JPH0654016U - ターゲット電動切換装置 - Google Patents
ターゲット電動切換装置Info
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- JPH0654016U JPH0654016U JP8694792U JP8694792U JPH0654016U JP H0654016 U JPH0654016 U JP H0654016U JP 8694792 U JP8694792 U JP 8694792U JP 8694792 U JP8694792 U JP 8694792U JP H0654016 U JPH0654016 U JP H0654016U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ターゲットを電動的に自動切換えでき、手動時
の操作性が改善されたターゲット電動切換装置の提供を
目的とする。 【構成】ターゲット交換指令に応じてモータ34を駆動
制御し、複数のターゲットを備えた担持体32を前記モ
ータ34の駆動力により移動させ、所定の基準位置に配
置される前記ターゲットを自動交換するものにおいて、
前記モータ34の駆動力を前記担持体32へ伝達する動
力伝達経路に設けられ、その入切動作により前記動力伝
達経路を形成または断する電磁クラッチ51を具備す
る。
の操作性が改善されたターゲット電動切換装置の提供を
目的とする。 【構成】ターゲット交換指令に応じてモータ34を駆動
制御し、複数のターゲットを備えた担持体32を前記モ
ータ34の駆動力により移動させ、所定の基準位置に配
置される前記ターゲットを自動交換するものにおいて、
前記モータ34の駆動力を前記担持体32へ伝達する動
力伝達経路に設けられ、その入切動作により前記動力伝
達経路を形成または断する電磁クラッチ51を具備す
る。
Description
【0001】
本考案は、例えば顕微鏡のレボルバ回転装置等として使用することのできるタ ーゲット電動切換装置に関する。
【0002】
最近は、顕微鏡装置の自動化が進められており、例えば特許出願公表平2−5 01863には、対物レンズレボルバをモータによって駆動し、任意の対物レン ズが基準位置に来たことをセンサ等によって検出したときにモータの回転を停止 させ、また異常動作時にレボルバとモータとの連結を一時的に空回りさせて危険 を回避する技術が記載されている。
【0003】 上記公報に示された装置は、図10に示すように、顕微鏡のフレーム1にレボ ルバ2が回転軸Lを中心に回転自在に取付けられている。符号4は光軸上に配置 された対物レンズでありレボルバ2に保持されている。このレボルバ2に歯車4 が固定され、この歯車4に対してフレーム1に回転自在に支持された長軸5の一 端に固定された歯車6が噛合している。長軸5の他端には歯車7が回転自在に挿 入されており、長軸5に摩擦クラッチ8が固定され、歯車7に作用するようにな っている。 フレーム1の内部にはモータ9が固定されている。このモータ9の回転軸には 、長軸5の他端にある歯車7と噛合する歯車11が固定されている。
【0004】 なお、特に図示されていないが、レボルバ2に保持されている各対物レンズは それぞれアドレスを持ち、センサによって位置検出される。また各対物レンズの 最終的な位置決めは、板バネ,クリックボール,クリック溝から構成されるクリ ック機構によって行われる。
【0005】 このような構成において、コントロール部12から“対物レンズを1つ隣へ送 れ”という命令が出されたとすると、モータ9が所定方向へ所定量だけ回転する 。その回転力は歯車11,7,長軸5,歯車6,4を介してレボルバ2に伝達さ れ、隣の対物レンズが光軸上に配置されるようにレボルバ2が回転する。
【0006】 この時、上記センサで位置決め位置をモニタしておき、クリックボールがクリ ック溝にかかったところで、モータ9の駆動を停止させる。その結果、板バネの 力でクリックボールがクリック溝に呼び込まれて対物レンズの位置決めが行われ ると共に、レボルバ2の回転が停止する。これで対物レンズの交換動作が終了す る。
【0007】 またレボルバ2が回転中に、何等かの外力が対物レンズ(又は内部機構)に作 用したときは、摩擦クラッチ8の作用により歯車7が長軸5に対して空回りして 、モータ9,対物レンズ,その他の伝達系を保護する。
【0008】
しかしながら、図10に示す装置は、レボルバ2とモータ9との間の動力伝達 経路に摩擦クラッチ8が介挿されているが、異常負荷トルクが発生していないと き、即ちほとんどの場合は両者は直結されているため、そのことにより顕微鏡観 察時に不便が生じる場合があった。
【0009】 例えば、油浸対物レンズを用いた観察では、対物レンズと試料との間にイマー ジョンオイルを注入するが、そのイマージョンオイルに空気が混入することがあ る。イマージョンオイル内の空気を取除くために、対物レンズ,すなわちレボル バ2を小さい角度で小刻みに往復動作させる必要がある。その操作は検鏡者の手 で対物レンズを持ち前述の動作を行わせることにより実施される。
【0010】 ところが、レボルバ2にはモータ9に至る動力伝達経路が連結されているため 、レボルバ2を動かすことは、動力伝達経路の各構成要素及びモータ9の回転軸 も同時に動かすことになる。
【0011】 従って、レボルバ2を手で動かす時には、動力伝達経路の各構成要素及びモー タ9の抗力が働くため作動感が重くなり、小刻みに速く動かすのは困難で、空気 を抜きずらいという不具合があった。なお、対物レンズを手動操作する場合とし ては、上述した場合の他に、コントローラを操作するよりも対物レンズに目を向 けて直接対物レンズを操作する方が容易な場合などがある。
【0012】 またレボルバ2とモータ9とを動力伝達経路で連結した状態で、レボルバ2を 手動操作すると、動力伝達経路の各構成要素が無理に動かされるため、その各構 成要素が衝撃等を受けて耐久性の面で悪影響が出る可能性がある。さらにクリッ ク機構が作用するため、検鏡者の感で正規の位置に対物レンズを停止させるのは 難しく、所望の対物レンズが正しく光軸上に配置されていない場合には誤観察を 招くことになる。
【0013】 本考案は以上のような実情に鑑みてなされたもので、対物レンズ等のターゲッ トを所定の基準位置に対して電動的に自動切換えできると共に、手動時の操作性 が改善されたターゲット電動切換装置を提供することを目的とする。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1に対応する本考案は、外部より与えられ るターゲット交換指令に応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備えた 担持体を前記モータの駆動力により移動させ、所定の基準位置に配置される前記 ターゲットを自動交換するものにおいて、前記モータの駆動力を前記担持体へ伝 達する動力伝達経路に設けられ、その入切動作により前記動力伝達経路を形成ま たは断する電磁クラッチを具備する。
【0015】 また請求項2に対応する本考案は、外部より与えられるターゲット交換指令に 応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備えた担持体を前記モータの駆 動力により移動させ、所定の基準位置に配置される前記ターゲットを自動交換す るものにおいて、前記モータの負荷トルクを検出する負荷検出手段と、前記ター ゲットが前記基準位置近傍の所定範囲内に入っているか否かを検知する位置検知 手段と、前記モータの駆動力を前記担持体へ伝達する動力伝達経路に、その入切 動作により前記動力伝達経路を形成または断するように設けられ、少なくとも前 記負荷検出手段で検出された負荷トルクが異常を示していること、又は位置検知 手段が前記基準位置近傍の所定範囲内にあるターゲットを検知していることを条 件に切動作する電磁クラッチとを具備する。
【0016】 また請求項3に対応する本考案は、外部より与えられるターゲット交換指令に 応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備えた担持体を前記モータの駆 動力により移動させ、所定の基準位置に配置される前記ターゲットを自動交換す るものにおいて前記モータの駆動電流または負荷トルクのいずれか一方を検出す る負荷検出手段と、前記負荷検出手段で検出される駆動電流または負荷トルクに 基づいて前記ターゲットの状態及び前記モータの異常を検知する状態検知手段と 、前記モータの駆動力を前記担持体へ伝達する動力伝達経路に、その入切動作に より前記動力伝達経路を形成または断するように設けられ、前記状態検知手段に よる状態検知結果に基づいて制御される電磁クラッチとを具備する。
【0017】
請求項1に対応する本考案のターゲット切換装置では、モータの駆動力を担持 体へ伝達する動力伝達経路に電磁クラッチが設けられているため、その電磁クラ ッチを入切操作することにより、動力伝達経路の形成または切断を適宜実現でき る。よって、電磁クラッチを切動作せしめ動力伝達経路を切断することにより、 担持体を手動操作するときには、電磁クラッチ以降の構成要素の抗力が作用され ないため、担持体を極めて容易に手動操作できるものとなる。
【0018】 請求項2に対応する本考案のターゲット切換装置では、ターゲットを交換する ためにターゲット交換指令に応じてモータが駆動されるときは、モータの負荷ト ルクが負荷検出手段により検出されると共に、ターゲットが基準位置近傍の所定 範囲内にあるか否かが位置検知手段により常に検知されている。そして負荷検出 手段により検出される負荷トルクから異常が発見された時、若しくは位置検知手 段によりターゲットが基準位置近傍の所定範囲内に入りモータ駆動の必要がなく なったことを検知したときには、電磁クラッチが切動作せしめられて動力伝達経 路が当該電磁クラッチにおいて切断される。
【0019】 請求項3に対応する本考案のターゲット切換装置では、負荷検出手段で検出さ れるモータの駆動電流または負荷トルクに基づいてターゲットの状態及びモータ の異常が状態検知手段で検知され、その検知結果に基づいて電磁クラッチが制御 される。
【0020】
以下、図面を参照しながら本考案の実施例を説明する。 図1には、本考案の第1実施例に係る顕微鏡用レボルバ駆動装置の機械的な構 成が示されている。
【0021】 本実施例のレボルバ駆動装置は、図示していない顕微鏡装置に取付アリ30で 固定されている。取付アリ30に固定される固定部31と、この固定部31にレ ボルバ回転軸を中心に回転自在に取付けられた回転部32とからなる。回転部3 2の外周部には、モータの動力を伝達するための歯車33が固定されている。尚 、本実施例では、回転部32に、6個の任意倍率の対物レンズ(図中仮想線で示 す)が着脱可能な取付け部を有する。
【0022】 一方、上記取付アリ30に固着された固定板30aに、電磁クラッチ51,モ ータギヤヘッド52,負荷検知器又は負荷検知可能なモータ34が設けられてい る。なお、それぞれの軸が同一ならば別体で固定板30aに取付けるようにして も良い。本例では簡略のための一つの場合を例示している。
【0023】 モータ34,電磁クラッチ51,モータギヤヘッド52は保持部材35に固定 されていて、電磁クラッチ51の回転軸が保持部材35を貫通している。保持部 材35を貫通した電磁クラッチ51の回転軸には、歯車36が固着されていて、 この歯車36が上記レボルバ側の歯車33に噛合している。さらに上記歯車36 が1回転すると、上記レボルバ側の回転部32に取付けた基準位置の隣にあった 対物レンズが基準位置に来るように構成されている。
【0024】 歯車36にはマーク板37が同心状に取付けられている。マーク板37には後 述する第1の指標部と第2の指標部が設けられており、第1の指標部を検出する 第1のセンサとして透過型センサ38が保持部材35に設けられ、第2の指標部 を検出する第2のセンサとして反射型センサ39が保持部材35に設けられてい る。 また回転部32に固定されたクリックボール41と、固定部31に固定された 板バネ42からなる係合機構が設けられている。
【0025】 図2(a)には上記マーク板37と透過型センサ38と反射型センサ39との 位置関係が示されており、同図(b)にはマーク板37の構成が示されている。 マーク板37は、図2(b)に示すように、その外周部に第1の指標部として の切欠部43が設けられ、この切欠部43に対して回転軸を挟んで対向する図中 斜線で示す領域に第2の指標部として光反射率の高い反射パターン44が設けら れている。このマーク板37は、反射パターン44以外の部分が非反射性の材料 で形成されている。
【0026】 また位置検知手段としての透過型センサ38と反射型センサ39が、それぞれ マーク板37の外周部に対向する位置であって、マーク板37の回転軸を挟んで 互いに対向する位置にそれぞれ配置されている。
【0027】 マーク板37とターゲットとなる対物レンズとの関係は、対物レンズが基準位 置としての観察光軸上に配置されるとき、切欠部43と透過型センサ38の中心 位置とが一致し、かつ反射パターン44の中心が反射型センサ39の中心に一致 するように調整されている。
【0028】 透過型センサ38は、切欠部43が対向しているとき以外はマーク板37によ って大幅に遮光されていて、切欠部43が対向したときにのみ急激に増大した入 射光を検出することができる。この検出信号は後述する電子制御回路63へモー タ停止信号として出力される。
【0029】 反射型センサ39は、図3に示すように、発光部45と受光部46とを備えて いる。発光部45がマーク板37に対して発した光は、反射パターン44以外の 非反射領域ではほとんど反射されず、反射パターン44のときにのみ反射されて 受光部46で検出することができる。この検出信号は電子制御回路63へ出力さ れる。 図5に本実施例の電気制御系の構成を図示する。
【0030】 電子制御回路63は、透過型センサ38,反射型センサ39及びモータ負荷検 知器61から、モータ停止信号,モータ減速信号及びモータ負荷検知信号をそれ ぞれ入力する。またコントローラ64から対物レンズの切換え指示を受ける。そ して電子制御回路63は、上記各入力信号に基づいてモータ駆動部62及び電磁 クラッチ51に後述する指示を出力して、モータ34及び電磁クラッチ51を適 切にオン,オフさせ、かつモータ34を減速させる。さらにレボ穴位置検出器5 3から対物アドレス信号がコントローラ64へ入力される。レボ穴位置検出器5 3は、レボルバ装置の回転部32および固定部31の両方に、各々対物レンズが 取付けられるレボ穴に応じて必要な数だけ設けられ、レボ穴を検知すると該当す る対物レンズのアドレスを示す対物アドレス信号を出力するものである。 次に以上のように構成された本実施例の動作について図4のフローチャートを 参照して説明する。
【0031】 先ず、装置本体の動力源となる電源を未投入の状態では、上記各センサ類及び 電気系は全てオフ状態となっている。この状態では、モータ34と回転部32と の間の動力伝達経路内に介挿された電磁クラッチ51もオフ状態となっている。 このため、回転部32は、当該回転部32と固定部31との間の摩擦力を除けば ほぼ無負荷状態となっており、手動で容易に回転させることができる。
【0032】 次に、電源を投入すると電子制御回路63が立上り、この電子制御回路63に コントローラ64からターゲット交換指令としての対物レンズ回転指示が入力す るまでは上記した状態が維持される。
【0033】 コントローラ64から電子制御回路63にターゲット交換指令が出力されると 、電磁クラッチ51がオンとなり、回転部32とモータ34とが電磁クラッチ5 1を介して直結される。
【0034】 一方、レボ穴位置検出器53から電子制御回路63に対物アドレス信号が入力 する。電子制御回路63は反射型センサ39の出力からマーク板37の反射パタ ーン44が当該センサ位置にあることを検知したとき、対物アドレス信号が指定 された対物レンズのものであるか否か判断する。指定された対物レンズであれば 、電磁クラッチ51を切動作せしめる(なお初期時には既にオフされている)。 また指定された対物レンズでなければ、電磁クラッチ51をオンしてモータ34 と回転部32との間に動力伝達経路を形成してからモータ34を駆動する。
【0035】 隣接する対物レンズが光軸位置に近付くと、再びマーク板37の反射パターン 44の端部が反射型センサ39で検出される。電子制御回路63は、反射型セン サ39の出力から反射パターン44の端部を検出し所定時間経過してからモータ 34の減速動作に入る。
【0036】 このとき、レボ穴位置検出器53から電子制御回路63に入力する対物アドレ ス信号により現在光軸位置に接近している対物レンズが指定された対物レンズか 否か判断する。指定された対物レンズでなければモータ34の駆動を継続し、さ らに次ぎの対物レンズが光軸位置に近付くのを待つ。
【0037】 そして対物アドレス信号が指定された対物レンズのアドレスを示したときには 、所定時間経過後にモータ34を減速し、さらに透過型センサ38がマーク板3 7の切欠部43を検出した時点でモータ34の駆動を停止する。その後に電磁ク ラッチ51をオフさせる。この結果、指定された対物レンズが光軸上に配置され 、かつモータ34と回転部32との間に動力伝達経路が切断される。
【0038】 上記モータ駆動時には、モータ負荷検知器61によって常にモータ34の負荷 トルクが検出され、負荷検知信号が電子制御回路63へ送られる。負荷検知方法 としては、モータ34の駆動電流を測定する。
【0039】 例えば、対物レンズに何かが干渉して回転部32(対物レンズ)の回転が止ま ってしまうと、モータ34は回転しようとするので、大きな電流が流れることに なる。
【0040】 本実施例では負荷検知信号から破損以下でかつ通常動作よりも大きい電流が検 知されたときに、異常発生と判断する。電子制御回路63は負荷検知信号から異 常発生を検知したときには、電磁クラッチ51を切動作せしめ(オフし)、続い てモータ34を停止させて危険回避動作を行う。この結果、モータ34は異常発 生時には常に緊急停止し、回転部32とモータ34とを連結する動力伝達経路は 電磁クラッチ51のところで切断される。なお、先にモータ34を停止させてか ら電磁クラッチ51をオフさせても良い。 指令された対物レンズを光軸上に配置した後、及びモータ34を緊急停止させ た後は、電源をオフしない限り、対物レンズの回転指令待ち状態を維持する。
【0041】 また、顕微鏡観察において液浸対物レンズを用いる場合には、前述した通り対 物レンズの先端レンズ面と試料との間にイマージョンオイルを注入し、そのイマ ージョンオイル内に含まれている空気等を取除くために対物レンズを小刻みに往 復運動させる必要がある。
【0042】 本実施例では、モータ停止時には常に電磁クラッチ51は断されているため、 回転部32はギヤヘッド,モータの負荷を受けることがないる。そのため、検鏡 者は対物レンズを極めて軽い作動感で小刻みに往復運動させることができるもの となる。
【0043】 この様に本実施例によれば、モータ34の駆動力を回転部32へ伝える動力伝 達経路に電磁クラッチ51を介挿すると共に、モータ34の負荷トルクを検出す るモータ負荷トルク検知手段61を設けたので、対物レンズの自動切換え時に異 常負荷が生じた場合には、モータ34を即座にオフして速やかに危険を回避でき 、動力伝達系及びモータ等の破損を防止できる。
【0044】 また回転部32が停止状態のときには常に電磁クラッチ51が断しているため 、動力伝達経路の各構成要素及びギヤヘッド,モータ34に耐性上,強度上の負 担をかけず、かつ容易に回転部32を手動操作できる。
【0045】 さらに手動時など、ギヤヘッド手前に電磁クラッチを入れて,切離すことがで きるので、ギヤヘッドの減速比を大きくしてモータを小形化できるため、装置全 体の小形化を図ることができる。 次に本考案の第2実施例について説明する。
【0046】 本実施例は、モータ負荷検知器53から出力される負荷検知信号に基づいて対 物レンズの状態及びモータの異常を検知し、その検知結果に応じてモータ34お よび電磁クラッチ51を制御する例である。 図6には第2実施例の機械的な構成が、また図7には電気系の構成が示されて いる。なお、前記第1実施例と同一部分には同一符号を付している。
【0047】 本実施例は、前記第1実施例の図1及び図5に示す構成からマーク板及びそれ に関連して透過型センサ38,反射型センサ39が取り除かれた構成となってい る。そして電子制御回路63′が図8に示すフローチャートに従った動作を実現 するようにソフトウエアが構成されている。また、回転部32の外周縁部には、 断面が図9(b)に示す形状を有するクリック摺動路54が形成されている。ク リック摺動路54には、回転部32の対物レンズの取付け部の間隔に対応した間 隔で円錐形状をなすクリック穴P1,P2…が形成されている。各クリック穴P の両側の所定領域R2は台形状に高くなっていて、その中心にクリック穴Pが開 口している。また固定部31に基端部を固定された板バネ55の先端部にクリッ クボール56が固定されていて、クリックボール56を上記摺動路54に所定の 押圧力で押付けている。上記したクリック摺動路54,板バネ55,クリックボ ール56等から、対物レンズを光軸位置に間欠的に位置決めするクリック機構を 構成している。 ここで、図9(a)(b)を参照してモータ34を駆動するためのモータ電流 と、上記クリック機構の関係を説明する。
【0048】 図9(a)には、光軸上に配置される対物レンズを、クリックボール56がク リック穴P1に落ち込むことによって光軸上に位置決めされた対物レンズから、 クリックボール56がクリック穴P2に落ち込むことによって光軸上に位置決め される対物レンズへ切換えた際のモータ電流の変化状況が示されている。
【0049】 先ず、クリックボール56がクリック穴P1に落ち込んだ状態でモータ34を 駆動すると駆動開始直後には突入電流が流れる。次にクリックボール56がクリ ック穴P1を脱出する時には、板バネ55を上へ押し上げる程度の回転力を回転 部32に加えなければならないので、やや大きめのクリック脱出電流が流れる。 クリックボール56がクリック穴P1を完全に脱出した後は、回転部32のクリ ック摺動路54とクリックボール56との接触抵抗に起因した負荷がモータ34 に作用するため、クリック脱出電流よりも小さなモータ電流が流れる。 次に、クリックボール56が隣接するクリック穴P2の台形部の斜面R3にさ しかかると、抵抗が大きくなるためモータ電流が上昇する。
【0050】 本実施例では、電子制御回路63′にモータ負荷検知器61からの負荷検知信 号を入力し、通常回転時の電流よりも所定量大きな値となる負荷A(台形部R3 にさしかかったときに現れる)を検知したした時に、一時的にモータ34に逆電 流を流して通常回転よりも所定量速度を下げる。その後に正規電流に戻し、モー タ34を減速回転させているところで負荷Bを検知したらモータ34及び電磁ク ラッチ51をオフさせる。負荷Bは、クリックボール56の重心位置がクリック 穴Pの開口内に入った直後の値を選択するようにする。 また回転動作中に異常値となる負荷Cを検知したときには、モータ34及び電 磁クラッチ51をオフさせて危険回避動作に入る。 コントローラ64から電子制御回路63′に入力される対物レンズ切換え指令 に応じた一連の動作を図8に示している。
【0051】 この様に本実施例は、上記クリック機構に対応したモータ負荷検知器61の負 荷検知信号から、対物レンズが光軸位置に近付いた際のモータ34の減速タイミ ング、クリックボール56がクリック穴Pに呼び込まれた直後のモータ34及び 電磁クラッチ51のオフタイミング、さらには異常検出時のモータ34及び電磁 クラッチ51のオフタイミングを得るようにしている。
【0052】 この様に本実施例によれば、位置検知手段としてのマーク板,透過型センサ, 反射型センサを設けなくても、負荷検知信号から対物レンズの配置状態を判断す ることができ、前記第1実施例と同様の作用効果を奏することができる。その上 、マーク板,透過型センサ,反射型センサを設ける必要がないことから、構成の 簡素化,装置の小形化を図ることができ、コストダウンを図ることもできる。
【0053】 なお、クリック形状が同一であれば、負荷Aを検出してから負荷Bを検出する までの時間はほぼ一定であると考えられるので、負荷Aを検出してから一定時間 経過後にモータ34,電磁クラッチ51を一義的に停止させるように制御しても 良い。
【0054】 以上の説明では、ターゲットとして対物レンズを、また担持体として回転部3 2を例にして説明したが、ターゲットとしてはコンデンサレンズ,フィルター, 絞り,又は光線を偏向させる光学要素等を対象としても良い。また担持体として 回転体の他に直線状に移動するようなものであっても良い。
【0055】
以上詳記したように本考案によれば、対物レンズ等のターゲットを所定の基準 位置に対して電動的に自動切換えできると共に、手動時の操作性が改善されたタ ーゲット電動切換装置を提供できる。
【図1】本考案の第1実施例に係る装置の構成図。
【図2】図1に示す装置に備えたセンサ及びマーク板の
平面図。
平面図。
【図3】図1に示す装置に備えた反射型センサの検出原
理を示す図。
理を示す図。
【図4】図1に示す装置の動作説明図。
【図5】図1に示す装置の電気制御系の構成図。
【図6】本考案の第1実施例に係る装置の構成図。
【図7】図6に示す装置の電気制御系の構成図。
【図8】図6に示す装置の動作説明図。
【図9】図6に示す装置の動作原理を説明するための
図。
図。
【図10】従来のレボルバ装置を示す図。
31…固定部、32…回転部、33…レボルバ側歯車、
34…モータ、36…モータ側歯車、37…マーク板、
38…透過型センサ、39…反射型センサ、41…クリ
ックボール、42…板バネ、43…切欠部、44…反射
パターン、51…電磁クラッチ、52…ギヤヘッド、5
3…レボ穴位置検出器、63,63′…電子制御回路、
64…コントローラ。
34…モータ、36…モータ側歯車、37…マーク板、
38…透過型センサ、39…反射型センサ、41…クリ
ックボール、42…板バネ、43…切欠部、44…反射
パターン、51…電磁クラッチ、52…ギヤヘッド、5
3…レボ穴位置検出器、63,63′…電子制御回路、
64…コントローラ。
Claims (3)
- 【請求項1】 外部より与えられるターゲット交換指令
に応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備え
た担持体を前記モータの駆動力により移動させ、所定の
基準位置に配置される前記ターゲットを自動交換するタ
ーゲット電動切換装置において、 前記モータの駆動力を前記担持体へ伝達する動力伝達経
路に設けられ、その入切動作により前記動力伝達経路を
形成または断する電磁クラッチを具備したことを特徴と
するターゲット電動切換装置。 - 【請求項2】 外部より与えられるターゲット交換指令
に応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備え
た担持体を前記モータの駆動力により移動させ、所定の
基準位置に配置される前記ターゲットを自動交換するタ
ーゲット電動切換装置において、 前記モータの負荷トルクを検出する負荷検出手段と、 前記ターゲットが前記基準位置近傍の所定範囲内にある
か否かを検知する位置検知手段と、 前記モータの駆動力を前記担持体へ伝達する動力伝達経
路に、その入切動作により前記動力伝達経路を形成また
は断するように設けられ、少なくとも前記負荷検出手段
で検出された負荷トルクが異常を示していること、又は
前記位置検知手段が前記基準位置近傍の所定範囲内にあ
るターゲットを検知していることを条件に切動作する電
磁クラッチと、 を具備したことを特徴とするターゲット電動切換装置。 - 【請求項3】 外部より与えられるターゲット交換指令
に応じてモータを駆動制御し、複数のターゲットを備え
た担持体を前記モータの駆動力により移動させ、所定の
基準位置に配置される前記ターゲットを自動交換するタ
ーゲット電動切換装置において、 前記モータの駆動電流または負荷トルクのいずれか一方
を検出する負荷検出手段と、 前記負荷検出手段で検出される駆動電流または負荷トル
クに基づいて前記ターゲットの状態及び前記モータの異
常を検知する状態検知手段と、 前記モータの駆動力を前記担持体へ伝達する動力伝達経
路に、その入切動作により前記動力伝達経路を形成また
は断するように設けられ、前記状態検知手段による状態
検知結果に基づいて制御される電磁クラッチと、 を具備したことを特徴とするターゲット電動切換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992086947U JP2598809Y2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | ターゲット電動切換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992086947U JP2598809Y2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | ターゲット電動切換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0654016U true JPH0654016U (ja) | 1994-07-22 |
JP2598809Y2 JP2598809Y2 (ja) | 1999-08-23 |
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ID=13901069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992086947U Expired - Fee Related JP2598809Y2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | ターゲット電動切換装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2598809Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009069685A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Olympus Corp | 電動顕微鏡 |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP1992086947U patent/JP2598809Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009069685A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Olympus Corp | 電動顕微鏡 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2598809Y2 (ja) | 1999-08-23 |
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