JP2599158Y2 - プラズマ銃 - Google Patents

プラズマ銃

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JP2599158Y2
JP2599158Y2 JP1993033557U JP3355793U JP2599158Y2 JP 2599158 Y2 JP2599158 Y2 JP 2599158Y2 JP 1993033557 U JP1993033557 U JP 1993033557U JP 3355793 U JP3355793 U JP 3355793U JP 2599158 Y2 JP2599158 Y2 JP 2599158Y2
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filament
plasma
plasma gun
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arc discharge
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JP1993033557U
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一朗 中本
隆幸 中山
一 ▲桑▼原
義則 川崎
忠秀 白川
立身 瓦谷
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石川島播磨重工業株式会社
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  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、表層処理や薄膜形成装
置等に用いられるプラズマ銃に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマを用いて被加工物にイオンプレ
ーティングやCVD等の表層処理や薄膜形成が行われて
いる。プラズマを発生する装置にはプラズマ銃が用いら
れている。プラズマ銃は、プラズマ室と、プラズマ室内
に設けられた筒体の先端に設けられた環状の陰極と、そ
の筒体内に陰極のアーク放電口に向かって設けられたフ
ィラメントとを有している。このプラズマ銃は、フィラ
メントでプラズマの初期放電を発生させ、陰極を傍熱さ
せて熱電子電流の供給が十分となった時にフィラメント
の発熱を停止し、陰極のみでプラズマを発生させるよう
になっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のプラズマ銃は電源電圧として数KVもの高電圧
が必要であり、異常放電が発生しやすく、時間もかかる
ため効率が低いという問題がある。
【0004】そこで、本考案の目的は、上記課題を解決
し、低加熱電力で効率よくフィラメントから陰極へアー
ク放電を移行させることができるプラズマ銃を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案のプラズマ銃は、プラズマ室内に設けられた筒
体の先端に環状の陰極を配置し、その筒体内に陰極のア
ーク放電口に向かって先端部が突起状に形成されたフィ
ラメントを設けたプラズマ銃において、フィラメントの
先端部がフィラメントの他の部分より細く形成されてい
ものである。
【0006】本考案のプラズマ銃は、フィラメントの基
部の支持部材内に冷却媒体通路が形成されているもので
ある。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【作用】上記構成によれば、フィラメントの先端部をア
ーク放電口に臨んで突起状に形成したので、フィラメン
トの先端部に初期放電が集中すると共にフィラメント近
傍の陰極が短時間で加熱する。このため、低加熱電力で
フィラメントから陰極へ効率よくアーク放電が移行す
る。
【0011】
【実施例】以下、本考案の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0012】図1は本考案の前提となったプラズマ銃
略図である。
【0013】同図において、1は例えばAr等の動作ガ
スが導入されるプラズマ室であり、プラズマ室1内の後
方(図の上側)には筒体2が設けられている。筒体2の
前方には、環状の陰極としてのLaB6 ディスク3が固
定されている。LaB6 ディスク3の中央にはアーク放
電口4が形成されている。
【0014】筒体2内には、LaB6 ディスク3のアー
ク放電口4に向かう補助陰極としてのフィラメント5
が、支持部材としてのフィラメント支持ピン6a、6b
によって支持されている。フィラメント5は、例えばタ
ングステン(W)からなり、その先端部5aはアーク放
電口4に臨んで突起状に形成されている(この突起状の
先端部5aはアーク放電口4の内壁から離隔されて配置
されている)。
【0015】フィラメント支持ピン6a、6bは、棒状
の耐熱金属で形成されており、例えば銅からなる電流導
入端子に接続されている。
【0016】両電流導入端子は、外部に配置された加熱
用電源(直流又は交流、数V、100A程度)7に接続
されている。加熱用電源7には例えばタイマが内蔵され
ており、プラズマ銃の起動時に所定の時間だけ作動する
ようになっている。
【0017】プラズマ室1の前方には、環状の絶縁体8
を介して第1の環状電極9が取り付けられており、第1
の環状電極9の前方には環状の絶縁体10を介して第2
の環状電極11が取り付けられている。両環状電極9、
11は抵抗器R1 、R2 を介して直流電源(数百V程
度)12の陽極に接続され、直流電源12の陰極はフィ
ラメント5側の電流導入端子に接続されている。
【0018】プラズマ銃の前方には、動作ガスが排気さ
れるチャンバ(破線で示す)13が設けられており、そ
の底部には直流電源12の陽極に接続された対向電極1
4がLaB6 ディスク3及び環状電極9、11に対向し
て配置されている。チャンバ13内には被加工物(図示
せず)が配置されるようになっている。
【0019】次に図1に示したプラズマ銃の作用を述べ
る。
【0020】プラズマ室1内に作動ガスが導入され、加
熱用電源7からフィラメント5に電流が供給されると、
フィラメント5の先端部5aが突起状に形成されている
ため、まずフィラメント5の先端部5aと環状電極9、
11との間(プラズマ室1内)にアーク放電(初期放
電)が集中して発生してプラズマが発生し、これと共
に、LaB6 ディスク3が(加熱)傍熱される。LaB
6 ディスク3が所定時間傍熱され熱電子電流の供給が十
分となった時点で、加熱用電源からフィラメント5への
電流の供給が停止し、LaB6 ディスク3と対向電極1
4との間(チャンバ13内)のみでアーク放電が発生し
てプラズマが発生する。チャンバ13でプラズマが発生
すると被加工物(図示せず)に成膜が行われる。
【0021】以上において、図1に示したプラズマ銃
は、フィラメント5の先端部5aが突起状に形成されて
いるため、初期放電がフィラメント5の先端部5aに集
中し、低加熱電力で効率よくアーク放電がフィラメント
5からLaBディスク3(プラズマ室1内からチャン
バ13内)へと移行する。
【0022】図2は本考案のプラズマ銃に用いられるフ
ィラメントの一実施例の説明図である。
【0023】図1に示した実施例との相違点は、フィラ
メントの先端部がフィラメントの他の部分より細く形成
されている点である。
【0024】フィラメント5の先端部5aの直径は例え
ば約0.7mmであり、他の部分の直径は約1mmであ
るが、これに限定されるものではない。
【0025】フィラメント5の先端部5aを細くするこ
とにより、先端部5aの抵抗値が小さくなり、発熱量が
他の部分より大きくなる。このため低加熱電力で先端部
5aのみ加熱することができ、より効率的にプラズマを
発生させることができる。
【0026】図3は本考案の前提となったプラズマ銃に
用いられるフィラメントの説明図である。
【0027】図に示した実施例との相違点は、フィラ
メント、フィラメント支持ピンおよびフィラメント支持
ピンを支持するフィラメントホルダがプラズマ室に対し
て着脱自在に形成されている点である。
【0028】LaB6 ディスク3やフィラメント5はア
ーク放電の陰極として使用されるため消耗するので交換
する必要があり、その頻度はフィラメント5の方が高
い。フィラメント5を交換するときは、まずプラズマ室
1から筒体2を取出し、フィラメント支持ピン6a、6
bからフィラメント5を取り外して、交換用のフィラメ
ントをフィラメント支持ピン6a、6bに取り付ける。
次に筒体2内にフィラメント支持ピン6a、6bを取り
付け、筒体2をプラズマ室1に取り付けなければなら
ず、このときフィラメント5の先端部5aがLaB6
ィスク3のアーク放電口4と離隔して配置されなければ
ならず、またフィラメント5が軟弱なため変形しやすい
のでフィラメント5の交換が面倒である(図1参照)。
【0029】そこで図3(a)に示すようにフィラメン
ト5、フィラメント支持ピン6a、6bおよび電流導入
端子15a、15bをフィラメントホルダ16に一体的
に形成することにより、筒体2へのフィラメント5の取
り付け取り外しが容易となる。尚、図3(b)は筒体2
にフィラメントホルダ16を取り付けた様子を示す図で
ある。
【0030】図4は本考案の他の実施例の説明図であ
る。
【0031】図1に示した実施例との相違点は、支持部
材内に冷却媒体通路を形成した点である。
【0032】図1に示したフィラメント5は、耐熱性の
金属からなるフィラメント支持ピン6a、6bに接続さ
れているが、プラズマ銃の動作条件によってはフィラメ
ント支持ピン6a、6bが溶けてフィラメント5の先端
部5aがLaB6 ディスク3と接触するおそれがある。
【0033】そこで図に示すように金属製の二重管構造
を用いて、内側の管20a、20bに冷却媒体(例えば
水)を注入し、外側の管21a、21bの管に設けた排
水口22a、22bから排水するようにすると共に、こ
れら二重管23a、23bを絶縁体24を介して筒体2
に取り付け、加熱用電源7に接続するようにすれば、支
持部材としての二重管23a、23bが冷却されるの
で、プラズマ銃の作動中にフィラメント5の先端部5a
がLaB6 ディスク3と接触することが防止される。
尚、絶縁体にはセラミック等の耐熱性の材質が好まし
い。
【0034】図5は本考案の前提となったプラズマ銃に
用いられるフィラメントの説明図である。
【0035】図1に示した実施例との相違点は、支持部
材が絶縁体を介して筒体内に保持され、筒体内の放電口
側に蒸着防止板が設けられている点である。
【0036】プラズマ銃からプラズマを出射するとき
に、フィラメント5の熱でフィラメント支持ピン6a、
6bが軟化してフィラメント5がLaB6 ディスク3の
アーク放電口4に接触し、フィラメント5の抵抗加熱が
できなくなるおそれがある。
【0037】そこで、フィラメント支持ピン6a、6b
の基部を、絶縁体としての略円柱状のスペーサ30で筒
体2内に保持することにより、フィラメント支持ピン6
a、6bが軟化してもフィラメント5がアーク放電口4
に接触するのが防止される。
【0038】また、プラズマ発生中に生じるチャンバ1
3(図1参照)内や筒体2内の金属蒸気が、スペーサ3
0の表面に付着してフィラメント支持ピン6a、6b間
が導通状態になり、フィラメント5の抵抗加熱ができな
くなることがある。
【0039】そこで、筒体2内のスペーサ30とフィラ
メント5との間(アーク放電口4側)に、フィラメント
支持ピン6a、6bが貫通可能、かつ、フィラメント支
持ピン6a、6bと接触することがない穴32a、32
bを有する略円板状の蒸着防止板33を配置し、この蒸
着防止板33を筒体2に止めピン34で固定することに
より、金属蒸気を蒸着防止板33に付着させてスペーサ
30の表面に金属蒸気が付着するのを防止することがで
きる。
【0040】尚、上述した他の実施例はそれぞれ単独に
説明したが、これに限定されるものではなく組み合わせ
てもよいのはいうまでもない。また、フィラメントには
Wを用いたが、これに限定されるものではなくTa等抵
抗加熱可能な金属であれば他の金属を用いてもよい。
【0041】
【考案の効果】以上要するに本考案によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0042】フィラメントの先端部をアーク放電口に臨
んで突起状に形成したので、低加熱電力で効率よくフィ
ラメントから陰極へアーク放電を移行させることができ
るプラズマ銃を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の前提となったプラズマ銃の概略図であ
る。
【図2】本考案のプラズマ銃に用いられるフィラメント
の一実施例の説明図である。
【図3】本考案の前提となったプラズマ銃に用いられる
フィラメントの説明図である。
【図4】本考案の他の実施例の説明図である。
【図5】図5は本考案の前提となったプラズマ銃に用い
られるフィラメントの説明図である。
【符号の説明】
1 プラズマ室 2 筒体 3 陰極(LaBディスク) 4 アーク放電口 5 フィラメント 5a 先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ▲桑▼原 一 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 東二テクニカル センター内 (72)考案者 川崎 義則 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 東二テクニカル センター内 (72)考案者 白川 忠秀 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 東二テクニカル センター内 (72)考案者 瓦谷 立身 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 東二テクニカル センター内 (56)参考文献 特開 平2−125864(JP,A) 特開 平2−312141(JP,A) 実開 平4−102154(JP,U) 実開 平3−24241(JP,U) 実開 平3−109258(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 27/00 - 27/26 H01J 37/08 C23C 14/32 H05H 1/48 H01L 21/205

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ室内に設けられた筒体の先端に
    環状の陰極を配置し、その筒体内に陰極のアーク放電口
    に向かって先端部が突起状に形成されたフィラメントを
    設けたプラズマ銃において、前記フィラメントの先端部
    が該フィラメントの他の部分より細く形成されている
    とを特徴とするプラズマ銃。
  2. 【請求項2】 前記フィラメントの基部の支持部材内に
    冷却媒体通路が形成されていることを特徴とする請求項
    に記載のプラズマ銃。
JP1993033557U 1993-06-22 1993-06-22 プラズマ銃 Expired - Lifetime JP2599158Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993033557U JP2599158Y2 (ja) 1993-06-22 1993-06-22 プラズマ銃

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JP1993033557U JP2599158Y2 (ja) 1993-06-22 1993-06-22 プラズマ銃

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JPH075246U JPH075246U (ja) 1995-01-24
JP2599158Y2 true JP2599158Y2 (ja) 1999-08-30

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US7276847B2 (en) * 2000-05-17 2007-10-02 Varian Semiconductor Equipment Associates, Inc. Cathode assembly for indirectly heated cathode ion source
US8742282B2 (en) * 2007-04-16 2014-06-03 General Electric Company Ablative plasma gun

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JPH075246U (ja) 1995-01-24

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