JP2598809Y2 - ターゲット電動切換装置 - Google Patents

ターゲット電動切換装置

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JP2598809Y2 JP1992086947U JP8694792U JP2598809Y2 JP 2598809 Y2 JP2598809 Y2 JP 2598809Y2 JP 1992086947 U JP1992086947 U JP 1992086947U JP 8694792 U JP8694792 U JP 8694792U JP 2598809 Y2 JP2598809 Y2 JP 2598809Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば顕微鏡のレボル
バ回転装置等として使用することのできるターゲット電
動切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近は、顕微鏡装置の自動化が進められ
ており、例えば特許出願公表平2−501863には、
対物レンズレボルバをモータによって駆動し、任意の対
物レンズが基準位置に来たことをセンサ等によって検出
したときにモータの回転を停止させ、また異常動作時に
レボルバとモータとの連結を一時的に空回りさせて危険
を回避する技術が記載されている。
【0003】上記公報に示された装置は、図10に示す
ように、顕微鏡のフレーム1にレボルバ2が回転軸Lを
中心に回転自在に取付けられている。符号4は光軸上に
配置された対物レンズでありレボルバ2に保持されてい
る。このレボルバ2に歯車4が固定され、この歯車4に
対してフレーム1に回転自在に支持された長軸5の一端
に固定された歯車6が噛合している。長軸5の他端には
歯車7が回転自在に挿入されており、長軸5に摩擦クラ
ッチ8が固定され、歯車7に作用するようになってい
る。フレーム1の内部にはモータ9が固定されている。
このモータ9の回転軸には、長軸5の他端にある歯車7
と噛合する歯車11が固定されている。
【0004】なお、特に図示されていないが、レボルバ
2に保持されている各対物レンズはそれぞれアドレスを
持ち、センサによって位置検出される。また各対物レン
ズの最終的な位置決めは、板バネ,クリックボール,ク
リック溝から構成されるクリック機構によって行われ
る。
【0005】このような構成において、コントロール部
12から“対物レンズを1つ隣へ送れ”という命令が出
されたとすると、モータ9が所定方向へ所定量だけ回転
する。その回転力は歯車11,7,長軸5,歯車6,4
を介してレボルバ2に伝達され、隣の対物レンズが光軸
上に配置されるようにレボルバ2が回転する。
【0006】この時、上記センサで位置決め位置をモニ
タしておき、クリックボールがクリック溝にかかったと
ころで、モータ9の駆動を停止させる。その結果、板バ
ネの力でクリックボールがクリック溝に呼び込まれて対
物レンズの位置決めが行われると共に、レボルバ2の回
転が停止する。これで対物レンズの交換動作が終了す
る。
【0007】またレボルバ2が回転中に、何等かの外力
が対物レンズ(又は内部機構)に作用したときは、摩擦
クラッチ8の作用により歯車7が長軸5に対して空回り
して、モータ9,対物レンズ,その他の伝達系を保護す
る。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示す装置は、レボルバ2とモータ9との間の動力伝達
経路に摩擦クラッチ8が介挿されているが、異常負荷ト
ルクが発生していないとき、即ちほとんどの場合は両者
は直結されているため、そのことにより顕微鏡観察時に
不便が生じる場合があった。
【0009】例えば、油浸対物レンズを用いた観察で
は、対物レンズと試料との間にイマージョンオイルを注
入するが、そのイマージョンオイルに空気が混入するこ
とがある。イマージョンオイル内の空気を取除くため
に、対物レンズ,すなわちレボルバ2を小さい角度で小
刻みに往復動作させる必要がある。その操作は検鏡者の
手で対物レンズを持ち前述の動作を行わせることにより
実施される。
【0010】ところが、レボルバ2にはモータ9に至る
動力伝達経路が連結されているため、レボルバ2を動か
すことは、動力伝達経路の各構成要素及びモータ9の回
転軸も同時に動かすことになる。
【0011】従って、レボルバ2を手で動かす時には、
動力伝達経路の各構成要素及びモータ9の抗力が働くた
め作動感が重くなり、小刻みに速く動かすのは困難で、
空気を抜きずらいという不具合があった。なお、対物レ
ンズを手動操作する場合としては、上述した場合の他
に、コントローラを操作するよりも対物レンズに目を向
けて直接対物レンズを操作する方が容易な場合などがあ
る。
【0012】またレボルバ2とモータ9とを動力伝達経
路で連結した状態で、レボルバ2を手動操作すると、動
力伝達経路の各構成要素が無理に動かされるため、その
各構成要素が衝撃等を受けて耐久性の面で悪影響が出る
可能性がある。さらにクリック機構が作用するため、検
鏡者の感で正規の位置に対物レンズを停止させるのは難
しく、所望の対物レンズが正しく光軸上に配置されてい
ない場合には誤観察を招くことになる。
【0013】本考案は以上のような実情に鑑みてなされ
たもので、対物レンズ等のターゲットを所定の基準位置
に対して電動的に自動切換えできると共に、手動時の操
作性が改善されたターゲット電動切換装置を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に対応する考案のターゲット電動切換装置
は、外部より与えられるターゲット交換指令に応じてモ
ータを駆動制御し、複数のターゲットを備えた担持体を
前記モータの駆動力により移動させ、所定の基準位置に
配置される前記ターゲットを自動交換するものにおい
て、前記モータの駆動力を前記担持体へ伝達する動力伝
達経路に設けられ、モータの回転を減速するためにモー
タに一体的に設けられたギヤヘッド、このギヤヘッドか
らの回転を前記担持体に減速して伝える一対の歯車及び
前記ギヤヘッドから前記担持体までの間の動力伝達経路
を形成または断する電磁クラッチを具備する。
【0015】また請求項2に対応する考案のターゲット
電動切換装置は、請求項1に対応する考案において、前
記一対の歯車の減速比は、前記ギヤヘッドが一回転する
と前記担持体の基準位置の隣にあるターゲットに切り換
わるように設定されている
【0016】また請求項3に対応する考案のターゲット
電動切換装置は、外部より与えられるターゲット交換指
令に応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備
えた担持体を前記モータの駆動力により移動させ、所定
の基準位置に配置される前記ターゲットを自動交換する
ものにおいて、クリック摺動路とこのクリック摺動路に
押圧されるクリックボールで構成されるクリック機構で
あって、前記クリック摺動路は、前記担持体が所定位置
に位置決めされるようにターゲットの取付間隔に対応し
て設けられたクリック穴と、このクリック穴の両側に設
けられた台形状に高く形成された領域を有しているクリ
ック機構と、前記モータの駆動電流または負荷トルクの
いずれか一方を検出する負荷検出手段と、前記負荷検出
手段で検出される駆動電流または負荷トルクに基づいて
前記ターゲットの状態及び前記モータの異常を検知する
状態検知手段と、モータの回転を減速するためにモータ
に一体的に設けられたギヤヘッド、このギヤヘッドから
の回転を前記担持体に減速して伝える一対の歯車及び前
記ギヤヘッドから前記担持体までの間の動力伝達経路を
形成または断する電磁クラッチと、前記状態検知手段に
よる状態検知結果に基づいて前記モータ及び前記電磁ク
ラッチを制御する制御回路とを具備する。
【0017】
【作用】請求項1に対応する本考案のターゲット切換装
置では、モータの駆動力を担持体へ伝達する動力伝達経
路に電磁クラッチが設けられているため、その電磁クラ
ッチを入切操作することにより、動力伝達経路の形成ま
たは切断を適宜実現できる。よって、電磁クラッチを切
動作せしめ動力伝達経路を切断することにより、担持体
を手動操作するときには、電磁クラッチ以降の構成要素
の抗力が作用されないため、担持体を極めて容易に手動
操作できるものとなる。
【0018】請求項2に対応する本考案のターゲット切
換装置では、ターゲットを交換するためにターゲット交
換指令に応じてモータが駆動されるときは、モータの負
荷トルクが負荷検出手段により検出されると共に、ター
ゲットが基準位置近傍の所定範囲内にあるか否かが位置
検知手段により常に検知されている。そして負荷検出手
段により検出される負荷トルクから異常が発見された
時、若しくは位置検知手段によりターゲットが基準位置
近傍の所定範囲内に入りモータ駆動の必要がなくなった
ことを検知したときには、電磁クラッチが切動作せしめ
られて動力伝達経路が当該電磁クラッチにおいて切断さ
れる。
【0019】請求項3に対応する本考案のターゲット切
換装置では、負荷検出手段で検出されるモータの駆動電
流または負荷トルクに基づいてターゲットの状態及びモ
ータの異常が状態検知手段で検知され、その検知結果に
基づいて電磁クラッチが制御される。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら本考案の実施例を
説明する。図1には、本考案の第1実施例に係る顕微鏡
用レボルバ駆動装置の機械的な構成が示されている。
【0021】本実施例のレボルバ駆動装置は、図示して
いない顕微鏡装置に取付アリ30で固定されている。取
付アリ30に固定される固定部31と、この固定部31
にレボルバ回転軸を中心に回転自在に取付けられた回転
部32とからなる。回転部32の外周部には、モータの
動力を伝達するための歯車33が固定されている。尚、
本実施例では、回転部32に、6個の任意倍率の対物レ
ンズ(図中仮想線で示す)が着脱可能な取付け部を有す
る。
【0022】一方、上記取付アリ30に固着された固定
板30aに、電磁クラッチ51,モータギヤヘッド5
2,負荷検知器又は負荷検知可能なモータ34が設けら
れている。なお、それぞれの軸が同一ならば別体で固定
板30aに取付けるようにしても良い。本例では簡略の
ための一つの場合を例示している。
【0023】モータ34,電磁クラッチ51,モータギ
ヤヘッド52は保持部材35に固定されていて、電磁ク
ラッチ51の回転軸が保持部材35を貫通している。保
持部材35を貫通した電磁クラッチ51の回転軸には、
歯車36が固着されていて、この歯車36が上記レボル
バ側の歯車33に噛合している。さらに上記歯車36が
1回転すると、上記レボルバ側の回転部32に取付けた
基準位置の隣にあった対物レンズが基準位置に来るよう
に構成されている。
【0024】歯車36にはマーク板37が同心状に取付
けられている。マーク板37には後述する第1の指標部
と第2の指標部が設けられており、第1の指標部を検出
する第1のセンサとして透過型センサ38が保持部材3
5に設けられ、第2の指標部を検出する第2のセンサと
して反射型センサ39が保持部材35に設けられてい
る。また回転部32に固定されたクリックボール41
と、固定部31に固定された板バネ42からなる係合機
構が設けられている。
【0025】図2(a)には上記マーク板37と透過型
センサ38と反射型センサ39との位置関係が示されて
おり、同図(b)にはマーク板37の構成が示されてい
る。マーク板37は、図2(b)に示すように、その外
周部に第1の指標部としての切欠部43が設けられ、こ
の切欠部43に対して回転軸を挟んで対向する図中斜線
で示す領域に第2の指標部として光反射率の高い反射パ
ターン44が設けられている。このマーク板37は、反
射パターン44以外の部分が非反射性の材料で形成され
ている。
【0026】また位置検知手段としての透過型センサ3
8と反射型センサ39が、それぞれマーク板37の外周
部に対向する位置であって、マーク板37の回転軸を挟
んで互いに対向する位置にそれぞれ配置されている。
【0027】マーク板37とターゲットとなる対物レン
ズとの関係は、対物レンズが基準位置としての観察光軸
上に配置されるとき、切欠部43と透過型センサ38の
中心位置とが一致し、かつ反射パターン44の中心が反
射型センサ39の中心に一致するように調整されてい
る。
【0028】透過型センサ38は、切欠部43が対向し
ているとき以外はマーク板37によって大幅に遮光され
ていて、切欠部43が対向したときにのみ急激に増大し
た入射光を検出することができる。この検出信号は後述
する電子制御回路63へモータ停止信号として出力され
る。
【0029】反射型センサ39は、図3に示すように、
発光部45と受光部46とを備えている。発光部45が
マーク板37に対して発した光は、反射パターン44以
外の非反射領域ではほとんど反射されず、反射パターン
44のときにのみ反射されて受光部46で検出すること
ができる。この検出信号は電子制御回路63へ出力され
る。図5に本実施例の電気制御系の構成を図示する。
【0030】電子制御回路63は、透過型センサ38,
反射型センサ39及びモータ負荷検知器61から、モー
タ停止信号,モータ減速信号及びモータ負荷検知信号を
それぞれ入力する。またコントローラ64から対物レン
ズの切換え指示を受ける。そして電子制御回路63は、
上記各入力信号に基づいてモータ駆動部62及び電磁ク
ラッチ51に後述する指示を出力して、モータ34及び
電磁クラッチ51を適切にオン,オフさせ、かつモータ
34を減速させる。さらにレボ穴位置検出器53から対
物アドレス信号がコントローラ64へ入力される。レボ
穴位置検出器53は、レボルバ装置の回転部32および
固定部31の両方に、各々対物レンズが取付けられるレ
ボ穴に応じて必要な数だけ設けられ、レボ穴を検知する
と該当する対物レンズのアドレスを示す対物アドレス信
号を出力するものである。次に以上のように構成された
本実施例の動作について図4のフローチャートを参照し
て説明する。
【0031】先ず、装置本体の動力源となる電源を未投
入の状態では、上記各センサ類及び電気系は全てオフ状
態となっている。この状態では、モータ34と回転部3
2との間の動力伝達経路内に介挿された電磁クラッチ5
1もオフ状態となっている。このため、回転部32は、
当該回転部32と固定部31との間の摩擦力を除けばほ
ぼ無負荷状態となっており、手動で容易に回転させるこ
とができる。
【0032】次に、電源を投入すると電子制御回路63
が立上り、この電子制御回路63にコントローラ64か
らターゲット交換指令としての対物レンズ回転指示が入
力するまでは上記した状態が維持される。
【0033】コントローラ64から電子制御回路63に
ターゲット交換指令が出力されると、電磁クラッチ51
がオンとなり、回転部32とモータ34とが電磁クラッ
チ51を介して直結される。
【0034】一方、レボ穴位置検出器53から電子制御
回路63に対物アドレス信号が入力する。電子制御回路
63は反射型センサ39の出力からマーク板37の反射
パターン44が当該センサ位置にあることを検知したと
き、対物アドレス信号が指定された対物レンズのもので
あるか否か判断する。指定された対物レンズであれば、
電磁クラッチ51を切動作せしめる(なお初期時には既
にオフされている)。また指定された対物レンズでなけ
れば、電磁クラッチ51をオンしてモータ34と回転部
32との間に動力伝達経路を形成してからモータ34を
駆動する。
【0035】隣接する対物レンズが光軸位置に近付く
と、再びマーク板37の反射パターン44の端部が反射
型センサ39で検出される。電子制御回路63は、反射
型センサ39の出力から反射パターン44の端部を検出
し所定時間経過してからモータ34の減速動作に入る。
【0036】このとき、レボ穴位置検出器53から電子
制御回路63に入力する対物アドレス信号により現在光
軸位置に接近している対物レンズが指定された対物レン
ズか否か判断する。指定された対物レンズでなければモ
ータ34の駆動を継続し、さらに次ぎの対物レンズが光
軸位置に近付くのを待つ。
【0037】そして対物アドレス信号が指定された対物
レンズのアドレスを示したときには、所定時間経過後に
モータ34を減速し、さらに透過型センサ38がマーク
板37の切欠部43を検出した時点でモータ34の駆動
を停止する。その後に電磁クラッチ51をオフさせる。
この結果、指定された対物レンズが光軸上に配置され、
かつモータ34と回転部32との間に動力伝達経路が切
断される。
【0038】上記モータ駆動時には、モータ負荷検知器
61によって常にモータ34の負荷トルクが検出され、
負荷検知信号が電子制御回路63へ送られる。負荷検知
方法としては、モータ34の駆動電流を測定する。
【0039】例えば、対物レンズに何かが干渉して回転
部32(対物レンズ)の回転が止まってしまうと、モー
タ34は回転しようとするので、大きな電流が流れるこ
とになる。
【0040】本実施例では負荷検知信号から破損以下で
かつ通常動作よりも大きい電流が検知されたときに、異
常発生と判断する。電子制御回路63は負荷検知信号か
ら異常発生を検知したときには、電磁クラッチ51を切
動作せしめ(オフし)、続いてモータ34を停止させて
危険回避動作を行う。この結果、モータ34は異常発生
時には常に緊急停止し、回転部32とモータ34とを連
結する動力伝達経路は電磁クラッチ51のところで切断
される。なお、先にモータ34を停止させてから電磁ク
ラッチ51をオフさせても良い。指令された対物レンズ
を光軸上に配置した後、及びモータ34を緊急停止させ
た後は、電源をオフしない限り、対物レンズの回転指令
待ち状態を維持する。
【0041】また、顕微鏡観察において液浸対物レンズ
を用いる場合には、前述した通り対物レンズの先端レン
ズ面と試料との間にイマージョンオイルを注入し、その
イマージョンオイル内に含まれている空気等を取除くた
めに対物レンズを小刻みに往復運動させる必要がある。
【0042】本実施例では、モータ停止時には常に電磁
クラッチ51は断されているため、回転部32はギヤヘ
ッド,モータの負荷を受けることがないる。そのため、
検鏡者は対物レンズを極めて軽い作動感で小刻みに往復
運動させることができるものとなる。
【0043】この様に本実施例によれば、モータ34の
駆動力を回転部32へ伝える動力伝達経路に電磁クラッ
チ51を介挿すると共に、モータ34の負荷トルクを検
出するモータ負荷トルク検知手段61を設けたので、対
物レンズの自動切換え時に異常負荷が生じた場合には、
モータ34を即座にオフして速やかに危険を回避でき、
動力伝達系及びモータ等の破損を防止できる。
【0044】また回転部32が停止状態のときには常に
電磁クラッチ51が断しているため、動力伝達経路の各
構成要素及びギヤヘッド,モータ34に耐性上,強度上
の負担をかけず、かつ容易に回転部32を手動操作でき
る。
【0045】さらに手動時など、ギヤヘッド手前に電磁
クラッチを入れて,切離すことができるので、ギヤヘッ
ドの減速比を大きくしてモータを小形化できるため、装
置全体の小形化を図ることができる。次に本考案の第2
実施例について説明する。
【0046】本実施例は、モータ負荷検知器53から出
力される負荷検知信号に基づいて対物レンズの状態及び
モータの異常を検知し、その検知結果に応じてモータ3
4および電磁クラッチ51を制御する例である。図6に
は第2実施例の機械的な構成が、また図7には電気系の
構成が示されている。なお、前記第1実施例と同一部分
には同一符号を付している。
【0047】本実施例は、前記第1実施例の図1及び図
5に示す構成からマーク板及びそれに関連して透過型セ
ンサ38,反射型センサ39が取り除かれた構成となっ
ている。そして電子制御回路63′が図8に示すフロー
チャートに従った動作を実現するようにソフトウエアが
構成されている。また、回転部32の外周縁部には、断
面が図9(b)に示す形状を有するクリック摺動路54
が形成されている。クリック摺動路54には、回転部3
2の対物レンズの取付け部の間隔に対応した間隔で円錐
形状をなすクリック穴P1,P2…が形成されている。
各クリック穴Pの両側の所定領域R2は台形状に高くな
っていて、その中心にクリック穴Pが開口している。ま
た固定部31に基端部を固定された板バネ55の先端部
にクリックボール56が固定されていて、クリックボー
ル56を上記摺動路54に所定の押圧力で押付けてい
る。上記したクリック摺動路54,板バネ55,クリッ
クボール56等から、対物レンズを光軸位置に間欠的に
位置決めするクリック機構を構成している。ここで、図
9(a)(b)を参照してモータ34を駆動するための
モータ電流と、上記クリック機構の関係を説明する。
【0048】図9(a)には、光軸上に配置される対物
レンズを、クリックボール56がクリック穴P1に落ち
込むことによって光軸上に位置決めされた対物レンズか
ら、クリックボール56がクリック穴P2に落ち込むこ
とによって光軸上に位置決めされる対物レンズへ切換え
た際のモータ電流の変化状況が示されている。
【0049】先ず、クリックボール56がクリック穴P
1に落ち込んだ状態でモータ34を駆動すると駆動開始
直後には突入電流が流れる。次にクリックボール56が
クリック穴P1を脱出する時には、板バネ55を上へ押
し上げる程度の回転力を回転部32に加えなければなら
ないので、やや大きめのクリック脱出電流が流れる。ク
リックボール56がクリック穴P1を完全に脱出した後
は、回転部32のクリック摺動路54とクリックボール
56との接触抵抗に起因した負荷がモータ34に作用す
るため、クリック脱出電流よりも小さなモータ電流が流
れる。次に、クリックボール56が隣接するクリック穴
P2の台形部の斜面R3にさしかかると、抵抗が大きく
なるためモータ電流が上昇する。
【0050】本実施例では、電子制御回路63′にモー
タ負荷検知器61からの負荷検知信号を入力し、通常回
転時の電流よりも所定量大きな値となる負荷A(台形部
R3にさしかかったときに現れる)を検知したした時
に、一時的にモータ34に逆電流を流して通常回転より
も所定量速度を下げる。その後に正規電流に戻し、モー
タ34を減速回転させているところで負荷Bを検知した
らモータ34及び電磁クラッチ51をオフさせる。負荷
Bは、クリックボール56の重心位置がクリック穴Pの
開口内に入った直後の値を選択するようにする。また回
転動作中に異常値となる負荷Cを検知したときには、モ
ータ34及び電磁クラッチ51をオフさせて危険回避動
作に入る。コントローラ64から電子制御回路63′に
入力される対物レンズ切換え指令に応じた一連の動作を
図8に示している。
【0051】この様に本実施例は、上記クリック機構に
対応したモータ負荷検知器61の負荷検知信号から、対
物レンズが光軸位置に近付いた際のモータ34の減速タ
イミング、クリックボール56がクリック穴Pに呼び込
まれた直後のモータ34及び電磁クラッチ51のオフタ
イミング、さらには異常検出時のモータ34及び電磁ク
ラッチ51のオフタイミングを得るようにしている。
【0052】この様に本実施例によれば、位置検知手段
としてのマーク板,透過型センサ,反射型センサを設け
なくても、負荷検知信号から対物レンズの配置状態を判
断することができ、前記第1実施例と同様の作用効果を
奏することができる。その上、マーク板,透過型セン
サ,反射型センサを設ける必要がないことから、構成の
簡素化,装置の小形化を図ることができ、コストダウン
を図ることもできる。
【0053】なお、クリック形状が同一であれば、負荷
Aを検出してから負荷Bを検出するまでの時間はほぼ一
定であると考えられるので、負荷Aを検出してから一定
時間経過後にモータ34,電磁クラッチ51を一義的に
停止させるように制御しても良い。
【0054】以上の説明では、ターゲットとして対物レ
ンズを、また担持体として回転部32を例にして説明し
たが、ターゲットとしてはコンデンサレンズ,フィルタ
ー,絞り,又は光線を偏向させる光学要素等を対象とし
ても良い。また担持体として回転体の他に直線状に移動
するようなものであっても良い。
【0055】
【考案の効果】以上詳記したように本考案によれば、対
物レンズ等のターゲットを所定の基準位置に対して電動
的に自動切換えできると共に、手動時の操作性が改善さ
れたターゲット電動切換装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る装置の構成図。
【図2】図1に示す装置に備えたセンサ及びマーク板の
平面図。
【図3】図1に示す装置に備えた反射型センサの検出原
理を示す図。
【図4】図1に示す装置の動作説明図。
【図5】図1に示す装置の電気制御系の構成図。
【図6】本考案の第1実施例に係る装置の構成図。
【図7】図6に示す装置の電気制御系の構成図。
【図8】図6に示す装置の動作説明図。
【図9】図6に示す装置の動作原理を説明するための
図。
【図10】従来のレボルバ装置を示す図。
【符号の説明】
31…固定部、32…回転部、33…レボルバ側歯車、
34…モータ、36…モータ側歯車、37…マーク板、
38…透過型センサ、39…反射型センサ、41…クリ
ックボール、42…板バネ、43…切欠部、44…反射
パターン、51…電磁クラッチ、52…ギヤヘッド、5
3…レボ穴位置検出器、63,63′…電子制御回路、
64…コントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 21/00 G02B 7/16 B23B 27/00 - 29/34

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部より与えられるターゲット交換指令
    に応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備え
    た担持体を前記モータの駆動力により移動させ、所定の
    基準位置に配置される前記ターゲットを自動交換するタ
    ーゲット電動切換装置において、 前記モータの駆動力を前記担持体へ伝達する動力伝達経
    路に設けられ、モータの回転を減速するためにモータに
    一体的に設けられたギヤヘッド、このギヤヘッドからの
    回転を前記担持体に減速して伝える一対の歯車及び前記
    ギヤヘッドから前記担持体までの間の動力伝達経路を形
    成または断する電磁クラッチを具備したことを特徴とす
    るターゲット電動切換装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の歯車の減速比は、前記ギヤヘ
    ッドが一回転すると前記担持体の基準位置の隣にあるタ
    ーゲットに切り換わるように設定されていることを特徴
    とする請求項1記載のターゲット電動切換装置。
  3. 【請求項3】 外部より与えられるターゲット交換指令
    に応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備え
    た担持体を前記モータの駆動力により移動させ、所定の
    基準位置に配置される前記ターゲットを自動交換するタ
    ーゲット電動切換装置において、クリック摺動路とこのクリック摺動路に押圧されるクリ
    ックボールで構成されるクリック機構であって、前記ク
    リック摺動路は、前記担持体が所定位置に位置決めされ
    るようにターゲットの取付間隔に対応して設けられたク
    リック穴と、このクリック穴の両側に設けられた台形状
    に高く形成された領域を有しているクリック機構と、 前記モータの駆動電流または負荷トルクのいずれか一方
    を検出する負荷検出手段と、 前記負荷検出手段で検出される駆動電流または負荷トル
    クに基づいて前記ターゲットの状態及び前記モータの異
    常を検知する状態検知手段と、モータの回転を減速するためにモータに一体的に設けら
    れたギヤヘッド、このギヤヘッドからの回転を前記担持
    体に減速して伝える一対の歯車及び前記ギヤヘッドから
    前記担持体までの間の動力伝達経路を形成または断する
    電磁クラッチと、前記状態検知手段による状態検知結果に基づいて前記モ
    ータ及び前記電磁クラッチを制御する制御回路と、 を具備したことを特徴とするターゲット電動切換装置。
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