JP2597511B2 - ポジ型感光性組成物 - Google Patents

ポジ型感光性組成物

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JP2597511B2 JP1215619A JP21561989A JP2597511B2 JP 2597511 B2 JP2597511 B2 JP 2597511B2 JP 1215619 A JP1215619 A JP 1215619A JP 21561989 A JP21561989 A JP 21561989A JP 2597511 B2 JP2597511 B2 JP 2597511B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、IC基板等の微細電子加工用レジスト、印刷
版、銀を用いない画像形成材料等に用いることができ
る、ポジ型感光性組成物に関する。
「従来の技術」 レジスト組成物は、超小型電子加工品の分野において
新たな挑戦に直面している。顕微鏡的寸法のエツチング
化構造体を大量生産する必要性は、活性化輻射線に対す
るより高い感度、より高いコントラスト及びより良好な
分光感度等の特性を有し、従って解像度及び処理融通性
が改良され、そして最終製品電子装置の単価が減少する
レジストへの需要を齎した。
有用なポジ型感光性組成物としては、光感受性のペン
ダントキノンジアジド基を持つ繰り返し単位含有ポリマ
ーと、キノンジアジドが活性化輻射線への露光によつて
分解されなかつた領域においてはポリマーは不溶化する
傾向のある溶解阻害モノマーとを含むものが挙げられ
る。そのモノマーの機能の一つは、熱的にケテンに変換
して架橋を起こし、それによつて組成物に熱抵抗性を付
与することであり、公知の技術である。例えば米国特許
4365019においては、モノマーとして1,2−ナフトキノン
ジアジドスルホン酸でエステル化された1,3,5−トリヒ
ドロキシベンゼンが記載されている。特に有用なポリマ
ーとしては、いわゆるノボラツク樹脂が挙げられこれも
公知である。ジアゾケトン/ノボラツクフオトレジスト
系の像/非像の差異は溶解阻害の原理によつて定まる。
このジアゾケトン/ノボラツク系ポジ型フオトレジスト
は通常非常に良好に機能するが完全に十分とは言えな
い。
更に、1,2−ナフトキノンジアジド系感光物は、従来
から分光増感が困難であることが知られており、レジス
ト材料としても、印刷版等の印刷材料としても、その用
途には大きな限界があつた。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明の目的は、従来知られているナフトキノンジア
ジド/ノボラツク樹脂系に代わる、より高い感度とコン
トラストを有し、分光増感が可能な新規なポジ型感光性
組成物を提供することにある。
「問題を解決するための手段」 本発明は、アルカリ可溶性高分子バインダーと少なく
とも1種のp−イミノキノンジアジド−N−スルフォニ
ル化合物、そして下記一般式で表わされる染料−ボレー
ト錯体を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物
にある。
[ここで、D+は陽イオン染料を表わし;R9、R10、R11
びR12は各々独立に、アルキル基、置換アルキル基、ア
リール基、置換アリール基、アラルキル基、置換アラル
キル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリサイク
リック基、置換アリサイクリック基、もしくは複素環基
を表わす]。
p−イミノキノンジアジド化合物は、Justus Liebig
s Ann.Chem.598.123〜138(1956)において、Sus.Oが
下記の光反応を発表して以来、画像形成方法への応用が
検討されてきた。
これら画像形成への応用例は、US2759817,同3175906,
同3180732,同3050388,同3676134,特公昭47−12643,同49
−14884等の公知に開示されているが、これらは、いず
れもネガ型の画像形成に関するもので、ポジ型の画像形
成に関する記載はなされていない。
これは、上記の明細書に記載されているように、高分
子バインダーとp−イミノキノンジアジドの感光性組成
物においてp−イミノキノンジアジドが高分子バインダ
ーよりも大きな重量比で使用されいていることによるも
のと思われる。
本発明者等は、フエノール樹脂等のアルカリ可溶性高
分子バインダー中にp−イミノキノンジアジドを、バイ
ンダー/p−イミノキノンジアジド=1/0.1〜0.7、好まし
くは1/0.15〜0.5の重量比で使用した感光性組成物を露
光後アルカリ水溶液で現像することにより、驚くべきこ
とに、高コントラストのポジ型画像が得られることを見
いだした。
本発明において使用できるp−イミノキノンジアジド
としては、前記明細書に開示された種々のp−イミノキ
ノンジアジド化合物が挙げられ、下記一般式(I)で表
されるp−イミノキノンジアジド−N−スルフオニル化
合物が特に好ましい。
ここで、 R1,R2,R3,R4は各々独立に、水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、置換
アルコキシ基、アラルキル基、置換アラルキル基、アリ
ール基、置換アリール基、アルケニル基、置換アルケニ
ル基、シアノ基、複素環基、 (R5、R6は各々独立に水素原子、アルキル基、置換アル
キル基、アラルキル基、置換アラルキル基、アルケニル
基、置換アルケニル基、アリール基、置換アリール基も
しくはR5とR6とは複素環を形成するのに必要な構成要
素)もしくは (R7は水素原子、アルキル基もしくは置換アルキル基、
R8はアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、アラルキル基、置換アラルキル基、アルケニ
ル基もしくは置換アルケニル基)を表す。又、R1とR2
び/又はR3とR4は1個もしくは2個の縮合炭素環もしく
は複素環を構成しても良い。Rはアリール基、置換アリ
ール基、アラルキル基、置換アラルキル基、アルケニル
基もしくは置換アルケニル基を表す。
以下に、p−イミノキノンジアジド−N−スルフオニ
ル化合物の具体例を挙げる。ただし、本発明に使用でき
る化合物はこれらに限定されるものではない。
本発明のポジ型感光性組成物はアルカリ可溶性バイン
ダーと前記のp−イミノキノンジアジド化合物から本質
的に構成されるが、該組成物中には必要に応じて他の添
加剤、例えば安定剤、界面活性剤、US4365019に開示さ
れた現像促進剤、焼きだし剤等を添加することができ
る。更に、後述する分光増感剤を添加することも可能で
ある。
有用な高分子バインダーとしては、フエノール・ホル
ムアルデヒド樹脂、及び他のフエノール系ポリマーが挙
げられる。バインダーの特に好ましい例及び好ましい群
には、周知のノボラツク樹脂、即ち下記構造式の樹脂が
含まれる。
本発明において有用である他のフエノール系ポリマー
としては、ポリビニルフエノール、ポリ(p−ヒドロキ
シスチレン)及びポリ(ヒドロキシジフエニルマレイミ
ド)を挙げられる。
本発明において好ましい他のバインダーはポリスルホ
ンアミドの繰り返し単位を有するもの、アクリル酸もし
くはメタクリル酸で共重合したアクリレートもしくはメ
タクリレート、US4141733に記載されたもの等が挙げら
れる。
本発明の組成物におては、各種のイミノキノンジアジ
ド−N−スルフオニル化合物を混合して用いても良い
し、従来の1,2−ナフトキノンジアジド化合物等と併用
することも可能である。
次に、本発明のポジ型感光性組成物の分光増感に関し
て述べる。p−イミノキノンジアジド化合物は、下記一
般式(II)を有する陽イオン染料/ボレート陰イオン錯
体により効率良く分光増感される。
ここで、D+は陽イオン染料を;R9,R10,R11,R12は各々
独立に、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置
換アリール基、アラルキル基、置換アラルキル基、アル
ケニル基、置換アルケニル基、アリサイクリツク基、置
換アリサイクリツク基もしくは複素環基を表す。該染料
錯体の量はp−イミノキノンジアジド化合物に対して0.
05〜0.7重量比で使用することが好ましく、該錯体が少
ない時はボレート塩(例えばN−4級塩)を該錯体の3
倍程度まで過剰に添加することが好ましい。
本発明の感光性組成物は、好ましくは適当な支持体上
に塗布し、活性化輻射線例えば光又は電子ビーム輻射線
で像様に接触もしくは投影露光する。
有用な支持体としては、金属例えばアルミニウム、
銅、マグネシウム、亜鉛等のシートもしくはホイル;ガ
ラス、金属例えばクロム・クロム合金・スチール・銀・
金・プラチナ等で被覆したガラス;合成ポリマー材料例
えばポリ(メチルメタクリレート)等のポリ(アルキル
メタクリレート)、ポリ(エチレンテレフタレート)等
のポリエステルフイルムベース、ポリ(ビニルアセター
ル)、ポリアミド、ナイロン、硝酸セルロース・酢酸セ
ルロース・セルロースアセテートプロピオネート・セル
ロースアセテートブチレート等のセルロースエステルフ
イルム等が挙げられる。集積回路装置の製造には、ケイ
素もしくは二酸化ケイ素ウエハー及び窒化ケイ素もしく
はクロム被覆ガラス板支持体が特に有用である。選択す
る支持体に応じて、場合により、接着助剤を下塗り被覆
として最初に塗布することもできる。
塗布用の感光性組成物を調製するのに使用する溶媒
は、任意の通常の塗布溶媒から選択することができる。
有用な溶媒としては、アルコール、エステル、エーテル
及びケトンが挙げられ、特にはエタノール、2−エトキ
シエタノールアセテート、n−ブチルアセテート、4−
ブチロラクトン及びそれらの混合物が挙げられる。
塗布膜の最終厚さは、最終用途及び使用するエツチン
グ剤(使用する場合には)に応じて変化する。好ましい
厚さは例えば約0.5〜約20μmの範囲である。
US4141733号明細書に記載された前ベーキング及び後
ベーキング技術は本発明にとっても好ましい。
露光に使用する装置は通常のものである。露光時間
は、使用条件により変化するが、好ましい時間は約5〜
約90秒の範囲である。本発明の組成物の活性化輻射線へ
の感度は通常のレジスト組成物に比較して顕著に改良さ
れている。
露光の後で、感光性組成物を適当なアルカリ現像剤で
現像する。通常のポジ型現像剤が有用に使用され、例え
ば、水酸化もしくは燐酸ナトリウムを含有するもの、US
4141733、EP23758の各明細書に記載のもの、例えばスル
フイツト安定剤を含有する4級アルカノールアンモニウ
ム水酸化物は特に好ましい。
以下本発明を実施例をもって詳細に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
「p−イミノキノンジアジド−N−スルフォニル化合物
の合成例」 合成例1:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
2−(n−オクチルオキシ)−ベンゾキノン−(1,4)
−ジアジド−(4)の合成(化合物No.1) 2−ヒドロキシ−4−ニトロアセトアニリドをジメチ
ルホルムアミド溶媒中、無水炭酸カリウムの存在下n−
オクチルブロマイドとスチームバス上で3時間加熱反応
させて、2−(n−オクチルオキシ)−4−ニトロアセ
トアニリドを収率90.7%で得た。
次に、2−(n−オクチルオキシ)−4−ニトロアセ
トアニリドを塩酸−メタノール中で3時間沸騰後中和し
て2−(n−オクチルオキシ)−4−ニトロアセトアニ
リンを収率97.7%で得た。
次に、2−(n−オクチルオキシ)−4−ニトロアセ
トアニリンとp−トルエンスルホニルクロリドをアセト
ニトリル溶媒中ピリジンを脱酸剤としてスチームバス上
3時間沸騰させて2−(n−オクチルオキシ)−4−ニ
トロ−(p−トルエンスルホン)アニリドを収率94%で
得た。
次に、2−(n−オクチルオキシ)−4−ニトロ−
(p−トルエンスルホン)アニリド75.6gを、還元鉄50.
3g、塩化アンモニウム2.9g、水18g、イソプロピルアル
コール130ml及びジメチルホルムアミド130mlの混合物の
中へスチームバス上加熱下、約10分で添加が終了するよ
う徐々に添加し、3時間スチームバス上で加熱反応させ
た。反応終了後、メタノールで希釈して不溶物を濾別・
除去し、濾液を多量の水に注入して酢酸エチルで抽出し
濃縮して、3−(n−オクチルオキシ)−4−(p−ト
ルエンスルホニル)アミノアニリン65gを得た(収率92.
6%)。
次に、3−(n−オクチルオキシ)−4−(p−トル
エンスルホニル)アミノアニリン39gをメタノール300ml
と濃塩酸25.3mlの混合溶液に溶解し、−10〜−5℃に冷
却して亜硝酸ナトリウム6.9gを水14mlに溶かした溶液を
数秒間で添加し、10分後にヘキサフルオロ燐酸カリウム
18.5gの粉末を加え、水150mlを約30分間で滴下し、内温
を約5℃に保って約1時間撹拌した。結晶として析出し
た3−(n−オクチルオキシ)−4−(p−トルエンス
ルホニル)アミノ−ベンゼンジアゾニウム・ヘキサフル
オロホスフエートを濾別し、メタノール−水の混合溶媒
で洗浄したところ、48.4gが得られた(収率88.5%)。
次に、上記ジアゾニウム塩36gを酢酸エチル200mlに溶
解し、炭酸水素ナトリウム5%水溶液200mlを加えて良
く振り混ぜた後分液ロートで酢酸エチル層を分液し濃縮
した。酢酸エチル−ベンゼン溶液で結晶化し、1−
[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−2−(n−オ
クチルオキシ)−ベンゾキノン−(1,4)−ジアジド−
(4)25.7gを得た(m.p.=114〜116℃、λmax=390nm
(溶媒はメチルエチルケトン)、収率=97.4%)。
合成例2:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
2−クロロ−5−(n−オクチルオキシ)−ベンゾキノ
ン−(1,4)−ジアジド−(4)の合成(化合物No.2) 2−ヒドロキシ−4−ニトロ−5−クロロアセトアニ
リドをn−オクチルブロマイドと、合成例1の対応する
反応と同様に反応させて、2−(n−オクチルオキシ)
−4−ニトロ−5−クロロアセトアニリドを得た。
この25.8gを、還元鉄22.4g、塩化アンモニウム0.13
g、水14.4g及びイソプロピルアルコール60mlの混合物の
中へ、スチームバス上加熱下、約10分間で添加終了する
よう徐々に滴下し、その後3時間スチームバス上で加熱
反応させた。メタノールで希釈して不溶物を濾別除去
し、濾液を多量の水に注入し酢酸エチルで抽出し濃縮し
て2−クロロ−4−アセトアミノ−5−(n−オクチル
オキシ)アニリン21.7gを得た(収率93%)。
次いで、上記アニリンをp−トルエンスルホニルクロ
リドと常法に従って反応させ2−クロロ−4−アセトア
ミノ−5−(n−オクチルオキシ)−(p−トルエンス
ルホン)アニリド34gを得た。更にこの化合物をメタノ
ール80mlと濃塩酸24mlの混合溶液中に加えて3時間沸騰
後中和し2−(n−オクチルオキシ)−4−(p−トル
エンスルホニル)アミノ−5−クロロアニリン18.4gを
得た。
次いで、上記アニリンを合成例1の対応する反応と同
様にジアゾ化し、炭酸水素ナトリウムで中和して、1−
[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−2−クロロ−
5−(n−オクチルオキシ)−ベンゾキノン−(1,4)
−ジアジド−(4)15.1gを得た。(m.p.=125〜127
℃、λmax378nm(溶媒はメチルエチルケトン)。
合成例3:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
2,5−ジ(n−ヘキシルオキシ)−ベンゾキノン−(1,
4)−ジアジド−(4)の合成(化合物No.3) 1,4−ジ(n−ヘキシルオキシ)ベンゼン11.6gを無水
酢酸50mlとn−ヘキサン50mlの混合溶媒に溶かし、比重
1.42の濃硝酸4mlを室温20℃で約3分間で滴下した。内
温が46℃に上昇して反応が終了し、2,5−ジ(n−ヘキ
シルオキシ)ニトロベンゼン13.1gを得た(収率97
%)。
このニトロ化合物を常法に従って2,5−ジ(n−ヘキ
シルオキシ)アニリンに還元し、更にp−トルエンスル
ホニルクロリドと反応させて、2,5−ジ(n−ヘキシル
オキシ)(p−トルエンスルホン)アニリド17.5gを得
た。更にこれを無水酢酸40mlとn−ヘキサン40mlに溶か
し、比重1.42の濃硝酸3.7mlを室温20℃で約5分で滴下
した。3時間反応後水に注入しベンゼンで抽出し濃縮し
て結晶化させ、2,5−ジ(n−ヘキシルオキシ)−4−
ニトロ−(p−トルエンスルホン)アニリド8.9gを得
た。
次いで、上記ニトロ化合物を合成例1の対応する反応
と同様に還元鉄と反応させて、2,5−ジ(n−ヘキシル
オキシ)−4−(p−トルエンスルホニル)アミノアニ
リン7.6gを得た。このアニリンを合成例1の対応する反
応と同様にジアゾ化し炭酸水素ナトリウムで中和して、
1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−2,5−ジ
(n−ヘキシルオキシ)−ベンゾキノン−(1,4)−ジ
アジド−(4)5.6gを得た(m.p.=98〜100℃、λmax
390nm(溶媒はメチルエチルケトン))。
合成例4:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
2,5−ジ(n−ブトキシ)−ベンゾキノン−(1,4)−ジ
アジド−(4)の合成(化合物No.4) 1,4−ジ(n−ブトキシ)ベンゼンを合成例3と同様
にニトロ化し、還元しp−トルエンスルホニル化し、更
にニトロ化し、還元し、ジアゾ化して炭酸水素ナトリウ
ム処理して、1−[(p−トルエンスルホニル)イミ
ノ]−2,5−ジ(n−ブトキシ)−ベンゾキノン−(1,
4)−ジアジド−(4)を得た(m.p.=130〜132℃、λ
max=388nm(溶媒はメチルエチルケトン))。
合成例5:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
2,5−ジ(n−オクチルオキシ)−ベンゾキノン−(1,
4)−ジアジド−(4)の合成(化合物No.5) 1,4−ジ(n−オクチルオキシ)ベンゼンを合成例3
と同様に反応させて、1−[(p−トルエンスルホニ
ル)イミノ]−2,5−ジ(n−オクチルオキシ)−ベン
ゾキノン−(1,4)−ジアジド−(4)を得た(m.p.=1
00〜102℃、λmax=390nm(溶媒はメチルエチルケト
ン))。
合成例6:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
3−(2−エチルヘキシルオキシ)−ベンゾキノン−
(1,4)−ジアジド−(4)の合成(化合物No.6) 2−ヒドロキシ−4−ニトロアセトアニリドをジメチ
ルホルムアミド溶媒中、無水炭酸カリウムの存在下2−
エチルヘキシルブロマイドとスチームバス上3時間反応
させて2−(2−エチルヘキシルオキシ)−4−ニトロ
アセトアニリドを得た。このニトロ化合物を実施例1の
対応する反応と同様に還元鉄で還元して3−(2−エチ
ルヘキシルオキシ)−4−アセトアミノアニリンを得
た。このアニリンをp−トルエンスルホニルクロリドと
反応させて3−(2−エチルヘキシルオキシ)−4−ア
セトアミノ−(p−トルエンスルホン)アニリドを得
た。このアニリドをメタノール−塩酸で3時間沸騰後中
和して3−(2−エチルヘキシルオキシ)−4−(p−
トルエンスルホニル)アミノアニリンを得た。
次に、上記アニリンを合成例1と同様にジアゾ化し、
炭酸水素ナトリウム処理して、1−[(p−トルエンス
ルホニル)イミノ]−3−(2−エチルヘキシルオキ
シ)−ベンゾキノン−(1,4)−ジアジド−(4)を得
た(m.p.=79〜81℃、λmax=380nm(溶媒はメチルエチ
ルケトン))。
合成例7:1−[(p−ニトロベンゼンスルホニル)イミ
ノ]−3−(2−エチルヘキシルオキシ)−ベンゾキノ
ン−(1,4)−ジアジド−(4)の合成(化合物No.7) 合成例6で得られた3−(2−エチルヘキシルオキ
シ)−4−アセトアミノアニリンにp−ニトロベンゼン
スルホニルクロリドを反応させて3−(2−エチルヘキ
シルオキシ)−4−アセトアミノ−(p−ニトロベンゼ
ンスルホン)アニリドを得た。
次いで、合成例6と同様に反応させて1−[(p−ニ
トロベンゼンスルホニル)イミノ]−3−(2−エチル
ヘキシルオキシ)−ベンゾキノン−(1,4)−ジアジド
−(4)を得た(m.p.=143〜145℃、λmax=383nm(溶
媒はメチルエチルケトン))。
合成例8:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
2−クロロ−5−[N−(2−エチルヘキサノイル)ピ
ペラジノ]−ベンゾキノン−(1,4)−ジアジド−
(4)の合成(化合物No.8) 2,4,5−トリクロロニトロベンゼン(0.3モル)68gと
ピペラジン(0.9モル)77.4gとを無水炭酸カリウム31g
の存在下ジメチルホルムアミド100ml中室温(25℃)〜4
0℃に1時間、70〜80℃に1時間撹拌反応させて2−ピ
ペラジノ−4,5−ジクロロ−ニトロベンゼン49.5gを得
た。この化合物をアセトニトリル溶媒中ピリジンの存在
下で2−エチルヘキサノイルクロリドと反応させて2−
[N−(2−ヘキサノイル)ピペラジノ]−4,5−ジク
ロロニトロベンゼンを得た。
次いで、上記ニトロベンゼン50.5g、p−トルエンス
ルホンアミド25.8g及び無水炭酸カリウム20.8gを、銅粉
末0.3gの存在下ジメチルアセトアミド40ml中170〜175℃
に13時間反応させて、カラムクロマト処理で2−[N−
(2−ヘキサノイル)ピペラジノ]−4−(p−トルエ
ンスルホニル)アミノ−5−クロロニトロベンゼン17.7
gを得た。
次いで、ニトロ基をアミノ基に還元し、更にジアゾ化
した後炭酸水素ナトリウム処理して1−[(p−トルエ
ンスルホニル)イミノ]−2−クロロ−5−[N−(2
−エチルヘキサノイル)ピペラジノ]−ベンゾキノン−
(1,4)−ジアジド−(4)を得た(m.p.=132〜134
℃、λmax=380nm(溶媒はメチルエチルケトン)。
合成例9:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
2−クロロ−5−(N−ブチル−N−メチル)アミノ−
ベンゾキノン−(1,4)−ジアジド−(4)の合成(化
合物No.9) 合成例8と同様にして1−[(p−トルエンスルホニ
ル)イミノ]−2−クロロ−5−(N−ブチル−N−メ
チル)アミノ−ベンゾキノン−(1,4)−ジアジド−
(4)を得た(m.p.=128〜130℃、λmax=367nm(溶媒
はメチルエチルケトン))。
合成例10:1−[(m−ベンゼン−ジスルホニル)イミ
ノ]−3−(2−エチルヘキシルオキシ)−ベンゾキノ
ン−(1,4)−ジアジド−(4)の合成(化合物No.10) 合成例6で得られた3−(2−エチルエキシルオキ
シ)−4−アセトアミノアニリンにm−ベンゼン−ジス
ルホニルクロリドを反応させて、次いでメタノール−塩
酸で脱アセチル化して1,3−ビス−[4−アミノ−3−
(2−エチルヘキシルオキシ)アニリノスルホニル]ベ
ンゼンを得た。この化合物をジアゾ化して炭酸水素ナト
リウム処理して1−[(m−ベンゼン−ジスルホニル)
イミノ]−3−(2−エチルヘキシルオキシ)−ベンゾ
キノン−(1,4)−ジアジド−(4)を得た(m.p.=78
〜80℃、λmax=381nm(溶媒はメチルエチルケト
ン))。
合成例11:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
6−(2−エチルヘキシルオキシ)−ナフトキノン−
(1,4)−ジアジド−(4)の合成(化合物No.11) 1−アセトアミノ−7−ヒドロキシ−ナフタレン81g
と2−エチルヘキシルブロマイド85gを無水炭酸カリウ
ム66.3gの存在下ジメチルホルムアミド250ml中スチーム
バス上5時間反応させて1−アセトアミノ−7−(2−
エチルヘキシルオキシ)ナフタレン102.4gを得た。この
化合物を無水酢酸100mlと氷酢酸200mlの混合溶液に溶か
し、10℃以下で比重1.42の濃硝酸44.2gを約1時間で滴
下し、その後10℃前後で約3時間反応させて析出した結
晶を濾別して1−アセトアミノ−4−ニトロ−7−(2
−エチルヘキシルオキシ)ナフタレン43.5gを得た。
次いで、ニトロ基をアミノ基に還元して、p−トルエ
ンスルホニルクロリドを反応させてから脱アセチル化し
て1−アミノ−4−(p−トルエンスルホニル)アミノ
−7−(2−エチルヘキシルオキシ)ナフタレンを得
た。
次いで、上記ナフタレンをジアゾ化し、炭酸水素ナト
リウム処理して1−[(p−トルエンスルホニル)イミ
ノ]−6−(2−エチルヘキシルオキシ)−ナフトキノ
ン−(1,4)−ジアジド−(4)を得た(m.p.=134〜13
6℃、λmax=418nm(溶媒はメチルエチルケトン))。
合成例12:1−[(p−トルエンスルホニル)イミノ]−
7−(2−エチルヘキシルオキシ)−ナフトキノン−
(1,4)−ジアジド−(4)の合成(合成物No.12) 合成例11で得られた1−アセトアミノ−4−ニトロ−
7−(2−エチルヘキシルオキシ)ナフタレンをメタノ
ール−塩酸で3時間沸騰後中和して1−アミノ−4−ニ
トロ−7−(2−エチルヘキシルオキシ)ナフタレンを
得た。このナフタレンをp−トルエンスルホニルクロリ
ドと反応させて1−(p−トルエンスルホニル)アミノ
−4−ニトロ−7−(2−エチルヘキシルオキシ)ナフ
タレンを得た。
次いで、ニトロ基をアミノ基に還元して更にジアゾ化
した後炭酸水素ナトリウム処理して1−[(p−トルエ
ンスルホニル)イミノ]−7−(2−エチルヘキシルオ
キシ)−ナフトキノン−(1,4)−ジアジド−(4)を
得た(m.p.=132〜135℃、λmax=412nm(溶媒はメチル
エチルケトン))。
参考例 陽極酸化された200μmのアルミニウム基板上に下記
感光液をスピンコートし100℃で乾燥して厚さ2μmの
塗布膜を得た。
フエノール樹脂(RR−50904 住友デユレス社製) 2
g 合成例1〜12の化合物 0.6g メチルエチルケトン 15 g メチルセロソルブアセテート 7 g この感光性材料をPS版用露光機で露光後、富士フイル
ム社製PS版用アルカリ現像液DP−4(1:8水希釈)で現
像したところ、合成例2〜12を用いた感光性材料では非
常に高いコントラストを有するポジ型画像を得た。又、
印刷版としてのインキの着肉性も良好であつた。
合成例1を用いた感光性材料でも良好なポジ型画像を
得たが、上記の材料に比べると現像時に若干膜減りが見
られた。
実施例1 感光液を下記組成のものに代えた以外は参考例と同様
にして乾燥膜厚2μmの塗布膜を得た。
この感光性材料を、露光の際に460nmより長波の光の
みを通すSC−フイルターを用いた以外は参考例と同様に
処理したところ、良好なポジ型画像が得られた。
比較例1 シアニンボレートを添加しない以外は実施例1と同様
にして感光性材料を作成し、同様に処理したところ、こ
の材料では感光しなかつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−120903(JP,A) 特公 昭47−12643(JP,B1) 特公 昭35−16157(JP,B1) 特公 平8−9643(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ可溶性高分子バインダーと少なく
    とも1種のp−イミノキノンジアジド−N−スルフォニ
    ル化合物、そして下記一般式で表わされる染料−ボレー
    ト錯体を含有することを特徴とするポジ型感光性組成
    物: [ここで、D+は陽イオン染料を表わし;R9、R10、R11
    びR12は各々独立に、アルキル基、置換アルキル基、ア
    リール基、置換アリール基、アラルキル基、置換アラル
    キル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリサイク
    リック基、置換アリサイクリック基、もしくは複素環基
    を表わす]。
  2. 【請求項2】該アルカリ可溶性高分子バインダー1重量
    部に対して該p−イミノキノンジアジド−N−スルフォ
    ニル化合物が0.1〜0.7重量部含まれている請求項1に記
    載のポジ型感光性組成物。
  3. 【請求項3】該p−イミノキノンジアジド−N−スルフ
    ォニル化合物が下記一般式で表わされる化合物である請
    求項1に記載のポジ型感光性組成物: [ここで、R1、R2、R3及びR4は各々独立に、水素原子、
    ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アルコキ
    シ基、置換アルコキシ基、アラルキル基、置換アラルキ
    ル基、アリール基、置換アリール基、アルケニル基、置
    換アルケニル基、シアノ基、複素環基、−NR5R6(R5とR
    6は、各々独立に水素原子、アルキル基、置換アルキル
    基、アラルキル基、置換アラルキル基、アリール基、置
    換アリール基、アルケニル基、もしくは置換アルケニル
    基を表わし、R5とR6とは窒素原子と共に複素環基を形成
    してもよい)、もしくは−SO2NR7R8(R7は水素原子、ア
    ルキル基もしくは置換アルキル基を表わし、R8はアルキ
    ル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、
    アラルキル基、置換アラルキル基、アルケニル基、もし
    くは置換アルケニル基を表わす)を表わす:ただし、R1
    とR2及び/又はR3とR4は、1個もしくは2個の縮合炭素
    環もしくは複素環を構成してもよい;そして、Rはアリ
    ール基、置換アリール基、アラルキル基、置換アラルキ
    ル基、アルケニル基、もしくは置換アルケニル基を表わ
    す]。
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