JP2598821Y2 - タケノコの鮮度保持包装体 - Google Patents

タケノコの鮮度保持包装体

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JP2598821Y2
JP2598821Y2 JP1992047282U JP4728292U JP2598821Y2 JP 2598821 Y2 JP2598821 Y2 JP 2598821Y2 JP 1992047282 U JP1992047282 U JP 1992047282U JP 4728292 U JP4728292 U JP 4728292U JP 2598821 Y2 JP2598821 Y2 JP 2598821Y2
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直一 迫田
孝俊 小役丸
和宏 ▲さこ▼田
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Rengo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はタケノコの鮮度を保持す
る機能を有する強度の高い鮮度保持包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】モウソウチクを初めとしてタケノコは初
春から収穫され、季節感のある野菜として幅広く賞味さ
れている。タケノコは収穫期間が短く、かつ収穫後急速
に鮮度が低下するため、青果物としての利用が限定され
ている。そのため古くから様々な鮮度保持技法が用いら
れてきたが、未だ十分にその要求を満たしていない。こ
れらの一つにタケノコを低酸素高二酸化炭素濃度の環境
下に保持しようとするものがあるが、その濃度範囲につ
いては、確定した研究が全くなされておらず、取扱者の
不確かな経験によるのが通常であった。またこの環境を
構築する手段として、プラスチックフィルムを利用した
包装が用いられているが、タケノコは鋭い形状をしてい
るため、流通中に破れを生じ、この環境が破壊されてい
ることが少なくない。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】本考案が解決しようと
する課題は、タケノコの従来の鮮度保持技法における上
記難点を解決し、実際の流通事情に即した鮮度保持包装
体を開発しようとするものである。
【0004】更に詳しくはタケノコの鮮度保持に関連す
る性質の内、酸素の濃度(窒素バランス下)との関係を
基本とし、流通過程に於ける破袋等の問題を解消しうる
優れた鮮度保持包装体を開発しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本考案は伸び率50%以内の最大引張強度が0.5
kgf/15mm以上でかつ酸素透過度が5000〜700
00ml/m2・24hr・1atm.の複層包装材料からなるタケノ
コの鮮度保持包装体を使用する。
【0006】本考案者は上記の問題点を克服し、より良
い鮮度保持包装体を見いだすために、実際にタケノコを
出荷時期の最高気温も考慮して20〜25℃で、窒素バ
ランスの種々の酸素濃度並びに二酸化炭素濃度の環境下
に貯蔵して検討を重ねた。
【0007】その結果、大気とほぼ同じ20%程度の酸
素濃度下では、二酸化炭素濃度を10%更には20%と
増加させても、タケノコの呼吸量は大気下の呼吸量と殆
ど変わらず減少がみられなかった。また、エチレンの発
生も抑制されなかった。
【0008】一方、酸素濃度を低下させると、タケノコ
の呼吸量は急激に減少し、5%酸素濃度では大気下の4
まで減少し、更に2%酸素濃度になると3近くまで
低下することが判明した。
【0009】しかし乍ら、酸素濃度が更に1%まで低下
すると嫌気呼吸が起こり、アセトアルデヒドやエチルア
ルコールの発生が起こり、このタケノコを茹でて食味を
調べたところ、異味を感じた。
【0010】また、2%までの低酸素濃度で、更に高濃
度の二酸化炭素を共存させて呼吸量を調べたところ、二
酸化炭素による更なる顕著な呼吸抑制効果はみられなか
った。
【0011】しかしながら1%以下の低酸素濃度で二酸
化炭素濃度を高くすると、嫌気呼吸が更に激しくなり、
タケノコの変質が進行した。
【0012】これらの検討の結果から、タケノコは二酸
化炭素濃度の影響は比較的受け難く、酸素濃度の影響を
強く受けることが解り、更に研究を続けた結果その酸素
濃度としては2〜15%の低酸素濃度が好適であること
が判明した。
【0013】このようにタケノコの鮮度保持環境が判明
すると、次いでこの環境を形成出来る資材を研究し、次
いでこの環境を形成、保持出来る資材のなかから、タケ
ノコという特殊な物品の鮮度保持(勿論、運搬中の鮮度
保持も含まれる)に必要な条件を具備するものを開発し
なければならない。
【0014】このような状態に於いて、本考案者は更に
研究を続行し、先ず上記環境を形成、保持出来る包装資
材としては、酸素ガスの透過性が5000〜70000
ml/m2・24Hr.・1atm.のフィルムが適していることが判
明した。この酸素ガス透過性はフィルムとしてはかなり
高い数値であり、これらの酸素ガス透過性を有するため
には、フィルムの厚さを薄くするか、或はブタジエンラ
バー樹脂やポリオルガノシロキサン樹脂等の特に酸素ガ
ス透過性の高い樹脂のフィルムを用いる必要がある。
【0015】しかし乍らこれらの薄いフィルムやこれ等
ブタジエンラバー等の樹脂のフィルムは、強度が比較的
小さく、いずれにしろ酸素ガスの透過性を所定の範囲以
上とすると、包装材料としての強度は低くなることが判
った。
【0016】一方、タケノコは2kg、4kg及び10kgの
包装単位で流通されることが多く、更にタケノコは鋭い
形状をしているため、包装体には強度の高い包装材料を
必要とする。
【0017】本考案者はこれら相反する要求を満たす包
装体を種々検討した結果、伸び率50%以内の最大引張
強度が0.5kgf/15mm以上でかつ酸素透過度が
5000〜70000ml/m・24hr・1at
m.の複層包装材料を使用し、加えて、紙、不織布、
布、プラスチックネットの少なくとも1種と、プラスチ
ックフィルムからなる複層材料であって、更に紙、不織
布、布の層の坪量が10〜180g/m であり、且つ
プラスチックフィルム層の厚さが7〜100μmである
複層材料を使用することにより、これら難点を克服した
鮮度保持効果の高いタケノコの包装体となしうることを
みいだし、本考案を完成させた。
【0018】
【考案の作用】本考案に於いては、上記の如く、特定の
物性を有する複層包装材料を使用し、且つこの複層材料
を構成する個々の材料が上記特定の物性を有するもの
を、特にタケノコの鮮度保持に使用するものである。
【0019】紙又は不織布層の坪量が180g/m2を越
えても、強度やガス透過性の点では問題は無いが、坪量
が高くなると厚みと剛性が増し、取り扱いに難点が生じ
てくる。
【0020】また、複層材料の強度としては、伸び率5
0%以内の最大引張強度が0.5kgf/15mm以上である
ことが好適である。この強度は複層材料としての強度で
あり、複層材料を構成する各単層それ自体が必ずしも上
記強度を有する必要はない。この強度を下回ると輸送中
に破れを生じることが多くなり、破れた箇所から包装内
に外気が流入し、好適な酸素濃度の保持ができなくな
る。プラスチックネットを複合する際にも上記所定の強
度以上あれば良く、プラスチックネットの厚さ等に特に
限定はないが、0.5mm以下の厚さであれば、取り扱い
が容易である。
【0021】また、プラスチックフィルム層としては、
たとえば低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、高密度
ポリエチレン(HDPE)樹脂、ブタジエンラバー(B
R)樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合(EVAc)樹
脂、ポリオルガノシロキサン(SI)樹脂、ポリプロピ
レン樹脂(PP)、ポリスチレン樹脂(PS)等を代表
例として例示出来、樹脂フィルム層は、単層或は複層フ
ィルムであっても良い。ここで低密度ポリエチレン(L
DPE)樹脂とは通常密度0.93g/ml未満のもの
をいい、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂とは密度
0.93g/ml以上のものをいう。
【0022】包装材料の引張強度はJIS「紙及び板紙
の引張強さ試験方法」P8113に準じて測定した値で
ある。但し、試料のつかみ間隔は50mmとした。
【0023】複合材料を形成する手段自体は特に限定さ
れず、所定の材料が所定厚みに複合できる手段であるか
ぎり、何等限定されない。その代表的な一例を示すと、
不織布にプラスチックフィルムをコーティングする手段
であり、更に具体的にはたとえば坪量18g/m2程度の
ポリプロピレンスパンボンド不織布に、LDPEフィル
ムをイクストルーダーで所定の厚さにコーティングする
方法を例示できる。
【0024】また複合材料の複合構成の代表例を例示す
ると、たとえば図1〜2に示す通りである。図1は、不
織布1とプラスチックフィルム2とを複合した例であ
り、また図2は、不織布1とプラスチックフィルム2と
の間にプラスチックネット3を介在させた例である。こ
れ等例に於いては、不織布1としては、これに代えて紙
や布でも良く、また図1及び図2のプラスチックとして
は、LDPEやEVAcやBR等が好ましい。
【0025】本考案の包装体を用いるに際しては、通常
平袋あるいはガゼット型式の袋として使用し、外装段ボ
ールケースと併用する場合もある。更に、本包装体内に
吸水シート等を併用することが特に好ましい。
【0026】また、タケノコは貯蔵及び輸送時にエチレ
ンガスを発生するため、上記タケノコの鮮度保持包装体
内に、エチレン除去剤等の鮮度保持剤を併用すると更に
良好に鮮度保持ができることは言うまでもない。
【0027】
【実施例】本発明の特徴をより明確にするために、以下
に実施例を挙げて説明する。4月上旬に京都から東京に
出荷し、着荷時(この間3日間)の包装内の酸素濃度と
タケノコの鮮度保持状況を調査した。この結果を表1及
び表2に示す。但し表1は第1層として不織布を、表2
は第1層として紙、ネット又は布を使用した場合であ
る。
【0028】ここでPET・PE複合繊維はポリエチレ
ンテレフタレート樹脂の外側に低密度ポリエチレン樹脂
が被服された繊維である。また、不織布並びにプラスチ
ックフィルムに用いた略号はそれぞれ次ぎの通りであ
る。
【0029】 PP :ポリプロピレン樹脂。 LDPE :低密度ポリエチレン樹脂。 HDPE :高密度ポリエチレン樹脂。 EVAc :エチレンビニルアセテート共重合樹脂を表
し、 ビニルアセテートの含量は17%(W/W)である。 BR :ブタジエンゴム。 PDMSI:ポリジメチルシロキサン樹脂 (ポリオルガノシロキサン樹脂の1種)
【0030】
【表1】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】
【0032】本考案のタケノコ鮮度保持包装体の一例を
示す断面図である。
【0033】
【図2】
【0034】本考案のタケノコ鮮度保持包装体の一例を
示す断面図である。
【0035】
【符号の説明】
1・・・・・不織布 2・・・・・プラスチックフィルム 3・・・・・プラスチックネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23B 7/00 101 (56)参考文献 特開 平1−167061(JP,A) 特開 昭55−20172(JP,A) 実開 平3−52146(JP,U) 実開 平4−52044(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 65/40 - 65/42 A23B 7/00 A23B 7/148 B32B 27/00

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】伸び率50%以内の最大引張強度が0.5
    kgf/15mm以上で、かつ酸素透過度が5000〜
    70000ml/m・24hr・1atm.である複
    層包装材料からなり、この複層包装材料が、紙、不織
    布、布及びプラスチックネットの少なくとも1種とプラ
    スチックフィルムからなる複層材料であって、紙、不織
    布及び布層の少なくとも1層の坪量が、10g〜180
    g/m 、プラスチックフィルム層の厚さが7〜100
    μmであるタケノコの鮮度保持包装体。
  2. 【請求項2】 プラスチックフィルム層が、ポリエチレン
    樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ブタジ
    エンラバー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、及
    びポリオルガノシロキサン樹脂からなる単層、或は複層
    フィルムである請求項1に記載のタケノコの鮮度保持包
    装体。
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