JP3071684B2 - 薬品包装体 - Google Patents

薬品包装体

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JP3071684B2
JP3071684B2 JP7335581A JP33558195A JP3071684B2 JP 3071684 B2 JP3071684 B2 JP 3071684B2 JP 7335581 A JP7335581 A JP 7335581A JP 33558195 A JP33558195 A JP 33558195A JP 3071684 B2 JP3071684 B2 JP 3071684B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品包装の分野
で、固形剤包装用として一般に用いられているPTP
(プレス・スルー・パック)包装体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】医薬品包装の分野で、固形剤包装用とし
て一般に用いられているPTP包装は主に硬質塩化ビニ
ールやポピプロピレンからなるシートを底材として用
い、該底材をポケット形状に成形しその中に固形剤(錠
剤、カプセル剤など)を充填し、アルミ箔からなる蓋材
で密封した包装体であり、1960年代前半に実用化さ
れ、広く普及してきた。ところが最近、PTP包装のま
ま無意識に薬を内服してしまう事故が増えてきており、
PTPが原因として起こる食道異物症の頻度が増加しつ
つある。従来からPTP包装に主に用いられている硬質
塩化ビニールやポリプロピレンからなるシートを用いた
PTP包装体は固いため、PTPによる食道異物が停滞
していた部位に穿孔が生じたり、異物を摘出する際PT
P包装の角で食道壁を切って損傷したりといった危険性
があった。そこで、医薬品メーカーやPTP包装用シー
トの材料メーカーにPTP誤飲防止の対策が求められて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の硬質
塩化ビニール等によるPTP包装での食道異物症におい
て、PTP包装の固さからくる食道壁損傷の問題点を解
決するため、PTP包装の底材に柔軟性を有するフィル
ムまたはシートを用いた薬品包装体を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】少なくとも1層以上のポ
リアミド層、接着層およびシール層となるポリエチレン
層からなる多層フィルムまたはシートであり、水蒸気透
過度が10g/m2・24hrs以下、曇度が30%以
下、かつ厚みが0.15mm〜0.45mmのフィルム
またはシートを底材として用い、該底材の成形部に薬品
を入れ、アルミ箔を主体とする蓋材によって密閉した薬
品包装体である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の薬品包装体の底材に用い
られるポリアミド層としては、ω−アミノカルボキシ酸
の重縮合反応や、二塩基性酸とジカルボン酸アミンの重
縮合反応等により製造される、ナイロン6、ナイロン1
2、ナイロン11、ナイロン6−6、ナイロン6−1
0、ナイロン6−12、およびこれらの共重合体、また
はブレンド物等が用いられる。また、種類の異なるポリ
アミド樹脂を2層以上に積層しても良い。本発明におい
て、最も好ましくは、ポリアミド樹脂を2層構成とし、
最外層側をナイロン6、内側をナイロン6とナイロン6
−6との共重合体とし、特に限定はしないがその厚み比
率を1対2、乃至1対4とするのが、成形性の点から最
も適している。
【0006】本発明の薬品包装体の底材に用いられシー
ル層となるポリエチレン層としては、低密度ポリエチレ
ン(LDPE;密度0.910〜0.925)、直鎖状
低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレ
ン(MDPE;密度0.926〜0.940)、高密度
ポリエチレン(HDPE;密度0.941〜0.97
0)、超低密度ポリエチレン(ULDPE;密度0.9
09以下)が用いられる。柔軟性から好ましくは低密度
ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)であり、シール強度、耐衝撃性および耐
熱性等から直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が
特に好ましい。
【0007】本発明の薬品包装体の底材に用いられる多
層フィルムまたはシートの製造方法としては、特に限定
するものではないが、複数の押出機により樹脂を溶融押
出して多層ダイ、あるいはフィードブロックに導いてシ
ート化する共押出法や、各層を形成する単層のシートま
たはフィルムを適当な接着剤を用いて貼り合わせるドラ
イラミネート法、およびそれらの方法を組み合わせて用
いられる。特に好ましくは、各層の樹脂の選択範囲の広
い共押出法である。共押出法により多層シートを形成す
る場合には、ポリアミド層とシール層となるポリエチレ
ン層との間に変性ポリオレフィン接着性樹脂層を設けた
ほうがよく、その変性ポリオレフィン接着性樹脂層とし
ては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、またはエチレン
−プロピレンエラストーに、アクリル酸、メタクリル酸
などの一塩基性不飽和脂肪酸、あるいはマレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸などの二塩基性不飽和脂肪酸の無水
物、すなわち無水マレイン酸等を、化学的に結合させて
得られる酸変性オレフィン系樹脂が用いられる。特に直
鎖状低密度ポリエチレンをベースポリマーとしたマレイ
ン酸変性物が、層間接着強度の点から最も適している。
なお、ポリアミド樹脂層やポリエチレン樹脂層には、滑
剤や抗ブロッキング剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、そ
の他の添加剤を適量添加しても差し支えない。
【0008】本発明の薬品包装体の底材に用いられる多
層フィルムまたはシートの水蒸気透過度については10
g/m2・24hrs以下が好ましい。一般に医薬品は
高湿度下に放置すると湿潤、変色、艶の消失などの外観
変化を起こしたり、また含量(力価)低下、崩壊時間の
延長、溶質速度の遅延などの変化を起こすことがあり、
水蒸気透過度が10g/m2・24hrs以上になると
これらの点から好ましくない。また、透明性は曇度で3
0%以下が好ましい。曇度が30%以上になると内容製
剤の外観、形状、識別コードなどが確認しずらくなるた
め好ましくない。また、厚みは0.15mm〜0.45
mmの範囲であり、さらに好ましくは、0.20mm〜
0.30mmである。厚みが0.15mmよりも薄い場
合は機械的強度が弱くなるため、流通過程でピンホール
や破れが生じたりし、内容製剤の保護機能が保たれなく
なる。また、0.45mmよりも厚いとコスト的に高く
なることと柔軟性が損なわれるため、本来の目的である
誤飲時の食道壁損傷の問題点の解決にはならないため好
ましくない。
【0009】本発明の薬品包装体の底材に用いられる多
層フィルムまたはシートの各層厚み構成については特に
限定するわけではないが、ポリエチレン層の厚み比率は
50%〜80%が好ましい。ポリエチレン層の厚みが5
0%より薄くなると、フィルムまたはシートの全厚みが
薄い場合は防湿性が保たれなくなるため好ましくない。
また50%より薄くなると逆にポリアミド層の厚みが厚
くなるため成形性が悪くなる他、成形後の収縮により成
形戻りが生じることがあるため好ましくない。またポリ
エチレン層の厚みが80%より厚くなると、ポリアミド
層の厚みが薄くなりすぎるため、耐ピンホール性等の強
度が落ちるため好ましくない。
【0010】
【実施例】下記に示す方法で作製したフィルムまたはシ
ートをPTP成型機(シー・ケー・ディー株式会社製
FBP−M2)を用いて、ポケット(直径10mmφ、
深さ5mm)成形し、その中に錠剤を充填し、アルミ箔
を主体とする蓋材(厚み=0.02mm)でシールし、
PTP包装体を作製した。
【0011】(実施例1〜4)Tダイ押出し法により、
多層共押出ダイから溶融押出しし、表1に示す層構成の
フィルム(厚み0.25mm)を作製した。なお各層構
成樹脂の原料としては、下記に示すものを用いた。 ・ナイロン−6 宇部興産製 UBEナイロン 1030B ・ナイロン6・66 宇部興産製 UBEナイロン 5033B ・接着性樹脂 三井石油化学性製 アドマー NF−540 ・LLDPE 三井石油化学性製 ウルトゼックス2022L ・LDPE 住友化学製 スミカセンL−211
【0012】
【表1】
【0013】(比較例1、2)実施例3と同構成、同厚
み比率で、全厚みのみ0.1mm、0.5mmとしたフ
ィルムを同じ方法で作製した。
【0014】(実施例5)下記の単層フィルムおよび接
着剤を用い、ドライラミネート法により厚み0.19m
mのフィルムを作製した。 ・無延伸ナイロンフィルム(CNy) トレファン 1401(東レ合成フィルム製、厚み0.
06mm) ・LLDPEフィルム TUX FCD(東セロ製、厚み0.13mm) ・ウレタン系接着剤 主 剤 タケラックA−385(武田薬品工業製) 硬化剤 タケネートA−50 (武田薬品工業製) 配合比 主剤:硬化剤=5:1 (比較例3)硬質塩化ビニールからなる0.30mm厚
のPTP用シートを使用した。 (比較例4)ポリプロピレンからなる0.30mm厚の
PTP用シートを使用した。
【0015】表2および表3に実施例および比較例の評
価結果を示す。なお各項目の評価方法を下記に示した。 ・水蒸気透過度 得られたフィルムを用い、JIS−Z0208に基づい
て条件B、すなわち温度40℃、相対湿度90%で測定
した。 ・曇度 得られたフィルムを用い、JIS−K−7105に基づ
いて測定した。 ・包装体の柔軟性 得られたPTP包装体(1錠分に分割したもの)につい
て、角部の安全性等を官能的に評価した。 ・成形機械適性 PTP成型機(シー・ケー・ディー株式会社製 FBP
−M2)を用いて成形する際の成形機械適性を官能的に
評価した。
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【発明の効果】本発明の薬品包装体は従来の硬質塩化ビ
ニールやポピプロピレンからなるシートを底材として用
いたPTP包装体に比較して柔軟であるため、誤ってP
TP包装のまま服用したとしても、停滞していた部位に
穿孔が生じたり、摘出する際にPTP包装の角で食道壁
を切って損傷したりといった危険性を防止することがで
きる。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1層以上のポリアミド層、接
    着層、およびシール層となるポリエチレン層からなる多
    層フィルムまたはシートであり、水蒸気透過度が10g
    /m2・24hrs以下、曇度が30%以下、かつ厚み
    が0.15mm〜0.45mmのフィルムまたはシート
    を底材として用い、該底材の成形部に薬品を入れ、アル
    ミ箔を主体とする蓋材によって密閉したことを特徴とす
    る薬品包装体。
  2. 【請求項2】 ポリエチレン層の厚みが全厚みの50%
    〜80%であることを特徴とする請求項1記載の薬品包
    装体。
  3. 【請求項3】 ポリアミド層がナイロン6又はナイロン
    6とナイロン6−6との共重合体であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の薬品包装体。
  4. 【請求項4】 ポリアミド層が外側からナイロン6層、
    ナイロン6とナイロン6−6との共重合体層の2層から
    構成されていることを特徴とする請求項1または2記載
    の薬品包装体。
  5. 【請求項5】 ポリエチレン層が低密度ポリエチレン又
    は直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請
    求項1、2、3または4記載の薬品包装体。
  6. 【請求項6】 接着層が変性ポリオレフィン接着性樹脂
    であり、該樹脂を介して、ポリアミド層とポリエチレン
    層とを共押出によって積層したことを特徴とする請求項
    1、2、3、4または5記載の薬品包装体。
  7. 【請求項7】 接着剤を介してポリアミド層とポリエチ
    レン層とをラミネートにより積層したことを特徴とする
    請求項1、2、3、4または5記載の薬品包装体。
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