JP2598382B2 - 自動二輪車のカウリング装置 - Google Patents

自動二輪車のカウリング装置

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JP2598382B2
JP2598382B2 JP8048430A JP4843096A JP2598382B2 JP 2598382 B2 JP2598382 B2 JP 2598382B2 JP 8048430 A JP8048430 A JP 8048430A JP 4843096 A JP4843096 A JP 4843096A JP 2598382 B2 JP2598382 B2 JP 2598382B2
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部 学 阿
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62JCYCLE SADDLES OR SEATS; AUXILIARY DEVICES OR ACCESSORIES SPECIALLY ADAPTED TO CYCLES AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. ARTICLE CARRIERS OR CYCLE PROTECTORS
    • B62J17/00Weather guards for riders; Fairings or stream-lining parts not otherwise provided for
    • B62J17/10Ventilation or air guiding devices forming part of fairings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動二輪車のカウリン
グ装置に関するものであり、エンジン用のラジエタを通
過し、エンジン回りを吹き抜ける熱風がそのまま運転者
に吹き付けることを効果的に防止することができるもの
である。
【0002】
【従来の技術】大型の自動二輪車においてはエンジンの
シリンダを大きく前傾させ、フロントフォークの直ぐ後
方で、上記シリンダの前方かつ上方にエンジンのラジエ
タを配置し、これらをアッパカウル部とアンダカウル部
からなるカウリングによってカバーしているものがあ
る。この従来の自動二輪車においては、ラジエタを通過
し、エンジンのシリンダ回りを吹き抜ける熱風が運転者
の脚に吹き付けることになる。このために運転者は熱風
にさらされることになり、乗り心地が大きく害されるこ
とになる。ラジエタを通過し、シリンダ回りを吹き抜け
る風量を増加させることよって、熱風の温度を幾分低下
させることができるが、この解決法はカウリングの横幅
を増大させることになるので、カウリングのサイズを大
きくすることになり、外観を損なうばかりでなく自動二
輪車の空気抵抗を増大させるという問題を生じるので、
この解決法は実用的ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解消することを目的とし、カウリングのサイズ、基本構
造に変更を加えることなく、運転者の脚に当たる熱風の
温度を可及的に下げることができるようにアンダカウル
部の構造を工夫することをその課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のために講
じた手段は次ぎの要素(イ)〜(ホ)によって構成され
るものである。 (イ)ラジエタの前方に導風ダクトを設けたこと、
(ロ)アンダカウル部の上方後部にラジエタを通過した
熱風をアンダカウル部の外側方に流出させる排気口を設
けたこと、(ハ)アンダカウル部の中間後方かつ上記排
気口の下方に空気取り入れ口を設けたこと、(ニ)上記
排気口の後方に設けた上部遮熱壁部と、上記空気取り入
れ口の前方に設けた下部遮熱壁部と、上記上部遮熱壁部
の下端と下部遮熱壁部の上端との間の中間遮熱壁部とか
らなる遮熱壁をアンダカウル部の内側面に設けたこと、
(ホ)上記上部遮熱壁部の上端からラジエタの上部に向
かって延びる延長遮熱壁をアンダカウル部の内側面に突
設したこと。
【0005】
【作 用】ラジエタの前方に導風ダクトを設けたことに
よってラジエタを通過する走行風に方向性が与えられ
る。そしてこの走行風は、ラジエタを通過して後も方向
性をもって後方に流れる。そしてこの走行風のうちのア
ンダカウル部の内側面に沿った空気流が上部遮熱壁部お
よび中間遮熱壁部に衝突し、アンダカウル部の内側面に
突設された上記延長遮熱壁によって上方へ逃げることを
抑えられるので、上部遮熱壁部において静圧が上昇し、
またアンダカウル部の外側面に沿った走行風のために該
外側面の圧力は低い。この内外の圧力差によって熱風が
高速で上記排気口から吹き出る。これによって、ラジエ
タを通過した走行風の多くは上記排気口からアンダカウ
ル部の外側方に排出されるので、ラジエタによって加熱
されて後方に吹き抜け、運転者の脚に吹き付けられる熱
風の風量は著しく減少する。そしてこの運転者の脚に吹
き付けられる熱風はアンダカウル部の後端から吹き抜け
て後、運転者の脚に達するまでの間に冷たい新気と混ざ
って冷却されてその温度が下がる。さらに、アンダカウ
ル部の内側面に沿って上記取り入れ口を横切って流れる
走行風は上記下部遮熱壁部によって遮られるので、上記
下部遮熱壁部の後方、すなわち上記取り入れ口の近傍は
負圧になる。したがって、アンダカウル部の外側面に沿
って流れる走行風は当該空気取り入れ口からアンダカウ
ル部の内側にスムーズに流入する。さらに、この空気取
り入れ口から流入した新気が、ラジエタを通過してアン
ダカウル部の後方に吹き抜ける熱風と混ざってこれを冷
却するので、運転者の脚に吹き付けられる熱風は一層冷
却される。したがって、運転者の脚に当たる熱風の温度
は著しく低下する。
【0006】
【実 施 例】次いで、図面を参照しつつ実施例を説明
する。フレーム1の前端のステアリングヘッドパイプ
(以下、これをヘッドパイプという)2にフロントフォ
ーク3が枢支されており、フレーム1のメインパイプ4
とダウンチューブ5との間に水冷エンジン7が搭載され
ている。水冷エンジン7のシリンダ8は大きく前傾して
おり、このシリンダ8の上方にダウンドラフト形の気化
器9およびエアクリーナ10が配置されている。このエ
アクリーナ10は左右のメインパイプ4の前端部の間の
空間、すなわち、ヘッドパイプの直ぐ後方に配置されて
おり、このエアクリーナ10の上面に後方に向かって開
口するエンジン吸気用の吸入口11が設けられている。
上記メインパイプ4上には燃料タンク12が配置されて
おり、この燃料タンク12の前半部底面に形成した凹部
13内にエアクリーナ10の上部が入り込み、この凹部
13内に吸入口11が開口している。また、メインパイ
プ4とダウンチューブ5の前端部間は前後方向に延びる
メンバー6で連結されており、これらメンバー6、メイ
ンパイプ4およびダウンチューブ5とによって、上記凹
部13の前方両側に開口する側面視略三角形状の空間1
4が形成されている。上記ダウンチューブ5の上端部前
面には、ラジエタ15が取り付けられている。上記フレ
ーム1にはFRP(ファイバーで補強されたプラスチッ
ク)製のカウリング16が固定されており、当該カウリ
ング16は、フロントフォーク3の上部前方を覆うアッ
パカウル部17と、水冷エンジン7の左右両側からその
下方まで延びたアンダカウル部18とから構成されてい
る。アンダカウル部18の前面に開口する冷却風導入口
19内の後方にラジエタ15が位置している。そしてこ
のアンダカウル部18はメインパイプ4やダウンチュー
ブ5にボルト止めされており、アッパカウル部17はヘ
ッドパイプ2から前方に延びる支持ステー25にボルト
止めされ、支持ステー25の左右両側から後方に延びる
アーム25aに、アッパカウル部17とアンダカウル部
18が共にボルト止めされている。なお、支持ステー2
5には、ヘッドランプ26やメータ類の各種の機器(図
示せず)も取付けられる。アンダカウル部18の上方後
部の側面にラジエタ15を通過した熱風をカウリング1
6の外側方に逃すための排気口20を設け、排気口20
の下方位置に外気(走行風)をカウリング内側に取り入
れるための取り入れ口21が設けられており、さらに、
アンダカウル部18の内側面には、ラジエタ、エンジン
のシリンダ8によって加熱された熱風がアンダカウル部
18の後方に吹き抜けて運転者に吹き付けることを回避
するための遮熱壁22が取り付けられている。この遮熱
壁22は、排気口20の直ぐ後方にあって前方斜め上方
に延びる上方遮熱部22aと、上記空気取り入れ口21
の直ぐ前方にあって前方斜め上方に傾斜した下部遮熱壁
部22bと、上記上部遮熱壁部22aの下端と下部遮熱
壁部22bの上端との間の中間遮熱壁部22cとからな
るものであり、また、上記上部遮熱壁部の上端から前方
のラジエタ15の上端部分に向かって延長遮熱壁23が
延長されており、当該延長遮熱壁23も同様にアンダカ
ウル部18の内側面に取付けられている。さらに、ラジ
エタ15の外周部分にそれから前方に延びる導風ダクト
24が取付けられている。一方、上記アッパカウル部1
7の側面17aは、フロントフォーク3の側方を通って
メインパイプ4の前端部側方にまで延長されており、こ
の側面17aの前部にはバーハンドル27のグリップ2
8の前方を覆うプロテクタ29が設けられており、この
プロテクタ29は、アッパカウル部17の側面17aに
重ね合わせた状態でボルト止めされ、上記グリップ28
に進むに従って側面17aよりも外側方に張り出してい
る。これによってプロテクタ29の内面とアッパカウル
部17の側面17aとの間には後方に開口する空間30
が形成されている。プロテクタ29の前端部には、前方
に向かって開口する外気取り入れ口31が形成されてお
り、この外気取り入れ口31はプロテクタ29の内側の
空間30に連通している。また、アッパカウル部17の
側面17aに、上記空間30に開口する連通孔32が形
成され、この連通孔32は外気取り入れ口31の直後に
位置されている(図4参照)。プロテクタ29の内側に
は、連通孔32の開口位置よりも後方において、上記側
面17aに当接して空間30の後方開口部を閉塞する仕
切り壁33が突設されており、このため、走行中、外気
取り入れ口31から空間30内に流入した外気が図4に
矢印で示すように、仕切り壁33に衝突して連通孔32
の方にその流れ方向が変更され、連通孔32を経てアッ
パカウル部17の内側に流入することになる。アッパカ
ウル部17の側面17aの内側に、前後方向に延びるイ
ンナパネル35が取り付けられている。インナパネル3
5は上記支持ステー25およびそのアーム部25aに溶
接したブラケット36上にボルト止めされており(図5
参照)、その前端部が上記連通孔32の上方を通過し、
後端部は燃料タンク12の前端部にまで達している。ま
た、インナパネル35の外側縁は、アッパカウル部17
の内側面に接しており、上記燃料タンク12やメータユ
ニットとの間の隙間を埋めて、アッパカウル部17の内
側を通るワイヤハーネスや支持ステー25等を上方から
覆い隠している。そして、このインナパネル35は、そ
の下面35aとアッパカウル部17の内側面とによっ
て、上記連通孔32から流れ込む外気を後方に向かって
導く導風路37を形成しており、この導風路37はアッ
パカウル部17の内側面に沿って前後方向に延びるとと
もに、その後端部は上記フレームの空間14の側方にま
で達している。さらに、上記インナパネル35の下方に
導風ダクト24の上面24aおよび延長遮熱壁23が対
向して設けられており、これら上面24aおよび延長遮
熱壁23は導風路37の底壁を構成している。走行中に
プロテクタ29の外気取り入れ口31から取り入れられ
た外気は、空間30から連通孔32を経て導風路37の
前端に流れ込み、ここからインナパネル35の下面に沿
って導風路37内を後方に流れる。この場合、インナパ
ネル35の下方に位置する導風ダクト24の上面24a
や延長遮熱壁23が、導風路37の底面を構成するの
で、導風路37内に導入された外気が下方に逃げること
が抑制され、この外気の多くがフレーム1の前端の空間
14に向かって導かれる。そして、この空間14は、エ
アクリーナ10が入り込む凹部13の前方に位置してい
るから、吸入口11が開口する凹部13内に外気取り入
れ口31から外気が導入されることになり、水冷エンジ
ン7やラジエタ15から熱気が流れ込み易い位置にある
吸入口11の雰囲気温度を低く保つことができる。カウ
リング16の前面の冷却風導入口19から吹き込む走行
風は導風ダクト24によって後方に向かうように方向付
けられ、ラジエタ15を通過して後方に流れる。ラジエ
タ15を通過して後も方向性をもって後方に流れ、その
アンダカウル部18の内側面に沿った空気流が上部遮熱
壁部22aおよび中間遮熱壁部22cに衝突し、アンダ
カウル部18の内側面に突設された上記延長遮熱壁部2
3によって上方へ逃げることを抑えられるので、上部遮
熱壁部22a前方近傍において静圧が上昇し、またアン
ダカウル部18の外側面に沿った走行風のために該外側
面の圧力は低い。この内外の圧力差によって熱風が上記
排気口20からスムーズに外へ吹き出る。これによっ
て、ラジエタ15を通過した走行風の多くは上記排気口
20からアンダカウル部18の外側方に排出されるの
で、ラジエタ15によって加熱されて後方に吹き抜け、
運転者の脚に吹き付けられる熱風の風量は著しく減少す
る。そしてこの運転者の脚に吹き付けられる熱風はアン
ダカウル部18の後端から吹き抜けて後、運転者の脚に
達するまでの間に冷たい新気と混ざって冷却されてその
温度が下がる。さらに、アンダカウル部18の内側面に
沿って上記取り入れ口21を横切って流れる走行風は上
記下部遮熱壁部22bによって遮られるので、当該下部
遮熱壁部22bの後方、すなわち上記取り入れ口21の
後方近傍は負圧になる。したがって、アンダカウル部1
8の外側面に沿って流れる走行風は斜め上方に傾斜した
当該空気取り入れ口21からアンダカウル部18の内側
空間にスムーズに流入し、さらに後方斜め上方に吹き抜
ける。この空気取り入れ口21から流入して前方斜め上
方に吹き抜ける新気が、ラジエタ15を通過してアンダ
カウル部18の後方に吹き抜ける熱風と混ざってこれを
冷却するので、運転者の脚に吹き付けられる熱風は一層
冷却される。
【0007】
【効 果】ラジエタ、エンジンによって加熱された熱風
を直接吹き付けられることは運転者にとっては極めて不
快であり、殊に夏期においては著しい。しかし、本発明
はラジエタを通過し、エンジンのシリンダ回りを吹き抜
けて加熱された熱風のうち、アンダカウル部の内面に沿
って後方に流れる空気流をアンダカウル部の内面に突設
した遮熱壁によって遮り、アンダカウル部の後部に設け
た排気口から当該アンダカウル部の後方外方に流出させ
て、運転者に向かう熱風の風量を減少させ、さらにアン
ダカウル部の上記排気口の下方に取り入れ口を設けてこ
れからアンダカウル部の内側に外気を流入させ、さら
に、当該取り入れ口の前方の下部遮熱壁部によってその
後方、すなわち当該取り入れ口の後方近傍に負圧を生じ
させて外気の流入を促進することによって多量の外気の
取り入れを行い、この新気によって運転者に向かって流
れる上記熱風を薄めてその温度を下げることができ、し
たがって、運転者に吹き付けられる熱風の温度を効果的
に下げることができる。そして、本発明はカウリングの
横幅等のサイズに全く変更を加えることなく、アンダカ
ウル部に上記遮熱壁を付加し、さらに上記排気口および
取入口を設けることによって、上記の効果を生じたもの
であるから、自動二輪車の構造的な変更は不要であり、
また自動二輪車の空気抵抗が増大することはなく、さら
にその外観を損なうこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の側面図である。
【図2】同実施例の正面図である。
【図3】同実施例の平面図である。
【図4】図1のA−A断面図である。
【図5】導風路とエアクリーナとの位置関係を示す側面
図である。
【符号の説明】
15・・・ラジエタ 17・・・アッパカウル部 18・・・アンダカウル部 20・・・排気口 21・・・取り入れ口 22・・・遮熱壁 22a・・・上部遮熱壁部 22b・・・下部遮熱壁部 22c・・・中間遮熱壁部 23・・・延長遮熱壁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロントフォークの直ぐ後方で、エンジン
    のシリンダの前方かつ上方にエンジンのラジエタを配置
    し、これらをアッパカウル部とアンダカウル部からなる
    カウリングによってカバーしている自動二輪車におい
    て、 ラジエタの前方に導風ダクトを設け、 アンダカウル部の上方後部にラジエタを通過した熱風を
    アンダカウル部の外側方に流出させる排気口を設け、 アンダカウル部の中間後方かつ上記排気口の下方に空気
    取り入れ口を設け、 上記排気口の後方に設けた上部遮熱壁部と、上記空気取
    り入れ口の前方に設けた下部遮熱壁部と、上記上部遮熱
    壁部の下端と下部遮熱壁部の上端との間の中間遮熱壁部
    とからなる遮熱壁をアンダカウル部の内側面に設け、 上記上部遮熱壁部の上端からラジエタの上部に向かって
    延びる延長遮熱壁をアンダカウル部の内側面に突設した
    自動二輪車のカウリング装置。
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