JP2598934B2 - 新規キノリン誘導体、そのエステルおよびその塩 - Google Patents

新規キノリン誘導体、そのエステルおよびその塩

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JP2598934B2 JP62336334A JP33633487A JP2598934B2 JP 2598934 B2 JP2598934 B2 JP 2598934B2 JP 62336334 A JP62336334 A JP 62336334A JP 33633487 A JP33633487 A JP 33633487A JP 2598934 B2 JP2598934 B2 JP 2598934B2
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    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は極めて優れた抗菌活性を示す新規キノリン誘
導体、そのエステルおよびその塩に関する。
従来の技術 ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.
Med.Chem.)第11巻第160頁(1968年)には、5−エチル
−5,8−ジヒドロ−8−オキソ−1,3−ジオキザロ[4,5-
g]キノリン−7−カルボン酸(オキソリン酸)が記載
されている。
特開昭60-38383号には、5−シクロプロピル−5,8−
ジヒドロ−8−オキソ−1,3−ジオキザロ[4,5-g]キノ
リン−7−カルボン酸が記載されている。
発明の目的 本発明は優れた抗菌作用を有する新規キノリン誘導体
を提供するものである。
発明の構成 本発明の化合物は、下記一般式(I) (式中、Xは−O−,=N−,−S−,−SO−または−
SO2−を意味し、 Yは水素原子,ハロゲン原子,水酸基またはアミノ基を
意味し、 Zは水素原子,ハロゲン原子,低級アルキル基,低級ア
ルキルオキシ基または低級アルキルチオ基を意味し、 R2は水素原子または低級アルキル基を意味し、---は単
結合または場合により存在する二重結合を意味する。
ただし、Xが−O−であるとき、Zは水素原子ではな
い。) で表わされるキノリン誘導体、そのエステルおよびその
塩である。
本明細書において、ハロゲン原子としては、例えばフ
ッ素、塩素または臭素が挙げられる。低級アルキル基と
しては、例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,イ
ソブチル,t−ブチル,ペンチル,ネオペンチル等が挙げ
られる。
本発明の化合物の塩は、式(I)の化合物のナトリウ
ム,カリウム,カルシウム,マグネシウム,亜鉛,銀等
の金属塩;ジメチルアミン,トリエチルアミン,ジシク
ロヘキシルアミン,ベンジルアミン等の有機塩基との
塩;リジン,アルギニン等の塩基性アミノ酸との塩であ
る。
式(I)の化合物のエステルとは、化合物(I)のメ
チルエステル,エチルエステル等の低級アルキルエステ
ル、あるいは加水分解することによりまたは生体内で容
易に脱離されて化合物(I)になる様な公知のエステ
ル、例えばアセトキシメチルエステル,ピバロイルオキ
シメチルエステル,エトキシカルボニルオキシエチルエ
ステル,コリンエステル,ジメチルアミノエチルエステ
ルや1−ピペリジニルエチルエステル等のアミノエチル
エステル類,5−インダニルエステル,フタリジルエステ
ル等を意味する。
本発明の化合物はまた、水和物としても存在し得る。
従って、この様な形のものも当然本発明の化合物に包含
される。
本発明の化合物には不斉炭素原子を有するものが含ま
れ、それらは光学活性体として存在し得る。従って、こ
れらの光学活性体は本発明の化合物に包含される。
以下、本発明化合物の製造法について説明する。
(1)式(I)においてXが−O−または−S−である
本発明の化合物は、下記一般式(II) (式中、X1は−O−または−S−を意味し、Rは水素原
子または低級アルキル基を意味し、YおよびZは前掲と
同じ。) で表わされる化合物に、下記一般式(III) (式中、X2およびX3は同一または異なってハロゲン原子
を意味し、R2は前掲と同じ。) で表わされる化合物を反応させ、生成物を常法により単
離することによって製造することができる。
本反応は、ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキ
シド等の不活性溶媒中塩基の存在下に、原料化合物(I
I)と(III)とを30〜150℃で1〜10時間撹拌すること
により実施できる。
塩基としては、例えばナトリウムメトキシド,ナトリ
ウムエトキシド,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,
炭酸カリウム,フッ化カリウム,フッ化セシウム,水素
化ナトリウム等が挙げられる。
なお、銅化合物やニッケル化合物触媒あるいは相間移
動触媒を使用すると本反応は促進される。
相間移動触媒を使用する場合は、水系の溶媒が用いられ
る。
原料化合物(II)は新規化合物であり、参考例1〜6
に記載の方法あるいはこれに準ずる方法により製造する
ことができる。
(2)式(I)においてXが=N−である本発明の化合
物は、下記一般式(IV) (式中、R,YおよびZは前掲と同じ。) で表わされる化合物から公知の方法によって、例えばカ
ルボン酸無水物,オルトギ酸エステル,オルト酢酸エス
テル等を作用させることにより製造することができる。
原料化合物(IV)は新規化合物であり、参考例7に記
載の方法あるいはこれに準ずる方法により製造すること
ができる。
(3)式(I)においてXが−SO−または−SO2−であ
る本発明の化合物は、Xが−S−である化合物を酸化す
ることにより製造することができる。
本反応は、塩化メチレン,クロロホルム,アセトン,
酢酸,水等の溶媒中、−10〜100℃で5分〜10時間、原
料化合物を酸化剤で処理することにより実施できる。酸
化剤としては、30%過酸化水素水,過酢酸,m−クロロ過
安息香酸等が使用される。酸化剤およびその使用量は目
的とする化合物により適宜選択される。
上記の各方法により得られる本発明の化合物がエステ
ルである場合、そのエステル部分を常法により加水分解
することによって、式(I)の化合物に変換することが
できる。更には、必要に応じ式(I)の化合物を常法に
よりエステル化し、式(I)の化合物のエステルに導く
こともできる。
この様にして製造される本発明の化合物は、常法に従
い単離、精製される。単離、精製条件によって、塩の形
や遊離の形で得られるが、これらは、目的に応じて相互
に変換され、目的とする形の本発明の化合物が製造され
る。
本発明の化合物の光学活性体は、公知の方法を適用す
ることによって分離することが可能である。
発明の効果 かくして得られる化合物(I)、そのエステルおよび
その塩はいずれも新規化合物であり、それらは極めて優
れた抗菌活性を示すので、抗菌剤として価値あるもので
ある。化合物(I)またはその塩は、ヒトおよび動物用
医薬は勿論のこと、魚病薬、農薬、食品の保存剤等とし
ても使用することが可能である。また、化合物(I)の
エステル体は化合物(I)の合成原料として勿論価値あ
るものであるが、そのほかにこの化合物が生体内におい
て容易に化合物(I)に変換する場合には、化合物
(I)と同等の作用効果を発揮し得るので、抗菌剤とし
ても有用な化合物である。
次に本発明の化合物の抗菌活性について、以下にデー
タを挙げる。
本発明の化合物をヒトに抗菌剤として使用する場合、
その投与量は、年令,体重,症状,投与経路等により異
なるが、1日当り5mg〜5gを1回ないし数回に分けて投
与することが推奨される。投与経路は経口、非経口のい
ずれでもよい。
本発明の化合物は原末のままでもよいが、通常製剤用
担体と共に調製された形で投与される。その具体例とし
ては、錠剤,液剤,カプセル剤,顆粒剤,細粒剤,散
剤,シロップ剤,注射剤,軟膏剤等が挙げられる。これ
らの製剤は常法に従って調製される。経口用製剤担体と
しては、デンプン,マンニット,結晶セルロース,CMC N
a,水,エタノール等の製剤分野において常用され、かつ
本発明の化合物と反応しない物質が用いられる。注射用
担体としては、水,生理食塩水,グルコース溶液,輸液
剤等の注射剤の分野で常用される担体が挙げられる。
また、上記の液剤および軟膏剤は、耳鼻咽喉科や眼科
における治療においても使用されうる。
実施例 次に実施例および参考例を挙げて本発明化合物の製造
法を更に具体的に説明する。
参考例1 1−シクロプロピル−7,8−ジフルオロ−6−ヒドロキ
シ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボ
ン酸: (1)公知の5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8
−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸エチル10gを50%硫酸50mlに溶かし、
氷冷撹拌下これに4〜7℃で亜硝酸ソーダ2.3gの水溶液
23mlを加える。氷冷下で1時間撹拌した後、氷水50mlを
加え、析出する結晶を濾取する。水およびエタノールで
順次洗浄した後乾燥して、1−シクロプロピル−5−ジ
アゾ−7,8−ジフルオロ−1,4,5,6−テトラヒドロ−4,6
−ジオキソキノリン−3−カルボン酸エチル9.5gを得
る。エタノールから再結晶する。
m.p.198〜200℃(分解). (2)この化合物4.8gを酢酸200mlに加え90℃に加熱し
て溶かす。同温度で撹拌しながらこれに亜鉛末1.2gを少
しづつ加える。発泡がおさまった後、反応液を熱時吸引
濾過する。濾液に氷水100mlを加え、析出する結晶を濾
取し、水およびエタノールで洗浄後乾燥する。エタノー
ルから再結晶して、1−シクロプロピル−7,8−ジフル
オロ−6−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキ
ノリン−3−カルボン酸エチル3.4gを得る。
m.p.293〜295℃. (3)この化合物3.0gと1N水酸化ナトリウム水溶液20ml
の混合物を90〜95℃で2時間加熱撹拌する。冷後20%塩
酸で酸性とし、析出する結晶を濾取する。水洗後乾燥し
て、目的物2.6gを得る。クロロホルム−エタノールから
再結晶する。
m.p.300℃以上. 参考例2 参考例1と同様にして、公知の5−アミノ−1−エチ
ル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ
キノリン−3−カルボン酸エチルから次の化合物を得
る。
(1)5−ジアゾ−1−エチル−7,8−ジフルオロ−1,
4,5,6−テトラヒドロ−4,6−ジオキソキノリン−3−カ
ルボン酸エチル,m.p.207〜208℃(分解).(エタノー
ルから再結晶) (2)1−エチル−7,8−ジフルオロ−6−ヒドロキシ
−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン
酸エチル,m.p.296〜298℃.(クロロホルム−エタノー
ルから再結晶) (3)1−エチル−7,8−ジフルオロ−6−ヒドロキシ
−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン
酸,m.p.300℃以上.(クロロホルム−エタノールから再
結晶) 参考例3 1−シクロプロピル−8−フルオロ−6−ヒドロキシ−
7−メルカプト−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸: 1−シクロプロピル−7,8−ジフルオロ−6−ヒドロ
キシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸3.0g,70%硫化水素ナトリウム3.3gおよびジメチ
ルホルムアミド300mlの混合物を窒素雰囲気下約120℃で
9時間加熱撹拌する。溶媒を減圧で留去し、残渣に水を
加えて活性炭で処理する。この溶液に20%塩酸を加えて
酸性とし、析出する結晶を濾取し水洗後乾燥する。クロ
ロホルム−エタノールから再結晶して、目的物2.3gを得
る。m.p.290℃以上(分解). 実施例1 5−シクロプロピル−4−フルオロ−5,8−ジヒドロ−
8−オキソ−1,3−オキサチオロ[5,4−g]キノリン−
7−カルボン酸: 1−シクロプロピル−8−フルオロ−6−ヒドロキシ
−7−メルカプト−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸2.0g,無水フッ化カリウム1.9gおよ
び乾燥ジメチルホルムアミド40mlの混合物を90〜95℃で
2分間加熱撹拌する。これに臭化メチレン1.0mlを加え9
5〜100℃で1時間加熱撹拌する。溶媒を減圧で留去し、
残渣に水を加えて析出する結晶を濾取する。水およびエ
タノールで順次洗浄後乾燥する。この結晶をシリカゲル
クロマトグラフィにかけ、クロロホルム−メタノールで
溶出する。得られた結晶をクロロホルム−エタノールか
ら再結晶して目的物1.6gを得る。m.p.300℃以上. 実施例2 5−シクロプロピル−4−フルオロ−2−メチル−5,8
−ジヒドロ−8−オキソ−1,3−オキサチオロ[5,4−
g]キノリン−7−カルボン酸: 1−シクロプロピル−8−フルオロ−6−ヒドロキシ
−7−メルカプト−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸160mg,無水フッ化カリウム170mgお
よび乾燥ジメチルホルムアミド3mlの混合物を120℃で2
分間加熱撹拌する。これに1,1−ジクロロエタン1mlを加
え120℃で2時間加熱撹拌する。溶媒を減圧で留去し、
残渣に水を加えて析出する結晶を濾取し乾燥する。この
結晶をシリカゲルクロマトグラフィにかけ、クロロホル
ム−メタノールで溶出する。得られた結晶をクロロホル
ム−エタノールから再結晶して目的物45mgを得る。m.p.
269〜271℃. 参考例4 1−エチル−8−フルオロ−6−ヒドロキシ−7−メル
カプト−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カ
ルボン酸: 参考例3と同様にして、1−エチル−7,8−ジフルオ
ロ−6−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸から目的物を得る。m.p.290℃以
上(分解). 実施例3 5−エチル−4−フルオロ−5,8−ジヒドロ−8−オキ
ソ−1,3−オキサチオロ[5,4-g]キノリン−7−カルボ
ン酸: 実施例1と同様にして、1−エチル−8−フルオロ−
6−ヒドロキシ−7−メルカプト−1,4−ジヒドロ−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸から目的物を得る。
m.p297℃(分解).(クロロホルム−エタノールから再
結晶) 参考例5 1−シクロプロピル−8−フルオロ−6−ヒドロキシ−
7−メルカプト−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸エチルエステル: (1)1−シクロプロピル−7,8−ジフルオロ−6−ヒ
ドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−
カルボン酸エチル1.0g,無水酢酸1mlおよびクロロホルム
10mlの混合物を3.5時間加熱還流する。減圧で濃縮乾固
し、残渣にエタノールを加え、析出する結晶を濾取し
て、6−アセトキシ−1−シクロプロピル−7,8−ジフ
ルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カ
ルボン酸エチル1.06gを得る。エタノールから再結晶す
る。m.p.190〜193℃. (2)この化合物600mg,70%硫化水素ナトリウム280mg
およびジメチルホルムアミド60mlの混合物を窒素雰囲気
下120℃で6時間加熱還流する。減圧で濃縮乾固し、残
渣に水を加え、10%酢酸水溶液で酸性とする。析出する
結晶を濾取し、水およびエタノールで順次洗浄後乾燥す
る。エタノールから再結晶して、目的物325mgを得る。
m.p.212〜217℃(分解). 実施例4 5−シクロプロピル−4−フルオロ−5,8−ジヒドロ−
8−オキソ−1,3−オキサチオロ[5,4−g]キノリン−
7−カルボン酸およびそのエチルエステル: 1−シクロプロピル−8−フルオロ−6−ヒドロキシ
−7−メルカプト−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸エチル200mg,無水フッ化カリウム10
0mgおよび乾燥ジメチルホルムアミド5mlの混合物を120
℃で2分間加熱撹拌する。これに臭化メチレン0.2mlを
加え、120℃で1時間加熱撹拌する。溶媒を減圧で留去
し、残渣に水を加えて析出する結晶を濾取する。水およ
びエタノールで順次洗浄後乾燥する。この結晶をシリカ
ゲルクロマトグラフィにかけ、クロロホルムで溶出す
る。得られた結晶をエタノールから再結晶して、5−シ
クロプロピル−4−フルオロ−5,8−ジヒドロ−8−オ
キソ−1,3−オキサチオロ[5,4−g]キノリン−7−カ
ルボン酸エチル140mgを得る。m.p.194〜196℃. (2)上記のエステル117mg,1N水酸化カリウム水溶液0.
6mlおよび水1.2mlの混合物を100〜105℃で1時間加熱撹
拌する。冷後1N塩酸でpH2とし、析出する結晶を濾取す
る。水洗後乾燥して、5−シクロプロピル−4−フルオ
ロ−5,8−ジヒドロ−8−オキソ−1,3−オキサチオロ
[5,4−g]キノリン−7−カルボン酸98mgを得る。
m.p.300℃以上. 参考例6 1−シクロプロピル−8−フルオロ−6,7−ジヒドロキ
シ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボ
ン酸: (1)1−シクロプロピル−7,8−ジフルオロ−6−ヒ
ドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−
カルボン酸エチル1.0g,ベンジルアルコール0.67ml,62%
水素化ナトリウム0.39gおよび乾燥ジメチルホルムアミ
ド20mlの混合物を60℃で3時間加熱撹拌する。溶媒を減
圧で留去し、残渣に氷水および30%酢酸水溶液を加えて
酸性とする。析出する結晶を濾取し乾燥して、7−ベン
ジルオキシ−1−シクロプロピル−8−フルオロ−6−
ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸のエチルエステルとベンジルエステルの混
合物0.9gを得る。
(2)この混合物440mgを酢酸16mlに溶かし、5%パラ
ジウム炭素40mgの存在下に接触還元する。理論量の水素
を吸収した後、触媒を濾去する。濾液に水12mlおよび濃
硫酸2mlを加えて8時間加熱還流する。冷後飽和重曹水
でpH4とし、析出する結晶を濾取し乾燥して、目的物170
mgを得る。
m.p.289〜291℃(分解). 実施例5 5−シクロプロピル−4−フルオロ−5,8−ジヒドロ−
8−オキソ−1,3−ジオキザロ[4,5−g]キノリン−7
−カルボン酸: 1−シクロプロピル−8−フルオロ−6,7−ジヒドロ
キシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸100mg,無水フッ化カリウム100mgおよび乾燥ジメ
チルホルムアミド3mlの混合物を70℃で1分間加熱撹拌
する。これに臭化メチレン0.1mlを加えて120℃で5時間
加熱撹拌する。溶媒を減圧で留去し、残渣に水を加えて
析出する結晶を濾取し乾燥する。この結晶をシリカゲル
カラムクロマトグラフィにかけクロロホルム−メタノー
ルで溶出して、目的物60mgを得る。クロロホルム−エタ
ノールから再結晶する。
m.p.300℃以上. 参考例7 7−アミノ−1−シクロプロピル−8−フルオロ−6
−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−
3−カルボン酸: (1)1−シクロプロピル−7,8−ジフルオロ−6−ヒ
ドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−
カルボン酸3.0g,ベンジルアミン5.2mlおよびジメチルス
ルホキシド15mlの混合物を125℃で4時間加熱撹拌す
る。溶媒を減圧で留去し、残渣にエタノールを加えて析
出する結晶を濾取し乾燥する。クロロホルム−エタノー
ルから再結晶して、7−ベンジルアミノ−1−シクロプ
ロピル−8−フルオロ−6−ヒドロキシ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.9gを得る。
m.p.277〜279℃. (2)この化合物860mgをエタノール86mlに溶かし、5
%パラジウム炭素の存在下60℃で接触還元する。触媒を
濾去し、濾液を減圧で濃縮乾固する。残渣にエタノール
を加え、析出する結晶を濾取し乾燥する。クロロホルム
−エタノールから再結晶して、目的物460mgを得る。
m.p.300℃以上. 実施例6 5−シクロプロピル−4−フルオロ−5,8−ジヒドロ−
8−オキソオキサゾロ[5,4−g]キノリン−7−カル
ボン酸: 7−アミノ−1−シクロプロピル−8−フルオロ−6
−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−
3−カルボン酸100mg,オルトギ酸トリエチル0.6mlおよ
びジメチルホルムアミド2mlの混合物を100℃で1時間加
熱撹拌する。溶媒を減圧で留去し、残渣にエタノールを
加えて析出する結晶を濾取し乾燥する。クロロホルム−
エタノールから再結晶して、目的物77mgを得る。
m.p.300℃以上. 実施例7 5−シクロプロピル−4−フルオロ−2−メチル−5,8
−ジヒドロ−8−オキソオキサゾロ[5,4−g]キノリ
ン−7−カルボン酸: 7−アミノ−1−シクロプロピル−8−フルオロ−6
−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−
3−カルボン酸270mg,オルト酢酸トリエチル1.8mlおよ
びジメチルホルムアミド6mlの混合物を実施例6と同様
に反応処理して、目的物230mgを得る。m.p.280〜282
℃. 実施例8 5−シクロプロピル−4−フルオロ−5,8−ジヒドロ−
8−オキソ−1,3−オキサチオロ[5,4−g]キノリン−
7−カルボン酸 3−オキシド: 5シクロプロピル−4−フルオロ−5,8−ジヒドロ−
8−オキソ−1,3−オキサチオロ[5,4−g]キノリン−
7−カルボン酸300mg,m−クロロ過安息香酸200mgおよび
塩化メチレン45mlの混合物を室温で4時間撹拌する。減
圧で濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィにかけクロロホルム−メタノールで溶出する。得ら
れた結晶をクロロホルム−エタノールから再結晶して、
目的物200mgを得る。
m.p.259〜261℃(分解).
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 純一 奈良県生駒市鹿ノ台東2丁目15番地の3 (72)発明者 中村 信一 大阪府高槻市塚脇1丁目12番20号

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Xは−O−,=N−,−S−,−SO−または−
    SO2−を意味し、 Yは水素原子,ハロゲン原子,水酸基またはアミノ基を
    意味し、 Zは水素原子,ハロゲン原子,低級アルキル基,低級ア
    ルキルオキシ基または低級アルキルチオ基を意味し、 R2は水素原子または低級アルキル基を意味し、---は単
    結合または場合により存在する二重結合を意味する。 ただし、Xが−O−であるとき、Zは水素原子ではな
    い。) で表されるキノリン誘導体、そのエステルおよびその
    塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60233093A (ja) * 1984-04-26 1985-11-19 アボツト ラボラトリーズ キノリン‐ベンゾチアジン抗菌性化合物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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