JP2598794Y2 - 温水暖房便器の便座カバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、外周縁と内周縁とから
形成されるドーナツ形状をなした伸縮性の便座カバーに
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、下部に温水出口及び温風出口
を有し、側部にスイッチ類等を有する温水暖房便器用の
便座に対して脱着自在なカバーを取付けることが行われ
ている。

【０００３】この種の便座カバーとしては、 ・ 便座カバーの一端縁にゴム糸を編み込んで成型した
もの、 ・ カバー材の内周と外周との間に便座を係合する係止
手段を設けることによって、しかも係止手段によって内
周部と外周部との相対的な周方向へのずれを阻止できる
もの、 ・ スナップ、脱着自在テープにより簡単に装着できる
ようにしたもの、 接着テープを貼り付けることによって便座に簡単に装着
できるもの、便座を覆う伸縮性を有する環状布地の内周
縁と外周縁に２つのファスナを取付け、かつ、サイズの
異なる便座にも装着できるようにしたもの、カバーの取
替えの際にホルダを介してワンタッチで行えるもの、カ
バーの両面にテープを貼り、両面テープをはがして便座
に貼るようにしたもの、雌雄ホックを設けたもの、伸縮
性部材のチャックのみを取付けた開口部を設け、その他
の部分にはチャック取付け布の両布を縫い付けて、チャ
ックの離脱により袋状又は展開ができるようにしたも
の、ファスナによって便座シートの取付けや取外しを極
めて容易にしたもの、温水暖房便器の便座カバーの何箇
所かに脱着自在テープのオスを縫い付け、温水暖房便座
にも、脱着自在テープのメスを両面テープで張り付けた
もの、カバー側脱着自在テープ部と、開時便座のカバー
側脱着自在テープ部に対応する開時固定用脱着自在テー
プ部を設けることにより、従来の便座カバーの衛生性と
美観、そして排便時の座り心地という優れた面に加え、
立って使用する場合の開いた便座が突然に倒れてくると
いった従来の問題点を解消したもの、温水暖房便器の便
座マットの適宜位置に、便座へ固定される任意の固定具
を設けることにより、材質の特徴から板状に弾力を有し
ており、後尾２か所の脱着自在テープで安定性があり、
その上クッション性と保温性に優れていることから座り
心地が良いもの、オープンファスナの開閉だけでカバー
の取付け、取外しができるようにしたもの、一方の掛止
具と係合する他方の掛止具を設け、左右一対の掛止具を
それぞれ止めることによって、狭小な幅の後背部分の上
面のみを覆うように構成し、便座に装着したカバーの背
後部が洗浄水のノズルの出入りを妨げないようにすると
共に、洗浄水によって濡れることを防止したもの、カバ
ー素材を適当な形状にし、その一方の面及び腰掛け式便
器の便座の表面に、カバーがずれないように、両面テー
プ、脱着自在テープ、ホック、ボタン等の反復離脱を可
能とするような介在物を施し、カバーの機能の一つであ
る汚れの肌への付着を防止したもの、 ・ 独立発砲樹脂から成り便器の便座に合致した形のシ
ート状の便座カバーでの生ゴム、又は脱着自在テープ、
吸着盤などで便座に極めて簡単に取付け取外しができ、
手軽に交換して洗浄、乾燥することができるもの、等、
近年、様々な温水暖房便器の便座カバーが存在する。

【０００４】これら従来の温水暖房便器の便座カバーに
ついて大きくまとめると、係止部材としてゴム糸、スナ
ップ、脱着自在テープ、ファスナ、ホルダ、両面テー
プ、チャック、ホック、ボタン、吸着盤等、を用いたも
のに分けられる。しかしいずれも以下に記載する問題を
解決するには至っていない。

【０００５】これら従来の温水暖房便器の便座カバー
は、取付け取外しの簡便さと、安定感、即ち、ずれの問
題が表裏一体をなし、ずれをなくせばなくす程取付け取
外しが困難になるという問題が常にあった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】本考案の課題は、温水
暖房便器の便座の形に合った便座カバーであって、取付
け取外しが簡単であり、着座センサの光路が確実に確保
され、使用中のずれもほとんどない上記の欠点を除去し
た温水暖房便器の便座カバーを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この課題は、この便座カ
バーが、その外周縁に沿って左右対称にＵ字状の袋部
を、この袋部内に沿って硬質の型枠を挿入するために有
し、かつその袋部の両端にわたってアーチ状部を有する
こと、その便座カバーの裏側では、一対の短い帯状係止
部と一対の長い帯状係止部とが、そのアーチ状部に対し
てほぼ平行なその便座カバーの内周縁の部分に沿って、
その一対の短い帯状係止部をその一対の長い帯状係止部
の外側に位置するようにこれらの各帯状係止部の一方の
端部でそれぞれ左右対称に取り付けられ、これらの各帯
状係止部の他方の他端には、１個の−フックがそれぞれ
設けられていること、及び、その便座カバーの表側で
は、＋フックが、その袋状部の両終端と、その各短い帯
状係止部の一方の端部とに１個ずつ左右対称に設けられ
ていることによって解決される。

【０００８】

【実施例】以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、本考案に係る温水暖房便器の便座の便蓋
を開けたときの全体図である。

【０００９】便蓋及び便座のタイプはＯ型であり、スイ
ッチ類３等、下部には温水の出口４や乾燥用の温風の出
口等が便器の側方に配置されている。便座２は便蓋１と
同様に着座センサ用の切欠部１０を有する。

【００１０】図２は、本考案の温水暖房便器の便座カバ
ー１１を裏面から見たときの全体図である。

【００１１】この便座カバー１１は外周縁と内周縁とか
ら形成される左右対称な伸縮性のドーナツ状をなしてい
る。さらに、この便座カバー１１は、その外周縁に沿っ
て左右対称にＵ字状の袋部１２をそこに硬質の型枠を挿
入するために有し、かつその袋部１２の両端にわたって
アーチ状部１３を有している。このアーチ状部１３は、
その便座カバー１１を便座２に取り付けたときに着座セ
ンサの光路を確保する働きをする。

【００１２】一対の短い帯状係止部１４と一対の長い帯
状係止部１４とが、そのアーチ状部１３に対してほぼ平
行なその便座カバー１１の内周縁の部分に沿って、その
一対の短い帯状係止部１４をその一対の長い帯状係止部
１４の外側に位置するようにこれらの各帯状係止部１４
の一方の端部でそれぞれ左右対称に取り付けられてい
る。この帯状係止部材１４は−ホック１５と＋ホック１
６に係止される。それ故、便座カバー１１を便座２に取
付けたときに、便座カバー１１が使用時等に便座２に対
してずれなくなる。

【００１３】図３は、本考案の温水暖房便器の便座カバ
ーを表面から見たときの全体図である。

【００１４】この場合、＋フック１６が、その袋状部１
２の両終端と、その各短い帯状係止部１４の一方の端部
とに１個ずつ左右対称に設けられている。図４は、本考
案の温水暖房便器の便座カバーを便座に取付けたときの
表側から見たときの全体図である。

【００１５】この場合、その２本の短い帯状係止部材１
４の−ホック１５が、硬質の型枠を挿入するための袋部
１２の両終端部分に設けられた＋ホック１６にそれぞれ
係止されている。さらに、その２本の長い帯状係止部材
１４の−ホック１５が、これらの短い各帯状係止部材１
４の＋ホック１６にそれぞれ係止されている。これによ
って、便座カバー１１が便座２に対してしっかりと締付
けられて密着するので、着座センサの光路が確実に確保
される。

【００１６】次ぎに、本考案による便座カバー１１の取
付け方法を以下に示す。 − 便座カバー１１を、便座２の裏面にその便座カバー
１１の外周縁に沿って形成される袋部１２をあてながら
その便座２の裏面の外側方向へ広げ、その一対の長い帯
状係止部材１４を、その便座２のその基端部８と便蓋１
との隙間に通し、 − 各短い帯状係止部材１４の一端（−フック１５）
を、その便座２の表面からその裏面へ導いてその便座カ
バー１１の後方の両端に位置する各＋ホック１６にそれ
ぞれ接続し、 − その隙間から出ているその各長い帯状係止部材１４
の一端（−フック１５）を、その便座２の裏面からその
便座カバー１１の側方の両端に位置する各ホック１６に
それぞれ接続し、 − その便座２の外周縁部に沿ってその便座カバー１１
を掛ける。 これにより、一対の長い帯状係止部材１４が、便座２を
その便座の基端部８に対して直交する方向に締付けられ
ると共に、一対の短い帯状係止部材１４が、その便座２
をその基端部８に対して平行方向に締付けられる。それ
故、その便座２全体がその便座カバー１１によって均一
に締付けられ、ひいてはその便座カバー１１がその便座
２に対してずれることなく安定に保持される。

【００１７】また、本考案の便座カバーは、便座がＯ型
タイプであり、かつその便座と便蓋との接合部分に隙間
が開いている便器であればあらゆる温水暖房便座に対し
て適用できる。

【００１８】

【考案の効果】以上により、本考案の便座カバーは、所
定の位置に設けられた２本の短い帯状係止部材と２本の
長い帯状係止部材が便座カバーを締付けることによって
便座に密着するために、 ・取付け取外しが簡単であり、 ・着座センサの光路の全体が確実に確保され、 ・便座２の表面全体が便座カバー２で被装されるので、
座り心地と美観がよく、 ・特に、２本の長い帯状係止部材が所定の位置（図４参
照）で係止されていることによって、便座カバーの締付
け力が、その便座の外周縁部分の全体に対して従来より
均一にかつ強く作用してずれを防止するという有利な効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る温水暖房便器の便座の便蓋を開
いたときの全体図である。

【図２】 本考案の温水暖房便器の便座カバーを裏から
見たときの全体図である。

【図３】 本考案の温水暖房便器の便座カバーを表から
見たときの全体図である。

【図４】 本考案の温水暖房便器の便座カバーを便座に
被装したときの全体図である。

【符号の説明】

１ 便蓋 ２ 便座 ３ スイッチ類 ４ 温水出口，乾燥空気出口 ５ 便蓋の切り抜き部 ６ リム ７ 便蓋の基端部 ８ 便座の基端部 ９ 着座センサ １０ 便座の切欠部 １１ 便座カバー １２ 袋部 １３ アーチ状部 １４ 帯状係止部材 １５ −ホック １６ ＋ホック

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周縁と内周縁とから形成される左右対
   称なドーナツ形状をなした伸縮性の便座カバーにおい
   て、 この便座カバー（１１）が、その外周縁に沿って左右対
   称にＵ字状の袋部（１２）を、この袋部（１２）内に沿
   って硬質の型枠を挿入するために有し、かつその袋部
   （１２）の両端にわたってアーチ状部（１３）を有する
   こと、 その便座カバー（１１）の裏側では、一対の短い帯状係
   止部（１４）と一対の長い帯状係止部（１４）とが、そ
   のアーチ状部（１３）に対してほぼ平行なその便座カバ
   ー（１１）の内周縁の部分に沿って、その一対の短い帯
   状係止部（１４）をその一対の長い帯状係止部（１４）
   の外側に位置するようにこれらの各帯状係止部（１４）
   の一方の端部でそれぞれ左右対称に取り付けられ、これ
   らの各帯状係止部（１４）の他方の他端には、１個の−
   フック（１５）がそれぞれ設けられていること、及び、 その便座カバー（１１）の表側では、＋フック（１６）
   が、その袋状部（１２）の両終端と、その各短い帯状係
   止部（１４）の一方の端部とに１個ずつ左右対称に設け
   られていることを特徴とする便座カバー。