JP2597100B2 - 加工性の優れた改質塩素化塩化ビニル樹脂の製造方法 - Google Patents

加工性の優れた改質塩素化塩化ビニル樹脂の製造方法

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JP2597100B2 JP18960587A JP18960587A JP2597100B2 JP 2597100 B2 JP2597100 B2 JP 2597100B2 JP 18960587 A JP18960587 A JP 18960587A JP 18960587 A JP18960587 A JP 18960587A JP 2597100 B2 JP2597100 B2 JP 2597100B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は耐熱強度を低下させることなく、耐衝撃性及
び加工性を改善した改質塩素化塩化ビニル樹脂の製造方
法に関する。
「従来技術と問題点」 塩素化塩化ビニル(以下、CPVCと略記する)は優れた
化学的、機械的性質を有し、特に難燃性及び耐熱強度が
高い反面、加工性、耐衝撃性に劣るという欠点を有す
る。
これらの欠点を改善するために、従来一般的に用いら
れてきたCPVCの改質方法としては、各種の樹脂、例えば
塩素化ポリオレフィン、塩素化ポリエーテル、メチルメ
タクリレート−スチレン−ブタジエン共重合体などをブ
レンドする方法が知られているが、これらの方法によれ
ば、加工性、耐衝撃性は改善されるが、耐熱強度が低下
する。また、例えば特公昭39−24718には、CPVCにブチ
ルアクリレート又は2−エチルヘキシルアクリレート
(以下、EHAと略)とスチレン(以下、Stと略)を被覆
重合する方法が開示されているが、この方法では加工性
は改良されるが、耐衝撃性は改良されない。また該方法
では不活性雰囲気中で80℃で1時間重合を行うが、残存
単量体が多く、生産性が悪い。一方、特公昭45−1624に
はCPVCにアクリロニトリル及びアクリロニトリルと共重
合しうる単量体をグラフト重合させる方法が開示されて
いるが、この方法では加工性は充分には改良されず、耐
熱強度も低下する。
「問題点を解決するための手段」 本発明者らはかかる実情に鑑み、上記従来技術の欠点
を改良すべく鋭意研究を重ねた結果、溶解性パラメータ
の低い単量体と、メタクリル酸エステル、ビニル芳香族
単量体、架橋性単量体とをCPVCにあらかじめ含浸させた
後、共重合させることにより、耐熱強度を低下させるこ
となく、耐衝撃性及び加工性が大幅に改善された改質塩
素化塩化ビニル樹脂が得られることを見出した。
即ち、本発明は、溶解性パラメータが8.0(Cal/cc)
1/2以下のアクリル酸エステル単量体10〜50重量%と、
ビニル芳香族単量体20〜80重量%、メタクリル酸エステ
ル単量体5〜60重量%及び架橋性単量体0.01〜10.0重量
%とからなる単量体混合物3〜25重量部をCPVC100重量
部に含浸させ、次いで共重合させることを特徴とする加
工性の優れた改質塩素化塩化ビニル樹脂の製造方法を、
内容とするものである。
本発明に用いられる溶解性パラメータの低い単量体と
しては、EHA等のアクリル酸エステル、ブタジエン、オ
レフィン等が挙げられるが、CPVCにあらかじめ含浸させ
るためには、常圧で液状であるアクリル酸エステルが工
業的に好ましく、特に溶解性パラメータが8.0(Cal/c
c)1/2以下のもの、例えば7.8(Cal/cc)1/2のEHAや、
7.4(Cal/cc)1/2のステアリルアクリレートが好まし
い。尚、溶解性パラメータは、例えば“Polymer Hand B
ook"(John Wiley & Sons発行)に記載されている。ま
た、ジエン系の単量体を使用すると耐候性が悪いので、
この点からもアクリル酸エステルが好ましい。
本発明に用いられるメタクリル酸エステルとしては、
メチルメタクリレート(以下、MMAと略)、エチルメタ
クリレート等が挙げられるが、CPVCと相溶性のよいMMA
が望ましい。
本発明に用いられるビニル芳香族単量体としては、S
t、α−メチルスチレン、クロルスチレン等が挙げられ
るが、EHAやMMAと共重合可能なStやα−メチルスチレン
が望ましい。
本発明に用いられる架橋性単量体としては、ポリエチ
レングリコールジアクリレート(エチレングリコールの
繰り返し数2〜23)、ポリエチレングリコールジメタク
リレート(エチレングリコールの繰り返し数2〜23)、
ジメタクリル酸ブチレングリコール、ジビニルベンゼ
ン、ジアリルフタレート、ジアリルマレート等が挙げら
れるが、架橋間距離の長いポリエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート
(以下、PEGDMと略)、ジメタクリル酸ブチレングリコ
ールが加工性の点から望ましい。
本発明に用いられるCPVCは、塩化ビニル単独重合体
や、オレフィン−塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系
共重合体を公知の方法で塩素化して得られる。
本発明において、上記アクリル酸エステルの使用量
は、全単量体に対して10〜50重量%が好ましい。10重量
%未満では加工性が改善されず、50重量%を越えると耐
熱強度が悪くなる。特に20重量%以上で加工性が良く、
45重量%以下で耐熱強度が良い。
ビニル芳香族単量体は、加工性、耐熱強度の点から20
重量%以上が望ましく、耐衝撃性の点から80重量%以下
が望ましい。特に加工性の点から40重量%以上が良く、
耐衝撃性の点から70重量%以下が良い。
メタクリル酸エステルの使用量は、全単量体に対して
5〜60重量%が望ましい。5重量%未満では耐衝撃性が
改善されず、60重量%を越えると加工性が悪くなる。特
に8重量%以上で耐衝撃性が良く、50重量%以下で加工
性が良い。
架橋性単量体の使用量は耐衝撃性、耐熱強度の点から
0.01重量%以上が望ましく、加工性の点から10.0重量%
以下が望ましい。特に耐熱強度の点から0.1重量%以上
が良く、加工性の点から2.0重量%以下が良い。
上記単量混合物の全使用量はCPVC100重量部に対し
て、加工性、耐衝撃性の点から3重量部以上であり、耐
熱強度、経済性の点から25重量部以下である。特に加工
性の点からは5重量部以上が良く、耐熱強度の点からは
20重量部以下が良い。
本発明の改質塩素化塩化ビニル樹脂を得るためには、
前記単量体混合物をCPVCにあらかじめ含浸せしめてから
共重合させる事が必須となるが、乾燥したCPVCに単量体
混合物を15分以上、工業的には30分〜2時間含浸せしめ
てから熱重合、放射線重合等により共重合させる方法
や、単量体混合物を含浸したCPVCを再度水中に投入する
か、CPVCの水性懸濁液中で単量体混合物をCPVCに含浸さ
せてから、そのまま懸濁重合する方法等がある。いずれ
の場合でも重合開始剤を単量体混合物に添加してCPVCに
含浸せしめる事により、均一な重合が可能となる。
本発明に用いられる重合開始剤としてはベンゾイルパ
ーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジオクチルパーオキシジカーボネート等の過酸化物
系開始剤や、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ
系開始剤及びレドックス系開始剤等が挙げられる。
上記単量体混合物を共重合させる際に、40〜70℃で3
〜15時間重合させた後、80〜110℃で1〜5時間熱処理
して残存単量体を重合させることが好ましく、従って、
低温活性の開始剤と高温活性の開始剤を組み合わせ、重
合中は分解温度の低い開始剤を用い、重合末期の熱処理
においては、それよりも分解温度の高い開始剤を用いる
のが望ましい。
その他、単量体混合物とともに、連鎖移動剤、安定
剤、滑剤、酸化防止剤等の添加剤を添加しても良い。
「実施例」 以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜8、比較例 公知の懸濁重合法で得られた重合度680の塩化ビニル
樹脂を公知の方法で塩素化度65%まで塩素化した乾燥CP
VC2000gに、後述する単量体混合物300g及び重合開始剤
としてジオクチルパーオキシジカーボネートを全単量体
に対して06g、ベンゾイルパーオキサイド0.6gを添加し
たものを30分含浸させた後、撹拌機つきの10オートク
レーブにイオン交換水5000gとともに投入し、窒素置換
後60℃で5時間重合させ、更に90℃で2時間熱処理し残
存単量体を重合させた。
得られた改質塩素化塩化ビニル樹脂100重量部、耐衝
撃性改良剤「カネエースB−22」〔鐘淵化学工業(株)
製〕10重量部、錫系安定剤「TVS−8831」〔日東化成
(株)製〕2重量部、滑剤「VPH−4」〔ヘキストジャ
パン(株)販売〕0.7重量部、ステアリン酸1重量部を
混合した後、190℃で3分間ロール加工して作成した厚
さ1mmのシートを190℃で5分間プレス加工し、これから
試験片をとって、物性試験を行った。
加工性は高化式B法フロー(190℃で1mmφ×10mmLの
ダイスを用い、150kg/cm2荷重)で評価した。耐熱強度
はビカットテスト(5kg荷重)で評価した。耐衝撃性は
ノッチ付きアイゾットテストにより評価した。
第1表は、CPVCに含浸せしめた単量体混合物中の単量
体組成とB法フロー、ビカット温度、アイゾット衝撃値
の関係を示す。
「作用・効果」 本発明により、耐熱強度を低下されることなく耐衝撃
性、加工性が改善される理由は必ずしも明らかでない
が、MMA、St、α−メチルスチレン等の溶解性パラメー
タの大きな単量体と溶解性パラメータの小さいEHA等を
共重合させる事により、共重合体の分子内反発力が発生
して低温ではCPVCとの相溶性が良く、成形時の高温下で
は共重合体の熱膨張係数が大きくなるため、CPVCの流動
性が良くなり加工性が改善されるものと考えられる。EH
AとSt及び/又はα−メチルスチレンの単量体混合物にM
MAを加える事によってもCPVCとの相溶性は改良される
が、架橋性単量体を加える事によって、相溶性は更に良
くなり、耐衝撃性、耐熱強度が改善される。
叙上の通り、本発明による改質塩素化塩化ビニル樹脂
は、耐熱強度、耐衝撃性及び加工性のバランスが良好
で、また、単量体混合物を特別なものではなく通常のCP
VCに常圧で含浸後重合すれば良いので、工業的に有利に
製造できる等の特徴を有する。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶解性パラメータが8.0(Cal/cc)1/2以下
    のアクリル酸エステル単量体10〜50重量%と、ビニル芳
    香族単量体20〜80重量%、メタクリル酸エステル単量体
    5〜60重量%及び架橋性単量体0.01〜10.0重量%とから
    なる単量体混合物3〜25重量部を塩素化塩化ビニル樹脂
    100重量部に含浸させ、次いで共重合させることを特徴
    とする加工性の優れた改質塩素化塩化ビニル樹脂の製造
    方法。
  2. 【請求項2】単量体混合物を塩素化塩化ビニル樹脂に常
    圧下で15分以上含浸させる特許請求の範囲第1項記載の
    製造方法。
  3. 【請求項3】単量体混合物を40〜70℃で3〜15時間共重
    合させた後、80〜110℃で1〜5時間熱処理して共重合
    を完結させる特許請求の範囲第1項又は第2項記載の製
    造方法。
  4. 【請求項4】低温活性の開始剤と高温活性の開始剤とを
    併用する特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項記載
    の製造方法。
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