は、主軸とスピンドルステータが機械的に接触していない非接触軸受スピンドル装置には利用できない。
【0008】
また、非接触軸受スピンドル装置では、加工負荷が大きくなった場合に、非接触軸受部が接触して軸受部に大きなダメージを与え、その後の運転ができなくなるといった問題もある。
これの対策として、静圧気体軸受に供給される空気の圧力および流量を圧力計と流量計で検出し、この圧力および流量から軸受隙間の全体的ないし部分的な減少を計測することで、静圧気体軸受に作用する負荷を検出し、これによって、静圧気体軸受部の接触を回避する方法が提案されている(例えば特許文献8)。
しかし、この方法では、専用の圧力計や流量計を用意する必要があり、コスト面で問題が残る。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−110836号公報
【特許文献2】
特開平6−292689号公報
【特許文献3】
特開平3−136767号公報
【特許文献4】
特開平11−13759号公報
【特許文献5】
特開平6−198547号公報
【特許文献6】
特許第2786512号
【特許文献7】
実開昭58−76161号公報
【特許文献8】
特開2001−99157号公報
【0010】
この発明の目的は、簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることのできる非接触軸受スピンドル装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の非接触軸受スピンドル装置は、工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータと上記工具で加工されるワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設けたことを特徴とする。
工具の欠損等が生じると、工具とワークとの接触状態が変わるため、スピンドルステータとワーク間の静電容量が変わる。また、スピンドルステータと主軸との接触が接触した場合も、スピンドルステータとワーク間の静電容量が変わる。そのため、スピンドルステータとワーク間の静電容量を測定することで、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができる。スピンドルステータとワーク間の静電容量の測定は、スピンドルステータと上記ワークとの間の交流電流に対するインピーダンスの測定を行うことで簡単に測定できる。
例えば、スピンドルステータと主軸間の静電容量の発生部と、工具とワーク間の静電容量の発生部とを直列に配置した電気回路に、交流電圧を印加し、または交流電流を流し、この電気回路のインピーダンを測定する。工具の欠損等が生じると、両者の接触状態がかわるため、工具とワーク間の静電容量の大幅な変化が生じ、上記電気回路のインピーダンスの変化として検出される。また、スピンドルステータと主軸とが接触した場合は、スピンドルステータと主軸間の静電容量が変化するため、この場合も上記電気回路のインピーダンスの変化として検出される。工具とワークの接触状態が変化する場合と、スピンドルステータと主軸とが接触する場合とでは、静電容量の変化の程度が異なるため、いずれに不具合が生じたかの判別も容易に行える。
【0012】
この発明において、上記スピンドルステータとワークとが電気絶縁されているものとしても良い。このように電気絶縁されていると、スピンドルステータとワークとの間に交流電圧を印加することなどで、インピーダンス変化の測定によって、工具の欠損や非接触軸受部の接触を検出することができる。
【0013】
この発明の他の非接触軸受スピンドル装置は、工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータに、このスピンドルステータと電気絶縁され上記主軸に対して隙間を介して対向する電極を配置する。この電極と上記工具で加工されるワークとの間に交流電圧を印加し、または交流電流を流す電源を設け、上記電極と上記ワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設ける。
この構成の場合、電極と主軸間の静電容量の発生部と、工具とワーク間の静電容量の発生部とを直列に配置した電気回路に、上記電源の交流電圧が印加されることになる。そのため、主軸とスピンドルステータ間の軸受隙間の変化が上記電極と主軸間の静電容量の変化として検出され、また工具の欠損は上記と同様に工具・ワーク間の静電容量の変化として検出される。また、上記電極はスピンドルステータに対して電気絶縁されたものとするため、スピンドルステータとワークの間を電気絶縁することなく、接触モニタ手段による上記工具の欠損や、非接触軸受部の接触状態を容易にモニタすることができる。スピンドルステータとワーク間の電気絶縁処置は難しい場合があるが、電極とスピンドルステータ間の電気絶縁処置は、電極配置部分だけの局部的な処置で済むため、簡単に行える。
【0014】
この発明において、上記電極と上記主軸との間の隙間を、上記非接触軸受の軸受隙間と同程度の大きさとしても良い。両者の隙間を同程度とした場合、主軸が非接触軸受部に接触するときに、主軸は電極にも接触し、または略接触した状態となって、静電容量が大きく変化する。そのため、電極による間接的な接触検出としながら、主軸と非接触軸受部との接触検出を精度良く行うことができる。
【0015】
これらの発明において、上記非接触軸受が静圧気体軸受であっても良い。また上記非接触軸受が、静圧気体軸受と磁気軸受とを組合せた軸受であっても良い。静圧気体軸受である場合、主軸の高速回転および優れた回転精度が得られる。静圧気体軸受と磁気軸受とを組合せた軸受である場合は、優れた回転精度と静剛性の両方が得られる。これらのいずれの非接触軸受の場合も、上記静電容量の測定により、簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができる。
【0016】
これらの発明において、上記モニタ手段の検出信号を用いてこのスピンドル装置の使用機器を制御する制御手段を設けても良い。この構成の場合、例えば、加工時に工具欠損が生じた場合に、加工を直ちに停止させて工具交換を行うことができる。また、加工負荷が大き過ぎて、主軸とスピンドルステータとが接触した場合にも、制御手段による上記使用機器の制御によって、直ちに加工を停止したり、加工負荷を軽減できるように加工条件を変更するなどして、工作機械のトラブルを低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施形態を図1および図2と共に説明する。図1において、スピンドルスタータ3における中心線より下側には給気経路の配置部を、上側には排気経路の配置部をそれぞれ断面して示している。この非接触軸受スピンドル装置1は、マシニングセンタ等の工作機械におけるビルトインモータ形式のスピンドル装置であって、主軸2は、主軸頭となる円筒状のスピンドルステータ3内に、複数のラジアル型の静圧気体軸受4と、1つのアキシアル型の静圧気体軸受5とで回転自在に支持されている。主軸2の軸方向の一部(図示の例では後端)にモータ6のロータ部6aが形成されている。モータ6のステータ部6bは、スピンドルステータ3内に設けられている。主軸2の先端には工具8が取付けられ、この工具8で切削加工が行われる。
【0018】
各静圧気体軸受4,5は圧縮空気等の圧縮気体を軸支持媒体とする軸受であっる。ラジアル型の静圧気体軸受4は、スピンドルステータ3と主軸2の間に形成された静圧気体軸受隙間d1と、スピンドルステータ3内に形成され上記静圧気体軸受隙間d1に開口する複数の軸受給気ノズル9とで構成される。各軸受給気ノズル9は、スピンドルステータ3内に形成された給気路10を経てスピンドルステータ3の後端に開口する給気入口11に連通している。主軸2の一部の外周には鍔状に突出した軸受ロータ2aがあり、アキシアル型の静圧気体軸受5は、上記軸受ロータ2aとスピンドルステータ3の間に形成された静圧気体軸受隙間d2と、スピンドルステータ3内の上記軸受ロータ2aを挟んだ位置に形成され上記静圧気体軸受隙間d2に開口する一対の軸受給気ノズル12,12とで構成される。これら軸受給気ノズル12も上記給気路10を経て上記給気入口11に連通している。
スピンドルステータ3内には、さらに上記静圧気体軸受隙間d1,d2に開口する複数の排気入口13,14が形成され、これら排気入口13,14はスピンドルステータ3内に形成された排気路15を経てスピンドルステータ3の後端に開口する排気出口16に連通している。上記給気入口11には、スピンドル装置1内の各静圧気体軸受4,5に圧縮気体19を供給する圧縮気体供給源(図示せず)が接続される。
【0019】
このスピンドル装置1には、主軸2に取付けられた工具8と、この工具8で加工されるワーク17との接触状態、またはスピンドルステータ3と主軸2との接触状態をモニタする接触モニタ手段18が設けられている。この接触モニタ手段18は、導電性材料からなるスピンドルステータ3と加工ワーク17との間に交流電圧を印加する交流電源20と、スピンドルステータ3と加工ワーク17との間(図ではAとBの間)の静電容量を測定する測定器21とでなり、またはこれにモニタ部(図示せず)を設けたものとされる。モニタ部は、測定器21の測定結果を監視する手段であり、正常,異常の判定を行う機能を持つものとしても良い。例えば、モニタ部は、測定器21の測定結果を設定値と比較して工具折損の判定や、主軸2のスピンドルステータ3への接触の判定を行うものとされる。測定器21は、加工ワーク17とアース22の間に接続される負荷抵抗23の端子間電圧vを測定することで、スピンドルステータ3と加工ワーク17との間の静電容量を測定する。図1では図示しないが、スピンドルステータ3と加工ワーク17との間は電気絶縁されており、これらの間が電気的に接続されることで、上記接触モニタ手段18が誤動作するのを回避している。
また、このスピンドル装置1には、接触モニタ手段18の検出信号を用いてスピンドル装置1の使用機器100を制御する制御手段24が設けられている。使用機器100は、例えば工作機械である。制御手段24は、プログラマブルコントローラやNC装置等である。
【0020】
図2は、このスピンドル装置1において、交流電源20,スピンドルステータ3,主軸2,ワーク17および測定器21からなる電気系の等価回路をブロック図で示したものである。そのうち、図2(A)は、スピンドルステータ3と主軸2の間が接触していない正常な状態にあるが、ワーク17と工具8とは接触していない異常な状態にあるときの等価回路を示す。同図において、C1はスピンドルステータ3と主軸2との間の静電容量を、C2は主軸2とワーク17との間の静電容量をそれぞれ示す。また図2(B)は、スピンドルステータ3と主軸2とが接触しておらず、かつワーク17と工具8とは接触している正常な状態にあるときの等価回路を示す。図2(C)は、ワーク17と工具8とは接触している正常な状態にあるが、スピンドルステータ3と主軸2とが接触している異常な状態にあるときの等価回路を示す。
【0021】
図2に示した3つの状態での、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは表1のようになる。
【0022】
【表1】
【0023】
すなわち、スピンドルステータ3と主軸2の間は接触していないが、ワーク17と工具8とは接触していない異常な状態にある図2(A)の場合は、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは(C1×C2)/(C1+C2)となる。
また、スピンドルステータ3と主軸2とが接触していず、かつワーク17と工具8とが接触している正常な状態にある図2(B)の場合は、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量CはC1となる。
さらに、ワーク17と工具8とは接触しているが、スピンドルステータ3と主軸2とが接触している異常な状態にある図2(C)の場合は、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは0となる。
ここで、C1>(C1×C2)/(C1+C2)>0の関係にあることから、上記測定器21で静電容量Cを測定することにより、上記した3つの状態を判別することができる。
【0024】
具体的には、交流電源20の電圧(図1におけるB部電圧)の振幅をEi(V),図1のD部の交流電圧振幅をEo,交流周波数をω(rad/sec),測定器21における負荷抵抗23の値をR(Ω)とすると、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは、
Eo/((Ei−Eo)ωR)
として計算される。すなわち、Eo/(Ei−Eo)を求めることで、ワーク17と工具8の接触状態や、ワーク17とスピンドルステータ3の接触状態を判別することができる。
【0025】
このようにして、加工途中の工具8とワーク17の接触状態を把握できる。例えば加工途中で工具欠損が発生した場合は、図2(B)から図2(A)の状況に変化したことに相当するので、これに伴い表1に示されるように、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは、C1から(C1×C2)/(C1+C2)へと小さくなるので、この変化を測定器21で測定することにより、工具欠損を検出することができる。
【0026】
また、加工負荷が大きくなり過ぎて、主軸2とスピンドルステータ3とが接触した場合は、図2(B)から図2(C)の状況に変化したことに相当するので、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは、C1から急激に小さくなる(ゼロになる)ので、この主軸2とスピンドルステータ3との接触も感知できる。
図1の接触モニタ手段18は、上記モニタ部(図示せず)を設ける場合、このような主軸2とスピンドルステータ3との接触の判定、および工具欠損の判定を行うものとされる。
【0027】
さらに、このような検出動作をする接触モニタ手段18の検出信号を用いて、制御手段24がスピンドル装置1の使用機器100を制御するので、加工時に工具欠損が生じた場合に、加工を直ちに停止させて工具交換を行うことができる。また、加工負荷が大き過ぎて、主軸2とスピンドルステータ3とが接触した場合にも、制御手段24による使用機器100の制御によって、直ちに加工を停止したり、加工負荷を軽減できるように加工条件を変更するなどして、上記使用機器100である工作機械等のトラブルを低減することができる。
【0028】
図3は、この発明の他の実施形態を示す。この非接触軸受スピンドル装置は、図1に示した第1の実施形態において、主軸2に対して所定の隙間を介して対向する電極25を、絶縁体26を介してスピンドルステータ3に配置したものである。接触モニタ手段18Aを構成する交流電源20の交流電圧は上記電極25と加工ワーク17の間に印加して、上記電極25とワーク17との間の静電容量を測定器21で測定することにより、主軸2に取付けられた工具8とワーク17との接触状態や、スピンドルステータ3と主軸2との接触状態をモニタするようにしている。上記電極25と主軸2との隙間は、静圧気体軸受4の軸受隙間d1つまりスピンドルステータ3と主軸2との隙間と同程度の大きさとされている。すなわち、この実施形態では、接触モニタ手段18Aは、スピンドルステータ3とワーク17との間の静電容量を測定する代わりに、電極25とワーク17との間の静電容量を測定する。接触手段18Aが測定器21を有することなどは第1の実施形態の場合と同じであり、その測定原理も第1の実施形態の場合と同じである。
【0029】
この実施形態の場合、電極25とスピンドルステータ3との間が電気絶縁されているので、第1の実施形態の場合のようにスピンドルステータ3とワーク17との間を電気絶縁する必要がない。接触モニタ手段18Aによるモニタ動作は、第1の実施形態における接触モニタ手段18による動作と同じである。また、ここでは電極25と主軸2との隙間が、スピンドルステータ3と主軸2の隙間と同程度の大きさとされているので、主軸2がスピンドルステータ3に接触するときに、主軸2は電極25にも接触し、または略接触した状態となって、静電容量が大きく変化する。そのため、電極25による間接的な接触検出としながら、主軸2とスピンドルステータ3との接触検出を精度良く行うことができる。
【0030】
図4は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図1に示した第1の実施形態において、支持軸受が静圧気体軸受4,5である非接触軸受スピンドル装置1に適用したのに代えて、支持軸受として静圧気体軸受4,5と磁気軸受34,35を併用した非接触軸受スピンドル装置1Aに適用したものである。これら静圧気体軸受4,5と磁気軸受34,35は、後述のように静圧磁気複合軸受を構成している。
すなわち、このスピンドル装置1Aはビルトインモータ形式のものであって、2つのラジアル型の静圧気体軸受4,4および2つのラジアル型の磁気軸受34,34と、1つのアキシアル型の静圧気体軸受5および1つのアキシアル型の磁気軸受35と、主軸2を回転させるモータ6とを有する。ラジアル型の静圧気体軸受4、アキシアル型の静圧気体軸受5、およびモータ6の構成は図1に示した第1の実施形態の場合と略同じであり、各静圧気体軸受4,5の軸受給気ノズル9,12は給気路10を経てスピンドルステータ3の後端に開口する給気入口11に連通している。
【0031】
ラジアル型の磁気軸受34は、モータ6のロータ部6aを有する主軸2の外周に設けられた磁性体の軸受ロータ(図示せず)と、モータ6のステータ部6bを有するスピンドルハウジング3に設けられた軸受ステータ36とで構成される。軸受ステータ36はコア37とコイル38とでリング状に形成されている。アキシアル型の磁気軸受35は、アキシアル型の静圧気体軸受5と共通の軸受ロータ2aと、スピンドルハウジング3に設けられ上記軸受ロータ2aを軸方向に前後から挟む一対の軸受ステータ39,39とからなる。これにより、磁気軸受34と静圧気体軸受4とでラジアル型の静圧磁気複合軸受を構成し、また磁気軸受35と静圧気体軸受5とでアキシアル型の静圧磁気複合軸受を構成している。なお複合型の軸受とせずに、磁気軸受34,35と静圧気体軸受4,5とを独立して設け、同じ主軸2の支持に併用しても良い。
接触モニタ手段18および制御手段24は、第1の実施形態のものと同じである。
【0032】
なお、上記各実施形態では、非接触軸受スピンドル装置1,1Aとして、支持軸受が静圧気体軸受であるもの、および静圧気体軸受と磁気軸受を併用したものを例示したが、これに限らず高速回転対応の磁気軸受を支持軸受として単独に用いたものにも適用できる。
また、上記各実施形態における接触モニタ手段18,18Aの容量測定方法も、これら実施形態に示した方法に限るものではなく、他のいかなる方法による容量測定手段を用いても良く、さらには上記容量測定と等価となる構成として、工具8とスピンドルステータ3との間のインピーダンスを測定する手段を採用しても良い。
【0033】
【発明の効果】
この発明の非接触軸受スピンドル装置は、工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータと上記工具で加工されるワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設けたため、簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができる。
また、この発明の他の非接触軸受スピンドル装置は、工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータに、このスピンドルステータと電気絶縁され上記主軸に対して隙間を介して対向する電極を配置し、この電極と上記工具で加工されるワークとの間に交流電圧を印加する電源と、上記電極と上記ワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設けたため、簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができ、またスピンドルステータとワークの間を電気絶縁する手段が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態にかかる非接触軸受スピンドル装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】同スピンドル装置における接触検出系の各状態での等価回路を示す説明図である。
【図3】この発明の他の実施形態にかかる非接触軸受スピンドル装置の概略構成を示す説明図である。
【図4】この発明のさらに他の実施形態にかかる非接触軸受スピンドル装置の概略構成を示す説明図である。
【図5】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1,1A…非接触軸受スピンドル装置
2…主軸
3…スピンドルステータ
4,5…静圧気体軸受
17…ワーク
18,18A…接触モニタ手段
20…交流電源
24…制御手段
25…電極
26…絶縁体
34,35…磁気軸受
【発明の属する技術分野】
この発明は、主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置に関し、特に高速回転によって精密加工を可能とするマシニングセンタ等の工作機械に使用される非接触軸受スピンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
近年、マシニングセンタに使われるスピンドル装置は、作業効率向上を図るために高速回転化している。また、作業効率向上だけでなく、加工ワークの品質への要求に応えるために、「浅切込み・高送り」といった工具1刃当たりの除去量を少なくした軽加工により、加工時のワーク温度を抑えて高精度加工やワークの変質を抑えることが一般化してきており、加工能率との兼ね合いから、高速回転が可能で優れた回転精度を有するスピンドル装置が必要となってきた。
このような背景の下に、最近では、スピンドル装置の高速回転化および高精度化のために、非接触軸受を利用した例が多く見られるようになってきている。この非接触軸受は、基本的に機械接触による摩擦がなく、高速回転が可能である。特に、回転精度を強く要求する場合には、軸支持媒体に空気を用いた静圧気体軸受が使われる(例えば特許文献1,2)。また、劣悪な使用環境で使用され軸受隙間へのごみの影響が問題となる場合や、静的な剛性が必要な場合には、磁気軸受が使用される場合もある(例えば特許文献3)。
さらに、優れた回転精度と静剛性の両方が必要な場合には、静圧気体軸受と磁気軸受とをハイブリットさせることも行われている(例えば特許文献4)。
【0003】
このような非接触軸受を使用した高速スピンドル装置では、「浅切込み・高送り」といった工具1刃当たりの除去量を少なくした軽加工を行うが、高速回転に対応した工具の工具径は、通常、小径なため、欠損し易いといった問題がある。
さらに、「浅切込み・高送り」では、工具交換を行わず1本の工具で長時間にわたり高速回転で連続加工を施すことが多い。よって、もし加工途中で工具が欠損した場合には、時間ロスの影響が大きくなってしまう。
【0004】
そこで、高速加工では工具の欠損を監視する機構が必要となる。このような工具の欠損を検出する手段として、これまで種々の技術が提案されている。例えば、新しい回転切削工具でテストワークを試験的に切削したときの切削トルクパターンから、回転切削工具の欠損に至る手前の危険トルクレベルを求めることにより、この値を予め設定し、実際の加工時にその切削時の切削トルクパターンを検知して予め設定された危険トルクレベルと比較し、その回転切削工具の欠損の検知を行うものが提案されている(例えば特許文献5)。
しかし、小径工具を使用した「浅切込み・高送り」加工では、切削に要するトルク自体が小さく、工具の偏心等により切削トルクが変動したり、ノイズの影響から欠損検出を誤認識してしまうといった問題がある。
【0005】
また、他の例として、加工中の工具の切刃部分に超音波を放射し、その反射波を検出することで切刃部分の摩耗および欠損に基づく反射波の伝搬時間の変動や反射波のレベルの変動を検出し、工具の摩耗および欠損を検出する方法も提案されている(例えば特許文献6)。
しかし、高速スピンドル装置はスピンドルサイズが小さく、また工具突出量も小さいため、超音波発生・検出部を工具付近に配置することが困難で、さらに高速加工であることから高周波振動音の影響を受けたりする。
【0006】
さらに、他の例として、工具に外部のトロコイドコイルによって交流磁束を印加させ、この交流磁束で誘起される電流により変化するトロコイドコイルのインピーダンスを測定することによって、工具とワークの接触状態を検出する方法も提案されている(例えば特許文献7)。
しかし、この方法も、工具装着部付近にトロコイドコイルを装着する必要があること、およびワークが電気伝導体に限ること、さらにはワークの固有抵抗によって誘起される電流が変化することから、ワーク材質によって微妙な調整が必要になるなど制約が多い。
【0007】
さらに、図5に示すように、主軸62とスピンドルステータ63とが転がり軸受64の支持により電気的に導通しているようなスピンドル装置61では、スピンドルステータ63と加工ワーク67との間に直流電源70で電圧印加し、その間の直流抵抗を測定することで、ワーク67と主軸62に装着された工具68との接触を測定する方法もある。モータ66のロータ部66aは主軸62に設けられ、ステータ部66bをスピンドルステータ63に設けられている。
しかし、このような方法は、主軸とスピンドルステータが機械的に接触していない非接触軸受スピンドル装置には利用できない。
【0008】
また、非接触軸受スピンドル装置では、加工負荷が大きくなった場合に、非接触軸受部が接触して軸受部に大きなダメージを与え、その後の運転ができなくなるといった問題もある。
これの対策として、静圧気体軸受に供給される空気の圧力および流量を圧力計と流量計で検出し、この圧力および流量から軸受隙間の全体的ないし部分的な減少を計測することで、静圧気体軸受に作用する負荷を検出し、これによって、静圧気体軸受部の接触を回避する方法が提案されている(例えば特許文献8)。
しかし、この方法では、専用の圧力計や流量計を用意する必要があり、コスト面で問題が残る。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−110836号公報
【特許文献2】
特開平6−292689号公報
【特許文献3】
特開平3−136767号公報
【特許文献4】
特開平11−13759号公報
【特許文献5】
特開平6−198547号公報
【特許文献6】
特許第2786512号
【特許文献7】
実開昭58−76161号公報
【特許文献8】
特開2001−99157号公報
【0010】
この発明の目的は、簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることのできる非接触軸受スピンドル装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の非接触軸受スピンドル装置は、工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータと上記工具で加工されるワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設けたことを特徴とする。
工具の欠損等が生じると、工具とワークとの接触状態が変わるため、スピンドルステータとワーク間の静電容量が変わる。また、スピンドルステータと主軸との接触が接触した場合も、スピンドルステータとワーク間の静電容量が変わる。そのため、スピンドルステータとワーク間の静電容量を測定することで、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができる。スピンドルステータとワーク間の静電容量の測定は、スピンドルステータと上記ワークとの間の交流電流に対するインピーダンスの測定を行うことで簡単に測定できる。
例えば、スピンドルステータと主軸間の静電容量の発生部と、工具とワーク間の静電容量の発生部とを直列に配置した電気回路に、交流電圧を印加し、または交流電流を流し、この電気回路のインピーダンを測定する。工具の欠損等が生じると、両者の接触状態がかわるため、工具とワーク間の静電容量の大幅な変化が生じ、上記電気回路のインピーダンスの変化として検出される。また、スピンドルステータと主軸とが接触した場合は、スピンドルステータと主軸間の静電容量が変化するため、この場合も上記電気回路のインピーダンスの変化として検出される。工具とワークの接触状態が変化する場合と、スピンドルステータと主軸とが接触する場合とでは、静電容量の変化の程度が異なるため、いずれに不具合が生じたかの判別も容易に行える。
【0012】
この発明において、上記スピンドルステータとワークとが電気絶縁されているものとしても良い。このように電気絶縁されていると、スピンドルステータとワークとの間に交流電圧を印加することなどで、インピーダンス変化の測定によって、工具の欠損や非接触軸受部の接触を検出することができる。
【0013】
この発明の他の非接触軸受スピンドル装置は、工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータに、このスピンドルステータと電気絶縁され上記主軸に対して隙間を介して対向する電極を配置する。この電極と上記工具で加工されるワークとの間に交流電圧を印加し、または交流電流を流す電源を設け、上記電極と上記ワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設ける。
この構成の場合、電極と主軸間の静電容量の発生部と、工具とワーク間の静電容量の発生部とを直列に配置した電気回路に、上記電源の交流電圧が印加されることになる。そのため、主軸とスピンドルステータ間の軸受隙間の変化が上記電極と主軸間の静電容量の変化として検出され、また工具の欠損は上記と同様に工具・ワーク間の静電容量の変化として検出される。また、上記電極はスピンドルステータに対して電気絶縁されたものとするため、スピンドルステータとワークの間を電気絶縁することなく、接触モニタ手段による上記工具の欠損や、非接触軸受部の接触状態を容易にモニタすることができる。スピンドルステータとワーク間の電気絶縁処置は難しい場合があるが、電極とスピンドルステータ間の電気絶縁処置は、電極配置部分だけの局部的な処置で済むため、簡単に行える。
【0014】
この発明において、上記電極と上記主軸との間の隙間を、上記非接触軸受の軸受隙間と同程度の大きさとしても良い。両者の隙間を同程度とした場合、主軸が非接触軸受部に接触するときに、主軸は電極にも接触し、または略接触した状態となって、静電容量が大きく変化する。そのため、電極による間接的な接触検出としながら、主軸と非接触軸受部との接触検出を精度良く行うことができる。
【0015】
これらの発明において、上記非接触軸受が静圧気体軸受であっても良い。また上記非接触軸受が、静圧気体軸受と磁気軸受とを組合せた軸受であっても良い。静圧気体軸受である場合、主軸の高速回転および優れた回転精度が得られる。静圧気体軸受と磁気軸受とを組合せた軸受である場合は、優れた回転精度と静剛性の両方が得られる。これらのいずれの非接触軸受の場合も、上記静電容量の測定により、簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができる。
【0016】
これらの発明において、上記モニタ手段の検出信号を用いてこのスピンドル装置の使用機器を制御する制御手段を設けても良い。この構成の場合、例えば、加工時に工具欠損が生じた場合に、加工を直ちに停止させて工具交換を行うことができる。また、加工負荷が大き過ぎて、主軸とスピンドルステータとが接触した場合にも、制御手段による上記使用機器の制御によって、直ちに加工を停止したり、加工負荷を軽減できるように加工条件を変更するなどして、工作機械のトラブルを低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施形態を図1および図2と共に説明する。図1において、スピンドルスタータ3における中心線より下側には給気経路の配置部を、上側には排気経路の配置部をそれぞれ断面して示している。この非接触軸受スピンドル装置1は、マシニングセンタ等の工作機械におけるビルトインモータ形式のスピンドル装置であって、主軸2は、主軸頭となる円筒状のスピンドルステータ3内に、複数のラジアル型の静圧気体軸受4と、1つのアキシアル型の静圧気体軸受5とで回転自在に支持されている。主軸2の軸方向の一部(図示の例では後端)にモータ6のロータ部6aが形成されている。モータ6のステータ部6bは、スピンドルステータ3内に設けられている。主軸2の先端には工具8が取付けられ、この工具8で切削加工が行われる。
【0018】
各静圧気体軸受4,5は圧縮空気等の圧縮気体を軸支持媒体とする軸受であっる。ラジアル型の静圧気体軸受4は、スピンドルステータ3と主軸2の間に形成された静圧気体軸受隙間d1と、スピンドルステータ3内に形成され上記静圧気体軸受隙間d1に開口する複数の軸受給気ノズル9とで構成される。各軸受給気ノズル9は、スピンドルステータ3内に形成された給気路10を経てスピンドルステータ3の後端に開口する給気入口11に連通している。主軸2の一部の外周には鍔状に突出した軸受ロータ2aがあり、アキシアル型の静圧気体軸受5は、上記軸受ロータ2aとスピンドルステータ3の間に形成された静圧気体軸受隙間d2と、スピンドルステータ3内の上記軸受ロータ2aを挟んだ位置に形成され上記静圧気体軸受隙間d2に開口する一対の軸受給気ノズル12,12とで構成される。これら軸受給気ノズル12も上記給気路10を経て上記給気入口11に連通している。
スピンドルステータ3内には、さらに上記静圧気体軸受隙間d1,d2に開口する複数の排気入口13,14が形成され、これら排気入口13,14はスピンドルステータ3内に形成された排気路15を経てスピンドルステータ3の後端に開口する排気出口16に連通している。上記給気入口11には、スピンドル装置1内の各静圧気体軸受4,5に圧縮気体19を供給する圧縮気体供給源(図示せず)が接続される。
【0019】
このスピンドル装置1には、主軸2に取付けられた工具8と、この工具8で加工されるワーク17との接触状態、またはスピンドルステータ3と主軸2との接触状態をモニタする接触モニタ手段18が設けられている。この接触モニタ手段18は、導電性材料からなるスピンドルステータ3と加工ワーク17との間に交流電圧を印加する交流電源20と、スピンドルステータ3と加工ワーク17との間(図ではAとBの間)の静電容量を測定する測定器21とでなり、またはこれにモニタ部(図示せず)を設けたものとされる。モニタ部は、測定器21の測定結果を監視する手段であり、正常,異常の判定を行う機能を持つものとしても良い。例えば、モニタ部は、測定器21の測定結果を設定値と比較して工具折損の判定や、主軸2のスピンドルステータ3への接触の判定を行うものとされる。測定器21は、加工ワーク17とアース22の間に接続される負荷抵抗23の端子間電圧vを測定することで、スピンドルステータ3と加工ワーク17との間の静電容量を測定する。図1では図示しないが、スピンドルステータ3と加工ワーク17との間は電気絶縁されており、これらの間が電気的に接続されることで、上記接触モニタ手段18が誤動作するのを回避している。
また、このスピンドル装置1には、接触モニタ手段18の検出信号を用いてスピンドル装置1の使用機器100を制御する制御手段24が設けられている。使用機器100は、例えば工作機械である。制御手段24は、プログラマブルコントローラやNC装置等である。
【0020】
図2は、このスピンドル装置1において、交流電源20,スピンドルステータ3,主軸2,ワーク17および測定器21からなる電気系の等価回路をブロック図で示したものである。そのうち、図2(A)は、スピンドルステータ3と主軸2の間が接触していない正常な状態にあるが、ワーク17と工具8とは接触していない異常な状態にあるときの等価回路を示す。同図において、C1はスピンドルステータ3と主軸2との間の静電容量を、C2は主軸2とワーク17との間の静電容量をそれぞれ示す。また図2(B)は、スピンドルステータ3と主軸2とが接触しておらず、かつワーク17と工具8とは接触している正常な状態にあるときの等価回路を示す。図2(C)は、ワーク17と工具8とは接触している正常な状態にあるが、スピンドルステータ3と主軸2とが接触している異常な状態にあるときの等価回路を示す。
【0021】
図2に示した3つの状態での、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは表1のようになる。
【0022】
【表1】
【0023】
すなわち、スピンドルステータ3と主軸2の間は接触していないが、ワーク17と工具8とは接触していない異常な状態にある図2(A)の場合は、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは(C1×C2)/(C1+C2)となる。
また、スピンドルステータ3と主軸2とが接触していず、かつワーク17と工具8とが接触している正常な状態にある図2(B)の場合は、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量CはC1となる。
さらに、ワーク17と工具8とは接触しているが、スピンドルステータ3と主軸2とが接触している異常な状態にある図2(C)の場合は、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは0となる。
ここで、C1>(C1×C2)/(C1+C2)>0の関係にあることから、上記測定器21で静電容量Cを測定することにより、上記した3つの状態を判別することができる。
【0024】
具体的には、交流電源20の電圧(図1におけるB部電圧)の振幅をEi(V),図1のD部の交流電圧振幅をEo,交流周波数をω(rad/sec),測定器21における負荷抵抗23の値をR(Ω)とすると、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは、
Eo/((Ei−Eo)ωR)
として計算される。すなわち、Eo/(Ei−Eo)を求めることで、ワーク17と工具8の接触状態や、ワーク17とスピンドルステータ3の接触状態を判別することができる。
【0025】
このようにして、加工途中の工具8とワーク17の接触状態を把握できる。例えば加工途中で工具欠損が発生した場合は、図2(B)から図2(A)の状況に変化したことに相当するので、これに伴い表1に示されるように、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは、C1から(C1×C2)/(C1+C2)へと小さくなるので、この変化を測定器21で測定することにより、工具欠損を検出することができる。
【0026】
また、加工負荷が大きくなり過ぎて、主軸2とスピンドルステータ3とが接触した場合は、図2(B)から図2(C)の状況に変化したことに相当するので、ワーク17とスピンドルステータ3との間の静電容量Cは、C1から急激に小さくなる(ゼロになる)ので、この主軸2とスピンドルステータ3との接触も感知できる。
図1の接触モニタ手段18は、上記モニタ部(図示せず)を設ける場合、このような主軸2とスピンドルステータ3との接触の判定、および工具欠損の判定を行うものとされる。
【0027】
さらに、このような検出動作をする接触モニタ手段18の検出信号を用いて、制御手段24がスピンドル装置1の使用機器100を制御するので、加工時に工具欠損が生じた場合に、加工を直ちに停止させて工具交換を行うことができる。また、加工負荷が大き過ぎて、主軸2とスピンドルステータ3とが接触した場合にも、制御手段24による使用機器100の制御によって、直ちに加工を停止したり、加工負荷を軽減できるように加工条件を変更するなどして、上記使用機器100である工作機械等のトラブルを低減することができる。
【0028】
図3は、この発明の他の実施形態を示す。この非接触軸受スピンドル装置は、図1に示した第1の実施形態において、主軸2に対して所定の隙間を介して対向する電極25を、絶縁体26を介してスピンドルステータ3に配置したものである。接触モニタ手段18Aを構成する交流電源20の交流電圧は上記電極25と加工ワーク17の間に印加して、上記電極25とワーク17との間の静電容量を測定器21で測定することにより、主軸2に取付けられた工具8とワーク17との接触状態や、スピンドルステータ3と主軸2との接触状態をモニタするようにしている。上記電極25と主軸2との隙間は、静圧気体軸受4の軸受隙間d1つまりスピンドルステータ3と主軸2との隙間と同程度の大きさとされている。すなわち、この実施形態では、接触モニタ手段18Aは、スピンドルステータ3とワーク17との間の静電容量を測定する代わりに、電極25とワーク17との間の静電容量を測定する。接触手段18Aが測定器21を有することなどは第1の実施形態の場合と同じであり、その測定原理も第1の実施形態の場合と同じである。
【0029】
この実施形態の場合、電極25とスピンドルステータ3との間が電気絶縁されているので、第1の実施形態の場合のようにスピンドルステータ3とワーク17との間を電気絶縁する必要がない。接触モニタ手段18Aによるモニタ動作は、第1の実施形態における接触モニタ手段18による動作と同じである。また、ここでは電極25と主軸2との隙間が、スピンドルステータ3と主軸2の隙間と同程度の大きさとされているので、主軸2がスピンドルステータ3に接触するときに、主軸2は電極25にも接触し、または略接触した状態となって、静電容量が大きく変化する。そのため、電極25による間接的な接触検出としながら、主軸2とスピンドルステータ3との接触検出を精度良く行うことができる。
【0030】
図4は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図1に示した第1の実施形態において、支持軸受が静圧気体軸受4,5である非接触軸受スピンドル装置1に適用したのに代えて、支持軸受として静圧気体軸受4,5と磁気軸受34,35を併用した非接触軸受スピンドル装置1Aに適用したものである。これら静圧気体軸受4,5と磁気軸受34,35は、後述のように静圧磁気複合軸受を構成している。
すなわち、このスピンドル装置1Aはビルトインモータ形式のものであって、2つのラジアル型の静圧気体軸受4,4および2つのラジアル型の磁気軸受34,34と、1つのアキシアル型の静圧気体軸受5および1つのアキシアル型の磁気軸受35と、主軸2を回転させるモータ6とを有する。ラジアル型の静圧気体軸受4、アキシアル型の静圧気体軸受5、およびモータ6の構成は図1に示した第1の実施形態の場合と略同じであり、各静圧気体軸受4,5の軸受給気ノズル9,12は給気路10を経てスピンドルステータ3の後端に開口する給気入口11に連通している。
【0031】
ラジアル型の磁気軸受34は、モータ6のロータ部6aを有する主軸2の外周に設けられた磁性体の軸受ロータ(図示せず)と、モータ6のステータ部6bを有するスピンドルハウジング3に設けられた軸受ステータ36とで構成される。軸受ステータ36はコア37とコイル38とでリング状に形成されている。アキシアル型の磁気軸受35は、アキシアル型の静圧気体軸受5と共通の軸受ロータ2aと、スピンドルハウジング3に設けられ上記軸受ロータ2aを軸方向に前後から挟む一対の軸受ステータ39,39とからなる。これにより、磁気軸受34と静圧気体軸受4とでラジアル型の静圧磁気複合軸受を構成し、また磁気軸受35と静圧気体軸受5とでアキシアル型の静圧磁気複合軸受を構成している。なお複合型の軸受とせずに、磁気軸受34,35と静圧気体軸受4,5とを独立して設け、同じ主軸2の支持に併用しても良い。
接触モニタ手段18および制御手段24は、第1の実施形態のものと同じである。
【0032】
なお、上記各実施形態では、非接触軸受スピンドル装置1,1Aとして、支持軸受が静圧気体軸受であるもの、および静圧気体軸受と磁気軸受を併用したものを例示したが、これに限らず高速回転対応の磁気軸受を支持軸受として単独に用いたものにも適用できる。
また、上記各実施形態における接触モニタ手段18,18Aの容量測定方法も、これら実施形態に示した方法に限るものではなく、他のいかなる方法による容量測定手段を用いても良く、さらには上記容量測定と等価となる構成として、工具8とスピンドルステータ3との間のインピーダンスを測定する手段を採用しても良い。
【0033】
【発明の効果】
この発明の非接触軸受スピンドル装置は、工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータと上記工具で加工されるワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設けたため、簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができる。
また、この発明の他の非接触軸受スピンドル装置は、工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータに、このスピンドルステータと電気絶縁され上記主軸に対して隙間を介して対向する電極を配置し、この電極と上記工具で加工されるワークとの間に交流電圧を印加する電源と、上記電極と上記ワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設けたため、簡易な構成で、工具の欠損や非接触軸受部の接触をモニタすることができ、またスピンドルステータとワークの間を電気絶縁する手段が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態にかかる非接触軸受スピンドル装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】同スピンドル装置における接触検出系の各状態での等価回路を示す説明図である。
【図3】この発明の他の実施形態にかかる非接触軸受スピンドル装置の概略構成を示す説明図である。
【図4】この発明のさらに他の実施形態にかかる非接触軸受スピンドル装置の概略構成を示す説明図である。
【図5】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1,1A…非接触軸受スピンドル装置
2…主軸
3…スピンドルステータ
4,5…静圧気体軸受
17…ワーク
18,18A…接触モニタ手段
20…交流電源
24…制御手段
25…電極
26…絶縁体
34,35…磁気軸受
Claims (7)
- 工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータと上記工具で加工されるワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設けたことを特徴とする非接触軸受スピンドル装置。
- 請求項1において、上記スピンドルステータとワークとが電気絶縁されている非接触軸受スピンドル装置。
- 工具が取付けられる主軸を非接触軸受で支持した非接触軸受スピンドル装置において、このスピンドル装置のスピンドルステータに、このスピンドルステータと電気絶縁され上記主軸に対して隙間を介して対向する電極を配置し、この電極と上記工具で加工されるワークとの間に交流電圧を印加し、または交流電流を流す電源を設け、上記電極と上記ワークとの間の静電容量を測定することにより、上記主軸に取付けられた工具と上記ワークとの接触状態、または上記スピンドルステータと主軸との接触をモニタする接触モニタ手段を設けたことを特徴とする非接触軸受スピンドル装置。
- 請求項3において、上記電極と上記主軸との間の隙間を、上記非接触軸受の軸受隙間と同程度の大きさとした非接触軸受スピンドル装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、上記非接触軸受は静圧気体軸受である非接触軸受スピンドル装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、上記非接触軸受は、静圧気体軸受と磁気軸受とを組合せた軸受である非接触軸受スピンドル装置。
- 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、上記モニタ手段の検出信号を用いてこのスピンドル装置の使用機器を制御する制御手段を設けた非接触軸受スピンドル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002357657A JP2004190740A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 非接触軸受スピンドル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002357657A JP2004190740A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 非接触軸受スピンドル装置 |
Publications (1)
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ID=32757593
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2004190740A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200110203A (ko) * | 2019-03-15 | 2020-09-23 | 가부시키가이샤 소딕 | 정압 유체 베어링 스핀들 장치 및 이를 구비한 공작 기계 |
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2002
- 2002-12-10 JP JP2002357657A patent/JP2004190740A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200110203A (ko) * | 2019-03-15 | 2020-09-23 | 가부시키가이샤 소딕 | 정압 유체 베어링 스핀들 장치 및 이를 구비한 공작 기계 |
KR102330867B1 (ko) | 2019-03-15 | 2021-11-24 | 가부시키가이샤 소딕 | 정압 유체 베어링 스핀들 장치 및 이를 구비한 공작 기계 |
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