JP2599399B2 - 蛍光体の製造方法 - Google Patents
蛍光体の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、蛍光体の製造方法に関するものである。
従来の技術 ユーロピウム付活酸化イットリウム蛍光体は、付活剤
であるユーロピウムを母体中に均質に分散して、発光効
率を向上させるため、一般に所定量の酸化イットリウム
と酸化ユーロピウムを塩酸または硫酸に溶解し、この溶
液に蓚酸の水溶液を加えて蓚酸塩を沈澱させるという共
沈法によって原料を調製している。この原料を水洗濾過
し、その後乾燥した原料化合物を大気中、800℃〜1100
℃で加熱分解して混合希土類酸化物とし、ホウ酸バリウ
ム,リン酸リチウム等のアルカリ土類あるいはアルカリ
金属化合物等を融剤として添加し、さらに大気中で1200
℃〜1500℃で焼成することによって得ている(特公昭61
−21502号公報,特開昭55−161882号公報等)。
であるユーロピウムを母体中に均質に分散して、発光効
率を向上させるため、一般に所定量の酸化イットリウム
と酸化ユーロピウムを塩酸または硫酸に溶解し、この溶
液に蓚酸の水溶液を加えて蓚酸塩を沈澱させるという共
沈法によって原料を調製している。この原料を水洗濾過
し、その後乾燥した原料化合物を大気中、800℃〜1100
℃で加熱分解して混合希土類酸化物とし、ホウ酸バリウ
ム,リン酸リチウム等のアルカリ土類あるいはアルカリ
金属化合物等を融剤として添加し、さらに大気中で1200
℃〜1500℃で焼成することによって得ている(特公昭61
−21502号公報,特開昭55−161882号公報等)。
発明が解決しようとする問題点 ユーロピウム付活酸化イットリウム蛍光体は、前記の
方法で製造した場合、焼成粉砕後、アルカリ土類金属お
よびアルカリ金属を除去するため、水洗等の後処理を行
わなければならないが、全て除去することは困難であっ
た。そのため、蛍光体中に含有されるアルカリ土類金属
およびアルカリ金属が蛍光ランプの寿命特性や初期光束
に悪影響を及ぼすという欠点があり、蛍光ランプへの応
用上の課題となっていた。
方法で製造した場合、焼成粉砕後、アルカリ土類金属お
よびアルカリ金属を除去するため、水洗等の後処理を行
わなければならないが、全て除去することは困難であっ
た。そのため、蛍光体中に含有されるアルカリ土類金属
およびアルカリ金属が蛍光ランプの寿命特性や初期光束
に悪影響を及ぼすという欠点があり、蛍光ランプへの応
用上の課題となっていた。
本発明は、以上の問題点を解決した赤色蛍光体の製造
方法を提供するものである。
方法を提供するものである。
問題点を解決するための手段 本発明の蛍光体の製造方法は、一般式(Ln1-xEux)2O
3(ただし、Lnは、YおよびLaのうち少なくとも一種、
また0.01≦x≦0.2)で表される赤色発光蛍光体を製造
するに際し、酸化物または熱分解によって酸化物となる
化合物を原料混合物として用い、前記酸化物または酸化
物となった原料混合物にホウ酸ガドリニウムを前記酸化
物または酸化物となった原料混合物に対し2.6〜8.5重量
%加えて焼成することを特徴とするものである。
3(ただし、Lnは、YおよびLaのうち少なくとも一種、
また0.01≦x≦0.2)で表される赤色発光蛍光体を製造
するに際し、酸化物または熱分解によって酸化物となる
化合物を原料混合物として用い、前記酸化物または酸化
物となった原料混合物にホウ酸ガドリニウムを前記酸化
物または酸化物となった原料混合物に対し2.6〜8.5重量
%加えて焼成することを特徴とするものである。
作用 本発明によると、アルカリ土類あるいはアルカリ金属
化合物が蛍光体中に含有していないので、蛍光ランプの
寿命特性や初期光束が改善される。また、乾式混合でも
共沈法と同程度の輝度が得られるため、従来の製造過程
が簡略化できる。
化合物が蛍光体中に含有していないので、蛍光ランプの
寿命特性や初期光束が改善される。また、乾式混合でも
共沈法と同程度の輝度が得られるため、従来の製造過程
が簡略化できる。
実施例 以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
実施例1 酸化イットリウム47.5gと酸化ユーロピウム2.5gを秤
量して、これを乳鉢で十分混合し、大気中で950℃,2時
間焼成した。次にこの混合希土類酸化物10.0gに対し、
ホウ酸ガドリニウム0.3gを添加し、乳鉢で十分混合後、
大気中で1300℃,2時間焼成して赤色発光のユーロピウム
付活酸化イットリウム蛍光体を得た。以上のようにして
得た蛍光体と、比較例として、前記共沈法を用いて得た
原料混合物を大気中、900℃で加熱分解して混合希土類
酸化物とし、ホウ酸バリウムを3重量%添加し、大気中
1250℃,2時間焼成して得た蛍光体の輝度および粒子径を
測定したところ、第1表に示したとおりの結果が得られ
た。
量して、これを乳鉢で十分混合し、大気中で950℃,2時
間焼成した。次にこの混合希土類酸化物10.0gに対し、
ホウ酸ガドリニウム0.3gを添加し、乳鉢で十分混合後、
大気中で1300℃,2時間焼成して赤色発光のユーロピウム
付活酸化イットリウム蛍光体を得た。以上のようにして
得た蛍光体と、比較例として、前記共沈法を用いて得た
原料混合物を大気中、900℃で加熱分解して混合希土類
酸化物とし、ホウ酸バリウムを3重量%添加し、大気中
1250℃,2時間焼成して得た蛍光体の輝度および粒子径を
測定したところ、第1表に示したとおりの結果が得られ
た。
実施例2 酸化イットリウム47.5gと酸化ユーロピウム2.5gを秤
量し、前記共沈法を用いて、熱分解により酸化物となる
蓚酸塩からなる原料混合物を得た。この原料混合物を、
大気中900℃で加熱分解して混合希土類酸化物とした
後、この混合希土類酸化物に対してホウ酸ガドリニウム
を3重量%添加して大気中1250℃で2時間焼成して、赤
色発光のユーロピウム付活酸化イットリウム蛍光体を得
た。
量し、前記共沈法を用いて、熱分解により酸化物となる
蓚酸塩からなる原料混合物を得た。この原料混合物を、
大気中900℃で加熱分解して混合希土類酸化物とした
後、この混合希土類酸化物に対してホウ酸ガドリニウム
を3重量%添加して大気中1250℃で2時間焼成して、赤
色発光のユーロピウム付活酸化イットリウム蛍光体を得
た。
以上のようにして得た蛍光体と、比較例として、実施
例1の比較例と同様にして得た蛍光体の輝度および粒子
径を測定したところ第1表に示したとおりの結果が得ら
れた。
例1の比較例と同様にして得た蛍光体の輝度および粒子
径を測定したところ第1表に示したとおりの結果が得ら
れた。
第1表から明らかなように、上記各実施例は、比較例
に比べ、254nmの紫外線励起下において、輝度が実施例
1で約2.6%、実施例2で約3.0%向上した。
に比べ、254nmの紫外線励起下において、輝度が実施例
1で約2.6%、実施例2で約3.0%向上した。
実施例3〜9 実施例1と同様の実験をホウ酸ガドリニウムの添加量
を変化させて行った。得られた蛍光体の輝度および粒子
径を測定したところ、第2表に示したとおりの結果が得
られた。
を変化させて行った。得られた蛍光体の輝度および粒子
径を測定したところ、第2表に示したとおりの結果が得
られた。
以上の結果をまとめたものを図に示す。図は、ユーロ
ピウム付活酸化イットリウム蛍光体を製造する際にホウ
酸ガドリニウムを添加することによる輝度向上の効果を
示している。相対輝度は、254nmの紫外線励起による発
光輝度を実施例1で示した比較例のものと比較したもの
である。
ピウム付活酸化イットリウム蛍光体を製造する際にホウ
酸ガドリニウムを添加することによる輝度向上の効果を
示している。相対輝度は、254nmの紫外線励起による発
光輝度を実施例1で示した比較例のものと比較したもの
である。
図から明らかなように、ホウ酸ガドリニウムを加える
量が2.6重量%未満および8.5重量%をこえる場合には、
従来の蛍光体(実施例1中で対比説明した比較例)の輝
度を上回ることができない。したがって、ホウ酸ガドリ
ニウムの添加量は2.6〜8.5重量%の範囲が好ましい。
量が2.6重量%未満および8.5重量%をこえる場合には、
従来の蛍光体(実施例1中で対比説明した比較例)の輝
度を上回ることができない。したがって、ホウ酸ガドリ
ニウムの添加量は2.6〜8.5重量%の範囲が好ましい。
なお、前記共沈法を用いて製造した混合希土類蓚酸塩
を加熱分解後、ホウ酸カドリニウムを添加して焼成する
方法で製造した蛍光体も同様な効果を得ることができ
た。
を加熱分解後、ホウ酸カドリニウムを添加して焼成する
方法で製造した蛍光体も同様な効果を得ることができ
た。
発明の効果 以上説明したように、本発明の方法によれば、従来と
同等以上の輝度を有するユーロピウム付活酸化イットリ
ウム蛍光体を得ることができるものである。
同等以上の輝度を有するユーロピウム付活酸化イットリ
ウム蛍光体を得ることができるものである。
図はホウ酸ガドリニウムを添加することによる輝度向上
の効果を示す図である。
の効果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−99276(JP,A) 特開 昭55−161882(JP,A) 特開 昭52−104484(JP,A) 特開 昭52−54690(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(Ln1-xEux)2O3(ただし、Lnは、
YおよびLaのうち少なくとも一種、また0.01≦x≦0.
2)で表される赤色発光蛍光体を製造するに際し、酸化
物または熱分解によって酸化物となる化合物を原料混合
物として用い、前記酸化物または酸化物となった原料混
合物にホウ酸ガドリニウムを前記酸化物または酸化物と
なった原料混合物に対し2.6〜8.5重量%加えて焼成する
ことを特徴とする蛍光体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21694587A JP2599399B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 蛍光体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21694587A JP2599399B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 蛍光体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6460687A JPS6460687A (en) | 1989-03-07 |
JP2599399B2 true JP2599399B2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=16696392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21694587A Expired - Fee Related JP2599399B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 蛍光体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2599399B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR960022936A (ko) * | 1994-12-30 | 1996-07-18 | 윤종용 | 적색 발광 형광 조성물 |
-
1987
- 1987-08-31 JP JP21694587A patent/JP2599399B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6460687A (en) | 1989-03-07 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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