JPH1123950A - 対物レンズ切換装置 - Google Patents

対物レンズ切換装置

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JPH1123950A
JPH1123950A JP17853297A JP17853297A JPH1123950A JP H1123950 A JPH1123950 A JP H1123950A JP 17853297 A JP17853297 A JP 17853297A JP 17853297 A JP17853297 A JP 17853297A JP H1123950 A JPH1123950 A JP H1123950A
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JP
Japan
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objective lens
motor
turret
rotation
stepping motor
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JP17853297A
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Yasuteru Takahama
康輝 高濱
Toshihiko Tanaka
利彦 田中
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズをモータによって切り換える際に
ゴミの発生がなく、小型化でき、しかも高精度に位置決
めする。 【解決手段】 複数の対物レンズ20が装着され、支持
部材2に回転可能に取り付けられた回転部材1と、支持
部材2に取り付けられ、回転部材1を所定量回転させる
ステッピングモータからなるモータ5と、モータ5の回
転軸と回転部材1の回転軸とが、所定の角度及び/又は
所定の偏心量で回転を伝達するように連結する連結部材
6とを備える。回転の伝達のためのギヤが不要となり、
ギヤからのゴミの発生がない。モータ5が光軸を遮るこ
とがなく、その分、回転部材1を小さくでき、小型化で
きる。ステッピングモータのため、制御性が良好で高精
度の位置決めができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の対物レンズ
の中から観察対象に応じて所望の倍率の対物レンズを選
択して観察光路上に位置させる対物レンズ切換装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図20は、実開平6−68017号に記
載された従来の対物レンズ切換装置を示す。この装置
は、複数の対物レンズ200が装着された回転部材(タ
ーレット)101が支持部材106に回転可能に取り付
けられている。支持部材106は、固定部210を介し
て顕微鏡等の観察装置の装置本体(図示省略)に取り付
けられる。Oは、対物レンズの光軸である。
【0003】ターレット101の外側には、円環状の伝
達ギヤ102が設けられており、この伝達ギヤ102に
直接あるいはアイドラギヤ103を介して、モータギヤ
105が噛合している。モータギヤ105は、保持部材
220に取り付けられたモータ104のモータ軸に取り
付けられており、モータ104の回転を伝達ギヤ102
に伝達する。又、ターレット101の外周部分には、ク
リックボール107が取り付けられると共に、支持部材
106の先端には、クリックボール107に係合する板
バネ108が取り付けられており、クリックボール10
7と板バネ108とが係合することにより、ターレット
101の回転状態が固定されるようになっている。
【0004】かかる装置は、従来、手動操作用に構成さ
れていた対物レンズ切換装置の操作部材に代えて、伝達
ギヤ102及びモータ104とギヤ102を設けたもの
であり、従来の手動操作の対物レンズ切換装置とは、装
置本体に取り付けられる支持部材106、複数の対物レ
ンズが装着されて回転するターレット101、板バネ1
08、クリックボール107を含む構成が共通となって
いる。
【0005】これに加え、この装置では、板バネ108
の先端に磁性部材240が取り付けられると共に、磁性
部材240と対向するように磁気発生部材109が設け
られている。これらの部材240、109は、クリック
ボール107に対して板バネ108を離反、接近させる
係合力調整手段を構成するものであり、これによりモー
タ104に作用する負荷トルクを軽減し、駆動トルクの
小さい小型モータの適用を可能としている。
【0006】以上のモータ104及びギヤ102、10
3、105の周囲には、これらを覆うカバー110が設
けられている。カバー110は、固定部210に取り付
けられており、ターレット101を除く上述した機構部
品を包囲することにより、ギヤが相互噛合することによ
って発生するゴミが観察試料に落下することを防止して
いる。
【0007】図21は、特開平8−29695号公報に
記載された切換装置を示し、複数の対物レンズ200を
一定の軸芯回りに回転自在なレボルバー(ターレット)
112に複数の対物レンズ200が装着されている。レ
ボルバー112は、その上方に位置するようにフレーム
111に取り付けられたステッピングモータ113に直
結されて回転し、且つ、任意の対物レンズを所定の光軸
位置に位置決めするように停止する。このレボルバー1
12は、ステッピングモータ113の相原点を位置決め
位置とするものである。250は、フレーム111に取
り付けられた鏡筒、260は、対物レンズ200の下方
に位置されたXYテーブルである。
【0008】この装置では、対物レンズの切換え動作が
コントローラ270によって制御されるようになってい
る。コントローラ270は、ステッピングモータ113
の駆動を行うマイクロステップドライバ114を備えて
いる。この装置では、対物レンズの光軸への位置決めに
機械的な規正を用いないため、耐久性が良く、しかもス
テッピングモータの相原点を対物レンズの位置決め位置
としているため、精度の良い位置決めが可能となってい
る。
【0009】図22は、特開平6−109962号公報
に記載された切換装置であり、装置本体に固定される固
定部121と、固定部121に回転可能に取り付けられ
複数の対物レンズが装着可能な回転部(ターレット)1
22と、ターレット122を回転させるモータ123と
を有している。固定部121には、ターレット122を
回転可能に支持する筒状の固定軸124が設けられ、こ
の固定軸124内にモータ123が挿入され固定されて
いる。さらに、固定軸124の下側には、筒状のカバー
125が取り付けられることにより固定軸124の下端
を覆っていると共に、カバー125に設けられた内歯歯
車125aを介してモータ123の回転を伝達するよう
になっている。これにより、発生したゴミが観察試料上
に落ちることを防止している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図20に示す従来の装
置では、元来、手動操作用に使用されていたレンズ切換
の操作部材の代わりにギヤ102を取り付け、このギヤ
102にモータ104からの駆動力を伝達するようにし
たものであり、ギヤ102、103、105の噛み合い
により発生するゴミの落下を防止するため、カバー11
0を設けている。ところが、ターレット101を回転可
能とするためには、カバー110とターレット101と
の間にある程度の隙間が必要であり、隙間が存在するこ
とにより防塵対策が不十分となる問題を有している。
【0011】図21に示す装置では、レボルバー(ター
レット)112の回転のため、ステッピングモータ11
3を用い、対物レンズ111の位置決めにステッピング
モータ113の相原点を用いているが、ステッピングモ
ータ113の一回転中に所定個数存在する相原点と対物
レンズ111の光軸とを正確に一致させておく必要があ
る。このため、組立が非常に困難となっている。
【0012】又、位置決めに機械的な規正を用いていな
いため、ステッピングモータ113を常に励磁しておく
必要がある。このためステッピングモータ113からか
なりの熱が発生し、対物レンズ切換装置や顕微鏡、測定
器等の装置本体への熱の遮断を配慮した複雑な構造とす
る必要がある。
【0013】さらに、観察に供する対物レンズ以外の対
物レンズを観察試料の表面から遠ざける必要があり、こ
のためには、光軸とレボルバー112の回転軸との間に
10〜20度程度の角度を持たせて構成しているのが通
常である。ところが、図21のように、レボルバー11
2の回転軸の上方にステッピングモータ113を配置す
る場合には、ステッピングモータ113が対物レンズか
らの光束を遮るため、レボルバー112を大型化して光
束を確保する必要がある。従って、装置全体が大型化す
る問題がある。
【0014】さらに、この場合には、対物レンズの取付
状態によってレボルバー112を回転させる力が作用す
る。この回転させる力は、対物レンズがレボルバー11
2のそれぞれの装着孔に均等に装着されていない場合や
対物レンズ毎に重量が極端に異なるなど、重さが偏在し
た場合に大きくなる。このような大きな回転力に対し、
ステッピングモータ113の励磁静止トルクだけでは正
確な位置決めが困難となる問題が発生する。
【0015】図22に示す装置では、ターレット122
を回転可能に支持する筒状の固定軸124の内側にモー
タ123を配し、このモータ123の下側にモータ12
3の回転を伝達するカバー125を設けることにより、
発生したゴミが観察試料上に落ちるのを防止している
が、回転力伝達のためにギヤを用いる以上はゴミの発生
そのものを抑制することができない。
【0016】加えて、ターレット122の中心を回転さ
せる構造となっており、この構造ではターレット122
の外周を回転させる場合に比べて、各々のギヤにかなり
大きな力が作用する。このため、ゴミの発生が著しいと
共に、耐久性が低下する。
【0017】さらに、ターレット122の中心を回転さ
せるためには、大きなトルクが必要となる。これに対
し、モータとして回転停止制御の比較的容易なステッピ
ングモータを使用して、筒状の固定軸124の内側に配
置するためには、大型化したターレット122に大きな
トルクを作用させる必要があり、ステッピングモータも
大型化するため、全体を小型化することができない問題
がある。
【0018】本発明は以上のような問題点を考慮してな
されたものであり、対物レンズの切換に伴うゴミの発生
を抑制して耐久性を向上させるとともに、対物レンズの
装着がいかなる状態であっても常に正確な位置決めが可
能であり、しかも構成が簡単で、コンパクトな対物レン
ズ切換装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、複数の対物レンズが装着され、
支持部材に回転可能に取り付けられた回転部材と、前記
支持部材に取り付けられ、前記回転部材を所定量回転さ
せるモータとを備え、このモータの回転軸と前記回転部
材の回転軸とが、所定の角度及び/又は所定の偏心量で
回転を伝達する連結部材によって連結されていることを
特徴とする。
【0020】上述した構造では、複数の対物レンズが装
着可能なターレット等の回転部材の回転軸とモータの回
転軸とを、所定の角度及び/又は所定の偏心量をもって
回転を伝達する連結部材によって連結しているため、モ
ータを光軸位置から遠ざけることができ、モータが光束
を遮ることがない、このため、光束を確保するために回
転部材を大型化する必要がなくなり、モータの種類や大
きさを自由に選択できる。特に、顕微鏡の対物レンズレ
ボルバー等の回転部材のように、その回転軸と光軸との
間に所定の角度が設定されている場合には、この角度と
同じ角度で回転部材の回転軸とモータの回転軸とを連結
することができる。これにより、回転部材を大型化する
ことなく、対物レンズからの光束を遮断しないようにモ
ータを配置することができる。
【0021】また、連結部材は回転部材を始めとする構
成部品の機械的寸法の精度が良くない場合においても、
カップリングとして作用するためモータへの負荷が著し
く増加したり、モータの耐久性を悪化させるようなこと
はなくなる。
【0022】さらに、モータの回転軸と回転部材の回転
軸とを連結部材によって連結して回転を伝達するため、
相互に噛合して回転を伝達するギヤが不要となる。この
ため、ギヤの噛み合いによって発生するゴミがなくな
る。
【0023】請求項2の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記モータがステッピングモータであり、初期
設定された前記各対物レンズの切換えに必要なパルス数
に基づいて、前記ステッピングモータが駆動されること
を特徴とする。
【0024】この構造では、モータをステッピングモー
タとすると共に、各対物レンズ間の切換えに必要な駆動
パルスを初期設定し、以後、この設定をもとにステッピ
ングモータを駆動するため、複数の対物レンズの各位置
をステッピングモータのパルス数として定義付けするこ
とができる。一般に、2つの軸間を所定の角度を有して
連結した場合、一方の軸を一定の速度で回転させても、
他方の軸は等速回転しない。したがってこのような連結
部材を介してモータの回転軸と、回転部材の回転軸とを
連結すると、回転部材上に一定の間隔で対物レンズが装
着されているにもかかわらず、各対物レンズ間の切換に
要するモータ軸の回転角は一定値ではない。これに対
し、請求項2の発明では、ステッピングモータのパルス
数によって各対物レンズの位置を初期設定するため、以
後の対物レンズ切換動作が可能となる。そして対物レン
ズ切換指令に対してモータを駆動、停止する際に特別な
センサを必要としないので、構成が容易となる。
【0025】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
発明であって、前記支持部材と回転部材との間に、所定
の係合力で相互に接触している係合手段が設けられてお
り、この係合手段に、前記係合力を増減させる調整手段
が連結されていることを特徴とする。
【0026】この構造では、係合手段の係合力により、
回転部材の回転がある程度、拘束されるため、精度の高
い位置決めが可能となる。調整手段は、この係合手段の
係合力を増減させるため、係合手段が必要以上の係合力
で接触することを防止することができる。このため、係
合手段の変形や磨耗を防止することができる。また、調
整手段によりモータの必要トルクを軽減することができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1の対物
レンズ切換装置の構成を示す。顕微鏡等の装置本体(図
示省略)に取り付けられる筒状の固定部15に支持部材
2が取り付けられ、この支持部材2に回転部材としての
ターレット1が回転可能に取り付けられている。ターレ
ット1は、異なった倍率を有した複数(5個)の対物レ
ンズ20が装着可能な取付部1a〜1eを有しており、
ガイドとなる多数のボール3を介して支持部材2に回転
自在に取り付けられている。又、観察に供する対物レン
ズ20以外の対物レンズを観察試料から遠ざけるため、
水平に対して15度の傾きを有してターレット1が支持
されている。
【0028】支持部材2の上面にはアダプタ4を介して
モータ5が取り付けられている。モータ5から延びてい
る回転軸5aは、アダプタ4及び支持部材5に形成され
た貫通孔4a、2a内に進入している。モータ5は回転
軸5aが観察用の光軸Oと平行となるように配置され
る。
【0029】1rは、ターレット1の回転中心(回転
軸)であり、この回転中心1r及びモータ5の回転軸5
aが連結部材としてのユニバーサルジョイント6によっ
て連結されている。ユニバーサルジョイント6は、2つ
の軸間を所定の角度を有した状態で連結するものであ
り、その一端6aがターレット1の回転中心1rに固定
され、一端6bがモータ5の回転軸5aに固定されてい
る。このユニバーサルジョイント6は、モータ5の回転
軸5aとターレット1の回転軸とが15度の角度を有す
るように連結している。
【0030】ターレット1の外周には、図3に示すよう
にターレット1の全周を囲むよう係合板7が取り付けら
れている。係合板7には、5個の対物レンズ取付部1a
〜1eに対応した係合溝7a〜7eが円周状の5箇所に
形成されている。一方、支持部材2の上面には、図1に
示すように先端にクリックボール9が固着された板バネ
8が固定されている。板バネ8は、クリックボール9を
ターレット1の外周の係合板7の係合溝7a〜7eに押
し付けるように作用する。そして、クリックボール9が
係合溝7a〜7eに係合されたとき(図2参照)、ター
レット1に装着された各対物レンズ20が光軸Oと一致
するようになっている。これらの板バネ8及びクリック
ボール9は、ターレット1と支持部材2との間で所定の
係合力を有して接触する係合手段を構成する。
【0031】光軸O上に位置している対物レンズの種類
を判別するため、図3に示すように、支持部材2の上面
に種別センサ10が配置されると共に、係合板7にはマ
グネット群Ma〜Meが配置されている。マグネット群
Ma〜Meは、係合板7の係合溝7a〜7eの間に配置
されており、それぞれターレット1の対物レンズ取付部
1a〜1eに対応している。各マグネット群は1個〜3
個のマグネットの組み合わせにより構成される。一方、
種別センサ10は、係合板7上に配置されたマグネット
群Ma〜Meと相対するように所定の間隔で並べられた
3個のホール素子からなっている。
【0032】図4は、種別センサ10の検出方法を示
す。1個のホール素子とマグネットの組合せによりON
かOFFの2通り、すなわち1ビットの情報が得られる
ので、3個のホール素子とマグネットの組合わせで、2
3=8通りの組み合わせが可能であるが、本実施の形態
の場合、対物レンズ20は5個なので適当に5通りの組
合せを選択すれば良い。
【0033】さらに、ターレット1の外周には、図3に
示すように、モータ5の停止タイミングを得るための5
個の切欠部11a〜11eを有する円盤状の検知板11
が設けられており、この検知板11に対応して支持部材
2の上面に固定板12を介してフォトインタラプタ等の
停止センサ13が固定されている。停止センサ13は、
検知板11の切欠部11a〜11eを検知したときに、
モータ5に停止タイミングを与えると、板バネ8に取り
付けられたクリックボール9がターレット1側の係合板
7の係合溝7a〜7eに係合するように正確に位置調整
されている。図1において、14はモータ5、支持部材
2、固定部15、固定板12その他の機構部品を覆うカ
バーである。
【0034】図5は、この実施形態の制御系を示し、コ
ントローラ21とCPU22とが接続され、モータ5の
制御を行うドライバ23がCPU22に接続されてい
る。コントローラ21は、対物レンズ切換装置を含む顕
微鏡等装置本体の各部を操作する。CPU22は、コン
トローラ21からの入力信号を受けるとともに、種別セ
ンサ10、停止センサ13の信号によりモータ5を回
転、停止させるための信号を出力する。ドライバ23
は、CPU22からの信号を受けてモータ5を駆動す
る。なお、CPU22は、図示しない顕微鏡等装置本体
の各部へ駆動信号を送るように作動する。
【0035】以上の構成の本実施の形態の動作について
説明する。コントローラ21から対物レンズ切換指令が
発せられると、CPU22は種別センサ10により検知
された対物レンズ20の種類とコントローラ21からの
指定対物レンズの種類とを比較して、ターレット1をど
ちらの方向に何段階(1段階は隣に装着されている対物
レンズへの切換とする)駆動させれば良いかを判断し、
ドライバ23に駆動指令を与える。コントローラ21か
らの切換指令が隣の対物レンズの場合、モータ5がドラ
イバ23からの駆動信号により回転し、停止センサ13
が検知板11の最初の切欠部を検出すると、CPU22
がこの検出信号を受けてドライバ23にモータ5の停止
指令を送る。
【0036】コントローラ21からの切換指令が1個の
対物レンズをおいてさらに隣の対物レンズへの切換(2
段階の切換)の場合、モータ5が回転して、停止センサ
13が検知板11の2つ目の切欠部を検出すると、CP
U22がドライバ23にモータ5の停止指令を送る。こ
れによりモータ5が停止する。そして、モータ5の停止
後、種別センサ10により検知される信号がコントロー
ラ21による切換指令の対物レンズによる信号と一致し
ている場合、対物レンズの切換が完了したものとして、
コントローラ21の図示しない表示部に切換後の対物レ
ンズに相当する番号、例えばa〜eの番号が表示され
る。
【0037】本実施の形態では、モータ5の回転軸5a
とターレット1の回転中心1rとをユニバーサルジョイ
ント6で連結しているが、この構造の優位性について図
6を参照して説明する。図6は、図1に示される本実施
の形態の対物レンズ切換装置とまったく同じ外径のター
レット31を有し、同一のモータ5を使用した場合を示
す。異なる点は、ユニバーサルジョイント6を用いるこ
となく、モータ5の回転軸5aとターレット31の回転
中心31rとを直結していることである。
【0038】この場合、モータ5の回転軸5aが垂直方
向から15度の傾きをもっているため、モータ5が対物
レンズ20の光束Lの一部を遮るため、同じ大きさのモ
ータ5を使用するにはターレット31の外径をさらに大
きくする必要がある。これに対し、本実施の形態のよう
に、ユニバーサルジョイント6を使用する場合は、対物
レンズ20が装着されるターレット1の外径を小さくす
ることができる。
【0039】なお、ユニバーサルジョイント6はモータ
5の回転を等速でターレット1に伝達することができ
ず、各対物レンズ間の切換に要するモータ5の回転角が
異なるが、本実施の形態の場合はターレット1の外周に
モータ5の停止タイミングを与える検知板11とこれに
相対する停止センサ13を設けているので指定した対物
レンズを確実に選択することができるものである。
【0040】またモータ5の停止制御のために、停止タ
イミングを与える検知板11とフォトインタラプタから
なる停止センサ13とを用いているが、これにさらにモ
ータ5の停止位置の前後にモータ5の減速タイミングを
与えるセンサを追加して、モータ5が停止する前に制動
を作用させることもできる。これにより、対物レンズの
装着状態の相違による慣性力の影響を少なくして、より
大きな対物レンズを装着しても安定した切換動作が可能
となるばかりでなく、切換に要する時間を短縮できるメ
リットがある。
【0041】図7は、この実施の形態の変形例を示し、
ターレット1側の係合板7に、支持ブラケット42を介
して電磁ソレノイド41が取り付けられ、この電磁ソレ
ノイド41の軸41aが支持部材2からの板バネ8の先
端に連結されている。電磁ソレノイド41は、板バネ8
とクリックボール9との係合力を調整する調整手段とし
て作用するものであり、電磁ソレノイド41を設けるこ
とにより、駆動時の負荷トルクを軽減できるため、より
小型のモータを使用することができる。
【0042】この構造では、電磁ソレノイド41に通電
することにより、その軸41aが吸引され、板バネ42
が連動して引き上げられる。従って、対物レンズ切換時
のモータ駆動以前にソレノイド41に通電して板バネ8
を引き上げ、この状態でモータ5を駆動し、モータ5停
止後にソレノイド41の通電を解除する。これにより板
バネ42の先端に固着されたクリックボール9が係合板
7の係合溝7a〜7eのいずれかに係合して、対物レン
ズ30を確実に位置決めする。この構造を顕微鏡の対物
レンズレボルバに適用する場合、およそ駆動トルクを1
/2〜1/3程度に軽減することができ、モータ5への
負荷を軽減させることができる。
【0043】(実施の形態2)図8は、本発明の実施の
形態2を示し、実施の形態1と同一の要素には同一符号
を付してある。この実施の形態2ではモータとしてステ
ッピングモータ51を用いるものである。
【0044】ステッピングモータ51は、支持部材2に
取り付けられたアダプタ4に装着されており、その回転
軸51aがアダプタ4及び支持部材2の貫通孔2a、4
aに進入している。この回転軸51aにはユニバーサル
ジョイント6の他端6bが連結され、同ジョイント6の
一端6aにはターレット1の回転軸1rが連結されてい
る。
【0045】図9は、この実施の形態における制御系を
示し、52は対物レンズ切換装置を含む装置本体の各部
を操作するためのコントローラ、53はコントローラ5
2からの入力信号を受けるとともに、種別センサ10か
らの信号によりステッピングモータ51を回転制御する
ためのCPU、54はステッピングモータ51を駆動す
るドライバである。
【0046】この実施の形態では、最初に各対物レンズ
間の切換に必要な駆動パルスを初期設定する。すなわ
ち、対物レンズ切換装置の電源を投入することにより、
初期設定モードでCPU53がトライバ54に指令を与
え、ステッピングモータ51を駆動させる。CPU53
は種別センサ10からの信号をチェックしながら、ター
レット1の各対物レンズ取付け部1a〜1eの間の切換
に必要なパルス数をカウントし記憶する。種別センサ1
0による各対物レンズ取付部1a〜1eの検知範囲は、
係合板7の各係合溝7a〜7eを中心とした所定の幅を
もっているが、ここでは種別センサ10によって検知さ
れた範囲の中心位置が係合板7の各係合溝7a〜7eに
よる係止位置にほぼ一致することから、CPU53はこ
の中心位置のパルス数を記憶し、初期設定動作を完了す
る。
【0047】この初期設定の後、コントローラ52より
対物レンズ切換の指令を入力する。これによりCPU
は、種別センサ10によって検知されている対物レンズ
の種類と、コントローラ52からの指定対物レンズの種
類とを比較して、初期設定により記憶されている駆動パ
ルス数から指定対物レンズへの切換に必要なパルス数を
算出し、ドライバ54に駆動指令を与える。このドライ
バ54からのパルスはステッピングモータ51に送られ
ステッピングモータ51が駆動する。
【0048】そして、駆動が停止すると、CPU53は
再び種別センサ10の信号を読み、この信号が指定され
た対物レンズに相当する信号の場合、ステッピングモー
タ51の励磁を切る。ステッピングモータ51の励磁を
切ることにより、係合板7の係合溝7a〜7eにクリッ
クボール9が引き込まれてターレット1に装着された対
物レンズが正確に位置決めされる。
【0049】このときステッピングモータ51は初期設
定されたパルス数に基づく回転位置から少し回転するこ
とがあるが、次の対物レンズ切換動作時にクリックボー
ル9による位置決め位置からステッピングモータ51を
駆動させることにより、必ずクリックボール9の引き込
み範囲に入るようになっている。従って、励磁を切るこ
とにより対物レンズ20を正確に位置決めすることがで
きる。
【0050】以上のように実施の形態2においては、ス
テッピングモータ51を用いると共に、初期設定された
各対物レンズ間の切換に必要な駆動パルス数によりステ
ッピングモータ51を駆動して概略の位置決めを行い、
その後、励磁を切ることにより機械的な係合力で正確な
位置決めを行うようにしたので、実施の形態1に示した
検知板11、停止センサ13、固定板12等の駆動停止
のための部材が不要となる。このため、部品点数が少な
くなり、簡単な構成で、高精度な対物レンズ切換装置と
することができる。
【0051】なお、本実施の形態においても、図7に示
す実施の形態1と同様に、クリックボール9の係合力を
電磁ソレノイド41により調整することにより駆動時の
負荷トルクを軽減することができ、これにより小型のモ
ータの使用が可能である。また、小型で大きな駆動トル
クを得るため、バックラッシュの少ないギヤードステッ
ピングモータを使用することも可能である。
【0052】さらに、以上の実施の形態1及び2では、
複数の対物レンズ20が装着されるターレット1を水平
に対して15度の傾きを持つようにしたが、本発明にお
いてはターレット1を傾けることなく水平に配置しても
良い。又、ターレット1を回転させるモータ5の回転軸
5aを光軸Oに対して平行としたが、この回転軸5aを
紙面と垂直とし、連結部材によってターレット1と連結
しても良い。
【0053】(実施の形態3)図10は本発明の実施の
形態3を示す。支持部材2の回転自在に取り付けられた
ターレット(取付体)27には、倍率が例えば5倍(以
下5×)、10×,20×,50×,100×と異なる
複数の対物レンズ2が同一円周上に所定の順序で配置さ
れている。又、支持部材2には、ステッピングモータ
(パルスモータ)25が取り付けられ、このステッピン
グモータ25の駆動軸26がターレット27に連結され
ている。従って、この実施の形態では、ステッピングモ
ータ25とターレット27とが連結部材を介することな
く、直結された構造となっている。
【0054】又、支持部材2には、先端にクリックボー
ル9が取り付けられた板バネからなるクリックバネ8が
延設されている。クリックボール9はターレット27の
上面に形成されている凹面部37(図11参照)と係合
することにより、対物レンズ20を所定の光軸上に設定
し、且つ保持する。なお、対物レンズの種類及び組み合
わせは上記以外であっても構わない。
【0055】ステッピングモータ25は、駆動部33に
よって駆動が制御される。駆動部33は、制御部34に
接続されており、制御部34は操作部35と接続されて
いる。又、制御部34はメモリ36を備えている。操作
部35は、各対物レンズ2に対応して設けられており、
目標(目的)とする対物レンズ2を選択して、光路に挿
入するためのものである。制御部34は、操作部8によ
り選択された対物レンズ20に対応するパルスパターン
及び現在位置をメモリ36から読み出し、駆動部33に
対して回転指令を与える。
【0056】この実施の形態では、操作者が操作部35
を操作し、対物レンズ交換の指令を出すと、制御部34
は目的の対物レンズ20までのパルスパターンを予めメ
モリ10に記憶されているパターンの中から選択し駆動
部33に出力する。駆動部33では、制御部34からの
出力信号に応じてステッピングモータ25を駆動し、駆
動軸26を通してターレット27を回転させることによ
り目的の倍率の対物レンズ20を所定の光軸O付近まで
移動させる。
【0057】図11に示すように、ターレット27には
凹面部37が形成されており、クリックボール9はクリ
ックバネ8の弾性力によりターレット27の凹面部37
に引き込まれる。これにより、各対物レンズ20が所定
の光軸上(クリック位置)に高精度に設定される。これ
らの凹面部37及びクリックボール9を有したクリック
バネ8は、機械的な係合力によって対物レンズが光軸に
停止するように、ターレット27の回転を制動する係合
部材を構成する。
【0058】この機械的引き込み範囲をステッピングモ
ータ25が1つのパルス出力で移動する移動距離より広
く取ることにより行き足らず(ショートラン)やオーバ
ーランを防ぐことができる。即ち、ステッピングモータ
25の通常の停止精度は±3分程度であり、その場合の
クリックボール9の位置を駆動軸26に対して半径55
mmとすると、円周上の停止精度は約47μmとなるの
で、クリックバネ8による引き込み範囲をこれ以上に設
定すれば良い。例えば、直径4mmのクリックボール9
に対して凹面部37の幅を5mm程度に設定することに
より、十分なマージンを確保することができる。また、
クリックボール9と凹面部37の寸法は加工精度のみで
決まるため、サブミクロンオーダーの精度が可能とな
り、対物レンズ組立装置組立時の精度を鑑みても、完全
にクリックボールが引き込まれた状態で1〜5μmの停
止精度を確保できる。
【0059】クリックバネ8の撓み力とステッピングモ
ータ25の駆動トルクとの関係は、停止動作時はクリッ
クバネ8の撓み力の方が強くないと機械的に引き込むこ
とができない一方、移動開始時には駆動トルクが撓み力
に優らないとクリックボール9が凹面部37との係合状
態から脱出できなくなる。
【0060】そこで、ステッピングモータ25の通常の
駆動トルクは撓み力より十分大きくし、図11の停止手
段1のように、クリックボール9が機械的引き込み範囲
に入った後、ステッピングモータ25の励磁を切ること
により、クリックバネ8の撓み力だけで対物レンズ20
を所定の光軸上に設定させることができる。又、停止手
段2のように、ステッピングモータ25を弱電流で励磁
させることも可能である。この停止手段2によれば、ク
リックバネ8の撓み力で対物レンズ20を所定の光軸上
に設定させるだけでなく、振動などにより対物レンズ2
0が光軸から外れないようにクリックバネ8の撓み力を
補助することができる。しかも、励磁電流を制御するこ
とにより、クリックバネ8の撓み量の精度を向上させる
必要もなくなる。
【0061】このような実施の形態3によれば、ステッ
ピングモータのパターンにより回転制御を行うことによ
り、クリック直前の減速センサやクリックセンサを必要
とすることなく、対物レンズの光軸に対する停止を高精
度とすることができる。
【0062】なお、この実施の形態では、凹面部37と
クリックボール9は、ターレット27とクリックバネ8
のどちらにあっても差し支えない。又、駆動軸26を減
速ギヤやカップリング等の伝達部材に変更しても良い。
【0063】(実施の形態4)図12は、本発明の実施
の形態4を示す。上述した実施の形態3では、予めメモ
リ360に記憶された対物レンズ位置からの移動経歴で
現在の対物レンズ位置を判断しているが、対物レンズ交
換や不用意な操作により異なった対物レンズが光軸上に
設定された場合、実施の形態3の制御系だけでは修復は
不可能である。そこで、この実施の形態では、ターレッ
ト27の上面に突起部38を形成すると共に、この突起
部38を検出する変位センサ39を支持部材2に配置し
ている。
【0064】突起部38は、図13及び図14に示すよ
うに、クリックバネ8の引き込み範囲内に相当する幅を
有し、且つ各対物レンズ毎に異なる高さを有している。
変位センサ39はこの突起部38の高さ変化を検出す
る。変位センサ39は、図12に示すように、制御部3
4と接続されており、検出したデータが制御部38に出
力される。
【0065】この実施の形態では、操作者が操作部35
を操作して、対物レンズ交換の指令を出すと、制御部3
4は対物レンズまでのパルスパターンを予めメモリ10
に記憶されているパターンの中から選択し、駆動部33
に出力する。駆動部33では、制御部34からの出力信
号に応じてステッピングモータ25を駆動し、駆動軸2
6を通してターレット27を回転させる。これにより、
目的の倍率の対物レンズ20を所定の光軸O付近まで移
動させる。
【0066】この移動によって、突起部38の高さが変
位センサ39に検出されると、その変位量が制御部34
に出力される。制御部34は、この変位から図14のよ
うにクリックボール9の引き込み範囲に到達したこと及
びどの対物レンズが光軸上に入ったかを同時に認識する
ことができる。
【0067】制御部34は変位センサ39のチャタリン
グ防止やクリックがより光軸に近づくため、必要に応じ
て適切な遅延を行った後、予め設定されていたパルスパ
ターンの途中であっても駆動を停止させる。これにより
何らかの要因によるステッピングモータ25の脱調など
による行き足らずやオーバーランの発生を防ぐことがで
きる。また、制御部34は、光軸O上に対物レンズ20
が設定される毎に現在の対物レンズ位置を認識し、メモ
リ36に記憶している対物レンズ位置と比較することに
より、何らかの要因により異なった対物レンズが光軸上
に設定された場合であっても、それを修正することによ
り確実な制御を行うことができる。
【0068】この実施の形態では、駆動部33によって
作動が制御される電磁ソレノイド41が支持部材2に取
り付けられおり、その軸41aがクリックバネ8に連結
されている。電磁ソレノイド41はクリックバネ8を持
ち上げることができ、ステッピングモータ駆動時はクリ
ックバネ8を持ち上げることにより、クリックボール9
とターレット27との磨耗を防止し、これらの形状の変
化を防止することができ、高精度な停止精度を長期間持
続することができる。
【0069】この実施の形態4では、何らかの要因によ
り異なった対物レンズが光軸上に設定された場合でも、
光軸上に位置している対物レンズの種類を認識すること
ができ、クリックの行き足らずやオーバーランを防ぐこ
とができる。
【0070】図15及び図16は、この実施の形態に関
連する従来の検出方法を示し、43、44、45は、タ
ーレット27の上方に配置されたセンサである。それぞ
れのセンサ43、44、45は、クリックボール9がタ
ーレット27のクリック位置に存在するか否かを検出
し、「0」又は「1」の信号を出力する。この信号に基
づいて制御部34は、図16のテーブルから光軸上の対
物レンズを検出する。これに対し、本実施の形態では、
クリック検出を一つの物理量を有した表示手段(突起部
38)によって検出するものであり、図15、図16の
ような従来の検出方法に比べ、センサを削減できると共
に、検出に必要な面積の縮小化ができ、装置を小型化す
ることができる。
【0071】なお、本実施の形態では、物理量の検出と
して突起部38と変位センサ39とを使用することによ
り、距離変化量を検出しているが、これに代えて光学的
変化量、磁気変化量、応力変化利用などを検出としても
構わない。
【0072】(実施の形態5)図17〜図19は、本発
明の実施の形態5を示す。ターレット27には、図17
に示すように、最高倍率対物レンズ61、最低倍率対物
レンズ62が隣接するように配置されている。この実施
の形態では、図18に示すように、最高倍率対物レンズ
61から最低倍率対物レンズ62に向かって、倍率が順
に変化するように対物レンズ63が配置されるものであ
る。
【0073】又、ターレット27における最高倍率対物
レンズ61の取り付け位置には最高対象表示64がラベ
ル貼り、印刷、刻印等によって表示されており、観測者
が容易に確認できるようになっている。図17におい
て、クリックボール65が各対物レンズ61、62、6
3、…と対応したターレット27の上面に設けられてい
ると共に、支持部材2からはクリックボール65に係合
するクリックバネ66が延設されている。さらに、ター
レット27における最高倍率対物レンズ61の取付位置
に対応した位置には、マーク68がラベル貼り、印刷、
刻印等によって形成されている。さらに、支持部材2に
は、このマーク68を検出する最高倍率検出センサ67
が取り付けられている。
【0074】図19は、この実施の形態の制御を示すフ
ローチャートである。操作者が操作部35を操作する
か、若しくはコンピュータなどによりコマンドを入力す
ることにより、対象交換の指令が制御部34に伝達され
る(ステップS1)。これにより、制御部34は、入力
された移動コマンドが2つ以上のコマンドでないかを判
断する(ステップS3)。
【0075】移動コマンドが2つ以上の場合は、ステッ
プS4の処理により、複数の対物レンズの内、最も低倍
率の対物レンズを選択し、そのレンズを目標の対物レン
ズに設定する。次に、ステップS4に続くステップS5
では、実施の形態4と同様な検出機構により、対物レン
ズが光軸O上に設定されているかを判断する。この判断
の結果、設定されている場合、ステップS14に移行す
る。ステップS14では、目標対物レンズまで最高倍率
対物レンズ61が途中で通過することなく移動するよう
に移動方向を設定した後、ステップS15の処理により
通常のモータ回転制御を行う。
【0076】対物レンズが光軸上に設定されていない場
合で、しかも前回に設定した対物レンズが標本等に衝突
して移動々作の途中で停止した場合(ステップS6)
は、その停止位置が最高倍率対物レンズ(max.O
B)と最低倍率対物レンズ(max.OB)の中間で停
止したか否かを判断する(ステップS7)。ステップS
7の判断により中間で停止している場合は、ステップS
8の処理により最高倍率対物レンズ61から最低倍率対
物レンズ62に移動する方向(図18における矢印A方
向)に回転するように設定する。これ以外のときは、ス
テップS11のように、低倍率の方向(図18における
矢印B方向)に対物レンズを移動させるように回転方向
を設定する。
【0077】ターレット27が手によって回転された場
合等のように制御部34では現在位置を認識できない場
合は、図17に示す最高対物レンズ検出センサ67によ
って最高対物レンズ61と最低対物レンズ62との中間
で停止して以下の判断をし、その有無で上述したと同様
に移動方向が設定される。この場合、移動々作の途中で
停止した場合であっても、最高倍率検出センサ67によ
って最高倍率対物レンズ61と最低倍率対物レンズ62
の中間で停止しているか否かの検出を行っても良い(ス
テップS9)。
【0078】次に、ステップS12の処理により、その
位置から最も近いクリックへ移動し、ステップS13に
移行する。ステップS13では、実施の形態4と同様な
検出機構により、現在の正確な位置を検出する。そし
て、ステップS4で設定された目標対物レンズまで最高
倍率対物レンズ61を途中で通過することなく移動する
ように移動方向を設定した後(ステップS14)、通常
のモータ回転動作を行って対物レンズの転換を行う(ス
テップS15)。
【0079】ステップS12、S15の処理中は、ステ
ップS16に示す割り込み処理により、定期的にクリッ
クから移動してきた時間を計測し、その時間が通常回転
動作では考えられない時間を経過した場合はモータを逆
回転させ、最も近い対物レンズを光軸上に設定して停止
させる。
【0080】このような実施の形態によれば、操作者が
意図しないコマンドが出力されても、不用意に高倍率の
対物レンズが光軸上に設定されることがない。又、前回
の対物レンズが標本等に衝突して移動々作の途中で停止
した場合や、ターレット27を手で回した場合など光軸
上に対物レンズが設定されていない場合であっても不用
意に高倍率の対物レンズが光軸上に設定されるのを防止
でき、且つモータ移動々作中にモータに負荷が作用した
場合は、これらを回避することができる。
【0081】以上説明した本発明は、以下の発明を含む
ものである。 (1) 複数の対物レンズが装着された回転可能な回転
部材と、この回転部材に回転駆動力を伝達して一の対物
レンズを光軸上に移動させるステッピングモータと、こ
のステッピングモータに回転駆動指令を与えるドライバ
と、各対物レンズの移動に必要なパルスパターンを記憶
し、選択された一の対物レンズが光軸に移動するための
パルスを前記ドライバに出力する制御部と、機械的な係
合力によって一の対物レンズを光軸上に停止させる係合
部材とを備えていることを特徴とする対物レンズ切換装
置。
【0082】(2) 前記制御部は、前記パルスパター
ンによるステッピングモータの駆動の後、ステッピング
モータの励磁を切って前記対物レンズを光軸上に位置決
めすることを特徴とする上記(1)項記載の対物レンズ
切換装置。
【0083】(3) 前記制御部は、前記パルスパター
ンによるステッピングモータの駆動の後、対物レンズを
光軸上に保持するための励磁を前記ステッピングモータ
に作用させることを特徴とする上記(1)項記載の対物
レンズの切換装置。
【0084】(4) 前記回転部材は、各対物レンズに
対応した物理量の突起部を有し、この突起部を検出する
センサにより対物レンズの種別を認識することを特徴と
する上記(1)項記載の対物レンズ切換装置。
【0085】(5) 倍率が円周上で順に変化するよう
に複数の対物レンズが装着された回転可能な回転部材
と、この回転部材を回転させるステッピングモータと、
前記回転部材の回転駆動信号を前記ステッピングモータ
に出力すると共に、前記対物レンズを光軸上に移動させ
るための回転部材の回転方向を決定し、決定した回転方
向指令信号を前記ステッピングモータに出力する制御部
とを備えていることを特徴とする対物レンズの切換装
置。
【0086】(6) 2以上の対物レンズを選択する信
号が入力されたとき、前記制御部は、最低倍率対物レン
ズを選択し、最低倍率対物レンズの方向への回転指令信
号を出力することを特徴とする上記(5)項記載の対物
レンズ切換装置。
【0087】(7) 前記回転部材の回転中に回転部材
が停止したとき、前記制御部は、倍率が低い対物レンズ
の方向への回転方向指令信号を出力することを特徴とす
る上記(5)項記載の対物レンズ切換装置。
【0088】(8) 前記回転部材の回転中に、光軸が
最高倍率対物レンズと最低倍率対物レンズとの間に位置
するように回転部材が停止したとき、前記制御部は、最
高倍率対物レンズから最低倍率対物レンズの方向に回転
する回転方向指令信号を出力する一方、光軸が最高倍率
対物レンズと最低倍率対物レンズとの間以外に位置する
ように回転部材が停止したとき、前記制御部は、倍率が
低い対物レンズの方向へ回転する回転方向指令信号を出
力することを特徴とする上記(5)項記載の対物レンズ
切換装置。
【0089】
【発明の効果】以上、説明したように請求項1の発明に
よれば、所定の角度及び/又は所定の偏心量をもって回
転を伝達する連結部材によってモータの回転軸と回転体
の回転軸とを連結しているため、モータを光軸位置から
遠ざけることができ、モータが光束を遮ることがなく、
光束を確保するために回転部材を大型化する必要がな
い。又、連結部材はカップリングとして作用するためモ
ータへの負荷が著しく増加したり、モータの耐久性を悪
化させるようなことがない。さらに、ギヤの必要がなく
なるため、ギヤの噛み合いによって発生するゴミがなく
なる。
【0090】請求項2の発明によれば、モータをステッ
ピングモータとし、複数の対物レンズの各位置をステッ
ピングモータのパルス数に対応させて駆動するため、対
物レンズの正確な切換動作が可能となる。又、対物レン
ズ切換指令に対してモータを駆動、停止する際に特別な
センサを必要としないので、構成が容易となる。
【0091】請求項3の発明によれば、調整手段が係合
手段の係合力を増減させるため、係合手段が必要以上の
係合力で接触することを防止することができ、係合手段
の変形や磨耗を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の断面図である。
【図2】クリックボールと係合板との関係を示す断面図
である。
【図3】ターレットの底面図である。
【図4】対物レンズを検出するためのテーブル図であ
る。
【図5】実施の形態1の制御系を示すブロック部であ
る。
【図6】実施の形態1の優位性を説明する断面図であ
る。
【図7】実施の形態1の変形例を示す側面図である。
【図8】実施の形態2の断面図である。
【図9】実施の形態2の制御系のブロック図である。
【図10】実施の形態3の断面図である。
【図11】実施の形態3の制御を示すタイミングチャー
トである。
【図12】実施の形態4の断面図である。
【図13】実施の形態4の検出を説明する平面図であ
る。
【図14】実施の形態4の検出を説明する特性図であ
る。
【図15】実施の形態4の検出の優位性を示す平面図で
ある。
【図16】実施の形態4の優位性を示すテーブル図であ
る。
【図17】実施の形態5の斜視図である。
【図18】実施の形態5のターレットの底面図である。
【図19】実施の形態の作動を説明するフローチャート
である。
【図20】従来装置の断面図である。
【図21】別の従来装置の斜視図である。
【図22】さらに、別の従来装置の断面図である。
【符号の説明】
1 ターレット(回転部材) 2 支持部材 5 モータ 6 ユニバーサルジョイント(連結部材) 8 板バネ 9 クリックボール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の対物レンズが装着され、支持部材
    に回転可能に取り付けられた回転部材と、 前記支持部材に取り付けられ、前記回転部材を所定量回
    転させるモータとを備え、 このモータの回転軸と前記回転部材の回転軸とが、所定
    の角度及び/又は所定の偏心量で回転を伝達する連結部
    材によって連結されていることを特徴とする対物レンズ
    切換装置。
  2. 【請求項2】 前記モータがステッピングモータであ
    り、初期設定された前記各対物レンズの切換えに必要な
    パルス数に基づいて、前記ステッピングモータが駆動さ
    れることを特徴とする請求項1記載の対物レンズ切換装
    置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材と回転部材との間に、所定
    の係合力で相互に接触している係合手段が設けられてお
    り、この係合手段に、前記係合力を増減させる調整手段
    が連結されていることを特徴とする請求項1又は2記載
    の対物レンズ切換装置。
JP17853297A 1997-07-03 1997-07-03 対物レンズ切換装置 Withdrawn JPH1123950A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006154463A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Olympus Corp 顕微鏡のレボルバ
CN117969045A (zh) * 2024-03-29 2024-05-03 杭州海康威视数字技术股份有限公司 物镜检测装置及其检测方法、显微镜

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