JP2598480B2 - エレベーターの群管理制御装置 - Google Patents

エレベーターの群管理制御装置

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JP2598480B2 JP20478588A JP20478588A JP2598480B2 JP 2598480 B2 JP2598480 B2 JP 2598480B2 JP 20478588 A JP20478588 A JP 20478588A JP 20478588 A JP20478588 A JP 20478588A JP 2598480 B2 JP2598480 B2 JP 2598480B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エレベーターの群管理制御装置に係り、特
に、ホールへの案内報知を改善し、利用者に対し親切な
案内報知を行うことのできるエレベーターの群管理制御
装置に関する。
[従来の技術] 一般に、エレベーターの群管理制御装置においては、
予約案内方式が広く採用されている。この方式は、ホー
ル呼び釦が押されると、この呼びに応じる1台のエレベ
ーターを割り当てて、そのエレベーターの運転方向別に
設けられているホールランタンを連続点灯させて案内す
るものである(以下、これを予約表示または予約案内と
いう)。この方式は、ホールにいる利用者はホールラン
タンが点灯したエレベーターの前へ行って待つていれば
良く、エレベーターが近づくとホールランタンの表示形
態が点滅に変わつて到着を知ることができるというもの
である(以下、これを到着表示または到着案内とい
う)。前述の予約案内方式は、このような便利な案内方
法をとつているが、次のような状況が発生すると、乗り
場で待つている利用者がまごつくことが多く、不満発生
の要因となるという問題を有する。
(1)予約表示をしているエレベーターが満員になつた
り、途中階での停止で到着が遅れたりすることによつて
予約表示を他のエレベーターに変更する状況(以下、こ
れを予約変更という)。
(2)予約表示をしているエレベーターの到着が遅れ、
他のエレベーターがかご呼びでその階に先に到着し、到
着案内をしている状況(以下、これを先着またはかご呼
び先着という)。
(3)予約表示をしているエレベーターと他のエレベー
ターがあいつで到着し、そのいずれもが到着案内をして
いる状況(以下、これを同着という)。
(4)予約表示をしているエレベーターが予約している
方向と逆方向に行く途中でその階に停止して逆方向の到
着案内がされる状況(以下、これを逆方向到着とい
う)。
従来これらの状況に対しては、数々の運転制御や案内
制御が提案されている。
例えば、特公昭61−2590号公報に記載された従来技術
は、予約エレベーターの到着が遅れたときに、他のエレ
ベーターの追加割り当てを行い、2台のエレベーターに
予約表示をし、その待ち時間の大小を表示するようにし
ている。しかし、この方式は、2台のエレベーターが到
着するので運転効率が悪くなる欠点を持つている。
また、実開昭57−151360号公報に記載された従来技術
は、予約変更時に変更理由を報知するようにしたもので
ある。この方法は、予約変更後に案内がでるため利用者
が直ちに何をすれば良いのかを判断できない欠点を持つ
ている。
特開昭52−5942号公報には、かご呼び先着しそうな号
機の案内灯を点灯させることが開示されている。この方
式は、予約表示に目をうばわれている利用者が気がつか
ない場合には、役に立たないという欠点を持つている。
特開昭50−6048号公報には、予約表示したエレベータ
ー以外は到着案内をしない方法が開示されている。しか
し、この方法は、到着に気がついた人の不満を買うとい
う欠点を持つている。
さらに、特開昭53−145251号公報には、逆方向到着時
の案内モードを一時的に変更することが開示されてい
る。しかし、この方法は、予約表示が突然逆方向の案内
に変わるため、やはり利用者が乗つて良いのかどうかの
判断を直ちに行うことができないという欠点を持つてい
る。
[発明が解決しようとする課題] 前記従来技術の問題点をまとめると次の2つになる。
すなわち、 (1)予告なしに、突然予約変更、先着、同着、逆方向
到着が発生するので利用者があわててしまう。このた
め、乗り遅れ、目的方向外の乗り込みをしてしまう。
又、正しく対処できたとしても、一瞬まごついたことへ
の不満が残る。
(2)適切な情報が適切な場所に出されていないという
問題である。これにより、先着エレベーターに気がつか
なかつたり、気がついても遅かつたりして乗り遅れが生
じる。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決し、前
述した予約変更、先着、同着、逆方向到着が発生して
も、利用者がまごつかないようにし、乗り遅れ、目的方
向外乗り込み等、利用者に不快な思いをさせないような
案内を行うことを可能にしたエレベーターの群管理制御
装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、前記目的は、前述した4つの状況の
発生を予測する手段を設け、その状況が発生する以前に
予告案内の形で乗場にその状況の発生を報知することに
より達成される。
[作用] 前述の手段を備えることにより、利用者は、変更され
る状況の発生を事前に知ることができ、心の準備ができ
るので、前述したような利用者をまごつかせる4つの状
況が発生してもあわてることがない。さらに、その状況
が発生したとき、利用者がとるべき行動に対する案内、
例えば先着のときには「お急ぎの方は先に到着するエレ
ベーターを御利用下さい。」等の案内を予告案内と一緒
にすることができ、利用者は、状況発生時に直ちに適切
な行動を取ることができる。
また、案内を開始する時期も、早すぎず、遅すぎずの
タイミングで行うようにすることによつて状況発生に対
する利用者の不満も軽減できる。
また、予告表示を行う場所は、予約灯点灯号機の予約
灯付近にすれば、そのアピール効果は最も高くなる。さ
らに、音声と表示の両方で案内すれば情報の伝わり方を
より確実なものとすることができる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面により詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例の全体構成を示すブロツク
図である。第1図において、1はエレベーター制御装
置、2は群管理制御装置、3は号機制御装置、4は乗り
かご、5はかご呼び釦、6はホール呼び釦、7はホール
ランタン、8は乗り場デイスプレイ、9は音声案内装
置、10は情報入力装置である。
第1図に示す実施例において、エレベーター制御装置
1は、群管理制御装置2と複数の号機制御装置3から構
成されている。エレベーターの乗りかご4には、かご呼
び釦5が設けられており、その信号は、号機制御装置3
へ入力される。各階の乗り場、例えば、1F〜16Fには、
ホール呼び釦6が設けられており、その信号は、号機制
御装置3を介して群管理制御装置2に入力される。群管
理制御装置2は、各号機制御装置3から通信で送られて
くるエレベーターの位置・方向・かご呼びの状況、かご
内の混雑度等を加味して新たに発生した呼びを上記1台
のエレベーターに割り当てて予約灯点灯信号を号機制御
装置に送る。また、群管理制御装置は、ホール呼びで割
り当てられたエレベーターが満員になつたり、到着が遅
れそうになつた場合には、エレベーターの再割り当てを
行つたり、各介の案内表示内容や音声案内内容を決定
し、号機制御装置3に送信することも行つている。号機
制御装置3は、エレベーターの運転、戸の制御を行う
他、群管理制御装置2からの予約灯点灯信号によりホー
ルランタン7を連続点灯させ、エレベーターが到着した
ときには運転方向のホールランタン7を点滅表示させ、
さらに、各階の乗り場デイスプレイ8や音声案内装置9
を制御して、群管理制御装置2から指令された内容の案
内を行う。なお、群管理制御装置2、各号機制御装置3
は、公知のマイコン制御のため詳細な説明は省略する。
一方、群管理制御装置2には、情報入力装置10が接続
されており、群管理制御装置2内の表示データのメモリ
ーを書き換えることにより、自由に案内内容や案内条
件、タイミング等を変更できるようになつている。ま
た、第1図の実施例は、取扱う情報が多い場合には群管
理制御装置2や号機制御装置3の補助として、情報制御
装置等を採用した構成とすることもできる。
第2図は群管理制御装置2のソフトウエアテーブルの
構成図である。ここでは、テーブル構成のみ説明し、利
用方法等は、後述する処理の説明とともに説明する。
(1)ホール呼びテープルHC……方向別の各階床のホー
ル呼びの登録状況を記録する。
(2)割り当てホール呼びテーブルHAT……号機別、方
向別及び階床別の割り当て状況を記録する。この信号に
よりエレベーターがホール呼びに対して運転される。
(3)割り当てホール呼び表示指令テーブルHLT……号
機別、方向別及び階床別の予約灯の点灯状況を記録す
る。この信号により各階床の予約灯が点灯される。
(4)有効かご呼びテーブルCC……号機別、方向別及び
階床別の有効なかご呼びを記録する。有効なかご呼びと
は、エレベーターの進行方向前方のかご呼びであり、通
過してしまつた階床のかご呼びは記録されず、運転方向
と逆方向のテーブルは、全階床“0"データが入つてい
る。
(5)エレベーター状態テーブルECD……エレベーター
の位置、方向、かご内荷重等のデータを号機別に記録す
る。
(6)到着予測時間テーブルHARIVT……号機別、方向別
及び階床別に到着時間の予測値を記録する。
(7)状況発生フラグテーブルOT……号機毎に予約変更
の実施、先着の発生、同着の発生、逆方向到着の発生を
フラグデータとして記録する。
(8)予約変更予告表示指令テーブルFAL……号機別、
方向別及び階床別に予約変更予告表示の実行指令を記録
する。
(9)先着予告表示指令テーブルFBL……号機別、方向
別及び階床別に先着予告表示の実行指令を記録する。
(10)同着予告表示指令テーブルFCL……号機別、方向
別及び階床別に同着予告表示の実行指令を記録する。
(11)逆方向到着予告表示指令テーブルFDL……号機
別、方向別及び階床別に逆方向到着予告表示の実行指令
を記録する。
(12)予告報知データテーブルFDT……予約変更、先
着、同着、逆方向到着の予告案内に使用する表示メツセ
ージ、音声メツセージ、出力時の優先順位を記録する。
(13)状況発生時報知データテーブルCDT……予約変
更、先着、同着、逆方向到着が現実に起つたときの案内
に使用する表示メツセージ、音声メツセージを記録す
る。
(14)号機への送信データバツフアテーブルDBT……報
知データの送信データを一時的に記録する。
(15)その他テーブル……分散・ロビー階制御等の他の
機能で使用するデータテーブル。
以上のテーブルは、いずれもRAMに記録され、処理プ
ログラムによつて書き込み及び読み出しが可能である。
また、予告報知データテーブルFDTと状況発生時報知デ
ータテーブルODTとは、バツテリーバツクアツプが行わ
れており、電源遮断時にもデータが保持されている。
第3図は群管理制御装置2の全体の処理フローチヤー
トである。通常群管理ソフトウエアは、マルチタスク構
成を採用するが、この構成方法は、本発明と直接関係が
ないため、シングルタスクで構成した場合のフローチヤ
ートを例として、以下、その動作を説明する(但し時間
カウント用タイマーは別に持つているものとする)。
(1)まず、電源が投入されると、メモリー、入出力装
置のコントロール信号等をイニシヤライズする(ステツ
プS10)。
(2)号機制御装置3からの信号とホール呼び信号とを
受信して呼び割り当て処理を行う(ステツプS20〜S4
0)。
(3)次に、本発明のポイントとなる予約変更予測処
理、先着予測処理、同着予測処理、逆方向到着予測処
理、表示優先判定処理及び状況発生時処理を行う(ステ
ップS50〜S90)。
なお、これらの処理については、第4図〜第8図によ
り詳細に説明する。
(4)その後、分散、ロビー階制御等その他の処理を行
い、表示器への出力指令や割り当て指令等の信号を号機
制御装置に送信する。そしてステツプS20へ戻り同じ処
理が電源が遮断されるまで繰り返えされる(ステツプS1
00,S110)。
第4図は第3図におけるステツプS50の予約変更予測
処理の詳細を説明するフローチヤートである。
このフローチヤートの説明に先立ち、本発明における
再割り当て制御について説明する。
この制御は、満員、長待ち等により再割り当てが行わ
れ、割り当て信号が他の号機のエレベーターに移つた後
も、予約表示指令は、元の号機に残しておき、割り当て
号機の到着が確定したとき、1回だけ予約表示指令を変
更する制御である。この制御に関する従来技術は、例え
ば、特開昭59−12053号公報等に記載されている。この
制御の特徴は、予約変更多発が押えられ、再々割り当て
により、予約灯点灯号機が割り当てられた場合には、予
約変更を行わなくてよいという点にある。
第4図に示す処理では、ステツプSA10とステツプSA80
との間にループがあり、その間の処理が、上下両方向の
全階床について行われる。
(1).方向、階床の初期化を行い、予約表示を行つて
いる号機があるか否か判定し、無ければ、後述するステ
ツプSA80に移る(ステツプSA10,SA20)。
(2).ステツプSA20で、予約表示を行つている号機が
あると判定された場合、予約表示号機と割り当て号機が
一致しているか否か判定する。予約表示号機と割り当て
号機が不一致であるということは、予約変更の可能性を
持つていることを表わしている。この判定が一致の場
合、予約変更の可能性がないとして、後述のステツプ70
に移行する(ステツプSA30)。
(3).ステツプSA30で、予約表示号機と割り当て号機
が不一致と判定された場合、予約変更予告案内表示を開
始するタイミングを判定し、表示タイミングとなつてい
れば、予約変更予告案内表示タイミング判定フラグをON
とする。簡単のため、ここでは、常に、前述のフラグを
ONとする処理をステツプSA40で行うものとする(ステツ
プSA40)。
(4).ステツプSA40で前記フラグをONとしているの
で、表示タイミング判定フラグONを確認でき、予約変更
予告表示指令テーブルFALの現在予約案内表示を行つて
いる号機の当該方向、階床の領域に表示指令をセツトす
る(ステツプSA50,SA60)。
(5).ステツプSA30において、予約表示号機と割り当
て号機が一致していると判定された場合、前述のステツ
プ60の場合と同一のテーブルの領域の信号をリセツトす
る(ステツプSA70)。
(6).ステツプSA20で、予約表示を行つている号機が
無いと判定された場合、及び、ステツプSA60,SA70の処
理が終了した場合、上下両方向、全階床に対する処理が
終了しているか否かを判定し、終了していない場合に
は、全処理が終了するまで、前述の処理を繰り返し実行
する(ステツプSA80)。
前述のフローチヤートの処理を実行することによつ
て、予約表示号機と割当て号機が食い違つている階、す
なわち予約変更の可能性のある階では、予約表示中の号
機に予約変更予告案内表示指令がセツトされる。また、
予約変更予告案内指示指令がリセツトされるのは、ステ
ツプSA30で予約表示号機と割当て号機が一致する条件で
あるので、予約変更が実行されるか、再々割当により予
約灯点灯号機に割当て信号が移つた場合である。
第5図は第3図におけるステツプS60の先着、同着予
測処理の詳細を説明するフローチヤートである。
このフローチヤートに示す処理は、ステツプSB10とSB
130との間にループがあり、その間の処理が上下両方向
の全階床について行なわれる。
(1).まず、方向、階床の初期化を行い、予約表示を
行つている号機があるか否かを判定し、無ければ、後述
するステツプSE130に移行する(ステツプSB10,SB20)。
(2).ステツプSB20で、予約表示を行つている号機が
ある場合、予約表示がなくかつ有効かご呼びがある号機
の有無を判定する。すなわち、かご呼びだけで到着する
号機の有無を判定している。かご呼びだけで到着する号
機がなければ、後述するステツプSB120に移行する(ス
テツプSB30)。
(3).ステツプSB30で、かご呼びだけで到着する号機
があると判定された場合、予約表示号機とかご呼びだけ
で到着する号機のどちらが早く到着するかを、各々の号
機の着目階床への予測到着時間の差を演算して求める。
その差が“0"以上であればかご呼びだけで到着する号機
の方が早く到着することを意味しているが、右辺の判定
値は“0"ではなく15秒程度の値を持つたスペツクデータ
HTMとしている。これは、15秒以上早く到着した場合の
み先着とし、それ以下のときは同着と判定させるためで
ある(ステツプSB40)。
(4).ステツプSB40で求めた差が15秒以内の場合、そ
の絶対値を求める。これは、同着を判定する場合には、
予約表示を行つている号機が先に到着する条件も含める
ための操作である。この場合の判定基準は、15秒未満に
あいついで到着することで同着と判定する。なお、この
15秒というスペツク値は、エレベーターが到着案内を開
始してから停止、戸開閉を行つて到着案内が終了するま
での平均的な時間であり、この意味する所は、2台のエ
レベーターの同一階、同一方向の到着案内が同時にされ
る条件を同着としている(ステツプSB50)。
ステツプSB40,SB50の判定で、先着と判定されたとき
(かご呼びだけで到着する号機の方が予約表示している
号機より15秒以上早く到着するとき)にはステツプSB60
へ移行し、同着と判定されたとき(かご呼びだけで到着
する号機と予約表示している号機が15秒未満の時間差で
到着するとき)にはステツプSB90へ移行し、いずれでも
ないと判定されたとき(予約表示している号機の方がか
ご呼びだけで到着する号機より15秒以上早く到着する)
にはステツプSB120へ移行する。
(5).ステツプSB40で先着と判定された場合、先着予
告案内表示を開始するタイミングを判定し、先着予告タ
イミングであれば、先着予告表示タイミングフラグをON
とする。簡単のためにここでは常にフラグをONとする処
理を行つているものとする(ステツプSB60)。
(6).ステツプSB60でタイミングフラグをONとしてい
るので、これを確認の後、先着予告表示指令テーブルFB
Lの現在予約表示を行つている号機の当該方向、階床の
領域に表示指令をセツトする(ステツプSB70,SB80)。
(7).ステツプSB50で、同着と判定された場合、先着
時の処理ステツプSB60〜SB80と同様の処理が行われ、同
着予告表示指令テーブルFCLの対応領域に表示指令がセ
ツトされる(ステツプSB90〜SB110)。
(8).先着、同着のいずれも予測されない場合、すな
わち、ステツプSB30,SB50,SB70,SB100の判定結果がNOの
場合、先着予告表示指令テーブルFBL、同着予告表示指
令テーブルFCLの現在予約表示を行つている号機の当該
方向、階床の表示指令をリセツトする(ステツプSB12
0)。
(9).ステツプSB20で、予約表示を行つている号機が
無いと判定された場合、及び、ステツプSB80,SB110,SB1
20の処理が終了した場合、上下両方向、全階床に対する
処理が終了しているか否かを判定し、終了していない場
合には、全処理が終了するまで、前述の処理を繰り返し
実行する(ステツプSB130)。
なお、説明を分りやすくするために図示することを省
略したが、かご呼びだけで到着する号機が複数台あつた
ときには、その台数分の処理を繰り返す。また、先着、
同着の予告表示指令は、先着、同着が起つてしまつてか
ご呼びがなくなるか、先着、同着が予測された号機の到
着が遅れることによつてリセツトされる。
第6図は第3図におけるステツプS70の逆方向到着予
測処理の詳細を説明するフローチヤートである。
このフローチヤートに示す処理は、ステツプSC10とSC
90の間にループがあり、その間の処理が上下両方向の全
階床について行なわれる。
(1).まず、方向、階床の初期化を行い、予約表示を
行つている号機があるか否かを判定し、無ければ、後述
するステツプSC90の処理に移行する(ステツプSC10,SC2
0)。
(2).ステツプ20で、予約表示を行つている号機があ
れば、予約表示号機の逆方向の割り当てホール呼びと逆
方向の有効かご呼びがあるか否かを判定する。いずれも
なければ、後述するステツプSC80へ移行する(ステツプ
SC30,SC40)。
(3).ステツプSC30,SC40の判定で、いずれか一方で
あると判定された場合、逆方向到着予告開始タイミング
を判定し、逆方向到着予告開始タイミングであれば、逆
方向到着開始タイミングフラグをONとする。簡単のため
に、ここでは常にこのフラグをONとする処理を行つてい
るものとする(ステツプSC50)。
(4).ステツプSC50でタイミングフラグをONとしてい
るので、これを確認の後、逆方向到着予告表示指令テー
ブルFDLの予約表示を行つている号機の当該方向、階床
の領域に表示指令をセツトする(ステツプSC70)。
(5).予約表示号機の逆方向の割り当てホール呼びと
逆方向の有効かご呼びのいずれもないと、ステツプSC40
で判定された場合、ステツプSC70で行つたと同じ領域の
信号をリセツトする(ステツプSC80)。
(6).ステツプSC20で、予約表示を行つている号機が
無いと判定された場合、及び、ステツプSC70,SC80の処
理が終了した場合、上下両方向、全階床に対する処理が
終了しているか否かを判定し、終了していない場合に
は、全処理が終了するまで、前述の処理を繰り返し実行
する(ステツプSC90)。
前述のフローチヤートの処理を実行することにより、
予約表示しているエレベーターの予約をしている方向と
逆方向のホール呼び、かご呼びがあるとき、すなわち同
一号機が上下両方向の呼びに応じて停止が予測されたと
きに、逆方向到着予告表示指令がセツトされることにな
る。なお、この場合のリセツト条件は、予約と逆方向で
到着した時である。
第7図(a)は予告報知データテーブルFDTの詳細デ
ータテーブル構成を示す図であり、第7図(b)は、第
3図におけるステツプS80の表示優先判定処理の詳細を
説明するフローチヤートである。
予告報知データテーブルFDTは、参照テーブル名称、
デイスプレイの表示内容データ、音声案内装置の放送内
容データ、優先順位指定データを1組とした。合計4組
のデータにより構成されている。1組目は、予約変更予
告案内用のデータであり、参照テーブル名が、予約変更
予告表示指令テーブルFAL、デイスプレイの表示内容
が、「到着が遅れます。」、音声案内装置の放送内容
が、「他のエレベーターに変更します。決定するまでし
ばらくお待ち下さい。」となつており、その優先順位が
第1位となつている。2組目は、先着予告案内用のデー
タ、3組目は、同着予告案内用のデータ、4組目は、逆
方向到着予告用のデータであり、各々対応した表示内
容、放送内容が記録されており、この順に優先順位が与
えられている。
このテーブルFDTは、バツテリーバツクアツプされたR
AMに書き込まれており、情報入力装置10からの指令でメ
モリー内容を書き換えることが可能である。従つて、案
内内容や優先順位の変更は自由に行うことができる。さ
らに、データを空データとすることによつて個々の条件
毎に案内をしないようにすることもできる。
第7図(b)は前記予告報知データテーブルを参照し
て、優先度の高い予告報知データの1つを選択する処理
である。
このフローチヤートに示す処理は、ステツプSD10とSD
140の間にループがあり、その間の処理が上下両方向の
全階床について行なわれる。そして、ステツプSD20とSD
130の間もループしており、1つの方向及び階について
は各号機毎に処理が行なわれる。
(1).まず、方向、階床、号機の初期化を行う。次
に、優先順位が第1位の予告表示指令テーブルの当該号
機、方向、階床に表示指令がセツトされているか否かを
判定する。具体的には以下の処理を実行する。すなわ
ち、予告報知データテーブルFDTの優先順位指定データ
の内容を4組分順次比較して優先順位が第1位のものを
検索し、それに対応する参照テーブルに記録されている
テーブルを求める。第7図(a)の例では、優先順位が
第1位のものの参照テーブル名が、予約変更予告表示指
令テーブルFALであるので、このテーブルが求められ
る。そして、予約変更予告表示指令テーブルの、現在処
理中の号機、方向、階床の領域に表示指令がセツトされ
ているか否かを判定する(ステツプSD30)。
(2)ステツプSD30での判定結果が“YES"であるなら
ば、優先順位第1位のテーブルのデイスプレイの表示内
容「到着が遅れます。」と、音声案内装置の放送内容
「他のエレベーターに変更します。決定するまでしばら
くお待ち下さい。」を選択し、これらを送信データバツ
フアDBTにセツトする。この送信データバツフアにデー
タをセツトすることにより、第3図に示したステツプS1
10で示した送信処理により、データが号機制御装置に送
信され、デイスプレイと音声案内装置から当該号機の当
該階床に案内が出力される(ステツプSD80,SD120)。
(3).ステツプSD30での判定が“NO"の場合には、す
なわち、予約変更予告データの表示指令がない場合に
は、優先順位第2位のもの、第7図(a)の例の場合、
先着予告表示についてステツプSD30と同様の処理を行
い、表示指令がセツトされていれば、先着予告に対応し
た表示内容、放送内容が選択される。選択されたデータ
は、送信データバツフアにセツトされる。(ステツプSD
40,SD90,SD120)。
(4).ステツプSD40での判定が“NO"の場合には、同
様に優先順位第3位のもの(同着予告案内)の処理が行
われ、選択データが送信データバツフアにセツトされる
(ステツプSD50,SD100,SD120)。
(5)さらに、ステツプSD50での判定が“NO"の場合に
は、同様に優先順位第4位のもの(逆方向到着案内)の
処理が行なわれ、選択データが送信データバツフアにセ
ツトされる。(ステツプSD60,SD110,SD120)。
(6).ステツプSD60での判定が“NO"の場合、すなわ
ち、優先順位第1位〜第4位の表示指令のいずれもセツ
トされていない場合には、無表示、放送なしが選択され
て送信データバツフアにセツトされる。この処理は、表
示中止や表示終了の処理も兼用している(ステツプSD7
0,SD120)。
(7).全号機に対して前述の処理が終了していない場
合、ステツプSD30からの処理を、また、両方向、全階床
の処理が終了していない場合、ステツプSD20からの処理
を、繰返し実行する(ステツプSD130,SD140)。
なお、ここでは、デイスプレイの表示内容と音声案内
装置の放送内容を毎回送信するようにしているが、処理
の高速化を図るために、データに識別番号を付して予め
全部の号機制御装置に送つておき、群管理制御装置から
は識別番号を送る構成にしてもよい。また、逆方向到着
の表示データのように運転方向別に表示が変わるものに
ついては、簡単な処理(エレベーター進行方向を左側に
表示)を行つて表示データを加工するようにしても良
い。
さらに、一旦予告表示したものについては、優先順位
の上位のものが後から発生しても表示を変更しない等の
処理を追加してもよいことは言うまでもない。
第8図(a)は状況発生フラグテーブルOT、状況発生
時報知データテーブルODTの詳細なデータテーブル構成
を示す図であり、第8図(b)は第3図におけるステツ
プS90の状況発生時処理の詳細を説明するフローチヤー
トである。
状況発生フラグテーブルOTは、各号機毎に予約変更
前、予約変更後、先着した、先着された、同着した、逆
方向到着した、という6項目のデータが1組になつて構
成されている。各々の項目には、図示しない状況監視プ
ログラムや運転制御プログラムにより状況発生時にその
方向と階床が記録される。例えば、3階の上昇呼びが1
号機から2号機に予約変更されたときには、1号機の予
約変更前の項に「3U」、2号機の予約変更後の項に「3
U」が記録される。また、例えば、2階の上昇呼びを3
号機が予約しているときに3号機が下降方向の2階、1
階のかご呼びに応じるべく2階に減速を開始した時には
3号機の逆方向到着の項に「2U」が記録される。同様に
先着した、先着された、同着したの項には、減速を開始
した時点で方向と階床が記録される。
状況発生時報知データテーブルODTは、前記各項に対
応したデイスプレイの表示内容、音声案内装置の放送内
容を記録している。なお、無表示、無音案内の領域は空
欄とされている。
第8図(b)は、特殊状況発生フラグテーブルOTと状
況発生時報知データテーブルODTを用いて、予約変更、
先着、同着、逆方向到着が実際に発生した場合に、その
案内報知内容を選択する処理である。
このフローチヤートの処理は、ステツプSE10とステツ
プSE100にループがあり、その間の処理が全号機につい
て行われる。この処理において、ステツプSE20〜SE40は
「予約変更前」の表示処理である。
(1)まず、号機の初期化を行い、状況発生フラグテー
ブルOTの「予約変更前」の記録を調べ、データが入つて
いるか否か判定する。データが入つていれば、当該号
機、方向、階床の送信データバツフアに、状況発生時報
知データテーブルODTの対応したデイスプレイの表示内
容、音声案内装置の放送内容をセツトする。この処理
は、第7図で説明した予告案内データにオーバーライト
する処理であり、状況が発生した場合には、予告案内す
べき内容があつても、現在起つている状況に対する案内
を優先させて報知するための処理である。そして、他の
表示が重ならないように当該号機の全項目のフラグをリ
セツトする(ステツプSE10〜SE40)。
(2)ステツプSE20で、データが入つていないと判定さ
れた場合、及びステツプSE40の終了後、ステツプSE20〜
SE40と同様な処理を、「予約変更後」の表示、「先着し
た」の表示、「先着された」の表示、「同着した」の表
示、「逆方向到着した」の表示、に対して実行する(ス
テツプSE50〜SE90)。
なお、第8図(b)の処理においても、第7図(b)
で説明したと同様な優先順位処理を付加してもよい。
また、現在発生している状況を予告表示に優先させて
案内する方法も、データのオーバーライトにより実施す
る方法に限定される必要はなく、優先順位を指定して実
行することも可能である。
以上説明した本発明の一実施例による案内制御を第9
図〜第12図に示す動作説明用の案内表示例により説明す
る。
第9図は、予約変更時の案内制御の動作説明図であ
り、(a),(b),(c)の順に表示が変化していく
様子を示している。第9図(a)は、上昇呼びが1号機
に予約表示され、利用者が1号機の前で待つている状況
である。いま、1号機から2号機への予約変更が予測さ
れると第9図(b)に示すようになる。すなわち、1号
機の予約表示はそのままで、デイスプレイには「到着が
遅れます。」が表示され、音声案内装置からは、「他の
エレベーターに変更します。決定するまでしばらくお待
ち下さい。」と放送される。この案内により1号機の前
の利用者は他のエレベーターの表示器にも注意をはらう
ようになる。実際に予約変更が起つたときには、第9図
(c)に示すような案内表示が行われ、利用者は、直ち
に変更したエレベーターの前に移動することができる。
従来技術の場合、第9図(b)に示す予告案内がなか
つたため、利用者は、とつさの判断ができずに移動が遅
れ、予約変更して到着したエレベーターに乗り遅れるこ
とが多かつたのに対し、このような予告案内をすること
によつて、乗り遅れを減らすことができる。
なお、本動作説明図の第9図(b)の段階で、予約変
更される予定の号器を案内することも容易であり、第4
図により説明したフローチヤートのステツプSA30で予約
号機と割当て号機が不一致のときの割当て号機に対し、
「このエレベーターに変更予定です。」と表示すれば良
い。
第10図は、先着時の案内制御動作説明図であり、
(a),(b),(c),(d)の順に表示が変化して
いく様子を示している。第10図(a)は、上昇呼びが1
号機に予約表示され、2人の利用者が1号機の前で待つ
ており、1人は大きな荷物を持つて待つている(Aの
人)状況である。いま、この階に降りる人が下の階で2
号機に乗り込みこの階のかご呼びが押されたとする。こ
れにより、2号機の先着が予測されると、案内表示は、
第10図(b)のように変化する。すなわち、1号機の予
約表示はそのままで、デイスプレイには「他が先にきま
す。」と表示され、音声案内装置からは「お急ぎの方
は、先に到着するエレベーターを御利用下さい。」と放
送される。この案内により、1号機の前の利用者は、他
のエレベーターの表示器にも注意をはらうようになり、
先着発生時の自分のとるべき行動を意志決定することが
できる。例えば、の人は荷物を持つているので「移動
しないで後から来るのを待とう」と考え、の人は、
「急ぐから先にきたエレベーターに乗ろう。」と考えた
とする。そして、実際に先着が起つたときには、第10図
(c)に示すような案内表示が行われ、の人はそのま
まの位置で待つており、の人は直ちに先着したエレベ
ーターの前に移動する。そして先着した2号器が出発後
は、第10図(d)に示すように、の人だけが1号機の
前で待つことになる。
従来技術の場合、第10図(b)に示す予告案内がなか
つたため、利用者の先着エレベーターへの乗り遅れが多
かつたのに対し、この場合、利用者は、事前に先着発生
時の態度を決めることができるので、先着したエレベー
ターに乗れなかつたときにも、「乗り遅れた。」という
感覚ではなく、「見送つた。」という感覚になり不満の
程度が軽減される。
なお、本動作説明図の第10図(b)の段階で先着予定
号機を案内することも容易であり、第5図により説明し
たフローチヤートのステツプSB30で判定したかご呼びが
ある号機に対し、ステツプSB80で「このエレベーターが
先に到着する予定です。」と表示すれば良い。
第11図は、同着の案内制御説明図であり、(a),
(b),(c)の順に表示が変化していく様子を示して
いる。第11図(a)は、上昇呼びが1号機に予約表示さ
れ、利用者が1号機の前で待つている状況である。い
ま、同着が予測されると、案内表示は、第11図(b)の
ように変化する。すなわち、1号機の予約表示はそのま
まで、デイスプレイには「2台到着します。」と表示さ
れ、音声案内装置は、「このままお待ち下さい。」と放
送する。そして、同着が発生して、第11図(c)に示す
ように、2台のエレベーターの到着案内が同時に点灯し
ても、利用者は、あわてる事なく1号機に乗り込むこと
ができる。
従来技術の場合、第11図(b)に示す予告案内がなか
つたため2台の到着案内が同時に点灯すると、利用者
は、1台は逆方向向きと感違いして自分が待つているエ
レベーターの運転方向が間違つているのではないかとあ
わてることが多かつたが、同着を予告案内することによ
つて、利用者に、前記したような不安を感じさせること
をがなくなる。なお、第11図(b)の段階で同着予定号
機を案内することは、先着の場合と同様に容易である。
第12図は、逆方向到着時の案内制御説明図であり、
(a),(b),(c),(d)の順に表示が変化して
いく様子を示している。第12図(a)は、上昇呼びが1
号機に予約表示され、利用者が1号機の前で待つている
状況である。いま、この階に降りる人が上の階で1号機
に乗り込み、この際で降りるために、かご呼びが押され
たとする。これにより、逆方向到着が予測されると、案
内表示は、第12図(b)に示すように変化する。すなわ
ち、1号機の上昇用予約案内はそのままで、デイスプレ
イには「▽先発 △次発」と表示され、音声案内装置か
らは「運転方向に御注意下さい。」と放送される。この
案内により、1号機の前の利用者は、先に下へ行つてか
ら戻つてくるので到着しても乗つてはいけないと分か
る。そして、実際に逆方向到着が起れば、案内表示は、
第12図(c)に示すように変化する。利用者は、これに
より、あわてることなく到着した1号機を見送ることが
できる。
従来技術の場合、第12図(b)に示す予告表示がな
く、利用者はあわてて自分の方向と違う方向へ行くエレ
ベーターに乗つてしまつたり、乗らないまでも乗るため
の準備動作をしてしまうことが多く不満を感じることが
多かつたのに対し、このような予告案内をすることによ
つてこの不満が軽減される。
以上説明したように、本発明の一実施例によれば、予
約変更、先着、同着、逆方向到着の発生が予測されたと
きに、その発生予告を予約表示を行つている号機のデイ
スプレイと音声案内装置に案内するようにしたので、予
約表示しているエレベーターの前で待つている人は、事
前に前記現象発生時に自分の取るべき行動を考えること
ができるので、乗り遅れや、目的方向外乗り込み等の不
快な思いをする機会が減少するという効果がある。
なお、第9図〜第12図の説明では、予約表示用のホー
ルランタンとデイスプレイを並設した例を示したが、ホ
ールランタンは、必ずしも必要ではなく、デイスプレイ
の一部分を兼用しても同様の効果が得られることはいう
までもない。
第13図は、本発明の他の実施例の動作を説明するフロ
ーチヤートであり、以下、これについて説明する。
前述した本発明の実施例は、予約変更、先着、同着、
逆方向到着が予測された時点で予告案内をするようにし
たものである。これだけでも充分な効果があるがこの第
13図に示す実施例は、予告案内を前述した状況発生予定
時刻の所定時間前になつたときから開始するようにし
て、より一層の効果を上げるようにしたものである。こ
れは、予告案内をしてから状況発生までの時間が長すぎ
ると利用者が注意を払わなければならない時間が長くな
り、かえつて不満を増大させるためである。また、あま
り早く案内しすぎるとその後の呼びの発生等により予告
した状況が変化することもあるので、それによる予告間
違いを防ぐ効果もある。
第13図に示すフローチヤートは、第4図におけるステ
ツプSA40の予約変更予告案内表示タイミング判定処理の
一例である。
(1).まず、予約変更後に予約灯を点灯する号機、す
なわち予約表示指令がなく、割当て指令がある号機の当
該呼び階への到着予測時間を所定値と比較し、その時間
が所定時間以上か否か判定する(ステツプSF10)。
(2).ステツプSF10での判定が所定値以上であれば、
予約変更予告表示タイミングフラグをONとする(ステツ
プSF20)。
(3).ステツプSF10での判定が所定値未満であれば、
フラグをOFFとする(ステツプSF30)。
この判定処理結果により、第4図に示したフローチヤ
ートのステツプSA50の判定で、フラグがONの時には予告
表示を行い、フラグがOFFの場合には予告表示を行なわ
ないようにする。つまり現時点より所定時間以内に予約
変更が実施されると予測されたときにのみ予告表示を行
うことになる。
同様の考え方で、先着の場合には先着する号機の到着
予測時間を先着発生時刻とし、予告開始タイミングを判
定するようにすることができる(第5図のステツプSB60
で行う)。また、同着の場合に、同着予定の号機の当該
階床への到着予測時間の早い方の時間を同着発生時刻と
し、予告開始タイミングを判定することが可能である
(第5図のステツプSB90で行う)。さらに、逆方向到着
の場合には、当該号機の当該階の逆方向の到着予測時間
を逆方向到着発生時刻とし、予告開始タイミングを判定
するようにすればよい(第6図のステツプSC50で行
う)。
さて、表示開始タイミングを状況発生の所定時間前か
らとしたことにより、すなわち、予告表示指令のセツト
されるタイミングが状況発生予測時点ではなくなり、状
況発生予定時刻の所定時間前になることにより、第7図
(b)により説明したフローチヤートは、その持つ意味
が次のように変更されたことになる。すなわち、「予約
変更、先着、同着、逆方向到着の2つ以上が同時に予測
された場合には、状況発生までの時間が短いもの(所定
時間内に発生予測されたもの)が選択され案内される。
そして、所定時間内に2つ以上が同時に発生予測された
ときには優先順位に従つて選択され案内される。」 第14〜第16図は本発明のさらに他の実施例について説
明する図である。本発明のポイントは、利用者にとつて
不自然な案内状況となることを事前に予測し、それを予
告案内するものであるため、予告した内容がずれるよう
なことは極力さけなければならない。そこで、予約変
更、先着、同着、逆方向到着の各予測結果に対し、その
予測の確かさ(確信度)を数値演算し、その確信度が所
定値以上になつた時点で予告案内をすれば予告はずれを
減少させることができる。
第14図(a)は前述した確信度を導入した場合におけ
る第4図のステツプSA40の予約変更予告案内表示タイミ
ング判定処理の一例を説明するフローチヤート、第14図
(b)〜第14図(d)は確信度を求めるためのグラフで
ある。
(1).まず、予約表示号機のかご内荷重を、第14図
(b)で示した「かご内荷重−満員通過確信度変換グラ
フ」の値から満員通過確信度TAに変換し、次に、予約表
示号機と割当て済み号機の時間差を第14図(c)で示し
た「時間差−長待ち確信度変換グラフ」の値から長待ち
確信度TAに変換する。この2つの処理により、予約変更
の主要要因である満員通過、長待ちの条件成立度合を0.
0〜1.0の待の数値に変換したことになる(ステツプSG1
0,SG20)。
(2).次に、状況発生までの予測時間、すなわち、予
約変更が予定されている号機(割り当て信号がある号
機)の当該階までの到着予測時間を第14図(d)で示し
た「状況発生までの時間−状況発生確信度変換グラフ」
の値から状況発生確信度TCに変換する(ステツプSG3
0)。
(3).次に、予約変更の確信度TKを求める。この内容
は、まず満員通過確信度TAと長待ち確信度TBの値の大き
い方を選択し予約変更条件の成立度合いを求め、次に状
況発生確信度TCの値との小さい方を選択するというもの
である。つまり、満員通過または長待ちとなる可能性が
高く、かつ到着までの時間が短いと予約変更確信度が高
くなる(ステツプSG40)。
(4).ステツプSG40で求めた予約変更確信度TKの値が
所定値以上か否か判定する。その値が所定値以上であれ
ば、予約変更予告表示タイミングフラグをONさせ、所定
値未満であれば、同フラグをリセツトする。以降の動作
は、第13図の例と同じである(ステツプSG50〜SG70)。
なお、第14図(b)〜(d)のグラフは、予め定めた
グラフであつても良いし、過去に予約変更が発生した時
の状況の平均値等から求めた学習結果であつても良い。
第15図(a),(b)は先着、同着、逆方向到着を確
信度に変換するためのグラフの一例である。変換処理自
体は、第5図に示すステツプSB60及びSB90、第6図に示
すステツプSC50で行われ、第14図の処理と同様な処理に
よつて行われるので説明を省略する。
第15図(a)は予約表示号機とかご呼び到着号機の当
該階床到着までの時間差を先着確信度TD、同着確信度TE
に変換するためのグラフである。第15図(b)はかご呼
びの有無により無条件に1.0又は0.0を選択するようにし
た逆方向到着確信度TFを求めるグラフである。これらの
グラフによつて求められた値は、いずれも状況発生まで
の時間を確信度に変換した値と比較され、その小さな値
が選択される(第14図に示すステツプSG40の後半部処理
と同一)。
第16図は第7図(b)に示すフローチヤートの変形例
である。この本発明の他の実施例では、予約変更、先
着、同着、逆方向到着の予測結果を確信度という0.0〜
1.0の値を持つ同次元の数値に変換しているため、相互
比較ができるようになつている。そこで、ステツプSH30
〜SH40で示すように、2つ以上の予告表示指令がセツト
されているときには、確信度が最大の予告表示を選択し
て表示させることもできる。
以上説明してきた変形例の他にも本発明を実施する手
段は存在し、最近注目されている知識処理を応用した群
管理制御に対しても、本発明を適用することができる。
例えば (1)IF 予約変更が発生する。
THEN 予告案内を行う。
(2)IF 満員 THEN 予約変更する。
(3)IF 長待ち THEN 予約変更する。
という3つのルールを用意しておき、ルール(2)、ル
ール(3)の成立度合を求め、ルール(1)のIF部にそ
の成立度合を代入し、予告案内を行うかどうかを判定す
れば良い。
また、本発明は、予約変更、先着、同着、逆方向到着
の予測手段も前記実施例の内容に限定されるものではな
く、例えば、階床差、混雑の程度、方向反転して到着す
る確率等の情報を使つてきめ細かな予測を行つても良
い。
さらに、本発明は、情況発生を予測し予告案内を行つ
ている状態で、予測された情況が変化し、予測した情況
が発生しないと予測し直した場合には、予告案内を中止
するようにすることができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、ホール呼びを
エレベーターに割り当て、これを表示するエレベーター
の群管理制御装置において、予約変更、先着、同着、逆
方向の到着の発生を予測し、これらの状況が発生する以
前に、乗場に予告案内を行うようにしたので、利用者が
状況発生時の行動を予め決めることができるので、あわ
ててしまうことにより発生する乗り遅れ、目的方向外乗
り込み等の不快な思いをすることがなくなるという効果
を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の全体構成を示すブロツク
図、第2図は群管理制御装置のソフトウエアテーブルの
構成図、第3図は群管理制御装置の全体の処理フローチ
ヤート、第4図は予約変更予測処理の詳細なフローチヤ
ート、第5図は先着、同着処理の詳細なフローチヤー
ト、第6図は逆方向到着予測処理の詳細なフローチヤー
ト、第7図(a)は予告報知データテーブルの構成図、
第7図(b)は表示優先判定処理の詳細なフローチヤー
ト、第8図(a)は状況発生フラグテーブルと状況発生
報知データテーブルの構成図、第8図(b)は状況発生
時処理の詳細なフローチヤート、第9図、第10図、第11
図、第12図は各種状況に対応した案内表示例を説明する
図、第13図は本発明の他の実施例の動作を説明するフロ
ーチヤート、第14図、第15図、第16図は本発明のさらに
他の実施例の動作を説明する図である。 1……エレベーター制御装置、2……群管理制御装置、
3……号機制御装置、4……乗りかご、5……かご呼び
釦、6……ホール呼び釦、7……ホールランタン、8…
…乗り場デイスプレイ、9……音声案内装置、10……情
報入力装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 雄三 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 平1−285565(JP,A) 特開 昭63−8180(JP,A) 特開 昭58−188275(JP,A) 特開 昭52−2942(JP,A) 特開 昭59−118676(JP,A) 特開 昭57−209179(JP,A) 実開 昭58−180862(JP,U)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホール呼びをエレベーターに割り当て、割
    り当てられたエレベーターを乗り場に案内表示するエレ
    ベーターの群管理制御装置において、前記案内表示をし
    ているエレベーターを変更する状況の発生を予測する手
    段、前記案内表示をしているエレベーターより他のエレ
    ベーターが所定時間以上早く到着する状況の発生を予測
    する手段、前記案内表示をしているエレベーターと他の
    エレベーターが所定時間以内にあいついで到着する状況
    の発生を予測する手段及び前記案内表示をしているエレ
    ベーターが当該階床に逆方向で到着する状況の発生を予
    測する手段のうち少なくとも1つの手段を備え、前記い
    ずれかの状況が発生する以前に、予測された状況発生の
    予告案内を乗り場に行うことを特徴とするエレベーター
    の群管理制御装置。
  2. 【請求項2】前記予告案内は、前記予測手段のいずれか
    により予測された状況発生の確信度が所定値以上となつ
    た時点より、その案内を開始することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のエレベーターの群管理制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記予告案内は、前記予測手段のいずれか
    により予測された状況発生予定時刻の所定時間前になつ
    た時点より、その案内を開始することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のエレベーターの群管理制御装
    置。
  4. 【請求項4】前記予測手段の2つ以上により、2つ以上
    の状況発生が同時に予測された場合、予め定めた優先順
    位に従つてその1つを選択し、それに対応した予告案内
    を行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項
    または第3項記載のエレベーターの群管理制御装置。
  5. 【請求項5】前記予測手段の2つ以上により、2つ以上
    の状況発生が同時に予測された場合、状況発生の確信度
    の高い1つを選択し、それに対応した予告案内を行うこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項または第
    3項記載のエレベーターの群管理制御装置。
  6. 【請求項6】前記予測手段の2つ以上により、2つ以上
    の状況発生が同時に予測された場合、状況発生予定時刻
    の早い1つを選択し、それに対応した予告案内を行うこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項または第
    3項記載のエレベーターの群管理制御装置。
  7. 【請求項7】前記予測手段により予測された状況が変化
    し、予測した状況が発生しないと予測し直した場合に
    は、前記予告案内を中止することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項ないし第6項のうち1項記載のエレベータ
    ーの群管理制御装置。
  8. 【請求項8】前記予測手段により予測された状況が実際
    に発生した場合には、前記予告案内を中止することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項ないし第6項のうち1項
    記載のエレベーターの群管理制御装置。
  9. 【請求項9】前記予告案内の案内内容は、任意に変更可
    能であることを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし
    第8項のうち1項記載のエレベーターの群管理制御装
    置。
  10. 【請求項10】前記予告案内は、可視表示または音声、
    あるいはその両方で行われることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項ないし第9項のうち1項記載のエレベータ
    ーの群管理制御装置。
  11. 【請求項11】前記予告案内は、予約灯点灯号機の予約
    灯近傍に行われることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項ないし第10項のうち1項記載のエレベーターの群管理
    制御装置。
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