JP2599538B2 - 傾斜板式沈殿槽およびその閉塞防止方法 - Google Patents

傾斜板式沈殿槽およびその閉塞防止方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は傾斜板式沈殿槽の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】傾斜板式沈殿槽とは、例えば図2に示し
たように傾斜した多数の板(傾斜板)12を槽体11の内部
に配置した沈殿槽を意味するものである。図2の構造で
は13は集水樋、14は清澄水樋、15は清澄水流出管であ
る。このような傾斜板式沈殿槽は、傾斜板12によって沈
殿槽の沈降面積を増大させるとともに槽内流況を改善
し、沈殿槽の処理能率の向上を図ることができるので、
主として上水道の沈殿槽として広く使用されている。
【0003】ところがこのような傾斜板式沈殿槽では、
狭い傾斜板の間に汚泥が付着して閉塞やスカムの発生を
招き易い。特に高濃度懸濁物を含む汚水の処理において
はその傾向が顕著であるため、傾斜板式沈殿槽を下水の
一次処理に適用することは困難視されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、高濃度懸濁物を含む汚水を処理する
場合にも閉塞を生じにくく、汚水中の懸濁物を能率よく
分離することができる傾斜板式沈殿槽およびその傾斜板
式沈殿槽の閉塞防止方法を提供するために完成されたも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の傾斜板式沈殿槽は、被処理水が上
向きに流れる多数の傾斜板を備えた傾斜板配置部の上方
に、比重が1.0 以下で、前記傾斜板の間を通過自在な大
きさの浮上性ろ材が充填されたろ材充填部を設け、また
傾斜板配置部の下部には空気導入管と汚泥排出口とを設
けたことを特徴とするものである。また、本発明の傾斜
板式沈殿槽の閉塞防止方法は、被処理水が上向きに流れ
る多数の傾斜板を備えた傾斜板配置部の上方に、比重が
1.0 以下で、前記傾斜板の間を通過自在な大きさの浮上
性ろ材が充填されたろ材充填部を設け、また傾斜板配置
部の下部には空気導入管と汚泥排出口とを設けた傾斜板
式沈殿槽の運転において、前記傾斜板および浮上性ろ材
が捕捉懸濁物によって閉塞してきたときに前記空気導入
管から空気を吹き込んで前記浮上性ろ材に付着している
捕捉懸濁物を分離するとともに、槽内の水を排出して水
位を低下させ、前記浮上性ろ材を傾斜板の間を通過させ
ながらその傾斜板の表面に付着している捕捉懸濁物を剥
離することを特徴とするものである。
【0006】
【実施例】以下に本発明の傾斜板式沈殿槽を図示の実施
例とともに更に詳細に説明する。図1において、1は下
部に被処理水の流入口2を持ち、上部に被処理水の流出
口3を持つ縦長の槽体である。この槽体1の中央部には
傾斜板配置部4が設けられており、その内部には多数枚
の傾斜板5が一定間隔で配置されている。これらの傾斜
板5の間隔は特に限定されるものではないが、実施例で
は100mm 程度とされている。流入口2から供給された被
処理水はこの傾斜板配置部4を上向きに流れるようにな
っている。
【0007】この傾斜板配置部4の上方には、ろ材充填
部6が設けられている。ろ材充填部6には比重が1.0 以
下の浮上性ろ材が充填されている。この浮上性ろ材の形
状や材質は特に限定されるものではなく、例えば合成樹
脂製や繊維製のろ材が使用される。しかし浮上性ろ材は
傾斜板5の間を自由に通過できることが必要であるた
め、その直径は傾斜板5の間隔の40%以下とすることが
好ましく、実施例では40mm以下のろ材が使用される。
【0008】傾斜板配置部4の下方は汚泥集合部7とさ
れている。この汚泥集合槽7の底部は傾斜板5の下端か
ら流下する汚泥を集めるために漏斗状とされており、そ
の下端に汚泥排出口8が設けられている。また汚泥集合
部7と傾斜板配置部4との間には、空気導入管9と前記
した被処理水の流入口2とが設けられている。
【0009】このように構成された本発明の傾斜板式沈
殿槽は、被処理水の流入口2から流入させた汚水等の被
処理水を傾斜板配置部4の傾斜板5の間に続いて、ろ材
充填部6の浮上性ろ材の間とを通じて上向きに流し、浄
化された水を被処理水の流出口3から取り出すようにし
たものである。この間に比較的粒径の大きい懸濁物は傾
斜板5の上に沈殿し、比較的粒径の小さい懸濁物は浮上
性ろ材によって除去することができる。このため、効率
よく懸濁物を分離することができる。
【0010】次に、このような運転を続けることによっ
て傾斜板5及び浮上性ろ材が捕捉懸濁物によって閉塞し
てきたときの回復操作を本発明の傾斜板式沈殿槽の閉塞
防止方法とともに説明すると、まず被処理水の流入を停
止し、空気導入管9から空気を吹き込む。この結果、ろ
材充填部6の浮上性ろ材は空気によって激しく流動・攪
拌され、付着している捕捉懸濁物がろ材から分離され
る。そこで汚泥集合槽7の底部から槽内の水を排出し、
水面が少なくとも傾斜板5の下端よりも低くなるまで排
水する。すると、浮上性ろ材から分離された捕捉懸濁物
が水とともに流出するのみならず、水面の低下とともに
下降する浮上性ろ材傾斜板5の間を通過自在な大きさ
に設定されているので、傾斜板5の間を通過しながらそ
の表面に捕捉され付着している懸濁物を剥離し、下方に
落下して排出さる。このようにして捕捉懸濁物が除去
された後、流入口2から被処理水を流入させて再び運転
を開始すればよい。
【0011】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明の
傾斜板式沈殿槽およびその閉塞防止方法においては、傾
斜板配置部4及びその上方に位置するろ材充填部6を通
じて被処理水を流すことにより、比較的粒径の大きい懸
濁物は傾斜板5の上に沈殿させ、比較的粒径の小さい懸
濁物は浮上性ろ材によって除去することができる。また
傾斜板5及び浮上性ろ材が捕捉懸濁物により目詰まりし
始めた場合には、傾斜板配置部4の下方の空気導入管9
から空気を吹き込んだうえで水位を低下させることによ
って、浮上性ろ材から捕捉懸濁物を分離、除去できるの
みならず、水面の低下とともに下降する浮上性ろ材によ
って傾斜板5の表面の捕捉懸濁物をも剥離し除去するこ
とができる。このため、本発明によれば従来は適用が困
難とされていた高濃度懸濁物を含む下水の一次処理に
も、傾斜板式沈殿槽を適用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】従来の傾斜板式沈殿槽の代表例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】 4 傾斜板配置部 5 傾斜板 6 ろ材充填部 8 汚泥排出口 9 空気導入管

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水が上向きに流れる多数の傾斜板
    を備えた傾斜板配置部の上方に、比重が1.0 以下で、前
    記傾斜板の間を通過自在な大きさの浮上性ろ材が充填さ
    れたろ材充填部を設け、また傾斜板配置部の下部には空
    気導入管と汚泥排出口とを設けたことを特徴とする傾斜
    板式沈殿槽。
  2. 【請求項2】 被処理水が上向きに流れる多数の傾斜板
    を備えた傾斜板配置部の上方に、比重が1.0 以下で、前
    記傾斜板の間を通過自在な大きさの浮上性ろ材が充填さ
    れたろ材充填部を設け、また傾斜板配置部の下部には空
    気導入管と汚泥排出口とを設けた傾斜板式沈殿槽の運転
    において、前記傾斜板および浮上性ろ材が捕捉懸濁物に
    よって閉塞してきたときに前記空気導入管から空気を吹
    き込んで前記浮上性ろ材に付着している捕捉懸濁物を分
    離するとともに、槽内の水を排出して水位を低下させ、
    前記浮上性ろ材を傾斜板の間を通過させながらその傾斜
    板の表面に付着している捕捉懸濁物を剥離することを特
    徴とする傾斜板式沈殿槽の閉塞防止方法。
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