JP2599970Y2 - 共押出複合シート - Google Patents

共押出複合シート

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JP2599970Y2
JP2599970Y2 JP1993056695U JP5669593U JP2599970Y2 JP 2599970 Y2 JP2599970 Y2 JP 2599970Y2 JP 1993056695 U JP1993056695 U JP 1993056695U JP 5669593 U JP5669593 U JP 5669593U JP 2599970 Y2 JP2599970 Y2 JP 2599970Y2
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喜明 樋口
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、共押出複合シートに係
り、特に高度の防湿性を有するとともに、真空や圧空成
形性等の成形性に優れ、PTP包装等の防湿性を要求さ
れる包装材に好適に使用できる共押出複合シートに関す
る。
【0002】
【従来技術とその課題】各種錠剤を包装するための包装
形態としてPTP包装が多数なされており、包装材料と
しては通常、ポリ塩化ビニル樹脂シートを使用し、真空
成形機や圧空成形機により成形されている。しかしなが
ら、収納する錠剤によっては高度の防湿性を要求されて
おり、上記ポリ塩化ビニル樹脂シートでは性能を満足す
ることができなかった。そこで、防湿性に優れたポリプ
ロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂シートを主体とし
て構成された複合シートが使用されるが、このような複
合シートでは透明性が劣るとともに、剛性や成形性にも
劣るという問題があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本考案は、前記問題点を
解消できる共押出複合シートを見出したものであって、
その要旨とするところは、両方の最外層にポリカーボネ
ート樹脂層1、その内側に隣接してポリエチレンテレフ
タレート樹脂層2を配するとともに、中間層にポリオレ
フィン樹脂層3を配してなり、少なくとも5層からなる
共押出複合シートにある。
【0004】以下、本考案を図面により説明する。図1
は本考案複合シートの一例を示す断面概略図である。本
考案の複合シート両方の最外層に使用するポリカーボネ
ート樹脂(以下「PC」という)は、耐衝撃性を付与す
るためのものであり、メルトフローレイトが5〜20程
度で、分子量が20,000〜30,000程度の範囲
のものが好適に使用できる。PC層1の厚みは複合シー
トの最終の用途等により異なるが、各PC層1として1
0〜50μm程度の厚みが好適である。
【0005】上記PC層1の内側に隣接してポリエチレ
ンテレフタレート樹脂(以下「PET」という)層2を
配するが、PETとしては結晶性PETでも非晶質PE
Tでも使用できる。使用するPETの相対粘度(IV
値)としては耐熱性や耐衝撃性の点から0.6以上、好
ましくは0.6〜1.0の範囲のものが好適に使用でき
る。
【0006】PET層2の厚みとしては上記PC層1と
の厚み比率をPET層:PC層=4:1〜20:1の範
囲とするのが好ましく、PET層2の比率が小さいもの
ではシートが硬くなりすぎ、成形しにくいという傾向が
あり、逆に大きすぎるものでは耐衝撃性に劣りやすい傾
向がある。
【0007】中間層にはポリオレフィン樹脂(以下「P
O」という)層3を配するが、POとしてはポリプロピ
レン樹脂が好適に使用でき、厚みとしては15〜200
μmの範囲のものが好適に使用できる。
【0008】本考案の共押出複合シートは、上記内容の
各層からなり、PC層1/PET層2/PO層3/PE
T層2/PC層1を配した少なくとも5層からなる共押
出複合シートであって、図1に示すようにPET層2と
中間層のPO層3の間に接着樹脂層4を設けてもよく、
使用する接着樹脂としては、不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体から選ばれた少なくとも一種のモノマーをグラ
フトした変性ポリオレフィン樹脂が好適に使用でき、層
間をそれぞれ強固に接着できる。各接着樹脂層4の厚み
は5〜30μm程度の範囲とすればよい。また、上記層
構成については、必要に応じて更にヒートシール層を最
外層に設けることができる。
【0009】本考案は上記構成からなる樹脂層を共押出
法により積層するので透明性、光沢、成形性、耐ピンホ
ール性及び防湿性が良好であり、物性、外観ともに優れ
た複合シートが得られる。
【0010】以下、本考案を実施例により説明する。
【0011】
【実施例】実施例 図1に示した層構成と同一で、厚みが下記の複合シート
を共押出法により製膜した。
【0012】 PC / PET / AD / PP / AD / PET /PC (1) (2) (4) (3) (4) (2) (1) 10μm/100μm/15μm/100μm/15μm/100μm/10μ m (AD:カルボン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体) 得られた複合シートを用いて外観評価を行ったところ透
明性、光沢ともに良好であり、またこの複合シートを用
い、圧空成形機によって成形したところピンホールの発
生等がなく成形性が良好であった。さらに成形品に錠剤
を収納し防湿性を評価したが内容物に変化がなく防湿性
に問題がなかった。
【0013】
【考案の効果】上述したように本考案の複合シートによ
れば、高度の防湿性を有するとともに、真空や圧空成形
性等の成形性に優れ、PTP包装等の防湿性を要求され
る包装材に好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案複合シートの一例を示す断面概略図。
【符号の説明】
1 ポリカーボネート樹脂層 2 ポリエチレンテレフタレート樹脂層 3 ポリオレフィン樹脂層 4 接着樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 23:00 67:00 69:00 B29L 9:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 47/00 - 47/96 B65D 65/00 - 65/46

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両方の最外層にポリカーボネート樹脂層
    (1)、その内側に隣接してポリエチレンテレフタレー
    ト樹脂層(2)を配するとともに、中間層にポリオレフ
    ィン樹脂層(3)を配してなり、少なくとも5層からな
    る共押出複合シート。
  2. 【請求項2】 ポリエチレンテレフタレート樹脂層
    (2)と中間層のポリオレフィン樹脂層(3)の間に接
    着樹脂層(4)を介してなることを特徴とする請求項1
    記載の共押出複合シート。
JP1993056695U 1993-10-20 1993-10-20 共押出複合シート Expired - Fee Related JP2599970Y2 (ja)

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