JP3242618B2 - 多層シート - Google Patents

多層シート

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JP3242618B2
JP3242618B2 JP05917498A JP5917498A JP3242618B2 JP 3242618 B2 JP3242618 B2 JP 3242618B2 JP 05917498 A JP05917498 A JP 05917498A JP 5917498 A JP5917498 A JP 5917498A JP 3242618 B2 JP3242618 B2 JP 3242618B2
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container
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sealing
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合シート及び成
形された容器、容器用蓋材に関する。更に詳しくは、耐
熱性、成形性、透明性、光沢、を兼ね備えた食品、飲料
等の充填及びブリスター包装に適した複合シート及び密
封容器、容器用蓋材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食品や飲料を充填した容器又は成
形された容器用蓋材、及びブリスター包装用容器には、
ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリエチレンテレフ
タレートのエチレングリコール成分の10〜40%をシ
クロヘキサジメタノールに置換して成る共重合ポリエス
テル樹脂等の飽和ポリエステル樹脂やポリカーボネート
樹脂が用いれている。しかしながらポリエチレンテレフ
タレート樹脂やポリエチレンテレフタレートのエチレン
グリコール成分の10〜40%をシクロヘキサジメタノ
ールに置換して成る共重合ポリエステル樹脂等の飽和ポ
リエステルは成形性は良好であるが、密封時の熱シール
においてはシール盤に付着しやすくシール盤汚れの原因
となったり、作業性の低下等の問題がある。また、ポリ
カーボネート樹脂はシール時のシール盤への付着は無い
が、成形性やコストの問題があった。また、ポリカーボ
ネート樹脂と飽和ポリエステル樹脂の複合シートにおい
ては、シール盤への付着、成形性は良好であるが共押出
においては接着しない問題があり、また適当な接着性樹
脂が無いため強度不足により成形時にデラミが発生する
問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、成
形性、透明性、光沢、を兼ね備えた食品、飲料等の充填
及びブリスター包装に適した複合シート及び密封容器、
容器用蓋材を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に検討を行った結果、複合シートを特定な構成とするこ
とにより、前記課題を解決できることを見いだし、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。本発明は、
外側より最外層がビスフェノールAとジフェニルカーボ
ネートと1,10−デカンジカルボン酸を構成単位とす
る3成分共重合樹脂から成り、隣接する基材層が飽和ポ
リエステルである少なくとも2層から成る多層シートで
ある。更には、この複合シートを用いて成形された容器
及び容器用蓋材である。最も重要であるのは、最外層に
ビスフェノールAとジフェニルカーボネートと1,10
−デカンジカルボン酸を構成単位とする3成分共重合樹
脂、隣接する基材層に飽和ポリエステルを共押出するこ
とにより、接着性樹脂を介さずに十分な接着強度を得る
ことを見い出したことであり、真空、圧空、冷間成形性
に優れ、且つ熱シール時においてもシール盤への付着の
ない良好な複合シートが得られた。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の複合シート全体の厚みと
しては50〜1000μmのものが好ましく、更に好ま
しくは100〜500μmであるが本発明で規定するも
のではない。また、最外層(A)と基材層(B)の厚み
比率はA:B=50:50〜3:97であることが好ま
しく、更に好ましくA:B=30:70〜5:95はで
ある。最外層の厚み比率が50%を超えると成形性が低
下する恐れがある。逆に最外層の厚み比率が3%未満で
は共押出時、メルトフラクチャーにより外観を損ね透明
性が低下する恐れがある。
【0006】本発明の最外層を形成するビスフェノール
Aとジフェニルカーボネートと1、10−デカンジカル
ボン酸を構成単位とする3成分共重合樹脂は、ビスフェ
ノールAと1、10−デカンジカルボン酸のモル比が7
0:30〜95:5であることが好ましく、更に好まし
くは80:20〜92:8である。また、ジフェニルカ
ーボネートはビスフェノールAと等モル数を用いて重合
することが好ましい。また、この3成分共重合樹脂の3
成分の中で1、10デガンジカルボン酸成分は、基材層
との接着強度に寄与し、ビスフェノールAとジフェニル
カーボネート成分は、耐熱性向上に寄与し、シール時の
シール盤への付着を防止する。
【0007】本発明の基材層を形成する飽和ポリエステ
ル樹脂には特に制限がなく、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、
1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステ
ル樹脂などを上げることができ、真空、圧空、冷間成形
性向上に寄与する。
【0008】本発明の複合シートにおいて、必要に応じ
て基材層の内側にガスバリア層を積層することができ
る。ガスバリア層としては、エチレンビニルアルコール
共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、アルミ蒸
着したポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミ箔
等ガスバリア性に優れたものが挙げられる。また、ガス
バリア層の積層方法としては、共押出、ドライラミネー
ト、ウエットラミネート、押出ラミネート等を用いるこ
とができる。
【0009】
【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、これ
は単なる例示であり、本発明はこれに限定するものでは
ない。第1表には実施例及び、比較例の成形性、熱盤付
着、接着強度を示している。実施例1〜4及び比較例1
は外層及び基材層をを別々の押出機にて混練押出され多
層ダイスに導かれる共押出法により積層された。比較例
2〜4は押出機にて混練押出され単層ダイスに導かれ単
層シートを作成した。
【0010】本実施例及び比較例において使用した樹脂
は下記の通りである。 (a)3成分共重合樹脂、ビスフェノールA:ジフェニ
ルカーボネート:1、10デカンジカルボン酸のモル比
91:91:9の共重合樹脂。 (b)ポリカーボネート樹脂[住友ダウ 、カリバー2
00−13]。 (c)飽和ポリエステル樹脂1[イーストマンケミカル
、EASTAR PETG6763]。 (d)飽和ポリエステル樹脂2[イーストマンケミカル
、EASTAR PET9921]
【0011】本実施例及び比較例における評価は下記の
方法で行った。 ・成形性 複合シートを真空、圧空成形により65mmφ深さ20
mmのフランジ付き(フランジ巾5mm)の丸形成形容
器に成形し、最薄部の厚みが成形する前のシート厚みの
1/2以上を○、1/2未満を×とした。 ・シール盤付着 上記容器と蓋材として上記複合シートとを、外層がシー
ル盤に当たるように、内径60mmφ、外形70φのリ
ング状シール盤を用い、シール温度200℃、シール圧
(面圧)15kg/cm2、時間3秒のシールを行いシ
ール盤に付着なしを○、付着有りを×とした。 ・接着強度測定 複合シートの外層と基材層との強度をオートグラフを用
い、25mm巾で180゜剥離を行い500g以上を
○、500g未満を×とした。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、真空、圧空、冷間成形
性に優れ、且つ熱シール時においてもシール盤への付着
のない良好な複合シートが得られた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側より最外層がビスフェノールAとジ
    フェニルカーボネートと1,10−デカンジカルボン酸
    を構成単位とする3成分共重合樹脂から成り、隣接する
    基材層が飽和ポリエステルである少なくとも2層から成
    ることを特徴とする多層シート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の複合シートを用いて成形
    された容器及び容器用蓋材。
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